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JPH0694435A - 光学的検出装置 - Google Patents

光学的検出装置

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Publication number
JPH0694435A
JPH0694435A JP4267929A JP26792992A JPH0694435A JP H0694435 A JPH0694435 A JP H0694435A JP 4267929 A JP4267929 A JP 4267929A JP 26792992 A JP26792992 A JP 26792992A JP H0694435 A JPH0694435 A JP H0694435A
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Japan
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light
optical
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polarized light
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JP4267929A
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JP3292314B2 (ja
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Hiroaki Hoshi
宏明 星
Masakuni Yamamoto
昌邦 山本
Eiji Yamaguchi
英司 山口
Susumu Matsumura
進 松村
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP26792992A priority Critical patent/JP3292314B2/ja
Publication of JPH0694435A publication Critical patent/JPH0694435A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エッジ検出において、検出信号の変調度を向
上し、検出の信頼性を改善した光学的検出装置を提供す
る。 【構成】 レーザ光を位相物体に照射し、該位相物体か
らの反射光/透過光を光検出器に導き、該位相物体の属
性を検出する光学的検出装置において、該位相物体から
の回折波面を、参照波面と合波干渉させ、得られた干渉
強度分布を該光検出器により検出するように構成にする
と共に、該位相物体の偏光特性に起因する位相変調、該
位相物体からの回折波面による空間的位相変調の重ね合
わせによる総合位相と、前記参照波面の位相との相対位
相差を、空間的な部分領域で、略πの整数倍にするため
の位相補償板を有することを特徴とする光学的検出装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に位相物体の属
性を検出する検出装置に関し、特に、光磁気ディスクの
エッジ再生に最適な光学的検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学的情報記録再生方式で用いられる記
録媒体は、その大きさに対してデータ記録容量が大きい
という点で、コンピュータの外部記憶手段として有効に
利用されている。なかでも、光磁気記録再生方式の記録
媒体は、データの書換えが可能であることにより極めて
有用である。このような光磁気記録媒体に情報を記録す
るには、マーク間記録方式及びマーク長記録方式(エッ
ジ記録方式)が知られている。後者は前者に比べてデー
タ容量を多くすることができる点で有利であるとされて
いるが、この方式によって記録された記録媒体から正確
に情報を再生するためには、光学ヘッド部分で情報ビッ
トのエッジ位置を読取る際の正確さが要求される。
【0003】磁気記録媒体への情報記録は、光源として
の半導体レーザからの光束を対物レンズにより記録媒体
上に集光して、微小スポットを形成し、この光スポット
からの反射光を用いてマーク長記録方式で行うことがで
きる。また、光磁気記録媒体からの情報再生は、半導体
レーザからの光束を対物レンズにより記録媒体上に集光
し、微小スポットを形成して、ここからの反射光の偏光
状態の変化を光量変化に変換し、差動検出することによ
って行われている。
【0004】この情報再生は、例えば、特開平3−26
8252号に示されるように、回折限界に絞られた微小
スポットを用いる場合に、情報ビットのエッジからの反
射光の振る舞いは、位相型の0/πエッジや位相型0/
π格子からの回折が支配的になる。従って、幾何的、も
しくは、幾何光学的な反射光の振る舞いとは大きく異な
り、それらを利用した従来の検出装置とは、検出原理が
異なるのであって、より正確な新しいエッジ検出装置が
実現できる。
【0005】このように、情報ビットのエッジからの回
折反射光を積極的に利用して、エッジ検出を行なう場合
に、より品質のよい信号を得る例としては、特願平2−
278702号、特願平2−27910号、特願平2−
307910号、特願平2−310524号に示される
ように、空間的に不均一な光学フィルタや分割センサを
用いる装置が提案されている。これらの回折現象を積極
的に利用した新しい検出原理においては、回折波面の位
相分布は、特に重要な意味を持ち、それを無視して検出
できる従来例とは明らかに原理的に異なるものである。
【0006】例えば、実開昭56−90744号公報に
所載の装置は、凹凸ピットからの反射光の光量分布を検
出するもので、ここでは、段差型のエッジからの反射光
の光量分布が非対称になる現象が利用される。つまり、
光強度分布、光量分布を直接検出するものであって、そ
の位相分布は全く無視できる検出法の例であり、しか
も、偏光特性も無視できる例であり、本発明に係るよう
に、回折限界スポットによる情報ビットのエッジからの
回折波面を利用する検出法とは、明らかに異なってい
る。
【0007】また、特開平3−104041号公報に示
される方法は、エッジによる回折現象を無視でき、か
つ、カー効果による楕円効果(カー楕円率)を無視でき
る特別な場合である。すなわち、エッジ両側のドメイン
におけるカー効果による偏光状態(左右円偏光に位相差
のみが生じ、直線偏光が回転するだけの状態)が、それ
ぞれ、空間的にそのままファーフィルドを幾何的に2分
するため、その偏光の回転をλ/4板で位相差に変換す
ることが可能という特殊な場合であって、光ディスク上
の光磁気ドメインではなく、λ/4板で変換された位相
差により偏光ビームスプリッタを検光子とする構成によ
り、ファーフィールドで、ジッタ方向に強度差が生じる
という特別な場合のエッジ検出法が示されている。これ
は、回折限界スポットによる情報ビットのエッジからの
回折波面を利用する新検出法とは、原理的に異なる方法
である。
【0008】また、この従来例と同様の検出原理とし
て、特開昭62−188047号公報に示されるものが
ある。ここでのカー効果は、通常入射した直線偏光が、
ドメインの向きに応じて左右回りの楕円偏光に変換さ
れ、かつ、その長軸の傾きが、入射直線偏光に対し±θ
k 傾く。しかし、この従来例では、非記録部からの反射
光は入射直線偏光のままで、記録部からの反射光のみが
直線偏光のまま傾くという特殊な場合に適用されたもの
である。さらに、検出法も特殊な方法であり、平行光束
中にλ/4板を置き、その方位を適当に設定することに
より、記録部から反射してきた直線偏光の傾きをλ/4
板で位相の変化(=π/2)に変換し、非記録部からの
傾きのない直線偏光を検光子に通すことにより干渉させ
るという特別な構成になるものである。記録部からの僅
かな傾きの直線偏光にのみ位相差を与えることができる
特殊なλ/4板を用いる干渉ばかりでなく、通常におい
て知られている一般的な光の干渉では、干渉項が、干渉
する2つの光の位相差に関係していて、その位相差がπ
/2のとき、cosπ/2=0となり、干渉項が消失し
てしまうことになるが、ここでのエッジ検出では、平行
光束上でジッタ方向に光強度の差が出る特殊な構成によ
ってなされる。明らかに、回折限界スポットによる情報
ビットのエッジからの回折波面を利用する新検出とは、
原理的に異なる方法である。
【0009】さらに、特開昭62−188047号公
報、特開平3−104031号公報に示される検出原理
は、ディスク面上で生じた偏光の回転を、後に、位相の
変化に変換するが、その位相の変換を通してみると、実
開昭56−90744号公報の凹凸ピットと同様の検出
原理とみなせるものである。すなわち、実開昭56−9
0744号公報に明示されているように、エッジ部にお
いても、段差の上面と下面とでは、エッジからの反射光
の強さが異なり、それが幾何的、幾何光学的に光検出面
に導びかれる。ここでは、この現象を利用している。
【0010】これに対し、特開平3−268252号公
報などに示されるように、回折限界スポットによる情報
ビットのエッジからの回折波面を利用する新検出原理に
おいては、スポット内のエッジの各点からの反射光を幾
何光学的、幾何的にファーフィールド各点に対応させる
ことは不可能であるが、スポット内のすべての点からの
光がファーフィールド上の全ての点で重なりあい、新た
な波面を形成するという回折現象を利用でき、その回折
波面の振巾分布、位相分布を効率よく検出する点で、先
の従来例と根本的に相違するものである。
【0011】また、特開平2−46544号公報に示さ
れるエッジ検出法は、光スポットの直径より、長く、広
い幅の記録マークに適用可能な方法であって、ここで
は、記録面上の記録マークの2次元形状が、記録マーク
の前側エッジと後側エッジとで異なることに起因する、
光スポットとの相関値の違いを、集光レンズを用いた集
光位置での光強度分布の非対称性として捕らえている。
情報の高密度、高分解能に対応するためには、光スポッ
トの直径以下の記録マークのエッジ検出ができることが
望ましいが、この従来例では、その適用が難しい。さら
に、この従来例では、磁界変調記録による記録マーク
は、前後エッジの2次元形状がほぼ同じであるため、使
用できない。さらに、この従来例は、入射直線偏光の直
交偏光成分(カー成分)の光量のみを検出するため、非
常に微弱な光を検出することになり、良好なSNRが得
られない。以上のように、この従来例も、回折波面の振
巾分布、位相分布に注目し、効率よくエッジを検出する
という新エッジ検出原理とは異なるものである。
【0012】また、特開平3−120645号公報に示
されるエッジ検出法では、カー楕円率が0の時に、ファ
ーフィールドで光スポットを2分割光検出器により検出
する場合には、投光系、受光系の共通光路中に、斜めに
傾けた状態でλ/4板を入れて、楕円偏光化を行なうケ
ース、再結像位置で検出される場合は投光系、受光系の
共通光路中にブリュースター板を入れエッジ形状にマッ
チングした2分割光検出器で検出するケース、および、
受光系に位相補償量が不明な可変補償位相板と整合フィ
ルタとを組み合わせて偏光ビームスプリッタの透過光/
反射光を検出する無分割光検出器と2つの光検出器の光
量を調整するためのλ/2板とを配置したケースが、そ
れぞれ、示されている。この従来例においては、空間的
位相分布が重要な働きをすると思われるが、カー楕円率
が0のディスクに斜めのλ/4板による楕円偏光を入射
し、その反射波を、さらに、楕円化した場合の位相分布
について、特に考慮されているという記述は存在しな
い。また、補償量が不明な可変な補償位相板、整合フィ
ルタ、調節可能なλ/2板、偏光ビームスプリッタによ
る総合的位相分布、偏光分布の操作も同様に不明である
が、ファーフィールドにおける検出と、再結像面におけ
る検出の動作が同じである検出原理である。これは、回
折波面の振巾分布、位相分布に注目して、効率よくエッ
ジを検出する新エッジ検出原理によれば、ファーフィー
ルド面と再結像面の回折波面は全く異なることからする
と、その原理が異なる故に構成も異なるものと考えられ
る。
【0013】なお、ここで、カー楕円率ばかりでなく、
ディスクやミラーやビームスプリッタなどの光学素子で
複属性や反射による位相シフトにより生じる総合的なフ
レネル成分とカー成分の位相差を補償するための位相補
償板については、既に公知のものである。
【0014】
【発明が解決しようとしている課題】エッジ検出といっ
ても、回折波面の振巾分布、位相分布を利用するわけで
はない、上述の従来例においては、位相分布を考慮する
ことがなかっただけでなく、勿論、特開平3−2682
52号公報に代表される新エッジ検出法においても、こ
れまで、回折による位相分布を相対的にのみ考慮してい
たため、合波干渉させた光強度分布の変調度が非常に低
いという問題点があった。ここでは、変調度が低いた
め、SNRが劣化し、エラーレートが劣化し、データ再
生の信頼性が低くなる。
【0015】
【発明の目的】本発明は、上記事情に基いて成されたも
ので、エッジ検出において、検出信号の変調度を向上
し、検出の信頼性を改善した光学的検出装置を提供しよ
うとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
レーザ光を位相物体に照射し、該位相物体からの反射光
/透過光を光検出器に導き、該位相物体の属性を検出す
る光学的検出装置において、該位相物体からの回折波面
を、参照波面と合波干渉させ、得られた干渉強度分布を
該光検出器により検出するように構成にすると共に、該
位相物体の偏光特性に起因する位相変調、該位相物体か
らの回折波面による空間的位相変調の重ね合わせによる
総合位相と、前記参照波面の位相との相対位相差を、空
間的な部分領域で、略πの整数倍にするための位相補償
板を有する。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1は本発明による光磁気ディスク記録再生
装置の光学ヘッドの構成を示している。同図において、
1は半導体レーザー、3はコリメーターレンズ、4はビ
ーム整形プリズム、5は第1の偏光ビームスプリッタ、
8はピックアップレンズ、9はピックアップレンズ8に
対してA方向に相対的に移動する光磁気ディスク、10
はビームスプリッタ、11はシリンドリカル面を持つサ
ーボセンサレンズ、12は4分割サーボセンサ、13は
位相補償板、14はλ/2板、15は第2の偏光ビーム
スプリッタ、16,17は2分割RFセンサ、18a,
18b,19は差動増幅器である。第1の偏光ビームス
プリッタ5はE方向の偏光成分(P偏光)を70%透過
し、30%反射するとともに、直交する方向の偏光成分
(S偏光)を10%反射する。また、第2の偏光ビーム
スプリッタ15はP偏光を100%透過し、S偏光を1
00%反射する。なお、2分割RFセンサ16、17の
分割線は、紙面に対して垂直方向に伸び、光磁気ディス
ク9上のトラックを、その直交方向に2分割している。
【0018】しかして、レーザ1からの光は、コリメー
ターレンズ3、ビーム整形プリズム4により、ほぼ円形
の平行光束に変換され、第1の偏光ビームスプリッタ
5、ピックアップレンズ8を介して、光磁気ディスク9
の記録面上に集光し、回折限界スポットとして結像され
る。そして、光磁気ディスク9からの反射光の一部は、
再び、ピックアップレンズ8を介して、第1の偏光ビー
ムスプリッタ5に到り、これによりP偏光成分の30
%、S偏光成分の100%を反射し、検出光学系に導び
く。ここでは、ビームスプリッタ10で分割された一部
の光は、サーボセンサレンズ11により、4分割センサ
12に導かれる。なお、この光学的情報記録再生装置で
は、オートフォーカスに非点収差法、オートラッキング
にプッシュブル法を用いている。なお、ビームスプリッ
タ10を透過した光は、位相補償板13により、最適な
位相シフトを受ける。
【0019】図2は磁区による偏光の変化を模式的に説
明するものである。すなわち、図1においてP偏光を光
磁気ディスクに入射させた場合、その反射光の偏光状態
を示したのが、図2の(a)であり、ここでは、記録さ
れている磁区の上下の向きにより、偏光の回転角θk
(カー回転角)の正負が反転する。反射光は楕円偏光と
なり、左右回りも反転する。図2の(b)および(c)
は、カー効果のカー楕円率を0とした時の、つまり、直
線偏光の回転のみを考えた時の、P,S成分に分けて偏
光の様子を表わしたもので、従来例の多くはこれに対応
する。また、図2の(d)および(e)は、カー楕円率
を考慮した場合である。図から明らかなように、磁区の
向きにより偏光の回転が±θk反転するということは、
S成分の位相がπだけシフトするということに対応す
る。従って、S成分だけで考えれば、磁区の上向き、下
向きの並びは、位相差が0およびπの位相物体の並びと
考えられる。その磁壁、つまり、エッジ部が0/π位相
エッジとして働き、位相変化としては、極めて大きなも
のであり、かつ、ステップ状の急峻な変化であることが
わかる。
【0020】図3は、そのような位相型エッジ、位相型
格子からの回折波面を模式的に説明するためのものであ
る。図3において、光磁気膜20に記録された上向き磁
区21と下向き磁区22の配列は、上述したようにS成
分で考えると、符号23のような、微小な0/πの位相
差物体の配列と考えることができる。このエッジからの
回折波を、ピックアップレンズ8の瞳面、もしくは、フ
ァーフィールド領域24で観察すると、図1におけるE
方向、つまり、P偏光成分については、特に、振幅・位
相が空間的に変調された物体が存在しないため、その光
量分布が、符号25のような通常のガウシアンとなる。
一方、S偏光成分については、0/πの位相エッジから
の回折を受け、中心で割れた2山の光量分布となる。な
お、これは、微小物体と光の相互作用である回折による
ものであり、従来例に示されるような回折現象が無視で
きる程小さい場合とは原理的に異なる。例えば、図3の
場合、光量分布は2つの山に分かれるが、これらは独立
した光束ではなく、回折限界スポット5内の各点からの
波面が干渉ファーフィールドに作る回折パターンであ
る。つまり、幾何的に上向き磁区21からの反射偏光光
束と、下向き磁区22からの反射偏光光束とが並んだも
のではなく、それぞれの磁区の各点ξからの波面がファ
ーフィールド上の至る所に存在し、干渉し、形成された
一つの波面である。これは、いわば、上向きおよび下向
き磁区からの波面が混じり合った結果で生じたパターン
であり、従来例に示されたように、各々の磁区からの偏
光を幾何的に考え、空間的に分離し、特定することが不
可能である。
【0021】図4は、図3において、回折限界スポット
5をX方向に走査した場合のS偏光について、レンズ4
の瞳面上の回折波面を計算により求めたものである。図
において、(a)〜(g)は、x座標での、スポット径
で規格化したスポット位置の違いを示している。図中、
実線は回折波面の振幅分布を表わし、破線は位相分布を
表わす。但し、位相は、簡単のため、相対値で表わす。
図4の(a)では下向き磁区22にのみスポット5が投
光している場合で、振幅分布はガウシアンで、位相分布
は符号23で示されるπrad だけシフトを受けている。
エッジがスポット内に入り込むと、図4の(b)〜
(f)のように、振幅分布は中心にくぼみが生じ、特
に、光軸とエッジとが一致する(d)では2つの山に分
離する。位相分布は、上述のようにエッジが入ることに
より、(b),(c)のように、πradを中心にモデュ
レーションを受け、(d)では0rad を中心とするモデ
ュレーションに飛ぶ。以下,エッジが光スポットから出
て行くに連れ、モデュレーションが小さくなり、位相0
rad の上向き磁区21からの回折波面は、(g)に示す
ように、位相が0rad となり、振幅分布もガウシアンに
戻る。
【0022】この結果からも解るように、本発明の回折
現象を利用した再生では、エッジが光軸からずれた位置
(b),(c),(e),(f)においても、各々の磁
区の各点からの波面の重ね合わせにより、回折パターン
が生じ、特に、その位相分布は、空間的な偏光状態の分
布に対応するから、その位相の非対称性を利用した再生
が可能となる。しかしながら、この場合、幾何的あるい
は幾何光学的に、これら(b),(c),(e),
(f)の波面を、特定の磁区からの反射偏光状態で記述
することは不可能であり、従来例とは、その検出原理が
異なることは明らかである。また、光磁気ドメインが凹
凸ピットとして作用する従来例では、ファーフィールド
の振巾分布に非対称が生じることが示されるが、これ
は、本実施例のような位相ドメインとは異なる。
【0023】次に、このように光磁気ドメインによる回
折で波面にモデュレーションを受けたS偏光と、ドメイ
ンによるモデュレーションを受けないP偏光とを、合波
干渉させた時の光強度分布について考えてみる。これを
具体的に示すと、図1の実施例において、λ/2板14
の進相軸を光軸中心に22.5°回転し、第2の偏光ビ
ームスプリッタ15により、直交する2つの偏光を、±
45°のアナライザーに射影し、合波干渉させた場合が
挙げられる。ここでは、従来例と本発明との原理的違い
を明確にするため、先ず、位相補償板13がなく、カー
楕円率が0の場合について考え、次に、同じく、位相補
償板13がなく、カー楕円率が0でない場合について考
え、更に、最後に、位相補償板13による変調度の改善
効果について説明する。
【0024】図5は、位相補償板13がなく、かつ、カ
ー楕円率が0の場合におけるP偏光およびS偏光の空間
分布を示す。同図において、(a)は、P偏光の瞳面に
おける振巾分布、位相分布を表わし、上記振巾分布はガ
ウシアン、上記位相分布は0rad で、一定である。図5
の(b)は、図4の(d)に対応するもので、光磁気ド
メイン・エッジが光スポットの光軸上にある場合のS偏
光の瞳面における振巾分布(実線)、位相分布(破線)
を表わす。ここでは、カー効果による楕円化を無視して
いるため、S偏光の位相は、空間的に、0rad を中心に
±π/2rad の2つの領域に分かれている。図5の
(c)〜(i)は、瞳面の各座標ξ=ξ1 ,ξ2 ,ξ
3 ,0,ξ4 ,ξ5 ,ξ6 におけるP偏光、S偏光の合
成偏光状態を表わす。一般に、P偏光、S偏光をEP
S とし、その振巾をAP ,AS 、光の角周波数をω、
波長をλ、各偏光の初期位相をφP1,φS とすると、 EP =AP cos (τ+φP ) ES =AS cos (τ+φS ) (ただし、τ=ωt−2π/λZ)となる。δ=φP
φS とすると、合成偏光はδ>0で右まわり、δ<0で
左まわりの楕円偏光で表わされる。また、δ=0で直線
偏光となり、δ=±π/2で、しかも、AP =AS であ
れば、右回り、左回りの円偏光で表わされる。
【0025】図5の(c)は、座標ξ=ξ1 における偏
光状態であり、EP (ξ1 )<ES(ξ1 )でδ(ξ
1 )=+π/2>0であるから、図示したような、長軸
がS方向にある、偏平な右まわり楕円偏光となる。空間
に対称な位置ξ=ξ6 では、図5の(i)に示したよう
に、EP (ξ6 )<ES (ξ6 )で、δ(ξ6 )=−π
/2<0となり、EP (ξ6 )=EP (ξ1 )で、ES
(ξ6 )=E(ξ1 )であるため、図5の(c)と同じ
形の楕円偏光であるが、左まわりの楕円偏光となる。左
右回転の違いは、±45°のアナライザー(第2の偏光
ビームスプリッタ)では検出できないため、ξ=ξ1
ξ=ξ6 の各点の合波干渉強度I(ξ)は等しくなる。
つまり、P偏光からのアナライザの傾き角をαとすると I(ξ)=(AP (ξ)cos α)2 +(AS (ξ)sin α)2 +2AP (ξ)AS (ξ)cos2 sin2・ cosδ(ξ) と表わされるので、α=±45°であり、また、AP
(ξ1 )=AP (ξ6 ),AS (ξ1 )=AS (ξ6
であるから、以下の数式となる。
【0026】
【数1】 P偏光、S偏光の位相差がδ=±π/2である以上、干
渉項=0となって、振巾が等しければ、強度も等しくな
る。従来例において、|δ|=π/2となるようなλ/
4板を配置したものがあったが、これは基本的に干渉効
果が消失する位相差である。
【0027】図5の(d),(h)は、それぞれ、座標
ξ=ξ2 ,ξ=ξ5 における偏光状態であるが、EP
S ,δ=−π/2となり、それぞれ、右まわり、左ま
わりの円偏光となり、I(ξ2 )=I(ξ5 )である。
また、図5の(e),(g)は、それぞれ、座標ξ=ξ
3 ,ξ=ξ4 における偏光状態を表わし、EP <ES
δ=±π/2であるため、長軸がP偏光に一致した縦長
の偏平な回転方向のみが異なる楕円偏光となり、I(ξ
3 )=I(ξ4 )となる。更に、図5の(f)はξ=0
における偏光状態で、ES =0であるから、P偏光とな
る。
【0028】すなわち、上述のことから先ず解ること
は、従来においては、カー成分の回折効果を無視した
り、考慮していなかったため、このように瞳面におい
て、偏光の分布が不均一になることが知られてなかった
ということである。また、たとえ、そういう現象が気付
かれることなく生じていたとしても、従来の検出原理の
構成では、合波干渉させた瞳面の光強度分布が非対称に
なることがないため、従来の構成ではエッジ検出信号が
得られないということが明確である。
【0029】次に、カー楕円率が0でない場合について
説明する。図6が、その場合の瞳面における偏光状態を
表わす。これは図5と対応している。図5との違いは、
S偏光にカー効果による楕円化の効果、すなわち、δk
=φkp−φksを盛り込んだ点である。図6の(b)のS
偏光の振巾分布は、図5の(b)と同じであるが、位相
分布は、−δ´k だけシフトしており、光軸ξ=0に対
して、回転対称ではない、つまり、奇関数ではない。こ
の場合の各座標点ξ=ξ1 ,ξ2 ,ξ3 ,0,ξ4 ,ξ
5 ,ξ6 における偏光状態の模式図が、図5と同様に、
それぞれ、図6の(c),(d),(e),(f),
(g),(h),(i)に示されている。ここでは、カ
ー楕円率δk の存在により、δ=φp −φs +δk は±
π/2となることはない。このため、各楕円偏光の長
軸、短軸がP方向、S方向に一致することはない。図6
の(b)に示されるようなδ=−π/2−δ´k の領
域、ξ<0では、図6の(c),(d),(e)のよう
に、楕円偏光の長軸は、P方向に対して左まわり側に傾
いた、右まわり楕円偏光となり、δ=+π/2−δ´
R 、ξ>0の領域では、長軸の傾きが逆の左まわり楕円
偏光となる。従って、各点での合波干渉強度は、もはや
等しくなく、干渉強度分布は非対称になる。座標点ξ=
ξ2 ,ξ5 で比較すると、AP (ξ5 )=AP (ξ
2 ),AS (ξ5 )=AS(ξ2 )より、以下の数式と
なり、干渉項の符号が、光軸ξ=0を境に反転すること
になる。
【0030】
【数2】 つまり、これから解ることは、カー成分の回折効果だけ
では、図5で示したようにエッジによる瞳面の干渉強度
分布に非対称性が表われないが、カー効果による楕円効
果が組み合わされると、非対称性が生じ、エッジ検出信
号が、はじめて得られるということである。従って、カ
ー楕円率とカー成分との回折効果を利用していない前記
の従来例においては、瞳面における干渉強度分布に非対
称は生じないのであって、本発明のようには、エッジ検
出信号を得ることができなかったのである。
【0031】ところで、同一出願人による特開平3−2
68252号公報に代表される一連の新エッジ検出法に
おいて得られていたエッジ検出信号は、図6で説明し
た、カー効果による楕円効果δR と、基板や途中の光学
系により生じるP偏光、S偏光の位相差δo により生じ
た位相シフトと回折による位相変化とを組み合わせたこ
とにより得られていたことが明らかになった。すなわ
ち、図6の(b)で、これを説明すれば、ξ<0では、
−π/2−δ´R +δo 、また、ξ>0では、+π/2
−δ´R +δo の状態であり、+|ξ|点と−|ξ|点
とでの光強度の違いは、干渉項AP (ξ)AS (ξ)si
n (δ´R −δo )で表わされる。ここで、図6に示し
たδ´R のシフトに限定されないように,位相差分布δ
をより一般化して、以下の式にする。 δ=δd +δR +δo =φP −φS なお、ここで、δd は回折による生じる位相差、δR
カー楕円率により生じる位相差、δo はその他基板や光
学系により生じる位相差である。本来、δd およびδR
を分ける必要はないが、均一ドメインの場合とエッジが
ある場合との説明を仕易くするために、このように分け
て考えるのである。
【0032】カー回転角θk 、カー楕円率δk の間に
は、クラマース=クローニヒの関係が成り立ち、独立で
はなく、ほぼ同じオーダーである。一般に、θk は1度
以下であり、δk も1度以下である。また、通常のレベ
ル検出においては、δo を小さくする努力がなされてお
り、前述の、そのための補償板、ミラーやビームスプリ
ッタの反射面の位相シフトを利用した例が知られてい
る。すなわち、それは、従来の光学系においては、δk
+δo =0のための努力がなされていることを意味して
いる。それは、とりもなおさず、エッジ検出において
は、図5に示したエッジ検出信号がなくなる方向での努
力である。また、δk +δo ≠0であって、残留の位相
差が存在しても、それは微小であり、エッジ検出信号の
振巾(ピーク)の変調度に対応する|APS cos δ|
=|APS sin (δk +δo )|となって、非常に微
小な信号しか得られないということが、明確である。
【0033】本発明は、このエッジ検出信号の変調度を
改善し、再生信号の品質を上げ、データ再生の信頼性を
向上させるものである。すなわち、図1の実施例におい
て、位相補償板13により、位相差分布δを補正し、エ
ッジ検出信号の振巾を最大にするものである。
【0034】図7は位相補償板13の模式図である。位
相補償板13は水晶からなり、旋光性を相殺し、複屈折
性のみを用いるように、厚みの差を利用した貼り合わせ
構造になっている。ここでは、総合の進相軸Fと遅相軸
S間の位相差が(π/2)−(δk+δo)となるよう
に、位相補償板13の厚みが設定されている。また、進
相軸FをP偏光方向に合わせ、直交する遅相軸SをS偏
光方向に一致させる配置になっている。従って、ドメイ
ンエッジが光スポットの光軸上にある場合、瞳面のS偏
光の位相分布は、P偏光の位相を基準にすると、−(π
/2)+(δk+δo)と(π/2)+(δk+δo)
になっていることを既に明らかにしているが、このS偏
光の位相分布が、上述の位相補償板13により、P偏光
に対して(π/2)−(δk+δo)だけ遅れるため、
位相補償板13を通過した後では、P偏光に対して0お
よびπになる。
【0035】図8は、位相補償板13により位相補正を
受けた後の偏光状態を表わしており、図5および図6に
対応している。ここでは、図8の(b)に示すように、
P偏光の位相を基準(Orad )にした場合に、位相補償
板13により、S偏光の位相分布が0およびπrad にな
るように操作される。つまり、図5および図6では、ξ
<0で−π/2,−π/2−δk’だった位相を遅らせ
て、0にし、ξ>0で+π/2,+π/2−δk’だっ
た位相を遅らせて、πにしている。この操作により、各
点ξ=ξ1 ,ξ2 ,ξ3 ,O,ξ4 ,ξ5 ,ξ6 におけ
る偏光状態は、それぞれ、図8の(c),(d),
(e),(f),(g),(h),(i)となる。この
場合、P偏光とS偏光の位相差δが0かπであるから、
楕円偏光ではなく、直線偏光となっている。しかし、偏
光の回転角および振幅は、不均一に分布していることが
わかる。前述の場合と同じように、図8の偏光分布につ
いて、λ/2板14により、遅相軸をP偏光方向に対し
て22.5°回転することにより、各偏光状態を、一律
45°回転する。これにより、P偏光軸に対して±45
°に設定されたアナライザによる合波干渉強度分布が、
同相ノイズを除去する差動検出構成の第2の偏光ビーム
スプリッタ15により、透過光、反射光として得られ
る。
【0036】図8から解るように、その強度分布には、
大きな非対称性が生じている。これをξ=ξ1 ,ξ6
比較すると、Ap(ξ1)=Ap(ξ6)、および、As
(ξ1)=As(ξ6)から、以下の式となる。
【0037】
【数3】 すなわち、得られる非対称性としては、最大の非対称性
が生じていることになる。従って、エッジ検出信号とし
て最大の変調度が得られる。他の各点の対(ξ2,
ξ5 )、(ξ34 )においても、同様の最大の非対称
性が生じている。すなわち、2分割センサ16,17に
より、その強度分布の非対称性を検出し、差動検出器1
8a,18bにより、差分検出した際、信号の振幅は、
2Ap As に比例する。図6における従来では、振幅は
2Ap As ・sin (δk+δo)であり、微小なもので
あったが、本発明により限界最大振幅が得られたことに
なる。
【0038】なお、見方を変えば、図5、図6、図8の
各(c)〜(i)のPS平面内の長方形(P偏光側の辺
の長さ2AP 、S偏光側の辺の長さ2AS )内に内接す
る楕円偏光の形状を制御し、最適値に設定したというこ
とができる。つまり、本発明は、図1の構成に限定され
るものではなく、カー効果、回折、複屈折など、あらゆ
る光学現象により生じた偏光状態に適用できる概念を含
むものである。たとえば、図1の光磁気ディスクの光ヘ
ッドにおいても、瞳面において、図8に示したような直
線偏光分布となるように、光磁気ディスクの媒体構成、
多層膜構成を設定することも可能である。たとえば、あ
らかじめ多重反射による位相シフトを含めてδR とし、
回折による位相変化や途中の光学系による位相変化δo
を受けた後にπの整数倍の位相分布を持つような、エッ
ジ記録再生用光ディスクの概念をも含むものである。さ
らには、光ディスクの互換性を考え、光ディスクの楕円
率を規定し、回折の影響と光学系の位相変化を規定した
光ヘッドというような分離も可能な発明である。なお、
位相補償板13は、水晶板に限定されるものでないこと
はいうまでもない。さらに、特に、位相補償板13を配
置せずとも、ミラーやビームスプリッタにおけるP偏光
とS偏光の位相差の組み合わせにより、目的の位相分布
を得ることが可能であれば、位相補償板13がなくて
も、本発明が実施可能であることはいうまでもない。
【0039】次に、本発明の別の実施例について説明す
る。図10は、本発明による光磁気ディスク記録再生装
置の光学ヘッドの構成を示す。同図において、図1の実
施例と同じ構成部分は同一符号で表わす。図10の実施
例は、図1の実施例が瞳面検出であったのに対し、再結
像面検出の構成となっている。ここで、符号30は位相
補償板、31,32はセンサレンズ、33,34は2分
割RFセンサ(分割線は紙面に垂直な方向に伸び、光磁
気ディスク9上のトラックと直交する方向)、35,3
6,37は差動増幅器である。
【0040】前述の実施例と同様に、従来例と本発明と
の原理的な違いを明確にするため、先ず、位相補償板3
0がなく、かつ、カー楕円率が0の場合について考え
る。図11は、回折限界スポットが光磁気ディスク9上
を走査した場合に、センサレンズ31,32の再結像面
におけるスポットのS偏光の波面を示したものである。
ここでは、(a)〜(g)は、スポット径で規格化した
スポット位置の違いを示しており、図中の実線は振幅分
布を示し、破線は位相分布を表わす。但し、位相分布
は、P偏光の均一の位相分布を基準値0とした場合の相
対値である。これから、図4の瞳面における回折波面の
変化とは大きく異なり、瞳面検出と再結像面検出とで同
じ動作をするという前述の従来例とは基本的に異なるこ
とが、先ず、理解される。エッジがスポット内にない場
合、(a),(g)は基本的にガウシアン型の振幅分布
となり、位相はその時のドメインの向きにより、πか、
0かになる。また、ここでは、ピックアップレンズ8の
瞳より、センサレンズ31,32の瞳を小さくして、ト
ラッキングなどによる軸ずれの影響を低減しているため
に、輪帯の回折パターンが微小になり、その輪帯間の位
相差はπとなっている。今、エッジがスポット内に入り
込むと、(b)〜(f)のように、振幅分布は非対称に
なり、振幅0となる谷が移動し、スポット中心にエッジ
がくる。図11の(d)では、その谷は中心になり、結
果的に振幅分布は対称になる。また、位相分布は、エッ
ジがスポットに入ることにより、0,πの値をとり、そ
れが輪帯毎に入れ換っていて、図11の(d)では、中
心で0/πが生じている。従って、回折による影響を受
けていないP偏光波面(図11の(g)の振幅を増幅し
たものと同じ)と合波干渉させることにより、強度分布
の非対称性を生じさせることができる。この時、P偏光
に対してS偏光のとる値が0およびπであるため、光磁
気ディスクからピックアップレンズの瞳面までの回折
(図4相当)に続き、センサレンズの瞳面から再結像面
への回折という2つの回折により、再結像面における位
相分布は、cos 0=1、cos π=−1のように、最も非
対称性が大きくなり、最大のエッジ信号振幅が得られる
ことになる。ところが、実際には、カー楕円率δk、な
らびに、ミラーやビームスプリッタの反射などにより生
じるP偏光およびS偏光の位相差δoが存在するため、
cos(δk+δo)および cos(π+δk+δo)の変
調度の減少が生じている。
【0041】本発明では、このカー楕円率と、回折によ
る位相変化、光学系による位相変化などを総合した位相
分布とを、参照波面の位相分布に対して、部分的にでも
πの整数倍にすることにより、その変調度を改善するか
ら、本実施例において、δk+δoの位相を補正するこ
とにより、最大振幅が達成される。従って、図10にお
いて、位相補償板30として、進相軸と遅相軸の位相差
がδk+δo(もしくは加算することのπの整数倍)で
ある補償板の構成を用い、進相軸を、P偏光方向に一致
させる配置にすることで、センサレンズ31,32の再
結像面における、S偏光波面の位相分布を、図11に示
したように、P偏光に対してπの整数倍にすることがで
きる。これにより、差動増幅器35,36による差分出
力の振幅を最大にすることができる。
【0042】次に、本発明による更に別の実施例につい
て説明する。図11は、本発明による光ディスク記録再
装置の光学ヘッドの構成を示している。同図において、
図1と同一部分には同符号を付けている。この実施例
は、光ディスクに記録されるマークが、前記の実施例と
異なり、光磁気ドメインではなく、凹凸ピットである場
合について本発明を適用したものである。ここで、符号
39はピックアップレンズ、40はP偏光を50%透過
し、50%反射し、S偏光を100%反射する第1の偏
光ビームスプリッタ、41はピックアップレンズ39と
機械的に一体化されたλ/4板ハーフミラー、42は凹
凸ピットが記録される光ディスク、43はP偏光を10
0%透過し、S偏光を80%透過し、20%反射する第
3の偏光ビームスプリッタ、44は位相補償板、45,
46は2分割RFセンサ、47,48,49は差動増幅
器である。ここでは、ピックアップレンズ39により光
ディスク42に回折限界スポットが照射されるが、図1
2は、それを拡大して模式的に示した図である。説明の
ため、レンズ面、光ディスク各面を省略している。ピッ
クアップレンズ39に対向する光ディスク側の面56を
出た光は、λ/4板ハーフミラー41に入射し、60%
が透過し、40%が反射される。また、反射多層膜面5
0を透過した光は、λ/4基板51を透過し、右まわり
円偏光に変換され、光ディスク42の凹凸ピット面53
上に光スポット54として結ばれる。ここで回折反射さ
れた光は、略左まわり円偏光となり、再び、λ/4基板
を通り、略S偏光に変換され、反射多層膜面50を60
%透過し、ピックアップレンズ39に戻る。一方、反射
多層膜面50で反射した入射光は、ピックアップレンズ
面56の光軸上の頂点に、光ディスク42上の光スポッ
ト54と同等の光スポット55を結ぶ。光ディスク側の
レンズ面56は平面もしくは非常に曲率半径の大きな面
であり、光スポットは1μm前後と微小であるから、レ
ンズ面56で正反射した光は、再び、λ/4板ハーフミ
ラーに戻り、40%が再反射され、ピックアップレンズ
に戻る。この光は、P偏光のままで、参照波面として用
いられる。なお、レンズ面の光軸の頂点、数μmφに高
反射膜52をつけておくことにより、光の利用効率を向
上させることができる。
【0043】図11において、そのようにして、S偏光
信号光とP偏光参照光とを、固定の略等光路長に構成に
することで、ディスクの面振れや、オートフォーカスに
対応したアクチュエーター(図示せず)の動きによるノ
イズが除去できる。ピックアップレンズ39により再び
平行光束に戻されたP、S偏光は、第1の偏光ビームス
プリッタ401により、検出系側に反射される。また、
第3の偏光ビームスプリッタ43により、ディスクのオ
ートトラッキング、オートフォーカス用信号を持ったS
偏光の一部が反射され、サーボ用光学系に導びかれる。
第3の偏光ビームスプリッタ43を透過したS偏光の波
面を、図13に示す。ここでは、(a)〜(g)は、回
折限界スポット54を走査した場合の凹凸ピットのエッ
ジ、つまり、段差エッジからの回折波面を示しており、
スポット径で規格化したスポット位置による違いが示し
てある。図中の実線は回折波面の振巾分布、破線は位相
分布を表わす。段差エッジの場合の回折波面は、図4に
示したような位相エッジと異なり、振巾分布が非対称に
なり、位相分布も奇関数的でなくなる。これは、段差部
からの回折波が左右の段差により異なるためであり、こ
こに示した段差は、垂直で高さがλ/4であり、ξ<0
で高さが0であり、ξ>0で高さがλ/4である場合に
ついてであるが、高さや段差部の傾きにより回折波面が
変化するのは当然であるが、非対称の傾向は変わらない
ので、この例で説明する。振巾の非対称方向は、段差の
方向に依存し、スポットが移動しても、振巾分布の大小
のアンバランス方向は変化しない。また、振巾が小さい
ディップの位置は、光軸からシフトしており、また、そ
のシフト量は、スポットが移動しても、ほとんど変化し
ない。位相分布の湾曲の中心点は、振巾分布のディップ
位置に一致し、位相エッジに比べ空間的変化がゆるやか
で、光軸とエッジ中心が一致した図5の(d)の場合で
も、+π/2から+3π/2への変化が緩やかである。
ここでは、カー効果は存在しないので、回折による位相
変化δd が生じており、合波干渉させる参照波、位相0
rad のP偏光では、図4、図5と同様で、S偏光の振巾
分布の非対称性による光量の不均一性しか生じないので
あり、干渉項が消去され、エッジ検出信号の振巾は非常
に小さいものとなってしまう。また、図12に示したよ
うにP偏光とS偏光との光路長差は微小でかつ固定的で
あるが、初期調整において光路長差を機械的に0にする
のは難しく、かつ、熱膨張係数の違いやλ/4板の屈折
率の温度特性、残留オートフォーカスのオフセット、そ
れらの経時変化などがある。また、前述の各光学素子に
より生じる位相シフトもあるので、それにP偏光,S偏
光の光路長差を含む値を、改めてδo とおくと、総合的
に、δ=δd +δo の位相差が生じる。従って、この位
相差を、位相補償板44により補正し、P偏光とS偏光
との位相差がπの整数倍になる部分が多くなるようにす
ることで、エッジ検出信号の振巾を大きくし、変調度を
増大させることができる。図13の場合、(d)から解
るように、位相補償板44により3π/2−δo の位相
差を与えることにより、所要の振幅を実現する。ただ
し、(d)から明らかなように、位相分布は一定の部分
が少なく、小さく湾曲しており、また、逆側のエッジが
来ると、ξ=0軸を中心に反転した波面と位相分布とな
るから、その場合には、よりエッジ検出信号振巾が最大
になるように、エッジ検出信号波形をモニターしなが
ら、位相補償板44により与える位相補償量を微調すれ
ばよい。また、前述の各光学素子の誤差や、ゆらぎ、経
時変化を考え、平均的に安定した信号振巾が得られるよ
うに、位相補償量を補正してやればよい。それには、位
相補償板44を、図11に示すように、光軸に対して微
小量傾け、あるいは、進相軸をP偏光方向から微小量回
転するなどの方法が採用できる。
【0044】このようにして、エッジが光軸上にある場
合の瞳面の偏光を補正し、それをλ/2板により45度
回転し、第2の偏光ビームスプリッタ、2分割センサ4
5,46による差動検出光学系により検出し、その検出
信号を差動増幅器47,48により差分し、さらに、差
動増幅器49により差動をとり、同相ノイズを除去する
ことで、良好なエッジ検出信号を得ることができる。
【0045】図14に本発明による他の実施例を示す。
この実施例は、位置検出装置に本発明を実施したもので
ある。ここで、符号60は周波数安定化He−Neレー
ザ、61はビームエクスパンダー、62は無偏光ビーム
スプリッタ、63,66はピックアップレンズ、65は
位相補償板、64は対象物、67はミラー、68はλ/
2板、69は偏光ビームスプリッタ、70,71は2分
割センサ、72,73,74は差動増幅器、75は位相
補償板制御器である。レーザ60からの光ビームは、ビ
ームエクスパンダー61で広げられ、無偏光ビームスプ
リッタ62により分割され、更に、ピックアップレンズ
63により、シリコンウェハーやレチクルなどの対象物
64上に回折限界スポットとして結像される。スポット
は、様々な形状の凹凸構造のエッジにより回折を受けて
おり、回折波面は、ピックアップレンズ63、無偏光ビ
ームスプリッタ62を介して検出系に導かれる。一方、
参照波面はピックアップレンズ66とミラー67により
戻され、位相補償板65を往復で透過する。これによ
り、図11の実施例で示したような段差エッジによる回
折にともなう位相シフトδd (例えば、図13参照)
と、光路長差および光学素子による位相シフトδo を補
正し、対象物からの回折波面と、参照波面との部分的位
相差をπの整数倍にするような位相補正を与える。これ
により、エッジがスポットの光軸上にある時に、エッジ
検出信号が最大の振巾となる。すなわち、図13に示し
た回折波面は、λ/4の段差エッジによる円偏光の回折
のS偏光成分を示したことになり、前記実施例において
も、段差の高さ、エッジ形状に限定されないことを示し
たが、前記実施例のような、光ディスクにデータとして
記録された凹凸ピットは、段差高さ、形状はほぼ一定で
あり、それに合わせて固定した位相補償板で対応が可能
な例である。しかし、図14の本実施例においては、対
象物64のエッジの高さ、形状は必らずしも一定とは限
らない。そこで、本実施例においては、検出されたエッ
ジ検出信号を分析し、エッジに最適化した位相補償板を
与えることにより、さまざまなエッジの高さや形状に適
応した位置検出装置を提供する。すなわち、差動検出器
74の出力を位相補償板制御器75に入力することで、
エッジ検出信号の振巾のピーク値が求められる。このピ
ーク値を予め設定された値と比較し、その誤差信号によ
り位相補償板65の補償量にフィードバックをかけ、ピ
ーク値を高くする制御が行なわれる。その際、補償量の
補正の方向を検出するため、エッジ位置検出の最高周波
数fc の、できれば10倍以上の周波数fw で、位相補
償量を微小量、ウォブリングし、fw の帯域で制御誤差
信号を検出し、fc の帯域で位相補償量を制御するとこ
ろの、ウォブリング法を採用するのが望ましい。なお、
位相補償板65の補償量の制御には、補償板65の傾
き、回転による方法が用いられるが、本発明は、その手
段が何かに限定されるものではなく、ここでは、電気光
学効果を用いた屈折率制御、バリアブルな厚み制御、参
照光側の光路長のピエゾによる制御など、様々の手段が
実施可能である。
【0046】このように、位置検出装置においても、従
来は、特に、回折による位相シフトδd に対応していな
かったため、対称物のエッジのない単一の高さ、もしく
は、位相領域間の位相差のみを考え、それら複数の状態
間での干渉強度の差を大きくし、その差の中間値として
エッジを検出するしかなかったが、本発明によれば、エ
ッジによる回折波の位相シフトが、それら単一の領域の
位相を中心に正負にモジュレーションされるという現象
を利用して、そのエッジによる回折波面の合波干渉した
強度を最適化することにより、エッジ検出信号の品質を
飛躍的に向上させ、位置検出装置の高信頼性を実現でき
るのである。
【0047】図15は、また、本発明による更に他の実
施例を示している。ここでは、本発明を、ホログラフィ
ック位相格子を用いたエンコーダーに対して実施してい
る。同図において、符号60,61は、図14の実施例
で示すものと同じレーザーとエクスパンダー、80は偏
光を45度回転させるλ/2板、81は偏光ビームスプ
リッタ、82は位相補償板、83,84はミラー、8
5,87はピックアップレンズ、86はホログラフィッ
ク位相格子、88はビームスプリッタ、89は偏光を9
0度回転させるλ/2板、90,91はセンサレンズ、
92,93は2分割センサ、94,95,96は差動増
幅器である。偏光ビームスプリッタ81を反射したS偏
光は、ミラー84、ピックアップレンズ85を介して、
位相格子86上にスポットとして結像され、また、位相
格子86のエッジにより回折された光はピックアップレ
ンズ87によりビームスプリッタ88に導びかれ、参照
波と合波干渉する。偏光ビームスプリッタ81を透過し
たP偏光は、S偏光が位相格子86の回折により受けた
位相シフトδd と、S偏光との光路長差により生じる位
相シフトおよび光学素子の反射などで生じる位相シフト
との合計δo の位相を補正し、再結像面のセンサ92,
93上でS偏光側からの光の位相差が、部分的にπの整
数倍になるように、位相補償板82により位相補償を受
ける。また、偏光ビームスプリッタ81を透過した反射
光は、ミラー83を介してλ/2板89によりS偏光に
変換され、ビームスプリッタ88で、位相格子86から
の回折波であるS偏光と合波干渉される。この場合、ビ
ームスプリッタ88は、そのS偏光の反射光が、反射時
に、透過光に対してπrad の位相シフトが生じるような
膜を構成しているので、ビームスプリッタ88の2つの
射出光同志は、相対位相がπずれた合波干渉波となって
おり、差動検出構成を実現している。センサ92,93
上の位相格子による回折波面の再結像面の波面は、図1
0に示されたもの、および、位相をπシフトしたものと
なるが、これも、前実施例と同様、位相格子86のエッ
ジ部の位相差がπの整数倍である場合であるが、位相格
子86の位相差により本発明の適用が不可能になること
がないのは、前述した通りである。このように、従来
は、エンコーダの格子ピッチを小さくし、分解能を上げ
ようとすると、光の回折現象により信号品質が劣化し、
高分解能化が不可能であったが、本発明によれば、エッ
ジの回折現象を積極的に利用することにより、高分解能
エンコーダが可能となる。
【0048】次に、本発明により得られたエッジ検出信
号波形の処理について説明する。図16は信号処理を説
明するためのブロック模式図である。ここで、符号10
6は前述の複数の実施例で得られるエッジ検出信号の入
力端子、100は微分回路、101,102は上向き波
形のウィンドウ回路Iおよび下向き波形のウィンドウ回
路II、103,104はそれぞれのウィンド回路に対応
したコンパレータI,II、105はパルス列のORをと
とって演算を行なう合波回路である。また、図17はそ
れぞれにおける波形の模式図である。
【0049】図17の(a)はエッジ検出信号であり、
エッジ部において上向きパルス、下向きパルスが発生
し、これが、エッジ間隔が大きければ、孤立パルスとな
り、小さければ、正弦波状の連結パルスになり、さら
に、エッジ間隔が小さくなると、符号間干渉により、パ
ルス高が小さくなるなどの変形を受ける。エッジ検出信
号からは、しきい値をそれぞれ正と負に設定したウィン
ドウ回路101,102により、上向きパルス、下向き
パルスに対応したウィンドウ波形(b),(c)を得て
いる。ウィンドウ幅は、孤立パルスの場合に比べ、エッ
ジが密になると狭くなる。一方、微分回路100によ
り、微分波形(d)が得られ、各エッジ部でゼロクロス
するS字パターンが得られる。上向き、下向き、それぞ
れのウィンドウ波形(b),(c)を用いて、コンパレ
ータ103,104により、微分波形(d)よりエッジ
の0クロス点が検出され、ワンショットにより、エッジ
位置を示すパルス列(e),(f)が得られる。このパ
ルス列を、合波回路105により再び合成し、例えば、
図17の(g)に示されるような、エッジ位置によりL
Hが反転する波形が得られ、エッジ位置の検出が行なわ
れる。
【0050】なお、以上の複数の実施例において、本発
明を、異なる用途の装置に適用した場合について説明を
行なったが、先にも説明したように、回折を受けるエッ
ジが屈折率の違いによるものであっても、段差型のもの
であっても、また、その位相差が0でない限り、回折波
面がモデュレーションされ、位相分布が変化するので、
原理的には本発明による検出が可能である。従って、た
とえば、図15の実施例の格子が凹凸型であっても良い
ことは云うまでもない。また、そのような位相エッジが
表す情報には、光メモリにおけるデジタルデータ、エン
コーダにおける位置データの例を示したが、特に、これ
に限定されるものではなく、アナログデータや、2次元
画像データなどの検出に適用することも可能であり、例
えば、図11の実施例において、2次元的に走査するこ
とにより、画像データを対象にすることが可能である。
【0051】また、さらには、2分割のセンサを、瞳面
もしくは再結像面に常に置く例について説明を行なった
が、もちろん回折波面の変化をとらえる場所はその2点
に限定されるものではなく、収束、発散の光束中でも実
施可能である。当然、これは、2分割のセンサであると
いうことが本発明の思想ではなく、回折を含めた位相分
布に補正を加え、干渉強度分布の不均一性を強調し、そ
の不均一性を検出する最も簡単な手段として、2分割セ
ンサによる差分で非対称性を検出する例について説明し
たものである。従って、不均一性を検出する最適な空間
分割法を採用することも可能であり、3分割以上のセン
サ部からの出力を演算する検出法や、例えば、図14や
図15の実施例において、2分割センサの位置に2次元
CCDカメラを置き、干渉縞強度分布、結像スポットを
2次元画像として捕らえ、その強度分布変化を各種画像
処理を組合わせることにより捕らえ、エッジの位置、深
さなどの3次元情報を得ることも可能である。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、各種エ
ッジからの回折波面と、その他の光学要素による位相の
変化とを、位相補正し、参照波面との位相差を最適化す
ることにより、干渉強度分布の不均一性を増大し、検出
信号の変調度を向上させることにより、検出精度の信頼
性を改善する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を光磁気ディスク記録再生装置に実施し
た光ヘッド構成図である。
【図2】カー効果の説明図である。
【図3】光磁気ドメインエッジからの回折の説明図であ
る。
【図4】回折パターンの説明図である。
【図5】偏光状態の説明図である。
【図6】偏光状態の説明図である。
【図7】位相補償板の模式図である。
【図8】偏光状態の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施例である。
【図10】同じく、回折パターンの説明図である。
【図11】同じく、光ディスク記録再生装置の実施例で
ある。
【図12】光学ヘッドの模式図である。
【図13】同じく、回折パターンの説明図である。
【図14】同じく、位置検出装置の実施例である。
【図15】光学式エンコーダの実施例である。
【図16】処理回路のブロック図である。
【図17】信号波形の模式図である。
【符号の説明】
1,60 レーザ 13,30,44,68,82 位相補償板 9 光磁気ディスク 42 光ディスク 64 シリコンウェハー 86 ホログラフィク格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 進 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を位相物体に照射し、該位相物
    体からの反射光/透過光を光検出器に導き、該位相物体
    の属性を検出する光学的検出装置において、該位相物体
    からの回折波面を、参照波面と合波干渉させ、得られた
    干渉強度分布を該光検出器により検出するように構成に
    すると共に、該位相物体の偏光特性に起因する位相変
    調、該位相物体からの回折波面による空間的位相変調の
    重ね合わせによる総合位相と、前記参照波面の位相との
    相対位相差を、空間的な部分領域で、略πの整数倍にす
    るための位相補償板を有することを特徴とする光学的検
    出装置。
  2. 【請求項2】 前記総合位相に、該位相物体から該光検
    出器までの光路内の光学素子で受ける位相変調を含めた
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学的検出装置。
  3. 【請求項3】 前記位相物体が光磁気ドメインであり、
    前記位相物体の属性が光磁気ドメインの磁壁であり、前
    記総合位相がカー成分位相であり、前記参照波面がフレ
    ネル成分であることを特徴とする請求項1に記載の光学
    的検出装置。
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