JPH068513B2 - ホ−ロ−鋼板 - Google Patents
ホ−ロ−鋼板Info
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- JPH068513B2 JPH068513B2 JP23778786A JP23778786A JPH068513B2 JP H068513 B2 JPH068513 B2 JP H068513B2 JP 23778786 A JP23778786 A JP 23778786A JP 23778786 A JP23778786 A JP 23778786A JP H068513 B2 JPH068513 B2 JP H068513B2
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- Japan
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- plating
- enamel
- alloy
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- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ホーロー鋼板、特にアルミホーロー鋼板に関
する。
する。
(従来の技術) 従来、ホーロー製品としては、鋼板に直接ホーロー掛け
する鉄ホーローが一般的であったが、白色が十分に出な
いため2回掛けが普通であり、焼成温度も約850℃と高
い。そのため近年では、Aめっき鋼板を下地とするア
ルミホーローもしばしば行われるようになった。
する鉄ホーローが一般的であったが、白色が十分に出な
いため2回掛けが普通であり、焼成温度も約850℃と高
い。そのため近年では、Aめっき鋼板を下地とするア
ルミホーローもしばしば行われるようになった。
アルミホーローの利点としては、前処理が脱脂のみでよ
い。1回掛けホーローでよい、焼成温度が低い(530〜5
60℃)ので焼成ひずみをを小さくできる、等が挙げられ
る。
い。1回掛けホーローでよい、焼成温度が低い(530〜5
60℃)ので焼成ひずみをを小さくできる、等が挙げられ
る。
通常、このようなAめっき鋼板としては、溶融Aめ
っき鋼板が用いられていたが、溶融めっきであるため次
のような欠点があった。
っき鋼板が用いられていたが、溶融めっきであるため次
のような欠点があった。
恒温でめっきするため、めっき時に下地鉄とめっき層
との間にFe−A合金層が形成され、加工性が悪くな
る。
との間にFe−A合金層が形成され、加工性が悪くな
る。
薄目付が難しく、また外観が良くない。
一般にA系合金めっき鋼板は、優れた耐熱性を有す
る。しかし上述のようにA系合金めっき鋼板をアルミ
ホーロー鋼板の母材として一般的に使用するにはまだ解
決すべき多くの問題が残されている。
る。しかし上述のようにA系合金めっき鋼板をアルミ
ホーロー鋼板の母材として一般的に使用するにはまだ解
決すべき多くの問題が残されている。
(発明が解決しようとする問題点) ここに、本発明者らは、従来の溶融めっきに代えて、溶
融塩電解めっきによるAまたはA合金めっき鋼板の
ホーロー母材への適用を検討したところ、めっき後の外
観および加工性は非常に良好であるが、今度はホーロー
層の焼成時に、A−Fe合金層が形成されてしまい、剥
離が生じることが判明した。
融塩電解めっきによるAまたはA合金めっき鋼板の
ホーロー母材への適用を検討したところ、めっき後の外
観および加工性は非常に良好であるが、今度はホーロー
層の焼成時に、A−Fe合金層が形成されてしまい、剥
離が生じることが判明した。
本発明の目的は、A又はA合金めっき鋼板を母材と
しながら、AまたはA合金めっき時にはもちろんホ
ーロー層の焼成時にもめっき界面にFe−A合金層の形
成されない、つまりホーロー密着性にすぐれたホーロー
鋼板を提供することである。
しながら、AまたはA合金めっき時にはもちろんホ
ーロー層の焼成時にもめっき界面にFe−A合金層の形
成されない、つまりホーロー密着性にすぐれたホーロー
鋼板を提供することである。
(問題点を解決するための手段) そこで、かかる問題点を解決するため種々検討した結
果、鋼板上に予め、Ni、Cr、およびCoの少なくとも1種
をめっきした後、溶融塩電解によるAまたはA合金
めっきを施こした2層めっき鋼板を母材とすれば、A
またはA合金めっき時にはもちろん、ホーロー焼成時
にもFe−A合金層の形成を抑制できることが見い出さ
れた。抑制効果としては、Niが最も優れているがCo、Cr
においてもほとんど同様の効果が得られる。
果、鋼板上に予め、Ni、Cr、およびCoの少なくとも1種
をめっきした後、溶融塩電解によるAまたはA合金
めっきを施こした2層めっき鋼板を母材とすれば、A
またはA合金めっき時にはもちろん、ホーロー焼成時
にもFe−A合金層の形成を抑制できることが見い出さ
れた。抑制効果としては、Niが最も優れているがCo、Cr
においてもほとんど同様の効果が得られる。
よって、本発明の要旨とするところは、鋼板側より第一
層として、Ni、Cr、およびCoのうち少なくとも一種以上
の元素から成るめっき層、第二層としてめっき付着量5
〜100g/m2のAまたはA合金めっき層、そして第三
層として、ホーロー層を有することを特徴とするホーロ
ー鋼板である。
層として、Ni、Cr、およびCoのうち少なくとも一種以上
の元素から成るめっき層、第二層としてめっき付着量5
〜100g/m2のAまたはA合金めっき層、そして第三
層として、ホーロー層を有することを特徴とするホーロ
ー鋼板である。
本発明の好適態様においては前記第一層のめっき付着量
は0.5〜20g/m2である。
は0.5〜20g/m2である。
第一層のめっきは一般には水溶液電解めっきにより行わ
れるが、その他無電解めっき法、真空蒸着法等であって
も特に制限はない。母材からのFeの拡散が防止でき、か
つ、次に行なうAまたはA合金めっき層との密着性
が確保できれば特に制限はない。
れるが、その他無電解めっき法、真空蒸着法等であって
も特に制限はない。母材からのFeの拡散が防止でき、か
つ、次に行なうAまたはA合金めっき層との密着性
が確保できれば特に制限はない。
第二層のめっきは、好適態様では溶融塩電解めっきによ
るものであるが、本発明にあっては第一層めっきとして
Ni、Cr、およびCoの少なくとも1種のめっき層を形成す
るためFeの拡散が防止できることから、場合によっては
溶融Aめっきを行ってもよい。その他、Aめっきを
行う方法としては、真空蒸着法、有機電解法等があり、
特に限定はされない。
るものであるが、本発明にあっては第一層めっきとして
Ni、Cr、およびCoの少なくとも1種のめっき層を形成す
るためFeの拡散が防止できることから、場合によっては
溶融Aめっきを行ってもよい。その他、Aめっきを
行う方法としては、真空蒸着法、有機電解法等があり、
特に限定はされない。
本発明において利用できるA合金は、慣用のアルミホ
ーロー鋼板に使用しているものであれば特に制限されな
いが、そのすぐれた加工性、耐食性の点からA−Mn(M
n:1〜30重量%)合金が好ましい。
ーロー鋼板に使用しているものであれば特に制限されな
いが、そのすぐれた加工性、耐食性の点からA−Mn(M
n:1〜30重量%)合金が好ましい。
なお、本発明にかかるホーロー鋼板の鋼材は、通常の炭
素鋼から10%Crの組成を有する低合金鋼等多くのものが
包含され、特に制限されない。
素鋼から10%Crの組成を有する低合金鋼等多くのものが
包含され、特に制限されない。
(作用) 第1図は、本発明にかかるホーロー鋼板の模式的断面図
である。
である。
図中、鋼板1にはNi、CrおよびCoの少なくとも一種より
成るめっき層2が設けられており、そのうえにAまた
はA合金めっき層3が設けられている。本発明におい
て、第二層めっき付着量は5〜100g/m2に制限される
が、これは5g/m2未満ではホーロー密着性が不良となっ
てしまい、一方100g/m2超では経済的でないためであ
る。
成るめっき層2が設けられており、そのうえにAまた
はA合金めっき層3が設けられている。本発明におい
て、第二層めっき付着量は5〜100g/m2に制限される
が、これは5g/m2未満ではホーロー密着性が不良となっ
てしまい、一方100g/m2超では経済的でないためであ
る。
また、第一層のめっきの付着量は、0.5g/m2未満ではFe
とAとの合金層形成を抑制できない。また厚さ20g/m2
超めっきしても著しい効果がなく、経済的でない。よっ
て、本発明の好適態様では第一層のめっき付着量を0.5
〜20g/m2に制限する。
とAとの合金層形成を抑制できない。また厚さ20g/m2
超めっきしても著しい効果がなく、経済的でない。よっ
て、本発明の好適態様では第一層のめっき付着量を0.5
〜20g/m2に制限する。
なお、A合金としてA−Mn合金を利用する場合、そ
のMn含有量は、本発明において特に制限されないが、好
適態様としては、10〜30wt%に制限される。これは、10
wt%未満では一般に外観不良となるためであり、一方30
wt%超では加工性が不良となるからである。
のMn含有量は、本発明において特に制限されないが、好
適態様としては、10〜30wt%に制限される。これは、10
wt%未満では一般に外観不良となるためであり、一方30
wt%超では加工性が不良となるからである。
なお、ホーロー層4は公知の適宜方法により焼成すれば
よく、特に制限はされない。
よく、特に制限はされない。
かくして、本発明によれば、外観、加工性ともにすぐ
れ、ホーロー密着性が著しく改善されたアルミホーロー
鋼板が得られる。
れ、ホーロー密着性が著しく改善されたアルミホーロー
鋼板が得られる。
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例 第1表に示すめっき条件で冷延鋼板(JIS SPCD)に0.2
〜20mg/m2のNi、CrまたはCoめっきを行った。
〜20mg/m2のNi、CrまたはCoめっきを行った。
次いで、この第一層めっき層のうえにAまたはA−
Mn合金めっきを行ったのであるが、そのときのAめっ
きの要領は次の通りであった。
Mn合金めっきを行ったのであるが、そのときのAめっ
きの要領は次の通りであった。
すなわち、Aめっきは溶融塩電解法により行った。な
お、比較のため従来の溶融Aめっきによるものを一部
示した。
お、比較のため従来の溶融Aめっきによるものを一部
示した。
浴組成AC3・・・74.1wt% NaC・・・14.1wt% KC・・・11.8wt% 浴温 200℃ 電流密度:40〔A/dm2〕 通電時間:10g/m2につき30秒(30秒/10g/m2)上記を
基本浴組成として、合金めっきを行う場合は、各金属の
塩化物を添加すればよい。本例ではMnC2を添加し
た。
基本浴組成として、合金めっきを行う場合は、各金属の
塩化物を添加すればよい。本例ではMnC2を添加し
た。
なお、めっき付着量は通電時間を変えることにより調整
した。
した。
また、めっき槽は、溶融塩専用のインコネル600製フロ
ーセルを用いた。
ーセルを用いた。
ホーロー掛けは慣用のものを使って1回で行った。すな
わち、まず、上述のようにして製造したアルミめっき鋼
板をアルカリ脱脂し、次いで水洗、乾燥してから鋼板表
面に釉薬をスプレーした。釉薬として日本フェロー社製
のAL80フリット(商品名)を使用して焼成し膜厚80μm
のホーロー層を得た。なお、焼成はマッフル炉を使って
550℃×5分間行った。
わち、まず、上述のようにして製造したアルミめっき鋼
板をアルカリ脱脂し、次いで水洗、乾燥してから鋼板表
面に釉薬をスプレーした。釉薬として日本フェロー社製
のAL80フリット(商品名)を使用して焼成し膜厚80μm
のホーロー層を得た。なお、焼成はマッフル炉を使って
550℃×5分間行った。
このようにして得られた各供試材について目視による外
観、加工性そしてホーロー密着性の試験を行った。結果
は第2表にまとめて示す。本発明のかかるホーロー鋼板
はいずれの試験項目にもすぐれており、本発明によれば
アルミホーロー鋼板が初めて一般的に実用化できること
が理解される。
観、加工性そしてホーロー密着性の試験を行った。結果
は第2表にまとめて示す。本発明のかかるホーロー鋼板
はいずれの試験項目にもすぐれており、本発明によれば
アルミホーロー鋼板が初めて一般的に実用化できること
が理解される。
添付図面は本発明にかかるホーロー鋼板の模式的断面図
である。
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八内 昭博 兵庫県尼崎市西長洲本通1丁目3番地 住 友金属工業株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 内田 淳一 兵庫県尼崎市西長洲本通1丁目3番地 住 友金属工業株式会社総合技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】鋼板側より第一層として、Ni、Cr、およびC
oのうち少なくとも一種以上の元素から成るめっき層、
第二層としてめっき付着量5〜100g/m2のAまたはA
合金めっき層、そして第三層として、ホーロー層を有
することを特徴とするホーロー鋼板。 - 【請求項2】第一層のめっき付着量が0.5〜20g/m2であ
ることを特徴とする、特許請求の範囲第1項記載のホー
ロー鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23778786A JPH068513B2 (ja) | 1986-10-06 | 1986-10-06 | ホ−ロ−鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23778786A JPH068513B2 (ja) | 1986-10-06 | 1986-10-06 | ホ−ロ−鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6393877A JPS6393877A (ja) | 1988-04-25 |
JPH068513B2 true JPH068513B2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=17020424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23778786A Expired - Lifetime JPH068513B2 (ja) | 1986-10-06 | 1986-10-06 | ホ−ロ−鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH068513B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5500301A (en) | 1991-03-07 | 1996-03-19 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | A1 alloy films and melting A1 alloy sputtering targets for depositing A1 alloy films |
GB2356396B (en) * | 1999-10-07 | 2003-11-19 | Rolls Royce Plc | A metallic article having a protective coating and a method of applying a protective coating to a metallic article |
WO2006105963A2 (de) * | 2005-04-08 | 2006-10-12 | Ellenberger & Poensgen Gmbh | Sensor, insbesondere kapazitiver niveausensor, sowie verfahren zu dessen herstellung |
JP6168826B2 (ja) * | 2013-04-12 | 2017-07-26 | 東洋鋼鈑株式会社 | Mn層を有する鋼材 |
-
1986
- 1986-10-06 JP JP23778786A patent/JPH068513B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6393877A (ja) | 1988-04-25 |
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