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JPH0681333A - 岩盤固結工法 - Google Patents

岩盤固結工法

Info

Publication number
JPH0681333A
JPH0681333A JP23606292A JP23606292A JPH0681333A JP H0681333 A JPH0681333 A JP H0681333A JP 23606292 A JP23606292 A JP 23606292A JP 23606292 A JP23606292 A JP 23606292A JP H0681333 A JPH0681333 A JP H0681333A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
rock
chemical
bedrock
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23606292A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Uda
信也 宇田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP23606292A priority Critical patent/JPH0681333A/ja
Publication of JPH0681333A publication Critical patent/JPH0681333A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 緻密な岩盤内にもすばやく浸透してどのよう
な岩盤に対しても均一な固結領域を形成し、しかも環境
汚染の生じない岩盤固結工法を提供する。 【構成】 岩盤固結用薬液として、下記(A)成分と、
下記(B)成分および(C)成分の少なくとも一方を含
み、かつOH価が550以上のポリオール成分を含有す
るウレタン系岩盤固結用薬液であって、しかも上記
(A)成分(X)と、上記(B)成分および(C)成分
の少なくとも一方(Y)との含有割合が、重量比で、X
/Y=50/50〜100/0に設定されている岩盤固
結用薬液を使用する。 (A)エチレングリコール,ジエチレングリコールおよ
びトリエチレングリコールからなる群から選択された少
なくとも一つの化合物を全体の80重量%以上含有し、
かつOH価が700以上のジオール。 (B)平均官能基数が3官能基以上8官能基以下であっ
て、OH価が100〜600のポリオール。 (C)エチレンオキサイドを20重量%以上含有するジ
オール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、軟弱な岩盤等を堅固
な岩盤に改善する岩盤固結工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、軟弱な岩盤(地盤も含む)に
穴を開けてトンネル工事を行う場合、トンネル切羽の天
盤の落下防止のために、トンネル切羽先端の天盤部に、
天盤のアーチに沿って孔を穿設し、この孔内に、硬化時
間が1〜5分である二液硬化型の薬液を注入して岩盤に
浸透させ硬化させることにより強化することが行われて
いる。このような二液硬化型の薬液としては、従来か
ら、ウレタン系岩盤固結用薬液が使用されている。そし
て、上記ウレタン系岩盤固結用薬液として、各種の固結
用薬液が開発されており、特に硬質ウレタンフォーム系
の固結用薬液は、発泡圧を利用して地盤に薬液を浸透さ
せるため極めて有利である。
【0003】上記ウレタン系岩盤固結用薬液は、水ガラ
ス系グラウト剤と比較して物理的強度が高く、ゲルタイ
ムのコントロールも容易なところから、高価ではある
が、特殊な地盤の強化および止水に用いられてきた。上
記ウレタン系岩盤固結用薬液に用いられるウレタン樹脂
は、通常、イソシアネート組成物と、ポリオール成分,
発泡剤,整泡剤,ウレタン触媒,減粘剤,その他の添加
剤を主体とする硬化剤組成物からなり、使用時に二液を
混合して用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような岩盤固結用
薬液に要求される特性としては、薬液が低粘度であるこ
と、地盤に注入した際に薬液の浸透性が良好であるこ
と、注入した薬液が地下水により流出分散して反応が不
充分になったり、必要以上に薬液が地中に注入されない
よう注入された薬液は速やかにゲル化すること(瞬結
性)等が要求される。また、岩盤固結用薬液は、地盤強
化が目的の一つであることから、地中で樹脂化した薬液
の圧縮強度が高いことが要求されるとともに、薬液によ
る河川の汚染等の環境問題も配慮する必要がある。
【0005】上記岩盤固結用薬液の粘度は、薬液の浸透
性の観点から低粘度であることが要求され、例えば水ガ
ラス系の岩盤固結用薬液は、通常、10cps/25℃
以下である。これに対してウレタン系岩盤固結用薬液
は、イソシアネート成分およびポリオール成分ともに、
粘度を100cps/25℃以下、好ましくは50cp
s/25℃以下の粘度に設定することは容易ではない。
しかも、圧縮強度の高い薬液とするためには、イソシア
ネート成分,ポリオール成分の双方または片方に、多官
能性の成分を必要とし、かつ従来主張されてきたポリオ
ール成分に高いOH価の範囲では高粘度の薬液が形成さ
れやすい。
【0006】このように、高粘度化を解決する手段の一
つとして、低粘度の有機溶剤を添加する方法があげら
れ、この方法によると粘度を下げることは可能となる
が、上記有機溶剤を多量に用いると、物理的強度の低下
や河川の汚染等を生起し易い。また、上記有機溶剤とし
てハロゲン系有機溶剤を用いると、このハロゲン系有機
溶剤は減粘効果が高く、しかもガス化し易いために河川
を汚染することが抑制されるものの、ハロゲンガスの生
起に起因する大気汚染の発生、特にオゾンの破壊という
耐オゾン対策上好ましいものではない。
【0007】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、緻密な岩盤内にもすばやく浸透してどのよう
な岩盤に対しても均一な固結領域を形成し、しかも環境
汚染の生じない岩盤固結工法の提供をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の岩盤固結工法は、岩盤に穿設された孔内
に、先端側に薬液吐出孔を有するロックボルトを位置決
めし、このロックボルト内に岩盤固結用薬液を圧入して
上記孔内に岩盤固結用薬液を充満させたのち岩盤に浸透
させ、この岩盤固結用薬液を硬化させることにより岩盤
固結を行う方法であって、上記岩盤固結用薬液として、
下記(A)成分と、下記(B)成分および(C)成分の
少なくとも一方を含み、かつOH価が550以上のポリ
オール成分を含有するウレタン系岩盤固結用薬液であっ
て、しかも上記(A)成分(X)と、上記(B)成分お
よび(C)成分の少なくとも一方(Y)との含有割合
が、重量比で、X/Y=50/50〜100/0に設定
されている岩盤固結用薬液を使用するという構成をと
る。
【0009】(A)エチレングリコール,ジエチレング
リコールおよびトリエチレングリコールからなる群から
選択された少なくとも一つの化合物を全体の80重量%
以上含有し、かつOH価が700以上のジオール。 (B)平均官能基数が3官能基以上8官能基以下であっ
て、OH価が100〜600のポリオール。 (C)エチレンオキサイドを20重量%以上含有するジ
オール。
【0010】
【作用】すなわち、本発明者らは、環境問題が生ずるこ
となく、しかも岩盤の粗密に係わらず均一な固結領域を
形成することができる岩盤固結工法を確立するために
は、低粘度で圧縮強度の高い、しかも河川および大気汚
染の生じない岩盤固結用薬液の開発が必要であるとの立
場から一連の研究を行った。その結果、ポリオール成分
として、OH価が700以上のジオール(A成分)と、
OH価が100〜600の特定のポリオール(B成分)
およびエチレンオキサイドを20重量%以上含有するジ
オール(C成分)の少なくとも一方とを用い、しかもこ
れら各成分の含有量を特定割合に設定すると、低粘度化
が容易となり、地中への浸透性が向上し、しかも含水率
の異なる地層においても安定的に所定の圧縮強度を保持
することができることを見出しこの発明に到達した。
【0011】しかも、この岩盤固結用薬液において、ポ
リオール成分のOH価が550以上に設定すると、この
ポリオール成分と通常のイソシアネート成分とを混合し
て得られる岩盤固結用薬液は、発泡するまでの液状状態
の時間(ライズタイム)が長いにもかかわらず、ゲル化
時間(タックフリータイム)が短いという優れた特徴を
備えている。これは、つぎのように考えられる。すなわ
ち、上記ポリオール成分のOH価が高いため、反応熱に
よる発熱量が高く、触媒水準が従来のウレタンフォーム
で使用される標準のOH価のポリオール成分よりも低く
設定しても充分にタックフリータイムを短縮できるため
ではないかと考えられる。
【0012】つぎに、この発明を詳細に説明する。
【0013】この発明に用いる岩盤固結用薬液は、下記
(A)成分と、下記(B)成分および(C)成分の少な
くとも一方とを特定の割合で含有するポリオール成分
と、イソシアネート成分とを用いて得られる。
【0014】(A)エチレングリコール,ジエチレング
リコールおよびトリエチレングリコールからなる群から
選択された少なくとも一つの化合物を全体の80重量%
以上含有し、かつOH価が700以上のジオール。 (B)平均官能基数が3官能基以上8官能基以下であっ
て、OH価が100〜600のポリオール。 (C)エチレンオキサイドを20重量%以上含有するジ
オール。
【0015】上記(A)成分は、エチレングリコール,
ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコールを
単独でもしくは併せて用い、これらを(A)成分全体の
80重量%(以下「%」と略す)以上含有するジオール
からなり、しかもOH価が700以上でなければならな
い。すなわち、上記化合物が80%未満で、かつOH価
が700未満では、効果的な低粘度化を図ることが不可
能となるからである。そして、上記以外のジオール成分
として、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール等のジーオル類およ
びジオールを基剤として用いたアルキレンオキサイドが
2モル以下のアルキレンオキサイド開環重合物があげら
れ、これらを(A)成分全体の20%以下の範囲で用い
てもよい。
【0016】上記(B)成分は、平均官能基数が3官能
基以上8官能基以下であって、OH価が100〜600
のポリオールである。好ましくは、平均官能基数が3官
能基もしくは4官能基であって、OH価が100〜35
0である。すなわち、平均官能基数が3〜8官能基で、
かつOH価が100〜600のものを用いることによっ
て、(A)成分の高いOH価を浸透性を損なわない範囲
において調整することができ、イソシアネート成分とポ
リオール成分の混合比を適正な比率に保持して地層の改
良工事の作業性を改善し、ポリオールの多官能性を利用
して圧縮強度の改善と注入後の固結速度を調整すること
ができる。このようなポリオールとしては、通常、グリ
セリン,トリメチロールプロパン,トリエタノールアミ
ン,ペンタエリスリトール,エチレンジアミン,ソルビ
トール等の多官能基の活性水素化合物を基剤としてこれ
らを単独でもしくは併せて用いた化合物に、アルキレン
オキサイドを開環重合させたポリエーテルポリオールで
ある。上記アルキレンキサイドは、エチレンオキサイ
ド,プロピレンオキサイド等があげられ、好ましくはエ
チレンオキサイドを40%以上用いることが好ましい。
【0017】上記(C)成分は、エチレンオキサイドを
20%以上含有するジオールであって、残りの成分とし
て、(B)成分よりも浸透性を損なわずにOH価の調整
が容易であり、通常、水、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール等を基剤とし
て、エチレンオキサイド,プロピレンオキサイドを開環
重合させたポリエーテルポリオールである。また、これ
らのポリエーテルポリオールは、単独でもしくは併せて
用いられる。
【0018】上記(A)成分(X)と、(B)成分およ
び(C)成分の少なくとも一方(Y)の含有割合は、重
量比で、X/Y=50/50〜100/0に設定する必
要がある。すなわち、(A)成分の含有割合が50未満
では、良好な浸透性と浸透後の地中における速やかなゲ
ル化達成が不充分になるからである。
【0019】この発明に使用する岩盤固結用薬液に用い
られるポリオール成分は、上記(A)〜(C)成分以外
に、発泡剤,減粘剤,整泡剤,ウレタン触媒等を適宜に
配合される。
【0020】上記発泡剤としては、水,塩化メチレン,
通常市販されているフロン系発泡剤等があげられ、添加
量としては、発泡倍率が10倍となるように調整され
る。また、上記塩化メチレン,フロン系発泡剤は、減粘
剤としても有益である。
【0021】上記減粘剤としては、不燃性のもの、もし
くは可燃性であっても引火点が70℃以上で粘度が50
cps/25℃以下の有機溶剤等があげられ、例えばセ
ロソルブアセテート,エチルジエチレングリコールアセ
テート,エチレンカーボネート,プロピレンカーボネー
ト,ジグライム類等があげられる。これらはポリオール
成分中15%以下、好ましくは5%以下の範囲で用いら
れる。
【0022】上記整泡剤は、必ずしも添加する必要はな
いが、発泡状態が不安定な場合に、通常のウレタンフォ
ーム用整泡剤が用いられ、ポリオール成分中10%以下
の範囲で使用される。
【0023】上記ウレタン触媒としては、トリエチレン
ジアミン,テトラメチルヘキサメチレンジアミン,N−
エチルモルホリン等の三級アミン類およびジブチルチン
ジラウレート等の有機スズ化合物等があげられる。これ
らウレタン触媒の添加量は、岩盤固結剤を使用する地層
の含水率,地層の温度,地層の状態によって適宜にバラ
ンスよく調整される。
【0024】この発明に使用する岩盤固結用薬剤に用い
られるポリオール成分は、上記(A)〜(C)成分およ
び発泡剤,減粘剤,整泡剤,ウレタン触媒を配合し混合
することにより得られる。そして、このようにして得ら
れるポリオール成分は、OH価が550以上であること
が必要である。すなわち、OH基が550未満では、反
応液の反応系における発熱量が少なくなるが、ゲル化時
間を一定にするためにウレタン触媒量を多くして調節し
た場合、反応液の低粘度液状状態時間が短くなり、結果
として浸透性に悪影響を与えるからである。
【0025】上記ポリオール成分と反応させるイソシア
ネート成分は、全体の粘度が180cps/25℃以下
が好ましく、特に好ましくは50cps/25℃以下で
ある。そして、イソシアネート成分としては、アニリン
/ホルムアルデヒドを縮合し、ついでホスゲン化したポ
リフェニレン−ポリメチレン−ポリイソシアネート(粗
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート)、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性
の従来公知のジフェニルメタンジイソシアネート等があ
げられる。さらに、これらに加えて、低粘度性が損なわ
れない範囲において、トリレンジイソシアネート,ヘキ
サメチレンジイソシアネート,イソホロンジイソシアネ
ート,キシリレンジイソシアネート等と末端に活性水素
基を有する化合物とのプレポリマーを添加することがで
きる。さらに、少量であればナフタレンジイソシアネー
ト等従来公知の高沸点で毒性の少ないイソシアネートを
添加することもできる。
【0026】そして、上記イソシアネート成分をそのま
ま単独でもしくは混合物として用いることができるが、
さらに低粘度の液状のイソシアネートを得る目的で、前
記減粘剤を、全体の15%以下、好ましくは5%以下の
範囲で配合することもできる。このようにして得られた
イソシアネート成分のNCO含有%は、25%以上であ
ることが好ましく、特に好ましくは28〜33%の範囲
である。
【0027】この発明に用いる岩盤固結用薬剤は、上記
特定のポリオール成分およびイソシアネート成分との組
み合わせからなり、地層等に注入する際に、上記両者を
混合して用いられる。上記ポリオール成分とイソシアネ
ート成分の配合比率は、工事の作業性を勘案して1/2
または通常1/3の比率で用いられ、地層の水分等は別
途考慮するとして、イソシアネート・インデックスが9
0〜150、好ましくは120〜140に設定すること
が好ましい。なお、上記イソシアネート・インデックス
は、反応混合物中のイソシアネート基の数を反応混合物
中に存在するイソシアネート反応基の数で割り、100
倍した比率であり、水は2官能化合物として計算され
る。
【0028】この発明の岩盤固結工法は、上記特定のポ
リオール成分を含有する岩盤固結用薬液を用い、例えば
つぎのようにして岩盤固結を行うものである。すなわ
ち、まず、薬液圧入に先立ち、トンネル切羽先端の天蓋
部8に、天蓋に沿って所定間隔で、図1に示すように、
ジャンボドリル等の削岩機21によって孔22を穿設す
る(水平面から上向きに10〜20°の角度に穿設する
ことが好ましい)。そして、上記孔22内に、図2に示
す中空バイプ状のロックボルトを挿入する。このロック
ボルトは、先端閉鎖型中空パイプからなるパッカー部1
と、中空のロックボルト本体2とを、ねじ継手で連結し
てなり、外径27mm,内径14mmで全長Aが略3
m、パッカー部1の長さBが1m、ロックボルト本体2
の長さCが2mに設定されている。そして、上記パッカ
ー部1の先端部の外周に直径5mmの薬液吐出孔4が1
0個形成されている。なお、パッカー部1内には、静止
ミキサー5が、その根元側リング部6をパッカー部1内
の段部1aに固定した状態で挿入されている。また、7
は逆止弁付継手で、通常は除かれており薬液注入時にら
合される。つぎに、孔22に挿入されたロックボルトの
ロックボルト本体2の後端に、図3に示すように、打ち
込み用アダプター23を取り付けて削岩機,コールビッ
ク24等で打ち込み、ついで打ち込まれたロックボルト
の後端に、図4に示すように、逆止弁付継手25を取り
付け、これに、接続ユニット10付ホース11を、その
接続ユニット10を逆止弁付継手25にワンタッチで装
着することにより取り付ける。ついで、そのホース11
から、この発明の岩盤固結用薬液であるポリオール成分
およびイソシアネート成分をロックボルト内に3〜10
kg/cm2 の圧力で圧入する。このようにして圧入さ
れたポリオール成分およびイソシアネート成分は、ねじ
継手3までは互いに層流状態で到達し、パッカー部1に
到達した以降は、静止ミキサー5(図2参照)により混
合され、その状態でロックボルト先端の薬液吐出孔4か
ら吐出される。この場合、最初に吐出された混合液は、
孔22の奥側から手前開口に向かって流れ、その過程で
硬化して、孔22の開口に到達するまでに完全に硬化状
態になって開口を閉塞し、あとから吐出される混合液の
漏れを防ぐ。このため、いちいちパッキンを使用して孔
22の開口を閉塞する必要はない。そして、上記吐出さ
れた混合液が完全に硬化すると、ウレタン圧入ポンプの
圧力が急に高くなるため、薬液の圧入を停止し、接続ユ
ニット10を外す。このようにしてロックボルトが孔2
2内に固定され、かつ孔22の周囲の岩盤(地山)が硬
化樹脂で固結される。この状態を図5に示す。このよう
にして岩盤固結が行われる。26は得られた固結領域で
ある。その結果、図6に示すように、複数のロックボル
トとそれぞれの周囲の固結領域26との相乗効果により
天蓋部8全体の補強が行われる。なお、この工法におい
ては、薬液の粘度が従来よりも低く、浸透性が高いた
め、従来よりも薬液を短時間で浸透させることができ
る。あるいは、薬液の圧入の圧力を従来より低く設定し
ても、従来と同様の圧入時間で充分な浸透領域を形成す
ることができる。
【0029】また、この発明では、図7および図8に示
す自穿孔タイプのロックボルトを使用して薬液圧入を行
うことができる。このロックボルトは、パッカー部1お
よびロックボルト本体2をねじ継手で連結することによ
り構成されているが、パッカー部1の先端が開放されて
おり、この開放部にドリル部(図8参照)13を嵌合し
て構成されている。このドリル部13は、先端の端面に
4枚の刃14が円周方向に90°間隔で設けられてお
り、端面の中央部に中心孔15が形成されているととも
に、刃と刃の間にそれぞれ外周孔16が形成されてい
る。なお、逆止弁付継手は、薬液圧入時にロックボルト
本体2の後端にねじ結合される。上記ロックボルトを用
いて薬液を圧入するときは、図9に示すように、ロック
ボルトを削岩機28にドリルとして取り付け、孔穿設時
に、水(エアー)供給配管29からロックボルト内に水
等を圧入してロックボルトの刃が削り出す土,砂等を、
孔22の外部に排出しながら孔22の穿孔を行う。この
ように、ロックボルトをドリルとして使用して孔を形成
し、その孔の中にロックボルトを残し、ついでロックボ
ルト後端に逆止弁付継手25を接続し、図10に示すよ
うに、接続ユニット10付ホース11をワンタッチで接
続し、岩盤固結用薬液のポリオール成分およびイソシア
ネート成分を注入し、ロックボルト先端の刃部に設けら
れた中心孔15,外周孔16から吐出させ、打ち込みタ
イプと同様にして岩盤固結(図11参照)を行う。この
ようにして、天蓋部8のアーチに沿って所定間隔でロッ
クボルトが打ち込まれ、その周囲にウレタン樹脂による
固結領域26が形成され天蓋部8の補強がなされる。
【0030】このようにして得られた固結領域26は、
細部まで、岩盤固結用薬液による固結がゆきわたってお
り、岩盤の粗密にかかわらず均一な固結がなされる。し
かも、環境汚染の問題が生ずることもない。
【0031】
【発明の効果】以上のように、この発明の岩盤固結工法
は、ポリオール成分として、OH価が700以上のジオ
ール(A成分)と、OH価が100〜600の特定のポ
リオール(B成分)およびエチレンオキサイドを20重
量%以上含有するジオール(C成分)の少なくとも一方
とを用い、しかもこれら各成分の含有量が特定割合に設
定されている薬液を用いる。このため、薬液全体の粘度
が低く、地中への浸透性に優れ、しかも含水率の異なる
地層においても安定的に所定の圧縮強度を保持すること
ができる。したがって、この岩盤固結用薬液を用いるこ
とにより、岩盤組織が粗密で従来の薬液では充分に浸透
しなかった部位のすみずみまで薬液を浸透させることが
でき、均一な固結領域を形成することができる。しか
も、低粘度であるために、従来のように有機溶剤を多量
に添加して低粘度化を図る必要がなく、環境汚染の問題
が生ずることもない。さらに、ポリオール成分のOH価
が550以上に設定されているため、このポリオール成
分と通常のイソシアネート成分とを混合して得られる岩
盤固結剤は、発泡するまでの液状状態の時間(ライズタ
イム)が長いにもかかわらず、ゲル化時間(タックフリ
ータイム)が短いという優れた特徴を備えており、岩盤
固結が容易に行うことができる。そして、上記薬液は安
価であるため、工法自体にかかるコストも低く抑えるこ
とができるという利点を有する。
【0032】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0033】
【実施例1〜10】下記の表1および表2に示す各成分
(a液原料)を同表に示す割合で配合し混合することに
よりポリオール成分を主成分とするa液を作製した。一
方、下記の表1および表2に示す各成分(b液原料)を
同表に示す割合で配合し混合することによりイソシアネ
ート成分を主成分とするb液を作製した。このようにし
てa液およびb液との組み合わせからなる岩盤固結用薬
液を得た。なお、得られたa液のOH価も表1および表
2に併せて示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【比較例1〜5】下記の表3に示す各成分(c液原料)
を同表に示す割合で配合し混合することによりポリオー
ル成分を主成分とするc液を作製した。一方、下記の表
3に示す各成分(d液原料)を同表に示す割合で配合し
混合することによりイソシアネート成分を主成分とする
d液を作製した。このようにしてc液およびd液との組
み合わせからなる岩盤固結用薬液を得た。このようにし
てc液およびd液との組み合わせからなる岩盤固結用薬
液を得た。なお、得られたc液のOH価も表3に併せて
示した。
【0037】
【表3】
【0038】このようにして得られた岩盤固結用薬液に
ついて、a〜d液の25℃における各粘度を測定した。
その結果、50cps/25℃以下のものを◎、60c
ps/25℃以下のものを○、100cps/25℃以
下のものを△、100cps/25℃以上のものを×と
して評価し後記の表4〜表6に示した。
【0039】また、上記混合したものについて、岩盤固
結用薬液の発泡特性、すなわち、クリームタイム(C
T)、ライズタイム(RT)、タックフリータイム(T
FT)、トップタイム(TT)および2液を反応させて
得られるポリウレタン樹脂の密度、圧縮強度を測定し後
記の表4〜表6に併せて示した。なお、上記CT,R
T,TFT,TTの測定は、つぎのようにして行った。
aまたはc液と、bまたはd液を25℃に調整し、所定
の混合比で高速攪拌機によって攪拌し、約6秒後に紙コ
ップに吐瀉する。クリーム状の液が透明になる時点をク
リームタイムとして測定し、再度クリーム状になって泡
が立ち上がり始める時点をライズタイムとして測定し、
立ち上がるフォームのべたつきが無くなる時点をタック
フリータイムとして測定し、フォームが最も高く上昇し
た時点をトップタイムとして測定した。
【0040】そして、ポリウレタン樹脂の密度は、発泡
したフォームを3×3×3cmの立方体として切り出
し、その重量をその体積で割って測定した。
【0041】ついで、上記密度を測定した試験片は、万
能試験機で圧縮し、その降伏点を圧縮強度とした。
【0042】さらに、得られた岩盤固結用薬液の浸透性
について、つぎのようにして評価した。まず、直径25
mm×高さ30cmのガラス管に、4号珪砂を入れ、高
さ25cmまでバイブレーターで振動させて可能な限り
硬く詰める。ついで、表1および表2のa液,表3のc
液と、表1および表2のb液,表3のd液とを同表に示
す割合で配合,混合し、これの50gを上記ガラス管の
上から流し込み10cmに到達する時間を測定する。そ
して、この時間が、4分未満を○、4分以上を×として
示した。
【0043】また、フォームのクラック発生状態を目視
により評価し、そのクラックのないフォームを○、クラ
ックの発生したフォームを×として示した。なお、クラ
ックの発生したフォームは、密度および圧縮強度の測定
ができなかった。
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】上記表4〜表6の結果から、この発明に用
いる薬液のポリオール成分を含むa液の粘度は、比較例
に示したc液の粘度と比較して極めて低く、浸透性が優
れていることを示す。比較例2のc液は、若干粘度が低
いが、密度が90kg/m3前後の実施例の圧縮強度と
比較すると圧縮強度が低く浸透性と物性のバランスがよ
くない。また、実施例のRT/TFTと比較例のRT/
TFTを比較すると実施例の方が、一定のRTにおいて
TFTが短く、同じ特性の液状状態である場合に、実施
例の方がゲル化速度が速いことを示す。比較例2および
5において、CTが測定できなかったが、これは透明な
液状状態を保持できずに液が増粘しRTに移行してしま
ったことを示す。比較例において実施例よりも圧縮強度
が高いものもあるが、浸透性の面でほとんど実用性がな
い。比較例5から、この発明の請求範囲外の(A)成分
を用いても充分な特性を発揮しえないことを示す。
【0048】
【実施例11】1×1×1m(1m3 )の鉄製容器に珪
砂4号を充填し、さらに水を充填して砂の上面より突き
固めた後、水を排水して含水砂層を形成した。これに固
結剤の2成分系薬液を混合する発泡機を接続した鉄製の
注入管を約60cmの上記砂中に埋め込んだ。発泡機の
注入速度を5.0kg/分にセットし、10kgの下記
処方のa液とb液を発泡機で連続的に混合しながら砂中
に注入し翌日固結した砂を含む樹脂状ブロックを取り出
し、注入状況の観察と密度および圧縮強度の測定を行っ
た。
【0049】〔a液の処方〕 ジエチレングリコール 1740g ポリオール(5) 745g 水 25g 整泡剤 17g ポリキャット8 17g 〔b液の処方〕 粗MDI(1) 6262g プロピレンカーボネート 1193g
【0050】その結果、注入圧力9kg/cm2 、注入
時間120秒で注入を完了し、砂の表面への薬液の流出
もなく、硬化後、取り出した樹脂のブロックの容積は、
約49ミリリットルで、その形状は、円球に近い楕円状
であり、浸透性は良好と判断された。また、ブロックか
ら取り出した試験片の密度および圧縮強度を測定した結
果、密度は1.54gr/cm3 で、圧縮強度53kg
以上の強度を示し、充分な実用的強度であった。
【0051】
【比較例6】実施例11と同様の珪砂4号を充填し、こ
れに固結剤の2成分系薬液を混合する発泡機を接続した
鉄製の注入管を約60cmの上記砂中に埋め込んだ。発
泡機の注入速度を5.0kg/分にセットし、10kg
の下記処方のa液とb液を発泡機で連続的に混合しなが
ら砂中に注入し翌日固結した砂を含む樹脂状ブロックを
取り出し、注入状況の観察と密度および圧縮強度の測定
を行った。
【0052】〔a液の処方〕 ポリオール(3) 890g ジプロピレングリコール 2070g 水 32g 整泡剤 25g ポリキャット8 50g 〔b液の処方〕 粗MDI(1) 6610g メチレンクロライド 373g
【0053】その結果、注入圧力13kg/cm2 、注
入時間120秒で注入を完了した。注入管に沿って砂の
表面に薬液の流出が認められ、取り出した樹脂のブロッ
クの容積は、約39リットルで、その形状は、若干扁平
な、凹凸のある棒状の形状を有し浸透性は不良と判断し
た。また、ブロックから取り出した試験片の密度および
圧縮強度を測定した結果、密度は1.47gr/cm3
で、圧縮強度49kgの強度を示し、圧縮強度について
は良好であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】岩盤に孔を穿設する説明図である。
【図2】この発明の岩盤固結用薬液の圧入に用いる打ち
込みタイプのロックボルトの縦断面図である。
【図3】薬液の圧入方法の説明図である。
【図4】薬液の圧入方法の説明図である。
【図5】薬液の圧入方法の説明図である。
【図6】薬液圧入による施工後の天蓋部を眺めた状態図
である。
【図7】自穿孔タイプのロックボルトの縦断面図であ
る。
【図8】上記ロックボルトの要部拡大図である。
【図9】薬液の圧入方法の説明図である。
【図10】薬液の圧入方法の説明図である。
【図11】薬液の圧入方法の説明図である。
【符号の説明】
26 固結領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 岩盤に穿設された孔内に、先端側に薬液
    吐出孔を有するロックボルトを位置決めし、このロック
    ボルト内に岩盤固結用薬液を圧入して上記孔内に岩盤固
    結用薬液を充満させたのち岩盤に浸透させ、この岩盤固
    結用薬液を硬化させることにより岩盤固結を行う方法で
    あって、上記岩盤固結用薬液として、下記(A)成分
    と、下記(B)成分および(C)成分の少なくとも一方
    を含み、かつOH価が550以上のポリオール成分を含
    有するウレタン系岩盤固結用薬液であって、しかも上記
    (A)成分(X)と、上記(B)成分および(C)成分
    の少なくとも一方(Y)との含有割合が、重量比で、X
    /Y=50/50〜100/0に設定されている岩盤固
    結用薬液を使用することを特徴とする岩盤固結工法。 (A)エチレングリコール,ジエチレングリコールおよ
    びトリエチレングリコールからなる群から選択された少
    なくとも一つの化合物を全体の80重量%以上含有し、
    かつOH価が700以上のジオール。 (B)平均官能基数が3官能基以上8官能基以下であっ
    て、OH価が100〜600のポリオール。 (C)エチレンオキサイドを20重量%以上含有するジ
    オール。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004011131A (ja) * 2002-06-03 2004-01-15 Ems Japan Kk 補強構造体構築方法
US20120328375A1 (en) * 2010-12-22 2012-12-27 Falcon Technologies And Services, Inc. Anchoring system and method
JP2016151121A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 株式会社タケウチ建設 竹製杭、及び竹製杭を用いた液状化対策基礎構造体、並びに竹製杭の製造方法
WO2018151583A1 (ko) * 2017-02-20 2018-08-23 에이치엔티환경건설개발(주) 고밀도 폴리우레탄을 이용한 연약지반 개량공법
JP2020084098A (ja) * 2018-11-29 2020-06-04 東ソー株式会社 岩盤固結用、または止水用注入薬液組成物

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