JPH0678908A - 放射線画像読取装置 - Google Patents
放射線画像読取装置Info
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- JPH0678908A JPH0678908A JP4235988A JP23598892A JPH0678908A JP H0678908 A JPH0678908 A JP H0678908A JP 4235988 A JP4235988 A JP 4235988A JP 23598892 A JP23598892 A JP 23598892A JP H0678908 A JPH0678908 A JP H0678908A
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- 210000004072 lung Anatomy 0.000 abstract 1
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-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05G—X-RAY TECHNIQUE
- H05G1/00—X-ray apparatus involving X-ray tubes; Circuits therefor
- H05G1/08—Electrical details
- H05G1/64—Circuit arrangements for X-ray apparatus incorporating image intensifiers
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01T—MEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
- G01T1/00—Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
- G01T1/16—Measuring radiation intensity
- G01T1/20—Measuring radiation intensity with scintillation detectors
- G01T1/2012—Measuring radiation intensity with scintillation detectors using stimulable phosphors, e.g. stimulable phosphor sheets
- G01T1/2014—Reading out of stimulable sheets, e.g. latent image
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- Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
- Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、被写体の放射線画像が蓄積記録され
た輝尽蛍光体から該放射線画像を読み取る放射線画像読
取装置に関し、コントラスト分解能を低下させることな
く、広い放射線強度範囲に分布した放射線画像情報が適
性濃度(輝度)で表示される画像信号を得る。 【構成】主走査方向に沿って配列された複数の電子増倍
管、もしくは複数の二次電子増倍部を有する長尺の電子
増倍管を備え、感度を互いに独立に制御する。
た輝尽蛍光体から該放射線画像を読み取る放射線画像読
取装置に関し、コントラスト分解能を低下させることな
く、広い放射線強度範囲に分布した放射線画像情報が適
性濃度(輝度)で表示される画像信号を得る。 【構成】主走査方向に沿って配列された複数の電子増倍
管、もしくは複数の二次電子増倍部を有する長尺の電子
増倍管を備え、感度を互いに独立に制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写体の放射線画像が
蓄積記録された輝尽蛍光体から該放射線画像を読み取る
放射線画像読取装置に関し、詳細には、コントラスト分
解能の高い放射線画像を担持する画像信号を得ることの
できる放射線画像読取装置に関する。
蓄積記録された輝尽蛍光体から該放射線画像を読み取る
放射線画像読取装置に関し、詳細には、コントラスト分
解能の高い放射線画像を担持する画像信号を得ることの
できる放射線画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、X線画像等の放射線画像が病
気診断用等に多用されている。例えばX線画像を例にと
ると、被写体を透過したX線を蛍光体層(蛍光スクリー
ン)に照射し、これによりX線を可視光に変換し、この
可視光を銀塩フィルムに照射して潜像を形成し、これを
現像することによりX線画像を得、このようにして得ら
れたX線画像が病気診断等に用いられている。また近年
では上記のように銀塩フィルム上に得られたX線画像を
いわゆるフィルムディジタイザにより光電的に読み取っ
て画像信号を得、この画像信号に画像処理を施すことに
より、鮮鋭度、ダイナミックレンジ、粒状性等画質を定
める種々の画像性能の改善が図られた後、高画質の再生
画像を得るシステムも用いられてきている。
気診断用等に多用されている。例えばX線画像を例にと
ると、被写体を透過したX線を蛍光体層(蛍光スクリー
ン)に照射し、これによりX線を可視光に変換し、この
可視光を銀塩フィルムに照射して潜像を形成し、これを
現像することによりX線画像を得、このようにして得ら
れたX線画像が病気診断等に用いられている。また近年
では上記のように銀塩フィルム上に得られたX線画像を
いわゆるフィルムディジタイザにより光電的に読み取っ
て画像信号を得、この画像信号に画像処理を施すことに
より、鮮鋭度、ダイナミックレンジ、粒状性等画質を定
める種々の画像性能の改善が図られた後、高画質の再生
画像を得るシステムも用いられてきている。
【0003】また上記銀塩フィルムを用いるシステムに
代わり、蓄積性蛍光体(輝尽蛍光体)を用いるシステム
が利用され始めている。この輝尽蛍光体を用いるシステ
ムとは、輝尽蛍光体をシート状もしくはパネル状に形成
した輝尽蛍光体パネル(シートを含む)に被写体を透過
したX線を照射して該輝尽蛍光体パネルにX線画像を蓄
積記録し、その後このX線画像を光電的に読み取って画
像信号を得、該画像信号に画像処理を施した後再生画像
を得るシステムであり、このシステムの基本的な方式と
しては、米国特許公報第5,859,527号に記載さ
れている。ここで輝尽蛍光体とは、X線、α線、β線、
γ線等の放射線が照射されると、その放射線のエネルギ
ーの一部をしばらくの間あるいは長時間内部に蓄積し、
その間に赤外光、可視光、紫外光等の励起光が照射され
ると蓄積されたエネルギーを輝尽発光光として放出する
蛍光体をいい、その蛍光体の種類によりエネルギーを蓄
積し易い放射線の種類、輝尽発光光を放出し易い励起光
の波長、放出される輝尽発光光の波長はそれぞれ異なっ
ている。
代わり、蓄積性蛍光体(輝尽蛍光体)を用いるシステム
が利用され始めている。この輝尽蛍光体を用いるシステ
ムとは、輝尽蛍光体をシート状もしくはパネル状に形成
した輝尽蛍光体パネル(シートを含む)に被写体を透過
したX線を照射して該輝尽蛍光体パネルにX線画像を蓄
積記録し、その後このX線画像を光電的に読み取って画
像信号を得、該画像信号に画像処理を施した後再生画像
を得るシステムであり、このシステムの基本的な方式と
しては、米国特許公報第5,859,527号に記載さ
れている。ここで輝尽蛍光体とは、X線、α線、β線、
γ線等の放射線が照射されると、その放射線のエネルギ
ーの一部をしばらくの間あるいは長時間内部に蓄積し、
その間に赤外光、可視光、紫外光等の励起光が照射され
ると蓄積されたエネルギーを輝尽発光光として放出する
蛍光体をいい、その蛍光体の種類によりエネルギーを蓄
積し易い放射線の種類、輝尽発光光を放出し易い励起光
の波長、放出される輝尽発光光の波長はそれぞれ異なっ
ている。
【0004】この輝尽蛍光体を用いたシステムは、この
輝尽蛍光体に照射される放射線のエネルギーと励起光の
照射により放出される輝尽発光光の光量とが広いエネル
ギー範囲に亘って比例することが認められており、また
励起光の光量によりこの比率を代えることができ、した
がって、放射線露光量の変動に影響されない放射線画像
を得ることができる。また人体のX線画像を得るシステ
ムにおいてはX線撮影における人体の被爆線量を低減化
することもできる。
輝尽蛍光体に照射される放射線のエネルギーと励起光の
照射により放出される輝尽発光光の光量とが広いエネル
ギー範囲に亘って比例することが認められており、また
励起光の光量によりこの比率を代えることができ、した
がって、放射線露光量の変動に影響されない放射線画像
を得ることができる。また人体のX線画像を得るシステ
ムにおいてはX線撮影における人体の被爆線量を低減化
することもできる。
【0005】図14は、輝尽蛍光体を用いたシステムに
おける、従来の放射線画像読取装置の概略構成図であ
る。先ず、図示しない撮影機において、撮影台の前に被
写体を立たせ、その被写体にX線発生部で発生されたX
線を照射し、この被写体を透過したX線が撮影台に備え
られた輝尽蛍光体パネルに照射され、これによりこの輝
尽蛍光体パネルに被写体のX線画像が蓄積記録される。
おける、従来の放射線画像読取装置の概略構成図であ
る。先ず、図示しない撮影機において、撮影台の前に被
写体を立たせ、その被写体にX線発生部で発生されたX
線を照射し、この被写体を透過したX線が撮影台に備え
られた輝尽蛍光体パネルに照射され、これによりこの輝
尽蛍光体パネルに被写体のX線画像が蓄積記録される。
【0006】このようにして撮影が行われた後、撮影台
から輝尽蛍光体パネル3_1が取出され、図14に示す
ように放射線画像読取装置の精密微動台3_7上にセッ
トされる。精密微動台3_7上にセットされた輝尽蛍光
体パネル3_1は、精密微動台3_7上に載置されたま
ま図示しない搬送手段により矢印Y方向に搬送(副走
査)される。
から輝尽蛍光体パネル3_1が取出され、図14に示す
ように放射線画像読取装置の精密微動台3_7上にセッ
トされる。精密微動台3_7上にセットされた輝尽蛍光
体パネル3_1は、精密微動台3_7上に載置されたま
ま図示しない搬送手段により矢印Y方向に搬送(副走
査)される。
【0007】またこの搬送(副走査)の間、半導体レー
ザ3_4から射出された、例えば波長780nmの励起
光としてのレーザビーム3_2がガルバノメータミラー
もしくは回転多面鏡(ポリゴンミラ−)等のスキャナ3
_5により繰り返し反射偏向され、fθレンズ等のビー
ム形状補正用光学系3_6を経由した後輝尽蛍光体パネ
ル3_1上に照射され、これによりこの輝尽蛍光体パネ
ル3_1がレーザビーム3_2により矢印X方向に繰り
返し走査(主走査)される。この走査の各点からは輝尽
蛍光体パネル3_1に蓄積記録されたX線画像を担持す
る輝尽発光光が放出される。この輝尽発光光は、集光体
3_8によって集光され、励起光をカットするとともに
輝尽発光光を通過する光学フィルタ(図示せず)を経由
して光電子増倍管3_9に導かれ、電気信号に変換され
る。
ザ3_4から射出された、例えば波長780nmの励起
光としてのレーザビーム3_2がガルバノメータミラー
もしくは回転多面鏡(ポリゴンミラ−)等のスキャナ3
_5により繰り返し反射偏向され、fθレンズ等のビー
ム形状補正用光学系3_6を経由した後輝尽蛍光体パネ
ル3_1上に照射され、これによりこの輝尽蛍光体パネ
ル3_1がレーザビーム3_2により矢印X方向に繰り
返し走査(主走査)される。この走査の各点からは輝尽
蛍光体パネル3_1に蓄積記録されたX線画像を担持す
る輝尽発光光が放出される。この輝尽発光光は、集光体
3_8によって集光され、励起光をカットするとともに
輝尽発光光を通過する光学フィルタ(図示せず)を経由
して光電子増倍管3_9に導かれ、電気信号に変換され
る。
【0008】図15および図16は、従来の放射線画像
読取装置に用いられる導光路(集光体)を示した概略斜
視図である。この導光路(集光体)は、主走査線に沿っ
てライン状に発生した輝尽発光光を円形の光電面を有す
る単一の光電子増倍管に導くためのものであり、図15
はオプティカルファイバを多数束ねたいわゆるバンドル
型導光路、図16は特開昭55−87970号公報に記
載されているアクリル板を変形させて塵取り状に形成し
たいわゆる導光性シートである。
読取装置に用いられる導光路(集光体)を示した概略斜
視図である。この導光路(集光体)は、主走査線に沿っ
てライン状に発生した輝尽発光光を円形の光電面を有す
る単一の光電子増倍管に導くためのものであり、図15
はオプティカルファイバを多数束ねたいわゆるバンドル
型導光路、図16は特開昭55−87970号公報に記
載されているアクリル板を変形させて塵取り状に形成し
たいわゆる導光性シートである。
【0009】図14に示す光電子増倍管3_9で得られ
た電気信号は、初段増幅器3_10によりA/D変換器
3_11に最適な信号レベルに増幅された後、A/D変
換器3_11によりデジタルの画像信号に変換される。
このデジタル信号化された画像信号は、画像メモリ3_
12に蓄えられる。その後、この画像信号は表示輝度信
号に変換され図示しないCRTに表示されたり、フィル
ムにハードコピーとして出力される。
た電気信号は、初段増幅器3_10によりA/D変換器
3_11に最適な信号レベルに増幅された後、A/D変
換器3_11によりデジタルの画像信号に変換される。
このデジタル信号化された画像信号は、画像メモリ3_
12に蓄えられる。その後、この画像信号は表示輝度信
号に変換され図示しないCRTに表示されたり、フィル
ムにハードコピーとして出力される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】例えば、胸部のX線撮
影の場合、肺野部および皮膚近傍はX線透過率が大き
く、脊椎、心臓などを含む縦隔部はX線透過率が小さ
い。このため、従来より、肺野部が適性濃度になるよう
なX線照射条件で撮影すると、縦隔部は濃度不足とな
り、逆に縦隔部が適性濃度になるように撮影すると、肺
野部は濃度過多となってしまうという問題があった。
影の場合、肺野部および皮膚近傍はX線透過率が大き
く、脊椎、心臓などを含む縦隔部はX線透過率が小さ
い。このため、従来より、肺野部が適性濃度になるよう
なX線照射条件で撮影すると、縦隔部は濃度不足とな
り、逆に縦隔部が適性濃度になるように撮影すると、肺
野部は濃度過多となってしまうという問題があった。
【0011】この問題を解決するため、銀塩フィルムを
用いた従来のシステムにおいてはガンマカーブ(X線量
対写真濃度曲線)の傾きの小さいフィルムを用い、肺野
部、縦隔部とも適性濃度で表示できるように撮影を行っ
ていたが、この場合コントラスト分解能が低下してしま
うという問題が新たに発生する。また従来の他の解決手
法としては、肺野部などのX線透過率の大きな部位に
は、少ないX線が照射され、逆に縦隔部などには、強い
X線が照射されるように、X線の照射野内で強度変化を
持たせる撮影手法も考案されている。具体的には、X線
を減衰させるアルミ等を材質とする、肺野部に相当する
部分は厚く縦隔部に相当する部分は薄くなるように削っ
た付加フィルタをX線管と被写体の間に設置して撮影す
るものである。このような方法では、被写体の大きさ
(体格)が変化するたびに付加フィルタの形状も変更す
る必要があり、作業が繁雑になるという問題がある。
用いた従来のシステムにおいてはガンマカーブ(X線量
対写真濃度曲線)の傾きの小さいフィルムを用い、肺野
部、縦隔部とも適性濃度で表示できるように撮影を行っ
ていたが、この場合コントラスト分解能が低下してしま
うという問題が新たに発生する。また従来の他の解決手
法としては、肺野部などのX線透過率の大きな部位に
は、少ないX線が照射され、逆に縦隔部などには、強い
X線が照射されるように、X線の照射野内で強度変化を
持たせる撮影手法も考案されている。具体的には、X線
を減衰させるアルミ等を材質とする、肺野部に相当する
部分は厚く縦隔部に相当する部分は薄くなるように削っ
た付加フィルタをX線管と被写体の間に設置して撮影す
るものである。このような方法では、被写体の大きさ
(体格)が変化するたびに付加フィルタの形状も変更す
る必要があり、作業が繁雑になるという問題がある。
【0012】一方、輝尽蛍光体を用いたシステムにおい
ては、輝尽蛍光体自身はラチチュードは広いが、広い濃
度範囲の画像を担持する信号をA/D変換しようとする
と濃度分解能が低下し、またCRTディスプレイ装置上
に画像を再生表示する場合CRTが表示できる輝度範囲
が狭く、したがって透過X線量の非常に大きな部位と小
さな部位を同じ表示系で同時に表示すると、コントラス
ト分解能が低下するという問題点があった。
ては、輝尽蛍光体自身はラチチュードは広いが、広い濃
度範囲の画像を担持する信号をA/D変換しようとする
と濃度分解能が低下し、またCRTディスプレイ装置上
に画像を再生表示する場合CRTが表示できる輝度範囲
が狭く、したがって透過X線量の非常に大きな部位と小
さな部位を同じ表示系で同時に表示すると、コントラス
ト分解能が低下するという問題点があった。
【0013】輝尽蛍光体を用いたシステムにおける、上
記問題点についてさらに詳細に説明する。図17,図1
8,図19及び図20は、輝尽蛍光体を用いたシステム
において、例えば胸部撮影を行い図14に示す放射線画
像読取装置を用いて読取ることにより得られた画像信号
が担持する放射線画像(図17)、図17に示す走査線
1,2に沿う画像信号波形(図18)、その画像信号値
(X線強度)のヒストグラム(図19)、および表示階
調曲線(図20)である。
記問題点についてさらに詳細に説明する。図17,図1
8,図19及び図20は、輝尽蛍光体を用いたシステム
において、例えば胸部撮影を行い図14に示す放射線画
像読取装置を用いて読取ることにより得られた画像信号
が担持する放射線画像(図17)、図17に示す走査線
1,2に沿う画像信号波形(図18)、その画像信号値
(X線強度)のヒストグラム(図19)、および表示階
調曲線(図20)である。
【0014】図17に示すような胸部画像について、走
査線1,2に沿う画像信号値の変化曲線を求めると、例
えば図18に示すように被写体の部位により画像信号値
が大きく変動している。また図17に示すような画像全
体についてそのヒストグラムを求めると、このヒストグ
ラムも例えば図19に示すように広い放射線強度範囲に
分布している。このような広い分布を有するヒストグラ
ムが得られた場合に図20に示す階調曲線Aを採用して
画像表示を行うと、肺野部と縦隔部の双方とも表示する
ことが可能であるが、階調曲線Aの傾きが小さいためコ
ントラスト分解能が悪いという問題が生じることにな
る。一方階調曲線Bを採用すると肺野部は良好的なコン
トラスト分解能で表示されるが、縦隔部は表示されない
ことになる。また階調曲線Cを採用すると縦隔部はコン
トラスト分解能が良く表示されるが、肺野部は表示され
ないことになる。
査線1,2に沿う画像信号値の変化曲線を求めると、例
えば図18に示すように被写体の部位により画像信号値
が大きく変動している。また図17に示すような画像全
体についてそのヒストグラムを求めると、このヒストグ
ラムも例えば図19に示すように広い放射線強度範囲に
分布している。このような広い分布を有するヒストグラ
ムが得られた場合に図20に示す階調曲線Aを採用して
画像表示を行うと、肺野部と縦隔部の双方とも表示する
ことが可能であるが、階調曲線Aの傾きが小さいためコ
ントラスト分解能が悪いという問題が生じることにな
る。一方階調曲線Bを採用すると肺野部は良好的なコン
トラスト分解能で表示されるが、縦隔部は表示されない
ことになる。また階調曲線Cを採用すると縦隔部はコン
トラスト分解能が良く表示されるが、肺野部は表示され
ないことになる。
【0015】本発明は、上記問題点を解決し、輝尽蛍光
体を用いたシステムにおいて、コントラスト分解能を低
下させることなく、広い放射線強度範囲に分布した放射
線画像情報が適性濃度(輝度)で表示される画像信号を
得ることのできる放射線画像読取装置を提供することを
目的とする。
体を用いたシステムにおいて、コントラスト分解能を低
下させることなく、広い放射線強度範囲に分布した放射
線画像情報が適性濃度(輝度)で表示される画像信号を
得ることのできる放射線画像読取装置を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1の放射線画像読取装置は、被写体の放射線画像
が蓄積記録された輝尽蛍光体に主走査方向に繰り返し励
起光を走査する主走査手段と、輝尽蛍光体もしくは励起
光を副走査方向に相対的に移動させる副走査手段と、励
起光による各走査点から発せられた輝尽発光光を受光し
て放射線画像を担持する画像信号を得る光電変換手段と
を備えた放射線画像読取装置において、上記光電変換手
段が、主走査方向に沿って配列された複数の光電子増倍
管と、該複数の光電子増倍管の感度を互いに独立に制御
する制御部とを備えたことを特徴とするものである。
明の第1の放射線画像読取装置は、被写体の放射線画像
が蓄積記録された輝尽蛍光体に主走査方向に繰り返し励
起光を走査する主走査手段と、輝尽蛍光体もしくは励起
光を副走査方向に相対的に移動させる副走査手段と、励
起光による各走査点から発せられた輝尽発光光を受光し
て放射線画像を担持する画像信号を得る光電変換手段と
を備えた放射線画像読取装置において、上記光電変換手
段が、主走査方向に沿って配列された複数の光電子増倍
管と、該複数の光電子増倍管の感度を互いに独立に制御
する制御部とを備えたことを特徴とするものである。
【0017】この第1の放射線画像読取装置において、
上記制御部を、複数の光電子増倍管の各出力信号強度が
予め設定された信号強度に略一致するように複数の光電
子増倍管の感度をそれぞれ制御するように構成すること
が好ましい。また上記目的を達成する本発明の第2の放
射線画像読取装置は、被写体の放射線画像が蓄積記録さ
れた輝尽蛍光体に主走査方向に繰り返し励起光を走査す
る主走査手段と、輝尽蛍光体もしくは励起光を副走査方
向に相対的に移動させる副走査手段と、励起光による各
走査点から発せられた輝尽発光光を受光して放射線画像
を担持する画像信号を得る光電変換手段とを備えた放射
線画像読取装置において、上記光電変換手段が、主走査
方向に沿って延びるように配置された長尺の光電面及び
該光電面の長手方向に沿って配列された複数の二次電子
増倍部を有する長尺の光電子増倍管と、上記複数の二次
電子増倍部の感度を互いに独立に制御する制御部とを備
えたことを特徴とするものである。
上記制御部を、複数の光電子増倍管の各出力信号強度が
予め設定された信号強度に略一致するように複数の光電
子増倍管の感度をそれぞれ制御するように構成すること
が好ましい。また上記目的を達成する本発明の第2の放
射線画像読取装置は、被写体の放射線画像が蓄積記録さ
れた輝尽蛍光体に主走査方向に繰り返し励起光を走査す
る主走査手段と、輝尽蛍光体もしくは励起光を副走査方
向に相対的に移動させる副走査手段と、励起光による各
走査点から発せられた輝尽発光光を受光して放射線画像
を担持する画像信号を得る光電変換手段とを備えた放射
線画像読取装置において、上記光電変換手段が、主走査
方向に沿って延びるように配置された長尺の光電面及び
該光電面の長手方向に沿って配列された複数の二次電子
増倍部を有する長尺の光電子増倍管と、上記複数の二次
電子増倍部の感度を互いに独立に制御する制御部とを備
えたことを特徴とするものである。
【0018】この第2の放射線画像読取装置において
も、上記制御部を、複数の二次電子増倍部の各出力信号
強度が予め設定された信号強度に略一致するように複数
の二次電子増倍部の感度をそれぞれ制御するように構成
することが好ましい。
も、上記制御部を、複数の二次電子増倍部の各出力信号
強度が予め設定された信号強度に略一致するように複数
の二次電子増倍部の感度をそれぞれ制御するように構成
することが好ましい。
【0019】
【作用】本発明の放射線画像読取装置は、主走査方向に
沿って配列された複数の光電子増倍管等を備え、例えば
これら複数の光電子増倍管等の各出力信号強度が予め設
定された信号強度に略一致するように、これら複数の光
電子増倍管等の感度を互いに独立して制御するように構
成したため、例えば胸部画像において放射線透過量の少
ない縦隔部と放射線透過量の多い肺野部とから、互いに
近似した値の画像信号を得ることができる。したがっ
て、このような画像信号に基づいて広い放射線強度範囲
に分布した放射線画像情報をコントラスト分解能を低下
させることなく表示できる。
沿って配列された複数の光電子増倍管等を備え、例えば
これら複数の光電子増倍管等の各出力信号強度が予め設
定された信号強度に略一致するように、これら複数の光
電子増倍管等の感度を互いに独立して制御するように構
成したため、例えば胸部画像において放射線透過量の少
ない縦隔部と放射線透過量の多い肺野部とから、互いに
近似した値の画像信号を得ることができる。したがっ
て、このような画像信号に基づいて広い放射線強度範囲
に分布した放射線画像情報をコントラスト分解能を低下
させることなく表示できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1,図2,及び図3は、本発明の一実施例の放射線画像
読取装置に用いられる読取機構を示した、それぞれ斜視
図、分解斜視図、及び平面図である。また図4は、図1
〜図3に示す読取機構を用いた読取りの様子を示した模
式図である。
1,図2,及び図3は、本発明の一実施例の放射線画像
読取装置に用いられる読取機構を示した、それぞれ斜視
図、分解斜視図、及び平面図である。また図4は、図1
〜図3に示す読取機構を用いた読取りの様子を示した模
式図である。
【0021】この読取機構を構成する集光体4は、図2
に示すように内面が鏡面処理された5枚の金属板4_
1,4_2,4_3,4_4で構成されており、それら
の金属板4_1,4_2,4_3,4_4のうち金属板
4_1には走査されたレーザビーム3_2が通過するた
めのスリット4_8が形成されている。このレーザビー
ム3_2が輝尽蛍光体パネル3_1(図4参照)を照射
することによりこの輝尽蛍光体パネルから発せられた輝
尽蛍光光3_3は、入射口4_5からこの集光体4に入
りこの集光体4内で反射を繰り返しながら集光体4の出
射口4_6に備えられた複数(この例では5個)の光電
子増倍管4_7に入射する。
に示すように内面が鏡面処理された5枚の金属板4_
1,4_2,4_3,4_4で構成されており、それら
の金属板4_1,4_2,4_3,4_4のうち金属板
4_1には走査されたレーザビーム3_2が通過するた
めのスリット4_8が形成されている。このレーザビー
ム3_2が輝尽蛍光体パネル3_1(図4参照)を照射
することによりこの輝尽蛍光体パネルから発せられた輝
尽蛍光光3_3は、入射口4_5からこの集光体4に入
りこの集光体4内で反射を繰り返しながら集光体4の出
射口4_6に備えられた複数(この例では5個)の光電
子増倍管4_7に入射する。
【0022】この集光体4の内部は、入射口4_5から
出射口4_6に向かうに従って次第に広がる構造をして
いる。即ち、集光体4の入射口4_5より出射口4_6
の面積の方が大きく、かつ入射口4_5の主走査方向
(図3の左右方向)の長さおよび主走査方向に直交する
方向の長さより、出射口4_6の主走査方向の長さおよ
び主走査方向に直交する方向の長さの方が長い。この出
射口4_6には、光電面の面積の合計が入射口4_6の
面積以上となるような複数の光電子増倍管が密接して配
置される。
出射口4_6に向かうに従って次第に広がる構造をして
いる。即ち、集光体4の入射口4_5より出射口4_6
の面積の方が大きく、かつ入射口4_5の主走査方向
(図3の左右方向)の長さおよび主走査方向に直交する
方向の長さより、出射口4_6の主走査方向の長さおよ
び主走査方向に直交する方向の長さの方が長い。この出
射口4_6には、光電面の面積の合計が入射口4_6の
面積以上となるような複数の光電子増倍管が密接して配
置される。
【0023】このような読取機構により、励起光の走査
位置に対応する光電子増倍管の感度を任意に独立に変化
させることが可能となり、例えば、レーザビーム3_2
が、輝尽蛍光体パネル3_1上の、肺野部等放射線透過
率大きな部位に対応する位置を走査している時には、そ
こからの輝尽発光光の光電変換に大きく寄与する光電子
増倍管の感度を低く設定し、レーザビーム3_2が、輝
尽蛍光体パネル3_1上の、縦隔部等放射線透過率の小
さな部位に対応する位置を走査している時には、そこか
らの輝尽発光光の光電変換に大きく寄与する光電子増倍
管の感度を高く設定することができる。
位置に対応する光電子増倍管の感度を任意に独立に変化
させることが可能となり、例えば、レーザビーム3_2
が、輝尽蛍光体パネル3_1上の、肺野部等放射線透過
率大きな部位に対応する位置を走査している時には、そ
こからの輝尽発光光の光電変換に大きく寄与する光電子
増倍管の感度を低く設定し、レーザビーム3_2が、輝
尽蛍光体パネル3_1上の、縦隔部等放射線透過率の小
さな部位に対応する位置を走査している時には、そこか
らの輝尽発光光の光電変換に大きく寄与する光電子増倍
管の感度を高く設定することができる。
【0024】このように、各光電子増倍管4_7毎の感
度を独立に変化させることにより、広い強度範囲に分布
する蓄積放射線エネルギーを狭い範囲の分布を有する画
像信号に圧縮することが可能となる。図5は、本発明に
おいて採用し得る読取機構の他の例を示した平面図であ
る。この読取機構における集光器4は上述した読取機構
(図1〜図4参照)と同様に構成されているが、その出
射口4_6には、図5に示すような長尺の単一の光電面
4_9と複数に分割された二次電子増倍部4_10を有
する長尺の光電子増倍管が備えられている。このよう
に、光電子増倍管自体が複数備えられている必要はな
く、主走査方向に沿って独立に感度設定できる構造が複
数備えられていればよい。
度を独立に変化させることにより、広い強度範囲に分布
する蓄積放射線エネルギーを狭い範囲の分布を有する画
像信号に圧縮することが可能となる。図5は、本発明に
おいて採用し得る読取機構の他の例を示した平面図であ
る。この読取機構における集光器4は上述した読取機構
(図1〜図4参照)と同様に構成されているが、その出
射口4_6には、図5に示すような長尺の単一の光電面
4_9と複数に分割された二次電子増倍部4_10を有
する長尺の光電子増倍管が備えられている。このよう
に、光電子増倍管自体が複数備えられている必要はな
く、主走査方向に沿って独立に感度設定できる構造が複
数備えられていればよい。
【0025】尚、上記各読取機構における集光器4は、
金属板4_1,4_4,4_3,4_4を用いて構成さ
れているが、金属板以外でも同等の効果が得られるも
の、例えば、ガラス板、アクリル等の樹脂の板などの表
面に、メッキ、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレ
ーティング等の薄膜形成技術を用いて反射面を形成した
ものであってもよい。また、金属板、ガラス板、アクリ
ル等の樹脂の板の表面に上記反射膜を形成する際に、Z
nS,Na3 AlF6 等の誘電体及び/又は金属薄膜を
多層重ねていわゆるダイクロイックミラーを形成しても
よく、この場合輝尽蛍光の波長の反射率を大きく、かつ
レーザ光の反射率を小さくすることができる。
金属板4_1,4_4,4_3,4_4を用いて構成さ
れているが、金属板以外でも同等の効果が得られるも
の、例えば、ガラス板、アクリル等の樹脂の板などの表
面に、メッキ、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレ
ーティング等の薄膜形成技術を用いて反射面を形成した
ものであってもよい。また、金属板、ガラス板、アクリ
ル等の樹脂の板の表面に上記反射膜を形成する際に、Z
nS,Na3 AlF6 等の誘電体及び/又は金属薄膜を
多層重ねていわゆるダイクロイックミラーを形成しても
よく、この場合輝尽蛍光の波長の反射率を大きく、かつ
レーザ光の反射率を小さくすることができる。
【0026】図6は、本発明の放射線画像読取装置の一
実施例を表わした概略構成図である。図14に示す従来
の放射線画像読取装置の構成要素と対応する構成要素に
は、図14において付した番号と同一の番号を付して示
し、相違点についてのみ説明する。
実施例を表わした概略構成図である。図14に示す従来
の放射線画像読取装置の構成要素と対応する構成要素に
は、図14において付した番号と同一の番号を付して示
し、相違点についてのみ説明する。
【0027】図6に示す放射線画像読取装置には、図1
〜図4に示した読取機構が備えられており、各光電子増
倍管4_7の受光信号は、信号加算器12_1により互
いに加算された後、初段増幅器3_10に入力される。
尚、ここでは5個の光電子増倍管4_7を配列した例を
示したが、光電子増倍管4_7の配列個数は5個に限ら
れるものでないことはもちろんである。
〜図4に示した読取機構が備えられており、各光電子増
倍管4_7の受光信号は、信号加算器12_1により互
いに加算された後、初段増幅器3_10に入力される。
尚、ここでは5個の光電子増倍管4_7を配列した例を
示したが、光電子増倍管4_7の配列個数は5個に限ら
れるものでないことはもちろんである。
【0028】図7は、図6に示す放射線画像読取装置に
おける個々の光電子増倍管の感度の制御方法を示した図
である。各光電子増倍管PM1〜PM5からの出力信号
は、上述したように信号加算器12_1によって単一の
信号に合成される。即ち、励起レーザ光の走査によって
順次発光した輝尽発光光は、最も近くにある光電子増倍
管では大きな信号として、離れた位置にある光電子増倍
管では小さな信号として受光され合成されるので、信号
加算器12_1で合成することによって、連続した時系
列の信号が得られることになる。
おける個々の光電子増倍管の感度の制御方法を示した図
である。各光電子増倍管PM1〜PM5からの出力信号
は、上述したように信号加算器12_1によって単一の
信号に合成される。即ち、励起レーザ光の走査によって
順次発光した輝尽発光光は、最も近くにある光電子増倍
管では大きな信号として、離れた位置にある光電子増倍
管では小さな信号として受光され合成されるので、信号
加算器12_1で合成することによって、連続した時系
列の信号が得られることになる。
【0029】信号加算器12_1で合成された信号は、
初段増幅器3_10によりA/D変換器3_11に最適
な信号レベルに増幅されA/D変換器3_11でデジタ
ルの画像信号に変換されて画像メモリ3_12に蓄えら
れるとともに、信号加算器12_1で合成された信号は
高電圧制御機構12_2にも入力される。高電圧制御機
構12_2では、各光電子増倍管PM1〜PM5毎に設
けられた高電圧電源12_7の出力電圧が制御される。
初段増幅器3_10によりA/D変換器3_11に最適
な信号レベルに増幅されA/D変換器3_11でデジタ
ルの画像信号に変換されて画像メモリ3_12に蓄えら
れるとともに、信号加算器12_1で合成された信号は
高電圧制御機構12_2にも入力される。高電圧制御機
構12_2では、各光電子増倍管PM1〜PM5毎に設
けられた高電圧電源12_7の出力電圧が制御される。
【0030】図8は、図7に示す高電圧制御機構12_
2の内部ブロック図である。信号加算器12_1から入
力された信号は、平均化回路12_3に入力される。平
均化回路12_3では、1走査の1/5(光電子増倍管
の数の逆数)の時間毎の平均値を順次出力する。この平
均値はコンパレータ12_4に入力され、予め設定され
た設定値と比較し、平均化回路12_3からの平均値の
方が大きければ光電子増倍管の印加電圧を小さくするよ
うに、平均値の方が小さければ光電子増倍管の印加電圧
を大きくするように高電圧制御回路12_5を制御す
る。高電圧制御回路12_5は、平均化回路12_3か
ら平均値が出力される毎に、順次、高電圧電源12_7
(図7参照)の出力電圧を制御する信号を発生する。こ
の制御信号は、切り換え器12_8を経由し、さらに光
電子増倍管に対応した信号保持回路12_6を経由し
て、高電圧電源12_7に送られる。信号保持回路12
_6は、次の新たな制御信号が入力されるまで、従前の
制御信号を保持するためのものである。
2の内部ブロック図である。信号加算器12_1から入
力された信号は、平均化回路12_3に入力される。平
均化回路12_3では、1走査の1/5(光電子増倍管
の数の逆数)の時間毎の平均値を順次出力する。この平
均値はコンパレータ12_4に入力され、予め設定され
た設定値と比較し、平均化回路12_3からの平均値の
方が大きければ光電子増倍管の印加電圧を小さくするよ
うに、平均値の方が小さければ光電子増倍管の印加電圧
を大きくするように高電圧制御回路12_5を制御す
る。高電圧制御回路12_5は、平均化回路12_3か
ら平均値が出力される毎に、順次、高電圧電源12_7
(図7参照)の出力電圧を制御する信号を発生する。こ
の制御信号は、切り換え器12_8を経由し、さらに光
電子増倍管に対応した信号保持回路12_6を経由し
て、高電圧電源12_7に送られる。信号保持回路12
_6は、次の新たな制御信号が入力されるまで、従前の
制御信号を保持するためのものである。
【0031】以上のように、各光電子増倍管の印加電圧
を制御することにより、各光電子増倍管の感度を制御す
ることができ、結果として各光電子増倍管から出力され
る平均的な信号レベルが、常に一定となるように制御さ
れる。図9は、図6に示す放射線画像読取装置を用いた
読取りにより得られた、従来例における図17と同様な
胸部画像を示した図、図10は、図9に示す走査線1,
2における、5個の各光電子増倍管PM1〜PM5に印
加される電圧を示した図、図11は、各走査線1,2に
おける信号加算器12_1により合成された信号波形を
示した図、図12は、図9に示す画像全体の画像信号値
のヒストグラムを表わした図である。
を制御することにより、各光電子増倍管の感度を制御す
ることができ、結果として各光電子増倍管から出力され
る平均的な信号レベルが、常に一定となるように制御さ
れる。図9は、図6に示す放射線画像読取装置を用いた
読取りにより得られた、従来例における図17と同様な
胸部画像を示した図、図10は、図9に示す走査線1,
2における、5個の各光電子増倍管PM1〜PM5に印
加される電圧を示した図、図11は、各走査線1,2に
おける信号加算器12_1により合成された信号波形を
示した図、図12は、図9に示す画像全体の画像信号値
のヒストグラムを表わした図である。
【0032】図9に示す走査線1を走査する際は、輝尽
蛍光体パネル3_1に蓄積記録された放射線エネルギー
量は、従来例における図18(A)に示すように、中央
の縦隔部に相当する位置の蓄積エネルギー量が小さいの
で、光電子増倍管(PM3)の印加電圧は他よりも大き
く、そのすぐ両側(PM2、PM4)の印加電圧は両端
(PM1,PM5)よりも若干大きくなっている。また
走査線2では、図18(B)に示すように、中央の縦隔
部および心臓に相当する位置の蓄積エネルギー量が走査
線1の場合よりもさらに小さくなっているので、中央部
の光電子増倍管(PM2,PM3,PM4)の印加電圧
は走査線1の場合よりもさらに大きくなっている。その
結果、走査線1,2とも、画像信号は、図11(A),
(B)に示すように略一定の信号レベルとなる。このよ
うに、画像信号が略一定の強度になるように光電子増倍
管の印加電圧を制御することにより、図12に示すよう
にヒストグラムの信号分布範囲が狭くなる。このこと
は、換言すれば、信号が圧縮されたことになる。
蛍光体パネル3_1に蓄積記録された放射線エネルギー
量は、従来例における図18(A)に示すように、中央
の縦隔部に相当する位置の蓄積エネルギー量が小さいの
で、光電子増倍管(PM3)の印加電圧は他よりも大き
く、そのすぐ両側(PM2、PM4)の印加電圧は両端
(PM1,PM5)よりも若干大きくなっている。また
走査線2では、図18(B)に示すように、中央の縦隔
部および心臓に相当する位置の蓄積エネルギー量が走査
線1の場合よりもさらに小さくなっているので、中央部
の光電子増倍管(PM2,PM3,PM4)の印加電圧
は走査線1の場合よりもさらに大きくなっている。その
結果、走査線1,2とも、画像信号は、図11(A),
(B)に示すように略一定の信号レベルとなる。このよ
うに、画像信号が略一定の強度になるように光電子増倍
管の印加電圧を制御することにより、図12に示すよう
にヒストグラムの信号分布範囲が狭くなる。このこと
は、換言すれば、信号が圧縮されたことになる。
【0033】図13は、圧縮された信号に対する表示階
調曲線を示した図である。従来例の図20と比較して明
らかなように、全ての信号の範囲を表示することが可能
であり、かつコントラスト分解能に優れた表示が可能で
ある。
調曲線を示した図である。従来例の図20と比較して明
らかなように、全ての信号の範囲を表示することが可能
であり、かつコントラスト分解能に優れた表示が可能で
ある。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
主走査方向に沿って配列された複数の電子増倍管もしく
は複数の二次電子増倍部を有する長尺の電子増倍管を備
え、感度を互いに独立に制御するようにしたため、広い
強度範囲に分布した放射線画像情報を、良好なコントラ
スト分解能で表示するに適した画像信号を得ることが可
能となる。
主走査方向に沿って配列された複数の電子増倍管もしく
は複数の二次電子増倍部を有する長尺の電子増倍管を備
え、感度を互いに独立に制御するようにしたため、広い
強度範囲に分布した放射線画像情報を、良好なコントラ
スト分解能で表示するに適した画像信号を得ることが可
能となる。
【図1】本発明の一実施例の放射線画像読取装置に用い
られる読取機構を示した斜視図である。
られる読取機構を示した斜視図である。
【図2】本発明の一実施例の放射線画像読取装置に用い
られる読取機構を示した分解斜視図である。
られる読取機構を示した分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施例の放射線画像読取装置に用い
られる読取機構を示したれ平面図である。
られる読取機構を示したれ平面図である。
【図4】図1〜図3に示す読取機構を用いた読取りの様
子を示した模式図である。
子を示した模式図である。
【図5】本発明において採用し得る読取機構の他の例を
示した平面図である。
示した平面図である。
【図6】本発明の放射線画像読取装置の一実施例を表わ
した概略構成図である。
した概略構成図である。
【図7】図6に示す放射線画像読取装置における個々の
光電子増倍管の感度の制御方法を示した図である。
光電子増倍管の感度の制御方法を示した図である。
【図8】図7に示す高電圧制御機構の内部ブロック図で
ある。
ある。
【図9】図6に示す放射線画像読取装置を用いた読取り
により得られた、従来例における図17と同様な胸部画
像を示した図である。
により得られた、従来例における図17と同様な胸部画
像を示した図である。
【図10】図9に示す走査線1,2における、5個の各
光電子増倍管PM1〜PM5に印加される電圧を示した
図である。
光電子増倍管PM1〜PM5に印加される電圧を示した
図である。
【図11】各走査線1,2における信号加算器により合
成された信号波形を示した図である。
成された信号波形を示した図である。
【図12】図9に示す画像全体の画像信号値のヒストグ
ラムを表わした図である。
ラムを表わした図である。
【図13】圧縮された信号に対する表示階調曲線を示し
た図である。
た図である。
【図14】輝尽蛍光体を用いたシステムにおける、従来
の放射線画像読取装置の概略構成図である。
の放射線画像読取装置の概略構成図である。
【図15】従来の放射線画像読取装置に用いられる導光
路(集光体)の一例を示した概略斜視図である。
路(集光体)の一例を示した概略斜視図である。
【図16】従来の放射線画像読取装置に用いられる導光
路(集光体)の他の例を示した概略斜視図である。
路(集光体)の他の例を示した概略斜視図である。
【図17】図14に示す放射線画像読取装置を用いて読
取ることにより得られた画像信号が担持する放射線画像
を表わした図である。
取ることにより得られた画像信号が担持する放射線画像
を表わした図である。
【図18】図17に示す走査線1,2に沿う画像信号波
形を表わした図である。
形を表わした図である。
【図19】図14に示す放射線画像読取装置を用いた読
取りにより得られた画像信号のヒストグラムを表わした
図である。
取りにより得られた画像信号のヒストグラムを表わした
図である。
【図20】表示階調曲線を表わした図である。
3_1 輝尽蛍光体パネル 3_2 レーザビーム 3_4 半導体レーザ 4 集光体 4_7 複数の光電子増倍管 4_10 複数の二次電子増倍部 12_1 信号加算器 12_2 高電圧制御機構 12_7 高電圧電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 5/32
Claims (4)
- 【請求項1】 被写体の放射線画像が蓄積記録された輝
尽蛍光体に主走査方向に繰り返し励起光を走査する主走
査手段と、前記輝尽蛍光体もしくは前記励起光を副走査
方向に相対的に移動させる副走査手段と、前記励起光に
よる各走査点から発せられた輝尽発光光を受光して前記
放射線画像を担持する画像信号を得る光電変換手段とを
備えた放射線画像読取装置において、 前記光電変換手段が、前記主走査方向に沿って配列され
た複数の光電子増倍管と、該複数の光電子増倍管の感度
を互いに独立に制御する制御部とを備えたことを特徴と
する放射線画像読取装置。 - 【請求項2】 前記制御部が、前記複数の光電子増倍管
の各出力信号強度が予め設定された信号強度に略一致す
るように前記複数の光電子増倍管の感度をそれぞれ制御
するものであることを特徴とする請求項1記載の放射線
画像読取装置。 - 【請求項3】 被写体の放射線画像が蓄積記録された輝
尽蛍光体に主走査方向に繰り返し励起光を走査する主走
査手段と、前記輝尽蛍光体もしくは前記励起光を副走査
方向に相対的に移動させる副走査手段と、前記励起光に
よる各走査点から発せられた輝尽発光光を受光して前記
放射線画像を担持する画像信号を得る光電変換手段とを
備えた放射線画像読取装置において、 前記光電変換手段が、前記主走査方向に沿って延びるよ
うに配置された長尺の光電面及び該光電面の長手方向に
沿って配列された複数の二次電子増倍部を有する長尺の
光電子増倍管と、前記複数の二次電子増倍部の感度を互
いに独立に制御する制御部とを備えたことを特徴とする
放射線画像読取装置。 - 【請求項4】 前記制御部が、前記複数の二次電子増倍
部の各出力信号強度が予め設定された信号強度に略一致
するように前記複数の二次電子増倍部の感度をそれぞれ
制御するものであることを特徴とする請求項3記載の放
射線画像読取装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4235988A JPH0678908A (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 放射線画像読取装置 |
US08/111,886 US5404024A (en) | 1992-09-03 | 1993-08-26 | Radiation image reading apparatus |
DE4329691A DE4329691A1 (de) | 1992-09-03 | 1993-09-02 | Strahlungsbild-Lesegerät |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4235988A JPH0678908A (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 放射線画像読取装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0678908A true JPH0678908A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=16994153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4235988A Withdrawn JPH0678908A (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 放射線画像読取装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5404024A (ja) |
JP (1) | JPH0678908A (ja) |
DE (1) | DE4329691A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008508804A (ja) * | 2004-07-27 | 2008-03-21 | サーノフ コーポレーション | 拡張ダイナミック・レンジを有する撮像方法および装置 |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5541421A (en) * | 1994-11-21 | 1996-07-30 | Eastman Kodak Company | Light collector having optically coated acrylic substrate |
US5506417A (en) * | 1994-11-21 | 1996-04-09 | Eastman Kodak Company | Light collector for photostimulable phosphor imaging systems |
DE29510683U1 (de) * | 1995-07-09 | 1995-08-31 | Thoms, Michael, Dr., 91058 Erlangen | Einrichtung zum Lesen von Bildinformationen einer Bildvorlage |
JP3012794B2 (ja) * | 1995-10-02 | 2000-02-28 | 日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社 | スキャナ装置 |
US5633510A (en) * | 1995-11-17 | 1997-05-27 | Eastman Kodak Company | Storage phosphor reader calibration technique |
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