JPH0677867B2 - 溶接クロッシング及びその製造方法 - Google Patents
溶接クロッシング及びその製造方法Info
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- JPH0677867B2 JPH0677867B2 JP2109988A JP2109988A JPH0677867B2 JP H0677867 B2 JPH0677867 B2 JP H0677867B2 JP 2109988 A JP2109988 A JP 2109988A JP 2109988 A JP2109988 A JP 2109988A JP H0677867 B2 JPH0677867 B2 JP H0677867B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐摩耗性、耐久性に優れた鉄道分岐器用溶接ク
ロッシングおよびその製造方法に関する。
ロッシングおよびその製造方法に関する。
(従来技術とその問題点) 鉄道分岐器用クロッシングとしては、高マンガン鋳鋼を
使用したマンガンクロッシングと炭素鋼を使用した溶接
クロッシングとが使用されており、前者クロッシングは
耐摩耗性、靭性に富み、耐久性に優れる利点があるが、
前後端の溶接が困難で、継目板等を用いて連結する必要
があるため、継目欠線部が発生するという欠点がある。
使用したマンガンクロッシングと炭素鋼を使用した溶接
クロッシングとが使用されており、前者クロッシングは
耐摩耗性、靭性に富み、耐久性に優れる利点があるが、
前後端の溶接が困難で、継目板等を用いて連結する必要
があるため、継目欠線部が発生するという欠点がある。
他方、後者溶接クロッシングはその前後端を溶接するこ
とができるため、継目欠線部がない利点はあるが、溶極
式溶接(被覆アーク、MAG溶接等)の場合は、溶融性を
考慮して、通常炭素量を制限した中炭素鋼(C:0.33〜0.
38%)を使用しているため、熱処理によっても十分な強
度を発揮しえないで、熱処理時の焼き入れ性を向上させ
るため、Cr,Mo,B等の合金を添加しているが、高炭素鋼
の熱処理材や高マンガン鋼に比して乗移り部付近での摩
耗、ヘタリが生じ易い欠点がある。
とができるため、継目欠線部がない利点はあるが、溶極
式溶接(被覆アーク、MAG溶接等)の場合は、溶融性を
考慮して、通常炭素量を制限した中炭素鋼(C:0.33〜0.
38%)を使用しているため、熱処理によっても十分な強
度を発揮しえないで、熱処理時の焼き入れ性を向上させ
るため、Cr,Mo,B等の合金を添加しているが、高炭素鋼
の熱処理材や高マンガン鋼に比して乗移り部付近での摩
耗、ヘタリが生じ易い欠点がある。
また、ノーズレール前部の頭部幅の狭い部分の溶接が困
難なため、腹部厚の厚い特殊断面レールを圧延または鍛
造により成形し、加工した素材を使用しなければならな
いという経済的な欠点がある。
難なため、腹部厚の厚い特殊断面レールを圧延または鍛
造により成形し、加工した素材を使用しなければならな
いという経済的な欠点がある。
いずれにしても列車の速度向上や低騒音化が望まれる現
状にあっては、分岐器内ではできるだけ継目欠線部を無
くするだけでなく、使用部材の耐摩耗性、耐久性の向上
を図ることが必要であり、従来のマンガンクロッシング
および溶接クロッシングのいずれも満足できるものでな
い。
状にあっては、分岐器内ではできるだけ継目欠線部を無
くするだけでなく、使用部材の耐摩耗性、耐久性の向上
を図ることが必要であり、従来のマンガンクロッシング
および溶接クロッシングのいずれも満足できるものでな
い。
(発明の目的) 本発明は溶接クロッシングを用い、かかる溶接クロッシ
ングの長所である前後普通レールとの継目欠線部がない
利点を利用しつつその欠点である耐摩耗性、耐久性の向
上を図ることのできる改良された溶接クロッシングおよ
びその製造方法を提供することを目的とする。
ングの長所である前後普通レールとの継目欠線部がない
利点を利用しつつその欠点である耐摩耗性、耐久性の向
上を図ることのできる改良された溶接クロッシングおよ
びその製造方法を提供することを目的とする。
(発明の着眼点及び構成) 本発明は従来の溶接クロッシングの耐久性のない原因は
溶接性を考慮して炭素量を普通レールの約1/2の0.33〜
0.38%と低い炭素合金鋼レールを用い、熱処理(焼入
れ、焼戻し)して耐摩耗性および靭性を向上させたもの
であるが、なお十分でない上に、更に素材レールを熱処
理後、長短ノーズレールを溶接して製造しているため、
衝撃荷重のかかり易いノーズレールの頭部溶接部が軟化
した状態となったままであることに起因するものである
ことに着目してなされたものであり、その第1の構成
は、一対のウイングレール間に一対のノーズレールを挟
持してなる溶接クロッシングにおいて、「レール素材が
C:0.70〜0.82%を含有する高炭素鋼レール材であり、一
対のノーズレールの頭部が母材同士を直接又はレール材
とほぼ同一化学成分を有する共金ワイヤで溶接されてい
るとともに、頭部全体が均質な微細パーライトを含むノ
ーズレール踏面を形成してなる」ことを要旨とする溶接
クロッシングにある。
溶接性を考慮して炭素量を普通レールの約1/2の0.33〜
0.38%と低い炭素合金鋼レールを用い、熱処理(焼入
れ、焼戻し)して耐摩耗性および靭性を向上させたもの
であるが、なお十分でない上に、更に素材レールを熱処
理後、長短ノーズレールを溶接して製造しているため、
衝撃荷重のかかり易いノーズレールの頭部溶接部が軟化
した状態となったままであることに起因するものである
ことに着目してなされたものであり、その第1の構成
は、一対のウイングレール間に一対のノーズレールを挟
持してなる溶接クロッシングにおいて、「レール素材が
C:0.70〜0.82%を含有する高炭素鋼レール材であり、一
対のノーズレールの頭部が母材同士を直接又はレール材
とほぼ同一化学成分を有する共金ワイヤで溶接されてい
るとともに、頭部全体が均質な微細パーライトを含むノ
ーズレール踏面を形成してなる」ことを要旨とする溶接
クロッシングにある。
本発明において使用する高炭素鋼レール材はNHHレール
用材料として使用されている50N又は60Kレール材等を使
用することができる。
用材料として使用されている50N又は60Kレール材等を使
用することができる。
また、レール材とほぼ同一化学成分を有する共金ワイヤ
とは、例えば、C:0.70〜0.82%、Si:0.15〜0.30%、Mn:
0.70〜1.10%を含む組成からなるものを使用するのが好
ましい。
とは、例えば、C:0.70〜0.82%、Si:0.15〜0.30%、Mn:
0.70〜1.10%を含む組成からなるものを使用するのが好
ましい。
溶接部はノーズレール踏面の耐摩耗性を向上させること
を目的とするものであるから、一対のノーズレールの少
なくとも頭部を母材同士を直接、またはレール材とほぼ
同一化学成分を有する共金ワイヤを用いて溶接し、その
他の継手部は80K又は100K級のワイヤを用いて溶接すれ
ばよいが、ベース部をも母材同士を直接、または共金ワ
イヤを用いて溶接してもよい。
を目的とするものであるから、一対のノーズレールの少
なくとも頭部を母材同士を直接、またはレール材とほぼ
同一化学成分を有する共金ワイヤを用いて溶接し、その
他の継手部は80K又は100K級のワイヤを用いて溶接すれ
ばよいが、ベース部をも母材同士を直接、または共金ワ
イヤを用いて溶接してもよい。
通常、ノーズレールは頭部とベース部とを溶接し、腹部
は中空とする(第5図および第6図)が、一対のノーズ
レールを例えば、普通レールと同一断面形状の対称形の
ものを使用する場合は、普通レールを並列配置し、前部
は腹部をも溶接して中実とすると(第4図参照)、レー
ルの構造強度が増加するので好ましい。かかる腹部中実
形態は第7図に示すような特殊断面形状のものであって
も同一断面形状の対称形のものを使用する場合は望まし
い形態である。
は中空とする(第5図および第6図)が、一対のノーズ
レールを例えば、普通レールと同一断面形状の対称形の
ものを使用する場合は、普通レールを並列配置し、前部
は腹部をも溶接して中実とすると(第4図参照)、レー
ルの構造強度が増加するので好ましい。かかる腹部中実
形態は第7図に示すような特殊断面形状のものであって
も同一断面形状の対称形のものを使用する場合は望まし
い形態である。
溶接された一対のノーズレールは熱処理に付され、微細
パーライトを含むほぼ均一なノーズレール踏面を形成す
るが、通常行われる熱処理、即ち、レール頭部を約800
℃以上の焼き入れ温度に加熱した後、噴水焼き入れを行
って一度焼き入れマルテンサイト組織を造り、引き続い
て約550〜580℃で焼戻しを行う(Q・T処理)よりも、
レール頭部を約800℃以上の焼き入れ温度に加熱した
後、スラッククエンチ(以下、S・Qとも記す)熱処理
法より緩冷するのが好ましい。
パーライトを含むほぼ均一なノーズレール踏面を形成す
るが、通常行われる熱処理、即ち、レール頭部を約800
℃以上の焼き入れ温度に加熱した後、噴水焼き入れを行
って一度焼き入れマルテンサイト組織を造り、引き続い
て約550〜580℃で焼戻しを行う(Q・T処理)よりも、
レール頭部を約800℃以上の焼き入れ温度に加熱した
後、スラッククエンチ(以下、S・Qとも記す)熱処理
法より緩冷するのが好ましい。
ここに、JIS熱処理用語には「SQとはオーステナイト化
温度域から焼入れして鋼を硬化する過程で、それぞれの
鋼の臨界冷却速度よりややおそい速度で冷却する焼入れ
をいい、この場合、鋼は完全に硬化せずマルテンサイト
のほかに、ベーナイト、微細パーライトの混在組織を生
成する」と広い意味に規定されているが、本発明におけ
るS・Q熱処理法は冷却速度をコントロールし、微細パ
ーライト組織を作ることが肝要である。
温度域から焼入れして鋼を硬化する過程で、それぞれの
鋼の臨界冷却速度よりややおそい速度で冷却する焼入れ
をいい、この場合、鋼は完全に硬化せずマルテンサイト
のほかに、ベーナイト、微細パーライトの混在組織を生
成する」と広い意味に規定されているが、本発明におけ
るS・Q熱処理法は冷却速度をコントロールし、微細パ
ーライト組織を作ることが肝要である。
具体的にはレール、少なくともレール頭部をAc3点(800
℃)以上の焼き入れ温度に加熱し、素材レールをオース
テナイト変態させた後、第8図のS・Q冷却曲線に沿っ
て緩冷させると、S・Q冷却曲線がCCT線図と交わるPs
点でパーライト変態が開始し、Pf点でパーライト変態が
完了し、微細パーライト組織だけを生成させることがで
きる。なお、第8図中、CCTは連続冷却変態曲線、Msは
マルテンサイト変態開始点である。
℃)以上の焼き入れ温度に加熱し、素材レールをオース
テナイト変態させた後、第8図のS・Q冷却曲線に沿っ
て緩冷させると、S・Q冷却曲線がCCT線図と交わるPs
点でパーライト変態が開始し、Pf点でパーライト変態が
完了し、微細パーライト組織だけを生成させることがで
きる。なお、第8図中、CCTは連続冷却変態曲線、Msは
マルテンサイト変態開始点である。
他方、本発明の第2の構成では、上記溶接クロッシング
を製造する方法を提供するもので、上記本発明の第1の
構成を有する溶接クロッシングを製造するためには、
(1)レール素材がC=0.70〜0.82%を含有する高炭素
レール材とほぼ同材質の溶接棒がコイル巻きにて製作で
き、(2)上記溶接棒で上記高炭素レールを溶接して、
溶着金属および熱影響部が母材レールと同等の性質を有
するものになり得、(3)溶接作業が能率よく実施でき
る、例えば自動溶接が可能であり、(4)ノーズレール
を溶接後、S・Q熱処理法が適用可能であることを要件
とするため、「一対のウイングレール間に一対のノーズ
レールを溶接挟持してなる溶接クロッシングを製造する
にあたり、一対のウイングレール及び一対のノーズレー
ルをC:0.70〜0.82%を含有する高炭素鋼レール材を用い
て製造し、一対のノーズレールの少なくとも頭部を狭開
先溶接法にて溶接した後、スラッククエンチ法により熱
処理して頭部全体を微細パーライトにする」ことを要旨
とする製造方法にある。
を製造する方法を提供するもので、上記本発明の第1の
構成を有する溶接クロッシングを製造するためには、
(1)レール素材がC=0.70〜0.82%を含有する高炭素
レール材とほぼ同材質の溶接棒がコイル巻きにて製作で
き、(2)上記溶接棒で上記高炭素レールを溶接して、
溶着金属および熱影響部が母材レールと同等の性質を有
するものになり得、(3)溶接作業が能率よく実施でき
る、例えば自動溶接が可能であり、(4)ノーズレール
を溶接後、S・Q熱処理法が適用可能であることを要件
とするため、「一対のウイングレール間に一対のノーズ
レールを溶接挟持してなる溶接クロッシングを製造する
にあたり、一対のウイングレール及び一対のノーズレー
ルをC:0.70〜0.82%を含有する高炭素鋼レール材を用い
て製造し、一対のノーズレールの少なくとも頭部を狭開
先溶接法にて溶接した後、スラッククエンチ法により熱
処理して頭部全体を微細パーライトにする」ことを要旨
とする製造方法にある。
本発明方法において、使用可能な狭開先溶接方法として
は、母材同士を直接溶接する電子ビーム溶接法、レール
材とほぼ同一の化学成分を有する共金ワイヤを用いるTI
G溶接法が挙げられる。
は、母材同士を直接溶接する電子ビーム溶接法、レール
材とほぼ同一の化学成分を有する共金ワイヤを用いるTI
G溶接法が挙げられる。
また、一対のノーズレールは通常、頭部およびベース部
を溶接して腹部を中空に形成するが(第5図および第6
図参照)、本発明においては長短ノーズレールを溶接す
るのではなく、一対の対称形状のノーズレールを溶接す
るので、その前部は頭部だけでなく、ベース部から腹部
にかけても狭開先を形成し、ベース部から腹部に渡って
も溶接して腹部を中実とし(第4図および第7図参
照)、中程から後部は腹部中空に形成するのが好まし
い。
を溶接して腹部を中空に形成するが(第5図および第6
図参照)、本発明においては長短ノーズレールを溶接す
るのではなく、一対の対称形状のノーズレールを溶接す
るので、その前部は頭部だけでなく、ベース部から腹部
にかけても狭開先を形成し、ベース部から腹部に渡って
も溶接して腹部を中実とし(第4図および第7図参
照)、中程から後部は腹部中空に形成するのが好まし
い。
上記ウイングレールおよびノーズレールを一体化して固
定クロッシングを製造する場合は、通常側部10aおよび
ベース部10bを溶接して一体化するが(第6図および第
7図参照)、ベース部10bのみの溶接により一体化して
溶接クロッシングを製造するようにすると(第4図およ
び第5図参照)、構造を簡単にすることができる。
定クロッシングを製造する場合は、通常側部10aおよび
ベース部10bを溶接して一体化するが(第6図および第
7図参照)、ベース部10bのみの溶接により一体化して
溶接クロッシングを製造するようにすると(第4図およ
び第5図参照)、構造を簡単にすることができる。
以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づき、詳細に
説明する。
説明する。
(実施例) 第1図は本発明に係る製造方法によって製造された溶接
クロッシング1の全体を示す平面図で、一対のウイング
レール10、10間に第2図に示すように互いに対称形をな
す普通レールと同一断面形状を有する一対のノーズレー
ル11、11を背中合わせにして溶接し、熱処理を施した
後、溶接挟持して形成される。
クロッシング1の全体を示す平面図で、一対のウイング
レール10、10間に第2図に示すように互いに対称形をな
す普通レールと同一断面形状を有する一対のノーズレー
ル11、11を背中合わせにして溶接し、熱処理を施した
後、溶接挟持して形成される。
第4図はそのA−A線断面図、第5図はそのB−B線断
面図で、一対の対称形のノーズレール11、11は第3図に
示すように、前部は頭部11aが共金ワイヤを用いて狭開
先溶接されるとともに、ベース部11bから腹部11cにかけ
て80または100K級ワイヤを用いて狭開先にて溶接され、
腹部11cは中実になっている一方、中程から後部は頭部1
1aが共金ワイヤを用いて狭開先溶接されるとともに、ベ
ース部11bを80または100K級ワイヤを用いて狭開先にて
溶接され、腹部11cは中空になっている。
面図で、一対の対称形のノーズレール11、11は第3図に
示すように、前部は頭部11aが共金ワイヤを用いて狭開
先溶接されるとともに、ベース部11bから腹部11cにかけ
て80または100K級ワイヤを用いて狭開先にて溶接され、
腹部11cは中実になっている一方、中程から後部は頭部1
1aが共金ワイヤを用いて狭開先溶接されるとともに、ベ
ース部11bを80または100K級ワイヤを用いて狭開先にて
溶接され、腹部11cは中空になっている。
他方、上記溶接されたノーズレール11、11はその両側に
位置するウイングレール10、10とベース部10bにおいて
のみ溶接されて一体化され、固定クロッシングを形成し
ている。
位置するウイングレール10、10とベース部10bにおいて
のみ溶接されて一体化され、固定クロッシングを形成し
ている。
かかる溶接クロッシング1はその前後端において普通レ
ールと継目欠線部がないように溶接されて分岐器を構成
する。
ールと継目欠線部がないように溶接されて分岐器を構成
する。
以下、上記溶接クロッシングの製造例を具体的に説明す
る。上記ウイングレール10およびノーズレール11はNHH
レール用高炭素鋼(炭素量0.70〜0.82重量%)が使用さ
れるとともに、溶接ワイヤとしては上記NHHレール用高
炭素鋼とほぼ同等の化学成分を有するワイヤを使用し
た。
る。上記ウイングレール10およびノーズレール11はNHH
レール用高炭素鋼(炭素量0.70〜0.82重量%)が使用さ
れるとともに、溶接ワイヤとしては上記NHHレール用高
炭素鋼とほぼ同等の化学成分を有するワイヤを使用し
た。
一対のノーズレール間の開先は8〜10mm程度となし、母
材を約400℃に予熱し、狭開先TIG溶接法にて溶接した。
材を約400℃に予熱し、狭開先TIG溶接法にて溶接した。
かかる溶接方法により、上記NHHレールとほぼ同材質の
溶接棒を使用して自動溶接することが可能であり、ノー
ズレールの踏面は溶着金属および熱影響部が母材レール
と同等の性質を有するものになる。
溶接棒を使用して自動溶接することが可能であり、ノー
ズレールの踏面は溶着金属および熱影響部が母材レール
と同等の性質を有するものになる。
次いで、上記方法により製造されたV字状ノーズレール
(第2図参照)は次のように熱処理される。
(第2図参照)は次のように熱処理される。
溶接済ノーズレールを予熱炉に入れ、約500℃に加熱し
た後、連続熱処理装置にてV字状ノーズレールの頭部を
約800℃に加熱し、さらに、圧縮空気を噴射しS・Q冷
却曲線に沿って緩冷させ、微細パーライト組織を生成さ
せる。
た後、連続熱処理装置にてV字状ノーズレールの頭部を
約800℃に加熱し、さらに、圧縮空気を噴射しS・Q冷
却曲線に沿って緩冷させ、微細パーライト組織を生成さ
せる。
V字状ノーズレールの頭部の熱処理が完了した後、ノー
ズレールとウイングレールとはベース部を溶接すること
により一体化する。この場合、間隔材及びボルトを用い
てノーズレールとウイングレールとを結合するようにし
てもよい。
ズレールとウイングレールとはベース部を溶接すること
により一体化する。この場合、間隔材及びボルトを用い
てノーズレールとウイングレールとを結合するようにし
てもよい。
(発明の効果) 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、一対の
ウイングレール間に一対のノーズレールを溶接挟持して
なる溶接クロッシングにおいて、レール素材がC:0.70〜
0.82%を含有する高炭素鋼レール材であり、少なくとも
一対のノーズレールの頭部がレール材とほぼ同一化学成
分を有する共金ワイヤで溶接され、熱処理により微細パ
ーライトを含むほぼ均一なノーズレール踏面を形成した
ので、溶接クロッシングの欠点である耐摩耗性、耐久性
を向上させることができる。
ウイングレール間に一対のノーズレールを溶接挟持して
なる溶接クロッシングにおいて、レール素材がC:0.70〜
0.82%を含有する高炭素鋼レール材であり、少なくとも
一対のノーズレールの頭部がレール材とほぼ同一化学成
分を有する共金ワイヤで溶接され、熱処理により微細パ
ーライトを含むほぼ均一なノーズレール踏面を形成した
ので、溶接クロッシングの欠点である耐摩耗性、耐久性
を向上させることができる。
また、本発明によれば、一対のウイングレール間に一対
のノーズレールを挟持してなる溶接クロッシングを製造
するにあたり、一対のウイングレール及び一対のノーズ
レールをC:0.70〜0.82%を含有する高炭素鋼レール材を
用いて製造し、一対のノーズレールの少なくとも頭部を
狭開先にて直接または共金ワイヤーを用いて溶接した
後、スラッククエンチ法により熱処理するので、高炭素
鋼レールを使用した耐摩耗性、耐久性に優れる溶接クロ
ッシングを安価に製造することができる。
のノーズレールを挟持してなる溶接クロッシングを製造
するにあたり、一対のウイングレール及び一対のノーズ
レールをC:0.70〜0.82%を含有する高炭素鋼レール材を
用いて製造し、一対のノーズレールの少なくとも頭部を
狭開先にて直接または共金ワイヤーを用いて溶接した
後、スラッククエンチ法により熱処理するので、高炭素
鋼レールを使用した耐摩耗性、耐久性に優れる溶接クロ
ッシングを安価に製造することができる。
さらに、狭開先により一対の対称形のノーズレールを溶
接してV字状ノーズレールを形成するので、普通レール
断面形状を有する素材をノーズレールとして使用するこ
とができる等、製造コストの低減を図ることができる。
接してV字状ノーズレールを形成するので、普通レール
断面形状を有する素材をノーズレールとして使用するこ
とができる等、製造コストの低減を図ることができる。
これにより、分岐器内において継目欠線部を無くするだ
けでなく、使用部材の耐久性の向上を図ることができ、
分岐器内の騒音と保守の軽減を図り、分岐器の基準線側
の列車通過速度を向上させることができるので、列車の
速度向上が課題の現状にあってはその意義は図り知れな
い。
けでなく、使用部材の耐久性の向上を図ることができ、
分岐器内の騒音と保守の軽減を図り、分岐器の基準線側
の列車通過速度を向上させることができるので、列車の
速度向上が課題の現状にあってはその意義は図り知れな
い。
第1図は本発明に係る製造方法によって製造された溶接
クロッシング1の全体を示す平面図で、第2図は一対の
対称形ノーズレールを溶接したV字状ノーズレールの平
面図、第3図はその中央縦断面図、第4図は第1図のA
−A線断面図、第5図はB−B線断面図、第6図および
第7図は特殊断面形状の一対のノーズレールの溶接形態
を示す上記第4図相当図、第8図はS・Q熱処理法を説
明するための図である。 1……溶接クロッシング、10……ウイングレール、11…
…ノーズレール
クロッシング1の全体を示す平面図で、第2図は一対の
対称形ノーズレールを溶接したV字状ノーズレールの平
面図、第3図はその中央縦断面図、第4図は第1図のA
−A線断面図、第5図はB−B線断面図、第6図および
第7図は特殊断面形状の一対のノーズレールの溶接形態
を示す上記第4図相当図、第8図はS・Q熱処理法を説
明するための図である。 1……溶接クロッシング、10……ウイングレール、11…
…ノーズレール
Claims (6)
- 【請求項1】一対のウイングレールの間に一対のノーズ
レールを挟持してなる溶接クロッシングにおいて、レー
ル素材がC:0.70〜0.82%を含有する高炭素鋼レール材で
あり、一対のノーズレールの頭部が母材同士を直接又は
レール材とほぼ同一化学成分を有する共金ワイヤで溶接
されているとともに、頭部全体が均質な微細パーライト
を含むノーズレール踏面を形成してなることを特徴とす
る溶接クロッシング。 - 【請求項2】一対のノーズレールは普通レールと同一断
面形状を有する素材を用いて対称形に溶接されている前
記第項記載の溶接クロッシング。 - 【請求項3】対称形をなす一対のノーズレールが並列に
配置され、前部は腹部をも溶接して中実となっている前
記第項または第項記載の溶接クロッシング。 - 【請求項4】一対のウイングレールの間に一対のノーズ
レールを溶接挟持してなる溶接クロッシングを製造する
にあたり、 一対のウイングレール及び一対のノーズレールをC:0.70
〜0.82%を含有する高炭素鋼レール材を用いて製造し、
一対のノーズレールの少なくとも頭部を狭開先溶接法に
て溶接した後、スラッククエンチ法により熱処理して頭
部全体を微細パーライトにすることを特徴とする溶接ク
ロッシングの製造方法。 - 【請求項5】一対のノーズレールを普通レールと同一断
面形状の素材を用いて並列配置し、前部は頭部だけでな
く、ベース部から腹部にかけても狭開先を形成し、ベー
ス部から腹部に渡っても溶接して中実とする前記第項
記載の製造方法。 - 【請求項6】ウイングレールとノーズレールとを一体形
固定クロッシングとするにあたり、主にベース部のみの
溶接により一体化する前記第項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2109988A JPH0677867B2 (ja) | 1988-01-30 | 1988-01-30 | 溶接クロッシング及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2109988A JPH0677867B2 (ja) | 1988-01-30 | 1988-01-30 | 溶接クロッシング及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01197093A JPH01197093A (ja) | 1989-08-08 |
JPH0677867B2 true JPH0677867B2 (ja) | 1994-10-05 |
Family
ID=12045424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2109988A Expired - Fee Related JPH0677867B2 (ja) | 1988-01-30 | 1988-01-30 | 溶接クロッシング及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0677867B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2601741B2 (ja) * | 1991-12-18 | 1997-04-16 | 新日本製鐵株式会社 | レ−ルの補修溶接方法 |
JP2601742B2 (ja) * | 1991-12-18 | 1997-04-16 | 新日本製鐵株式会社 | 溶接クロッシングの製造方法 |
US5704570A (en) * | 1992-12-16 | 1998-01-06 | Yamato Kogyo Co., Ltd. | Welded nose rail used for crossing |
-
1988
- 1988-01-30 JP JP2109988A patent/JPH0677867B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01197093A (ja) | 1989-08-08 |
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