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JPH069496A - (メタ)アクリル酸エステル類の製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法

Info

Publication number
JPH069496A
JPH069496A JP5055627A JP5562793A JPH069496A JP H069496 A JPH069496 A JP H069496A JP 5055627 A JP5055627 A JP 5055627A JP 5562793 A JP5562793 A JP 5562793A JP H069496 A JPH069496 A JP H069496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
meth
acrylic acid
polymerization inhibitor
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5055627A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichiro Tani
雄一郎 谷
Riyuuji Okuda
竜志 奥田
Katsuji Takahashi
勝治 高橋
Shiyoutaku Ri
承澤 李
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP5055627A priority Critical patent/JPH069496A/ja
Publication of JPH069496A publication Critical patent/JPH069496A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 水溶性の重合防止剤(A)、例えばハイドロ
キノン−2−スルホン酸カリウムと、水溶性のエステル
化触媒(B)、例えばp−トルエンスルホン酸の存在下
に、(メタ)アクリル酸(B1 )とアルコール類(C)
とを脱水エステル化反応、または(メタ)アクリル酸エ
ステル類(B2 )とアルコール類(C)とをエステル交
換反応させることを特徴とする(メタ)アクリル酸エス
テル類の製造方法。 【効果】 反応終了後に水洗浄を行うのみで重合防止剤
とエステル化触媒を除去できるため、従来の技術のよう
に多量のアルカリ又は酸による中和洗浄とその後の水洗
浄工程が不用となり、これに伴い精製工程も著しく簡
略、かつ小規模化できる。また、洗浄後の(メタ)アク
リル酸エステル類のpHの調整が不要で、しかも残留
(メタ)アクリル酸が中和されないため、その回収を行
なうこともできるという利点もある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エステル化触媒と重合
防止剤の除去が容易な(メタ)アクリル酸エステル類の
製造方法に関し、更に詳しくは、水溶性の重合防止剤と
水溶性のエステル化触媒の存在下に、(メタ)アクリル
酸とアルコ−ル類とを脱水エステル化反応、又は(メ
タ)アクリル酸エステル類とアルコ−ル類とをエステル
交換反応させた後、水洗によりエステル化触媒と重合防
止剤の除去を行う(メタ)アクリル酸エステル類の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル酸エステルは、単独又
は他の重合性モノマー、オリゴマー、ポリマー、染料、
顔料、無機充填剤、増減剤等と混合し、過酸化物、過硫
酸塩又はアゾビス化合物等のラジカル開始剤の存在下
で、これら開始剤の熱分解や紫外線・放射線照射等によ
る分解によって生ずるラジカルによって容易に重合し、
機械的特性、耐熱性、耐候性耐酸化性等に優れたポリマ
ーを生成する。
【0003】また、炭素−炭素二重結合を有する種々の
化合物と容易に共重合するので、用途に応じてポリマー
の物性を調節することが可能であり塗料、インキ、コー
ティング剤、接着剤、粘着剤、樹脂、ゴム、光学材料等
の原料として広範な分野に利用されている。
【0004】(メタ)アクリル酸とアルコール類とを脱
水エステル化反応、又は(メタ)アクリル酸エステル類
とアルコール類とをエステル交換反応させて、対応する
(メタ)アクリル酸エステル類を製造する方法として
は、以下の方法が一般的である。
【0005】即ち、(メタ)アクリル酸とアルコール類
とを、又は低級脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸
エステルとアルコール類とをエステル化触媒及び重合防
止剤の存在下に加熱して反応させ、生じる水又は低級ア
ルコールを溶媒によって反応系外に共沸留去しながら反
応させ、目的とする(メタ)アクリル酸エステル類が蒸
留によって精製可能な低沸点化合物ならば反応終了後蒸
留によって精製を行い、不可能な高沸点化合物ならば同
終了後にエステル化触媒と重合防止剤をアルカリ又は酸
溶液による洗浄により除去した後、濃縮を行い目的とす
るエステル類を得る方法である。
【0006】上記エステル化触媒としては、一般的に硫
酸、燐酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸、強酸性陽イオン交換樹脂等の酸
触媒が使用されてきた。
【0007】重合防止剤としては、ハイドロキノン、t
ert−ブチルハイドロキノン、メトキノン、2,4−
ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、カテコー
ル、tert−ブチルカテコール等のフェノール系化合
物、フェノチアジン、p−フェニレンジアミン、ジフェ
ニルアミン等のアミン類、ジメチルジチオカルバミン酸
銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカ
ルバミン酸銅等の銅錯体等の化合物の中の1種又はこれ
らの組合せが使用されてきた。また、銅、マンガン、鉄
等の選移金属の粉末、酸化物、塩化物、硫酸塩、硝酸
塩、酢酸塩等の化合物の中の1種又はこれらの組合せが
併用されてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の化合物を用いる何れの方法においても、反応終了後、
系中に残存するエステル化触媒と重合防止剤を過剰のア
ルカリ又は酸による中和洗浄によって除去し、その後多
量の水による洗浄を反復して目的とする(メタ)アクリ
ル酸エステルのpH調整を行うため、精製工程が大規模
かつ煩雑化するという課題があった。
【0009】即ち、中和除去のされ易さは、酸性度又は
アルカリ度の強さに依存し、エステル化触媒、系中に残
留する未反応(メタ)アクリル酸、重合防止剤の順に中
和されるため、重合防止剤を完全に除去するためには、
先ず前2者を全て中和し、重合防止剤をも中和するに足
る多量のアルカリ又は酸を使用して洗浄する必要があ
る。更に、洗浄後には目的とする(メタ)アクリル酸エ
ステルのpHが酸性又はアルカリ性側に偏りがでるた
め、保存時等の加水分解等を防止する目的で多量の水に
よる洗浄によって該エステルのpHを中性領域に調整す
る必要がある。従って、精製工程ではアルカリ又は酸と
水を大量に消費する上、その工程も著しく煩雑かつ大規
模にならざるを得ず、その上に残留(メタ)アクリル酸
の回収が全く不可能になるいう課題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の(メタ)アクリル酸エステル類の製造方法に関する課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(メタ)アクリ
ル酸とアルコール類とを脱水エステル化反応、又は(メ
タ)アクリル酸エステルとアルコール類とをエステル交
換反応させる反応において、水溶性の重合防止剤と水溶
性のエステル化触媒を併用すると、反応終了後、比較的
少量の水による洗浄を行うだけで容易に重合防止剤とエ
ステル化触媒を除去でき、その後のpH調整が不要であ
ることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】即ち、本発明は、水溶性の重合防止剤
(A)と水溶性のエステル化触媒(B)の存在下に、
(メタ)アクリル酸(C1 )とアルコール類(D)とを
脱水エステル化反応、又は(メタ)アクリル酸エステル
類(C2 )とアルコール類(D)とをエステル交換反応
させた後、水洗により重合防止剤(A)とエステル化触
媒(B)を除去することを特徴とする(メタ)アクリル
酸エステル類の製造方法に関するものである。
【0012】本発明の最大の特徴は、水溶性の重合防止
剤(A)と水溶性のエステル化触媒(B)とを併用する
ため、反応終了後に水洗浄を行なうだけで重合防止剤
(A)とエステル化触媒(B)の除去を完全に行うこと
ができ、従来の技術のように多量のアルカリ又は酸によ
る中和洗浄とその後の水洗浄工程が不用となり、これに
伴い精製工程も著しく簡略、かつ小規模化されるところ
にある。また、洗浄後の(メタ)アクリル酸エステル類
のpHの調整が不要で、しかも残留(メタ)アクリル酸
が中和されないため、その回収を行なうこともできると
いう利点もある。
【0013】本発明で用いる水溶性の重合防止剤(A)
としては、水溶性を有する重合防止剤であればよく、例
えばフェノ−ル性水酸基、アミノ基、ニトロ基、ニトロ
ソ基等の官能基を有する酸類及びその塩、選移金属の塩
等が挙げられるが、この他に遷移金属又はその酸化物の
様に反応終了時までに塩に変化して水溶性化する重合防
止剤も挙げられる。通常はフェノ−ル性水酸基、アミノ
基、ニトロ基及びニトロソ基からなる群から選ばれる1
種以上の官能基を有する芳香族スルホン酸類又はその塩
や、該芳香族スルホン酸類又はその塩と選移金属、その
酸化物又はその塩との併用物を用いるが、なかでも該芳
香族スルホン酸類又はその塩と選移金属の塩とを併用す
ると重合防止性が格段に優れる点で好ましい。
【0014】上記芳香族スルホン酸類及びその塩として
は、例えばフェノール−2−スルホン酸、フェノール−
3−スルホン酸、フェノール−4−スルホン酸、2−メ
チル−1−フェノール−4−スルホン酸、2−メチル−
1−フェノール−6−スルホン酸、3−メチル−1−フ
ェノール−4−スルホン酸、3−メチル−1−フェノー
ル−6−スルホン酸、4−メチル−1−フェノール−6
−スルホン酸、2−tert−ブチル−1−フェノール
−4−スルホン酸、2−tert−ブチル−1−フェノ
ール−6−スルホン酸、2,6−ジメチル−1−フェノ
ール−4−スルホン酸、2,3−ジメチル−1−フェノ
ール−4−スルホン酸、2,3−ジメチル−1−フェノ
ール−6−スルホン酸、2,4−ジメチル−1−フェノ
ール−6−スルホン酸、2,5−ジメチル−1−フェノ
ール−4−スルホン酸、2,5−ジメチル−1−フェノ
ール−6−スルホン酸、
【0015】ハイドロキノン−2−スルホン酸、ハイド
ロキノン−2,5−ジスルホン酸、カテコール−4−ス
ルホン酸、カテコール−6−スルホン酸、カテコール−
3,5−ジスルホン酸、カテコール−3,6−ジスルホ
ン酸、カテコール−4,5−ジスルホン酸、ピロガロー
ル−4−スルホン酸、ピロガロール−5−スルホン酸、
2−ニトロ−1−フェノール−4−スルホン酸、2−ニ
トロ−1−フェノール−6−スルホン酸、2−ニトロソ
−1−フェノール−4−スルホン酸、2−ニトロソ−1
−フェノール−6−スルホン酸、ポリ(4−ビニル−1
−フェノール−2−スルホン酸)、ポリ(2−ビニル−
1−フェノール−4−スルホン酸)、ナフトールスルホ
ン酸類、ナフトハイドロキノンスルホン酸類、ナフトキ
ノンスルホン酸類、ニトロソナフトールスルホン酸類、
ニトロナフトールスルホン酸類等のフェノール性水酸基
含有芳香族スルホン酸系化合物、及びそのアルカリ金属
塩又はアンモニウム塩;
【0016】2−アミノ−1−フェノール−4−スルホ
ン酸、2−アミノ−1−フェノール−6−スルホン酸、
3−アミノ−1−フェノール−4−スルホン酸、3−ア
ミノ−1−フェノール−6−スルホン酸、4−アミノ−
1−フェノール−6−スルホン酸、フェニレンジアミン
スルホン酸類、ニトロアニリンスルホン酸類、ニトロソ
アニリンスルホン酸類、アミノナフトールスルホン酸類
等のアミノ基含有芳香族スルホン酸系化合物、及びその
アルカリ金属塩又はアンモニウム塩等が挙げられ、これ
らは単独で用いても、複数を組み合わせて使用してもよ
い。
【0017】これらの中で、重合防止機能と水に対する
溶解性とが共に優れている点で、低級アルキル基に隣接
したフェノール性水酸基を有する芳香族スルホン酸類及
びその塩、フェノール性水酸基を2個以上を有する芳香
族スルホン酸類の塩、フェノール性水酸基とニトロソ基
とを有する芳香族スルホン酸類の塩、
【0018】例えば2−メチル−1−フェノール−4−
スルホン酸、2−メチル−1−フェノール−6−スルホ
ン酸、2−tert−ブチル−1−フェノール−4−ス
ルホン酸、2,6−ジメチル−1−フェノール−4−ス
ルホン酸、2,3−ジメチル−1−フェノール−4−ス
ルホン酸、2,3−ジメチル−1−フェノール−6−ス
ルホン酸、2,4−ジメチル−1−フェノール−6−ス
ルホン酸、2,5−ジメチル−1−フェノール−4−ス
ルホン酸、2,5−ジメチル−1−フェノール−6−ス
ルホン酸等の芳香族スルホン酸、及びそのアルカリ金属
塩又はアンモニウム塩;
【0019】ハイドロキノン−2−スルホン酸、ナフト
ハイドロキノン−2−スルホン酸、ナフトハイドロキノ
ン−5−スルホン酸、ナフトハイドロキノン−6−スル
ホン酸、2−ニトロソ−1−フェノール−4−スルホン
酸、2−ニトロソ−1−フェノール−6−スルホン酸、
2−ニトロソ−1−ナフトール−4−スルホン酸、2−
ニトロソ−1−ナフトール−5−スルホン酸、2−ニト
ロソ−1−ナフトール−6−スルホン酸、2−ニトロソ
−1−ナフトール−7−スルホン酸、2−ニトロソ−1
−ナフトール−8−スルホン酸等の芳香族スルホン酸の
アルカリ金属塩又はアンモニウム塩が特に好ましい。
【0020】また、選移金属、その酸化物及びその塩と
しては、例えば遷移金属の粉末、遷移金属の酸化物、選
移金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、蓚酸塩等が
挙げられるが、通常は易水溶性である塩化物、硫酸塩又
は硝酸塩を用いる。また、上記選移金属の種類として
は、重合防止機能を有する選移金属であればよく、例え
ば銅、マンガン、鉄、セリウム等が挙げられるが、通常
は銅、マンガン又は鉄を用いる。これらの化合物は単独
でもちいても、組み合わせて用いてもよい。
【0021】尚、上記重合防止剤(A)の中には、重合
防止機能と共にエステル化触媒(B)としての機能も併
せ持つ化合物、例えば低級アルキル基に隣接したフェノ
ール性水酸基を有する芳香族スルホン酸類等があるが、
これを用いる場合には、その添加量が重合防止とエステ
ル化とに充分な量であれば、水溶性のエステル化触媒
(B)を併用する必要は必ずしもなく、該重合防止剤
(A)のみの使用でエステル化触媒(B)の併用と見な
すことができる。
【0022】本発明における水溶性の重合防止剤(A)
の添加量は、(メタ)アクリル酸(C1 )又は(メタ)
アクリル酸エステル類(C2 )とアルコール類(D)の
総重量100重量部に対して、通常0.005〜10重
量部、好ましくは0.1〜5重量部である。
【0023】また、特に必要ではないが上記水溶性の重
合防止剤(A)及び下記水溶性のエステル化触媒(B)
を除去し、精製(メタ)アクリル酸エステルを得た後
に、この安定剤として添加するものであれば、ハイドロ
キノン、メトキノン、カテコ−ル等の従来の重合防止剤
を、予め安定剤として適当な範囲の量で添加・併用して
もよい。
【0024】本発明で用いる水溶性のエステル化触媒
(B)としては、水溶性を有する強酸性化合物、例えば
鉱酸類、ハロゲン化カルボン酸類、スルホン酸類等が挙
げられるが、通常は鉱酸類や芳香族スルホン酸類を用い
る。
【0025】上記鉱酸類としては、例えば硫酸、クロル
硫酸、フロオロ硫酸、発煙硫酸、燐酸、塩酸等が、また
芳香族スルホン酸類としては、例えばベンゼンスルホン
酸、o−トルエンスルホン酸、m−トルエンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸類等
が挙げられ、これらは単独で用いても、複数を組み合わ
せて用いてもよい。
【0026】これらエステル化触媒(B)の中で、エス
テル化触媒機能と水に対する溶解性が共に優れている点
で、ベンゼンスルホン酸とp−トルエンスルホン酸が特
に好ましい。
【0027】本発明における水溶性のエステル化触媒
(B)の添加量は、(メタ)アクリル酸(C1 )又は
(メタ)アクリル酸エステル類(C2 )とアルコール類
(D)の総重量100重量部に対して、通常0.1〜1
0重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。
【0028】本発明で用いる(メタ)アクリル酸(C
1 )としては、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられ、
また(メタ)アクリル酸エステル類(C2 )としては、
例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸の低級脂肪族アルコ
ールエステル等が挙げられる。これらの中でアルコール
類との脱水エステル化反応ではアクリル酸又はメタクリ
ル酸が、エステル交換反応では生成する低級アルコール
類の沸点が低いことからアクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、メタクリル酸メチル又はメタクリル酸エチルが
好ましく用いられる。
【0029】本発明で用いるアルコール類(D)として
は、アルコール性水酸基を1個以上含有するものであれ
ば何れの化合物でも使用可能である。このような化合物
として、例えばブチルアルコール、ペンチルアルコー
ル、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチ
ルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、
イソデシルアルコール、2−エチルヘキシルアルコー
ル、ドデシルアルコール、ラウリルアルコール、パルミ
チルアルコール、ステアリルアルコール等のアルキル型
アルコール類;
【0030】メトキシエチルアルコール、エトキシエチ
ルアルコール、ブトキシエチルアルコール、メトキシジ
エチレングリコール、エトキシジエチレングリコール、
ブトキシジエチレングリコール、メトキシトリプロピレ
ングリコール、エトキシトリプロピレングリコール、ブ
トキシトリプロピレングリコール、メトキシポリエチレ
ングリコール、メトキシポリプロピレングリコール等の
アルコキシ基含有型アルコール類;
【0031】シクロペンチルアルコール、シクロヘキシ
ルアルコール、シクロオクチルアルコール、メチルシク
ロヘキシルアルコール、エチルシクロヘキシルアルコー
ル等の環式アルキル型アルコール類;テトラフルフリー
ルアルコール、メチルテトラフルフリールアルコール等
のテトラフルフリール型アルコール類;イソボニルアル
コール、メチルイソボニルアルコール等のイソボニル型
アルコール類;ジシクロペンテニルアルコール、ジシク
ロペンタジエニルアルコール、ジシクロペンテニロキシ
エチルアルコール等の複素環式脂肪族基含有型アルコー
ル類;
【0032】tert−ブチルアミノエチルアルコー
ル、N,N−ジメチルアミノエチルアルコール、N,N
−ジエチルアミノエチルアルコール等のアミノ基含有型
アルコール類;テトラフロロプロピルアルコール、ヘプ
タデカフロロデシルアルコール等の含フッ素型アルコー
ル類;ベンジルアルコール等のベンジル基含有型アルコ
ール類;
【0033】フェノール、メチルフェノール等のフェニ
ル基含有型アルコール類;フェノキシエチルアルコー
ル、フェノキシジエチレングリコール、フェノキシトリ
エチレングリコール、フェノキシヘキサエチレングリコ
ール等のフェノキシ基含有型アルコール類;アルキレン
オキサイド変性リン酸型アルコール類、ε−カプロラク
トン変性ヒドロキシアルコール、ε−カプロラクトン変
性テトラヒドロフルフリルアルコール等のヒドロキシル
基をε−カプロラクトン又はアルキレンオキサイドで変
性した変性型のアルコール類等の1価のアルコール類
や、
【0034】1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール等の両末端水酸基
含有アルキル型アルコール類;エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピ
レングリコール等のアルキレングリコール型アルコール
類;ヒドロキシピバリン酸エチレングリコール、ヒドロ
キシピバリン酸ジエチレングリコール、ヒドロキシピバ
リン酸ネオペンチルグリコール等のエステル型両未端水
酸基含有アルコール類;
【0035】トリメチロールプロパン、エトキシトリメ
チロールプロパン、プロポキシトリメチロールプロパ
ン、ジトリメチロールプロパン、エトキシジトリメチロ
ールプロパン、プロポキシジトリメチロールプロパン、
ε−カプロラクトン変性トリメチロールプロパン、ε−
カプロラクトン変性ジトリメチロールプロパン等のトリ
メチロールプロパン及びその誘導体のアルコール類;
【0036】ペンタエリスリトール、エトキシペンタエ
リスリトール、プロポキシペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、エトキシジペンタエリスリトー
ル、プロポキシジペンタエリスリトール、ε−カプロラ
クトン変性ペンタエリスリトール、ε−カプロラクトン
変性ジペンタエリスリトール等のペンタエリスリトール
及びその誘導体のアルコール類;
【0037】トリヒドロキシイソシアヌレート、トリス
(ヒドロキエチル)イソシアヌレート、トリス(エチレ
ンオキサイド変性)イソシアヌレート、トリス(プロピ
レンオキサイド変性)イソシアヌレート、トリス(ε−
カプロラクトン変性)イソシアヌレート等のイソシアヌ
レート及びその誘導体のアルコール類;
【0038】ジ(ヒドロキシエチル)ジシクロペンタジ
エン等の複素環誘導体のアルコール類;エチレンオキサ
イド付加ビスフェノールA、プロピレンオキサイド付加
ビスフェノールA、エチレンオキサイド付加水添ビスフ
ェノールA、プロピレンオキサイド付加水添ビスフェノ
ールA、ε−カプロラクトン変性ビスフェノールA、エ
チレンオキサイド付加ビスフェノールS、プロピレンオ
キサイド付加ビスフェノールS、エチレンオキサイド付
加水添ビスフェノールS、プロピレンオキサイド付加水
添ビスフェノールS、ε−カプロラクトン変性ビスフェ
ノールS等のビスフェノール化合物の変性型アルコール
類;
【0039】グリセリン、エチレンオキサイド付加グリ
セリン類、プロピレンオキサイド付加グリセリン類、ε
−カプトラクトン変性グリセリン類等の多価のアルコー
ル類が挙げられるが、使用できるアルコール類はこれら
に限定されるものではない。
【0040】本発明における(メタ)アクリル酸(C
1 )又は(メタ)アクリル酸エステル類(C2 )の使用
量は、アルコ−ル類(D)中の水酸基の数1.0個に対
して(メタ)アクリル酸(C1 )又は(メタ)アクリル
酸エステル類(C2 )が0.03〜30個と広範に変化
させることができる。但し、反応終了後に除去するアル
コールが蒸留により留去できる場合には0.03〜1.
0個であり、なかでも反応の進行が速く、副反応や着色
物質の生成などが無い点で0.10〜0.95個が好ま
しい。また、反応終了後に除去するアルコ−ルが蒸留で
除去できない場合には、通常1.0〜30個であり、な
かでも反応の進行が速く、副反応や着色物質の生成など
が無い点で1.05〜10個が好ましい。
【0041】本発明における脱水エステル化反応又はエ
ステル交換反応は、有機溶媒中あるいは無溶媒にて行う
ことができ、溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、
ノナン、メチルシクロヘキサン等、水と混合した際に水
と相分離し、且つ水又はエステル交換反応で生成する低
級アルコールと共沸可能なもので、その沸点が60〜1
40℃の範囲にあるものが使用される。これらの溶媒は
単独でも混合したものでも使用可能で、溶媒が原料であ
るアルコール類と相溶しなかったり、これらを溶解し得
ないものであっても使用できる。添加量は反応系全体量
に対して通常0〜300重量%の範囲である。
【0042】本発明における反応温度は通常40〜20
0℃、好ましくは60〜120℃の範囲から選ばれ、ま
た反応時間は通常0.5〜20時間、好ましくは1〜1
5時間程度に設定される。なかでも、目的とする(メ
タ)アクリル酸エステルが高純度で得られる点で反応温
度は60〜80℃、反応時間は3〜12時間が最も好ま
しい。
【0043】本発明における反応は、大気圧下で行うこ
とも、生成する水又はアルコールを容易に反応系外へ除
去するために減圧下で行うことも、あるいは溶媒の沸点
を降下させるために加圧下で行うこともでき、何れの圧
力下で行ってもよい。
【0044】本発明における反応では、(メタ)アクリ
ル酸(C1 )又は(メタ)アクリル酸エステル類(C
2 )及び生成する(メタ)アクリル酸エステルの重合を
防ぐために酸素又は酸素と不活性気体の混合物、例えば
空気や酸素/アルゴン混合気体を全反応時間にわたり反
応液中及び/又は反応液面上に導入すると重合防止効果
が更に良好となる。この際、酸素又は酸素と不活性気体
の混合物を、反応液中になるべく微細な気泡となるよう
に吹き込むとエステル化反応によって生成する水が速や
かに除かれる点で好ましく、また接触界面近傍の気相中
に吹き込むと反応容器表面と反応液と気相の接触領域で
の重合を防止する点で好ましい。いずれにせよ、系中へ
の吹き込みは液中であれ気相であれ反応中の重合を防止
でき、反応を促進させる方向に働くため実施することが
好ましい。
【0045】本発明における水溶性の重合防止剤及び水
溶性のエステル化触媒の除去は、水による洗浄により可
能である。反応終了後の反応液は、反応液と相溶し、水
と相分離する有機溶媒で任意の割合に希釈することがで
きる。水による洗浄の方法は特に限定されるものではな
く、攪拌、抽出等一般に用いられる方法の何れを用いて
も差し支えなく、洗浄水の量、洗浄回数等も必要に応じ
て変化させることができる。また洗浄中に中性の塩類を
溶解した水溶液で洗浄することもできる。使用可能な中
性の塩類としては、例えばアルカリ金属の硫酸塩、塩化
物、硝酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、塩化物、硝酸
塩等が挙げられるが、水に対して良好な溶解性を有する
ものであれば、特にこれらに限定されるものではない。
【0046】本発明において除去された水溶性の重合防
止剤(A)及び水溶性のエステル化触媒(B)は、その
まま水溶液の状態で、濃縮して濃厚水溶液とした状態
で、あるいは蒸発乾固した状態で再度反応に使用するこ
とも可能である。
【0047】本発明における(メタ)アクリル酸エステ
ル類の製造方法においては、水溶性の重合防止剤(A)
と水溶性のエステル化触媒(B)の両者の除去を終えた
後で、必要に応じて反応液中に残留した(メタ)アクリ
ル酸又は(メタ)アクリル酸エステル類や溶媒の回収を
抽出や蒸留等の方法によって、また着色成分や反応副生
成物の除去等の精製を吸着、晶析、再沈澱、濾過等の方
法によって行うことができる。これらの精製方法は、一
般的に知られている方法であれば何れも使用でき、単独
あるいは組み合わせて行うこともできる。
【0048】このようにして得られた精製(メタ)アク
リル酸エステル類は、重合し易い性質を有するために、
直ちに何等かの重合工程で使用するか、あるいは保存す
る場合には重合防止剤を新たに添加する必要がある。こ
の場合重合防止剤の種類としてはハイドロキノン、メト
キノンが主に使用されるが、変性着色が無い点において
メトキノンが特に好ましく用いられている。その添加量
は得られた(メタ)アクリル酸エステルの種類にもよる
が通常5〜5000ppm、好ましくは50〜2500
ppmである。
【0049】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明の内容は実施例のみに限定さ
れるものではない。また、以下の%は特に断りのない限
り重量基準である。
【0050】尚、実施例及び比較例で行なった精製方法
(1)〜(2)と、重合防止剤除去率、エステル化触媒
除去率、ポリマーの有無、(メタ)アクリル酸回収量、
(メタ)アクリル酸エステル収率及びアルコール反応転
化率の求め方を以下に示す。
【0051】・精製方法(1) この反応希釈液に、この反応液の20重量%に相当する
純水加えて20分間攪拌後、4時間静置し、上層の溶液
を分離した。この洗浄操作を3回反復した。次いで、こ
の上層溶液にメトキノン0.08gを添加し、70℃に
加温して先ず低減圧下溶媒を、更に高減圧下残留(メ
タ)アクリル酸を蒸留回収し、けいそう土を濾過助材と
して各操作中に混入した塵等を濾過し目的とする(メ
タ)アクリル酸エステルを得た。
【0052】・精製方法(2) 純水による洗浄操作の回数を5回に変更した以外は精製
方法(1)と同様にして目的とする(メタ)アクリル酸
エステルを得た。
【0053】・重合防止剤除去率 イオンクロマトグラフィー(ただし、遷移金属塩の場合
は原子吸光光度計)にて測定した精製前後の反応液中の
重合防止剤の含有量から算出した。 ・エステル化触媒除去率 イオンクロマトグラフィーにて測定した精製前後の反応
液中のエステル化触媒の含有量から算出した。
【0054】・ポリマーの有無 反応後の反応液に対して4容量倍のメチルアルコールを
加え、白濁生成の有無によりポリマーの有無を判定し
た。 ・(メタ)アクリル酸エステル収率 精製後の(メタ)アクリル酸エステル量と理論収量から
算出した。 ・アルコール反応転化率 ガスクロマトグラフィーにて反応前後のアルコール量を
測定し、算出した。 ・(メタ)アクリル酸エステル純度 GPC測定により精製後の(メタ)アクリル酸エステル
の純度〔単量体や多量体等を含む精製物中の(メタ)ア
クリル酸エステル単量体の含有率〕を求めた。
【0055】実施例1〜39及び比較例1〜4 還流冷却器、水分離器、空気導入管、温度計、攪拌器及
び滴下ロートを付けた1lガラス製四口フラスコに表1
〜8に示す量の重合防止剤、エステル化触媒、アルコー
ル、(メタ)アクリル酸及び溶媒を仕込んだ。次に、こ
のフラスコ中に空気を20ml/分で吹き込みながら、
湯浴を使用して加熱し、内溶液を攪拌しながら、溶媒と
副生する水が共沸し始めてから、表1〜8に示す反応時
間の間、実施例1〜35では大気圧下で、また実施例3
6〜39では表8に示す減圧下で、それぞれ水分離器に
より水を共沸除去しながら溶媒のみ還流して表1〜8に
示す反応温度で反応させた。反応終了後、直ちに表1〜
8に示す量の希釈溶媒を加えて室温まで冷却し、この反
応希釈液を表1〜8に示す精製方法を用いて精製した
後、重合防止剤除去率、エステル化触媒除去率、ポリマ
−の有無、(メタ)アクリル酸エステル収率及びアルコ
−ル反応転化率を求めた。結果を表1〜8に示す。な
お、比較例1〜4において重合防止剤を100%除去す
るには、多量のアルカリによる中和洗浄が必要であっ
た。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
【0062】
【表7】
【0063】
【表8】
【0064】尚、上記表1〜8及び下記表9〜11中の
水溶性重合防止剤1〜24と水溶性エステル化触媒1〜
4は以下の通りである。 水溶性重合防止剤 1 : ハイドロキノン−2−スルホン酸ナトリウム 〃 2 : ハイドロキノン−2−スルホン酸カリウム 〃 3 : ハイドロキノン−2−スルホン酸アンモニウム 〃 4 : 硫酸マンガン 〃 5 : 塩化マンガン 〃 6 : 硝酸マンガン 〃 7 : 硫酸銅 〃 8 : 塩化第二銅 〃 9 : 硝酸銅 〃 10 : 硫酸第一鉄 〃 11 : 塩化第二鉄 〃 12 : 硝酸鉄
【0065】 〃 13 : フェノール−4−スルホン酸 〃 14 : フェノール−4−スルホン酸ナトリウム 〃 15 : 2−メチル−1−フェノール−4−スルホン酸 〃 16 : 2−メチル−1−フェノール−4−スルホン酸カリ ウム 〃 17 : 2,6−ジメチル−1−フェノール−4−スルホン 酸 〃 18 : 2,6−ジメチル−1−フェノール−4−スルホン 酸カリウム 〃 19 : ナフトハイドロキノン−2−スルホン酸カリウム 〃 20 : 2−ニトロソ−1−フェノール−4−スルホン酸カ リウム 〃 21 : 2−ニトロソ−1−ナフトール−4−スルホン酸カ リウム 〃 22 : 1−ナフトール−4−スルホン酸カリウム 〃 23 : 1−アニリン−4−スルホン酸カリウム 〃 24 : p−フェニレンジアミン−2−スルホン酸カリウム
【0066】 水溶性エステル化触媒 1 : ベンゼンスルホン酸 〃 2 : p−トルエンスルホン酸 〃 3 : 1,2−キシレン−4−スルホン酸 〃 4 : 硫酸
【0067】実施例40〜52及び比較例5〜8 精留塔、温度感知器を備えた電磁弁付き還流冷却器、空
気導入管、温度計、攪拌装置及び滴下ロートを付けた1
lガラス製四口フラスコに表8〜10に示す量の水溶性
の重合防止剤(A)、水溶性のエステル化触媒(B)、
アルコール及び(メタ)アクリル酸メチルを仕込んだ。
次に、このフラスコ中に空気を20ml/分で吹き込み
ながら湯浴を使用して内溶液を攪拌・加熱した。精留塔
塔頂温度を表9〜11に示す温度に設定し、設定温度以
下で(メタ)アクリル酸メチルと副生するメチルアルコ
ールの共沸溶液を留出させ、設定温度以上の温度になっ
た場合には全還流させた。反応は(メタ)アクリル酸メ
チルとメチルアルコールが共沸を始めてから表9〜11
に示した反応時間の間、上記の共沸混合物を分離しなが
ら表9〜11に示す反応温度にて行った。反応終了後、
減圧下に60〜80℃に加温して、残留(メタ)アクリ
ル酸メチルを蒸留回収した。その後、直ちに表9〜11
に示す量の希釈溶媒を加えて室温まで冷却し、この反応
希釈液を表9〜11に示す精製方法を用いて精製した
後、重合防止剤除去率、エステル化触媒除去率、ポリマ
−の有無、(メタ)アクリル酸エステル収率及びアルコ
−ル反応転化率を求めた。結果を表9〜11に示す。な
お、比較例5〜8において重合防止剤を100%除去す
るには、多量のアルカリによる中和洗浄が必要であっ
た。
【0068】
【表9】
【0069】
【表10】
【0070】
【表11】
【0071】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、反応終了後
に水洗浄を行うのみで重合防止剤とエステル化触媒を除
去できるため、従来の技術のように多量のアルカリ又は
酸による中和洗浄とその後の水洗浄工程が不用となり、
これに伴い精製工程も著しく簡略、かつ小規模化される
という利点がある。また、洗浄後の(メタ)アクリル酸
エステル類のpHの調整が不要で、しかも残留(メタ)
アクリル酸が中和されないため、その回収を行なうこと
もできるという利点もある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性の重合防止剤(A)と水溶性のエ
    ステル化触媒(B)の存在下に、(メタ)アクリル酸
    (C1 )とアルコール類(D)とを脱水エステル化反
    応、又は(メタ)アクリル酸エステル類(C2 )とアル
    コール類(D)とをエステル交換反応させた後、水洗に
    より重合防止剤(A)とエステル化触媒(B)とを除去
    することを特徴とする(メタ)アクリル酸エステル類の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 重合防止剤(A)が、フェノール性水酸
    基、アミノ基、ニトロ基及びニトロソ基からなる群から
    選ばれる1種以上の官能基を有する芳香族スルホン酸類
    又はその塩である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 重合防止剤(A)が、低級アルキル基に
    隣接したフェノール性水酸基を有する芳香族スルホン酸
    類、その塩、フェノ−ル性水酸基を2個以上有する芳香
    族スルホン酸類の塩及びフェノ−ル性水酸基とニトロソ
    基とを有する芳香族スルホン酸類の塩からなる群から選
    ばれる1種以上の化合物である請求項1記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 脱水エステル化反応又はエステル交換反
    応の反応温度が、60〜80℃である請求項1、2又は
    3記載の製造法。
  5. 【請求項5】 重合防止剤(A)として、更に遷移金属
    の塩を併用する請求項2、3又は4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 遷移金属の塩が、銅、鉄及びマンガンか
    らなる群から選ばれる1種以上の金属の塩である請求項
    5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 水溶性のエステル化触媒(B)が、鉱酸
    類又は芳香族スルホン酸類である請求項2、3又は4記
    載の製造方法。
  8. 【請求項8】 水溶性のエステル化触媒(B)が、ベン
    ゼンスルホン酸又はp−トルエンスルホン酸である請求
    項2、3又は4記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 アルコール類(D)が、多価アルコール
    類である請求項1〜8のいずれか1つに記載の製造方
    法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005040088A1 (ja) * 2003-10-24 2005-05-06 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2008239600A (ja) * 2007-03-01 2008-10-09 Kawasaki Kasei Chem Ltd ラジカル捕捉剤、重合禁止剤および重合禁止方法
JP5223338B2 (ja) * 2005-12-26 2013-06-26 東亞合成株式会社 廃水の処理方法
JP2018502852A (ja) * 2015-02-04 2018-02-01 シラス・インコーポレイテッド エステル交換反応条件下で反応性の基を備えたエステル化合物の触媒エステル交換反応
WO2022255371A1 (ja) * 2021-06-02 2022-12-08 株式会社日本触媒 易重合性化合物の製造方法

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