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JPH0710536A - 酸性アルミニウム塩の製造方法 - Google Patents

酸性アルミニウム塩の製造方法

Info

Publication number
JPH0710536A
JPH0710536A JP5153688A JP15368893A JPH0710536A JP H0710536 A JPH0710536 A JP H0710536A JP 5153688 A JP5153688 A JP 5153688A JP 15368893 A JP15368893 A JP 15368893A JP H0710536 A JPH0710536 A JP H0710536A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
aluminum hydroxide
aluminum salt
acid
acidic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5153688A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Ueno
利浩 植野
Toru Ogawa
透 小川
Toshimoto Kondo
敏司 近藤
Toshio Ashitani
俊夫 蘆谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP5153688A priority Critical patent/JPH0710536A/ja
Publication of JPH0710536A publication Critical patent/JPH0710536A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 有機物を含有するバイヤー法水酸化アルミニ
ウムと鉱酸の反応により酸性アルミニウム塩を製造する
方法に於いて、バイヤー法水酸化アルミニウム及び/ま
たは鉱酸に0.01重量%〜0.3重量%〔水酸化アル
ミニウム乾体基準に対し〕の過酸化水素を添加し、反応
せしめることを特徴とする酸性アルミニウム塩の製造方
法。 【効果】 着色低減効果或いは透明性の改良効果に優れ
た酸性アルミニウム塩を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸性アルミニウム塩の製
造方法に関する。詳しくは有機物を含有するバイヤー法
水酸化アルミニウムを用いこれと鉱酸を反応させること
により酸性アルミニウム塩を得る方法に於いて、着色の
少ない、更には透明性の改良された酸性アルミニウム塩
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニ
ウム、塩化アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム等の
酸性アルミニウム塩は、上水道、工場用水、工場排水等
の水処理材、製紙用サイズ剤、消化剤、皮革なめし剤等
多岐に渡り使用されている。
【0003】硫酸アルミニウムは通常、耐熱、耐酸材よ
り成る反応槽に硫酸を仕込み、これに水酸化アルミニウ
ムを投入して加熱反応させ、硫酸アルミニウムを得る。
塩基性硫酸アルミニウムは過剰の金属アルミニウム又は
水酸化アルミニウムを硫酸又は濃厚な硫酸アルミニウム
溶液に溶解せしめる方法等が知られている。また塩化ア
ルミニウムは、水酸化アルミニウムを塩酸に常圧で溶
解させて、塩化アルミニウムを得る方法水酸化アルミ
ニウムと塩酸を耐酸性の圧力釜で、加圧反応させて塩化
アルミニウムを得る方法水酸化アルミニウムを硫酸で
溶解させた後、塩化アルミニウムと炭酸カルシウムを加
えて硫酸根を石膏として分離し、塩化アルミニウムを得
る方法、等が知られている。更に塩基性塩化アルミニウ
ムも水酸化アルミニウムを塩酸或いは塩酸と硫酸の混酸
で加熱処理することにより得られることが知られてい
る。
【0004】これら酸性アルミニウム塩は、用途によっ
て白色度、透明度を要求されるため、例えば、硫酸アル
ミニウムでは反応後の硫酸アルミニウム溶液を珪藻土で
プレコートした濾過装置を用いて精製したり、活性炭で
着色物質を吸着除去して使用される(例えば特開昭50
−87985号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
技術に於いては、酸性アルミニウム塩合成後、脱色の為
の濾過或いは吸着のプロセスを必要とする為、プロセス
の管理或いは生産性向上の観点からは、必ずしも満足の
できるものではなかった。加えて固形酸性アルミニウム
塩を得ようとする場合、例えば固形硫酸アルミニウム粉
末の製造を目的とする場合には、反応後の高温の硫酸ア
ルミニウム溶液を濾過、吸着することは作業が煩雑、且
つ危険であると共に、装置費、処理材の選定、価格等に
多くの問題を有し工業的には実施困難な状況にある。
【0006】かかる事情下に鑑み本発明者等は、バイヤ
ー法水酸化アルミニウムを用い、且つ製品に着色の少な
い、或いは透明性の改良されたアルミニウム塩の製造方
法について研究を続けてきた結果、有機物を含有するバ
イヤー法水酸化アルミニウムと鉱酸を反応させて、酸性
アルミニウム塩を製造する際に、水酸化アルミニウム及
び/又は鉱酸に少量の過酸化水素を添加存在せしめ反応
せしめる場合には著しい着色低減効果、更には透明性の
改良効果が発現することを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、有機物を
含有するバイヤー法水酸化アルミニウムと鉱酸の反応に
より酸性アルミニウム塩を製造する方法に於いて、バイ
ヤー法水酸化アルミニウム及び/または鉱酸に0.01
重量%〜0.3重量%〔水酸化アルミニウム(乾体基
準)に対し〕の過酸化水素を添加し、反応せしめること
を特徴とする酸性アルミニウム塩の製造方法を提供する
にある。
【0008】以下、本発明方法を更に詳細に説明する。
本発明の特徴は、有機物を含有するバイヤー法水酸化ア
ルミニウムと鉱酸を反応させるに際し、特定量の過酸化
水素を添加し反応させることにあり、かかる簡単な処理
により、着色の極めて低い固体状、或いは液体状の酸性
アルミニウム塩を得ることができる。
【0009】バイヤー法によって製造される水酸化アル
ミニウム(ギブサイト)は、原料であるボーキサイト鉱
中に含有される有機物質がアルミン酸アルカリ溶液中に
部分的に分解されながら蓄積し、これが製品水酸化アル
ミニウムの析出時に共沈し、水酸化アルミニウム中に含
有されるため、通常炭素換算で約0.001重量%〜約
0.1重量%の有機物質を含有している。このような有
機物質は蓚酸、酢酸、琥珀酸、フミン酸等が挙げられる
が、これら有機物質が析出水酸化アルミニウムに多量に
存在する場合、例えば炭素換算で約0.01重量%以上
の有機物を含有する場合には、水酸化アルミニウムの着
色、或いはこれを原料として得られた酸性アルミニウム
塩の着色問題が生起する場合がある。着色はいかなる有
機物が原因か詳らかではないが、アルミニウム塩溶液、
或いは粉体に着色(赤み─a値、黄み──b値)を与
え、更には透明性(L値)を悪化し商品価値を低下せし
める。 本発明に於いて有機物を含有するバイヤー法水
酸化アルミニウムとは炭素換算で約0.01重量%以
上、普通には約0.02重量%〜約0.1重量%の有機
物を含有するものをいう。
【0010】本発明に於いて、酸性アルミニウム塩とは
酸性を呈するアルミニウム塩であり例えば、硫酸アルミ
ニウム、塩基性硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、
塩基性塩化アルミニウム等を言い、その製造方法もバイ
ヤー法により得られた水酸化アルミニウムを用い、これ
に鉱酸(硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウムに
あっては硫酸、塩化アルミニウム、塩基性塩化アルミニ
ウムにあっては塩酸、或いは塩酸と硫酸の混酸)を反応
させる方法、更にはバイヤー法により得られた水酸化ア
ルミニウムを用いこれをアルカリ溶液に溶解させたアル
ミン酸アルカリ溶液と鉱酸を反応させることにより酸性
アルミニウム塩を得る方法等の公知の方法に於いて、ア
ルミニウム原料が酸と反応していない段階で、水酸化ア
ルミニウム、或いはアルミン酸アルカリ等のアルミニウ
ム原料側に、或いは鉱酸側、更には両方に過酸化水素を
添加した後、これを公知の方法で反応させると言う極め
て簡単な方法で実施し得る。本発明に於いてはかかる処
理を行うことにより着色低減効果はもとより、塩化アル
ミニウム、塩基性塩化アルミニウムに於いては透明性の
改良効果の発現も大である。
【0011】本発明方法によって使用される過酸化水素
の量は、水酸化アルミニウムに含有される炭素量によっ
てその最適量が異なるので一義的ではないが、一般には
反応に供する水酸化アルミニウム(乾体基準)に対して
約0.01重量%〜0.3重量%、好ましくは酸が硫酸
の場合は約0.05重量%〜約0.25重量%、塩酸の
場合は約0.02重量%〜約0.3重量%の範囲で使用
される。過酸化水素の量が約0.01重量%未満と少な
過ぎる場合には、充分な脱色及び透明性の改良効果が得
られず、また約0.3重量%より多い場合には、理由は
詳びらかではないが黄色に発色し、又過酸化水素の分解
による発泡が増大し操業安全性の面から好ましくない。
【0012】
【本発明の効果】以上詳述した本発明によれば、従来公
知のバイヤー法により得られた水酸化アルミニウムを原
料アルミナ源として用いた酸性アルミニウム塩の製造に
於いて、アルミナ原料側、或いは酸に予め特定量の過酸
化水素を添加存在せしめるという極めて簡単な方法で、
廉価にかつ優れた脱色効果或いは透明性の改良効果が得
られるもので、加えて、活性炭処理やプレコートによる
濾過法の適用が困難であった固体硫酸アルミニウムの着
色、更には活性炭処理によっては効果の改善が見られな
かった塩化アルミニウムや塩基性塩化アルミニウムの着
色に対しても脱色効果を有するもので、その工業的価値
は頗る大なるものである。
【0013】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はかかる実施例により制限を受けるもの
ではない。尚、本発明に於いて、炭素含有率並びに色度
は以下の方法により測定した。 ・炭素含有率 :プレゲル法に準拠し測定した。 ・色度(a値、b値、L値):JIS Z8722-1982「物体色
の測定方法」に準拠し、日本電色工業(株)製色差計Z-
1001ppを用い測定した。
【0014】実施例1 市販のバイヤー法水酸化アルミニウム(商品名;C−1
2、住友化学工業株式会社製、炭素含有率0.032重
量%)15.6gにイオン交換水16.5gを加えスラ
リー状となし、次いで攪拌下、硫酸(特級試薬、純度9
6%、和光純薬工業株式会社製)30.2gを添加し、
100℃で1時間加熱反応させた後、水を加えて硫酸ア
ルミニウム中のAl2 3 濃度が8重量%になるように
調整した。 得られた硫酸アルミニウムの色度(b値)
を測定したところ、7.27であった。
【0015】次いで、上記方法に於いて、硫酸と反応前
の水酸化アルミニウムスラリーに過酸化水素(純度30
%、和光純薬株式会社製)を水酸化アルミニウム(乾体
基準)に対し、0.2重量%、0.8重量%、1.7重
量%を各々添加した後、これを用い上記と同様の方法で
硫酸と反応させ硫酸アルミニウムを得た。反応時の反応
状態を表1に示す。また得られた硫酸アルミニウムの色
度(b値)を測定した。その結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例2 実施例1の方法に於いて、過酸化水素の添加量を0.1
0重量%、0.15重量%にした他は実施例1と同様に
硫酸アルミニウムを合成した。このようにして得られた
硫酸アルミニウムの色度(b値)を測定した。その結果
を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】比較例1 実施例1と同様にして得られた硫酸アルミニウム(過酸
化水素無添加)と活性炭粉末(商品名;太閣活性炭、二
村化学工業株式会社製)50ppm及び100ppmを
各々攪拌機能を有するビーカーに供給し、20℃×20
0rpmで1時間攪拌処理した。得られた硫酸アルミニ
ウムの色度(b値)を表3に示す。
【0020】
【表3】
【0021】実施例4 実施例1で用いたと同じ市販のバイヤー法水酸化アルミ
ニウム316.7gに水酸化アルミニウムに対し各々
0.025重量%、0.05重量%、0.10重量%の
過酸化水素を添加した後、特級試薬の塩酸(純度35
%、和光純薬工業株式会社製)700gを各々を加え
て、タンタル製のオートクレーブ中で150℃×2時間
反応させて、塩基性塩化アルミニウムを合成し、得られ
た溶液を濾過して未反応の水酸化アルミニウムを除去し
た。次いで塩化アルミニウム中のAl23 濃度が18
重量%となるように調整した。このようにして得られた
塩化アルミニウムの色度を表4に示す。
【0022】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蘆谷 俊夫 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化学 工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物を含有するバイヤー法水酸化アル
    ミニウムと鉱酸の反応により酸性アルミニウム塩を製造
    する方法に於いて、バイヤー法水酸化アルミニウム及び
    /または鉱酸に0.01重量%〜0.3重量%〔水酸化
    アルミニウム(乾体基準)に対し〕の過酸化水素を添加
    し、反応せしめることを特徴とする酸性アルミニウム塩
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 鉱酸が硫酸であることを特徴とする請求
    項1記載の酸性アルミニウム塩の製造方法。
  3. 【請求項3】 鉱酸が塩酸であることを特徴とする請求
    項1記載の酸性アルミニウム塩の製造方法。
JP5153688A 1993-06-24 1993-06-24 酸性アルミニウム塩の製造方法 Pending JPH0710536A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1314696A1 (en) * 2001-11-21 2003-05-28 Sony Corporation Method for preparing aluminum sulfate, aluminum sulfate and waste water treatment using the obtained aluminum sulfate
JP2018058748A (ja) * 2016-10-05 2018-04-12 株式会社興徳クリーナー アルミニウム化合物溶液の製造方法

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