JPH0681143A - スパッタリングターゲット及びその製造方法 - Google Patents
スパッタリングターゲット及びその製造方法Info
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- JPH0681143A JPH0681143A JP25348492A JP25348492A JPH0681143A JP H0681143 A JPH0681143 A JP H0681143A JP 25348492 A JP25348492 A JP 25348492A JP 25348492 A JP25348492 A JP 25348492A JP H0681143 A JPH0681143 A JP H0681143A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 スパッタリングターゲットに関し、ターゲッ
トとターゲット支持部材の剥離防止を目的とする。 【構成】 ターゲット部材と、ターゲット支持部材を成
すバッキングプレートとを爆発溶接によって接合するよ
うに構成し、高いスパッタリング速度を採用した際の接
合部の溶融による剥離を防止し、半導体装置等の生産効
率の向上を図る。
トとターゲット支持部材の剥離防止を目的とする。 【構成】 ターゲット部材と、ターゲット支持部材を成
すバッキングプレートとを爆発溶接によって接合するよ
うに構成し、高いスパッタリング速度を採用した際の接
合部の溶融による剥離を防止し、半導体装置等の生産効
率の向上を図る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタリングターゲ
ット及びその製造方法に関し、詳しくは、金属若しくは
合金から成るターゲット部材と、金属若しくは合金から
成りターゲット部材を支持するためのバッキングプレー
トとを備えるスパッタリングターゲット及びその製造方
法に関する。
ット及びその製造方法に関し、詳しくは、金属若しくは
合金から成るターゲット部材と、金属若しくは合金から
成りターゲット部材を支持するためのバッキングプレー
トとを備えるスパッタリングターゲット及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI或いは磁気ヘッド等の電子デバイ
スにおいて、例えばアルミニウムを主成分とする配線
は、例えば1μm 程度の薄膜として絶縁層上に形成され
た後、リソグラフィによって所定の配線パターンに形成
される。薄膜形成には、スパッタリング法が多用されて
おり、このためのスパッタリングターゲットには、加速
されたイオンによって照射されるスパッタ面を有するタ
ーゲット部材と、このターゲット部材の支持部材を成す
バッキングプレートとが接合される形式のものがある。
スにおいて、例えばアルミニウムを主成分とする配線
は、例えば1μm 程度の薄膜として絶縁層上に形成され
た後、リソグラフィによって所定の配線パターンに形成
される。薄膜形成には、スパッタリング法が多用されて
おり、このためのスパッタリングターゲットには、加速
されたイオンによって照射されるスパッタ面を有するタ
ーゲット部材と、このターゲット部材の支持部材を成す
バッキングプレートとが接合される形式のものがある。
【0003】一般に、ターゲット部材及びバッキングプ
レートは夫々、円形若しくは長方形の平板形状を成して
いる。ターゲット部材は、目的とする配線組成により適
宜選択され、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、
あるいはチタン等の金属若しくは合金から構成され、バ
ッキングプレートも同様に、例えば、アルミニウム、銅
又はステンレス等の金属若しくは合金から構成される。
レートは夫々、円形若しくは長方形の平板形状を成して
いる。ターゲット部材は、目的とする配線組成により適
宜選択され、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、
あるいはチタン等の金属若しくは合金から構成され、バ
ッキングプレートも同様に、例えば、アルミニウム、銅
又はステンレス等の金属若しくは合金から構成される。
【0004】従来のスパッタリングターゲットでは、タ
ーゲット部材とバッキングプレートとの接合は半田接合
によって行われ、スパッタ面と逆側のターゲット部材の
背面が、バッキングプレートの一方の面と半田によって
接合されている。半田の材料としては、例えば、Sn−
Pb系、Pb−Ag系、或いはIn系のものが採用され
ており、これらの半田はその融点が例えば、150〜2
30℃程度である。
ーゲット部材とバッキングプレートとの接合は半田接合
によって行われ、スパッタ面と逆側のターゲット部材の
背面が、バッキングプレートの一方の面と半田によって
接合されている。半田の材料としては、例えば、Sn−
Pb系、Pb−Ag系、或いはIn系のものが採用され
ており、これらの半田はその融点が例えば、150〜2
30℃程度である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】スパッタリング法で
は、近年、薄膜形成速度を高める目的で、イオン加速に
際して高いスパッタ電力が採用される傾向にある。この
ため、スパッタ面の温度が上昇し、ターゲット部材とバ
ッキングプレートとの接合部の温度が高くなりがちであ
る。接合部の温度が、例えば半田の融点若しくはそれ以
上に上昇する場合には、半田の溶解によりターゲットが
バッキングプレートから剥離し、スパッタリングが停止
する事態も生ずる。
は、近年、薄膜形成速度を高める目的で、イオン加速に
際して高いスパッタ電力が採用される傾向にある。この
ため、スパッタ面の温度が上昇し、ターゲット部材とバ
ッキングプレートとの接合部の温度が高くなりがちであ
る。接合部の温度が、例えば半田の融点若しくはそれ以
上に上昇する場合には、半田の溶解によりターゲットが
バッキングプレートから剥離し、スパッタリングが停止
する事態も生ずる。
【0006】本発明は、上記に鑑み、一般的に金属若し
くは合金から成るターゲット部材と、ターゲット支持部
材を成すバッキングプレートとの接合部を改良し、スパ
ッタリングの際に高いスパッタ電力を採用しても、容易
に剥離しない構造を有するスパッタリングターゲット及
びその製造方法を提供することを目的とする。
くは合金から成るターゲット部材と、ターゲット支持部
材を成すバッキングプレートとの接合部を改良し、スパ
ッタリングの際に高いスパッタ電力を採用しても、容易
に剥離しない構造を有するスパッタリングターゲット及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】また、本発明は、上記課題を解決すると共
に、特別な機能を付加したスパッタリングターゲットを
提供することをもその目的とする。
に、特別な機能を付加したスパッタリングターゲットを
提供することをもその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のスパッタリングターゲットの製造方法は、
ターゲット部材と、該ターゲット部材を支持するための
バッキングプレートとを爆発溶接によって接合すること
を特徴としている。
め、本発明のスパッタリングターゲットの製造方法は、
ターゲット部材と、該ターゲット部材を支持するための
バッキングプレートとを爆発溶接によって接合すること
を特徴としている。
【0009】また、本発明のスパッタリングターゲット
は、(スパッタ面を備える)ターゲット部材と、該ター
ゲット部材を支持するためのターゲット支持部材とを備
えるスパッタリングターゲットにおいて、前記ターゲッ
ト部材及びターゲット支持部材の間に配設される中間部
材を備え、該中間部材と前記ターゲット部材及びターゲ
ット支持部材とが夫々爆発溶接によって接合されている
ことを特徴とする。
は、(スパッタ面を備える)ターゲット部材と、該ター
ゲット部材を支持するためのターゲット支持部材とを備
えるスパッタリングターゲットにおいて、前記ターゲッ
ト部材及びターゲット支持部材の間に配設される中間部
材を備え、該中間部材と前記ターゲット部材及びターゲ
ット支持部材とが夫々爆発溶接によって接合されている
ことを特徴とする。
【0010】ここで、本発明のスパッタリングターゲッ
ト及び本発明の方法によって製造されるスパッタリング
ターゲットのターゲット部材としては、爆発溶接(爆
着)が可能な金属あるいは合金であればよい。例えば、
LSI等の配線のためには、アルミニウム、アルミニウ
ム合金、銅、チタン等が採用される。また、バッキング
プレートの材料も、任意の金属あるいは合金を採用可能
であるが、例えばターゲット部材がアルミニウム若しく
はアルミニウム合金の場合には、ステンレス、アルミニ
ウム若しくは銅等が採用される。
ト及び本発明の方法によって製造されるスパッタリング
ターゲットのターゲット部材としては、爆発溶接(爆
着)が可能な金属あるいは合金であればよい。例えば、
LSI等の配線のためには、アルミニウム、アルミニウ
ム合金、銅、チタン等が採用される。また、バッキング
プレートの材料も、任意の金属あるいは合金を採用可能
であるが、例えばターゲット部材がアルミニウム若しく
はアルミニウム合金の場合には、ステンレス、アルミニ
ウム若しくは銅等が採用される。
【0011】本発明では、バッキングプレートは、特に
その形状が板状のものに限定されるものではなく、爆発
溶接が可能であれば種々の形状が採用される。例えば、
バッキングプレートとして外周が円形若しくは正方形状
で中央に開口を有する環状の形状を採用することもでき
る。
その形状が板状のものに限定されるものではなく、爆発
溶接が可能であれば種々の形状が採用される。例えば、
バッキングプレートとして外周が円形若しくは正方形状
で中央に開口を有する環状の形状を採用することもでき
る。
【0012】本発明のスパッタリングターゲットにおい
て、ターゲット部材とバッキングプレートとの間に挿入
される中間部材には例えばTiの薄板が採用される。な
お、中間部材の材質は、ターゲット部材及びバッキング
プレートとは別の材質を採用することがよい。中間部材
とバッキングプレート、並びに中間部材とターゲット部
材とは、夫々爆発溶接によって接合される。
て、ターゲット部材とバッキングプレートとの間に挿入
される中間部材には例えばTiの薄板が採用される。な
お、中間部材の材質は、ターゲット部材及びバッキング
プレートとは別の材質を採用することがよい。中間部材
とバッキングプレート、並びに中間部材とターゲット部
材とは、夫々爆発溶接によって接合される。
【0013】本発明において採用される爆発溶接は、例
えば爆着とも呼ばれ、火薬の爆発によって生ずる衝撃
で、金属或いは合金等の材料相互を圧接接合する技術で
ある。
えば爆着とも呼ばれ、火薬の爆発によって生ずる衝撃
で、金属或いは合金等の材料相互を圧接接合する技術で
ある。
【0014】
【作用】本発明のスパッタリングターゲット及びその製
造方法では、ターゲット部材とバッキングプレートとの
接合に爆発溶接を採用したことにより、ターゲット部材
とバッキングプレートとの接合部は圧接接合により結合
しているので、その結合部の耐温度性能は高く、高いス
パッタ電力によって接合部の温度が大きく上昇しても、
接合部に剥離が生ずるおそれは小さい。
造方法では、ターゲット部材とバッキングプレートとの
接合に爆発溶接を採用したことにより、ターゲット部材
とバッキングプレートとの接合部は圧接接合により結合
しているので、その結合部の耐温度性能は高く、高いス
パッタ電力によって接合部の温度が大きく上昇しても、
接合部に剥離が生ずるおそれは小さい。
【0015】また、本発明のスパッタリングでは、更に
ターゲット部材とバッキングプレートとの間に挿入され
る中間部材を採用したことにより、この中間部材を種々
の目的に使用することができる。この中間部材は、例え
ば、爆発溶接を容易にする、ターゲット部材とバッキン
グプレートとの熱膨張率の相違を緩和する、スパッタリ
ングの終了を検知する等種々の目的に使用することがで
きる。
ターゲット部材とバッキングプレートとの間に挿入され
る中間部材を採用したことにより、この中間部材を種々
の目的に使用することができる。この中間部材は、例え
ば、爆発溶接を容易にする、ターゲット部材とバッキン
グプレートとの熱膨張率の相違を緩和する、スパッタリ
ングの終了を検知する等種々の目的に使用することがで
きる。
【0016】LSI等の配線膜を形成するためのスパッ
タリングターゲットの場合であって、ターゲット部材に
アルミニウム若しくはアルミニウム合金を、ターゲット
支持部材にステンレス等を夫々採用するときには、これ
らの間に、チタン、ニッケル或いは銅等からなる薄板を
挿入することがよい。この場合、例えば、ターゲット支
持部材と薄板とをまず爆着により接合し、さらにその薄
板の上からターゲット部材を爆着により接合すること
で、容易に接合が行われる。
タリングターゲットの場合であって、ターゲット部材に
アルミニウム若しくはアルミニウム合金を、ターゲット
支持部材にステンレス等を夫々採用するときには、これ
らの間に、チタン、ニッケル或いは銅等からなる薄板を
挿入することがよい。この場合、例えば、ターゲット支
持部材と薄板とをまず爆着により接合し、さらにその薄
板の上からターゲット部材を爆着により接合すること
で、容易に接合が行われる。
【0017】
【実施例】図面を参照して本発明を更に詳しく説明す
る。図1は本発明の一実施例のスパッタリングターゲッ
トの断面図である。同図において、ターゲット部材1
は、例えばアルミニウム合金から成り、その上面に、例
えば円形のスパッタ面11を有している。ターゲット部
材1の下面は、例えばチタンから成る円板状の薄板3を
介してバッキングプレート2の上面に爆着によって接合
されている。バッキングプレート2は、例えばステンレ
ス或いは銅から形成されており、ターゲット部材1及び
薄板3に比してかなり厚めの円板状をしている。
る。図1は本発明の一実施例のスパッタリングターゲッ
トの断面図である。同図において、ターゲット部材1
は、例えばアルミニウム合金から成り、その上面に、例
えば円形のスパッタ面11を有している。ターゲット部
材1の下面は、例えばチタンから成る円板状の薄板3を
介してバッキングプレート2の上面に爆着によって接合
されている。バッキングプレート2は、例えばステンレ
ス或いは銅から形成されており、ターゲット部材1及び
薄板3に比してかなり厚めの円板状をしている。
【0018】図3は、上記実施例のスパッタリングター
ゲットを製造する様子を示す断面図である。同図におい
て、バッキングプレート2及び薄板3は、以下に述べる
方法と同様な方法により、既に爆発溶接によって接合さ
れている。ターゲット部材1は、薄板3の上方に僅かな
間隔を開けて少し傾きを有して支持されている。このタ
ーゲット部材1上には、ターゲット部材1表面を保護す
るために薄いバッファ材4が載せられ、このバッファ材
4の上面に火薬5が全面に載せられている。火薬5の周
縁部の1ヵ所には、その上方に雷管6が配されており、
雷管6は導線7を介して図示しないスイッチによって点
火できるように配線されている。
ゲットを製造する様子を示す断面図である。同図におい
て、バッキングプレート2及び薄板3は、以下に述べる
方法と同様な方法により、既に爆発溶接によって接合さ
れている。ターゲット部材1は、薄板3の上方に僅かな
間隔を開けて少し傾きを有して支持されている。このタ
ーゲット部材1上には、ターゲット部材1表面を保護す
るために薄いバッファ材4が載せられ、このバッファ材
4の上面に火薬5が全面に載せられている。火薬5の周
縁部の1ヵ所には、その上方に雷管6が配されており、
雷管6は導線7を介して図示しないスイッチによって点
火できるように配線されている。
【0019】この状態で雷管6により火薬5が点火され
ると、火薬5は順次点火して爆発する。ターゲット部材
1は、この爆発の衝撃により、雷管6側から順次薄板3
上に落下して、薄板3に圧接される。このようにして爆
発溶接が完了すると、ターゲット部材1からバッファ材
4が剥離されて、ターゲット部材1、バッキングプレー
ト2及び薄板3を一体として機械加工が行われ、全体が
所定の寸法に研削される。
ると、火薬5は順次点火して爆発する。ターゲット部材
1は、この爆発の衝撃により、雷管6側から順次薄板3
上に落下して、薄板3に圧接される。このようにして爆
発溶接が完了すると、ターゲット部材1からバッファ材
4が剥離されて、ターゲット部材1、バッキングプレー
ト2及び薄板3を一体として機械加工が行われ、全体が
所定の寸法に研削される。
【0020】このように、ターゲット部材1及バッキン
グプレート2双方の中間に薄板3を介在させることで、
この場合、双方の材質の相違により硬度が大きく異なる
双方の部材1、2の場合でも、これら双方の中間の硬度
を有する材質の薄板3を介在させることで、爆発溶接を
容易にすることができる。また、薄板3として、ターゲ
ット部材と異なる色、反射率、伝導度或いは組成等が異
なる材質のものを使用し、スパッタリング中に、ウエハ
上の薄膜の色、反射率、電気伝導度、組成等の物理量を
測定する構成を採用することができる。これによって、
スパッタリングの工程中において、ターゲット部材1の
厚みの分だけのスパッタリングが既に終了したか否かを
検知することができる。
グプレート2双方の中間に薄板3を介在させることで、
この場合、双方の材質の相違により硬度が大きく異なる
双方の部材1、2の場合でも、これら双方の中間の硬度
を有する材質の薄板3を介在させることで、爆発溶接を
容易にすることができる。また、薄板3として、ターゲ
ット部材と異なる色、反射率、伝導度或いは組成等が異
なる材質のものを使用し、スパッタリング中に、ウエハ
上の薄膜の色、反射率、電気伝導度、組成等の物理量を
測定する構成を採用することができる。これによって、
スパッタリングの工程中において、ターゲット部材1の
厚みの分だけのスパッタリングが既に終了したか否かを
検知することができる。
【0021】更に、中間に介在させる薄板3によって、
ターゲット部材1とバッキングプレート2との熱膨張率
の相違を緩和することもできる。この場合、ターゲット
部材1及びバッキングプレート2の熱膨張率の相違によ
りスパッタリングターゲットの境界面に生ずる応力を軽
減する。かかる目的のためには、薄板3の熱膨張率は、
双方の部材1、2の中間の熱膨張率を有する材料を選択
する。
ターゲット部材1とバッキングプレート2との熱膨張率
の相違を緩和することもできる。この場合、ターゲット
部材1及びバッキングプレート2の熱膨張率の相違によ
りスパッタリングターゲットの境界面に生ずる応力を軽
減する。かかる目的のためには、薄板3の熱膨張率は、
双方の部材1、2の中間の熱膨張率を有する材料を選択
する。
【0022】図2は、本発明の第二の実施例のスパッタ
リングターゲットの断面図である。同図において、バッ
キングプレート20は、真空槽内においてスパッタリン
グターゲットを支持するためのフランジ部21、ターゲ
ット部材1を載置するための頂部板22、及び、フラン
ジ部21と頂部板22との間に配されるテーパー円筒状
の側板23から構成される。頂部板22の上面には中間
部材を成す薄板3が爆発溶接によって接合されている。
また、薄板3の上面には、更に円板状のターゲット部材
1が同様に爆発溶接によって接合されている。
リングターゲットの断面図である。同図において、バッ
キングプレート20は、真空槽内においてスパッタリン
グターゲットを支持するためのフランジ部21、ターゲ
ット部材1を載置するための頂部板22、及び、フラン
ジ部21と頂部板22との間に配されるテーパー円筒状
の側板23から構成される。頂部板22の上面には中間
部材を成す薄板3が爆発溶接によって接合されている。
また、薄板3の上面には、更に円板状のターゲット部材
1が同様に爆発溶接によって接合されている。
【0023】バッキングプレート20の円筒状の側板2
3及び頂部板22に囲まれる内部24は、スパッタリン
グの際に冷却水が導入される部分であり、ターゲット部
材1は、このバッキングプレート20内部に導入される
冷却水によって冷却される。かかる目的のために、バッ
キングプレート20は、全体としてできるだけ薄く、例
えば6mm程度の厚みの板材から製作される。なお、ター
ゲット部材1の厚みは、例えば10mm程度、薄板の厚み
は1mm程度である。
3及び頂部板22に囲まれる内部24は、スパッタリン
グの際に冷却水が導入される部分であり、ターゲット部
材1は、このバッキングプレート20内部に導入される
冷却水によって冷却される。かかる目的のために、バッ
キングプレート20は、全体としてできるだけ薄く、例
えば6mm程度の厚みの板材から製作される。なお、ター
ゲット部材1の厚みは、例えば10mm程度、薄板の厚み
は1mm程度である。
【0024】従来、ターゲット部材とバッキングプレー
トとは、半田材料によって接合されており、半田材料の
融点は200℃程度である。このため、薄膜形成速度を
高める目的で、イオン加速の際に高いスパッタリング電
力が採用される場合には、半田の溶解により接合部で剥
離するおそれがあったが、本発明のスパッタリングター
ゲットでは、爆発溶接を採用することにより、この剥離
温度が、例えば300℃程度以上であるので、高いスパ
ッタリング電力の場合にもターゲット部材の剥離のおそ
れは小さい。
トとは、半田材料によって接合されており、半田材料の
融点は200℃程度である。このため、薄膜形成速度を
高める目的で、イオン加速の際に高いスパッタリング電
力が採用される場合には、半田の溶解により接合部で剥
離するおそれがあったが、本発明のスパッタリングター
ゲットでは、爆発溶接を採用することにより、この剥離
温度が、例えば300℃程度以上であるので、高いスパ
ッタリング電力の場合にもターゲット部材の剥離のおそ
れは小さい。
【0025】特に、スパッタリングにより形成される薄
膜の品質を高める目的で、真空槽内でイオンによってス
パッタ面から叩き出されるターゲット原子の内、薄膜に
垂直の方向から薄膜に入射する原子のみを利用する高品
質薄膜形成法では、利用できるターゲット原子の単位時
間当りの数が少ない。かかる場合には、スパッタリング
電力を高くとり、大きな運動量を有するイオンを採用す
ることで、1個のイオンによって叩き出されるターゲッ
ト原子数を多くすることができる。しかし、従来のスパ
ッタリングターゲットでは、低い半田の融点の故に、タ
ーゲット部材の剥離等のおそれがあるため、かかる高い
スパッタ電力の採用が困難であった。しかし、本発明の
構成により、ターゲット部材の剥離のおそれなく、スパ
ッタリング電力を高める高品質薄膜形成法の採用が可能
となった。
膜の品質を高める目的で、真空槽内でイオンによってス
パッタ面から叩き出されるターゲット原子の内、薄膜に
垂直の方向から薄膜に入射する原子のみを利用する高品
質薄膜形成法では、利用できるターゲット原子の単位時
間当りの数が少ない。かかる場合には、スパッタリング
電力を高くとり、大きな運動量を有するイオンを採用す
ることで、1個のイオンによって叩き出されるターゲッ
ト原子数を多くすることができる。しかし、従来のスパ
ッタリングターゲットでは、低い半田の融点の故に、タ
ーゲット部材の剥離等のおそれがあるため、かかる高い
スパッタ電力の採用が困難であった。しかし、本発明の
構成により、ターゲット部材の剥離のおそれなく、スパ
ッタリング電力を高める高品質薄膜形成法の採用が可能
となった。
【0026】なお、上記実施例等の説明においては、L
SI等に使用されるスパッタリングターゲットを例とし
て挙げたが、本発明のスパッタリングターゲット並びに
本発明の方法により製造されるスパッタリングターゲッ
トは、必ずしもLSI等の半導体装置、電子デバイス等
の配線を形成するために採用されるスパッタリングター
ゲットにのみ制限されるものではなく、種々の目的、用
途において採用される金属若しくは合金のスパッタリン
グに広く応用可能である。
SI等に使用されるスパッタリングターゲットを例とし
て挙げたが、本発明のスパッタリングターゲット並びに
本発明の方法により製造されるスパッタリングターゲッ
トは、必ずしもLSI等の半導体装置、電子デバイス等
の配線を形成するために採用されるスパッタリングター
ゲットにのみ制限されるものではなく、種々の目的、用
途において採用される金属若しくは合金のスパッタリン
グに広く応用可能である。
【0027】また、本発明のスパッタリングターゲット
の製造方法においては、必ずしも中間部材を採用するこ
とを必須とするものではなく、ターゲット部材とバッキ
ングプレートとを直接に爆発溶接することもできる。好
適には、ターゲット部材とバッキングプレートとの物理
的性質が近い場合にかかる構成が採用される。
の製造方法においては、必ずしも中間部材を採用するこ
とを必須とするものではなく、ターゲット部材とバッキ
ングプレートとを直接に爆発溶接することもできる。好
適には、ターゲット部材とバッキングプレートとの物理
的性質が近い場合にかかる構成が採用される。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、本
発明のスパッタリングターゲット及び本発明の方法によ
って製造されたスパッタリングターゲットによると、タ
ーゲット部材とバッキングプレートとの剥離のおそれな
く、高いスパッタリング電力によるスパッタリングによ
って薄膜を形成することが可能となり、例えば半導体装
置等の生産効率を向上させることができる。
発明のスパッタリングターゲット及び本発明の方法によ
って製造されたスパッタリングターゲットによると、タ
ーゲット部材とバッキングプレートとの剥離のおそれな
く、高いスパッタリング電力によるスパッタリングによ
って薄膜を形成することが可能となり、例えば半導体装
置等の生産効率を向上させることができる。
【0029】また、本発明のスパッタリングターゲット
では、中間部材を種々の目的に利用できるので、付加さ
れる中間部材の機能により更にその実用的価値が高まる
ものである。
では、中間部材を種々の目的に利用できるので、付加さ
れる中間部材の機能により更にその実用的価値が高まる
ものである。
【図1】本発明の一実施例のスパッタリングターゲット
の断面図である。
の断面図である。
【図2】本発明の別の実施例のスパッタリングターゲッ
トの断面図である。
トの断面図である。
【図3】本発明の実施例のスパッタリングターゲットの
製造方法を説明するためのスパッタリングターゲット製
造中の断面図である。
製造方法を説明するためのスパッタリングターゲット製
造中の断面図である。
1:ターゲット部材 11:スパッタ面 2、20:バッキングプレート 3:中間部材 4:バッファ材 5:火薬 6:雷管 7:導線
Claims (2)
- 【請求項1】 ターゲット部材と、該ターゲット部材を
支持するためのバッキングプレートとを爆発溶接によっ
て接合することを特徴とするスパッタリングターゲット
の製造方法。 - 【請求項2】 ターゲット部材と、該ターゲット部材を
支持するためのターゲット支持部材とを備えるスパッタ
リングターゲットにおいて、 前記ターゲット部材及びターゲット支持部材の間に配設
される中間部材を備え、該中間部材と前記ターゲット部
材及びターゲット支持部材とが夫々爆発溶接によって接
合されていることを特徴とするスパッタリングターゲッ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25348492A JPH0681143A (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | スパッタリングターゲット及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25348492A JPH0681143A (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | スパッタリングターゲット及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0681143A true JPH0681143A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=17252027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25348492A Pending JPH0681143A (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | スパッタリングターゲット及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0681143A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004076706A3 (en) * | 2003-02-25 | 2005-01-27 | Cabot Corp | A method of forming sputtering target assembly and assemblies made therefrom |
JP2007502366A (ja) * | 2003-08-11 | 2007-02-08 | ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド | ターゲット/バッキングプレート構造物、及びターゲット/バッキングプレート構造物の形成法 |
JP2010526211A (ja) * | 2007-05-04 | 2010-07-29 | エイチ.シー. スターク インコーポレイテッド | 均一ランダム結晶配向の、微細粒でバンディングのない耐火金属スパッタリングターゲット、そのような膜の製造方法、およびそれから作製される薄膜ベースのデバイスおよび製品 |
JP2011094778A (ja) * | 2009-11-02 | 2011-05-12 | Ulvac Japan Ltd | フランジ及びフランジの製造方法 |
WO2017172692A1 (en) * | 2016-04-01 | 2017-10-05 | Honeywell International Inc. | Sputtering target assembly having a graded interlayer and methods of making |
-
1992
- 1992-08-31 JP JP25348492A patent/JPH0681143A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109154073A (zh) * | 2016-04-01 | 2019-01-04 | 霍尼韦尔国际公司 | 具有分级夹层的溅射靶组件和制造方法 |
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