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JPH0676547B2 - 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法

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Publication number
JPH0676547B2
JPH0676547B2 JP20375087A JP20375087A JPH0676547B2 JP H0676547 B2 JPH0676547 B2 JP H0676547B2 JP 20375087 A JP20375087 A JP 20375087A JP 20375087 A JP20375087 A JP 20375087A JP H0676547 B2 JPH0676547 B2 JP H0676547B2
Authority
JP
Japan
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weight
vinyl
thermoplastic resin
group
monomer
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JP20375087A
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Inventor
雄一 折笠
寿恵広 坂爪
Original Assignee
日本石油化学株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by 日本石油化学株式会社 filed Critical 日本石油化学株式会社
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Priority to CA000574817A priority patent/CA1332013C/en
Priority to US07/233,150 priority patent/US5179160A/en
Priority to EP88113366A priority patent/EP0304039B1/en
Priority to DE3852070T priority patent/DE3852070T2/de
Priority to KR1019880010472A priority patent/KR890003890A/ko
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Publication of JPH0676547B2 publication Critical patent/JPH0676547B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリアミド系樹脂の優れた機械的強靱性、耐
久性、耐溶剤性を保持したまま、吸湿性、成形性、耐衝
撃性を改良した熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法
に関するものであり、その組成物は電気および電子機械
部品、自動車部品などの広い分野で使用されうるもので
ある。
[従来の技術] ポリアミド樹脂は、近年、工業部品分野においてますま
すその重要性を高めている。ポリアミド樹脂は極めて優
れた熱安定性および非常に高い硬度を有し、さらに耐熱
性も良好である。しかしながら、衝撃強度が低く、吸湿
性が高いためにその用途が限定される欠点がある。
衝撃強度を改良する技術的手段としては、例えば無水マ
レイン酸変性ポリオレフイン系エラストマーあるいはエ
ポキシ基含有ポリオレフイン系エラストマー等の反応性
基含有ポリオレフイン系エラストマーを耐衝撃性改良剤
として用いることが知られている。
また、ポリアミド系樹脂の吸湿性を改良する目的でポリ
スチレン、スチレン・アクリロニトリル共重合体を溶融
・混合する方法(特公昭40-7380号公報)、あるいは
α,β−不飽和ジカルボン酸無水物またはエポキシ基含
有ポリスチレンを溶融・混合する方法(特開昭60-86162
号公報)、ガラス繊維と熱可塑性樹脂を混合する方法
(特公昭48-13944号公報)等が提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、前記耐衝撃性改良剤としての反応性基含
有ポリオレフインエラストマーは、その目的のため本質
的にゴム状重合体であり、ガラス転移温度が室温以下の
ものである。したがって耐衝撃性を増大させようとすれ
ば反応性基含有ポリオレフイン系エラストマー量を増加
させればよいが、そのためにポリアミド樹脂の引張強
度、表面硬度の低下および耐熱変形性の低下による熱寸
法安定性の減少など、重要な特性が劣化するという問題
点を有している。
ポリアミド樹脂の吸湿性を改善する目的で、ポリスチレ
ン、スチレン/アクリロニトリル共重合体を混合する方
法は、これらビニル系共重合体がポリアミド樹脂と相溶
性が低く、成形品が層状剥離を起こし、機械的強度が著
しく低下して良好な成形材料とはならないことが知られ
ている。
また、ポリアミド樹脂にガラス繊維と熱可塑性樹脂を混
合する方法は、吸湿性の低下という効果はあるが、ガラ
ス繊維によって押し出し機のスクリユーや金型等の成形
装置が摩耗しやすく、更に成形品のイオンプレーテイン
グ、スパッタリング、塗装などの二次加工が困難とな
り、流動性も低下するという欠点があった。
α,β−不飽和ジカルボン酸無水物またはエポキシ基含
有ポリスチレンを溶融・混合する方法は、その反応基と
ポリアミド樹脂の残存反応基との反応により両樹脂の相
溶性の低さが改良され、それに伴ない吸湿性の改良効果
も確認されるが、耐衝撃性の低下が起こるという欠点を
有している。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、これら従来の欠点を解決し、ポリアミド
樹脂の機械的、熱的特性を維持したままで、耐衝撃性と
吸湿性を同時に改良するため鋭意研究した結果、ポリア
ミド樹脂に特定の多相構造熱可塑性樹脂をブレンドして
得た熱可塑性樹脂組成物が、ポリアミド樹脂の機械的、
熱的特性を維持したままで、耐衝撃性と吸湿性を同時に
改良すること、その製造に当たっては特定の温度におい
て溶融・混練するのが最適であることを見い出し本発明
を完成するに至った。
すなわち本発明の第一の発明は、 (I)ポリアミド系樹脂50〜99重量%、 (II)エポキシ基含有オレフイン共重合体5〜95重量%
と、少なくとも1種のビニル単量体から得られるビニル
系(共)重合体95〜5重量%とから成り、一方の(共)
重合体が粒子径0.001〜10μmの分散相を形成している
多相構造熱可塑性樹脂50〜1重量%、および 上記(I)+(II) 100重量部に対して (III)無機充填材0〜150重量部 を含む熱可塑性樹脂組成物である。
さらに本発明の第二の発明は、 エポキシ基含有オレフイン共重合体の水性懸濁液に、少
なくとも1種のビニル単量体、ラジカル(共)重合性有
機過酸化物の少なくとも1種およびラジカル重合開始剤
を加え、ラジカル重合開始剤の分解が実質的に起こらな
い条件下で加熱し、該ビニル単量体、ラジカル(共)重
合性有機過酸化物、およびラジカル重合開始剤をエポキ
シ基含有オレフイン共重合体に含浸させ、その含浸率が
初めの50重量%以上に達したとき、この水性懸濁液の温
度を上昇させ、ビニル単量体とラジカル(共)重合性有
機過酸化物とを、エポキシ基含有オレフイン共重合体中
で共重合させたグラフト化前駆体(A)1〜100重量
%、エポキシ基含有オレフイン共重合体(B) 0〜99重量%、および 少なくとも1種のビニル単量体を重合して得られるビニ
ル系(共)重合体(C) 0〜99重量% をポリアミド系樹脂(I)と溶融・混合するか、予め該
(A)、(B)および(C)を100〜300℃の範囲で溶融
・混合して、該ポリアミド樹脂と溶融・混合することを
特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法である。
本発明で用いるポリアミド系樹脂とは、ナイロン6、ナ
イロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン6・12、ナイ
ロン11、ナイロン12、ナイロン4・6等のような脂肪族
ポリアミド樹脂;ポリヘキサメチレンジアミンテレフタ
ルアミド、ポリヘキサメチレンジアミンイソフタルアミ
ド、キシレン基含有ポリアミドのような芳香族ポリアミ
ド樹脂およびそれらの変性物またはそれらの混合物等が
挙げられる。特に好ましいポリアミド樹脂はナイロン
6、ナイロン6・6などである。
本発明において使用される多相構造熱可塑性樹脂中のエ
ポキシ基含有オレフイン共重合体とは、一つには高圧ラ
ジカル重合によるオレフインと不飽和グリシジル基含有
単量体との2元共重合体またはオレフインと不飽和グリ
シジル基含有単量体および他の不飽和単量体との3元ま
たは多元の共重合体であり、上記共重合体のオレフイン
として特にエチレンが好ましく、エチレン60〜99.5重量
%、グリシジル基含有単量体0.5〜40重量%、他の不飽
和単量体0〜39.5重量%から成る共重合体が好ましい。
上記不飽和グリシジル基含有単量体としては、アクリル
酸グリシジル;メタクリル酸グリシジル;イタコン酸モ
ノグリシジルエステル;ブテントリカルボン酸モノグリ
シジルエステル;ブテントリカルボン酸ジグリシジルエ
ステル;ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステ
ル;およびα−クロロアリル、マレイン酸、クロトン
酸、フマル酸などのグリシジルエステル類またはビニル
グリシジルエーテル;アリルグリシジルエーテル;グリ
シジルオキシエチルビニルエーテル;スチレン−p−グ
リシジルエーテルなどのグリシジルエーテル類;p−グリ
シジルスチレンなどが挙げられるが、特に好ましいもの
としてメタクリル酸グリシジル;アクリルグリシジルエ
ーテルを挙げることができる。
他の不飽和単量体としては、オレフイン類、ビニルエス
テル類、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体などから選択された少なくとも1種の単量体
で、具体的にはプロピレン;ブテン−1;ヘキセン−1;デ
セン−1;オクテン−1;スチレンなどのオレフイン類、酸
酸ビニル;プロピオン酸ビニル;ビニルベンゾエートな
どのビニルエステル類、アクリル酸;メタクリル酸;ア
クリル酸またはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、ド
デシル、オクタデシルなどのエステル類;マレイン酸;
マレイン酸無水物;イタコン酸;フマル酸;マレイン酸
モノエステル、およびジエステル;塩化ビニル;ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエ
ーテル類およびアクリル酸アミド系化合物が挙げられる
が、特にアクリル酸エステルが好ましい。
上記エポキシ基含有オレフイン共重合体の具体例として
は、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体;エチ
レン/酢酸ビニル/メタクリル酸グリシジル共重合体;
エチレン/アクリル酸エチル/メタクリル酸グリシジル
共重合体;エチレン/一酸化炭素/メタクリル酸グリシ
ジル共重合体;エチレン/アクリル酸グリシジル共重合
体;エチレン/酢酸ビニル/アクリル酸グリシジル共重
合体などが挙げられる。中でも好ましいものはエチレン
/メタクリル酸グリシジル共重合体である。
これらのエポキシ基含有オレフイン共重合体は混合して
も使用ができる。
高圧ラジカル重合によるエポキシ基含有オレフイン共重
合体の製造方法は前記のエチレン60〜99.5重量%、1種
以上の不飽和グリシジル基含有単量体0.5〜40重量%、
少なくとも1種の他の不飽和単量体0〜39.5重量%の単
量体混合物を、それらの全単量体の総重量に基づいて0.
0001〜1重量%のラジカル重合開始剤の存在下で重合圧
力500〜4,000kg/cm2、好ましくは1,000〜3,500kg/cm2
反応温度50〜400℃、好ましくは100〜350℃の条件下、
連鎖移動剤、必要に応じて助剤の存在下に槽型または管
型反応器内で該単量体を同時に、あるいは段階的に接
触、重合させる方法である。
上記ラジカル重合開始剤としてはペルオキシド、ヒドロ
ペルオキシド、アゾ化合物、アミンオキシド化合物、酸
素などの通例の開始剤が挙げられる。
また連鎖移動剤としては水素、プロピレン、ブテン−
1、C1〜C20またはそれ以上の飽和脂肪族炭化水素およ
びハロゲン置換炭化水素、例えば、メタン、エタン、プ
ロパン、ブタン、イソブタン、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン、シクロパラフイン類、クロロホルムおよび四塩化
炭素、C1〜C20またはそれ以上の飽和脂肪族アルコー
ル、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、
およびイソプロパノール、C1〜C20またはそれ以上の飽
和脂肪族カルボニル化合物、例えば二酸化炭素、アセト
ンおよびメチルエチルケトンならびに芳香族化合物、例
えばトルエン、ジエチルベンゼンおよびキシレンのよう
な化合物などが挙げられる。
本発明のエポキシ基含有オレフイン共重合体の他の例は
従来のオレフイン単独重合体または共重合体に前記の不
飽和グリシジル基含有単量体を付加反応させた変性体で
ある。
上記オレフイン系重合体には、低密度、中密度、高密度
ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリブテン−1;ポリ−
4−メチルペンテン−1などの単独重合体、エチレン−
プロピレン共重合体;エチレン−ブテン−1共重合体;
エチレン−ヘキセン−1共重合体;エチレン−4−メチ
ルペンテン−1共重合体;エチレン−オクテン−1共重
合体などのエチレンを主成分とする他のα−オレフイン
との共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体
などのプロピレンを主成分とする他のα−オレフインと
の共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン
−アクリル酸共重合体;エチレン−メタクリル酸共重合
体;エチレンとアクリル酸もしくはメタクリル酸のメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルなどのエ
ステルとの共重合体;エチレン−マレイン酸共重合体;
エチレン−プロピレン共重合体ゴム;エチレン−プロピ
レン−ジエン−共重合体ゴム;液状ポリブタジエン;エ
チレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体およびそれら
の混合物、あるいはこれらと異種の合成樹脂またはゴム
との混合物も本発明に包含される。
本発明において使用される多相構造熱可塑性樹脂中のビ
ニル系(共)重合体とは、具体的には、スチレン、核置
換スチレン例えばメチルスチレン、ジメチルスチレン、
エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロルスチレ
ン、α−置換スチレン例えばα−メチルスチレン、α−
エチルスチレンなどのビニル芳香族単量体;アクリル酸
もしくはメタクリル酸の炭素数1〜7のアルキルエステ
ル、例えば(メタ)アクリル酸メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチルエステルなどの(メタ)アク
リル酸アクリル酸エステル単量体;(メタ)アクリロニ
トリル;単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど
のビニルエステル単量体;(メタ)アクリルアミド単量
体;無水マレイン酸、マレイン酸のモノエステル、ジエ
ステルなどのビニル単量体の1種または2種以上を重合
して得られた(共)重合体である。中でも特にビニル芳
香族単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体、(メ
タ)アクリロニトリル単量体およびビニルエステル単量
体が好ましく用いられる。
特に、ビニル芳香族単量体または(メタ)アクリル酸エ
ステル単量体を50重量%以上含むビニル系(共)重合体
は、ポリアミド系樹脂への分散性が良好なため最も好ま
しい態様である。
本発明でいう多相構造熱可塑性樹脂とは、エポキシ基含
有オレフイン共重合またはビニル系(共)重合体マトリ
ックス中に、それとは異なる成分であるビニル(共)重
合体またはエポキシ基含有オレフイン共重合体が球状に
均一に分散しているものをいう。
分散している重合体の粒子径は0.001〜10μm、好まし
くは0.01〜5μmである。分散樹脂粒子径が0.001μ未
満の場合あるいは10μmを超える場合、ポリアミド系樹
脂にブレンドしたときの分散性が悪く、例えば外観の悪
化、あるいは耐衝撃性の改良効果が不足するため好まし
くない。
本発明の多相構造熱可塑性樹脂中のビニル(共)重合体
の数平均重合度は5〜10,000、好ましくは10〜5,000の
範囲である。
数平均重合度が5未満であると、本発明の熱可塑性樹脂
組成物の耐衝撃性を向上させることは可能であるが、耐
熱性が低下するので好ましくない。また数平均重合度が
10,000を超えると、溶融粘度が高く、成形性が低下した
り、表面光沢が低下するので好ましくない。
本発明の多相構造熱可塑性樹脂は、エポキシ基含有オレ
フイン共重合体が5〜95重量%、好ましくは20〜90重量
%から成るものでる。したがってビニル系(共)重合体
は95〜5重量%、好ましくは80〜10重量%である。
エポキシ基含有オレフイン共重合体が5重量%未満であ
ると、耐衝撃性改良効果が不充分であり好ましくない。
またエポキシ基含有オレフイン共重合体が95重量%を超
えると、耐衝撃性改良効果は充分に得られるが、耐熱性
が低下するので好ましくない。
本発明の多相構造熱可塑性樹脂を製造する際のグラフト
化法は、一般に良く知られている連鎖移動法、電離性放
射線照射などいずれの放射によってもよいが、最も好ま
しいのは下記に示す方法によるものである。その理由は
グラフト効率が高く、熱による二次的凝集が起こらない
ため、性能の発現がより効果的であるためである。
以下、本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法を具体的
に説明する。
すなわち、エポキシ基含有オレフイン共重合体100重量
部に水を懸濁させ、別に少なくとも1種のビニル単量体
5〜400重量部に、下記一般式(a)または(b)で表
わされるラジカル(共)重合性有機過酸化物の1種また
は2種以上の混合物を該ビニル単量体100重量部に対し
て0.1〜10重量部と、10時間の半減期を得るための分解
温度が40〜90℃であるラジカル重合開始剤をビニル単量
体とラジカル(共)重合性有機過酸化物との合計100重
量部に対して0.01〜5重量部とを溶解させた溶液を添加
し、ラジカル重合開始剤の分解が実質的に起こらない条
件で加熱し、ビニル単量体、ラジカル(共)重合性有機
過酸化物およびラジカル重合開始剤をエポキシ基含有オ
レフイン共重合体に含浸させ、その含浸率が初めの50重
量%以上に達したとき、この水性懸濁液の温度を上昇さ
せ、ビニル単量体とラジカル(共)重合性有機過酸化物
とをエポキシ基含有オレフイン共重合体中で共重合させ
て、グラフト化前駆体(A)を得る。このグラフト化前
駆体も多相構造熱可塑性樹脂である。
したがって、このグラフト化前駆体(A)を直接ポリア
ミド系樹脂と共に溶融・混合してもよいが、最も好まし
いのはグラフト化前駆体を混練して得られた多相構造熱
可塑性樹脂(II)である。
すなわち、グラフト化前駆体(A)を100〜300℃の溶融
下、混練することにより本発明のグラフト化物である多
相構造熱可塑性樹脂を得ることもできる。このときグラ
フト化前駆体に別にエポキシ基含有オレフイン共重合体
(B)またはビニル系(共)重合体(C)を混合し、溶
融下に混練してもグラフト化物である多相構造熱可塑性
樹脂を得ることができる。
また、グラフト化前駆体とエポキシ基含有オレフイン共
重合体(B)および/またはビニル系(共)重合体
(C)とから成る混合物をポリアミド系樹脂(I)に加
えて溶融・混合してもよい。
前記一般式(a)および(b)で表わされるラジカル
(共)重合性有機過酸化物とは、一般式 〔式中、R1は水素原子または炭素数1〜2のアルキル
基、R2、R7は水素原子またはメチル基、R6は水素原子ま
たは炭素数1〜4のアルキル基、R3、R4およびR8、R9
それぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R5、R10は炭素数
1〜12のアルキル基、フエニル基、アルキル置換フエニ
ル基または炭素数3〜12のシクロアルキル基を示し、m
は1または2であり、nは0、1または2である。〕 にて表わされる化合物である。
一般式(a)で表わされるラジカル(共)重合性有機過
酸化物として、具体的には、t−ブチルペルオキシアク
リロイロキシエチルカーボネート;t−アミルペルオキシ
アクリロイロキシエチルカーボネート;t−ヘキシルアク
リロイロキシエチルカーボネート;1,1,3,3−テトラメチ
ルブチルペルオキシアクリロイロキシエチルカーボネー
ト;クミルペルオキシアクリロイロキシエチルカーボネ
ート;p−イソプロピルクミルペルオキシアクリロイロキ
シエチルカーボネート;t−ブチルペルオキシメタクリロ
イロキシエチルカーボネート;t−アミルペルオキシメタ
クリロイロキシエチルカーボネート;t−ヘキシルペルオ
キシメタクリロイロキシエチルカーボネート;1,1,3,3−
テトラメチルブチルペルオキシメタクリロイロキシエチ
ルカーボネート;クミルペルオキシメタクリロイロキシ
エチルカーボネート;p−イソプロピルクミルペルオキシ
メタクリロイロキシエチルカーボネート;t−ブチルペル
オキシアクリロイロキシエトキシエチルカーボネート;t
−アミルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチルカ
ーボネート;t−ヘキシルペルオキシアクリロイロキシエ
トキシエチルカーボネート;1,3,3,3−テトラメチルブチ
ルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチルカーボネ
ート;クミルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチ
ルカーボネート;p−イソプロピルクミルペルオキシアク
リロイロキシエトキシエチルカーボネート;t−ブチルペ
ルオキシメタクリロイロキシエトキシエチルカーボネー
ト;t−アミルペルオキシメタクリロイロキシエトキシエ
チルカーボネート;t−ヘキシルペルオキシメタクリロイ
ロキシエトキシエチルカーボネート;1,1,3,3−テトラメ
チルブチルペルオキシメタクリロイロキシエトキシエチ
ルカーボネート;クミルペルオキシメタクリロイロキシ
エトキシエチルカーボネート;p−イソプロピルクミルペ
ルオキシメタクリロイロキシエトキシエチルカーボネー
ト;t−ブチルペルオキシアクリロイロキシイソプロピル
カーボネート;t−アミルペルオキシアクリロイロキシイ
ソプロピルカーボネート;t−ヘキシルペルオキシアクリ
ロイロキシイソプロピルカーボネート;1,1,3,3−テトラ
メチルブチルペルオキシアクリロイロキシイソプロピル
カーボネート;クミルペルオキシアクリロイロキシイソ
プロピルカーボネート;p−イソプロピルクミルペルオキ
シアクリロイロキシイソプロピルカーボネート;t−ブチ
ルペルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカーボネ
ート;t−アミルペルオキシメタクリロイロキシイソプロ
ピルカーボネート;t−ヘキシルペルオキシメタクリロイ
ロキシイソプロピルカーボネート;1,1,3,3−テトラメチ
ルブチルペルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカ
ーボネート;クミルペルオキシメタクリロイロキシイソ
プロピルカーボネート;p−イソプロピルクミルペルオキ
シメタクリロイロキシイソプロピルカーボネートなどを
例示することができる。
さらに、一般式(b)で表わされる化合物としては、t
−ブチルペルオキシアリルカーボネート;t−アミルペル
オキシアリルカーボネート;t−ヘキシルペルオキシアリ
ルカーボネート;1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキ
シアリルカーボネート;p−メンタンペルオキシアリルカ
ーボネート;クミルペルオキシアリルカーボネート;t−
ブチルペルオキシメタリルカーボネート;t−アミルペル
オキシメタリルカーボネート;t−ヘキシルペルオキシメ
タリルカーボネート;1,1,3,3−テトラメチルブチルペル
オキシメタリルカーボネート;p−メンタンペルオキシメ
タリルカーボネート;クミルペルオキシメタリルカーボ
ネート;t−ブチルペルオキシアリロキシエチルカーボネ
ート;t−アミルペルオキシアリロキシエチルカーボネー
ト;t−ヘキシルペルオキシアリロキシエチルカーボネー
ト;t−ブチルペルオキシメタリロキシエチルカーボネー
ト;t−アミルペルオキシメタリロキシエチルカーボネー
ト;t−ヘキシルペルオキシメタリロキシエチルカーボネ
ート;t−ブチルペルオキシアリロキシイソプロピルカー
ボネート;t−アミルペルオキシアリロキシイソプロピル
カーボネート;t−ヘキシルペルオキシアリロキシイソプ
ロピルカーボネート;t−ブチルペルオキシメタリロキシ
イソプロピルカーボネート;t−アミルペルオキシメタリ
ロキシイソプロピルカーボネート;t−ヘキシルペルオキ
シメタリロキシイソプロピルカーボネートなどを例示で
きる。
中でも好ましいものは、t−ブチルペルオキシアクリロ
イロキシエチルカーボネート;t−ブチルペルオキシメタ
クリロイロキシエチルカーボネート;t−ブチルペルオキ
シアリルカーボネート;t−ブチルペルオキシメタリルカ
ーボネートである。
本発明においてはポリアミド系樹脂50〜99重量%、好ま
しくは60〜95重量%が必要である。したがって、多相構
造熱可塑性樹脂は50〜1重量%、好ましくは40〜5重量
%の割合で配合される。
ポリアミド系樹脂が50重量%未満では機械的強度および
耐熱性の低下を招き好ましくない。またポリアミド系樹
脂が99重量%を越える場合は本発明の目的とする耐衝撃
性改良効果および吸湿性改良効果が小さく好ましくな
い。
本発明においては前記(I)+(II)を含む樹脂成分10
0重量部に対して0〜150重量部までの無機充填材(II
I)を配合することができる。
上記無機充填材としては、粉粒状、平板状、鱗片状、針
状、球状または中空状および繊維状等が挙げられ、具体
的には硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、クレー、珪藻
土、タルク、アルミナ、珪砂、ガラス粉、酸化鉄、金属
粉、グラフアイト、炭化珪素、窒化珪素、シリカ、窒化
ホウ素、窒化アルミニウム、カーボンブラックなどの粉
粒状充填材;雲母、ガラス板、セリサイト、パイロフイ
ライト、アルミフレークなどの金属箔、黒鉛などの平板
状もしくは鱗片状充填材;シラスバルーン、金属バルー
ン、ガラスバルーン、軽石などの中空状充填材;ガラス
繊維、炭素繊維、グラフアイト繊維、ウイスカー、金属
繊維、シリコンカーバイト繊維、アスベスト、ウオスト
ナイトなどの鉱物繊維等の例を挙げることができる。
充填材の配合量が150重量部を越えると成形品の衝撃強
度が低下するので好ましくない。
また該無機充填材の表面は、ステアリン酸、オレイン
酸、パルミチン酸またはそれらの金属塩、パラフインワ
ックス、ポリエチレンワックスまたはそれらの変性物、
有機シラン、有機ボラン、有機チタネート等を使用して
表面処理を施すことが好ましい。
本発明の熱可塑性組成物は、温度150〜350℃、好ましく
は180〜320℃の範囲で溶融・混合することによって製造
される。上記温度が150未満の場合は溶融が不完全であ
ったり、また溶融粘度が高く、混合が不充分となり、層
状剥離などが生じ好ましくない。また350℃を越えると
樹脂の分解もしくはゲル化が起こり好ましくない。
溶融・混合する方法としては、バンバリーミキサー、加
圧ニーダー、混練押出機、二軸押出機、ロール等の通例
用いられる混練機により行うことができる。
本発明では、さらに本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて、他の熱可塑性樹脂、例えばポリオレフイン系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リフエニレンエーテル樹脂、ポリフエニレンサルフアイ
ド樹脂、ポリスルホン樹脂、天然ゴム、合成ゴム、ある
いは水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの無
機難燃剤、ハロゲン系、リン系などの有機難燃剤、酸化
防止剤、紫外線防止剤、滑剤、分散剤、発泡剤、架橋
剤、着色剤などの添加剤を添加しても差し支えない。
[実施例] 次に実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
参考例1(多相層構造熱可塑性樹脂IIAの製造) 容積5lのステンレス製オートクレーブに、純水2,500gを
入れ、更に懸濁剤としてポリビニルアルコール2.5g溶解
させた。この中にエポキシ基含有オレフイン共重合体と
してエチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体(メタ
クリル酸グリシジル含有量15重量%)「商品名:レクス
パールJ-3700」(日本石油化学社製)700gを入れ、攪拌
・分散した。別にラジカル重合開始剤としてのベンゾイ
ルペルオキシ「商品名:ナイバーB」(日本油脂社製)
1.5g、ラジカル(共)重合性有機過酸化物としてt−ブ
チルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネート
6gをビニル単量体としてのスチレン300gに溶解させ、こ
の溶液を前記オートクレーブ中に投入・攪拌した。
次いでオートクレーブを60〜65℃に昇温し、2時間攪拌
することによりラジカル重合開始剤およびラジカル
(共)重合性有機過酸化物を含むビニル単量体をエポキ
シ基含有エチレン共重合体中に含浸させた。次いで、含
浸されたビニル単量体、ラジカル(共)重合性有機過酸
化物およびラジカル重合開始剤の合計量が初めの50重量
%以上になっていることを確認した後、温度を80〜85℃
に上げ、その温度で7時間維持して重合を完結させ、水
洗および乾燥してグラフト化前駆体を得た。このグラフ
ト化前駆体中のスチレン重合体を酢酸エチルで抽出し、
GPCにより数平均重合度を測定したところ、900であっ
た。
次いで、このグラフト化前駆体をラボプラストミル一軸
押出機[(株)東洋精機製作所製]で200℃にて押し出
し、グラフト化反応させることにより多相構造熱可塑性
樹脂(IIA)を得た。
この多相構造熱可塑性樹脂を走査型電子顕微鏡「JEOL J
SM T300」(商品名、日本電子社製)により観察したと
ころ、粒子径0.3〜0.4μmの真球状樹脂が均一に分散し
た多相構造熱可塑性樹脂にであった。
なおこのとき、スチレン重合体のグラフト効率は77.1重
量%であった。
参考例2(多相構造熱可塑性樹脂IIBの製造) 参考例1において、ビニル単量体としてのスチレン単量
300gをメタクルリル酸メチル単量体に変更し、分子量調
節剤としてn−ドデシルメルカプタン0.6gを使用した以
外は参考例1を繰り返して多相構造熱可塑性樹脂IIBを
得た。
このときスチレン系重合体の数平均重合度は700、また
この樹脂組成物中に分散している樹脂の平均粒子径は0.
1〜0.2μmであった。
実施例1〜6 カプロラクタム(ηrel=3.5dl/g、98%濃硫酸1g/dl、2
5℃にて測定)に対し、参考例1〜2で得た多相構造熱
可塑性樹脂IIAもしくはIIBを所定量ドライブレンドし、
280℃に設定したプラストミル一軸押出機[(株)東洋
精機製作所製]により溶融・混練した。
次いで250℃に設定した射出成形機でそれぞれの試験片
を作製し、物性評価を行い結果を第1表に示した。
なお、試験法は次ぎのようである。
(1)引張強度 :ASTM-D638 (2)アイゾット衝撃強さ(ノッチなし) :ASTM-D256 (3)加熱変形温度 :ASTM-D648 (4)吸水率:試験片を23℃の水に25日間浸漬し、23
℃、65%相対湿度下で1日放置してその重量変化から求
めた。
(5)層状剥離状態:層状剥離状態は成形品破断面に接
着テープを付着させ、のちに取り外す方法で剥離試験を
行った後の状態を肉眼で観察し、次のようにランク付け
した。
◎:剥離が全くなし ○:僅かに剥離あり ×:剥離あり 比較例1〜4 実施例1において、参考例1で使用した未変性エポキシ
基含有オレフイン共重合体(Et/GMA)に代えた以外は実
施例1を繰り返した。結果を第2表に示した。
比較例5〜6 実施例1において、多相構造熱可塑性樹脂の添加量を変
更した以外は実施例1を繰り返して試験片を作製し、検
討した。結果を第3表に示した。
以上のことから、多相構造熱可塑性樹脂が50重量%を越
えると、その組成物がポリアミド樹脂の性質を全く失
い、さらに多相構造熱可塑性樹脂の添加量が1重量%未
満であると、添加効果が無いことが明白になった。
実施例7〜8、比較例10〜12 実施例1においてポリアミド樹脂をポリヘキサメチレン
アジパミド樹脂(PHMAPとして表中に表示)(ηrel=2.
9dl/g、98%濃硫酸1g/dl、25℃にて測定)に変更した以
外は実施例1を繰り返して検討した。結果を第4表に示
した。
参考例3 参考例1において、ビニル単量体としてのスチレン300g
を溶媒としてのベンゼン300gに溶解し、さらに分子量調
節剤としてn−ドデシルメルカプタン2.5gを添加した以
外は参考例1を繰り返してグラフト前駆体を製造し、さ
らにグラフト化反応を完結させた。このときスチレン重
合体の数平均重合度は4.1であり、液状物であった。ま
たこのグラフト化物を電子顕微鏡で観察した結果、分散
粒子径は確認できず0.001μm以下と推定された。
比較例13 実施例1の多相構造熱可塑性樹脂を参考例3のグラフト
化物に変更した以外は実施例1を繰り返した。その結
果、引張強度620kg/cm2、アイゾット衝撃強さ 破断せ
ず、加熱変形温度360℃、吸水率2.2重量%、層状剥離は
存在しなかった。
実施例9 参考例1において、ラジカル(共)重合性有機過酸化物
を使用せず、他は参考例1を繰り返してグラフト化前駆
体を得た。このグラフト化前駆体の分散粒子径は0.3〜
0.4μmであった。このグラフト化前駆体を多相構造熱
可塑性樹脂とし他は実施例1を繰り返した。その結果、
引張強度830kg/cm2、アイゾット衝撃強さ56kg・cm/cm、
加熱変形温度65℃、吸水率1.9重量%、層状剥離は存在
しなかった。
実施例10 参考例1において得られたグラフト化前駆体10重量%
(分散粒子径0.3〜0.5μm)、参考例1において使用し
た未変性エポキシ基含有オレフイン共重合体5重量%、
スチレン重合体(商品名「ダイヤレックスHF-55」、三
菱モンサント化成社製)5重量%、ポリカプロラクタム
80重量%をドライブレンドし、その後260℃で押し出し
た。次いで実施例1に準じて物性を測定した結果、引張
強度790kg/cm、アイゾット衝撃強さ75kg・cm/cm、加熱
変形温度67℃、吸水率1.8重量%、層状剥離は存在しな
かった。
[発明の効果] 本発明の熱可塑性樹脂は、耐熱性の低下がなく衝撃強度
の高い、更に吸湿性の改善された樹脂組成物であり、ま
た溶融下で混合するだけで容易に製造できるという特徴
を有する。以上の点から本発明の熱可塑性樹脂組成物
は、例えば自動車部品、家電部品、耐熱性容器などの幅
広い用途に使用されうる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I)ポリアミド系樹脂50〜99重量%、 (II)エポキシ基含有オレフィン共重合体5〜95重量%
    と、少なくとも1種のビニル単量体から得られるビニル
    系(共)重合体95〜5重量%とから成り、一方の(共)
    重合体が粒子径0.001〜10μmの分散相を形成している
    多相層構造熱可塑性樹脂50〜1重量%、および 上記(I)+(II)100重量部に対して(III)無機充填
    材0〜150重量部を含む熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】多相構造熱可塑性樹脂が、少なくとも1種
    のビニル単量体と、次の一般式(a)または(b) 〔式中、R1は水素原子または炭素数1〜2のアルキル
    基、R2、R7は水素原子またはメチル基、R6は水素原子ま
    たは炭素数1〜4のアルキル基、R3、R4およびR8、R9
    それぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R5、R10は炭素数
    1〜12のアルキル基、フエニル基、アルキル置換フエニ
    ル基または炭素数3〜12のシクロアルキル基を示し、m
    は1または2であり、nは0、1または2である。〕 にて表されるラジカル(共)重合性有機過酸化物の少な
    くとも一種をエポキシ基含有オレフィン共重合体粒子中
    で共重合せしめたグラフト化前駆体(A)1〜100重量
    %、 エポキシ基含有オレフィン共重合体(B)0〜99重量
    %、および 少なくとも一種のビニル単量体を(共)重合して得られ
    るビニル系(共)重合体(C)0〜99重量% から成る混合物および/またはそれらを溶融・混合して
    なるグラフト化物である特許請求の範囲第1項記載の熱
    可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ビニル単量体が、ビニル芳香族単量体、
    (メタ)アクリル酸エステル単量体、(メタ)アクリロ
    ニトリル単量体およびビニルエステル単量体から成る群
    から選択された一種または二種以上のビニル単量体であ
    る特許請求の範囲第1項または第2項記載の熱可塑性樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】エポキシ基含有オレフィン共重合体が、エ
    チレン60〜99.5重量%および(メタ)アクリル酸グリシ
    ジル40〜0.5重量%、他の不飽和単量体0〜39.5重量%
    から成る共重合体である特許請求の範囲第1〜3項のい
    ずれか一つに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】ビニル(共)重合体が、ビニル単量体のう
    ち、50重量%以上がビニル芳香族単量体から成る特許請
    求の範囲第2項または第3項に記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】エポキシ基含有オレフィン共重合体の水性
    懸濁液に、少なくとも一種のビニル単量体、ラジカル
    (共)重合性有機過酸化物の少なくとも一種およびラジ
    カル重合開始剤を加え、ラジカル重合開始剤の分解が実
    質的に起こらない条件下で加熱し、該ビニル単量体、ラ
    ジカル(共)重合性有機過酸化物およびラジカル重合開
    始剤をエポキシ基含有オレフィン共重合体に含浸させ、
    その含浸率が初めの50重量%以上に達したとき、この水
    性懸濁液の温度を上昇させ、ビニル単量体とラジカル
    (共)重合性有機過酸化物とを、エポキシ基含有オレフ
    ィン共重合体中で共重合させたグラフト化前駆体(A)
    1〜100重量%、 エポキシ基含有オレフィン共重合体(B)0〜99重量
    %、および 少なくとも一種のビニル単量体を重合して得られる ビニル系(共)重合体(C) 0〜99重量% をポリアミド系樹脂(I)と溶融・混合するか、予め該
    (A)、(B)および(C)を100〜300℃の範囲で溶融
    ・混合し、さらに該ポリアミド樹脂と溶融・混合するこ
    とから成る熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】ラジカル(共)重合性有機過酸化物が次の
    一般式(a)または(b) 〔式中、R1は水素原子または炭素数1〜2のアルキル
    基、R2、R7は水素原子またはメチル基、R6は水素原子ま
    たは炭素数1〜4のアルキル基、R3、R4およびR8、R9
    それぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R5、R10は炭素数
    1〜12のアルキル基、フエニル基、アルキル置換フエニ
    ル基または炭素数3〜12のシクロアルキル基を示し、m
    は1または2であり、nは0、1または2である。〕 にて表されるペルオキシカーボネート化合物の一種また
    は二種以上の混合物である特許請求の範囲第6項記載の
    熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】ビニル単量体が、ビニル芳香族単量体、
    (メタ)アクリル酸エステル単量体、(メタ)アクリロ
    ニトリル単量体およびビニルエステル単量体から成る群
    から選択された一種または二種以上のビニル単量体であ
    る特許請求の範囲第6項または第7項記載の熱可塑性樹
    脂組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】エポキシ基含有オレフィン共重合体が、エ
    チレン60〜99.5重量%および(メタ)アクリル酸グリシ
    ジル40〜0.5重量%、他の不飽和単量体0〜39.5重量%
    から成る共重合体である特許請求の範囲第6〜8項のい
    ずれか一つに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】ビニル(共)重合体が、ビニル単量体の
    うち、50重量%以上がビニル芳香族単量体から成る特許
    請求の範囲第6項記載の熱可塑性樹脂組成物。
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