JPH0687759B2 - 液状食品の脱色方法 - Google Patents
液状食品の脱色方法Info
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- JPH0687759B2 JPH0687759B2 JP60178073A JP17807385A JPH0687759B2 JP H0687759 B2 JPH0687759 B2 JP H0687759B2 JP 60178073 A JP60178073 A JP 60178073A JP 17807385 A JP17807385 A JP 17807385A JP H0687759 B2 JPH0687759 B2 JP H0687759B2
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Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、限外過膜、塩阻止率の低い逆浸透膜等を用
いて液状食品を任意の脱色度で効率よく脱色する方法に
関する。
いて液状食品を任意の脱色度で効率よく脱色する方法に
関する。
脱色は液状食品を精製する上で重要であり、例えば、植
物蛋白の酸分解液や醤油等においては、保存中の酸化に
より増色し、品質が著しく劣化することから、色の安定
性を高める目的での脱色が行われるのが一般である。
物蛋白の酸分解液や醤油等においては、保存中の酸化に
より増色し、品質が著しく劣化することから、色の安定
性を高める目的での脱色が行われるのが一般である。
従来の液状食品の脱色法としては、活性炭やイオン交換
樹脂等の吸着剤を用いて色素を除去する方法、或いは、
色素を阻止できる限外過膜や塩阻止率の低い逆浸透膜
を用いて色素を分離する方法等が知られている。しかし
ながら、吸着剤を用いる方法は、吸着剤が色素だけでな
く、精製しようとする目的物質をもある程度吸着するた
め、目的物質の収率の低下をまぬがれない。また、吸着
剤を再生する際、大量の廃液を生ずるという欠点を有し
ている。一方、膜を用いる方法は、目標とする脱色性を
得ることが可能な膜が存在しなかったり、膜を定めてし
まうと脱色性が自動的に決定し、自由に変えられないと
いう欠点を有していた。この欠点は、限外過膜、逆浸
透膜等の膜の種類の如何を問わず存在する。
樹脂等の吸着剤を用いて色素を除去する方法、或いは、
色素を阻止できる限外過膜や塩阻止率の低い逆浸透膜
を用いて色素を分離する方法等が知られている。しかし
ながら、吸着剤を用いる方法は、吸着剤が色素だけでな
く、精製しようとする目的物質をもある程度吸着するた
め、目的物質の収率の低下をまぬがれない。また、吸着
剤を再生する際、大量の廃液を生ずるという欠点を有し
ている。一方、膜を用いる方法は、目標とする脱色性を
得ることが可能な膜が存在しなかったり、膜を定めてし
まうと脱色性が自動的に決定し、自由に変えられないと
いう欠点を有していた。この欠点は、限外過膜、逆浸
透膜等の膜の種類の如何を問わず存在する。
本発明は、従来の膜脱色法の有する欠点、即ち、膜の選
定により脱色性が決定されてしまい、かつ、目標とする
脱色性の得られる膜が必ずしも得られないことから、脱
色性への柔軟な目標設定が困難であり、かつ、収率及び
得られる製品の品質安定性が低い点を解決し、塩阻止率
の低い膜を用いても、任意に脱色性を設定及び変更で
き、目標とする品質安定性の高い液状食品を得られる脱
色法の開発を目的とする。
定により脱色性が決定されてしまい、かつ、目標とする
脱色性の得られる膜が必ずしも得られないことから、脱
色性への柔軟な目標設定が困難であり、かつ、収率及び
得られる製品の品質安定性が低い点を解決し、塩阻止率
の低い膜を用いても、任意に脱色性を設定及び変更で
き、目標とする品質安定性の高い液状食品を得られる脱
色法の開発を目的とする。
本発明者らは、上記膜を用いた液状食品の脱色における
問題点の解決につき鋭意研究を重ねた結果、高分子物質
又は難溶性物質の微細粒子を予め原液中に加えた後膜脱
色すると、添加物の種類、濃度により任意の脱色性が得
られることを見い出し本発明を完成したものである。
問題点の解決につき鋭意研究を重ねた結果、高分子物質
又は難溶性物質の微細粒子を予め原液中に加えた後膜脱
色すると、添加物の種類、濃度により任意の脱色性が得
られることを見い出し本発明を完成したものである。
本発明で用いる膜は、分画分子量5000以上の限外過
膜、食塩阻止率30％以下の逆浸透膜等、分画分子量5,00
0以上又は食塩阻止率30％以下の膜である。このような
膜の具体例としては、UM-10、PM-10、UM-20E（アミコン
社製）、HFA-180（バイオエンジニアリング社製）、G-1
0T（日本真空技術社製）、NTU-3502（日東電工製）、SI
P-3013（旭化成製）、PBIL・TL-230（帝人製）等が挙げ
られる。分画分子量が5,000より小さい又は塩阻止率が3
0％より大の膜の場合には、添加物を加えることにより
脱色性を変化せしめる効果は少なく、また、透過流束の
低下により脱色効率が著しく悪くなるおそれがある。従
って、本発明の効果を十分に発揮するには膜の分画分子
量は5,000以上又は膜の食塩阻止率が30％以下であり、
分画分子量の上限については、分画分子量300,000を越
えるものは、脱色性が悪く、本発明の対象として適当で
はない。
膜、食塩阻止率30％以下の逆浸透膜等、分画分子量5,00
0以上又は食塩阻止率30％以下の膜である。このような
膜の具体例としては、UM-10、PM-10、UM-20E（アミコン
社製）、HFA-180（バイオエンジニアリング社製）、G-1
0T（日本真空技術社製）、NTU-3502（日東電工製）、SI
P-3013（旭化成製）、PBIL・TL-230（帝人製）等が挙げ
られる。分画分子量が5,000より小さい又は塩阻止率が3
0％より大の膜の場合には、添加物を加えることにより
脱色性を変化せしめる効果は少なく、また、透過流束の
低下により脱色効率が著しく悪くなるおそれがある。従
って、本発明の効果を十分に発揮するには膜の分画分子
量は5,000以上又は膜の食塩阻止率が30％以下であり、
分画分子量の上限については、分画分子量300,000を越
えるものは、脱色性が悪く、本発明の対象として適当で
はない。
添加する高分子物質は、分子量5,000以上のもの、例え
ば、ゼラチン、大豆蛋白、卵白、ペクチン、寒天、ガ
ム、デキストラン、ポリアクリル酸ソーダ等である。ま
た、難溶性物質としては、分子量が5,000以下のものも
含めて、用いる膜を通過しない程度の粒度を有するもの
で、用いる膜の種類に応じて要求される粒度が異なる
が、具体的には、アミノ酸、有機酸、無機物質及びその
塩類等が挙げられる。これらの高分子物質及び難溶性物
質の中から１種単独で又は２種以上を組合せて原液に添
加するが、一般的には、用いる膜の分画分子量の２倍〜
60倍程度の可食性高分子物質、又は、チロシン、シスチ
ン等の難溶性アミノ酸結晶の添加が望ましい。
ば、ゼラチン、大豆蛋白、卵白、ペクチン、寒天、ガ
ム、デキストラン、ポリアクリル酸ソーダ等である。ま
た、難溶性物質としては、分子量が5,000以下のものも
含めて、用いる膜を通過しない程度の粒度を有するもの
で、用いる膜の種類に応じて要求される粒度が異なる
が、具体的には、アミノ酸、有機酸、無機物質及びその
塩類等が挙げられる。これらの高分子物質及び難溶性物
質の中から１種単独で又は２種以上を組合せて原液に添
加するが、一般的には、用いる膜の分画分子量の２倍〜
60倍程度の可食性高分子物質、又は、チロシン、シスチ
ン等の難溶性アミノ酸結晶の添加が望ましい。
原液に対する高分子物質又は難溶性物質の添加量は、添
加物質の種類、目標とする脱色性により変化する。従っ
て、これらの条件に応じて添加量を設定する必要がある
が、一般的には、原液に対し、0.01〜１重量％添加する
ことにより十分に目標とする脱色性が得られる。
加物質の種類、目標とする脱色性により変化する。従っ
て、これらの条件に応じて添加量を設定する必要がある
が、一般的には、原液に対し、0.01〜１重量％添加する
ことにより十分に目標とする脱色性が得られる。
膜処理の方法は、原液に予め上記物質を添加して膜処理
装置に供給することを除き、常法に従って行えばよい。
装置に供給することを除き、常法に従って行えばよい。
本発明の対象となる液状食品は、例えば、植物蛋白加水
分解液（HVP）、動物蛋白加水分解液（HAP）等の蛋白分
解液、醤油等の発酵液、肉エキス、魚介類エキス、野菜
エキス等の抽出液等が挙げられ、その種類に特に制限は
ないが、種々の脱色性の製品取得の必要があるHVP,HAP
等の脱色において、膜の選定における制約が緩和され、
かつ、１種類の膜で目的とする複数の脱色性が得られる
点で有用性が高い。
分解液（HVP）、動物蛋白加水分解液（HAP）等の蛋白分
解液、醤油等の発酵液、肉エキス、魚介類エキス、野菜
エキス等の抽出液等が挙げられ、その種類に特に制限は
ないが、種々の脱色性の製品取得の必要があるHVP,HAP
等の脱色において、膜の選定における制約が緩和され、
かつ、１種類の膜で目的とする複数の脱色性が得られる
点で有用性が高い。
以下、実施例により本発明を更に説明する。
実施例１ 大豆蛋白加水分解液（以下HVP液と称す）をスパイラル
型限外過膜（分画分子量:6000、膜面積:0.25m2、材
質：ポリスルフォン系）を用いて脱色した。実験は供給
液を20用意し、濃縮液、透過液を総べて供給液槽に戻
しながら行なった。限外過装置の操作条件は圧力10kg
f/cm2、温度40℃、循環流量３/minであった。添加物
としてはポリアクリル酸ソーダ（平均分子量20万）0.05
％、ゼラチン（平均分子量10万）0.05％、チロシン微細
結晶0.4％を用い無添加の場合と透過流束と脱色性を比
較した。結果を第１表に示す。
型限外過膜（分画分子量:6000、膜面積:0.25m2、材
質：ポリスルフォン系）を用いて脱色した。実験は供給
液を20用意し、濃縮液、透過液を総べて供給液槽に戻
しながら行なった。限外過装置の操作条件は圧力10kg
f/cm2、温度40℃、循環流量３/minであった。添加物
としてはポリアクリル酸ソーダ（平均分子量20万）0.05
％、ゼラチン（平均分子量10万）0.05％、チロシン微細
結晶0.4％を用い無添加の場合と透過流束と脱色性を比
較した。結果を第１表に示す。
実施例２ 醤油を実施例‐１と同様の条件で膜脱色した。添加物と
してはゼラチン（平均分子量10万）0.05％を用い無添加
の場合と透過流束と脱色性を比較した。結果を第２表に
示す。
してはゼラチン（平均分子量10万）0.05％を用い無添加
の場合と透過流束と脱色性を比較した。結果を第２表に
示す。
実施例３ 実施例２と同一の処理を、帝人（株）製PBIL逆浸透膜
（名称TL-230、食塩阻止率10％）を用いて行い、ゼラチ
ン0.05％添加区と無添加区の透過流束と脱色性を比較し
た。結果を第３表に示す。
（名称TL-230、食塩阻止率10％）を用いて行い、ゼラチ
ン0.05％添加区と無添加区の透過流束と脱色性を比較し
た。結果を第３表に示す。
Claims (3)
- 【請求項１】分画分子量5,000以上又は食塩阻止率30％
以下の膜を用いて液状食品を脱色する際、原液中に予
め、分子量5,000以上の高分子物質又は膜を通過しない
粒度を有する難溶性物質の粒子を添加し、膜処理装置に
供給することを特徴とする液状食品の脱色方法。 - 【請求項２】高分子物質又は難溶性物質として、ゼラチ
ン、大豆蛋白、卵白、ペクチン、寒天、ガム、デキスト
ラン、ポリアクリル酸ソーダ、難溶性のアミノ酸、有機
酸、無機物質及びその塩類の中から選ばれた１種以上を
添加することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
液状食品の脱色方法。 - 【請求項３】原液に対し0.01〜1.0重量％の高分子物質
又は難溶性物質を添加することを特徴とする特許請求の
範囲第１項記載の液状食品の脱色方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60178073A JPH0687759B2 (ja) | 1985-08-13 | 1985-08-13 | 液状食品の脱色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60178073A JPH0687759B2 (ja) | 1985-08-13 | 1985-08-13 | 液状食品の脱色方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6240260A JPS6240260A (ja) | 1987-02-21 |
| JPH0687759B2 true JPH0687759B2 (ja) | 1994-11-09 |
Family
ID=16042144
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60178073A Expired - Lifetime JPH0687759B2 (ja) | 1985-08-13 | 1985-08-13 | 液状食品の脱色方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0687759B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2762087B2 (ja) * | 1988-12-26 | 1998-06-04 | 株式会社中埜酢店 | 液状食品の脱色方法 |
| US6612240B1 (en) | 2000-09-15 | 2003-09-02 | Silverbrook Research Pty Ltd | Drying of an image on print media in a modular commercial printer |
| US7201523B2 (en) | 2003-08-08 | 2007-04-10 | Silverbrook Research Pty Ltd | Print engine for a pagewidth inkjet printer |
| JP2012200696A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Panasonic Corp | 脱塩方法および脱塩装置 |
| CN117225189B (zh) * | 2023-11-10 | 2024-03-08 | 河北格润德生物科技有限公司 | 氨基酸膜脱色设备及工艺 |
-
1985
- 1985-08-13 JP JP60178073A patent/JPH0687759B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6240260A (ja) | 1987-02-21 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |