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JPH0668993B2 - 低周波電磁誘導加熱器 - Google Patents

低周波電磁誘導加熱器

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Publication number
JPH0668993B2
JPH0668993B2 JP3557390A JP3557390A JPH0668993B2 JP H0668993 B2 JPH0668993 B2 JP H0668993B2 JP 3557390 A JP3557390 A JP 3557390A JP 3557390 A JP3557390 A JP 3557390A JP H0668993 B2 JPH0668993 B2 JP H0668993B2
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JP
Japan
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metal pipe
low frequency
pipe
electromagnetic induction
frequency electromagnetic
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JP3557390A
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JPH02297889A (ja
Inventor
熱 井口
Original Assignee
ハイデック株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は低周波電磁誘導加熱器に関する。さらに詳しく
は、加熱器と被加熱体との温度差がきわめて低い低周波
電磁誘導加熱器に関する。
【従来の技術】
発電所や工場などでは、蒸気や温水の熱源としては、石
油、石炭、天然ガスなどを用い、これを燃焼させること
が一般的に行なわれている。 これに対し小型小容量のものは、簡便さから電気抵抗ヒ
ーターを熱源に使用しているものもあり、また小型ボイ
ラー等は、石油や天然ガスが用いられている。 さらに別の加熱方式としては、低周波電磁誘導加熱器が
知られている(実開昭56−86789号公報、特公昭58−395
25号公報など)。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、石油、石炭、天然ガスなどを燃焼させて
ボイラーなどに用いると、加熱部分と被加熱体の水との
温度差が余りに大きいため、いわゆるスケールが付着
し、伝熱係数が低下し、ついには管が割れてしまうとい
う問題がある。このためボイラーに供給する水は化学薬
剤を用いて脱泡(脱酸素)処理したり、アルカリ性を保
つなどしてあらかじスケール防止処理をすることが必要
である。また石油、石炭、天然ガスなどを燃焼させて蒸
気をつくり、これを建物全体に循環させて暖房源などに
するシステムはホテルなどでは広く行なわれているが、
エネルギーロスが多く必ずしも効率のよいシステムとは
いえない。 また、水中に電気抵抗ヒーターを入れると、熱源の近く
では水の沸騰点の100℃よりはるかに高い温度で加熱さ
れるので、十分な境界面伝熱表面積を持たないヒーター
を使用すると様々な障害が発生する。すなわち、下記の
ような課題があった。 1cm2当り2W以下の電力にしないと水への伝熱が低下
し、中に入っているヒーターエレメントが切れてしま
う。 ヒーターにかかる電圧が200V〜400Vあるので、十分
な絶縁をしないければならない。この電気絶縁物が、逆
に温度の断熱材となるので、水への伝熱が阻害されてい
た。 水の伝熱が悪くなると、ヒーターの表面温度が上がり、
水の分子がヒーターの表面に触れたとき、水蒸気爆発を
起こし、いわゆる「騰屈」(突沸)現象になる。このよ
うな「騰屈」現象は危険であるばかりでなく、熱効率は
極端に低下するという基本的な課題が発生する。 そのうえ電気抵抗ヒーターはガスの燃焼などと同じく、
加熱源と水との温度差があまりに大きいため、水の中に
含まれている無機や有機の成分がヒーターの表面に吸着
堆積し、これが断熱材の働きをするので、伝熱性が低下
し、水の沸き方が悪くなる。同時にヒーターの放熱も悪
くなるので、遂にはヒーターが断線してしまう事故につ
ながる。この事故を避けるため水用のヒーターは表面積
を多く取らせ、水槽に一杯入れてあり、ヒーター交換の
繁雑さと、信頼性の点で従来から課題になっていた。ま
た水垢などが付着することによる洗浄の手間が大きいと
いう課題も有していた。 さらに基本的に改良できない課題は、湯の正確な温度コ
ントロールを行なうには大きなバッハタンクが必要で小
型化できなかった。 さらに実開昭56−86789号公報、特公昭58−39525号公報
に提案されている低周波電磁誘導加熱器は、未だ設計が
適正化されておらず加熱源と被加熱体との温度差が高
く、熱効率は良好とはいえなかった。 上記従来技術の課題を解決するため、本発明は、低電圧
−大電流の短絡変圧器を応用した電気誘導加熱方式を利
用し、誘導コイルから金属製パイプまでの間の空隙を無
くし、熱伝導性を挙げるためのモールド樹脂を充填する
ことにより、加熱部と被加熱体との温度差を小さくし、
信頼性、耐久性がよく、長期安定した加熱ができる装置
を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の低周波電磁誘導加熱
器は、鉄心に誘導コイルを巻き付け、その周囲に金属製
パイプを設けた低周波電磁誘導加熱器において、誘導コ
イルとその周囲の金属製パイプとの間には樹脂モールド
が施され、かつ前記金属製パイプの横断面方向から見
て、誘導コイルの表面から金属製パイプの表面までの間
に実質的な空隙を設けないことを特徴とする。 前記構成においては、低周波電源が商用周波数の電源で
あることが好ましい。 また前記構成においては、金属製パイプが少なくとも2
層の金属パイプを一体化したパイプからなることが好ま
しい。 また前記構成においては、樹脂モールドが耐熱性樹脂か
らなることが好ましい。 さらに前記構成においては、供給電力が金属製パイプの
表面積1cm2当たり3W以上であることが好ましい。
【作用】
前記した本発明の構成によれば、低電圧−大電流の短絡
変圧器を応用した電気誘導加熱方式を利用し、誘導コイ
ルから金属製パイプまでの間の空隙を無くすことによ
り、加熱部と被加熱体との温度差を小さくし、熱効率が
良く、信頼性、耐久性が高く、長期安定した加熱ができ
る装置とすることができる。また、加熱面積を大きくで
き、しかも供給電力を大きくかけられる。さらに樹脂モ
ールドしたので、熱伝導性に優れ、パイプ内またはコイ
ル内の温度が異常に高温になる現象を防止できる。 また前記、低周波電源が商用周波数の電源であるという
本発明の好ましい構成によれば、商用周波数の電力を直
接ジュール熱に変換できるので、使用上便宜の良いもの
となる。 また前記、金属製パイプが少なくとも2層の金属パイプ
を一体化したパイプからなるという本発明の好ましい構
成によれば、ジュール熱を発生しやすい金属とたえば耐
環境性(例えば錆が発生しない金属)とを一体化するこ
とにより、全体として長期間安定して使用することがで
きる。 また前記、樹脂モールドが耐熱性樹脂からなるという本
発明の好ましい構成によれば、パイプの内部がある程度
高温になっても安定して加熱を続けることができる。 さらに、前記、供給電力が金属製パイプの表面積1cm2
たり3W以上であるという本発明の好ましい構成によれ
ば、加熱面積を広くとれるので、大きな加熱エネルギー
を発生させることができる。
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の一実施例について説明す
る。 第1図(A)(B)は本発明の一実施態様を示す断面図
である。第1図(A)はパイプが一層の例、第1図
(B)はパイプが2層の例である。第1図(A)(B)
において、鉄心1に誘導コイル2を巻き付け、その周囲
に金属製パイプ3、又は金属製パイプ4を設けた低周波
電磁誘導加熱器6において、誘導コイル2とその周囲の
金属製パイプ3との間には樹脂モールド5が施され、か
つ前記金属製パイプ3,4の横断面方向から見て、誘導コ
イル2の表面から金属製パイプ4の表面までの間に実質
的な空隙が存在しない低周波電磁誘導加熱器6である。 本発明において特徴的な要件の第1番目は、誘導コイル
2とその周囲金属製パイプ3との間には樹脂モールド5
が施されている点である。このようにすると加熱効率が
顕著によくなり、たとえば水を沸騰させることを例にと
ると、樹脂モールドがないと誘導コイルの内部は約500
℃まで上昇してしまうのに対して、樹脂モールドを施し
た場合は、約130℃までしか上昇しないようにすること
ができる。したがってこのことが加熱源と被加熱体との
温度差を低くする重要な意義を有する。 次に本発明において特徴的な要件の第2番目は、誘導コ
イル2の表面から金属製パイプ4の表面までの間に実質
的な空隙を設けないことである。たとえば加熱パイプを
2種類使う場合でもパイプ3と4と間には空隙を設けな
い。これにより伝熱性を向上させ、熱効率を上げること
ができる。 前記において樹脂モールドとして使う樹脂は、モールド
用であればいかなるものも使用できる。たとえばエポキ
シ系、アクリル系、ビニル系、フェノール樹脂系、シリ
コーン樹脂系、ポリエステル系、その他の耐熱樹脂など
である。このうち好ましいのは耐熱性が100℃以上の熱
硬化樹脂である。また樹脂モールドとしては、真空注
型、圧縮注型、流し込み注型など公知のいかなる手段も
採用できる。 また前記モールド樹脂は、伝熱性、絶縁性、耐熱性があ
ればいかなるものでも使用できる。一つの使用方法とし
ては、たとえば前記樹脂にアルミニウム微粒子やシリカ
微粒子を添加してコンパウンドで使用することもでき
る。この様にすると熱伝導性が向上するので好ましい。 なお第1図(A)(B)において、誘導コイル2内にも
モールドされた樹脂が存在していることがとくに好まし
い。誘導コイル2内に樹脂が存在していると、コイル内
に発生する熱が有効に除去されるからである。 前記において、鉄心、コイル、パイプからなる加熱器6
は縦型でも、横型でも用いることができる。 次に本発明の発熱原理を第2図を用いて説明する。第2
図Aは変圧器の原理を示す図である。すなわちコイルを
100回巻いた1次側に100V、10Aの交流(50Hzまたは60H
z)の電流を流すと、コイルを100回巻いた2次側には理
論的には、100V、10Aの交流(50Hzまたは60Hz)の電流
が逆向きに付加電流として流れる。次に第2図Bのよう
に2次側のコイルを1回巻きにして同様に1次側に交流
電流を流すと、2次側には1V、1000Aの誘導電流が逆向
きに流れる。すなわち低電圧大電流の短絡変圧器が達成
できる。 本発明は1次側に誘導コイルを、2次側に金属製パイプ
を配置し、前記した低電圧大電流の短絡変圧器の原理を
応用したものである。本発明の2次側金属製パイプは、
導電性を有する金属であればいかなるものであってもよ
い。たとえば銅製、鋼製などである。第2図Bに示すと
おり、金属製パイプ(たとえば銅パイプ)に流れる電流
は大きいので、加熱するには極めて有効である。すなわ
ち大電流の交流電流が流れることにより、短絡電流によ
るジュール熱が発生し、これが発熱に有効であると考え
られているからである。この意味から加熱にとって電圧
は有効ではない。 したがって本発明においては、電力のうち真に加熱に有
効な大電流を取りり出したことに意義がある。また2次
側の銅パイプには極めて低い電圧が流れるが、これは人
体が接触しても感電しない程度であるので、安全性も極
めて高い。加えて本発明の原理によれば、加熱面積は必
然的に大きくなる。コイルの外側に金属製パイプを配置
させるからである。しかも単位面積当たりの消費電力を
大きくできる。したがって、本加熱器においては金属製
パイプの表面積1cm2当り3W以上、あるいは1cm2当り4W以
上でも良好に動作させることができる。加熱面積を大き
いので、加熱部と被加熱体との温度差△Tを小さくでき
る。 すなわち、加熱面積を大きくでき、しかも供給電力を大
きくかけられるという相乗効果を発揮することができ
る。 第3図は、本発明の加熱部のモデルを示したものであ
る。鉄心1に誘導コイル2を巻き、その周囲に金属製パ
イプ(加熱パイプ)3を配置させたものである。誘導コ
イル2に商用周波数の電流を流し、金属製パイプ3は加
熱されるので、このパイプの外側にたとえば水などの被
加熱体を存在させれば金属製パイプから熱を奪い加熱さ
れる。 前記第1図の説明では金属製パイプ3,4は2つのものを
貼り合わせ一体化したパイプを示したが、金属製パイプ
は1種類の単体からなっていてもよく(たとえばステン
レス鋼単体のパイプとか、銅の単体のパイプ)、あるい
は空隙がないように2つ以上の数のパイプを一体化して
用いてもよい。この例としては、伝熱性を向上させるた
めに内面のパイプ3は銅を用い、外面のパイプ4は耐久
性、耐腐蝕性の向上からステンレス鋼を用いることもで
きる。すなわち目的に応じて使い分けすることができ
る。またこれら複数の金属製パイプを一体化(クラッド
化)させるには、爆着法、内側管の拡開法など公知のい
かなる方法も採用できる。本発明の別の態様としては、
金属製パイプの表面は樹脂ライニングすることもでき
る。たとえば金属製パイプとして銅の単体パイプを用
い、その表面にフッ素樹脂(たとえばデュポン社製“テ
フロン”など)をライニングしたものを用いることもで
きる。 次に本発明においては、使用する電力は低周波の商用周
波数の交流電源である。実用的に最も使いやすく、経済
的でもあるからである。 次に本発明のより好ましい態様を説明する。第4図は、
入力100V〜440V、50/60Hz、加熱コイル(パイプ)1〜
6本とした場合の金属製パイプの数と入力電源と組み合
わせの具体例である。第4図(A)は単相で金属製パイ
プ1本の結線例、同図(B)は単相で金属製パイプ2本
の例、同図(C)〜(E)は3相の結線例である。その
他の結線も自由に選択できる。 次に本発明においては、金属製パイプの好ましい直径は
70〜200mm程度である。余りに細くては磁束が外に出て
しまいロスが大きくなって好ましくない。また電力容量
の好ましい1例としては1〜50KW程度であるが、これに
は限定されない。次に金属製パイプの長さは10cm〜1m程
度であるが、これには限定されない。 次に温度分布の大きい加熱器に応用する具体例を第5図
に挙げる。第5図(A)はコイルの巻き密度を変え、中
央部を粗に、両端部を密に巻いたものである。このよう
にすれば、放熱が大きいものや、回りから被加熱体が供
給され、周囲の温度が下がりやすい加熱器には有効であ
る。この逆に中央部の温度が下がりやすい加熱器におい
ては、中央部のコイルを密に巻くこともできる。第5図
(B)は、金属製パイプの種類を長さ方向で変えること
により、前記の温度の分布むらを改善する手段である。
加熱器の周囲をより多く加熱するには、両端を銅、中央
部に真鍮を使う。 第6図は本発明の別の1実施態様を示す図である。第6
図A、Bは単相の例、第6図C、Dは3相を用いた例で
ある。加熱器6は第1図に示すとおりである。7は加熱
域、8は流体(たとえば水)の入口、9は同出口、10は
ポンプである。第6図では加熱器6は縦型としたが、横
型であってもよい。 第7図はジャケット部の流体の入口側に下部センサー1
1、出口側に上部センサー12を設けた例である。これら
の各々の温度信号と、導入流体の流量検出信号を第8
図、第9図に示すように電力制御器に導き、入口と出口
の温度差と流体の流量の積により供給電力を制御する。
すなわち設定温度に対してどのくらいのKcalが不足かを
演算させ、不足分の電力を電圧で制御するのである。以
上のような制御系において、演算回路でKcal=Kwを瞬時
に求めて1次側の電圧を制御することにより、精度の高
い温度の流体が得られる。ここで流量検出信号は、たと
えばポンプを用いた場合はポンプの回転数などの流量検
出信号であり、流量計を用いた場合はこの流量検出信号
などである。本発明においては、KwとKcalが直線関係に
あるので、制御がきわめて容易である。 本発明の加熱器の金属製パイプに流れる電圧は1Vないし
0.3V程度であるので、乾電池の電圧(1.5V)よりはるか
に低く、人体にとっては安全である。また湿度が高くて
も問題なく使用できる。さらに誘導コイルは、銅線、ア
ルミ線等を用いることができるが、樹脂モールドを用い
て真空充填すれば耐久性が向上するという利点もある。
また伝熱面積が広いので、加熱部は120〜130℃で良く、
水分中のカルシウムやそのほかの塩やスケールなどが付
着することも防げる。 本発明の加熱器の用途としては、食品加熱用の油脂の加
熱器(フライヤー)、食品加熱用の水の加熱器(蒸気発
生器)、例えば80℃程度の温水が必要な食器洗浄器、同
100℃以下の調理器(とくに煮物などの長時間調理
器)、有機溶剤の洗浄用加熱器、風呂の加熱器(とくに
追い炊き用)、ガスまたは重油などの加熱器、ボイラー
用加熱器(とくにローカル用ボイラー)など、汎用的な
加熱器として使用することができる。そして安全で熱効
率の良いところからその用途は前記したものに限られな
い。
【実施例】
以下実施例を挙げてより具体的に説明する。 実施例1 断面が第1図(B)に示す通りの加熱器を製作した。鉄
心はケイ素鋼板を多数枚張り合わせたものを用い、誘導
コイルは銅線を用い、金属製パイプとしては内側が銅製
パイプ、外側がステンレス製のパイプを一体化したもの
を用いた。そして誘導コイルと金属製パイプとの間に
は、耐熱性エポキシ樹脂を真空充填によりモールドし、
空間をなくした。この加熱器を用いて、1,1,1−トリク
ロロエタン溶剤を用いICなどの洗浄を行うに際し、従来
電気抵抗ヒーターではスタート時20KW、定常処理時10〜
12KW必要であったものが、本発明の加熱器では、スター
ト時10KW、定常処理時4KWで操作できた。しかも本発明
の加熱器は従来法のものに比べて低温度なので、スケー
ルも付きにくく、上から落ちてくる洗浄ガスやゴミがパ
イプの表面に付着しにくく、ヒーター寿命も大幅に延長
できた。 実施例2 第6図(C)(D)、第7図に示すように構成し、第1
図(A)の加熱器を内部に配置した。銅パイプ3の太さ
は直径9mm、長さ26mmのものを槽内に3本配置した。そ
して誘導コイルと金属製パイプとの間には、耐熱性エポ
キシ樹脂を真空充填によりモールドし、空間をなくし
た。供給電力は、1cm2当たり約4.5W、すなわち4.5W/cm
2とした。そして毎分15リットルの水を流しつつ、コイ
ルに200V、25A、60Hzの3相交流電力を通電したころ、8
0℃±1℃の温水を連続的に流出させることができた。
なお前記において銅パイプには約10000A、0.5Vの電力が
流れていた。 実施例3 第1図(A)、第8図、第9図に示すように、実施例2
と同様にセンサーと制御系を配置した加熱装置を作っ
た。 すなわち、銅パイプ3の太さは直径90mm、長さ260mmの
ものを槽内に3本配置した。そして誘導コイルと金属製
パイプとの間には、耐熱性エポキシ樹脂を真空充填によ
りモールドし、空間をなくした。 供給電力は、1cm2当たり約3.0W、すなわち3.0W/cm2
した。そして毎分20リットルの水を流しつつ、コイルに
200V、20A、60Hzの3相交流電力を通電し、流出水の温
度を65±1℃に設定した。この結果、導入水の温度が変
動したり、定量パイプの水量や水温が変動しても、設定
温度の温水が長期化安定して得られた。さらに加熱槽内
の洗浄も容易であった。 なお前記において銅パイプには約8000A、0.5Vの電力が
流れていた。
【発明の効果】
本発明は、低電圧−大電流の短絡変圧器を応用した電磁
誘導加熱方式を利用し、誘導コイルから金属製パイプま
での間の空隙を無くすことにより、加熱部と被加熱体と
の温度差を小さくし、熱効率が良く、信頼性、耐久性が
高く、長期安定した加熱ができる装置とすることができ
る。また、加熱面積を大きくでき、しかも供給電力を大
きくかけられるという優れた相乗効果を発揮することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)、第1図(B)は本発明の一実施態様を示
す断面図である。第2図、第3図は本発明の原理を説明
する図である。第4図は本発明の一例の結線図である。
第5図は本発明の一実施態様を示す図である。第6図〜
第9図は本発明の他の実施態様を示す図である。 1:鉄心、2:誘導コイル 3、4:金属製パイプ、5:樹脂モールド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄心に誘導コイルを巻き付け、その周囲に
    金属製パイプを設けた低周波電磁誘導加熱器において、
    誘導コイルとその周囲の金属製パイプとの間には熱伝導
    性を向上させるための樹脂モールドが充填され、かつ前
    記金属製パイプの横断面方向から見て、誘導コイルの表
    面から金属製パイプの表面までの間に実質的な空隙が存
    在しないことを特徴とする低周波電磁誘導加熱器。
  2. 【請求項2】低周波電源が、商用周波数の電源である請
    求項1記載の低周波電磁誘導加熱器。
  3. 【請求項3】金属製パイプが、1層の金属からなるパイ
    プである請求項1記載の低周波電磁誘導加熱器。
  4. 【請求項4】金属製パイプが、少なくとも2層の金属パ
    イプを一体化したパイプからなる請求項1記載の低周波
    電磁誘導加熱器。
  5. 【請求項5】樹脂モールドが耐熱性樹脂からなる請求項
    1記載の低周波電磁誘導加熱器。
  6. 【請求項6】供給電力が金属製パイプの表面積1cm2当た
    り3W以上である請求項1記載の低周波電磁誘導加熱器。
JP3557390A 1989-02-17 1990-02-16 低周波電磁誘導加熱器 Expired - Lifetime JPH0668993B2 (ja)

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JP3557390A JPH0668993B2 (ja) 1989-02-17 1990-02-16 低周波電磁誘導加熱器

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JPH02297889A JPH02297889A (ja) 1990-12-10
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WO2022173191A1 (ko) * 2021-02-15 2022-08-18 (주)에스플러스컴텍 인덕션 레인지용 히팅 모듈 및 이를 포함하는 인덕션 레인지

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