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JPH0699201B2 - 封着部を有する窒化アルミニウム焼結体 - Google Patents

封着部を有する窒化アルミニウム焼結体

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JPH0699201B2
JPH0699201B2 JP61067261A JP6726186A JPH0699201B2 JP H0699201 B2 JPH0699201 B2 JP H0699201B2 JP 61067261 A JP61067261 A JP 61067261A JP 6726186 A JP6726186 A JP 6726186A JP H0699201 B2 JPH0699201 B2 JP H0699201B2
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JP
Japan
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sintered body
group
aluminum nitride
aln
conductive
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JP61067261A
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俊一郎 田中
光芳 遠藤
信幸 水野谷
英樹 佐藤
廣 菅原
正栄 中西
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は封着部を有する窒化アルミニウム焼結体に関
し、さらに詳しくは、その封着部に形成された導電性メ
タライズ層と焼結体母材との密着性が良好であって、と
くに、電力管用外囲器、マグネトロン用発振部品、レー
ザ管用絶縁管などとして有用な窒化アルミニウム焼結体
に関する。
(従来の技術) 窒化アルミニウム(AlN)焼結体は熱伝導性、絶縁性、
耐熱衝撃性および高周波特性に優れているとともに、高
い高温強度を有するため、近年各種電子・電気部品の素
材として注目されている。
ところで、このようなAlN焼結体部品の中には、例え
ば、電力管用外囲器、マグネトロン用発振部品、レーザ
管用絶縁管など、円筒形のAlN焼結体であって、かつ、
その一端部もしくは両端部が例えば金属部材によって封
着されてなるものである。ところで、従来、これらの部
品はアルミナ(Al2O3)、ベリリア(BeO)などの酸化物
系セラミックス焼結体により形成されることが一般的で
あった。しかし、これらの部品はいずれも優れた放熱性
および場合によっては高周波特性を有することが求めら
れるため、熱伝導率および高周波特性が充分でないAl2O
3や、これらの特性は満足すべきものの、毒性があって
かつ高価なBeOに代わるものとしてAlNが提案されている
のである。
AlN焼結体よりなる封着部を有する円筒形部品は、その
封着面に例えば金属よりなる封着部材をろう付もしくは
はんだ付により接合するための導電性メタライズ層が形
成されていることが必要である。しかしながら、AlN焼
結体表面に導電性メタライズ層を形成する場合、上記し
たAl2O3、BeOに適用していたモルブデン−マンガン(Mo
−Mn)法をそのまま適用することができない。一方、Al
N焼結体表面には従来よりメタライズ法として公知のダ
イレクトボンドカッパー法(DBC法)や厚膜法でメタラ
イズ層を形成することができるが、しかしこのメタライ
ズ層は高温でのAlN焼結体との密着性が低いため、ろう
付やはんだ付に対する信頼性、すなわち、長期に亘る接
合部の信頼性が充分でないという不都合がある。
(発明が解決しようとする問題点) このように、AlN焼結体はその特性の点で上記した電力
管用外囲器、マグネトロン用発振部品およびレーザ管用
絶縁管などの素材として極めて有用であるが、その封着
部に形成される導電性メタライズ層の品質が未だ満足す
べきものでないため、上述の部品への適用が阻まれてい
るというのが現状である。
本発明は従来のかかる問題を解消し、封着部を有する円
筒形のAlN焼結体であって、その封着部に形成された導
電性メタライズ層とAlN焼結体母材との密着性が良好
で、例えば封着金属などを該メタライズ層にろう付、は
んだ付する際の接合信頼性が高く、しかも、封着後に該
封着部における気密性を良好に保つことができるため、
前述した各部品として有用なAlN焼結体の提供を目的と
する。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、主として、AlN焼結体母材の封着部表面
に形成されるメタライズ層の構成成分元素の組合せに焦
点を絞って鋭意研究を重ねた結果、上記目的を達成しう
る特定の組合せを見出し、その効果を確認して本発明を
完成するに至った。
すなわち、本発明の封着部を有する円筒形窒化アルミニ
ウム焼結体は、その封着部に形成された導電性メタライ
ズ層が、 (イ)(i)モリブデン、タングステンおよびタンタタ
ルよりなる群(第1の群)から選ばれた少なくとも1
種、ならびに、 (ii)周期律表の第III族元素、第IVa族元素、希土類元
素およびアクチノイド元素よりなる群(第2の群)から
選ばれた少なくとも1種を構成相の成分元素として含有
する層、 (ロ)周期律表の第IVa族元素を少なくとも1種含む合
金よりなる層、または、 (ハ)(i)モリブデン、タングステンおよびタンタル
よりなる群から選ばれた少なくとも1種、ならびに、 (ii)該窒化アルミニウム焼結体を製造する際に使用し
た焼結助剤を構成する元素の少なくとも1種を構成相の
成分元素として含有する層 であることを特徴とする。
まず、本発明のAlN焼結体は封着部を有する円筒形、す
なわち中空の焼結体であり、その使用目的に応じて一端
部もしくは両端部の封着部に導電性メタライズ層が形成
されてなるものである。この円筒形AlN焼結体におい
て、導電性メタライズ層を形成すべき面はその端部であ
ればとくに限定されるものではなく、例えば焼結体端部
外周面あるいは端面など、封着部材の取り付け位置によ
り適宜設定されることが好ましい。さらに、AlN焼結体
自体の特性に関しても格別限定されるものではないが、
前述したような各用途、すなわち、電力管用外囲器、マ
グネトロン用発振部品およびレーザ管用絶縁管などに適
用する場合は、高い放熱性が要求されるので、その熱伝
導率が50w/m・k以上であることが好ましい。
さて、本発明にあっては、導電性メタライズ層は前述し
た(イ)、(ロ)または(ハ)で示される層として形成
される。
まず、(イ)で示されるメタライズ層にあって、第1の
群に属する元素、すなわち、モルブデン(Mo)、タング
ステン(W)およびタンタル(Ta)は、耐熱性に優れ、
かつ、AlN焼結体母材の熱膨張係数とほぼ近似した熱膨
張係数を有するものであり、該メタライズ層の耐熱性お
よび耐熱サイクル特性の向上に資する成分である。
これらの成分元素は、1種または2種以上が組合わされ
て構成相に含まれている。その場合に、これらの元素
は、例えば、各元素単体で、または各元素を含む化合物
もしくは固溶体として、またはこれら単体、化合物およ
び固溶体から選ばれた2種以上の混合体として存在す
る。このうち、化合物としては、これらの元素の酸化
物、窒化物、炭化物、酸窒化物、炭窒化物、炭酸化物、
炭酸窒化物、ホウ化物、ケイ化物などがあげられ、かか
る化合物は上記元素の他に、後述する第2の群に属する
元素を少なくとも1種および/または第2の群に属する
元素以外の元素を少なくとも1種含む複合化合物であっ
てもよい。また、固溶体にあってもこれと同様である。
一方、第2の群に属する元素、すなわち、周期律表の第
III族元素(B、Al、Sc、Ga、In、Tl)、第IVa族元素
(Ti、Zr、Hf)、希土類元素(Y、La、Ce、Pr、Nd、P
m、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)および
アクチノイド元素(Ac、Th、Pa、U、Np、Pu、Am、Cm、
Bk、Cf、Es、Fm、Md、No、Lr)は、後述するメタライズ
層形成工程、すなわち加熱工程において、AlNとのぬれ
性が優れており、導電性メタライズ層とAlN焼結体との
密着性の向上に資する成分である。なお、この第2の群
に属する元素のうち、とくに好ましいものは、Al、Ti、
Zr、Hf、Y、Ce、Dy、Th、Smなどである。
これらの成分元素は、上記第1の群に属する成分元素と
同様、1種または2種以上が組合わされて構成相に含ま
れており、その存在状態も前記と同様に、例えば、各元
素単体で、または各元素を含む上に列挙した如き化合物
もしくは固溶体として、またはこれら単体、化合物およ
び固溶体から選ばれた2種以上の混合体として存在す
る。
また、本発明において、第1の群に属する元素と第2の
群に属する元素との構成比はとくに限定されるものでは
なく、使用する元素の種類あるいは組合わせによって適
宜設定すればよいが、例えば、第1の群に属する元素の
合計と第2の群に属する元素の合計との比が、原子比で
90:10〜10:90程度に設定されることが好ましい。
かかる(イ)の導電性メタライズ層をその封着部に有す
るAlN焼結体は例えば、次のようにして製造される。
すなわち、まず、AlN粉末と酸化イットリウム(Y
2O3)、酸化カルシウム(CaO)、酸化アルミニウム(Al
2O3)、酸化ランタン(La2O)および酸化セリウム(Ce
O)などから選ばれた少なくとも1種の焼結助剤粉末と
を混合・成形して円筒形の成形体を製造し、ついで、該
成形体を常法により焼結して円筒状のAlN焼結体を得
る。
しかるのち、この円筒形のAlN焼結体の封着面に上記第
1の群および第2の群からそれぞれ選択された元素を含
むペーストもしくは液状物を塗布する。このペーストも
しくは液状物は、具体的には、上記元素の単体あるいは
化合物粉末をエチルセルロース、ニトロセルロースなど
の粘着剤に分散せしめて得られる。このとき、原料粉末
としては、上記各元素の単体粉末や、各元素を含む導電
性無機化合物、すなわち、酸化物、窒化物、炭化物、ケ
イ化物、ホウ化物、酸窒化物、炭窒化物、ホウ窒化物、
ケイ窒化物、水素化物、塩化物、フッ化物、臭化物、ヨ
ウ化物、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、ホウ酸
塩、リン酸塩、亜リン酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、塩素
酸塩、ケイ酸塩、水酸化物、アンモニウム塩、あるいは
焼成して導電性となる無機化合物もしくは有機化合物
(例えば、アルコキシド、ゾルーゲル)などを使用する
ことができる。また、かかるペーストもしくは液状物中
には、上記第1および第2の群から選ばれた元素もしく
は該元素を含む化合物が総量で全体の5重量%以上含有
されていることが望ましい。
ついで、上記のようにAlN焼結体母材表面にペーストも
しくは液状物を塗布したのち、乾燥させて、しかるの
ち、加熱処理することによりメタライズ層を形成する。
このときの加熱温度は、成分元素の種類および組合わせ
によっても異なるが、通常は、1100〜1800℃程度であ
る。また、雰囲気ガスとしては、窒素ガス、ドライホー
ミングガス、ウエットホーミングガスなどを使用でき、
処理時間は0.5〜2時間程度に設定することが好まし
い。
なお、上記のようにまずAlN焼結体を製造したのち導電
性メタライズ層を形成する方法に代えて、AlNの成形体
に上記メタライズ層となるべきペーストを塗布したの
ち、AlNの焼結温度およびメタライズ層の形成温度をと
もに満足する温度で焼成し、AlNの焼結と導電性メタラ
イズ層の形成とを同時に行なう、いわゆる同時焼結法を
適用することもできる。
つぎに、(ロ)で示される導電性メタライズ層は、第IV
a族元素、すなわち、チタン(Ti)、ジルコニウム(Z
r)およびハフニウム(Hf)のうちの少なくとも1種を
含有する合金層である。かかる合金層において、第IVa
族元素以外の合金成分としては、とくに制限されるもの
ではないが、なるべくAlN焼結体とのぬれ性が良好な合
金を形成するものが好ましい。具体的には、銀(Ag)、
銅(Cu)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)などをあ
げることができ、これらを単独であるいは適宜組合わせ
て用いることができる。Tiをはじめとする第IVa族元素
は、上記IVa族元素以外の合金成分元素と合金を形成し
ていても、また、合金を形成せず上記少なくとも2種の
合金成分よりなる合金中に例えば分散せしめられたよう
な状態で存在していてもよい。このうち、合金層の少な
くとも一部が共晶合金であると、得られた合金層はより
低温でAlN焼結体と良好にぬれるためさらに有利であ
る。かかる共晶合金の具体例としては、AgとCuまたはMo
NiとAgとCuとをそれぞれ共晶組成となるように組合わせ
たものをあげることができる。なお、かかる合金中で、
Ti、ZrおよびHfのうちの少なくとも1種が占める割合
は、とくに限定されるものではないが、通常、1〜10重
量%程度であることが好ましい。
上記(ロ)の導電性メタライズ層は例えば次のようにし
て形成することができる。
すなわち、上記と同じくAlN焼結体の所望の面に、上記
第IVa族元素およびその他の合金成分元素を含むペース
トまたは液状物を塗布したのち焼成すればよい。このと
き使用する粘着剤としては上記と同様のものがあげられ
る。原料粉末としては、上記各元素単体粉末または上述
したような化合物粉末を使用することができる。また、
焼成は、真空中もしくはArなどの不活性ガス中で行なう
ことが好ましく、焼成温度は、合金層を形成する成分元
素の種類および組合せによっても異なるが、通常は800
〜1000℃程度である。さらには、このようなペーストも
しくは液状物を使用する方法のほかに、各合金成分元素
の箔もしくは粉末またはその両者をAlN基板上に載置し
て上記と同様に焼成する方法を採用することもできる。
さらに、上記(イ)で示されるメタライズ層について述
べたと同様、同時焼結法を適用することも可能である。
最後に(ハ)で示される導電性メタライズ層は、Mo、W
およびTaから選ばれる少なくとも1種の元素と;AlN焼結
体を製造する際に使用した焼結助剤を構成する金属元素
の少なくとも1種を構成相の成分元素として含有するも
のである。Mo、WおよびTaは上記(イ)で示される層と
同様の形態で、1種または2種以上が組合されてメタラ
イズ層に含まれている。一方、焼結助剤としては上に列
挙したものがあげられ、(ハ)で示されるメタライズ層
中には、これらの焼結助剤の構成金属、すなわち、Y、
Ca、Al、La、Ceなどから選ばれる少なくとも1種が含有
されている。これらの金属元素は、上記と同様金属単体
として、または種々の化合物もしくは固溶体として存在
する。
この(ハ)で示される導電性メタライズ層を形成する際
も、上記(イ)および(ロ)で示されるものと同様にそ
れぞれの元素の単体あるいは化合物粉末よりなる原料ペ
ーストをAlN焼結体の所望の面に塗布したのち1100〜180
0℃程度の温度で焼成すればよい。いま、仮にAlN焼結体
を製造した際に使用した焼結助剤がY2O3であるとする
と、原料ペーストには、Y単体、YF、またはY2O3などを
含有させればよい。この(ハ)で示される導電性メタラ
イズ層に含まれる、焼結助剤と同一の金属元素の含有量
は3〜50重量%、とくに10〜20重量%とすることが好ま
しい。
このようにして得られた封着部に導電性メタライズ層を
有する円筒形AlN焼結体の該封着部に金属よりなる封着
部材を接合する場合は、まず、この導電性メタライズ層
にNiなどのメッキを施し、続いて、ホーミングガス中、
600〜850℃で該メッキ層をアニールし、しかるのち、ろ
う付もしくははんだ付を行なえばよい。
(実施例) 第1図に示したようなレーザ管用絶縁管を製造した。す
なわち、まず焼結助剤として1重量%のY2O3を含有する
AlN粉末を常法により成形したのち約1800℃で約1時間
焼結して軸心に貫通孔1aを有する円筒形AlN焼結体1を
得た。ついで、このAlN焼結体1の両端の封着部1bおよ
び1bに対応する領域の外周面に導電性メタライズ層2お
よび3を形成した。このメタライズ工程は、まず、Li2M
oO4粉末とTiO2粉末とニトロセルロースとを重量比で3:
2:10で混合して原料ペーストを調製し、このペーストを
焼結体1の所定面に塗布・乾燥後に空気中で加熱処理
し、ついでH2/N2ガス中、約1100℃で1時間加熱するこ
とにより行なった。
しかるのち、この導電性メタライズ層にNiメッキを施し
てこれを約800℃でアニールしたのちコバール(Fe−Ni
−Co合金)製の封着部材4および5をそれぞれ導電性メ
タライズ層2および3にろう付した。しかるのち、この
封着部1bおよび1cにおけるヘリウムリークテストを行な
ったところリーク速度1×10-8cc atm/sec以下で長時間
変化せずシール性が良好であることが確認された。
このように、AlN焼結体よりなるレーザ管用絶縁管は従
来材であるBeOと比べて遜色のない高い熱伝導性および
絶縁性を有するとともに、BeOのような毒性もなく、価
格もBeOの1/3〜1/5と極めて安価であるという利点を有
する。しかも、その封着部における接合信頼性も高く、
シール性にも優れている。
実施例2 第2図に示したような電力管用外囲器を製造した。すな
わち、まず焼結助剤として1重量%のY2O3を含有するAl
N粉末を常法により成形したのち約1800℃で約1時間焼
結して軸心に貫通孔11aを有する円筒形AlN焼結体11を得
た。ついで、このAlN焼結体11の両端の封着部11bおよび
11bに対応する領域の外周面に導電性メタライズ層12お
よび13を形成した。このメタライズ工程は、まず、Ag、
CuおよびTiの各粉末を重量比で71:27:2(AgおよびCuは
共晶組成)となるように混合し、この混合粉末100重量
部に対し、メチルセルロース30重量部を配合することに
より原料ペーストを調製し、このペーストを焼結体11の
所定面に塗布・乾燥後にArガス中において、約830℃ま
で加熱し、約5分間保持することにより行なった。
しかるのち、この導電性メタライズ層にNiメッキを施し
てこれを約600℃でアニールしたのちコバール製の封着
部材14および15をそれぞれ導電性メタライズ層12および
13にろう付した。しかるのち、この封着部11bおよび11c
におけるヘリウムリークテストを行なったところリーク
速度1×10-8cc atm/sec以下で長期間変化せずシール性
が良好であることが確認された。
さらに、この電力管用外囲器は、従来材であるAl2O3
りなるものに比べて、とくに高周波域での効率が約10%
上昇していることが確認された。これはAlNの放熱性がA
l2O3に比べてはるかに高いことに起因する。
実施例3 第3図に示したようなマグネトロン用発振部品を製造し
た。すなわち、まず焼結助剤として1重量%のY2O3を含
有するAlN粉末を常法により成形したのち約1800℃で約
1時間焼結して軸心に貫通孔21aを有する円筒形AlN焼結
体21を得た。ついで、このAlN焼結体21の一端部の封着
部21bに対応する領域、すなわち、AlN焼結体21の一端面
に導電性メタライズ層22を形成した。
このメタライズ工程は、まず、Mo粉末と上記の焼結助材
と同一の金属元素を含むY2O3粉末とニトロセルロースと
を重量比で2:1:1で混合して原料ペーストを調製し、こ
のペーストを焼結体21の所定面に塗布・乾燥後にN2ガス
中、約1700℃で1時間加熱することにより行なった。
しかるのち、この導電性メタライズ層にNiメッキを施し
てこれを約800℃でアニールしたのちコバール製の封着
部材23をそれぞれ導電性メタライズ層22にろう付した、
しかるのち、この封着部21bにおけるヘリウムリークテ
ストを行なったところリーク速度1×10-8cc atm/sec以
下で長期間変化せずシール性が良好であることが確認さ
れた。また、封着部材23の接合強度は引張り強度として
評価した場合5〜10kg/mm2であった。
このようにAlN焼結体よりなるマグネトロン用発振部材
は、従来材であるAl2O3よりなるものに比べてとくに高
周波領域での効率が改善され、また放熱性が極めて高い
ため、冷却用ファンもしくはファンの小型化が達成され
る。
なお、本実施例においては、上記3種の部品を例にあげ
て説明したが、本発明の封着部を有する円筒形AlN焼結
体の適用範囲はこれらに限定されるものではなく、例え
ば核融合クライストロン用入射窓など、AlN焼結体の有
する種々の優れた特性が要求され、しかも、高いシール
性を具備することが必要な各種部品に適用して有用であ
る。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明の封着部を有す
る窒化アルミニウム焼結体は、その封着部に特定の構成
相を有する密着性の良好な導電性メタライズ層が形成さ
れているため、この封着部に例えば金属製の封着部材を
接合した際の接合信頼性が極めて高く、かつ、該封着部
のシール性も非常に良好であるため、AlN焼結体の特
性、すなわち高い放熱性、絶縁性および高周波特性が要
求され、しかも、封着部を形成する必要のある各種電子
・電気部品に応用してその工業的価値は高い。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本発明の封着部を有する窒化アルミ
ニウム焼結体の実施例を示す縦断面図である。 1、11、21…円筒形AlN焼結体、 1a、11a、21a…貫通孔、 1b、1c、11b、11c、21b…封着部、 2、3、12、13、22…導電性メタライズ層、 4、5、14、15、23…封着部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 英樹 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜金属工場内 (72)発明者 菅原 廣 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜金属工場内 (72)発明者 中西 正栄 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜金属工場内 (56)参考文献 特開 昭60−33280(JP,A) 特開 昭57−160984(JP,A) 特開 昭50−75208(JP,A) 特開 昭62−36090(JP,A) 特開 昭62−128990(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともその一端部に封着部を有し、該
    封着部に導電性メタライズ層が形成されてなる窒化アル
    ミニウム焼結体であって、 該導電性メタライズ層が、 (イ)(i)モリブデン、タングステンおよびタンタル
    よりなる群(第1の群)から選ばれた少なくとも1種、
    ならびに、 (ii)周期律表の第III族元素、第IVa族元素、希土類元
    素およびアクチノイド元素よりなる群(第2の群)から
    選ばれた少なくとも1種を構成相の成分元素として含有
    する層、 (ロ)周期律表の第IVa族元素を少なくとも1種含む合
    金よりなる層、または、 (ハ)(i)モリブデン、タングステンおよびタンタル
    よりなる群から選ばれた少なくとも1種、ならびに、 (ii)該窒化アルミニウム焼結体を製造する際に使用し
    た焼結助剤を構成する元素の少なくとも1種を構成相の
    成分元素として含有する層 であることを特徴とする封着部を有する窒化アルミニウ
    ム焼結体。
  2. 【請求項2】該合金の少なくとも一部が、共晶合金であ
    る特許請求の範囲第1項記載の窒化アルミニウム焼結
    体。
JP61067261A 1986-03-27 1986-03-27 封着部を有する窒化アルミニウム焼結体 Expired - Lifetime JPH0699201B2 (ja)

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