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JPH069622A - 2−アルコキシキノキサリン誘導体、その製造法およびその用途 - Google Patents

2−アルコキシキノキサリン誘導体、その製造法およびその用途

Info

Publication number
JPH069622A
JPH069622A JP33733792A JP33733792A JPH069622A JP H069622 A JPH069622 A JP H069622A JP 33733792 A JP33733792 A JP 33733792A JP 33733792 A JP33733792 A JP 33733792A JP H069622 A JPH069622 A JP H069622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
group
piperazinyl
general formula
pyridyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP33733792A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Yaso
昌夫 八十
Yukio Suzuki
幸男 鈴木
Satoru Saito
哲 斎藤
Daisuke Mochizuki
大介 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP33733792A priority Critical patent/JPH069622A/ja
Publication of JPH069622A publication Critical patent/JPH069622A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 (式中、nは2〜4の整数を、R1 は水素原子またはメ
チル基を、R2 は2−ピリジル基または2−ピリミジニ
ル基を示す)で表される2−アルコキシキノキサリン誘
導体またはその無毒性塩、それらの製造法およびそれら
を有効成分とするセロトニン神経系関連疾患治療剤なら
びに一般式(VI) 【化2】 (式中、nは2〜4の整数を、R1 は水素原子またはメ
チル基を、X’は水酸基またはハロゲン原子をそれぞれ
示す)で表される上記化合物(I)を製造するための中
間体。 【効果】 本発明の化合物(I)およびその塩は、セレ
トニン1A受容体に対し強い親和性を示し、抗不安薬、
抗うつ剤、降血圧剤、制吐剤(抗動揺病剤、抗宇宙酔い
剤、抗めまい剤等を含む)等のセロトニン神経系関連疾
患治療剤として有用である。また本発明化合物中には、
アドレナリンα1 リセプターに対する親和性が強いもの
と弱いものがあり、原因および治療対象の症状により、
適宜の化合物を選択し、使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な2−アルコキシキ
ノキサリン誘導体に関し、更に詳細には抗不安剤、抗う
つ剤、降血圧剤、制吐剤(抗動揺病剤、抗宇宙酔い剤、
抗めまい剤等を含む)等の医薬品として有用な2−アル
コキシキノキサリン誘導体、その製造法並びにその用途
に関する。
【0002】
【従来の技術】セロトニン1A受容体に親和性を有する
化合物が、抗不安剤、抗うつ剤、降血圧剤、制吐剤(抗
動揺病剤、抗宇宙酔い剤、抗めまい剤等を含む)等とし
て有用なことが知られており、これらの化合物について
既に多くの報告がなされている(日本臨床47巻、19
89年増刊号、第1241−1248頁、J. P. Feigh
nev,W.F.Boyer,Psychopathology, 22,21(1989),P.R.Sa
xenaC.M.Villalon,TiPS,11, 95(1990)等,N.Matsuki et
al.,Jpn.J.Pharmacol.Suppl.,58,313(1992))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、より優れた上
記の薬理作用を有する化合物を広く検索、見出し、これ
を提供することが望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の化
合物を合成し、それらの薬理作用について検討していた
ところ、下記式(I)で表される2−アルコキシキノキ
サリン誘導体は文献未記載であり、優れたセロトニン1
Aリセプター親和性を有することを見出し本発明を完成
した。従って、本発明の第1の目的は、次の一般式
(I)
【0005】
【化10】 (式中、nは2〜4の整数を、R1 は水素原子またはメ
チル基を、R2 は2−ピリジル基または2−ピリミジニ
ル基を示す)で表される2−アルコキシキノキサリン誘
導体またはその無毒性塩を提供するものである。また、
本発明の第2の目的は、上記式(I)で表される2−ア
ルコキシキノキサリン誘導体またはその無毒性塩の製造
法を提供するものである。更に、本発明の他の目的は上
記製造法の中間体として有用な次の一般式(VI)
【0006】
【化11】 (式中、X' はハロゲン原子または水酸基を示し、nお
よびR1 は前記と同じ意味を有する)で表される化合物
を提供するものである。更にまた、本発明の別の目的
は、前記の一般式(I)で表される2−アルコキシキノ
キサリン誘導体またはその無毒性塩を有効成分とするセ
ロトニン神経系関連疾患治療剤を提供するものである。
本発明化合物(I)は、例えば次の一般式(II)
【0007】
【化12】 (式中、nおよびR1 は前記と同じ意味を示し、Xは脱
離基を示す)で表される化合物と一般式(III)
【0008】
【化13】 (式中、R2 は前記と同じ意味を示す)で表される化合
物を、不活性溶媒中にて反応させることにより製造され
る。
【0009】前記の一般式(II)で表される化合物(以
下、化合物(II)という)は、文献未記載の新規化合物
であって、本発明製造法に用いられる有用な中間体であ
る。この化合物(II)において、Xは脱離基を示すが、
脱離基とは、化合物(III)との反応性を高め、脱離しう
る基を意味し、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原
子、沃素原子のハロゲン原子や、メタンスルホニルオキ
シ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスル
ホニルオキシ基等のアルキルまたはアリールスルホニル
オキシ基等が例示される。
【0010】また、一般式(III)で表される化合物(以
下、化合物(III)という)は、市販されており、例え
ば、アルドリッチ社、東京化成社等より入手可能であ
る。化合物(II)と(III)との反応に用いられる不活性
溶媒としては、反応に悪影響を与えない溶媒であれば良
く、特に限定されないが、好ましいものとしては、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムア
ミド、アセトニトリル、アセトン等が挙げられる。
【0011】また、この反応においては、脱酸剤を存在
させることが好ましく、この脱酸剤としては無機または
有機の塩基が挙げられ、具体的には、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水素化ナトリウム
等のアルカリまたはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸
塩または水素化物、またはトリエチルアミン、ピリジン
等の第3級アミン等が例示される。
【0012】化合物(II)と化合物(III)は基本的には
当量反応せしめればよいが、通常は化合物(III)を1〜
5当量、特に好ましくは1.2〜2.0当量用いられ
る。また、脱酸剤は、通常化合物(III)と当量を用いる
ことが好ましい。
【0013】上記反応は、室温でも進行しうるが、通常
は加熱条件、例えば、溶媒還流条件下にて行うことが好
ましい。反応時間は、化合物の組合せや反応温度等によ
り適宜選択し、十分反応が進行したことを確認して終了
すればよいが、通常1時間から数日で反応が完了する。
溶媒量は適宜の量を選択すればよいが、化合物(II)の
10〜200倍の容量が例示される。出発原料である化
合物(II)は、例えば一般式(IV)
【0014】
【化14】 (式中、R1は前記と同じ意味を示す)で表される化合
物(以下、化合物(IV)という)と一般式(V)
【0015】
【化15】 (式中、nは前記と同じ意味を示し、Yはハロゲン原
子、X' は水酸基またはハロゲン原子を示す)で表され
る化合物(以下、化合物(V)という)とを不活性溶媒
中にて反応せしめて一般式(VI)
【0016】
【化16】 (式中、n、R1およびX'は前記と同じ意味を示す)で
表される化合物とし、X'が水酸基である場合には、該
水酸基を脱離基Xと変換せしめることにより得られる。
【0017】ここで使用される化合物(IV)は、公知の
化合物であって、例えばアルドリッチ社から市販されて
いる。
【0018】また、化合物(V)において、基Yと基
X' とがともにハロゲン原子である場合には、基Yと基
X' とは同一のハロゲン原子であっても、また異なって
いてもいいが、基Yは、基X'より高反応性基であるこ
とがより好ましい。具体的に好ましい化合物(V)とし
ては、基Yが臭素で基X' が水酸基または塩素原子、基
Yが塩素原子で基X' が水酸基等の組合せを持つ化合物
が例示される。これらの化合物は、例えば東京化成社等
の市販品を有利に利用できる。
【0019】化合物(IV)と化合物(V)との反応に用
いられる不活性溶媒としては、反応に悪影響を与えない
溶媒であれば特に限定されないが、好ましいものとして
は、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルホ
ルムアミド、アセトニトリル、アセトン、t−ブチルア
ルコール等が挙げられる。この反応においては、脱酸剤
を存在させることが好ましく、この脱酸剤としては、炭
酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水
素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリまたはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸
塩、水素化物または水酸化物、またはトリエチルアミ
ン、ピリジン等の第3級アミン等の無機または有機の塩
基が挙げられる。
【0020】しかし、本反応においては、目的生成物で
あるカルボニル基の酸素原子への置換体(O−置換体と
いう)と、副反応物である窒素原子への置換体(N−置
換体という)とが条件により種々の比率で生成されるの
で、反応条件への留意が必要である。特に1,8−ジア
ザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(以下DB
Uと略することもある)を用いるとO−置換体の生成率
が増加するので好ましい。また逆に溶媒に水を添加する
と、N−置換体が多くなるので好ましくない。
【0021】
【化17】
【0022】化合物(IV)と化合物(V)は、基本的に
は当量で反応せしめればよいが、通常は化合物(V)を
1〜10当量、特に好ましくは1〜5当量用いるとよ
い。また脱酸剤は、通常化合物(V)と当量を用いるこ
とが好ましい。
【0023】上記反応は、室温から加熱条件下にて行え
ばよく、例えば50〜120℃にて行われる。反応時間
は、化合物の組合せや反応温度等により適宜選択し、充
分反応が進行したことを確認して終了すればよいが、通
常、1時間から1日で反応が完了する。溶媒量は適宜の
量を選択すればよいが、化合物(IV)の10〜200倍
の容量が例示される。
【0024】さらに上記化合物(VI)において、基X'
が水酸基である場合には、該水酸基を脱離基Xへと変換
せしめる反応を行うが、水酸基を前述の脱離基Xへと変
換するには、従来公知の方法を用いればよい。例えば、
水酸基をハロゲン原子と変換するには、チオニルクロラ
イド、五塩化リン等のハロゲン化剤により処理すればよ
く、また水酸基をメタンスルホニルオキシ基、ベンゼン
スルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基
等のアルキルまたはアリールスルホニルオキシ基へと変
換するには、それぞれに対応するアルキルスルホニルク
ロライドまたはアリールスルホニルクロライド、例えば
メタンスルホニルクロライド、p−トルエンスルホニル
クロライド等を用いればよい。
【0025】これらの変換反応は、不活性溶媒、例えば
塩化メチレン、クロロホルム等中にて行なえばよく、ハ
ロゲン化剤は、水酸基を有する出発化合物の1〜1.2
当量程度を使用すればよい。この変換反応は、室温また
はそれより低い温度、例えば氷冷下の条件で、通常1時
間から一夜行なえばよい。溶媒量は適宜の量を選択すれ
ばよいが、好ましくは水酸基を有する出発化合物の5〜
100倍の溶量が例示される。
【0026】本発明の化合物(I)や化合物(II)およ
びその他の化合物は、上記各反応物中から精製してもま
た、精製しなくともよいが、例えばシリカゲルなどの担
体を用いるカラムクロマトグラフィーなどの公知の精製
法により精製することが好ましい。
【0027】本発明化合物(I)は、必要に応じて、そ
の医薬上許容される非毒性塩とすることができる。この
ような塩の例としては、塩酸、硫酸、リン酸などの無機
酸との塩、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、クエン酸、グ
リコール酸、グルコン酸、コハク酸、リンゴ酸、グルタ
ミン酸、アスパラギン酸、メタンスルホン酸などの有機
酸との塩などが挙げられる。
【0028】これらの塩を本発明化合物(I)から得る
には、公知の遊離塩基から塩を得る方法によって製造す
ることができる。例えば、本発明化合物(I)に当量の
塩酸/メタノール溶液を加え塩酸塩を析出させ、これを
回収すればよい。塩が析出し難い場合には、これにジエ
チルエーテルなどの有機溶媒を加えてもよい。
【0029】以上のようにして得られる本発明化合物
(I)において、nは2〜4の整数を示すが、このうち
3または4のものが好ましく、特に4のものが好まし
い。また、基R1は水素原子またはメチル基を示すが、
水素原子である方が一般にセロトニン1Aリセプターに
強い親和性を示す。一方、生体内における移動に関し、
メチル基である方が逆に好ましい結果を与えることもあ
る。
【0030】更に、基R2は、2−ピリジル基または2
−ピリミジニル基を示す。R2 が2−ピリジル基である
場合には、セロトニン1Aリセプターに強い親和性を示
すばかりでなく、アドレナリンα1 リセプターにも強い
親和性を示し、セロトニン1Aリセプターおよびアドレ
ナリンα1 リセプターが共に関与する症状の治療、例え
ば降血圧剤等に特に好ましく使用される。また、基R2
が2−ピリミジニル基である場合には、セロトニン1A
リセプターには強い親和性を示すのに対して、アドレナ
リンα1 リセプターには弱い親和性を示すことから、セ
ロトニン1Aリセプターに選択的に関係する症状の治療
剤、例えば抗不安剤、抗うつ剤、セロトニン1Aリセプ
ターが関与する降血圧剤、制吐剤(抗動揺病剤、抗宇宙
酔い剤、抗めまい剤等を含む)等に特に好ましく使用さ
れる。
【0031】斯くして得られた化合物(I)およびそれ
らの塩は、後記の通り、セロトニン1Aリセプターに高
い親和性を有し、さらに動物実験によって抗不安作用等
のセロトニン神経系が関与する疾患に作用を有すること
が確認されたので、セロトニン神経系関連疾患治療剤と
なしうる。なお、セロトニン神経系が関与する疾患と
は、セロトニン1Aリセプターに高い親和性を有する薬
剤によって治療される疾患を意味し、セロトニン神経系
関連疾患治療剤とは、当該疾患を治療しうる薬剤、例え
ば、抗不安剤、抗うつ剤、降血圧剤、制吐剤(抗動揺病
剤、抗宇宙酔い剤、抗めまい剤等を含む)等を含むもの
である。
【0032】このようなセロトニン神経系関連疾患治療
剤を調製するには、化合物(I)またはそれらの塩と薬
学的に許容される医薬担体とを組み合わせ、公知方法に
より経口もしくは非経口投与用に製剤化すれば良い。
【0033】上記製剤化のための剤型としては、注射
剤、点滴剤、錠剤、丸薬、散剤、顆粒剤、カプセル剤等
が挙げられるが、その製造のためには、これらの製剤に
応じた薬学的に許容される各種医薬担体等を用いること
ができる。
【0034】例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤などの
経口剤の調製に当たっては、澱粉、乳糖、白糖、マンニ
ット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、
無機塩類などの賦形剤、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセル
ロース、結晶セルロース、エチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン、マクロゴールなどの結合剤、澱粉、ヒド
ロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキ
シプロピルセルロースなどの崩壊剤、ラウリル硫酸ナト
リウム、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソ
ルベート80などの界面活性剤、タルク、ロウ、水素添
加植物油、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸カルシウムなどの滑沢剤、流動性
促進剤、矯味剤等を用いることができる。また、本発明
の薬剤は、エマルジョン剤、シロップ剤、エリキシル剤
としても使用することができる。
【0035】非経口剤を調製するには、希釈剤として一
般に注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注射
用植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ールなどを用いることができる。さらに必要に応じ、殺
菌剤、防腐剤、安定剤、等張化剤、無痛化剤などを加え
てもよい。
【0036】本発明のセロトニン神経系関連疾患治療剤
の投与量は、投与経路、被投与者の年齢、体重、症状等
によって異なるが、一般には成人1日あたり、化合物
(I)として0.1mg〜200mg/kg程度とすれ
ば良い。
【0037】
【作用】次に、本発明化合物について、その薬理作用を
検討した結果を示す。 1. セロトニン1A(5HT1A)リセプターに対する
親和性 −実験方法− (A)ラット海馬膜画分の調製 SD系雄性ラット(7週令、チャールス・リバー)を断
頭後、すばやく脳を取り出し、これに氷冷下50mMト
リス・塩酸緩衝液(pH7.4)を加えて懸濁し、ホモ
ジネートした。このホモジネートを遠心分離(4800
0g、15分)し、その沈渣を上記緩衝液で再懸濁し
た。内在性のセロトニンを分解するために、この懸濁液
を30℃で20分間保温した後、遠心分離(48000
g、15分)し、その沈渣を海馬膜画分とした。
【0038】(B) 3H−8−ヒドロキシ−ジプロピル
アミノテトラリン( 3H−8−OH−DPAT)結合能
の測定方法 上記で調製したラット海馬膜画分(約100〜200μ
g蛋白質)と 3H−8−OH−DPAT(ニューイング
ランド・ニュークレア社、NEN)(最終濃度0.5n
M)およびパージリン(pargyline、シグマ社
製)(最終濃度10μM)を30℃で30分間反応させ
た後、反応液をワットマンGF/Cフィルターで吸引ろ
過することにより反応を停止させ、フィルターに吸着し
た放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定
し、得られた測定値を総結合量(TB)とした。上記組
成にセロトニン(最終濃度10μM)を加えて同様に反
応させたものの測定値を非特異的結合量(NB)とし
た。セロトニンの代わりに適宜の濃度の各化合物の検体
を加えて反応させ、測定値(DTB)を得た。
【0039】(C)Ki値計算法 ある一定濃度における検体の結合阻害率を次の計算式で
算出した。
【0040】
【数1】 各検体毎に適宜の濃度(高濃度から低濃度まで)におけ
る結合阻害率を求め、横軸に濃度の対数値、縦軸に結合
阻害率をプロットし、非線型最小2乗法にて曲線を引
き、各検体のIC50値(50%結合阻害する濃度)を求
めた。Ki値は次の計算式で算出した。
【0041】
【数2】 〔L〕;実験に用いた放射性リガンド濃度(0.2n
M) Kd ;放射性リガンドのリセプターに対する親和性を
表す濃度(0.7174nM) IC50;リセプターと放射性リガンドとの結合を50%
阻害する薬物濃度 なお、検体とする各化合物は、予め塩酸塩としたものを
用いた。 −測定結果−
【0042】
【表1】
【0043】* 参考 1:2−{2−(4−メチルピペ
ラジン−1−イル)プロポキシ}キノキサリン(後記参
考合成例1で製造) ** 参考 2:2−{2−(4−エチルピペラジン−1
−イル)プロポキシ}キノキサリン(後記参考合成例2
で製造)
【0044】2.動物実験(抗うつ作用評価) −実験方法− ICR系雄性マウス(5週令)を用い、水車式強制水泳
法により測定した(参考文献;European Journal of Ph
armacology 83,(1982),171-173 )。即ち、槽の水面に
回転可能な水車が出ており、マウスが溺れないように水
車に上がろうとしても、水車が回転して登れない構成の
実験装置を用い、この実験装置の水車をマウスが回転さ
せる数を測定した。試験の前日に、マウスをこの実験装
置に投じ、水車回転数の著しく低いまたは高い個体は除
いた。なお、一群を6匹として実験を行った。評価対象
の化合物は、化合物(I)の塩酸塩(10mg/kg)
を、0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム塩
(CMC−Na)に懸濁して使用し、腹腔内投与の場合
には試験の30分前に投与し、経口投与の場合には試験
の60分前に投与した。 −結果−
【0045】
【表2】 この実験の結果、本発明化合物が抗うつ作用を有するこ
とが確認された。
【0046】3.動物実験(抗不安作用評価) −実験方法− ウイスター(wistar)系雄性ラット一群6匹を用
い、ウオーター・リック・テスト(water lic
k test)(参考文献;Psychopharmacology 104,
432-438 (1991) )を行った。即ち、金属製の給水チュ
ーブが装着されているボーゲル(vogel)型実験装
置であって、その床面はステンレススチール製のグリッ
トで出来ていて、金属製の給水チューブとグリットの間
が電気刺激装置に通じており、金属製の給水チューブか
ら水を飲むと、直流通電をすることにより罰刺激を与え
られる構成の実験装置を用いた。この実験装置に24時
間絶水させたラットを入れ、10分間当たりの罰刺激回
数を測定した。なお、使用するラットは、予めこの試験
を行い、その回数に差のないように群分けした。評価対
象の試験化合物は、その塩酸塩(30mg/kg)を、
0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(C
MC−Na)に懸濁して使用し、試験の30分前に腹腔
内投与した。 −結果−
【0047】
【表3】 この実験の結果、本発明化合物が抗不安作用を有するこ
とが確認された。
【0048】4.動物実験(抗動揺病作用評価) −実験方法− (1)実験動物としてスンクスを使用した。スンクスは
トガリネズミ科の小型動物であり、動揺病や嘔吐を起こ
す動物として知られている(生体の科学、42、538
(1990))。スンクスは単純な加速度刺激を加えら
れると、人での乗り物酔いに相当する症状(動揺病)を
呈し、最終的に嘔吐を引き起こす。また、シスプラチン
等の薬物を投与すると嘔吐を引き起こすことも知られて
いる。従って、この嘔吐を抑えることができれば、制吐
剤として有用であり、また抗動揺病剤、抗宇宙酔い剤、
抗めまい剤としても有用である。スンクスに被検化合物
を腹腔内投与し、その30分後に振幅4cm・頻度1H
zの加速度刺激を与え、嘔吐の発現有無を観察した。 (2)測定結果
【0049】
【表4】 上記の測定結果によれば、生理食塩水投与群は100%
動揺病を呈し、刺激開始後5分以内に嘔吐を引き起こし
た。ところが、予め本発明化合物(I)を投与すると、
嘔吐の発現は抑制されることにより、本発明化合物
(I)は制吐剤(抗動揺病剤、抗宇宙酔い剤、抗めまい
剤等を含む)として有用である。
【0050】5. アドレナリンα1 リセプターに対する
親和性 −実験方法− (A)ラット海馬膜画分の調製 SD系雄性ラット(7週令、チャールス・リバー)を断
頭後、すばやく脳を取り出し、これに氷冷下で大脳皮質
を分離した。摘出した大脳皮質は、−80℃で一昼夜以
上凍結した。凍結したこの組織を氷冷下でゆっくりと解
凍し、50mMトリス・塩酸緩衝液(pH7.4)を加
えて懸濁し、ホモジネートした。このホモジネートを遠
心分離(48000g、15分)し、その沈渣を上記緩
衝液で2回洗浄し、得られた沈渣を上記緩衝液で再懸濁
して、アドレナリンα1 リセプターの膜標品とした。
【0051】(B) 3H−プラゾシン結合能の測定方法 上記で調製したα1 リセプターの膜標品と、 3H−プラ
ゾシン(ニューイングンド・ニュークレア社製)(最終
濃度0.2nM)およびアスコルビン酸(最終濃度0.
005%)とを全量1mlとし、25℃で30分間イン
キュベートした。次いで、反応液をガラス繊維濾紙(W
hatman GF/C)で吸引ろ過し、濾紙を50m
Mトリス・塩酸緩衝液(pH7.4)4mlで3回洗浄
し、バイヤル瓶に移し、シンチレーターを加えて放射能
を測定して得られた測定値を総結合量(TB)とした。
上記組成にさらにプラゾシン(最終濃度0.1μM)を
加えて同様に反応させたものの測定値を非特異的結合量
(NB)とした。プラゾシンの代わりに適宜の濃度の各
化合物の検体を加えて反応させ、測定値(DTB)を得
た。
【0052】(C)Ki値計算法 ある一定濃度における検体の結合阻害率を次の計算式で
算出した。
【0053】
【数3】 各検体毎に適宜の濃度(高濃度から低濃度まで)におけ
る結合阻害率を求め、横軸に濃度の対数値、縦軸に結合
阻害率をプロットし、非線型最小2乗法にて曲線を引
き、IC50値(50%結合阻害する濃度)を求めた。
【0054】Ki値は次の計算式で算出した。
【数4】 〔L〕;実験に用いた放射性リガンド濃度(0.2n
M) Kd;放射性リガンドのリセプターに対する親和性を表
す濃度(0.133nM) IC50;リセプターと放射性リガンドとの結合を50%
阻害する薬物濃度 なお、検体とする各化合物は、予め塩酸塩としたものを
用いた。 −結果−
【0055】
【表5】 なお、いずれの化合物(I)もマウス3匹に50mg/
kg腹腔内投与で死亡例を認めず、安全性の高いことが
確認された。
【0056】
【発明の効果】上記の結果の通り、本発明の化合物
(I)およびその塩は、セレトニン1A受容体に対し強
い親和性を示し、抗不安薬、抗うつ剤、降血圧剤、制吐
剤(抗動揺病剤、抗宇宙酔い剤、抗めまい剤を含む)等
のセロトニン神経系関連疾患治療剤として有用である。
また本発明化合物中には、アドレナリンα1リセプター
に対する親和性が強いものと弱いものがあり、原因およ
び治療対象の症状により、適宜の化合物を選択し、使用
することができる。
【0057】
【実施例】次に、本発明の目的化合物(I)およびその
塩酸塩、その製造の例とその中間体に関し実施例および
製造例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。なお、本
発明の目的化合物(I)およびその塩酸塩の代表例を実
施例1から4に記載し、その他の化合物の製造例を実施
例5に纏めた。
【0058】製造例 1 2−(2−ヒドロキシエトキシ)キノキサリンの製造:
2−ヒドロキシキノキサリン14.6g(100m m
ol、アルドリッチ社)、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]−7−ウンデセン(DBUと略す、アル
ドリッチ社製)29.9ml(200m mol)とエ
チレンクロロヒドリン(東京化成社製)13.4ml
(200m mol)をジメチルホルムアミド(DMF
と略す)240mlに溶解し、60℃にて22時間加熱
撹拌した。この反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をク
ロロホルムに溶解し、炭酸カリウム水溶液にて洗浄し
た。このクロロホルム溶液を芒硝にて乾燥した後、減圧
濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(担体;ワコーゲルC200、300g、溶出
溶媒;クロロホルム:メタノール=300:1)で精製
してフラクションし、Rf=0.4付近(シリカゲルT
LC、展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:
1)のフラクションを集め、表題の化合物(O−置換
体)を得た。
【0059】また前記のカラムを溶出溶媒;クロロホル
ム:メタノール=300:1にて溶出してフラクッショ
ンし、Rf=0.3付近(シリカゲルTLC、展開溶
媒;クロロホルム:メタノール=20:1)のフラクシ
ョンを集め、副生成物のN−置換体である1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−1,2−ジヒドロ−2−オキソキノ
キサリンを得た。
【0060】O−置換体: 収量;8.34g(43.9%)1 H−NMR(CDCl3);4.1-4.2(2H,m), 4.6-4.7(2H,m),
7.4-8.1(4H,m), 8.54(1H,s) Fab−Mass; 191,147 N−置換体: 収量;6.55g(34.5%)1 H−NMR(CDCl3) ;2.25(1H,t,J=5), 4.0-4.2(2H,
m), 4.49(2H,t,J=6),7.3-8.0(4H,m), 8.33(1H,s) Fab−Mass; 191,154,136
【0061】比較例 1 2−ヒドロキシキノキサリン7.30g(50m mo
lアルドリッチ社製)を5N水酸化ナトリウム水溶液5
0mlとt−ブタノール150mlの混合液に溶解し、
エチレンクロロヒドリン16.8ml(0.25mo
l)を加え、60℃にて4時間加熱撹拌した。この反応
液を減圧濃縮し、得られた残渣をクロロホルムに溶解
し、水洗した。このクロロホルム溶液を芒硝にて乾燥し
た後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(担体;ワコーゲルC200、30
0g、溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=500〜
200:1)で精製して、Rf=0.3付近(シリカゲ
ルTLC、展開溶媒;クロロホルム:メタノール=2
0:1)のフラクションを採取して、製造例1のN−置
換体のみ生成をみた。
【0062】N−置換体: 収量7.13g(75.1%)1 H−NMR(CDCl3) およびFab−Massは製造例
1に記載の通りであった。
【0063】製造例 2 2−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルキノキサ
リンの製造:2−ヒドロキシ−3−メチルキノキサリン
8.00g(50m mol、アルドリッチ社製)、D
BU15.0ml(100m mol)およびエチレン
クロロヒドリン6.70ml(100m mol)をD
MF120mlに溶解し、60℃にて20時間加熱撹拌
した。この反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をクロロ
ホルムに溶解し、炭酸カリウム水溶液にて洗浄した。こ
のクロロホルム溶液を、芒硝にて乾燥した後、減圧濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(担体;ワコーゲルC200、1Kg、溶出溶媒;
クロロホルム:メタノール=300:1)で精製してフ
ラクションし、Rf=0.4付近(シリカゲルTLC、
展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)のフ
ラクションを集め、表題の化合物(O−置換体)を得
た。
【0064】また前記のカラムを溶出溶媒;クロロホル
ム:メタノール=300:1にて溶出してフラクッショ
ンし、Rf=0.3付近(シリカゲルTLC、展開溶
媒;クロロホルム:メタノール=20:1)のフラクシ
ョンを採取して、副生成物のN−置換体である1−(2
−ヒドロキシエチル)−3−メチル−1,2−ジヒドロ
−2−オキソキノキサリンを得た。
【0065】O−置換体: 収量;3.28g(32.2%)1 H−NMR(CDCl3) ;2.67(3H,s), 3.18(1H,t,J=6),
4.0-4.1(2H,m), 4.6-4.7(2H,m), 7.4-8.0 (4H,m) Fab−Mass; 205,154,136 N−置換体: 収量;3.46g(33.9%)1 H−NMR(CDCl3) ;2.34(1H,t,J=5), 2.60(3H,s),
4.0-4.2(2H,m), 4.51(2H,t,J=6), 7.3-7.9 (4H,m) Fab−Mass; 205
【0066】比較例 2 3−メチル−2−ヒドロキシキノキサリン8.00g
(50m mol)を5N水酸化ナトリウム水溶液50
mlとt−ブタノール150mlの混合液に溶解し、エ
チレンクロロヒドリン16.8ml(0.25mol)
を加え、60℃にて4時間加熱撹拌した。この反応液を
減圧濃縮し、得られた残渣をクロロホルムに溶解し、水
洗した。このクロロホルム溶液を芒硝にて乾燥した後、
減圧にて濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(担体;ワコーゲルC200、300
g、溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=500〜2
00:1)で精製して、Rf=0.3付近(シリカゲル
TLC、展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:
1)のフラクションを採取して、製造例2のN−置換体
のみ生成をみた。
【0067】N−置換体: 収量:9.44g(92.5%)1 H−NMR(CDCl3) およびFab−Massは製造例
2に記載の通りであった。
【0068】製造例 3 2−(3−クロロプロポキシ)キノキサリンの製造:2
−ヒドロキシキノキサリン14.60g(100m m
ol)、DBU17.9ml(120m mol)およ
び1−ブロモ−3−クロロプロパン11.81ml(1
20m mol東京化成社製)をDMF240mlに溶
解し、60℃にて3時間加熱撹拌した。この反応液を減
圧濃縮し、得られた残渣をクロロホルムに溶解し、炭酸
カリウム水溶液にて洗浄した。このクロロホルム溶液
を、芒硝にて乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(担体;ワコー
ゲルC200、1Kg、溶出溶媒;クロロホルム:メタ
ノール=300:1)で精製してフラクションし、Rf
=0.93〜0.96付近(シリカゲルTLC、展開溶
媒;クロロホルム:メタノール=20:1)のフラクシ
ョンを採取し、表題の化合物(O−置換体)を得た。
【0069】また前記のカラムを溶出溶媒;クロロホル
ム:メタノール=500:1にて溶出してフラクッショ
ンし、Rf=0.84〜0.88の付近(シリカゲルT
LC展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)
のフラクションを採取して、副生成物のN−置換体であ
る1−(3−クロロプロピル)−1,2−ジヒドロ−2
−オキソキノキサリンを得た。
【0070】O−置換体: 収量;6.04g(27.1%)1 H−NMR(CDCl3) ;2.34(2H,quint,J=7), 3.75(2H,
t,J=7), 4.65(2H,t,J=7), 7.5-8.1(4H,m), 8.47(1H,s) Fab−Mass; 225,223,187 N−置換体: 収量:6.57g(29.5%)1 H−NMR(CDCl3) ;2.2-2.4(2H,m), 3.70(2H,t,J=
6), 4.43(2H,t,J=6),7.3-8.0(4H,m), 8.34 (1H,s) Fab−Mass;225,223,187,154
【0071】製造例 4 2−(3−クロロプロポキシ)キノキサリンの製造:2
−ヒドロキシキノキサリン7.30g(50m mo
l)を5N水酸化ナトリウム水溶液50mlとt−ブタ
ノール150mlの混合液に溶解し、これ1−ブロモ−
3−クロロプロパン24.7ml(250m mol)
を加え、60℃にて9時間加熱撹拌した。この反応液を
減圧濃縮し、得られた残渣をクロロホルムに溶解し、水
洗した。このクロロホルム溶液を、芒硝にて乾燥した
後、減圧にて濃縮した。得られた残渣を製造例3と同様
にしてシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、O
−置換体およびN−置換体を得た。
【0072】O−置換体: 収量;1.57g(14.1%) N−置換体: 収量;6.68g(60.0%)
【0073】製造例 5 2−(3−クロロプロポキシ)−3−メチルキノキサリ
ンの製造:2−ヒドロキシ−3−メチルキノキサリン1
6.00g(100m molを5N水酸化ナトリウム
水溶液100mlとt−ブタノール300mlの混合液
に溶解し、1−ブロモ−3−クロロプロパン29.67
ml(300m ml)を加え、60℃にて24時間加
熱撹拌した。この反応液を減圧濃縮し、炭酸カリウム水
溶液を加え、クロロホルムにて抽出し、このクロロホル
ム溶液を、芒硝にて乾燥した後、減圧濃縮した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(担体;
ワコーゲルC200、850g、溶出溶媒;クロロホル
ム)で精製して、Rf=0.90〜0.93の付近(シ
リカゲルTLC、展開溶媒;クロロホルム:メタノール
=20:1)のフラクションを採取し、表題の化合物
(O−置換体)を得た。
【0074】また前記のカラムを溶出溶媒;クロロホル
ム:メタノール=500:1にて溶出してフラクッショ
ンし、Rf=0.80〜0.86の付近(シリカゲルT
LC展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)
のフラクションを採取し、副生成物としてN−置換体で
ある1−(3−クロロプロピル)−3−メチル−1,2
−ジヒドロ−2−オキソキノキサリンを得た。
【0075】O−置換体: 収量;1.51g(6.4%)1 H−NMR(CDCl3) ;2.3-2.5(2H,m), 2.64(3H,s), 4.
66(2H,t,J=7), 7.4-8.0(4H,m) Mass(EI); 238,236,132 N−置換体: 収量;17.3g(73.0%)1 H−NMR(CDCl3) ;2.2-2.4(2H,m), 2.60(3H,s), 3.
70(2H,t,J=7), 4.43(2H,t,J=7), 7.3-7.9 (4H,m) Mass(EI); 238,236,201,145
【0076】製造例 6 2−(4−クロロブトキシ)キノキサリンの製造:2−
ヒドロキシキノキサリン7.30g(50m mo
l)、DBU8.97ml(60m mol)および1
−ブロモ−4−クロロブタン6.9ml(60m mo
l東京化成社製)をDMF120mlに溶解し、60℃
にて3時間加熱撹拌した。この反応液を減圧濃縮し、得
られた残渣をクロロホルムに溶解し、炭酸カリウム水溶
液にて洗浄した。このクロロホルム溶液を、芒硝にて乾
燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(担体;ワコーゲルC200、
450g、溶出溶媒;クロロホルム)で精製してフラク
ションし、Rf=0.90〜0.95の付近(シリカゲ
ルTLC、展開溶媒;クロロホルム:メタノール=2
0:1)のフラクションを採取し、表題の化合物(O−
置換体)を得た。
【0077】また前記のカラムを溶出溶媒;クロロホル
ム:メタノール=500:1にて溶出してフラクッショ
ンし、Rf=0.83〜0.88の付近(シリカゲルTL
C展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)の
フラクションを採取して、副生成物としてN−置換体で
ある1−(4−クロロブチル)−1,2−ジヒドロ−2
−オキソキノキサリンを得た。
【0078】O−置換体: 収量;4.45g(37.6%)1 H−NMR(CDCl3) ;1.9-2.3(4H,m), 3.65(2H,t,J=
6), 4.53(2H,t,J=6),7.4-8.1(4H,m), 8.46 (1H,s) Mass(EI); 238,236,201 N−置換体: 収量;5.44g(46.0%)1 H−NMR(CDCl3) ;1.8-2.1(4H,m), 3.63(2H,t,J=
6), 4.30(2H,t,J=6),7.3-8.0(4H,m), 8.31 (1H,s) Mass(EI); 238,236,201,146
【0079】製造例 7 2−(4−クロロブトキシ)キノキサリンの製造:2−
ヒドロキシキノキサリン7.30g(50m mol)
を5N水酸化ナトリウム水溶液50mlとt−ブタノー
ル150mlの混合液に溶解し、1−ブロモ−4−クロ
ロブタン15.5ml(135m mol)を加え、6
0℃にて4時間加熱撹拌した。この反応液を減圧濃縮
し、得られた残渣に水を加え、クロロホルムにて抽出し
た。このクロロホルム溶液を、芒硝にて乾燥した後、減
圧にて濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーを製造例6と同様に行って、O−置換体
およびN−置換体を得た。
【0080】O−置換体: 収量;2.82g(23.8%) N−置換体: 収量;8.03g(67.9%)
【0081】製造例 8 2−(4−クロロブトキシ)−3−メチルキノキサリン
の製造:2−ヒドロキシ−3−メチルキノキサリン1
6.00g(100m mol)を5N水酸化ナトリウ
ム水溶液100mlとt−ブタノール300mlの混液
に溶解し、1−ブロモ−4−クロロブタン34.6ml
(300m mol)を加え、60℃にて22時間加熱
撹拌した。この反応液を減圧濃縮し、得られた残渣に水
を加え、クロロホルムにて抽出した。このクロロホルム
溶液を、芒硝にて乾燥した後、減圧濃縮した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(担体;ワ
コーゲルC200、850g、溶出溶媒;クロロホル
ム)で精製して、Rf=0.92〜0.96の付近(シ
リカゲルTLC、展開溶媒;クロロホルム:メタノール
=20:1)のフラクションを採取し、表題の化合物
(O−置換体)を得た。
【0082】また前記のカラムを溶出溶媒;クロロホル
ム:メタノール=500:1にて溶出してフラクッショ
ンし、Rf=0.85〜0.90の付近(シリカゲルT
LC、展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:
1)のフラクションを採取し、副生成物のN−置換体で
ある1−(4−クロロブチル)−3−メチル−1,2−
ジヒドロ−2−オキソキノキサリンを得た。
【0083】O−置換体: 収量;4.48g(17.9%)1 H−NMR(CDCl3) ;1.9-2.1(4H,m), 2.64(3H,s), 3.
64(2H,t,J=6), 4.54(2H,t,J=6), 7.4-8.0(4H,m) Mass(EI); 252,250,215,160 N−置換体: 収量;18.7g(74.7%)1 H−NMR(CDCl3) ;1.8-2.1(4H,m), 2.60(3H,s), 3.
63(2H,t,J=6), 4.30(2H,t,J=6), 7.2-7.9 (4H,m) Mass(EI); 252,250,215,132
【0084】実施例 1 2−[2−{4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジ
ニル}エトキシ]キノキサリン(化合物番号270)の
製造:製造例1で得られた2−(2−ヒドロキシエトキ
シ)キノキサリン0.95g(5.0m mol)を、
塩化メチレン15mlに溶解し、トリエチルアミン0.
7ml(5.0m mol)を加え、氷冷下で、メタン
スルホニルクロライド0.39ml(5.0m mo
l)を滴下し、一夜撹拌した。減圧濃縮して得た残渣
を、ベンゼン25mlに溶解し、2−ピリミジニルピペ
ラジン(東京化成社製)1.64gおよびトリエチルア
ミン2.8ml(20.0m mol)を、72時間加
熱還流した。反応後、クロロホルムを加え、希炭酸カリ
ウム水溶液で洗浄し、水層はさらにクロロホルムにて抽
出した。クロロホルム層を合わせ、芒硝にて乾燥した
後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲルC−200、100g、溶
出溶媒;クロロホルム:メタノール=200:1)で精
製して表題化合物を得た。なお、表題化合物の塩酸塩
は、表題化合物を5N塩酸−メタノール溶液に溶解し、
これにエーテルを加えて、結晶を析出させた得た。
【0085】実施例 2 2−[3−{4−(2−ピリジル)−1−ピペラジニ
ル}プロポキシ]キノキサリン(化合物番号191)の
製造:製造例4で得られた2−(3−クロロプロポキ
シ)キノキサリン0.67g(3.0m mol)を、
ベンゼン20mlに溶解し、これにトリエチルアミン
0.84ml(6m mol)および2−ピリジルピペ
ラジン0.87ml(6.0mol)を加え、144時
間加熱還流した。反応後クロロホルムを加え、希炭酸カ
リウム水溶液で洗浄し、水層はさらにクロロホルムにて
抽出した。クロロホルム層を合わせ、芒硝にて乾燥した
後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(担体;ワコーゲルC200、100
g、溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=200:
1)で精製して表題の化合物を得た。また、実施例1と
同様にして、表題化合物の塩酸塩を得た。
【0086】実施例 3 2−[4−{4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジ
ニル}ブトキシ]キノキサリン(化合物番号252):
製造例6で得られた2−(4−クロロブトキシ)キノキ
サリン2.37g(10.0m mol)を、アセトニ
トリル50mlに溶解し、これに炭酸カリウ2.07g
(15.0m mol)と2−ピリミジニルピペラジン
3.28g(20.0m mol)を加え、21時間加
熱還流した。反応後、不溶物を濾去し、減圧下にて濃縮
して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(担体;ワコーゲルC200、100g、溶出溶媒;ク
ロロホルム:メタノール=200:1)で精製して表題
の化合物を得た。また、実施例1と同様にして、表題化
合物の塩酸塩を得た。
【0087】実施例 4 2−[4−{4−(2−ピリジル)−1−ピペラジニ
ル}エトキシ]キノキサリン(化合物番号269)の製
造: (1)製造例2で得られた2−(2−ヒドロキシエトキ
シ)キノキサリン0.95g(5.0m mol)を、
クロロホルム10mlに溶解し、氷冷下で塩化チオニル
0.42mlを滴下し、一夜撹拌した。この反応液を減
圧濃縮し、粗製の2−(2−クロロエトキシ)キノキサ
リンを得た[Rf=約0.90(シリカゲルTLC、展
開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)]。
【0088】(2)次いでこの2−(2−クロロエトキ
シ)キノキサリンをベンゼン25mlに溶解し、2−ピ
リジルピペラジン0.82g(5.0m mol)およ
びトリエチルアミン1.40mlを加え、48時間加熱
還流した。反応後、クロロホムを加え、炭酸カリウム水
溶液で洗浄し、水層はさらにクロロホルムで抽出した。
こうして得たクロロホルム層を芒硝にて乾燥した後、減
圧濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(担体;ワコーゲルC200、50g、溶出溶媒;
クロロホルム:メタノール=200:1)で精製して表
題化合物を得た。また、実施例1と同様にして、表題化
合物の塩酸塩を得た。
【0089】実施例 5 実施例1ないし4に記載の方法に従い、表6に示す化合
物を得た。またそれらの化合物(遊離塩基)の物性を表
7に示した。
【0090】
【表6】 表中における各記号の意味は下記の通りである。 OMs :メタンスルホニルオキシ基 Pdyl:2−ピリジル基 Pmi :2−ピリミジニル基
【0091】
【表7】
【0092】なお、上記各実施例に含まれる化合物の化
合物名およびその化合物番号は以下の通りである。
【0093】2−〔2−{4−(2−ピリジル)−1−
ピペラジニル}エトキシ〕−3−メチルキノキサリン
(化合物番号236).2−〔2−{4−(2−ピリミ
ジニル)−1−ピペラジニル}エトキシ〕−3−メチル
キノキサリン(化合物番号237).2−〔2−{4−
(2−ピリジル)−1−ピペラジニル}エトキシ〕キノ
キサリン(化合物番号269).2−〔2−{4−(2
−ピリミジニル)−1−ピペラジニル}エトキシ〕キノ
キサリン(化合物番号270).2−〔3−{4−(2
−ピリジル)−1−ピペラジニル}プロポキシ〕キノキ
サリン(化合物番号191).2−〔3−{4−(2−
ピリミジニル)−1−ピペラジニル}プロポキシ〕キノ
キサリン(化合物番号192).
【0094】2−〔3−{4−(2−ピリミジニル)−
1−ピペラジニル}プロポキシ〕−3−メチルキノキサ
リン(化合物番号241).2−〔3−{4−(2−ピ
リジル)−1−ピペラジニル}プロポキシ〕−3−メチ
ルキノキサリン(化合物番号242).2−〔4−{4
−(2−ピリジル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕キ
ノキサリン(化合物番号251).2−〔4−{4−
(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕
キノキサリン(化合物番号252).2−〔4−{4−
(2−ピリジル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−3
−メチルキノキサリン(化合物番号258).2−〔4
−{4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル}ブ
トキシ〕−3−メチルキノキサリン(化合物番号25
9).
【0095】参考合成例 1 2−{2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポ
キシ}キノキサリンの製造:製造例4で得られた2−
(3−クロロプロポキシ)キノキサリン0.67g
(3.0m mol)をベンゼン20mlに溶解し、ト
リエチルアミン0.84ml(6.0m mol)とメ
チルピペラジン0.60g(6.0m mol,東京化
成社製)を加え、120時間加熱還流した。反応後、ク
ロロホルムを加え、希炭酸カリウム水溶液で洗浄し、水
層はさらにクロロホルムにて抽出した。クロロホルム層
をあわせ、芒硝にて乾燥した後、減圧濃縮し、得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(担体;ワ
コーゲルC200、100g、溶出溶媒;クロロホル
ム:メタノール=200:1)で精製して参考1の化合
物0.72gを得た。
【0096】参考合成例 2 2−{2−(4−エチルピペラジン−1−イル)プロポ
キシ}キノキサリンの製造:参考1のメチルピペラジン
の代わりにエチルピペラジン0.69g(東京化成社
製)を用い、同様に処理を行って参考2の化合物0.5
8gを得た。
【0097】製剤例 1 カプセル剤:下記の成分を1号カプセルに充填してカプ
セル剤を調製した。 化合物251(2塩酸塩) 20mg ラクトース 90mg 微結晶セルロース 70mg ステアリン酸マグネシウム 10mg ───────────────────────────── 計 190mg
【0098】製剤例 2 錠剤:下記の成分を常法により錠剤化し、錠剤を得た。 化合物251(2塩酸塩) 25mg 乳糖 135mg 結晶セルロース 30mg ステアリン酸マグネシウム 10mg ───────────────────────────── 計 200mg
【0099】製剤例 3 注射剤:化合物251(2塩酸塩)1gを注射用蒸留水
50mlに溶解し、0.22μm以下のフィルターを通
した後、バイアルに500μlずつ分注し、凍結乾燥し
て注射剤を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 241/44 8615−4C 403/12 237 8829−4C (72)発明者 望月 大介 静岡県田方郡大仁町三福632番地の1 旭 化成工業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、nは2〜4の整数を、R1 は水素原子またはメ
    チル基を、R2は2−ピリジル基または2−ピリミジニ
    ル基を示す)で表される2−アルコキシキノキサリン誘
    導体またはその無毒性塩。
  2. 【請求項2】 一般式(I)中、nが3または4である
    請求項1記載の2−アルコキシキノキサリン誘導体また
    はその無毒性塩。
  3. 【請求項3】 一般式(I)中、R1 が水素原子である
    請求項1記載の2−アルコキシキノキサリン誘導体また
    はその無毒性塩。
  4. 【請求項4】 一般式(I)中、R1がメチル基である
    請求項1記載の2−アルコキシキノキサリン誘導体また
    はその無毒性塩。
  5. 【請求項5】 一般式(I)中、R2 が、2−ピリジル
    基である請求項1記載の2−アルコキシキノキサリン誘
    導体またはその無毒性塩。
  6. 【請求項6】 一般式(I)中、R2 が、2−ピリミジ
    ニル基である請求項1記載の2−アルコキシキノキサリ
    ン誘導体またはその無毒性塩。
  7. 【請求項7】 2−アルコキシキノキサリン誘導体また
    はその無毒性塩が2−〔2−{4−(2−ピリジル)−
    1−ピペラジニル}エトキシ〕−3−メチルキノキサリ
    ン、2−〔2−{4−(2−ピリミジニル)−1−ピペ
    ラジニル}エトキシ〕−3−メチルキノキサリン、2−
    〔2−{4−(2−ピリジル)−1−ピペラジニル}エ
    トキシ〕キノキサリン、2−〔2−{4−(2−ピリミ
    ジニル)−1−ピペラジニル}エトキシ〕キノキサリ
    ン、2−〔3−{4−(2−ピリジル)−1−ピペラジ
    ニル}プロポキシ〕キノキサリン、2−〔3−{4−
    (2−ピリミジニル)−1−ピペラジニル}プロポキ
    シ〕キノキサリン、2−〔3−{4−(2−ピリミジニ
    ル)−1−ピペラジニル}プロポキシ〕−3−メチルキ
    ノキサリン、2−〔3−{4−(2−ピリジル)−1−
    ピペラジニル}プロポキシ〕−3−メチルキノキサリ
    ン、2−〔4−{4−(2−ピリジル)−1−ピペラジ
    ニル}ブトキシ〕キノキサリン、2−〔4−{4−(2
    −ピリミジニル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕キノ
    キサリン、2−〔4−{4−(2−ピリジル)−1−ピ
    ペラジニル}ブトキシ〕−3−メチルキノキサリン、2
    −〔4−{4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジニ
    ル}ブトキシ〕−3−メチルキノキサリンおよびそれら
    の無毒性塩からなる群より選ばれる化合物である請求項
    1記載の2−アルコキシキノキサリン誘導体またはその
    無毒性塩。
  8. 【請求項8】 一般式(II) 【化2】 (式中、nは2〜4の整数を、R1 は水素原子またはメ
    チル基を、Xは脱離基を示す)で表される化合物と一般
    式(III) 【化3】 (式中、R2 は2−ピリジル基または2−ピリミジニル
    基を示す)で表される化合物とを、不活性溶媒中にて反
    応させることを特徴とする一般式(I) 【化4】 (式中、n、R1 およびR2 は前記と同じ意味を示す)
    で表される2−アルコキシキノキサリン誘導体またはそ
    の無毒性塩の製造法。
  9. 【請求項9】 一般式(II)で表される化合物が、一般
    式(IV) 【化5】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を示す)で表さ
    れる化合物と一般式(V) 【化6】 (式中、nは前記と同じ意味を示し、Yはハロゲン原
    子、X' は水酸基またはハロゲン原子を示す)で表され
    る化合物とを不活性溶媒中にて反応せしめ、一般式(V
    I) 【化7】 (式中、n、R1 およびX' は前記と同じ意味を示す)
    で表される化合物とし、当該化合物中、X' が水酸基で
    ある場合は、その水酸基を脱離基Xと変換することによ
    り製造されたものである請求項8記載の製造法。
  10. 【請求項10】 一般式(VI) 【化8】 (式中、nは2〜4の整数を、R1 は水素原子またはメ
    チル基を、X' は水酸基またはハロゲン原子をそれぞれ
    示す)で表される化合物。
  11. 【請求項11】 一般式(I) 【化9】 (式中、nは2〜4の整数を、R1 は水素原子またはメ
    チル基を、R2 は2−ピリジル基または2−ピリミジニ
    ル基を示す)で表される2−アルコキシキノキサリン誘
    導体またはその無毒性塩を有効成分とするセロトニン神
    経系関連疾患治療剤。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5618281A (en) * 1995-01-20 1997-04-08 Kimberly-Clark Corporation Adhesive composition comprising a polysiloxane
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EP0788338B1 (en) * 1994-10-28 2000-12-20 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Self-adhering absorbent article
US6620143B1 (en) 1994-10-28 2003-09-16 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Sanitary napkin article having body-facing adhesive
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