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JPH0683097A - 電子写真感光体及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体及び電子写真装置

Info

Publication number
JPH0683097A
JPH0683097A JP26062892A JP26062892A JPH0683097A JP H0683097 A JPH0683097 A JP H0683097A JP 26062892 A JP26062892 A JP 26062892A JP 26062892 A JP26062892 A JP 26062892A JP H0683097 A JPH0683097 A JP H0683097A
Authority
JP
Japan
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weight
parts
transfer
layer
electrophotographic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26062892A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Kashimura
昇 樫村
Shunkai Sako
春海 酒匂
Shoji Amamiya
昇司 雨宮
Masaaki Yamagami
雅昭 山上
Kazunari Nakamura
一成 中村
Takashige Kasuya
貴重 粕谷
Tatsuya Ikesue
龍哉 池末
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP26062892A priority Critical patent/JPH0683097A/ja
Priority to US08/114,925 priority patent/US5357320A/en
Priority to DE69327496T priority patent/DE69327496T2/de
Priority to EP93114156A priority patent/EP0587067B1/en
Publication of JPH0683097A publication Critical patent/JPH0683097A/ja
Priority to US08/289,269 priority patent/US5485250A/en
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、表面エネルギーを著しく低
くすることにより、転写効率が高く、転写ムラ等が起き
ない電子写真感光体を提供することにある。 【構成】 本発明は、少なくとも炭素原子とフッ素原子
を含有する表面層を有する電子写真感光体において、該
感光体表面のXPS測定による炭素原子とフッ素原子と
のmol分率比F/Cが、 F/C=0.01〜1.0 である電子写真感光体及びそれを用いた電子写真装置、
並びにJIS規格B061で定義される十点平均表面粗
さRzが、 Rz=7.0〜30.0μm である表面形状の電子写真用転写材に用いる上記電子写
真感光体及びそれを用いた電子写真装置である。 【効果】 本発明は、表面エネルギーを著しく低くする
ことにより、転写効率が高く、転写ムラ等の画像欠陥が
ない高品質の画像を提供する電子写真感光体を可能にし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
特に転写不良の少ない高品位画像を実現する電子写真感
光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来電子写真感光体に用いられる光導電
材料としては、酸化亜鉛、セレン、硫化カドミウム等の
無機材料が知られていた。有機系のポリビニルカルバゾ
ール、フタロシアニン、アゾ顔料等は、高生産性、無公
害性などの利点が注目され、光導電特性、耐久性等には
劣る欠点はあるものの広く用いられるようになって来
た。最近ではそれらの欠点も改善された新規材料が考案
されつつあり、特に光導電特性は無機系をしのぎつつあ
る。
【0003】これらの電子写真感光体は複写機、レーザ
ービームプリンター等における電子写真プロセスにおい
て、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電等の
作用を反復して受けるためさまざまな化学的、物理的耐
久性が要求される。特に感光体の表面エネルギー等の表
面物性は、感光体上の現像剤転写性、感光体の汚れ等に
関与し、高品質の画像を得るための重要な要素である。
一方前記の有機光導電材料は、単独では成膜性を有さな
いためバインダー樹脂とともに成膜されるのが一般的で
ある。従って表面エネルギー等の表面物性は、このバイ
ンダー樹脂の選択によりほとんど限定されるといっても
過言ではない。しかし光導電特性を満足するバインダー
樹脂はかなり限定されており、望ましい表面物性を得る
には至っていないのが実状である。有機光導電体を用い
た感光体に使用されるバインダー樹脂としては、ポリエ
ステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリ
アセタール、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリ
ル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂等が挙げられ
るが、いずれも充分な低エネルギー表面を与えるもので
はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電子写真プロセスは、
帯電、露光、現像、転写、定着等のプロセスを経て画像
形成を行う。転写工程は、現像された現像剤を感光体上
から転写紙等の転写材に移し、最終的な画像を得るプロ
セスに当たる。従って、感光体の現像像を忠実に転写す
ることが、品質の高い画像を得るために要求される。現
像剤を転写する方法は、主に現像剤と反対極性の静電気
力によるが、それだけでは完全な転写は行われない。そ
の理由としては、現像剤と感光体との間に働く力は、静
電気力ばかりではなく、分子間力等をも含むからであ
る。特に、現像剤が大量に現像された部分では、感光体
側の現像剤にまで十分な静電転写力が及ばないため、極
性基による静電引力やファンデルワールス力等の分子間
力の影響で転写されない現像剤か感光体に残留してしま
う。その結果、転写不良による画像品質の低下や、廃現
像剤の増加等の弊害を生ずる。特に前述した従来の有機
感光体を用いた場合には、画像ベタ部の転写ムラや、文
字部の転写中抜け等の画像欠陥が生じ、さらには大量の
廃現像剤を廃棄しなければならない。
【0005】また転写材の表面形状も転写に影響を与え
る。従来転写材はパルプ等の繊維を薄くすいたもの等が
用いられるが、完全に平坦な表面に加工するにはコスト
高等の問題があり、どうしてもある程度の凹凸を有する
表面となる。すると転写の際感光体と転写材の間に、図
5に示すような空気層を含んだ部分が生じざるを得な
い。空気層は誘電率が低く、感光層へ向かう静電気力を
弱め、前記転写不良を促進してしまう。特に感光層が5
0μm未満と薄い時にはその影響が大きく、従来の転写
材と感光体の組み合わせでは、前記転写不良を完全に解
決することはできなかった。
【0006】本発明の目的は、電子写真特性を劣化させ
ることなく感光体の表面物性を向上させ、特には表面エ
ネルギーが低く、現像剤の転写特性を改良した電子写真
感光体を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、少
なくとも炭素原子とフッ素原子を含有する表面層を有す
る電子写真感光体において、該感光体表面のXPS測定
による炭素原子とフッ素原子とのmol分率比F/C
が、 F/C=0.01〜1.0 であることを特徴とする電子写真感光体である。
【0008】また、本発明は、JIS規格B061で定
義される十点平均表面粗さRzが、 Rz=7.0〜30.0μm である表面形状の電子写真用転写材に用い、かつ少なく
とも炭素原子とフッ素原子を含有する表面層を有する電
子写真感光体において、該感光体表面のXPS測定によ
る炭素原子とフッ素原子とのmol分率比F/Cが、 F/C=0.01〜1.0 であることを特徴とする電子写真感光体である。
【0009】具体的には、バインダー樹脂並びにフッ素
置換化合物を含有させて表面層を形成する。また前記フ
ッ素置換化合物は好ましくは、少なくとも2種含有さ
れ、1種は前記バインダーと非相溶性であり、もう1種
は前記バインダーと相溶もしくは乳化可能である。2種
のフッ素置換化合物は、共存することで感光体表面に均
一に含有される。これにより本発明の電子写真感光体
は、表面エネルギーを従来の感光体に比べ低エネルギー
化し前記課題を解決することを可能にしている。
【0010】F/Cmol分率比は、0.01未満では
表面エネルギーの低下効果が薄く、1.0を越えると膜
強度の低下や下層との接着性の低下を引き起こす。
【0011】構成としては、導電性支持体上に少なくと
も感光層を有する電子写真感光体であり、前記感光体の
表面層が少なくともバインダー樹脂、並びにフッ素置換
化合物を含有させて表面層を形成することを特徴とす
る。フッ素置換化合物の具体例としては、フッ化カーボ
ンの他、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロ
ピレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエ
チレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル等の重合体、共重合体、及び
それらを分子内に含有するグラフトポリマー、ブロック
ポリマー、界面活性剤等が用いられる。非相溶かつ粉体
状のフッ素置換化合物の場合、その粒径は0.01〜5
μmの範囲で使用可能であり、その分子量は3000〜
5000000の範囲で使用可能である。粉体の場合
は、バインダー樹脂と共に表面層組成物として分散され
る。分散の方法としては、サンドミル、ボールミル、ロ
ールミル、ホモジナイザー、ナノマイザー、ペイントシ
ェイカー、超音波等が使用される。フッ素置換化合物の
含有量は、感光体の表面層において4〜70重量%が好
ましく、更に好ましくは10〜55重量%である。4重
量%以下では表面エネルギーの低下が不充分であり、7
0重量%以上では表面層の膜強度低下をひき起こす。フ
ッ素置換化合物を分散するバインダー樹脂としては、ポ
リエステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリ
アセタール、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリ
ル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂等が挙げられ
る。更に、反応性のエポキシ、(メタ)アクリルモノマ
ーやオリゴマーも混合後硬化して用いることが可能であ
る。
【0012】本発明の感光層は、単層または積層構造を
有する。単層構造の場合、光キャリアの生成及び移動は
同一層中で行われ本発明のフッ素置換化合物は表面層で
あるこの層に含有される。積層構造の場合、光キャリア
を生成する電荷発生層と、キャリアが移動する電荷輸送
層とが積層される。表面層を形成するのは電荷発生層ま
たは、電荷輸送層どちらの場合もある。いずれにして
も、本発明のフッ素置換化合物は表面層を形成する層に
含有される。単層感光層は5〜100μmの厚さが可能
であり、より好ましくは10〜60μmである。電荷発
生材料や電荷輸送材料は20〜80重量%含有し、より
好ましくは30〜70重量%である。積層感光体におい
ては、電荷発生層の膜厚は0.001〜6μm、より好
ましくは0.01〜2μmである。電荷発生材料の量は
10〜100重量%、より好ましくは40〜100重量
%である。電荷輸送層の膜厚は5〜100μm、より好
ましくは10〜60μmである。電荷輸送材料の量は2
0〜80重量%、より好ましくは30〜70重量%であ
る。
【0013】本発明に用いられる電荷発生材料として
は、フタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、
ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズ
レニウム塩染料、スクアリリウム染料、シアニン染料、
ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色
素、キノンイミン色素、トリフェニルメタン色素、スチ
リル色素、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリ
コン、硫化カドミウム等が挙げられる。本発明に用いら
れる電荷輸送材料としては、ピレン化合物、カルバゾー
ル化合物、ヒドラゾン化合物、N,N−ジアルキルアニ
リン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフェニルア
ミン化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化
合物、スチリル化合物、スチルベン化合物等が挙げられ
る。
【0014】本発明の電子写真感光体は、感光層の上に
保護層を積層してもよい。保護層の膜厚は0.01〜2
0μmが可能であり、より好ましくは0.1〜10μm
である。保護層には前述した電荷発生材料または電荷輸
送材料や、金属及びその酸化物、窒化物、塩、合金、さ
らにはカーボン等の導電材料等を含有してもよい。また
この際、本発明のフッ素置換化合物は最表面層である保
護層にも含まれる。保護層に用いるバインダー樹脂とし
ては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアリレート、
ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカ
ーボネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリサルホン、ポリアリルエー
テル、ポリアセタール、ナイロン、フェノール樹脂、ア
クリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹
脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂等が
挙げられる。更に、反応性のエポキシ、(メタ)アクリ
ルモノマーやオリゴマーも混合後硬化して用いることが
可能である。
【0015】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性支持体は、鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、チタ
ン、スズ、アンチモン、インジウム、鉛、亜鉛、金、銀
等の金属や合金、あるいはそれらの酸化物やカーボン、
導電性樹脂などが使用可能である。形状は円筒形、ベル
ト状やシート状のものがある。また前記導電性材料は、
成型加工される場合もあるが、塗料として塗布したり、
蒸着してもよい。
【0016】導電性支持体と感光層との間に、下引層を
設けてもよい。下引層は主にバインダー樹脂からなる
が、前記導電性材料やアクセプターを含有してもよい。
下引層を形成するバインダー樹脂としては、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポ
リスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリ
アミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリアセター
ル、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、ア
ルキッド樹脂、ブチラール樹脂等が挙げられる。
【0017】本発明の電子写真感光体の製造法は、蒸
着、塗布などの方法が用いられる。塗布にはバーコータ
ー、ナイフコーター、ロールコーター、アトライター、
スプレー、浸漬塗布、静電塗布、粉体塗布等が用いられ
る。
【0018】本発明における電子写真装置を図1に示
す。この電子写真装置、複写機、プリンター、ファクシ
ミリ等の出力装置として使用可能である。
【0019】画像形成の工程は、帯電、露光、現像、転
写、クリーニング、及び除電の順で行うことを基本とす
る。まず、コロトロン、スコロトロン等の帯電器2にて
感光体表面に電荷を与えた後、光源4から光像が感光体
上に照射される。前記光像は感光中に電荷のキャリアを
発生させ、感光体の表面電荷を消去することにより静電
潜像を形成する。感光体1上に形成された静電潜像は、
現像機5にて現像される。
【0020】現像剤により現像された像は、転写工程で
転写紙等の転写材に転写される。転写は主には現像剤と
反対極性の静電気力により行われ、コロトロン、スコロ
トロン、導電ブラシ、導電ローラー7等が用いられる。
同時に、加圧による転写効果を付与するために、加圧部
材が併用されることもある。
【0021】転写後の残現像剤は、クリーニングにより
除かれる。クリーニング方式としては、装置の省スペー
ス化にともない、より簡略な装置構成を実現するために
も、ブレードクリーニングを採用するのが望ましい。ブ
レードクリーニングは、板状のポリウレタン等の弾性部
材を感光体上母線方向に突き当てただけの簡単な構成を
とる。ブレードクリーニングのつき当て方向は、感光体
の回転方向にブレード先端が向いた順方向、感光体の回
転方向と逆方向にブレード先端が向いたカウンター方
向、及び感光体とブレードとが垂直な場合等がある。ま
た、ブレードは単独ばかりではなく、複数を併用するこ
ともできる。また、補助的にクリーニングブラシ、ウェ
ブ、磁気ブラシ等を併用してもよい。
【0022】
【実施例】次に、本発明の具体例を以下に示す。
【0023】[実施例1]導電性酸化チタン(酸化スズ
コート、平均一次粒径0.4μm)10重量部、フェノ
ール樹脂前駆体(レゾール型)10重量部、メタノール
10重量部、及びブタノール10重量部をサンドミル分
散した後に、外径80mm、長さ360mmのアルミニ
ウムシリンダーに浸漬塗布し、140℃で硬化した後体
積抵抗5×109 Ω・cm、厚さ20μmの導電層を設
けた。
【0024】次に、下記メトキシメチル化ナイロン(メ
トキシメチル化度約30%)10重量部
【0025】
【化1】 及びイソプロパノール150重量部を混合溶解した後
に、前記導電層上に浸漬塗布し、1μmの下引層を設け
た。
【0026】次に、下記アゾ顔料10重量部、
【0027】
【化2】 ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールA、分子量30
000)5重量部、及びシクロヘキサノン700重量部
をサンドミルにて分散し、この分散液を前記下引層上に
浸漬塗布した後、0.05μmの電荷発生層を得た。
【0028】次に、下記トリフェニルアミン10重量
部、
【0029】
【化3】 ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量20
000)10重量部、モノクロロベンゼン50重量部、
及びジクロロメタン15重量部を撹拌混合した後、前記
電荷発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリンダーを
熱風乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0030】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.23μm、セントラルガラス社製)1重量部、ポリ
カーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量8000
0)6重量部、下記パーフルオロアルキルアクリレート
−メチルメタクリレートブロック共重合体(分子量30
000)0.1重量部、
【0031】
【化4】 モノクロロベンゼン120重量部、及びジクロロメタン
80重量部をサンドミルにて分散混合した。これに、前
記トリフェニルアミン(1)3重量部を加え混合溶解
し、スプレー塗布により前記電荷輸送層上に塗布し、5
μmの保護層を設け感光体ドラムとした。
【0032】[比較例1]実施例1の感光体において、
保護層を設けない電荷輸送層まで塗布した感光体を比較
例1の感光体ドラムとした。
【0033】[F/C比XPS測定]前記感光体表面を
剥離した後、VG社製ESCALAB200−X型 X
線光電子分光装置にて表面元素の定量を行った。X線源
としてMgCa(300W)を用い、2×3mmの領域
について数Åの深さで測定した。実施例1の感光体表面
は、F原子5.2mol%、C原子81.3mol%で
ありF/Cmol分率比は0.064であった。比較例
1の感光体表面は、F原子は検出されずF/C比は0で
あった。図2にXPSスペクトルを示す。
【0034】[接触角]滴下式の接触角計(協和界面科
学製)により、前記感光体ドラム表面の純水に対する接
触角について比較した。その結果、実施例1の感光体の
接触角は108度と大きな値を示し、低エネルギー表面
を実現しているのに対し、比較例1は接触角82度と小
さく低エネルギー表面は得られなかった。
【0035】[転写効率]図1に示した装置に各感光体
をセットし、初期の転写効率を測定した。帯電はマイナ
ス極性のスコロトロンを用い、露光はハロゲンランプを
光源とした。現像剤は二成分のポジ極性現像材を用いマ
イナス極性のコロトロンにて行った。転写効率の測定
は、ハーフトーンベタパターンを単色で出力した際に、
転写材に転写された現像剤濃度と、感光体上に残留した
現像剤濃度を反射式マクベス濃度計で測定した後算出し
た。ハーフトーンベタパターンの画像濃度は、転写材上
の反射式マクベス濃度測定で0.80とした。実施例1
では転写効率93%と高かったのに対し、比較例1では
86%と転写効率が低かった。また前記接触角の測定値
は、実際の転写効率と相関が取れることも判明し、表面
エネルギーの低下と共に転写効率の上昇が見られた。
【0036】[転写ムラ]図1に示した装置に前記感光
体ドラムを投入し、ハーフトーンベタパターン画像を出
力した。実施例1の感光体は、均一な画像が得られた
が、比較例1の感光体については画像各所が転写不良に
より抜けてしまう転写ムラを生じた。以上の結果が示す
ように、転写効率同様転写ムラについても表面エネルギ
ーの低下が有効であった。
【0037】[転写中抜け]図1に示した装置に前記感
光体ドラムを投入し、文字パターン画像を出力した。実
施例1の感光体は、均一な文字パターンが得られたが、
比較例1の感光体については文字パターンの輪郭以外の
部分が転写不良により抜けてしまう転写中抜けを生じ
た。転写抜けの生じた文字パターンの拡大写真を図3に
示した。以上の結果が示すように、転写効率同様転写中
抜けについても表面エネルギーの低下が有効であった。
【0038】[実施例2]アルミシリンダー、導電層、
下引層、電荷発生層までは実施例1と同じものを用意し
た。
【0039】次に、下記トリフェニルアミン10重量
部、
【0040】
【化5】 ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量20
000)10重量部、モノクロロベンゼン50重量部、
及びジクロロメタン15重量部を撹拌混合した後、前記
電荷発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリンダーを
熱風乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0041】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.23μm、セントラルガラス社製)3重量部、ポリ
カーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量8000
0)5重量部、実施例1で用いたパーフルオロアルキル
アクリレート−メチルメタクリレートブロック共重合体
(A−B型共重合体、分子量30000)0.3重量
部、モノクロロベンゼン110重量部、及びジクロロメ
タン80重量部をサンドミルにて分散混合した。これ
に、前記トリフェニルアミン(2)2.5重量部を加え
混合溶解し、スプレー塗布により前記電荷輸送層上に塗
布し、6μmの保護層を設け実施例2の感光体ドラムと
した。
【0042】この感光体はF原子10.2mol%、C
原子76.7mol%で、F/Cmol分率比は0.1
33であった。また純水に対する接触角は、113°で
あり十分に表面エネルギーが低かった。また、この感光
体を図1に示した装置に投入し、転写効率を測定したと
ころ96%と良好な値を示した。画像については転写ム
ラ、転写中抜け両者とも良好な結果を得た。
【0043】[実施例3]アルミシリンダー、導電層、
下引層、電荷発生層までは実施例1と同じものを用意し
た。
【0044】次に、前記トリフェニルアミン(1)3重
量部、前記トリフェニルアミン(2)7重量部、ポリカ
ーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量2000
0)10重量部、モノクロロベンゼン50重量部、及び
ジクロロメタン15重量部を撹拌混合した後、前記電荷
発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリンダーを熱風
乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0045】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.27μm、セントラルガラス製)3重量部、ポリカ
ーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量8000
0)55.5重量部、下記フッ素置換グラフトポリマー
(F含有量27重量%、分子量25000)0.3重量
部、
【0046】
【化6】 モノクロロベンゼン120重量部、及びジクロロメタン
80重量部をサンドミルにて分散混合した。これに、前
記トリフェニルアミン(2)2.5重量部を加え混合溶
解し、スプレー塗布により前記電荷輸送層上に塗布し、
4μmの保護層を設け実施例3の感光体ドラムとした。
【0047】この感光体はF原子11.3mol%、C
原子75.5mol%で、F/Cmol分率比は0.1
50であった。また純水に対する接触角は、114°で
あり十分に表面エネルギーが低かった。また、この感光
体を図1に示した装置に投入し、転写効率を測定したと
ころ96%と良好な値を示した。画像については転写ム
ラ、転写中抜け両者とも良好な結果を得た。
【0048】[実施例4]アルミシリンダー、導電層、
下引層、電荷発生層までは実施例1と同じものを用意し
た。
【0049】次に、前記トリフェニルアミン(1)3重
量部、前記トリフェニルアミン(2)7重量部、ポリカ
ーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量2000
0)10重量部、モノクロロベンゼン50重量部、及び
ジクロロメタン15重量部を撹拌混合した後、前記電荷
発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリンダーを熱風
乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0050】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.27μm、セントラルガラス製)4重量部、ポリカ
ーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量8000
0)4重量部、実施例1で用いたパーフルオロアルキル
アクリレート−メチルメタクリレートブロック共重合体
(分子量30000)0.3重量部、モノクロロベンゼ
ン120重量部、及びジクロロメタン80重量部をサン
ドミルにて分散混合した。これに、前記トリフェニルア
ミン(2)2重量部を加え混合溶解し、スプレー塗布に
より前記電荷輸送層上に塗布し、4μmの保護層を設け
実施例4の感光体ドラムとした。
【0051】この感光体はF原子12.5mol%、C
原子72.9mol%で、F/Cmol分率比は0.1
71であった。また純水に対する接触角は、114°で
あり十分に表面エネルギーが低かった。また、この感光
体を図1に示した装置に投入し、転写効率を測定したと
ころ95%と良好な値を示した。画像については転写ム
ラ、転写中抜け両者とも良好な結果を得た。
【0052】[実施例5]アルミシリンダー、導電層、
下引層、電荷発生層までは実施例1と同じものを用意し
た。
【0053】次に、前記トリフェニルアミン(1)3重
量部、前記トリフェニルアミン(2)7重量部、ポリカ
ーボネート樹脂(ビスフェノールA、分子量2500
0)10重量部、モノクロロベンゼン50重量部、及び
ジクロロメタン15重量部を撹拌混合した後、前記電荷
発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリンダーを熱風
乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0054】次に、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体微粉末(モノマー比 テトラ
フルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン=3/
7、乳化重合ファインパウダー、平均粒径0.32μ
m、分子量約600000)3重量部、ポリカーボネー
ト樹脂(ビスフェノールA、分子量100000)5.
5重量部、実施例1で用いたパーフルオロアルキルアク
リレート−メチルメタクリレートブロック共重合体(A
−B型共重合体、分子量30000)0.3重量部、モ
ノクロロベンゼン100重量部、及びジクロロメタン7
0重量部をサンドミルにて分散混合した。これに、前記
トリフェニルアミン(2)2.5重量部を加え混合溶解
し、スプレー塗布により前記電荷輸送層上に塗布し、5
μmの保護層を設け実施例5の感光体ドラムとした。
【0055】この感光体はF原子9.5mol%、C原
子80.5mol%で、F/Cmol分率比は0.11
8であった。また純水に対する接触角は、112°であ
り十分に表面エネルギーが低かった。また、この感光体
を図1に示した装置に投入し、転写効率を測定したとこ
ろ96%と良好な値を示した。画像については転写ム
ラ、転写中抜け両者とも良好な結果を得た。
【0056】[比較例2]アルミシリンダー、導電層、
下引層、電荷発生層までは実施例1と同じものを用意し
た。
【0057】次に、前記トリフェニルアミン(2)10
重量部、ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分
子量25000)10重量部、モノクロロベンゼン50
重量部、及びジクロロメタン15重量部を撹拌混合した
後、前記電荷発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリ
ンダーを熱風乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0058】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.27μm、セントラルガラス製)0.3重量部、ポ
リカーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量800
00)6.4重量部、実施例1で用いたパーフルオロア
ルキルアクリレート−メチルメタクリレートブロック共
重合体(分子量30000)0.03重量部、モノクロ
ロベンゼン120重量部、及びジクロロメタン80重量
部をサンドミルにて分散混合した。これに、前記トリフ
ェニルアミン(2)3.2重量部を加え混合溶解し、ス
プレー塗布により前記電荷輸送層上に塗布し、4μmの
保護層を設け比較例2の感光体ドラムとした。
【0059】この感光体はF原子0.83mol%、C
原子85.5mol%で、F/Cmol分率比は0.0
097であった。また純水に対する接触角は、83°で
あり表面エネルギーが低くなかった。また、この感光体
を図1に示した装置に投入し、転写効率を測定したとこ
ろ87%と良くなかった。画像については転写ムラ、転
写中抜け両者とも発生した。
【0060】
【表1】 [実施例6]導電性酸化チタン(酸化スズコート、平均
一次粒径0.4μm)10重量部、フェノール樹脂前駆
体(レゾール型)10重量部、メタノール10重量部、
及びブタノール10重量部をサンドミル分散した後に、
外径80mm、長さ360mmのアルミニウムシリンダ
ーに浸漬塗布し、140℃で硬化した後体積抵抗5×1
9 Ω・cm、厚さ20μmの導電層を設けた。
【0061】次に、実施例1で用いたメトキシメチル化
ナイロン(メトキシメチル化度約30%)10重量部及
びイソプロパノール150重量部を混合溶解した後に、
前記導電層上に浸漬塗布し、1μmの下引層を設けた。
【0062】次に、実施例1で用いたアゾ顔料10重量
部、ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールA、分子量
30000)5重量部、及びシクロヘキサノン700重
量部をサンドミルにて分散し、この分散液を前記下引層
上に浸漬塗布した後、0.05μmの電荷発生層を得
た。
【0063】次に、前記トリフェニルアミン(2)10
重量部、ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分
子量20000)10重量部、モノクロロベンゼン50
重量部、及びジクロロメタン15重量部を撹拌混合した
後、前記電荷発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリ
ンダーを熱風乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0064】次に、ポリテトラフルオロエチレン微粉末
(乳化重合、平均粒径0.23μm、分子量35000
0)2.5重量部、ポリカーボネート樹脂(ビスフェノ
ールZ、分子量70000)5重量部、モノクロロベン
ゼン120重量部、及びジクロロメタン80重量部をサ
ンドミルにて分散混合した。これに、前記トリフェニル
アミン(2)3重量部を加え混合溶解し、スプレー塗布
により前記電荷輸送層上に塗布し、5μmの保護層を設
け感光体ドラムとした。
【0065】[比較例3]実施例6の感光体において、
保護層を設けない電荷輸送層まで塗布した感光体を比較
例3の感光体ドラムとした。 [F/C比XPS測定]前記感光体表面を剥離した後、
VG社製ESCALAB200−X型 X線光電子分光
装置にて表面元素の定量を行った。X線源としてMgC
a(300W)を用い、2×3mmの領域について数Å
の深さで測定した。実施例6の感光体表面は、F原子
4.2mol%、C原子82.3mol%でありF/C
mol分率比は0.051であった。比較例3の感光体
表面は、F原子は検出されずF/C比は0であった。図
2にXPSスペクトルを示す。
【0066】[接触角]滴下式の接触角計(協和界面科
学製)により、前記感光体ドラム表面の純水に対する接
触角について比較した。その結果、実施例6の感光体の
接触角は109度と大きな値を示し、低エネルギー表面
を実現しているのに対し、比較例3は接触角82度と小
さく低エネルギー表面は得られなかった。
【0067】[転写効率]図1に示した装置に各感光体
をセットし、初期の転写効率を測定した。帯電はマイナ
ス極性のスコロトロンを用い、露光は波長778nmの
レーザーを光源とした。現像剤は二成分のマイナス極性
現像材を用い、転写はプラス極性のコロトロンにて行っ
た。転写効率の測定は、ハーフトーンベタパターンを単
色で出力した際に、転写材に転写された現像剤濃度と、
感光体上に残留した現像剤濃度を反射式マクベス濃度計
で測定した後算出した。ハーフトーンベタパターンの画
像濃度は、転写材上の反射式マクベス濃度測定で0.8
0とした。実施例6では転写効率94%と高かったのに
対し、比較例3では86%と転写効率が低かった。また
前記接触角の測定値は、転写効率と相関が取れることも
判明し、表面エネルギーの低下と共に転写効率の上昇が
見られた。
【0068】[転写ムラ]図1に示した装置に前記感光
体ドラムを投入し、ハーフトーンベタパターン画像を出
力した。転写材はRz0.56μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルム(PET)、Rz10.2μmの転
写紙1、Rz15.3μmの転写紙2を用いた。実施例
6の感光体は、いずれの転写材でも均一な画像が得られ
たが、比較例3の感光体についてはPETでは均一画像
を得たものの、転写紙1及び2では画像各所が転写不良
により抜けてしまう転写ムラを生じた。以上の結果が示
すように、転写効率同様転写ムラについても表面エネル
ギーの低下が有効であった。
【0069】[実施例7]アルミシリンダー、導電層、
下引層、電荷発生層までは実施例6と同じものを用意し
た。
【0070】次に、前記トリフェニルアミン(1)10
重量部、ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分
子量20000)10重量部、モノクロロベンゼン50
重量部、及びジクロロメタン15重量部を撹拌混合した
後、前記電荷発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリ
ンダーを熱風乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0071】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.23μm、セントラルガラス製)3重量部、ポリカ
ーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量8000
0)5.5重量部、実施例1で用いたパーフルオロアル
キルアクリレート−メチルメタクリレートブロック共重
合体(分子量30000)0.3重量部、モノクロロベ
ンゼン120重量部、及びジクロロメタン80重量部を
サンドミルにて分散混合した。これに、前記トリフェニ
ルアミン(1)2.5重量部を加え混合溶解し、スプレ
ー塗布により前記電荷輸送層上に塗布し、6μmの保護
層を設け実施例7の感光体ドラムとした。
【0072】この感光体はF原子10.0mol%、C
原子77.5mol%で、F/Cmol分率比は0.1
29であった。また純水に対する接触角は、113°で
あり十分に表面エネルギーが低かった。また、この感光
体を図1に示した装置に投入し、転写効率を測定したと
ころ96%と良好な値を示した。画像についてはいずれ
の転写材においても転写ムラのない良好な結果を得た。
【0073】[実施例8]アルミシリンダー、導電層、
下引層、電荷発生層までは実施例6と同じものを用意し
た。
【0074】次に、前記トリフェニルアミン(1)3重
量部、前記トリフェニルアミン(2)7重量部、ポリカ
ーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量2000
0)10重量部、モノクロロベンゼン50重量部、及び
ジクロロメタン15重量部を撹拌混合した後、前記電荷
発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリンダーを熱風
乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0075】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.27μm、セントラルガラス製)3重量部、ポリカ
ーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量8000
0)5.5重量部、実施例3で用いたフッ素置換グラフ
トポリマー(F含有量27重量%、分子量25000)
0.3重量部、モノクロロベンゼン120重量部、及び
ジクロロメタン80重量部をサンドミルにて分散混合し
た。これに、前記トリフェニルアミン(2)2.5重量
部を加え混合溶解し、スプレー塗布により前記電荷輸送
層上に塗布し、3μmの保護層を設け実施例8の感光体
ドラムとした。
【0076】この感光体はF原子9.7mol%、C原
子79.6mol%で、F/Cmol分率比は0.12
2であった。また純水に対する接触角は、114°であ
り十分に表面エネルギーが低かった。また、この感光体
を図1に示した装置に投入し、転写効率を測定したとこ
ろ95%と良好な値を示した。画像についてはいずれの
転写材においても転写ムラのない良好な結果を得た。
【0077】[実施例9]アルミシリンダー、導電層、
下引層、電荷発生層までは実施例6と同じものを用意し
た。
【0078】次に、前記トリフェニルアミン(1)3重
量部、前記トリフェニルアミン(2)7重量部、ポリカ
ーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量2000
0)10重量部、モノクロロベンゼン50重量部、及び
ジクロロメタン15重量部を撹拌混合した後、前記電荷
発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリンダーを熱風
乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0079】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.27μm、セントラルガラス製)4重量部、ポリカ
ーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量8000
0)4重量部、実施例1で用いたパーフルオロアルキル
アクリレート−メチルメタクリレートブロック共重合体
(分子量30000)0.3重量部、モノクロロベンゼ
ン120重量部、及びジクロロメタン80重量部をサン
ドミルにて分散混合した。これに、前記トリフェニルア
ミン(2)2重量部を加え混合溶解し、スプレー塗布に
より前記電荷輸送層上に塗布し、3μmの保護層を設け
実施例9の感光体ドラムとした。
【0080】この感光体はF原子11.3mol%、C
原子75.5mol%で、F/Cmol分率比は0.1
50であった。また純水に対する接触角は、114°で
あり十分に表面エネルギーが低かった。また、この感光
体を図1に示した装置に投入し、転写効率を測定したと
ころ96%と良好な値を示した。画像についてはいずれ
の転写材においても転写ムラのない良好な結果を得た。
【0081】[実施例10]アルミシリンダー、導電
層、下引層、電荷発生層までは実施例6と同じものを用
意した。
【0082】次に、前記トリフェニルアミン(2)10
重量部、ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールA、分
子量25000)10重量部、モノクロロベンゼン50
重量部、及びジクロロメタン15重量部を撹拌混合した
後、前記電荷発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリ
ンダーを熱風乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0083】次に、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体微粉末(モノマー比 テトラ
フルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン=3/
7、乳化重合ファインパウダー、平均粒径0.32μ
m、分子量約600000)3重量部、ポリカーボネー
ト樹脂(ビスフェノールA、分子量100000)5.
5重量部、実施例1で用いたパーフルオロアルキルアク
リレート−メチルメタクリレートブロック共重合体(分
子量30000)0.3重量部、モノクロロベンゼン1
20重量部、及びジクロロメタン80重量部をサンドミ
ルにて分散混合した。これに、前記トリフェニルアミン
(2)2.5重量部を加え混合溶解し、スプレー塗布に
より前記電荷輸送層上に塗布し、4.5μmの保護層を
設け実施例10の感光体ドラムとした。
【0084】この感光体はF原子9.5mol%、C原
子80.5mol%で、F/Cmol分率比は0.11
8であった。また純水に対する接触角は、112°であ
り十分に表面エネルギーが低かった。また、この感光体
を図1に示した装置に投入し、転写効率を測定したとこ
ろ96%と良好な値を示した。画像についてはいずれの
転写材においても転写ムラのない良好な結果を得た。
【0085】[比較例4]アルミシリンダー、導電層、
下引層、電荷発生層までは実施例6と同じものを用意し
た。
【0086】次に、前記トリフェニルアミン(2)10
重量部、ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分
子量25000)10重量部、モノクロロベンゼン50
重量部、及びジクロロメタン15重量部を撹拌混合した
後、前記電荷発生層上に浸漬塗布した。前記塗布済シリ
ンダーを熱風乾燥後、20μmの電荷輸送層とした。
【0087】次に、フッ化カーボン微粉末(平均粒径
0.27μm、セントラルガラス製)0.3重量部、ポ
リカーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量800
00)6.4重量部、実施例1で用いたパーフルオロア
ルキルアクリレート−メチルメタクリレートブロック共
重合体(分子量30000)0.03重量部、モノクロ
ロベンゼン120重量部、及びジクロロメタン80重量
部をサンドミルにて分散混合した。これに、前記トリフ
ェニルアミン(2)3.2重量部を加え混合溶解し、ス
プレー塗布により前記電荷輸送層上に塗布し、4μmの
保護層を設け比較例4の感光体ドラムとした。
【0088】この感光体はF原子0.83mol%、C
原子85.5mol%で、F/Cmol分率比は0.0
097であった。また純水に対する接触角は、83°で
あり表面エネルギーが低くなかった。また、この感光体
を図1に示した装置に投入し、転写効率を測定したとこ
ろ87%と良くなかった。画像についてはPETでは転
写ムラは発生しなかったが、転写材1、2では転写ムラ
が発生した。
【0089】
【表2】
【0090】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、従来に比べ
著しく表面エネルギーを低くすることにより、転写効率
が高い電子写真感光体を実現した。これにより、転写ム
ラ等のない高品質な画像を提供することを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】多重転写工程に用いる電子写真装置の一例を示
す概略構成図である。
【図2】表面層のXPSスペクトル図である。
【図3】転写中抜け画像である。
【図4】感光体構成を示す模式図である。
【図5】転写材の表面凹凸を示す模式図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電器 3 読み取り装置、情報処理装置、記憶装置、通信装
置等 4 光源 5 現像器 6 原稿 7 転写帯電 8 クリーニング装置 9 除電 10 定着 11 給紙 21 導電性支持体 22 導電層 23 下引層 24 電荷発生層 25 電荷輸送層 26 保護層 27 単層感光層 28 フッ素置換樹脂粉体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山上 雅昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中村 一成 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 粕谷 貴重 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池末 龍哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも炭素原子とフッ素原子を含有
    する表面層を有する電子写真感光体において、該感光体
    表面のXPS測定による炭素原子とフッ素原子とのmo
    l分率比F/Cが、 F/C=0.01〜1.0 であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記表面層が、少なくとも2種のフッ素
    置換化合物を含有する層である請求項1記載の電子写真
    感光体。
  3. 【請求項3】 前記フッ素置換化合物のフッ素含有量
    が、15重量%以上80重量%以下である請求項1記載
    の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記2種のフッ素置換化合物が、前記表
    面層に含有されるバインダー樹脂に対し、相溶性のない
    化合物と、相溶または乳化可能な化合物である請求項1
    記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記表面層に含有されるバインダー樹脂
    が、含芳香族バインダーである請求項1記載の電子写真
    感光体。
  6. 【請求項6】 前記表面層に含有されるバインダー樹脂
    が、ポリカーボネート、ポリアリレート及びポリアリル
    エーテルから選ばれる1種または2種以上の混合物であ
    る請求項1記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の電子写真感光体を備えた
    ことを特徴とする電子写真装置。
  8. 【請求項8】 JIS規格B061で定義される十点平
    均表面粗さRzが、 Rz=7.0〜30.0μm である表面形状の電子写真用転写材に用い、かつ少なく
    とも炭素原子とフッ素原子を含有する表面層を有する電
    子写真感光体において、該感光体表面のXPS測定によ
    る炭素原子とフッ素原子とのmol分率比F/Cが、 F/C=0.01〜1.0 であることを特徴とする電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 前記感光層の厚さが50μm以下である
    請求項8記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記表面層が、少なくとも2種のフッ
    素置換化合物を含有する層である請求項8記載の電子写
    真感光体。
  11. 【請求項11】 前記フッ素置換化合物のフッ素含有量
    が、15重量%以上80重量%以下である請求項8記載
    の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記2種のフッ素置換化合物が、前記
    表面層に含有されるバインダー樹脂に対し、相溶性のな
    い化合物と、相溶または乳化可能な化合物である請求項
    8記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 前記表面層に含有されるバインダー樹
    脂が、含芳香族バインダーである請求項8記載の電子写
    真感光体。
  14. 【請求項14】 前記表面層に含有されるバインダー樹
    脂が、ポリカーボネート、ポリアリレート及びポリアリ
    ルエーテルから選ばれる1種または2種以上の混合物で
    ある請求項8記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 請求項8記載の電子写真感光体を備え
    たことを特徴とする電子写真装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6447966B1 (en) 1999-03-11 2002-09-10 Kabushiki Kaisha Toshiba Electrophotographic photosensitive body and wet electrophotographic apparatus
US6558862B2 (en) 2000-03-02 2003-05-06 Ricoh Company Limited Electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus using the photoreceptor

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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