JPH0697324A - 樹脂封止型半導体装置 - Google Patents
樹脂封止型半導体装置Info
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- JPH0697324A JPH0697324A JP24339892A JP24339892A JPH0697324A JP H0697324 A JPH0697324 A JP H0697324A JP 24339892 A JP24339892 A JP 24339892A JP 24339892 A JP24339892 A JP 24339892A JP H0697324 A JPH0697324 A JP H0697324A
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- resin
- bis
- sealing resin
- maleimidophenoxy
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半田耐熱性に優れた樹脂封止型半導体装置を
提供するである。 【構成】 下記の特性(A)および(B)を兼ね備えた
樹脂組成物で半導体素子を封止してなることを特徴とす
る樹脂封止型半導体装置。 (A)樹脂組成物の硬化物の240℃における曲げ強度
が、4Kg/mm2 以上。 (B)樹脂組成物の硬化物の25℃における曲げ弾性率
が1400Kg/mm2以下。 【効果】 半田耐熱性に優れた樹脂封止型半導体装置
で、リフローおよびフロー半田付け方式による表面実装
に好適である。
提供するである。 【構成】 下記の特性(A)および(B)を兼ね備えた
樹脂組成物で半導体素子を封止してなることを特徴とす
る樹脂封止型半導体装置。 (A)樹脂組成物の硬化物の240℃における曲げ強度
が、4Kg/mm2 以上。 (B)樹脂組成物の硬化物の25℃における曲げ弾性率
が1400Kg/mm2以下。 【効果】 半田耐熱性に優れた樹脂封止型半導体装置
で、リフローおよびフロー半田付け方式による表面実装
に好適である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂封止型半導体装
置、特にプリント配線基板への実装において、リフロー
またはフロー半田付け方式が適用される表面実装型の樹
脂封止型半導体装置に関する物である。
置、特にプリント配線基板への実装において、リフロー
またはフロー半田付け方式が適用される表面実装型の樹
脂封止型半導体装置に関する物である。
【0002】
【従来の技術】樹脂封止型半導体装置の形状は、従来は
デュアルインラインパッケージ(以下DIPという)に
代表される挿入実装型半導体装置が主流であったが、近
年、実装合理化のため、スモールアウトラインパッケー
ジ(以下SOPという)、スモールアウトラインJ−リ
ードパッケージ(以下SOJという)、クワッドフラッ
トパッケージ(以下QFPという)等の表面実装型の半
導体装置へ急速に移行しつつある。
デュアルインラインパッケージ(以下DIPという)に
代表される挿入実装型半導体装置が主流であったが、近
年、実装合理化のため、スモールアウトラインパッケー
ジ(以下SOPという)、スモールアウトラインJ−リ
ードパッケージ(以下SOJという)、クワッドフラッ
トパッケージ(以下QFPという)等の表面実装型の半
導体装置へ急速に移行しつつある。
【0003】従来の挿入実装型半導体装置では、プリン
ト配線基板への実装時に、半導体装置のリード部のみ半
田浸漬されるが、表面実装型半導体装置では、リフロー
またはフロー方式などの全体加熱により実装される。こ
のような全体加熱実装方式では半導体装置全体が、20
0℃以上の高温に曝されることになり、このため特に半
導体装置の保管時に吸湿した水分により急激な熱ストレ
スが発生し、封止樹脂部にクラックが発生したり、半導
体素子と封止樹脂の界面に剥離が発生したりし、半導体
装置の信頼性にとって致命的な問題となっている。
ト配線基板への実装時に、半導体装置のリード部のみ半
田浸漬されるが、表面実装型半導体装置では、リフロー
またはフロー方式などの全体加熱により実装される。こ
のような全体加熱実装方式では半導体装置全体が、20
0℃以上の高温に曝されることになり、このため特に半
導体装置の保管時に吸湿した水分により急激な熱ストレ
スが発生し、封止樹脂部にクラックが発生したり、半導
体素子と封止樹脂の界面に剥離が発生したりし、半導体
装置の信頼性にとって致命的な問題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題に対して、
従来主流となっているエポキシ樹脂を主体とする封止樹
脂はそのガラス転移温度が半田付け温度よりもはるかに
低く、実装時の熱ストレスに打ち勝つに十分な強度を得
ることができず、また、近年封止樹脂の熱膨張率を下げ
るために無機充填剤を高充填化する傾向にあり、このこ
とが封止樹脂の高弾性率化の原因となり、成形の際の残
留応力を高め、実装時の熱ストレスによる半導体素子と
封止樹脂の界面における剥離発生を促す要因となってい
る。
従来主流となっているエポキシ樹脂を主体とする封止樹
脂はそのガラス転移温度が半田付け温度よりもはるかに
低く、実装時の熱ストレスに打ち勝つに十分な強度を得
ることができず、また、近年封止樹脂の熱膨張率を下げ
るために無機充填剤を高充填化する傾向にあり、このこ
とが封止樹脂の高弾性率化の原因となり、成形の際の残
留応力を高め、実装時の熱ストレスによる半導体素子と
封止樹脂の界面における剥離発生を促す要因となってい
る。
【0005】本発明の目的は、封止樹脂の高温における
強度を高めることと、弾性率を低くすることにより、実
装時における封止樹脂のクラックおよび封止樹脂と半導
体素子界面の剥離を防止し、信頼性に優れた樹脂封止型
半導体装置を提供することにある。
強度を高めることと、弾性率を低くすることにより、実
装時における封止樹脂のクラックおよび封止樹脂と半導
体素子界面の剥離を防止し、信頼性に優れた樹脂封止型
半導体装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は下記の特性(A)および(B)を兼ね備え
た樹脂組成物で半導体素子を封止してなることを特徴と
する。 (A)樹脂組成物の硬化物の240℃における曲げ強度
が、4Kg/ mm2 以上。 (B)樹脂組成物の硬化物の25℃における曲げ弾性率
が1400Kg/ mm2以下。
め、本発明は下記の特性(A)および(B)を兼ね備え
た樹脂組成物で半導体素子を封止してなることを特徴と
する。 (A)樹脂組成物の硬化物の240℃における曲げ強度
が、4Kg/ mm2 以上。 (B)樹脂組成物の硬化物の25℃における曲げ弾性率
が1400Kg/ mm2以下。
【0007】一般的に、封止樹脂はエポキシ樹脂などの
熱硬化性樹脂とシリカ等の無機充填剤とを主体とし構成
されるており、本発明の樹脂封止型半導体装置を製造す
るに当たって使用される封止用樹脂組成物も、熱硬化性
樹脂と無機充填剤を主成分とするが、本発明の(A)の
特性を満足させるためには、ポリマレイミド化合物を主
体とする熱硬化性樹脂を使用することが必要である。ポ
リマレイミド化合物としては、1分子中に2個以上のマ
レイミド基を有する化合物ならば全て使用可能である。
例えば、一般式(1)[化1];
熱硬化性樹脂とシリカ等の無機充填剤とを主体とし構成
されるており、本発明の樹脂封止型半導体装置を製造す
るに当たって使用される封止用樹脂組成物も、熱硬化性
樹脂と無機充填剤を主成分とするが、本発明の(A)の
特性を満足させるためには、ポリマレイミド化合物を主
体とする熱硬化性樹脂を使用することが必要である。ポ
リマレイミド化合物としては、1分子中に2個以上のマ
レイミド基を有する化合物ならば全て使用可能である。
例えば、一般式(1)[化1];
【0008】
【化1】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基、X1は -CH2-、-CO-、−SO2- 、-S- 、-O- または
シクロアルキル基を示す。mは0または1を示す。)で
表されるビスマレイミド化合物、より詳しく例示すれ
ば、N,N'-(1,3-フェニレン) ビスマレイミド、N,N'-[1,
3-(2ー メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N'-(1,4-
フェニレン) ビスマレイミド、ビス(4- マレイミドフェ
ニル) メタン、ビス(3- メチル-4- マレイミドフェニ
ル) メタン、ビス(4- マレイミドフェニル) エーテル、
ビス(4- マレイミドフェニル) スルホン、ビス(4- マレ
イミドフェニル) スルフィド、ビス(4- マレイミドフェ
ニル) ケトン、1,4-ビス(4- マレイミドフェニル) シク
ロヘキサン等が挙げられる。また、一般式(2)[化
2];
基、X1は -CH2-、-CO-、−SO2- 、-S- 、-O- または
シクロアルキル基を示す。mは0または1を示す。)で
表されるビスマレイミド化合物、より詳しく例示すれ
ば、N,N'-(1,3-フェニレン) ビスマレイミド、N,N'-[1,
3-(2ー メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N'-(1,4-
フェニレン) ビスマレイミド、ビス(4- マレイミドフェ
ニル) メタン、ビス(3- メチル-4- マレイミドフェニ
ル) メタン、ビス(4- マレイミドフェニル) エーテル、
ビス(4- マレイミドフェニル) スルホン、ビス(4- マレ
イミドフェニル) スルフィド、ビス(4- マレイミドフェ
ニル) ケトン、1,4-ビス(4- マレイミドフェニル) シク
ロヘキサン等が挙げられる。また、一般式(2)[化
2];
【0009】
【化2】 (式中、X2は置換または非置換の芳香環を一個以上有
する2価の有機基を示す。)で表されるビスマレイミド
化合物、より詳しく例示すれば、1,3-ビス(4- マレイミ
ドフェノキシ) ベンゼン、1,3-ビス(3- マレイミドフェ
ノキシ) ベンゼン、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)
フェニル] メタン、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)
フェニル] メタン、1,1-ビス[4-(3-マレイミドフェノキ
シ) フェニル] エタン、1,1-ビス[4-(4-マレイミドフェ
ノキシ) フェニル] エタン、1,2-ビス[4-(3-マレイミド
フェノキシ) フェニル] エタン、1,2-ビス[4-(4-マレイ
ミドフェノキシ) フェニル] エタン、2,2-ビス[4-(3-マ
レイミドフェノキシ) フェニル] プロパン、2,2-ビス[4
-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル] プロパン、2,2-
ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フェニル] ブタン、
2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル] ブタ
ン、2,2-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フェニル]-
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス[4-(4-
マレイミドフェノキシ) フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサ
フルオロプロパン、4,4'- ビス(3- マレイミドフェノキ
シ) ビフェニル、4,4'- ビス(4- マレイミドフェノキ
シ) ビフェニル、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フ
ェニル] ケトン、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ) フ
ェニル] ケトン、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フ
ェニル] スルフィド、ビス[4-(4-マレイミドフェノキ
シ) フェニル] スルフィド、ビス[4-(3-マレイミドフェ
ノキシ) フェニル] スルホキシド、ビス[4-(4-マレイミ
ドフェノキシ) フェニル] スルホキシド、ビス[4-(3-マ
レイミドフェノキシ) フェニル] スルホン、ビス[4-(4-
マレイミドフェノキシ) フェニル] スルホン、ビス[4-
(3-マレイミドフェノキシ) フェニル] エーテル、ビス
[4-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル] エーテル、1,
4-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)-α, α- ジメチル
ベンジル] ベンゼン、1,3-ビス[4-(4-マレイミドフェノ
キシ)-α, α- ジメチルベンジル] ベンゼン、1,4-ビス
[4-(3-マレイミドフェノキシ)-α, α- ジメチルベンジ
ル] ベンゼン、1,3-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-
α, α- ジメチルベンジル] ベンゼン、1,4-ビス[4-(4-
マレイミドフェノキシ)-3,5-ジメチル- α, α- ジメチ
ルベンジル] ベンゼン、1,3-ビス[4-(4-マレイミドフェ
ノキシ)-3,5-ジメチル- α, α- ジメチルベンジル] ベ
ンゼン、1,4-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-3,5-ジ
メチル- α, α- ジメチルベンジル] ベンゼン、1,3-ビ
ス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-3,5-ジメチル- α, α
- ジメチルベンジル] ベンゼン等が挙げられる。更に、
一般式(3)[化3];
する2価の有機基を示す。)で表されるビスマレイミド
化合物、より詳しく例示すれば、1,3-ビス(4- マレイミ
ドフェノキシ) ベンゼン、1,3-ビス(3- マレイミドフェ
ノキシ) ベンゼン、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)
フェニル] メタン、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)
フェニル] メタン、1,1-ビス[4-(3-マレイミドフェノキ
シ) フェニル] エタン、1,1-ビス[4-(4-マレイミドフェ
ノキシ) フェニル] エタン、1,2-ビス[4-(3-マレイミド
フェノキシ) フェニル] エタン、1,2-ビス[4-(4-マレイ
ミドフェノキシ) フェニル] エタン、2,2-ビス[4-(3-マ
レイミドフェノキシ) フェニル] プロパン、2,2-ビス[4
-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル] プロパン、2,2-
ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フェニル] ブタン、
2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル] ブタ
ン、2,2-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フェニル]-
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス[4-(4-
マレイミドフェノキシ) フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサ
フルオロプロパン、4,4'- ビス(3- マレイミドフェノキ
シ) ビフェニル、4,4'- ビス(4- マレイミドフェノキ
シ) ビフェニル、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フ
ェニル] ケトン、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ) フ
ェニル] ケトン、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フ
ェニル] スルフィド、ビス[4-(4-マレイミドフェノキ
シ) フェニル] スルフィド、ビス[4-(3-マレイミドフェ
ノキシ) フェニル] スルホキシド、ビス[4-(4-マレイミ
ドフェノキシ) フェニル] スルホキシド、ビス[4-(3-マ
レイミドフェノキシ) フェニル] スルホン、ビス[4-(4-
マレイミドフェノキシ) フェニル] スルホン、ビス[4-
(3-マレイミドフェノキシ) フェニル] エーテル、ビス
[4-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル] エーテル、1,
4-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)-α, α- ジメチル
ベンジル] ベンゼン、1,3-ビス[4-(4-マレイミドフェノ
キシ)-α, α- ジメチルベンジル] ベンゼン、1,4-ビス
[4-(3-マレイミドフェノキシ)-α, α- ジメチルベンジ
ル] ベンゼン、1,3-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-
α, α- ジメチルベンジル] ベンゼン、1,4-ビス[4-(4-
マレイミドフェノキシ)-3,5-ジメチル- α, α- ジメチ
ルベンジル] ベンゼン、1,3-ビス[4-(4-マレイミドフェ
ノキシ)-3,5-ジメチル- α, α- ジメチルベンジル] ベ
ンゼン、1,4-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-3,5-ジ
メチル- α, α- ジメチルベンジル] ベンゼン、1,3-ビ
ス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-3,5-ジメチル- α, α
- ジメチルベンジル] ベンゼン等が挙げられる。更に、
一般式(3)[化3];
【0010】
【化3】 (式中、X3はメチレン基またはp−キシリレン基を示
す。nは0を含まない0〜5の数を示す。)で表される
ポリマレイミド化合物、より詳しく例示すれば、このよ
うなポリマレイミド化合物は、アニリンとホルムアルデ
ヒド、またはα,α’−ジクロロ−p−キシレンとの反
応生成物であるポリアミンと無水マレイン酸とを酸性触
媒下に縮合・脱水反応させて得られるポリマレイミド化
合物である。これらのビスマレイミド化合物あるいはポ
リマレイミド化合物は、単独で用いても2種類以上を混
合して用いてもよい。
す。nは0を含まない0〜5の数を示す。)で表される
ポリマレイミド化合物、より詳しく例示すれば、このよ
うなポリマレイミド化合物は、アニリンとホルムアルデ
ヒド、またはα,α’−ジクロロ−p−キシレンとの反
応生成物であるポリアミンと無水マレイン酸とを酸性触
媒下に縮合・脱水反応させて得られるポリマレイミド化
合物である。これらのビスマレイミド化合物あるいはポ
リマレイミド化合物は、単独で用いても2種類以上を混
合して用いてもよい。
【0011】ポリマレイミド化合物は耐熱性に優れるも
のの、単独で使用すると可撓性、成形性の点で問題があ
るため、他の樹脂と併用する事で成形性と耐熱性のバラ
ンスを取る事ができる。この観点から特にエポキシ樹脂
との併用が好ましく、このエポキシ樹脂としては1分子
中に少なくとも2個のエポキシ基を有する物であれば全
て使用可能である。これらについて、以下に例示する。
フェノール、クレゾール、レゾルシノール、ナフトール
等のフェノール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、
グルオキザール、アルカンジアール等のアルデヒド類と
の反応生成物であるノボラック樹脂から誘導されるノボ
ラック型エポキシ樹脂、および上記フェノール類とアラ
ルキルアルコール誘導体との反応生成物であるアラルキ
ル樹脂から誘導されるアラルキル型エポキシ樹脂が耐熱
性、電気特性の点から好ましい。
のの、単独で使用すると可撓性、成形性の点で問題があ
るため、他の樹脂と併用する事で成形性と耐熱性のバラ
ンスを取る事ができる。この観点から特にエポキシ樹脂
との併用が好ましく、このエポキシ樹脂としては1分子
中に少なくとも2個のエポキシ基を有する物であれば全
て使用可能である。これらについて、以下に例示する。
フェノール、クレゾール、レゾルシノール、ナフトール
等のフェノール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、
グルオキザール、アルカンジアール等のアルデヒド類と
の反応生成物であるノボラック樹脂から誘導されるノボ
ラック型エポキシ樹脂、および上記フェノール類とアラ
ルキルアルコール誘導体との反応生成物であるアラルキ
ル樹脂から誘導されるアラルキル型エポキシ樹脂が耐熱
性、電気特性の点から好ましい。
【0012】その他、1分子中に2個以上の活性水素を
有する化合物から誘導されるエポキシ樹脂、例えば、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、レゾルシン、ビス
ヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'- ビスヒドロキシ
-3,3',5,5'- テトラメチルビフェニル、テトラブロムビ
スフェノールA、ジヒドロキシナフタレン等の多価フェ
ノール類;エチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、ジエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール等の多価アルコール類;エチレンジアミン、ア
ニリン、ビス(4−アミノフェニル)メタン等のアミン
類;アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸等の多価カル
ボン酸類とエピクロルヒドリンまたは2−メチルエピク
ロルヒドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂等が挙
げられ、これらのエポキシ樹脂の1種類または2種類以
上が使用される。
有する化合物から誘導されるエポキシ樹脂、例えば、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、レゾルシン、ビス
ヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'- ビスヒドロキシ
-3,3',5,5'- テトラメチルビフェニル、テトラブロムビ
スフェノールA、ジヒドロキシナフタレン等の多価フェ
ノール類;エチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、ジエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール等の多価アルコール類;エチレンジアミン、ア
ニリン、ビス(4−アミノフェニル)メタン等のアミン
類;アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸等の多価カル
ボン酸類とエピクロルヒドリンまたは2−メチルエピク
ロルヒドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂等が挙
げられ、これらのエポキシ樹脂の1種類または2種類以
上が使用される。
【0013】また、前記エポキシ樹脂の硬化剤として
は、フェノール類、アミン類および酸無水物等の公知の
ものが使用できるが、フェノール樹脂類が最も好ましく
用いられる。例えばフェノール、クレゾール、レゾルシ
ノール、ナフトール等のフェノール類とホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシ
ベンズアルデヒド、グルオキザール、アルカンジアール
等のアルデヒド類との反応生成物であるノボラック樹
脂、および上記フェノール類とアラルキルアルコール誘
導体との反応生成物であるアラルキル樹脂等が挙げら
れ、これらの1種類または2種類以上が使用される。
は、フェノール類、アミン類および酸無水物等の公知の
ものが使用できるが、フェノール樹脂類が最も好ましく
用いられる。例えばフェノール、クレゾール、レゾルシ
ノール、ナフトール等のフェノール類とホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシ
ベンズアルデヒド、グルオキザール、アルカンジアール
等のアルデヒド類との反応生成物であるノボラック樹
脂、および上記フェノール類とアラルキルアルコール誘
導体との反応生成物であるアラルキル樹脂等が挙げら
れ、これらの1種類または2種類以上が使用される。
【0014】本発明の封止用樹脂組成物において、ポリ
マレイミド化合物にエポキシ樹脂を併用する場合、ポリ
マレイミド化合物100 重量部に対して、エポキシ樹脂と
硬化剤の合計量は10〜500 重量部、好ましくは25〜300
重量部である。また、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、
エポキシ樹脂のエポキシ基に対して、硬化剤が当量比で
0.1 〜10の範囲、好ましくは0.5 〜2.0 の範囲である。
マレイミド化合物にエポキシ樹脂を併用する場合、ポリ
マレイミド化合物100 重量部に対して、エポキシ樹脂と
硬化剤の合計量は10〜500 重量部、好ましくは25〜300
重量部である。また、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、
エポキシ樹脂のエポキシ基に対して、硬化剤が当量比で
0.1 〜10の範囲、好ましくは0.5 〜2.0 の範囲である。
【0015】本発明の(B)の特性を満足させるために
は、ポリオルガノシロキサン化合物を使用することが必
要である。特に、ゴム状のポリオルガノシロキサン化合
物を粒子として封止用樹脂組成物内に均一に分散させる
ことが好ましい。このようなゴム状のポリオルガノシロ
キサン化合物粒子は、封止用樹脂組成物に導入する前は
低分子量の液状であり、導入時に均一分散され、その後
付加反応により硬化しゴム状のポリオルガノシロキサン
化合物粒子となる物、または、導入前にすでにゴム状の
粒子形態を持ったポリオルガノシロキサン化合物で、こ
れを封止用樹脂組成物中に均一分散させる物である。
は、ポリオルガノシロキサン化合物を使用することが必
要である。特に、ゴム状のポリオルガノシロキサン化合
物を粒子として封止用樹脂組成物内に均一に分散させる
ことが好ましい。このようなゴム状のポリオルガノシロ
キサン化合物粒子は、封止用樹脂組成物に導入する前は
低分子量の液状であり、導入時に均一分散され、その後
付加反応により硬化しゴム状のポリオルガノシロキサン
化合物粒子となる物、または、導入前にすでにゴム状の
粒子形態を持ったポリオルガノシロキサン化合物で、こ
れを封止用樹脂組成物中に均一分散させる物である。
【0016】具体的な例としては、前者は分子内にビニ
ル基を有する液状のビニル変性ポリオルガノシロキサン
化合物と分子内に活性水素を有する液状のハイドロジエ
ン変性ポリオルガノシロキサン化合物と硬化触媒の白金
触媒とよりなる物であり、ビニル基に活性水素が付加す
る事により高分子化し、ゴム状となる。市販例として
は、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)のSE1
821、信越化学工業(株)のKE1204、東芝シリ
コーン(株)のTSE3032等がある。
ル基を有する液状のビニル変性ポリオルガノシロキサン
化合物と分子内に活性水素を有する液状のハイドロジエ
ン変性ポリオルガノシロキサン化合物と硬化触媒の白金
触媒とよりなる物であり、ビニル基に活性水素が付加す
る事により高分子化し、ゴム状となる。市販例として
は、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)のSE1
821、信越化学工業(株)のKE1204、東芝シリ
コーン(株)のTSE3032等がある。
【0017】これらのポリオルガノシロキサン化合物を
粒子として封止用樹脂組成物中に導入する方法として
は、予め加熱溶融されたポリマレイミド化合物を主体と
する熱硬化性樹脂の全部または一部に撹拌下でビニル変
性ポリオルガノシロキサン化合物、ハイドロジエン変性
ポリオルガノシロキサン化合物および白金触媒の混合物
を導入し、50〜150℃で、5分〜6時間反応させ、
ゴム状粒子として均一に分散させる。このゴム状粒子が
分散しているポリマレイミド化合物を主体とする熱硬化
性樹脂の全部または一部を他の原料とともに溶融混合す
る事により、ゴム状のポリオルガノシロキサン化合物の
粒子が均一に分散した封止用樹脂組成物とする事ができ
る。
粒子として封止用樹脂組成物中に導入する方法として
は、予め加熱溶融されたポリマレイミド化合物を主体と
する熱硬化性樹脂の全部または一部に撹拌下でビニル変
性ポリオルガノシロキサン化合物、ハイドロジエン変性
ポリオルガノシロキサン化合物および白金触媒の混合物
を導入し、50〜150℃で、5分〜6時間反応させ、
ゴム状粒子として均一に分散させる。このゴム状粒子が
分散しているポリマレイミド化合物を主体とする熱硬化
性樹脂の全部または一部を他の原料とともに溶融混合す
る事により、ゴム状のポリオルガノシロキサン化合物の
粒子が均一に分散した封止用樹脂組成物とする事ができ
る。
【0018】後者の例としては、ジメチルシロキサンを
主成分とするゴム状重合体で、予め球状ないしは不定形
に粒子化された物であり、平均粒子径が1〜100μm
の物が好ましく用いられる。市販例としては、東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン(株)製のトレフィルEシリ
ーズがある。
主成分とするゴム状重合体で、予め球状ないしは不定形
に粒子化された物であり、平均粒子径が1〜100μm
の物が好ましく用いられる。市販例としては、東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン(株)製のトレフィルEシリ
ーズがある。
【0019】このゴム状粒子の封止用樹脂組成物中への
導入方法は、予め加熱溶融されたポリマレイミド化合物
を主体とする熱硬化性樹脂の全部または一部に高シェア
下で分散混合する事により均一に分散させる。このゴム
状粒子が分散しているポリマレイミド化合物を主体とす
る熱硬化性樹脂の全部または一部を他の原料とともに溶
融混合する事により、ゴム状のポリオルガノシロキサン
化合物の粒子が均一に分散した封止用樹脂組成物とする
事ができる。このゴム状ポリオルガノシロキサン化合物
の粒子の配合量は、封止用樹脂組成物中に1〜10重量
%が好ましい。
導入方法は、予め加熱溶融されたポリマレイミド化合物
を主体とする熱硬化性樹脂の全部または一部に高シェア
下で分散混合する事により均一に分散させる。このゴム
状粒子が分散しているポリマレイミド化合物を主体とす
る熱硬化性樹脂の全部または一部を他の原料とともに溶
融混合する事により、ゴム状のポリオルガノシロキサン
化合物の粒子が均一に分散した封止用樹脂組成物とする
事ができる。このゴム状ポリオルガノシロキサン化合物
の粒子の配合量は、封止用樹脂組成物中に1〜10重量
%が好ましい。
【0020】本発明における樹脂封止型半導体装置を得
るために使用される封止用樹脂組成物は、上記ポリマレ
イミド化合物を主体とする熱硬化性樹脂の他に、熱膨張
率、熱伝導率の点から無機充填剤を主成分とするが、使
用される無機充填剤は、破砕状および/または球状の溶
融シリカ粉末を主体とする無機充填剤である。これ以外
に、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ
素、タルク、ケイ酸カルシュウム、炭酸カルシュウム、
マイカ、クレー、チタンホワイト等の粉末を混合使用す
る事も可能である。無機充填剤の平均粒子径は5〜50
μm、好ましくは10〜30μmである。無機充填剤の
配合量は、ポリマレイミド化合物を主体とする熱硬化性
樹脂100重量部に対して、100〜900重量部であ
ることが必要であり、好ましくは200〜600重量部
である。
るために使用される封止用樹脂組成物は、上記ポリマレ
イミド化合物を主体とする熱硬化性樹脂の他に、熱膨張
率、熱伝導率の点から無機充填剤を主成分とするが、使
用される無機充填剤は、破砕状および/または球状の溶
融シリカ粉末を主体とする無機充填剤である。これ以外
に、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ
素、タルク、ケイ酸カルシュウム、炭酸カルシュウム、
マイカ、クレー、チタンホワイト等の粉末を混合使用す
る事も可能である。無機充填剤の平均粒子径は5〜50
μm、好ましくは10〜30μmである。無機充填剤の
配合量は、ポリマレイミド化合物を主体とする熱硬化性
樹脂100重量部に対して、100〜900重量部であ
ることが必要であり、好ましくは200〜600重量部
である。
【0021】また上記の無機充填剤は、機械的強度、耐
熱性の点から、樹脂との接着性向上の目的でカップリン
グ剤を併用することが好ましく、かかるカップリング剤
としては、シラン系、チタネート系、アルミネート系お
よびジルコアルミネート系等のカップリング剤が使用で
きる。その中でもシラン系カップリング剤が好ましく、
特に、反応性の官能基を有するシラン系カップリング剤
が最も好ましい。
熱性の点から、樹脂との接着性向上の目的でカップリン
グ剤を併用することが好ましく、かかるカップリング剤
としては、シラン系、チタネート系、アルミネート系お
よびジルコアルミネート系等のカップリング剤が使用で
きる。その中でもシラン系カップリング剤が好ましく、
特に、反応性の官能基を有するシラン系カップリング剤
が最も好ましい。
【0022】かかるシラン系カップリング剤の例として
は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラ
ン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙
げることができ、これらの1種類または2種類以上が使
用される。
は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラ
ン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙
げることができ、これらの1種類または2種類以上が使
用される。
【0023】本発明において、封止用樹脂組成物を硬化
するにあたっては、硬化促進剤を含有させることが望ま
しく、かかる硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾ
ール、2−メチル−4−エチルイミダゾール、2−ヘプ
タデシルイミダゾール等のイミダゾール類;トリエタノ
ールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホ
リン等のアミン類;トリブチルホスフィン、トリフェニ
ルホスフィン、トリトリルホスフィン等の有機ホスフィ
ン類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート
等のテトラフェニルボロン塩類;1,8−ジアザ−ビシ
クロ(5,4,0)ウンデセン−7およびその誘導体が
挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で用いても2
種類以上を併用してもよく、また、必要に応じて、有機
過酸化物やアゾ化合物を併用することもできる。これら
硬化促進剤の含有量は、ポリマレイミド化合物を主体と
する熱硬化性樹脂に対して、0.01〜10重量%の範
囲である。
するにあたっては、硬化促進剤を含有させることが望ま
しく、かかる硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾ
ール、2−メチル−4−エチルイミダゾール、2−ヘプ
タデシルイミダゾール等のイミダゾール類;トリエタノ
ールアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホ
リン等のアミン類;トリブチルホスフィン、トリフェニ
ルホスフィン、トリトリルホスフィン等の有機ホスフィ
ン類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート
等のテトラフェニルボロン塩類;1,8−ジアザ−ビシ
クロ(5,4,0)ウンデセン−7およびその誘導体が
挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で用いても2
種類以上を併用してもよく、また、必要に応じて、有機
過酸化物やアゾ化合物を併用することもできる。これら
硬化促進剤の含有量は、ポリマレイミド化合物を主体と
する熱硬化性樹脂に対して、0.01〜10重量%の範
囲である。
【0024】本発明の封止用樹脂組成物は前記各種成分
の他、必要に応じて各種シリコーンオイル;脂肪酸、脂
肪酸塩、ワックスなどの離型剤;ブロム化合物、アンチ
モン化合物、リン化合物等の難燃剤;カーボンブラック
等の着色剤等を配合し、混合・混練し、本発明の樹脂封
止型半導体装置を製造するための封止用樹脂組成物とす
ることができる。
の他、必要に応じて各種シリコーンオイル;脂肪酸、脂
肪酸塩、ワックスなどの離型剤;ブロム化合物、アンチ
モン化合物、リン化合物等の難燃剤;カーボンブラック
等の着色剤等を配合し、混合・混練し、本発明の樹脂封
止型半導体装置を製造するための封止用樹脂組成物とす
ることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例において、封止用樹脂組成物の性能の
試験方法は次の通りである。 ・曲げ強度および曲げ弾性率:JIS K−6911 ・半田浸漬テスト:試験用の半導体装置20個を85
℃、85%の恒温恒湿槽に168時間放置した後、直ち
に240℃の溶融半田浴に10秒間浸漬し、その後、超
音波探傷装置(日立建機(株)製 AT−3000)に
よりパッケージ樹脂に内部クラック(外部クラックも含
む)の発生した半導体装置の数を数えた。また素子表面
の剥離状態を、素子全表面積に対する剥離面積の割合と
して測定した。
る。なお、実施例において、封止用樹脂組成物の性能の
試験方法は次の通りである。 ・曲げ強度および曲げ弾性率:JIS K−6911 ・半田浸漬テスト:試験用の半導体装置20個を85
℃、85%の恒温恒湿槽に168時間放置した後、直ち
に240℃の溶融半田浴に10秒間浸漬し、その後、超
音波探傷装置(日立建機(株)製 AT−3000)に
よりパッケージ樹脂に内部クラック(外部クラックも含
む)の発生した半導体装置の数を数えた。また素子表面
の剥離状態を、素子全表面積に対する剥離面積の割合と
して測定した。
【0026】実施例1〜9および比較例1〜3 第1表に示す組成(重量部)の配合物をヘンシェルミキ
サーで混合し、さらに100〜130℃の熱ロールにて
3分間溶融・混練した。この混合物を冷却、粉砕し、打
錠して封止用樹脂組成物を得た。
サーで混合し、さらに100〜130℃の熱ロールにて
3分間溶融・混練した。この混合物を冷却、粉砕し、打
錠して封止用樹脂組成物を得た。
【0027】
【表1】 なお、第1表中で使用した原料で、合成例以外の物は、
次のものを使用した。 ・ポリマレイミド化合物(1) ;ビス(4−マレイミドフ
ェニル)メタン(三井東圧化学(株)製) ・ポリマレイミド化合物(2) ;4,4’−ビス(3−マ
レイミドフェノキシ)ビフェニル(三井東圧化学(株)
製) ・ポリマレイミド化合物(3) ;一般式(3)においてX
がメチレン基であるポリマレイミド化合物(BMI−M
−20;三井東圧化学(株)製) ・エポキシ化合物(1) ;EOCN−1020(日本化薬
(株)製) ・エポキシ化合物(2) ;エピコートYX−4000(油
化シェルエポキシ(株)製) ・エポキシ化合物(3) ;エピクロンEXA−4300
(大日本インキ化学工業(株)製) ・フェノール化合物(1) ;フェノールノボラック樹脂
(PN−80;日本化薬(株)製) ・フェノール化合物(2) ;フェノールアラルキル樹脂
(XL−225LL;三井東圧化学(株)製) ・フェノール化合物(3) ;ナフトールアラルキル樹脂
(α−NX;三井東圧化学(株)製) ・ポリオルガノシロキサン(1) ;KE1204(信越化
学工業(株)製) ・ポリオルガノシロキサン(2) ;トレフィルE−500
(東レ・ダウコーニング ・シリコーン(株)製) ・球状溶融シリカ;ハリミックS−CO((株)マイク
ロン製) ・破砕状溶融シリカ;ヒューズレックスRD−8
((株)龍森製) ・シランカップリング剤;SZ−6083(東レ・ダウ
コーニング・シリコーン(株)製) ・難燃性エポキシ樹脂;Bren−S(日本化薬(株)
製) ・難燃助剤;三酸化アンチモン(住友金属鉱山(株)
製) ・硬化促進剤(1) ;C17Z(四国化成(株)製) ・硬化促進剤(2) ;TPP−K(北興化学工業(株)
製) ・離型剤;ヘキストワックスOP(ヘキストジャパン
(株)製) ・着色剤;カーボンブラック(三菱化成工業(株)製) 以上のようにして得られた封止用樹脂組成物を用いてト
ランスファー成形(180℃、30kg/cm2 、3分
間)により、物性測定用の試験片を成形した。また、ク
ワッドフラットパッケージ型半導体装置用リードフレー
ムの素子搭載部に、試験用素子(12mm×12mm
角)を搭載した後、トランスファー成形(180℃、3
0kg/cm2 、3分間)により、試験用半導体装置を
得た。これらの試験用成形物は、各試験を行う前に、1
80℃で6時間、後硬化を行った。試験結果を第2表に
示す。
次のものを使用した。 ・ポリマレイミド化合物(1) ;ビス(4−マレイミドフ
ェニル)メタン(三井東圧化学(株)製) ・ポリマレイミド化合物(2) ;4,4’−ビス(3−マ
レイミドフェノキシ)ビフェニル(三井東圧化学(株)
製) ・ポリマレイミド化合物(3) ;一般式(3)においてX
がメチレン基であるポリマレイミド化合物(BMI−M
−20;三井東圧化学(株)製) ・エポキシ化合物(1) ;EOCN−1020(日本化薬
(株)製) ・エポキシ化合物(2) ;エピコートYX−4000(油
化シェルエポキシ(株)製) ・エポキシ化合物(3) ;エピクロンEXA−4300
(大日本インキ化学工業(株)製) ・フェノール化合物(1) ;フェノールノボラック樹脂
(PN−80;日本化薬(株)製) ・フェノール化合物(2) ;フェノールアラルキル樹脂
(XL−225LL;三井東圧化学(株)製) ・フェノール化合物(3) ;ナフトールアラルキル樹脂
(α−NX;三井東圧化学(株)製) ・ポリオルガノシロキサン(1) ;KE1204(信越化
学工業(株)製) ・ポリオルガノシロキサン(2) ;トレフィルE−500
(東レ・ダウコーニング ・シリコーン(株)製) ・球状溶融シリカ;ハリミックS−CO((株)マイク
ロン製) ・破砕状溶融シリカ;ヒューズレックスRD−8
((株)龍森製) ・シランカップリング剤;SZ−6083(東レ・ダウ
コーニング・シリコーン(株)製) ・難燃性エポキシ樹脂;Bren−S(日本化薬(株)
製) ・難燃助剤;三酸化アンチモン(住友金属鉱山(株)
製) ・硬化促進剤(1) ;C17Z(四国化成(株)製) ・硬化促進剤(2) ;TPP−K(北興化学工業(株)
製) ・離型剤;ヘキストワックスOP(ヘキストジャパン
(株)製) ・着色剤;カーボンブラック(三菱化成工業(株)製) 以上のようにして得られた封止用樹脂組成物を用いてト
ランスファー成形(180℃、30kg/cm2 、3分
間)により、物性測定用の試験片を成形した。また、ク
ワッドフラットパッケージ型半導体装置用リードフレー
ムの素子搭載部に、試験用素子(12mm×12mm
角)を搭載した後、トランスファー成形(180℃、3
0kg/cm2 、3分間)により、試験用半導体装置を
得た。これらの試験用成形物は、各試験を行う前に、1
80℃で6時間、後硬化を行った。試験結果を第2表に
示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】実施例および比較例にて説明したごと
く、本発明による樹脂封止型半導体装置は、高温におけ
る強度が高く、また弾性率が低い樹脂組成物により封止
されているため、リフローおよびフロー半田付け方式に
より表面実装した場合、優れた耐クラック性および耐剥
離性を示し、信頼性の高い樹脂封止型半導体装置であ
り、工業的に有益な発明である。
く、本発明による樹脂封止型半導体装置は、高温におけ
る強度が高く、また弾性率が低い樹脂組成物により封止
されているため、リフローおよびフロー半田付け方式に
より表面実装した場合、優れた耐クラック性および耐剥
離性を示し、信頼性の高い樹脂封止型半導体装置であ
り、工業的に有益な発明である。
フロントページの続き (72)発明者 鳥飼 基之 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 朝比奈 浩太郎 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 下記の特性(A)および(B)を兼ね備
えた樹脂組成物で半導体素子を封止してなることを特徴
とする樹脂封止型半導体装置。 (A)樹脂組成物の硬化物の240℃における曲げ強度
が、4Kg/ mm2 以上。 (B)樹脂組成物の硬化物の25℃における曲げ弾性率
が1400Kg/ mm2以下。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24339892A JPH0697324A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 樹脂封止型半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24339892A JPH0697324A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 樹脂封止型半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0697324A true JPH0697324A (ja) | 1994-04-08 |
Family
ID=17103276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24339892A Pending JPH0697324A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 樹脂封止型半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0697324A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000051178A1 (en) * | 1999-02-26 | 2000-08-31 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Electronic device |
JP2017165921A (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-21 | 京セラケミカル株式会社 | 封止用成形材料及び電子部品装置 |
WO2020121734A1 (ja) * | 2018-12-12 | 2020-06-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 樹脂組成物、プリプレグ、樹脂付きフィルム、樹脂付き金属箔、金属張積層板及びプリント配線板 |
-
1992
- 1992-09-11 JP JP24339892A patent/JPH0697324A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000051178A1 (en) * | 1999-02-26 | 2000-08-31 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Electronic device |
JP2017165921A (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-21 | 京セラケミカル株式会社 | 封止用成形材料及び電子部品装置 |
WO2020121734A1 (ja) * | 2018-12-12 | 2020-06-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 樹脂組成物、プリプレグ、樹脂付きフィルム、樹脂付き金属箔、金属張積層板及びプリント配線板 |
JPWO2020121734A1 (ja) * | 2018-12-12 | 2021-10-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 樹脂組成物、プリプレグ、樹脂付きフィルム、樹脂付き金属箔、金属張積層板及びプリント配線板 |
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