JPH0668295U - 充電式電池の充電器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイズや型の異なる充電式電池の充電ができ
る充電器を提供する。 【構成】 本考案では、特に 磁石を内蔵し、真空吸
盤、ベルトあるいは弾性圧縮板等の固定装置を有する固
定座を設けて電池を固定し、固定座の辺縁には一対の、
上下、左右に位置を調節できる端子を設け、これにより
異なる電池の異なる端子座も全て接触して通電すること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一般の充電式電池の充電に使用する充電器に関し、特にサイズや型 の異なる電池の充電ができるマルチタイプの充電器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電気製品の発達は、固定式、有線式のものから現在の無線式（コードレスタイ プ）のものへと広がり、例えばビデオカメラ、携帯電話、無線の通信器、車の玩 具等いろいろなものがある。それぞれのコードレスの電気製品は、その製品に合 った構造のバッテリーパック（Ｂａｔｔｅｒｙ ｐａｃｋ）すなわち充電電池を 有している（図１に示される）。そのため、それぞれの電池に合った構造の充電 器が必要となり、消費者は幾種類もの充電器を必要とすることになった。これは 資源の浪費となるばかりでなく、電池のサイズや型に合う充電器を探すのも大変 であり、充電器を使用しないときの収納の問題もあった。

【０００３】 上記の問題を解決するものとして、すでに、幾種類かの電池を共同で使用でき る充電器も市販されている。その方法は、比較的近いサイズ、型の電池を集めて 固定する方法であり、一種あるいは数種の固定座を設け、電池の出力端、入力端 （１０）の位置に一端子を対応させることで、電池に通電するものである。これ は構造が複雑であるばかりでなく、製造コストがかかり、且つ電池の種類毎の設 置方向、方法、固定型式などが異なるため、使用上混乱を生じやすく、且つ固定 方法は異なる電池を組み合わせる場合には制限を受け、固定することができない 。さらに、充電できる電池も数種類にすぎない。市場では数百種を下らない数の 電池があり、新しい種類の電池も次々に売り出されており、この改良型の充電器 も需要に応えるものとはいえず、どんな種類、サイズの充電式電池にも対応でき るマルチタイプの充電器の開発が求められていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする問題】 従来の充電器には以下のような欠点があった。 （イ）電池のサイズおよび型はそれぞれ異なるため、一つの電池みぞで異なる電 池を定位置に設置することはできなかった。 （ロ）電池の固定方法はそれぞれ異なるため、一つの構造ですべての電池を固定 することはできなかった。 （ハ）電池により電力の輸出端子、入力端子の位置は異なり、一対のプローブ端 子ですべての種類の電池の端子と接触して通電することはできなかった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上のような欠点を解決するために、異なる電池における共通点に着目すると 、 （イ）電池はその外観的な構造が異なっていても、その内部は皆、数個の単位 電池（Ｕｎｉｔ ｃｅｌｌ）を直列して構成される。例えば６Ｖのニッケルカド ミウム電池では、５個の１．２Ｖの単位電池を直列して成り、電池のケースは磁 力で吸着する金属材料で作られている。 （ロ）電池の形状は異なっていても、底面は皆平面であり、多数の真空吸盤を 設けた平面に吸着させることができる。 （ハ）電池のサイズが異なっていても、マジックバンドのベルトを設けるか、 あるいはバネを設けた圧縮板により平面上に固定することができる。 （ニ）電池の端子の位置および形状が異なっていても、片側あるいは下側の辺 縁に設けられている。

【０００６】 上述の電池の持つ共通性に着目し、異なる型の各種の電池に使用できる電池充 電器を供給するために、本考案では、主に、充電器本体に固定座を定位置に結合 させて電源と通電させ、固定座には磁石を設け、一側面に定位面を有する突起を 設け、この突起に垂直な面に上下に移動して位置を調節できる滑りまくらを設け て垂直と水平の両方向の端子を有する二つの端子台を嵌め合わせ、端子台間の距 離を調節し、さらに、充電器本体上には前後に移動して位置を調節できる定位台 等を設ける構成である。本考案の充電器は特に、いかなる型、サイズの電池も吸 着固定でき、これに滑りまくら、端子台および定位台の調節を組み合わせ、端子 台の端子を上下および左右に移動して高さと幅を調節し、また電池の前後位置を 固定することにより、サイズや型の異なる電池の充電に使用する。

【０００７】

【作用】

最初に充電を行う時は、只、固定座を引き上げるか直接本体底面の開口から電 池の下の出入力の端子を見て、電池を固定座の定位面に固定し、再び電池を前後 に移動し、また充電器の活動端子を電池の端子に対応させる。電池を固定した後 、本体に充電し、本体の定位座を電池に接触させて固定する。また、その次に前 回と同じ電池を充電する場合には、ただ電池の一辺を定位面に合わせ、一辺は本 体の定位座に置くことにより、簡単に、電池の端子と充電器の端子を接続して通 電することができる。

【０００８】

【実施例】

図２に示されるように、本考案はマルチタイプの電池充電器であり、充電器の 本体（２０）には導電端（２１）を有する嵌込みみぞ（２２）を設け、この嵌め 込みみぞ（２２）に固定台（３０）を嵌め込み、定位に結合させる（図６）。な らびに本体（２０）には嵌め込みみぞ（２２）に向かって延びるみぞ（２３）を 設け、二つのみぞ（２３）の中央には逆向きの止め歯（２４）を設ける。また本 体（２０）の側面にはソケット（２５）を設ける。さらに、図７に示されるよう に、嵌め込みみぞ（２２）の内側には固定台（３０）を嵌め込んだ後、下から見 て調節するために下面を開口として下向きに広がるみぞ（２０１）を設ける。

【０００９】 上記電池の固定台（３０）は内部に磁石を設け、磁力により電池を吸着する。 また図４に示されるように、固定台（３０）両側にはマジックバンドを利用した ベルト（３０２）を設けて、電池を固定することができる。さらに固定台（３０ ）の表面には、密に真空吸盤（３０１）を設けるか（図３）、あるいは側面に、 内部に止め歯（３０３）を有するガイドレール（３０４）を設け、止め板（３０ ５）を有する受け台（３０６）を上に嵌め込むことができる（図５）。並びにス プリング（３０７）が圧縮する押し板（３０８）を固定座（３０）の上方に横向 きに設ける（図５）。以上のような固定装置のいずれかにより電池を固定するこ とができる。

【００１０】 固定台（３０）の一側面には、直立する定位面である垂直定位面（３１）を設 け、この垂直定位面（３１）の両端には向かい合う滑りみぞ（３２）を設け、滑 りまくら（３３）を嵌める。これにより滑りまくら（３３）は上下に滑って固定 台（３０）の高さを調節して位置を定めることができる。同時に、滑りまくら（ ３３）には水平にガイドレール（３４）を設け、みぞ（３５）を有する二つの端 子台（３６）を嵌め合わせることができ、端子台（３６）はガイドレール（３４ ）を移動して横向きの距離の調節を行う。さらに、端子台（３６）の上面と内面 にはそれぞれ相互に導電する端子（３７）を設ける。並びに前述の固定台（３０ ）、滑りまくら（３３）、端子台（３６）上にはそれぞれ貫通孔（３８）を設け 、端子（３７）を連接した導電線（３９）を組み込む。

【００１１】 定位板（４０）は、本体（２０）のみぞ（２３）の間に嵌める水平部と垂直部 である定位面（４１）から成る。水平部の上には底面に止め歯（４２）を設けた 弾性を有する調節レバー（４３）を設け、本体（２０）上面に設けた逆向き止め 歯（２４）（図７）と共に、定位板（４０）は本体（２０）のみぞ（２３）を滑 り前後に位置を調節し、位置を定めることができる。

【００１２】 本考案のマルチタイプの充電式電池に用いられる前述の電池の充電器は、実際 の使用に際し、その最大の特徴は、どんな種類、型の電池でも直接固定台（３０ ）に乗せて充電できることであり、他の特殊な電池の固定勢置を必要としないこ とであり、直ぐに固定でき、どんな製造メーカーあるいはどんな型の電池でも適 用できるということである。

【００１３】 すなわち、不同のメーカー、あるいは型の電池で端子の位置が異なる場合には 、上下に滑りまくら（３３）を移動して端子台（３６）上の端子（３７）の位置 の高さを調整し（図１０）、さらに端子台（３６）を滑りまくら（３３）の上で 水平に移動させ、端子（３７）間の距離を調節する（図９）ことで電池と端子を 接触させて通電させることにより、製造メーカーやタイプに係わらず、すべての 充電式電池に適用できる。

【００１４】 この他、本考案では、固定台（３０）に設けた垂直定位面（３１）により数個 の電池の一側面を揃え、さらに定位板（４０）の定位面（４１）の前後の位置調 整を組み合わせることで（図１１）、複数の電池の末端の上面の位置を定めるこ とができる。さらに、固定台（３０）の磁力による吸着力あるいは真空吸盤の吸 着力、ベルト、または弾性を有する圧縮板による固定作用を加えることで、異な るタイプの電池も充電することができる。

【００１５】 また、第一次の使用の際に僅かな調整が必要なだけで、次に同一種類の電池を 充電するときには、電池を垂直定位面（３１）と定位面（４１）に合わせて置く だけでよく、簡単に通電することができる。

【００１６】 さらに、左右の端子の正負選択回路を設け、各電池の左右の出力入力端子の正 負不同及び電圧選択回路を設け、各電池の異なる電圧に対応し、操作上、非常に 便利である。

【００１７】 以上述べてきた構造で、すでに多くの種類の充電式電池に対応することができ るが、サイズや構造が特殊な電池に対しては、充電器のサイズからいって使用が できない場合もあるため、特に、べつに一組の独立した充電端子セット（５０） （図２、図１３）を設ける。この充電端子セット（５０）のプラグ（５１）を本 体のソケット（２５）に差し込んで、充電回路を連結させ、固定台（５２）には 磁石あるいは吸盤を設けて電池の平面に固定する。この固定台（５２）の上面と 前面にはソケット（５５）を設け、プローブ（５４）を設けたプローブセット（ ５３）をそのいずれかに挿入し、異なる電池により固定台（５２）の位置を調整 する（図１４）。これら二つの固定台（５２）は連接フレーム（５６）により連 接して固定台（５２）の位置の調節に利用してもよい（図１５）。

【００１８】 以上述べてきたように、本考案は確実に従来の充電式電池の充電器の構造とは 異なり、新しい構造内容を有し、同時に、進歩性ならびに実用性と効果を有する と思われる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、どんな種類、型の電池でも直接固定台（３０）に乗せて充電でき、 他の特殊な電池の固定装置を必要としない。すなわち、充電器の端子（３７）の 位置を調整でき、電池と端子を接触させて通電させることにより、製造メーカー やタイプに係わらず、すべての充電式電池に適用できる。

【００２０】 また、本考案では、固定台（３０）に設けた垂直定位面（３１）により数個の 電池の一側面を揃え、さらに定位板（４０）の定位面（４１）の前後の位置調整 を組み合わせることで（図１１）、複数の電池の末端の上面の位置を定めること ができる。さらに、固定台（３０）の磁力による吸着力あるいは真空吸盤の吸着 力、ベルト、または弾性を有する圧縮板による固定使用を加えることで、異なる タイプの電池も充電することができる。

【００２１】 また、第一次の使用の際に僅かな調整が必要なだけで、次に同一種類の電池を 充電するときには、電池を垂直定位面（３１）と定位面（４１）に合わせて置く だけでよく、簡単に通電することができる。

【００２２】 さらに、左右の端子の正負選択回路を設け、各電池の左右の出力入力端子の正 負不同及び電圧選択回路を設け、各電池の異なる電圧に対応し、操作上、非常に 便利である。

【００２３】 以上述べてきた構造で、すでに多くの種類の充電式電池に対応することができ るが、サイズや構造が特殊な電池に対しては、べつに一組の独立した充電端子セ ット（５０）を設けて充電することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 異なる電池（ｂａｔｔｅｒｙ ｐａｃｋ）の
斜視図である。

【図２】 本考案の分解斜視図である。

【図３】 本考案の真空吸盤を利用した固定台の斜視図
である。

【図４】 本考案のマジックテープのベルトを利用した
固定台の斜視図である。

【図５】 本考案の圧縮板を利用した固定台の斜視図で
ある。

【図６】 本考案を組み立てた斜視図である。

【図７】 本考案を斜め下からみた斜視図である。

【図８】 本考案を組み立てた側面図である。

【図９】 本考案の端子台間の距離を調節する状態を示
す図である。

【図１０】 本考案の端子台の高さを調整する状態を示
す図である。

【図１１】 本考案の定位板の前後位置を調整する状態
を示す図である。

【図１２】 本考案の定位板の定位構造を示す断面図で
ある。

【図１３】 本考案の独立した端子セットの斜視図であ
る。

【図１４】 本考案の端子セットと充電式電池の結合の
実施例を示す斜視図である。

【図１５】 本考案の端子セットに連接フレームを設け
た斜視図である。

【符号の説明】

（１０）電池の出力端、入力端 （２０）本体 （２１）導電端 （２２）嵌込みみぞ （２３）みぞ （２４）逆向き止め歯 （２５）ソケット （３０）固定台 （３１）垂直定位面 （３２）滑りみぞ （３３）滑りまくら （３４）ガイドレール （３５）みぞ （３６）端子台 （３７）端子 （３８）貫通孔 （３９）導電線 （４０）定位板 （４１）定位面 （４２）止め歯 （４３）調節レバー （５０）充電端子セット （５１）プラグ （５２）固定台 （５３）プローブセット （５４）プローブ （５５）ソケット （５６）連接フレーム （２０１）みぞ （３０１）真空吸盤 （３０２）ベルト （３０３）止め歯 （３０４）ガイドレール （３０５）止め板 （３０６）受け台 （３０７）スプリング （３０８）押し板

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 主に本体（２０）上面の側辺と前方に電
   池を定位置に置くための直立定位面を設け、電池の固定
   座（２３）の側面には一対の上下左右に位置を調整で
   き、端子を設けた端子台を設けて充電端子を電池の出入
   力端子と接触して充電し、且つ電池を固定し、また一組
   の独立した充電の端子を設けた充電式電池の充電器。
2. 【請求項２】 請求項１の独立端子は、固定台（５２）
   に設けた磁石あるいは吸盤、ならびに固定台（５２）側
   面および全端に設けたソケット（５５）により、プロー
   ブセット（５３）のプローブ（５４）を挿入してから固
   定台（５２）を電池の表面に固定し、各端子は異なる電
   池の出入力端に独立して対応する請求項１に記載の充電
   式電池の充電器。
3. 【請求項３】 請求項１の電池の固定座（２３）は磁
   石、電磁石、真空吸盤、マジックバンドのベルトあるい
   は弾性圧縮板により電池を固定する請求項１に記載の充
   電式電池の充電器。
4. 【請求項４】 請求項１の電池の固定座（２３）は本体
   （２０）から容易に取り外すことができ、その側辺の端
   子を調整して電池の出入力端子の位置に合わせることが
   でき、その後本体（２０）に嵌め込み充電する請求項１
   に記載の充電式電池の充電器。
5. 【請求項５】 本体（２０）には、調整可能の端子台に
   対応する位置に下向きに広がるみぞ（２０１）を設け、
   本体（２０）の下から充電器の端子座の端子の位置を調
   整し、電池の出入力端子と接触させる請求項１に記載の
   充電式電池の充電器。
6. 【請求項６】 電池の固定座（２３）の側面には向かい
   合う滑りみぞ（３２）を設け、滑りまくら（３３）を定
   位に嵌め込むことができ、滑りまくら（３３）には水平
   方向のガイドレール（３４）を、端子台（３６）にはみ
   ぞ（３５）を設けて両者を嵌め合わせ、端子台（３６）
   の内側と上面にはそれぞれ一端子を設け、コードと固定
   座（２３）とを通電する請求項１に記載の充電式電池の
   充電器。