JPH0694377B2 - 赤外線紫外線吸収ガラスおよびその製法 - Google Patents
赤外線紫外線吸収ガラスおよびその製法Info
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- JPH0694377B2 JPH0694377B2 JP40584090A JP40584090A JPH0694377B2 JP H0694377 B2 JPH0694377 B2 JP H0694377B2 JP 40584090 A JP40584090 A JP 40584090A JP 40584090 A JP40584090 A JP 40584090A JP H0694377 B2 JPH0694377 B2 JP H0694377B2
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- Japan
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- glass
- infrared
- tio
- ultraviolet
- transmittance
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は比較的高い透視性をもち
赤外線紫外線を吸収して高居住性、高安全性となって軽
量化ができ得る赤外線紫外線吸収ガラスおよびその製法
に関し、建築用窓ガラスや各種ガラス物品はもちろん、
殊に車両用窓ガラスに有用な前記ガラスとその製法を提
供するものである。
赤外線紫外線を吸収して高居住性、高安全性となって軽
量化ができ得る赤外線紫外線吸収ガラスおよびその製法
に関し、建築用窓ガラスや各種ガラス物品はもちろん、
殊に車両用窓ガラスに有用な前記ガラスとその製法を提
供するものである。
【0002】
【従来技術】近年富みに、冷房負荷の低減等省エネルギ
ー化あるいは有機物における劣化ならびに退色等から、
赤外線や紫外線の反射吸収等多機能化をガラス自体また
はガラス表面に付加することにより、人的にも物的にも
より高居住性に繋がる板ガラス物品のニーズが急激に高
まってきている。
ー化あるいは有機物における劣化ならびに退色等から、
赤外線や紫外線の反射吸収等多機能化をガラス自体また
はガラス表面に付加することにより、人的にも物的にも
より高居住性に繋がる板ガラス物品のニーズが急激に高
まってきている。
【0003】そこで、従来の赤外線吸収ガラスに加えて
紫外線吸収を意識したガラスがさらに提案されつつあ
り、例えば特開昭64ー18938 号公報にはFe2O3 として表
して少なくとも0.45重量%の鉄を有する溶融ガラスの連
続流を送り、溶融操作中の酸化還元条件をFeO として表
される第一鉄状態の鉄を少なくとも35%与えるように制
御し、そしてガラスを成形操作で平板ガラス製品へ成形
することを含み、しかも前記平板ガラスが少なくとも65
%の光透過率及び15%以下の赤外線透過率を有する、連
続的方法でソーダ・石灰・シリカ平板ガラスを製造する
方法が開示され、ガラス中でFe2O3 として表して0.65%
より少ない全鉄含有量が与えられていることあるいは製
品ガラスの硫黄含有量がSO3 として表して0.02%より少
ないこと等にすることが好ましいものであると記載さ
れ、またFe2O3 として表して少なくとも0.45重量%の全
鉄で、そのうち少なくとも50%がFeO として表した第一
鉄状態にある鉄、及びSO3 として表して0.02重量%より
少ない硫黄を有し、少なくとも65%の光透過率及び15%
以下の全太陽赤外線透過率を示すソーダ・石灰・シリカ
ガラス物品が開示されており、ガラス物品が、重量に基
づいて、66〜75%のSiO2、12〜20%のNa2O、7 〜12%の
CaO 、0 〜5 %のMgO 、0 〜4 %のAl2O3 、0 〜3 %の
K2O 、0 〜1 %のFe2O3 、及びCeO2、TiO2、V2O5又はMo
O3の合計0 〜1.5 %から本質的になる組成を有するもの
が好ましいことが記載されている。さらに米国特許第47
01425 号には重量%で表して、60〜80%のSiO2、10〜20
%のNa2O、0 〜10%のK2O 、5 〜16%のCaO 、0 〜10%
のMgO 、0 〜5 %のAl2O3 、0 〜0.5 %のSO3 、0.29〜
0.6 %のFe2O3 、0.1 〜1.5 %のSnO2、0.1 〜1.6 %の
TiO2から実質的になる赤外線と紫外線を吸収するガラス
組成物が開示されている。
紫外線吸収を意識したガラスがさらに提案されつつあ
り、例えば特開昭64ー18938 号公報にはFe2O3 として表
して少なくとも0.45重量%の鉄を有する溶融ガラスの連
続流を送り、溶融操作中の酸化還元条件をFeO として表
される第一鉄状態の鉄を少なくとも35%与えるように制
御し、そしてガラスを成形操作で平板ガラス製品へ成形
することを含み、しかも前記平板ガラスが少なくとも65
%の光透過率及び15%以下の赤外線透過率を有する、連
続的方法でソーダ・石灰・シリカ平板ガラスを製造する
方法が開示され、ガラス中でFe2O3 として表して0.65%
より少ない全鉄含有量が与えられていることあるいは製
品ガラスの硫黄含有量がSO3 として表して0.02%より少
ないこと等にすることが好ましいものであると記載さ
れ、またFe2O3 として表して少なくとも0.45重量%の全
鉄で、そのうち少なくとも50%がFeO として表した第一
鉄状態にある鉄、及びSO3 として表して0.02重量%より
少ない硫黄を有し、少なくとも65%の光透過率及び15%
以下の全太陽赤外線透過率を示すソーダ・石灰・シリカ
ガラス物品が開示されており、ガラス物品が、重量に基
づいて、66〜75%のSiO2、12〜20%のNa2O、7 〜12%の
CaO 、0 〜5 %のMgO 、0 〜4 %のAl2O3 、0 〜3 %の
K2O 、0 〜1 %のFe2O3 、及びCeO2、TiO2、V2O5又はMo
O3の合計0 〜1.5 %から本質的になる組成を有するもの
が好ましいことが記載されている。さらに米国特許第47
01425 号には重量%で表して、60〜80%のSiO2、10〜20
%のNa2O、0 〜10%のK2O 、5 〜16%のCaO 、0 〜10%
のMgO 、0 〜5 %のAl2O3 、0 〜0.5 %のSO3 、0.29〜
0.6 %のFe2O3 、0.1 〜1.5 %のSnO2、0.1 〜1.6 %の
TiO2から実質的になる赤外線と紫外線を吸収するガラス
組成物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】前述したような例え
ば特開昭64ー18938 号公報に記載のものは、SO3 成分を
0.02重量%より少なくし、通常のフロート法による板ガ
ラス製造での溶融操作手段では到底所期の赤外線紫外線
吸収ガラスを得ることが困難であって、種々の複雑な手
段工程、例えば液化段階、溶解段階、清澄段階、攪拌室
ならびに攪拌器等が必要となるようなものであり、また
米国特許第4701425 号に記載のものは必ずしも充分易強
化のガラス組成物であるとは言い難く、しかも赤外線の
吸収においても必ずしも充分優れるものとは言い難いも
のである。
ば特開昭64ー18938 号公報に記載のものは、SO3 成分を
0.02重量%より少なくし、通常のフロート法による板ガ
ラス製造での溶融操作手段では到底所期の赤外線紫外線
吸収ガラスを得ることが困難であって、種々の複雑な手
段工程、例えば液化段階、溶解段階、清澄段階、攪拌室
ならびに攪拌器等が必要となるようなものであり、また
米国特許第4701425 号に記載のものは必ずしも充分易強
化のガラス組成物であるとは言い難く、しかも赤外線の
吸収においても必ずしも充分優れるものとは言い難いも
のである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は、従来のかか
る欠点に鑑みてなしたものであって、熱膨張係数、ヤン
グ率およびポアソン比を大きい方にかつ熱伝導率を小さ
い方になるようにするとともに、赤外線と紫外線を充分
所期の吸収を有するものであって、比較的透視性がある
緑系の色調を発現し、しかも耐候性、成形性も充分に有
する易強化性の赤外線紫外線吸収ガラスおよびその製法
を提供するものである。
る欠点に鑑みてなしたものであって、熱膨張係数、ヤン
グ率およびポアソン比を大きい方にかつ熱伝導率を小さ
い方になるようにするとともに、赤外線と紫外線を充分
所期の吸収を有するものであって、比較的透視性がある
緑系の色調を発現し、しかも耐候性、成形性も充分に有
する易強化性の赤外線紫外線吸収ガラスおよびその製法
を提供するものである。
【0006】すなわち、本発明は、重量%で表示して、
実質的に下記酸化物であり、68〜72%SiO2、1.6 〜3.0
%Al2O3 、8.5 〜11.0%CaO 、2.0 〜4.2 %MgO 、12.0
〜16.0%Na2O、0.5 〜3.0 %K2O 、0.08〜0.30%SO3 、
0.65〜0.75%Fe2O3 、0.20〜0.35%CeO2、0.1 〜0.2 %
TiO2、ならびに微量成分としてMnO 5 〜300ppmを含み、
これら成分の総和が98%以上であって、かつ70.0〜74.0
%SiO2+Al2O3 +TiO2、 12.0〜15.0%CaO +MgO 、1
3.5〜17.0%Na2O+K2O であることを特徴とする赤外線
紫外線吸収ガラス。ならびに5mm 厚換算で、A 光源によ
る可視光線透過率が67%以上、日射透過率が37〜45%、
紫外線透過率が7〜13%、主波長が506 〜518 nm、刺激
純度が3.5 以下であることを特徴とする前記赤外線紫外
線吸収ガラス。さらに前記赤外線紫外線吸収ガラスを製
造するに当たり、原料としてイルメナイト、あるいは/
および微量原料として炭素、Zn、Sn等の金属粉または酸
化物のうち少なくとも一つを用いることを特徴とする赤
外線紫外線吸収ガラスの製法を提供するものである。
実質的に下記酸化物であり、68〜72%SiO2、1.6 〜3.0
%Al2O3 、8.5 〜11.0%CaO 、2.0 〜4.2 %MgO 、12.0
〜16.0%Na2O、0.5 〜3.0 %K2O 、0.08〜0.30%SO3 、
0.65〜0.75%Fe2O3 、0.20〜0.35%CeO2、0.1 〜0.2 %
TiO2、ならびに微量成分としてMnO 5 〜300ppmを含み、
これら成分の総和が98%以上であって、かつ70.0〜74.0
%SiO2+Al2O3 +TiO2、 12.0〜15.0%CaO +MgO 、1
3.5〜17.0%Na2O+K2O であることを特徴とする赤外線
紫外線吸収ガラス。ならびに5mm 厚換算で、A 光源によ
る可視光線透過率が67%以上、日射透過率が37〜45%、
紫外線透過率が7〜13%、主波長が506 〜518 nm、刺激
純度が3.5 以下であることを特徴とする前記赤外線紫外
線吸収ガラス。さらに前記赤外線紫外線吸収ガラスを製
造するに当たり、原料としてイルメナイト、あるいは/
および微量原料として炭素、Zn、Sn等の金属粉または酸
化物のうち少なくとも一つを用いることを特徴とする赤
外線紫外線吸収ガラスの製法を提供するものである。
【0007】ここで、SiO2成分を重量%で68〜72%とし
たのは、68%未満では表面にやけ等が発生しやすく耐候
性が下がり実用上の問題が生じてくるものであり、72%
を超えるとその易強化性が下がり、溶融も難しくなるも
のであり、Al2O3 成分を重量%で1.6 〜3.0 %としたの
は、1.6 %未満では耐候性が下がり表面にやけ等が発生
しやすく実用上の問題が生じてくるものであり、3%を
超えると失透が生じやすくなり成形温度範囲が狭くなり
製造が難しくなるものであり、CaO 成分を重量%で8.5
〜11.0%としたのは、8.5 %未満では易強化性が下が
り、また融剤として不足気味となり溶融温度も高くなり
また流動温度を低くしないので製造しにくくなり、11%
を超えると失透し易くなり、成形作業範囲が狭くなり製
造が難しくなるものであり、MgO 成分を重量%で2.0 〜
4.2 %としたのは、2.0 %未満では溶融温度が上がり操
作範囲を狭めるので製造がしにくくなり、4.2 %を超え
ると易強化性が下がるものであり、Na2O成分を重量%で
12.0〜16.0%としたのは、12.0未満では易強化性が下が
り、成形性が難しくなり、失透も生じ易くなるので操作
範囲が狭まり製造しにくくなり、16%を超えると耐候性
が下がり、表面にやけ等が発生しやすくなり実用上の問
題が生じてくるものであり、K2O 成分を重量%で0.5 〜
3.0 %としたのは、0.5 %未満では易強化性が下がり、
3.0 %を超えると耐候性が下がりかつコストも高くなる
ものであり、SO3 成分を重量%で0.08〜0.30%としたの
は、0.08%未満では例えば通常の溶融において脱泡ある
いは均質性上不充分となり易い程度にしかできなくな
り、0.30%を超えると特にガラスの着色状態に影響を与
え、例えば黄色やアンバー色がかった色調に移行し易く
なる等が発現し所期の緑系色調が得られなくなるためで
あり、好ましくは0.15%前後とどちらかと言えば範囲内
でも低いところがよいものである。
たのは、68%未満では表面にやけ等が発生しやすく耐候
性が下がり実用上の問題が生じてくるものであり、72%
を超えるとその易強化性が下がり、溶融も難しくなるも
のであり、Al2O3 成分を重量%で1.6 〜3.0 %としたの
は、1.6 %未満では耐候性が下がり表面にやけ等が発生
しやすく実用上の問題が生じてくるものであり、3%を
超えると失透が生じやすくなり成形温度範囲が狭くなり
製造が難しくなるものであり、CaO 成分を重量%で8.5
〜11.0%としたのは、8.5 %未満では易強化性が下が
り、また融剤として不足気味となり溶融温度も高くなり
また流動温度を低くしないので製造しにくくなり、11%
を超えると失透し易くなり、成形作業範囲が狭くなり製
造が難しくなるものであり、MgO 成分を重量%で2.0 〜
4.2 %としたのは、2.0 %未満では溶融温度が上がり操
作範囲を狭めるので製造がしにくくなり、4.2 %を超え
ると易強化性が下がるものであり、Na2O成分を重量%で
12.0〜16.0%としたのは、12.0未満では易強化性が下が
り、成形性が難しくなり、失透も生じ易くなるので操作
範囲が狭まり製造しにくくなり、16%を超えると耐候性
が下がり、表面にやけ等が発生しやすくなり実用上の問
題が生じてくるものであり、K2O 成分を重量%で0.5 〜
3.0 %としたのは、0.5 %未満では易強化性が下がり、
3.0 %を超えると耐候性が下がりかつコストも高くなる
ものであり、SO3 成分を重量%で0.08〜0.30%としたの
は、0.08%未満では例えば通常の溶融において脱泡ある
いは均質性上不充分となり易い程度にしかできなくな
り、0.30%を超えると特にガラスの着色状態に影響を与
え、例えば黄色やアンバー色がかった色調に移行し易く
なる等が発現し所期の緑系色調が得られなくなるためで
あり、好ましくは0.15%前後とどちらかと言えば範囲内
でも低いところがよいものである。
【0008】また、Fe2O3 成分を重量%で0.65〜0.75%
したのは、赤外線を吸収するFeO 成分量と紫外線を吸収
し所期の色調を確保するFe2O3 成分量との総量として、
前述した各種光学特性を安定して得るために、他のCe
O2、TiO2等の各成分量とともにことに必要であり、0.65
%未満では上述に対する作用が劣り、0.75%を超えると
特に可視光線透過率が劣ることとなる等好ましくないか
らであり、CeO2とTiO2成分は紫外線の吸収作用を有し、
CeO2成分を0.20〜0.35%とし、TiO2成分を0.1 〜0.2 %
としたのは、ガラスにおける還元率をほとんど変化させ
ないしかも紫外線吸収能がCeO2成分より小さいTiO2成分
と、ガラスにおける還元率を比較的大きく変化させしか
も紫外線吸収能を充分与えるCeO2成分とを上述の特定範
囲内に限定して組み合わすことで、僅かの含有量で所期
の特性を効率的に得ることでき、従来の還元率をほとん
ど変化させないようにしつつ、Ceのガラス中での価数を
Ce4+、Ce3+のうち、ほぼ無色のCe3+が主になるように
し、前述した全鉄におけるFe2O3 とFeO との割合を制御
して、可視光領域の透過率を全体的に低下させないよう
にしかつ紫外線吸収や赤外線吸収等所期の光学特性を達
成し得るようにするためであり、さらにMnO 成分を5 〜
300ppmとしたのは、FeとMnとの関係ではFeが酸化される
方向でかつ微量ながら還元率が低い方向になる傾向があ
り、CeとMnとの関係ではMnが酸化される方向であって還
元率には影響が殆どないものである等によって、MnがFe
とCeらとあいまって中性的に相互作用させながら、約50
0nm 付近にあるMnO の吸収波長でもって前記色調調整
を、大きな影響を与えないで微力ながら調整できるよう
にしたものであり、またMnO 成分を多量に用いれば例え
ばソラリゼーション等の現象を発現するように成り易く
なるなどから300ppmを超えないようにしたものである。
したのは、赤外線を吸収するFeO 成分量と紫外線を吸収
し所期の色調を確保するFe2O3 成分量との総量として、
前述した各種光学特性を安定して得るために、他のCe
O2、TiO2等の各成分量とともにことに必要であり、0.65
%未満では上述に対する作用が劣り、0.75%を超えると
特に可視光線透過率が劣ることとなる等好ましくないか
らであり、CeO2とTiO2成分は紫外線の吸収作用を有し、
CeO2成分を0.20〜0.35%とし、TiO2成分を0.1 〜0.2 %
としたのは、ガラスにおける還元率をほとんど変化させ
ないしかも紫外線吸収能がCeO2成分より小さいTiO2成分
と、ガラスにおける還元率を比較的大きく変化させしか
も紫外線吸収能を充分与えるCeO2成分とを上述の特定範
囲内に限定して組み合わすことで、僅かの含有量で所期
の特性を効率的に得ることでき、従来の還元率をほとん
ど変化させないようにしつつ、Ceのガラス中での価数を
Ce4+、Ce3+のうち、ほぼ無色のCe3+が主になるように
し、前述した全鉄におけるFe2O3 とFeO との割合を制御
して、可視光領域の透過率を全体的に低下させないよう
にしかつ紫外線吸収や赤外線吸収等所期の光学特性を達
成し得るようにするためであり、さらにMnO 成分を5 〜
300ppmとしたのは、FeとMnとの関係ではFeが酸化される
方向でかつ微量ながら還元率が低い方向になる傾向があ
り、CeとMnとの関係ではMnが酸化される方向であって還
元率には影響が殆どないものである等によって、MnがFe
とCeらとあいまって中性的に相互作用させながら、約50
0nm 付近にあるMnO の吸収波長でもって前記色調調整
を、大きな影響を与えないで微力ながら調整できるよう
にしたものであり、またMnO 成分を多量に用いれば例え
ばソラリゼーション等の現象を発現するように成り易く
なるなどから300ppmを超えないようにしたものである。
【0009】また、SiO2、Al2O3 、CaO 、MgO 、Na2O、
K2O 、Fe2O3 、SO3 、CeO2、TiO2、MnO の成分の総和を
重量百分率で98%以上としたのは、例えばZnO 、SnO2等
微量成分を2 %を超えない量に制御するためである。な
かでもV2O5成分を任意成分として0 〜0.25%程度添加す
ることがあり、該V2O5は還元率をほとんど変化させるこ
とがなくしかも紫外線吸収能がCeO2成分より小さく影響
が少ないからで微調整に添加用いるものであり、V のガ
ラス中での価数を黄色を呈するV5+ が極力少なくし緑色
を呈するV3+ に主になるようにする必要がある等のため
である。
K2O 、Fe2O3 、SO3 、CeO2、TiO2、MnO の成分の総和を
重量百分率で98%以上としたのは、例えばZnO 、SnO2等
微量成分を2 %を超えない量に制御するためである。な
かでもV2O5成分を任意成分として0 〜0.25%程度添加す
ることがあり、該V2O5は還元率をほとんど変化させるこ
とがなくしかも紫外線吸収能がCeO2成分より小さく影響
が少ないからで微調整に添加用いるものであり、V のガ
ラス中での価数を黄色を呈するV5+ が極力少なくし緑色
を呈するV3+ に主になるようにする必要がある等のため
である。
【0010】さらに、SiO2+Al2O3 +TiO2を重量百分率
で70.0〜74.0%としたのは、70%未満では耐候性が下が
り、74%を超えると易強化性が下がる問題が生じるもの
であり、CaO +MgO を重量百分率で12.0〜15.0%とした
のは、CaO およびMgO 成分は溶融温度を下げるために用
いられるとともに、12%未満では易強化性が下がり、15
%を超えると失透しやすくなり製造上難しくなるもので
あり、Na2O+K2O を百分率で13.5〜17%としたのは、1
3.5%未満では易強化性が下がり、失透も生じやすくな
って成形において作業温度範囲が狭くなり、製造が難し
くなり、17%を超えると耐候性が下がり実用上の問題を
生じるものであるとともにコスト的にも高くなるもので
ある。
で70.0〜74.0%としたのは、70%未満では耐候性が下が
り、74%を超えると易強化性が下がる問題が生じるもの
であり、CaO +MgO を重量百分率で12.0〜15.0%とした
のは、CaO およびMgO 成分は溶融温度を下げるために用
いられるとともに、12%未満では易強化性が下がり、15
%を超えると失透しやすくなり製造上難しくなるもので
あり、Na2O+K2O を百分率で13.5〜17%としたのは、1
3.5%未満では易強化性が下がり、失透も生じやすくな
って成形において作業温度範囲が狭くなり、製造が難し
くなり、17%を超えると耐候性が下がり実用上の問題を
生じるものであるとともにコスト的にも高くなるもので
ある。
【0011】さらにまた、5mm 厚換算で、A 光源による
可視光線透過率が67%以上、日射透過率が37〜45%、紫
外線透過率が7 〜13%、主波長が506 〜518 nm、刺激純
度が3.5 以下であることが好ましいとしたのは、前記可
視光線透過率が67%未満では特に自動車のフロント窓ガ
ラスにおいてガラスの透視性、ことに日暮れ、夜間ある
いは雨降りなどに際し、物体の識別性の低下が発現しや
すく好ましくなく、より好ましくは70%前後、さらに好
ましくは75%前後であり、日射透過率が45%を超えると
冷房負荷の増大あるいは車内・室内での居住性を向上す
ることができないこととなり、37%未満では透視性こと
に前述した識別性の低下あるいは色調にも影響を与え兼
ねないこととなるので好ましくなく、紫外線透過率が13
%を超えると車内・室内での物品の脱色・劣化あるいは
肌焼け等人的影響により居住性の悪化に結び付き易く、
7%未満では例えば前記日射透過率が得られなくなる等
の弊害が発生し易くなり、主波長が518nm を超えると黄
色あるいはアンバー色が影響して所期の緑色調系に成ら
ず、506nm 未満ではブルー色が勝ち過ぎて所期の緑色調
系と成らないためであり、好ましい主波長は509 〜515
であり、刺激純度が3.5 を超えると物体の識別性が低下
するようになって例えば日暮れやどんよりした雨降り等
で乗員の透視性に支障を来し、安全性の確保等が困難と
なるためである。なお紫外線域は290 〜390nmとし、可
視域等は従来通りとした。
可視光線透過率が67%以上、日射透過率が37〜45%、紫
外線透過率が7 〜13%、主波長が506 〜518 nm、刺激純
度が3.5 以下であることが好ましいとしたのは、前記可
視光線透過率が67%未満では特に自動車のフロント窓ガ
ラスにおいてガラスの透視性、ことに日暮れ、夜間ある
いは雨降りなどに際し、物体の識別性の低下が発現しや
すく好ましくなく、より好ましくは70%前後、さらに好
ましくは75%前後であり、日射透過率が45%を超えると
冷房負荷の増大あるいは車内・室内での居住性を向上す
ることができないこととなり、37%未満では透視性こと
に前述した識別性の低下あるいは色調にも影響を与え兼
ねないこととなるので好ましくなく、紫外線透過率が13
%を超えると車内・室内での物品の脱色・劣化あるいは
肌焼け等人的影響により居住性の悪化に結び付き易く、
7%未満では例えば前記日射透過率が得られなくなる等
の弊害が発生し易くなり、主波長が518nm を超えると黄
色あるいはアンバー色が影響して所期の緑色調系に成ら
ず、506nm 未満ではブルー色が勝ち過ぎて所期の緑色調
系と成らないためであり、好ましい主波長は509 〜515
であり、刺激純度が3.5 を超えると物体の識別性が低下
するようになって例えば日暮れやどんよりした雨降り等
で乗員の透視性に支障を来し、安全性の確保等が困難と
なるためである。なお紫外線域は290 〜390nmとし、可
視域等は従来通りとした。
【0012】さらにまた、前記赤外線紫外線吸収ガラス
を製造するに当たり、原料としてイルメナイトを用いた
方が好ましいとしたのは、FeO ならびにTiO2からほぼ成
るため、FeO のガラス中への取り込みが少しでも容易と
なり、しかも実窯の操業条件等をほぼ不変とし、ガラス
の酸化還元状態を従来と出来るだけ変えないように、す
なわち実窯で還元率が約0.45程度であるのに対し本発明
の赤外線紫外線吸収ガラスの製造に当たってはCeO2等種
々の作用を加味し0.3 〜0.4 程度(例えば実窯の還元率
の約7割前後)とするのに少しでも役立つためであり、
微量原料として炭素、Zn、Sn等の金属粉または酸化物の
うち少なくともその一つを用いると好ましいとしたの
は、例えば時として芒硝(Na2SO4)等清澄剤の作用効果
を助ける必要があり、一方では前記所期の色調の確保に
悪い影響を与えることともなり易く、ZnあるいはSn等還
元剤もFe2O3 とFeO とのバランスを調整するために必要
な場合もあるためである。
を製造するに当たり、原料としてイルメナイトを用いた
方が好ましいとしたのは、FeO ならびにTiO2からほぼ成
るため、FeO のガラス中への取り込みが少しでも容易と
なり、しかも実窯の操業条件等をほぼ不変とし、ガラス
の酸化還元状態を従来と出来るだけ変えないように、す
なわち実窯で還元率が約0.45程度であるのに対し本発明
の赤外線紫外線吸収ガラスの製造に当たってはCeO2等種
々の作用を加味し0.3 〜0.4 程度(例えば実窯の還元率
の約7割前後)とするのに少しでも役立つためであり、
微量原料として炭素、Zn、Sn等の金属粉または酸化物の
うち少なくともその一つを用いると好ましいとしたの
は、例えば時として芒硝(Na2SO4)等清澄剤の作用効果
を助ける必要があり、一方では前記所期の色調の確保に
悪い影響を与えることともなり易く、ZnあるいはSn等還
元剤もFe2O3 とFeO とのバランスを調整するために必要
な場合もあるためである。
【0013】なお、本発明の赤外線紫外線吸収ガラスは
易強化ガラス組成物であって、板厚1mm 前後の薄板ガラ
スから10mm前後の厚板ガラスで、平板または曲げ板とし
て生板から強度アップしたもの、半強化したもの、強化
したもの等で、単板ガラス、合せガラス、積層ガラスあ
るいは複層ガラス等で用いることが、ことに車両用窓ガ
ラスで用いることが有用である。
易強化ガラス組成物であって、板厚1mm 前後の薄板ガラ
スから10mm前後の厚板ガラスで、平板または曲げ板とし
て生板から強度アップしたもの、半強化したもの、強化
したもの等で、単板ガラス、合せガラス、積層ガラスあ
るいは複層ガラス等で用いることが、ことに車両用窓ガ
ラスで用いることが有用である。
【0014】
【作用】前述したとおり、本発明の赤外線紫外線吸収ガ
ラスならびにその製法であって、特定酸化物成分を特定
組成範囲で組み合わせたガラスとし、あるいは特異な原
料を易強化性を持たせしかも還元率の低下を抑制するよ
う組み合わせて用い、上述したガラスを製造することに
よって、例えば溶融性、清澄性、耐候性、成形性、失透
性、コスト等を考慮し、従来のフロートガラスの製造条
件ならびにそのガラスの性質等をほとんど変化させず、
加えて易強化性を持ち合わせかつ赤外線ならびに紫外線
を吸収して人的物的に高居住性であって、物体の識別も
優れた透視性を充分持つものとなって高安全性を確保で
き、グリーン色調系で例えば車・室内外と充分調和のあ
るものとなって環境的にも優れたものとなり、さらに、
従来の熱強化方法では得られなかった薄板ガラス等で
も、充分な強化度あるいは充分強度アップが得られるよ
うになり、建築用窓ガラスはもちろん家具用ガラス、調
理用ガラス、ことに自動車用等車両用窓ガラス等に有用
な赤外線紫外線吸収ガラスを提供できるものである。
ラスならびにその製法であって、特定酸化物成分を特定
組成範囲で組み合わせたガラスとし、あるいは特異な原
料を易強化性を持たせしかも還元率の低下を抑制するよ
う組み合わせて用い、上述したガラスを製造することに
よって、例えば溶融性、清澄性、耐候性、成形性、失透
性、コスト等を考慮し、従来のフロートガラスの製造条
件ならびにそのガラスの性質等をほとんど変化させず、
加えて易強化性を持ち合わせかつ赤外線ならびに紫外線
を吸収して人的物的に高居住性であって、物体の識別も
優れた透視性を充分持つものとなって高安全性を確保で
き、グリーン色調系で例えば車・室内外と充分調和のあ
るものとなって環境的にも優れたものとなり、さらに、
従来の熱強化方法では得られなかった薄板ガラス等で
も、充分な強化度あるいは充分強度アップが得られるよ
うになり、建築用窓ガラスはもちろん家具用ガラス、調
理用ガラス、ことに自動車用等車両用窓ガラス等に有用
な赤外線紫外線吸収ガラスを提供できるものである。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。
【0016】実施例1 通常方法によって、ガラスは特選珪砂(共立窯業製)と
1級試薬であるAl2O3 、Fe2O3 、CaCO3 、MgCO3 、Na2S
O3、KNO3、CeO2、TiO2、MnO 、イルメナイト等を用い、
粘性温度が109 ポイズで650 〜685 ℃、1012ポイズで55
5 〜585 ℃、かつ両者の温度差が96〜103 ℃になるよう
になるガラス組成を目標組成として秤量調合し、ことに
実窯と多少低い程度の還元率(0.35前後)を得るためカ
ーボンを0.175 重量%程度添加調合したものであって、
該調合原料をルツボに入れ、約1450℃前後に保持した電
気炉中で約3時間程度溶融しガラス化して、さらに均質
化および清澄のため、1420〜1430℃で約2時間程度保持
した後、型に流し出しガラスブロックとし、大きさ100m
m ×100mm で厚み約5mmのガラス板に切り出し、研削研
磨し、各試料とした。
1級試薬であるAl2O3 、Fe2O3 、CaCO3 、MgCO3 、Na2S
O3、KNO3、CeO2、TiO2、MnO 、イルメナイト等を用い、
粘性温度が109 ポイズで650 〜685 ℃、1012ポイズで55
5 〜585 ℃、かつ両者の温度差が96〜103 ℃になるよう
になるガラス組成を目標組成として秤量調合し、ことに
実窯と多少低い程度の還元率(0.35前後)を得るためカ
ーボンを0.175 重量%程度添加調合したものであって、
該調合原料をルツボに入れ、約1450℃前後に保持した電
気炉中で約3時間程度溶融しガラス化して、さらに均質
化および清澄のため、1420〜1430℃で約2時間程度保持
した後、型に流し出しガラスブロックとし、大きさ100m
m ×100mm で厚み約5mmのガラス板に切り出し、研削研
磨し、各試料とした。
【0017】この試料について、ガラス成分組成(重量
%)についてはJISR-3101に基づく湿式分析法等で行
い、粘性温度(℃)についてはベンディングアーム法に
より粘度曲線を測定して109 および1012ポイズの温度を
求めるとともに、リリー法によって歪点、リトルトン法
によって軟化点を測定し、光学特性(5mm厚みにおけ
る)としての可視光線透過率(A光源にて、%)、紫外
線透過率(%)、および日射透過率、主波長(nm)、刺
激純度については340 型自記分光光度計(日立製作所
製)とJIS Z-8722、JIS R-3106、ISO/DIS-9050にて測定
計算して求める等を行った。
%)についてはJISR-3101に基づく湿式分析法等で行
い、粘性温度(℃)についてはベンディングアーム法に
より粘度曲線を測定して109 および1012ポイズの温度を
求めるとともに、リリー法によって歪点、リトルトン法
によって軟化点を測定し、光学特性(5mm厚みにおけ
る)としての可視光線透過率(A光源にて、%)、紫外
線透過率(%)、および日射透過率、主波長(nm)、刺
激純度については340 型自記分光光度計(日立製作所
製)とJIS Z-8722、JIS R-3106、ISO/DIS-9050にて測定
計算して求める等を行った。
【0018】その結果、ガラス成分組成は重量表示でSi
O269.7%、Al2O31.9%、CaO9.1%、MgO3.5%、Na2O13.4
%、K2O1.0%、Fe2O30.695%、TiO20.15%、CeO20.27
%、SO 30.18 %、MnO 108ppmと成り、成分の総和が99.9
06%であってかつSiO2+Al2O3+TiO271.75 %、CaO +Mg
O12.6 %、Na2O+K2O14.4 %であり、還元率(Fe2+/Fe
3+)は0.30〜0.35程度となった。
O269.7%、Al2O31.9%、CaO9.1%、MgO3.5%、Na2O13.4
%、K2O1.0%、Fe2O30.695%、TiO20.15%、CeO20.27
%、SO 30.18 %、MnO 108ppmと成り、成分の総和が99.9
06%であってかつSiO2+Al2O3+TiO271.75 %、CaO +Mg
O12.6 %、Na2O+K2O14.4 %であり、還元率(Fe2+/Fe
3+)は0.30〜0.35程度となった。
【0019】また光学特性は、可視光線透過率が71.3
%、日射透過率が43%、主波長が512.2nm 、刺激純度が
2.8 であり、所期のグリーン系色調であった。
%、日射透過率が43%、主波長が512.2nm 、刺激純度が
2.8 であり、所期のグリーン系色調であった。
【0020】さらに易強化性については、上述したガラ
スが前述した粘性温度が所期の特定範囲をクリヤーして
いることならびに軟化点と歪点との温度差が大体200 〜
240 ℃の範囲にあることを確認した上、前記試料を雰囲
気温度約730 ℃の炉内で約5分間前後加熱した後、エア
圧約1300Apで通常の風冷強化し、大きさ120mm ×100mm
で板厚約3.5mm 程度の強化ガラス板を得、該強化ガラス
板のコーナー部の角端面から約30mmの位置で衝撃を与え
て破砕し、全面に破砕された該ガラス板をJIS R-3211に
従って調べたところ、決められた規格を充分満足する高
易強化性のものであった。
スが前述した粘性温度が所期の特定範囲をクリヤーして
いることならびに軟化点と歪点との温度差が大体200 〜
240 ℃の範囲にあることを確認した上、前記試料を雰囲
気温度約730 ℃の炉内で約5分間前後加熱した後、エア
圧約1300Apで通常の風冷強化し、大きさ120mm ×100mm
で板厚約3.5mm 程度の強化ガラス板を得、該強化ガラス
板のコーナー部の角端面から約30mmの位置で衝撃を与え
て破砕し、全面に破砕された該ガラス板をJIS R-3211に
従って調べたところ、決められた規格を充分満足する高
易強化性のものであった。
【0021】なお、本発明の約2.5mm 板厚の曲げ赤外線
紫外線吸収ガラスを外側に用い、内側に約2mm板厚の熱
線反射膜被覆曲げガラス板を配し、該膜側を内側にして
PVB 中間膜を介して積層した合せガラスを試作し、自動
車の窓ガラスに用いたところ、本発明の作用効果を高め
るとともにさらに多機能化され、車内外の居住性なよび
に安全性がより優れたものと成るものであった。
紫外線吸収ガラスを外側に用い、内側に約2mm板厚の熱
線反射膜被覆曲げガラス板を配し、該膜側を内側にして
PVB 中間膜を介して積層した合せガラスを試作し、自動
車の窓ガラスに用いたところ、本発明の作用効果を高め
るとともにさらに多機能化され、車内外の居住性なよび
に安全性がより優れたものと成るものであった。
【0022】実施例2 前記実施例1と同様なガラス原料を用い、秤量調合し、
溶融操作をし、得たガラスを同様に試料化した。
溶融操作をし、得たガラスを同様に試料化した。
【0023】得られた試料について前記実施例1と同様
に分析、測定、評価した結果、ガラス成分組成は重量表
示でSiO270.6%、Al2O31.6%、CaO9.5%、MgO 2.5 %、
Na2O13.5%、K2O0.9%、Fe2O30.687%、TiO20.17%、Ce
O20.31%、SO30.13 %、MnO 80ppm と成り、成分の総和
が99.905%であって、SiO2+Al2O3 +TiO272.37 %、Ca
O +MgO 12.0%、Na2O+K2O 14.4%であり、還元率は前
記と同様に0.30〜0.35程度となった。光学特性は可視光
線透過率が70.6%、日射透過率が42%、主波長が509.2n
m 、刺激純度が3.0 であり、所期のグリーン系色調であ
った。
に分析、測定、評価した結果、ガラス成分組成は重量表
示でSiO270.6%、Al2O31.6%、CaO9.5%、MgO 2.5 %、
Na2O13.5%、K2O0.9%、Fe2O30.687%、TiO20.17%、Ce
O20.31%、SO30.13 %、MnO 80ppm と成り、成分の総和
が99.905%であって、SiO2+Al2O3 +TiO272.37 %、Ca
O +MgO 12.0%、Na2O+K2O 14.4%であり、還元率は前
記と同様に0.30〜0.35程度となった。光学特性は可視光
線透過率が70.6%、日射透過率が42%、主波長が509.2n
m 、刺激純度が3.0 であり、所期のグリーン系色調であ
った。
【0024】さらに易強化性についても、前記実施例1
と同様に実施したところ、前記実施例1と同様にJIS で
決められた規格を充分満足するものであって、薄いガラ
ス板でも高効率、高歩留りで前記規格に合格するものが
得れるようになるものであった。
と同様に実施したところ、前記実施例1と同様にJIS で
決められた規格を充分満足するものであって、薄いガラ
ス板でも高効率、高歩留りで前記規格に合格するものが
得れるようになるものであった。
【0025】実施例3 前記実施例1と同様なガラス原料を用い、秤量調合し、
溶融操作をし、得たガラスを同様に試料化した。
溶融操作をし、得たガラスを同様に試料化した。
【0026】得られた試料について前記実施例1と同様
に分析、測定、評価した結果、ガラス成分組成は重量表
示でSiO269.3%、Al2O31.8%、CaO9.8%、MgO 3.3
%、Na 2O13.4%、K2O1.0%、Fe2O30.685%、TiO20.12
%、CeO20.30%、SO30.15 %、MnO 55ppm と成り、成分
の総和が99.919%であって、SiO2+Al2O3 +TiO271.23
%、CaO +MgO 13.1%、Na2O+K2O 14.4% であり、還
元率は前記と同様に0.30〜0.35程度となった。光学特性
は可視光線透過率が71.0%、日射透過率が42.7%、主波
長が514.9nm 、刺激純度が2.8 であり、所期のグリーン
系色調であった。
に分析、測定、評価した結果、ガラス成分組成は重量表
示でSiO269.3%、Al2O31.8%、CaO9.8%、MgO 3.3
%、Na 2O13.4%、K2O1.0%、Fe2O30.685%、TiO20.12
%、CeO20.30%、SO30.15 %、MnO 55ppm と成り、成分
の総和が99.919%であって、SiO2+Al2O3 +TiO271.23
%、CaO +MgO 13.1%、Na2O+K2O 14.4% であり、還
元率は前記と同様に0.30〜0.35程度となった。光学特性
は可視光線透過率が71.0%、日射透過率が42.7%、主波
長が514.9nm 、刺激純度が2.8 であり、所期のグリーン
系色調であった。
【0027】さらに易強化性についても、前記実施例1
と同様に実施したところ、前記実施例1と同様にJIS で
決められた規格を充分満足するものであって、薄いガラ
ス板でも高効率、高歩留りで前記規格に合格するものが
得れるようになるものであった。
と同様に実施したところ、前記実施例1と同様にJIS で
決められた規格を充分満足するものであって、薄いガラ
ス板でも高効率、高歩留りで前記規格に合格するものが
得れるようになるものであった。
【0028】比較例1 前記イルメナイトを使用しない以外は前記実施例1と同
様なガラス原料を用い、秤量調合し、溶融操作をし、得
たガラスを同様に試料化した。
様なガラス原料を用い、秤量調合し、溶融操作をし、得
たガラスを同様に試料化した。
【0029】得られた試料について前記実施例1と同様
に分析、測定、評価した結果、ガラス成分組成は重量表
示でSiO272.1%、Al2O31.5%、CaO7.75 %、MgO 3.56
%、Na 2O12.5%、K2O1.1%、Fe2O30.753%、TiO20.25
%、CeO20.30%、SO30.18 %と成り、成分の総和が99.9
93%であって、SiO2+Al2O3 +TiO273.85 %、CaO +Mg
O11.31%、Na2O+K2O 13.6% であり、還元率は前記と
同様に0.30〜0.35程度となった。光学特性は可視光線透
過率が68.4%、日射透過率が39.3%、主波長が510.5nm
、刺激純度が3.3 であり、所期のグリーン系色調であ
るとは 必ずしも言えなかった。
に分析、測定、評価した結果、ガラス成分組成は重量表
示でSiO272.1%、Al2O31.5%、CaO7.75 %、MgO 3.56
%、Na 2O12.5%、K2O1.1%、Fe2O30.753%、TiO20.25
%、CeO20.30%、SO30.18 %と成り、成分の総和が99.9
93%であって、SiO2+Al2O3 +TiO273.85 %、CaO +Mg
O11.31%、Na2O+K2O 13.6% であり、還元率は前記と
同様に0.30〜0.35程度となった。光学特性は可視光線透
過率が68.4%、日射透過率が39.3%、主波長が510.5nm
、刺激純度が3.3 であり、所期のグリーン系色調であ
るとは 必ずしも言えなかった。
【0030】さらに易強化性についても、前記実施例1
と同様に実施したところ、前記各実施例とは差異がある
ものであってJIS で決められた規格を必ずしも満足する
ものではなかった。また強化処理等で必ずしも効率や歩
留りを向上させるものではなかった。
と同様に実施したところ、前記各実施例とは差異がある
ものであってJIS で決められた規格を必ずしも満足する
ものではなかった。また強化処理等で必ずしも効率や歩
留りを向上させるものではなかった。
【0031】比較例2 前記比較例1と同様にして得られたガラスを同様に試料
化した。得られた試料について前記実施例1と同様に分
析、測定、評価した結果、ガラス成分組成は重量表示で
SiO267.0%、Al2O31.7%、CaO9.45 %、MgO 3.0 %、Na
2O16.1%、K2O1.0%、Fe2O30.572%、TiO20.73%、CeO2
0.22%、SO30.22 %と成り、成分の総和が99.992%であ
って、SiO2+Al2O3 +TiO269.43 %、CaO +MgO12.45
%、Na2O+K2O 17.1% であり、還元率は多少増え約0.
4 前後となった。光学特性は可視光線透過率が70.9%、
日射透過率が42.8%、主波長が538.6nm 、刺激純度が4.
2 であり、所期のグリーン系色調であるとは必ずしも
言えなかった。
化した。得られた試料について前記実施例1と同様に分
析、測定、評価した結果、ガラス成分組成は重量表示で
SiO267.0%、Al2O31.7%、CaO9.45 %、MgO 3.0 %、Na
2O16.1%、K2O1.0%、Fe2O30.572%、TiO20.73%、CeO2
0.22%、SO30.22 %と成り、成分の総和が99.992%であ
って、SiO2+Al2O3 +TiO269.43 %、CaO +MgO12.45
%、Na2O+K2O 17.1% であり、還元率は多少増え約0.
4 前後となった。光学特性は可視光線透過率が70.9%、
日射透過率が42.8%、主波長が538.6nm 、刺激純度が4.
2 であり、所期のグリーン系色調であるとは必ずしも
言えなかった。
【0032】さらに易強化性についても、前記実施例1
と同様に実施したところ、前記各実施例とは差異がある
ものであってJIS で決められた規格を必ずしも満足する
ものではなかった。また強化処理等で必ずしも効率や歩
留りを向上させるものではなかった。
と同様に実施したところ、前記各実施例とは差異がある
ものであってJIS で決められた規格を必ずしも満足する
ものではなかった。また強化処理等で必ずしも効率や歩
留りを向上させるものではなかった。
【0033】なお、上述した各実施例は本発明の一例を
示すものであって、これら実施例に限られるものではな
い。
示すものであって、これら実施例に限られるものではな
い。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、特定酸化物成分を特定
組成範囲で組み合わせた赤外線紫外線吸収ガラスとし、
しかも特異な原料を組み合わせて用いることで、還元率
の低下を抑制し、赤外線の吸収と紫外線の吸収とをバラ
ンス良く、充分透視性を持ち、易強化性を保持させ、所
期のグリーン系色調を呈するガラスを、実窯の操業条件
を大幅に変更することなく製造することができ、人的物
的両面で高居住性、高安全性、高環境性を有し軽量化も
可能であるものと成り、建築用窓ガラス等はもちろん、
ことに自動車用窓ガラスに適用して有用なものと成る赤
外線紫外線吸収ガラスとその製法を提供するものであ
る。
組成範囲で組み合わせた赤外線紫外線吸収ガラスとし、
しかも特異な原料を組み合わせて用いることで、還元率
の低下を抑制し、赤外線の吸収と紫外線の吸収とをバラ
ンス良く、充分透視性を持ち、易強化性を保持させ、所
期のグリーン系色調を呈するガラスを、実窯の操業条件
を大幅に変更することなく製造することができ、人的物
的両面で高居住性、高安全性、高環境性を有し軽量化も
可能であるものと成り、建築用窓ガラス等はもちろん、
ことに自動車用窓ガラスに適用して有用なものと成る赤
外線紫外線吸収ガラスとその製法を提供するものであ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 重量%で表示して、実質的に下記酸化物
であり、SiO268〜72%、Al2O3 1.6 〜3.0 %、CaO 8.5
〜11.0%、MgO 2.0 〜4.2 %、Na2O12.0〜16.0%、K2O
0.5 〜3.0 %、SO3 0.08〜0.30%、Fe2O3 0.65〜0.75
%、CeO20.20〜0.35%、TiO20.1 〜0.2 %、ならびに微
量酸化物としてMnO 5 〜300ppmを少なくとも含み、これ
ら成分の総和が98%以上であって、かつSiO2+Al2O3 +
TiO270.0〜74.0%、CaO +Mg0 12.0〜15.0%、Na2O+K2
O 13.5〜17.0%であることを特徴とする赤外線紫外線吸
収ガラス。 - 【請求項2】 前記ガラスが、5mm 厚換算で、A 光源に
よる可視光線透過率が67%以上、日射透過率が37〜45
%、紫外線透過率が7〜13%、主波長が506 〜518 nm、
刺激純度が3.5 以下であることを特徴とする請求項1記
載の赤外線紫外線吸収ガラス。 - 【請求項3】 前記請求項1または2記載の赤外線紫外
線吸収ガラスを製造するに当たり、原料としてイルメナ
イト、あるいは/および微量原料として炭素、Zn、Sn等
の金属粉または酸化物のうち少なくとも一つを用いるこ
とを特徴とする赤外線紫外線吸収ガラスの製法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40584090A JPH0694377B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 赤外線紫外線吸収ガラスおよびその製法 |
EP91120063A EP0488110B1 (en) | 1990-11-26 | 1991-11-25 | Infrared and ultraviolet ray absorbing glass |
DE69120509T DE69120509T2 (de) | 1990-11-26 | 1991-11-25 | Infrarote und Ultraviolette Strahlung absorbierendes Glas |
US08/112,913 US5362689A (en) | 1990-11-26 | 1993-08-27 | Infrared and ultraviolet ray absorbing glass |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40584090A JPH0694377B2 (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 赤外線紫外線吸収ガラスおよびその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04224133A JPH04224133A (ja) | 1992-08-13 |
JPH0694377B2 true JPH0694377B2 (ja) | 1994-11-24 |
Family
ID=18515449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40584090A Expired - Lifetime JPH0694377B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-12-25 | 赤外線紫外線吸収ガラスおよびその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0694377B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014103301A1 (ja) | 2012-12-28 | 2014-07-03 | 日本板硝子株式会社 | 減圧複層ガラスパネル |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5214008A (en) * | 1992-04-17 | 1993-05-25 | Guardian Industries Corp. | High visible, low UV and low IR transmittance green glass composition |
JP3361180B2 (ja) * | 1994-04-28 | 2003-01-07 | セントラル硝子株式会社 | 撥水性紫外線赤外線吸収ガラス及びその製法 |
JP3796069B2 (ja) * | 1999-07-15 | 2006-07-12 | 三洋電機株式会社 | 太陽電池モジュール |
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1990
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