JPH0655458B2 - 防振用支持体の製造方法 - Google Patents
防振用支持体の製造方法Info
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- JPH0655458B2 JPH0655458B2 JP1155060A JP15506089A JPH0655458B2 JP H0655458 B2 JPH0655458 B2 JP H0655458B2 JP 1155060 A JP1155060 A JP 1155060A JP 15506089 A JP15506089 A JP 15506089A JP H0655458 B2 JPH0655458 B2 JP H0655458B2
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、建物および機械装置等の構造体を下から支
えて上記構造体に地震等による振動を伝えないようにす
るための防振用支持体の製造方法に関するものである。
えて上記構造体に地震等による振動を伝えないようにす
るための防振用支持体の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 建物および機械装置等の構造体を下から支えるための防
振用支持体として、各種のものが知られている。例え
ば、特開昭49-49051号公報には、スチールコード等の多
数本のコードがバイアス方向に配置されたすだれ織物を
ゴムで被覆し、得られたゴム引きコード織物を複数枚、
上記コードの向きが互いに反対になるようにゴム製の円
筒形本体の外面に巻きつけた圧縮ばねが開示されてい
る。
振用支持体として、各種のものが知られている。例え
ば、特開昭49-49051号公報には、スチールコード等の多
数本のコードがバイアス方向に配置されたすだれ織物を
ゴムで被覆し、得られたゴム引きコード織物を複数枚、
上記コードの向きが互いに反対になるようにゴム製の円
筒形本体の外面に巻きつけた圧縮ばねが開示されてい
る。
また、特開昭62-211471号公報には、鋼板のような硬質
板とゴム板のような軟質板とを交互に重ねて貼合わせた
ものが開示されている。
板とゴム板のような軟質板とを交互に重ねて貼合わせた
ものが開示されている。
(発明が解決しようとする課題) 特開昭49-49051号公報に開示された圧縮ばねは車両の懸
架装置中に使用することを目的とし、コードがバイアス
方向に配置されたゴム引きコード織物でゴム製の円筒形
本体を被覆しているので、縦剛性が低くて上下方向の振
動を吸収することができる反面、横剛性が大きくて水平
方向の層間のずれが生じ難く、そのため地面の横揺れに
対しては上方の構造体を静止させることができなかっ
た。
架装置中に使用することを目的とし、コードがバイアス
方向に配置されたゴム引きコード織物でゴム製の円筒形
本体を被覆しているので、縦剛性が低くて上下方向の振
動を吸収することができる反面、横剛性が大きくて水平
方向の層間のずれが生じ難く、そのため地面の横揺れに
対しては上方の構造体を静止させることができなかっ
た。
また、特開昭62-21147号公報に記載された防振用支持体
は、硬質板と軟質板とを交互に重ねたものであるから、
個々の板の厚さを小さくして重ね枚数を増大することに
より横剛性を低下させて免震機構を向上させることがで
きる反面、ゴム層が薄く、硬質板に接着されていること
により、ゴムの縦歪み量が制限されて縦剛性が増大し、
上下方向の固有振動数が増加するため、地震のような低
周波振動の防振機能が低下し、かつ重ね枚数が増大する
ことによって製作が困難になるという問題があった。
は、硬質板と軟質板とを交互に重ねたものであるから、
個々の板の厚さを小さくして重ね枚数を増大することに
より横剛性を低下させて免震機構を向上させることがで
きる反面、ゴム層が薄く、硬質板に接着されていること
により、ゴムの縦歪み量が制限されて縦剛性が増大し、
上下方向の固有振動数が増加するため、地震のような低
周波振動の防振機能が低下し、かつ重ね枚数が増大する
ことによって製作が困難になるという問題があった。
この発明は、上下方向の防振機能および横方向の免震機
能の双方に優れ、かつ製作が容易な防振用支持体の製造
方法を提供するものである。
能の双方に優れ、かつ製作が容易な防振用支持体の製造
方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 第1図は、この発明によって製造された防振用支持体の
一例を示し、上下の硬質板1、2の間に補強ゴム板3、
ゴムのみからなる軟質板4および金属等の硬質板5が交
互に積層されている。この発明では、上記の課題を解決
するため、ゴム中に線状またはシート状の補強材を分散
してなる複合ゴム組成物を目的の防振用支持体とほぼ等
しい太さのロール状に成形し、得られた複合ゴムロール
を軸方向に対して直角に切断して所望の厚みの多数枚の
補強ゴム板3とし、この補強ゴム板3の多数枚を上下の
硬質板1、2間に積層、成形し、しかるのち加硫する。
なお、補強ゴム板3は、補強ゴム板3の厚さを幅とする
リボン状のトッピングゴムコードを渦巻き線状に巻いて
作ることができ、また補強ゴム板3の厚さよりも細い紐
状のトッピングゴムコードを補強ゴム板3の厚さと同じ
範囲で該厚さの方向にトラバースさせながら多重の密な
コイル状に巻いて作ることができる。そして、上下の硬
質板1、2間に補強ゴム板3を積層する際、補強ゴム板
3のみを多数枚積層してもよく、また補強ゴム板3とゴ
ムのみからなる軟質板4とを交互に積層してもよく、ま
た補強ゴム板3と金属製の硬質板5とを交互に積層して
もよく、さらに補強ゴム板3、軟質板4および硬質板5
を交互に積層してもよい。
一例を示し、上下の硬質板1、2の間に補強ゴム板3、
ゴムのみからなる軟質板4および金属等の硬質板5が交
互に積層されている。この発明では、上記の課題を解決
するため、ゴム中に線状またはシート状の補強材を分散
してなる複合ゴム組成物を目的の防振用支持体とほぼ等
しい太さのロール状に成形し、得られた複合ゴムロール
を軸方向に対して直角に切断して所望の厚みの多数枚の
補強ゴム板3とし、この補強ゴム板3の多数枚を上下の
硬質板1、2間に積層、成形し、しかるのち加硫する。
なお、補強ゴム板3は、補強ゴム板3の厚さを幅とする
リボン状のトッピングゴムコードを渦巻き線状に巻いて
作ることができ、また補強ゴム板3の厚さよりも細い紐
状のトッピングゴムコードを補強ゴム板3の厚さと同じ
範囲で該厚さの方向にトラバースさせながら多重の密な
コイル状に巻いて作ることができる。そして、上下の硬
質板1、2間に補強ゴム板3を積層する際、補強ゴム板
3のみを多数枚積層してもよく、また補強ゴム板3とゴ
ムのみからなる軟質板4とを交互に積層してもよく、ま
た補強ゴム板3と金属製の硬質板5とを交互に積層して
もよく、さらに補強ゴム板3、軟質板4および硬質板5
を交互に積層してもよい。
上記の補強ゴム板3を構成するゴムは、天然ゴム、スチ
レンブタジェンゴム、ブタジェンゴム、ニトリルゴム、
ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴ
ム、ポリウレタン、エチレンプロピレンディエンゴム、
イソプレンゴム、可塑化塩ビゴム、ノーソレックス、エ
チレン酢ビゴム、シリコンゴム、塩素化ポリエチレンゴ
ム等のゴムである。なお、これらのゴムの加硫後におけ
る硬度は、JIS−Aゴム硬度の30〜70度が好ましい。
レンブタジェンゴム、ブタジェンゴム、ニトリルゴム、
ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴ
ム、ポリウレタン、エチレンプロピレンディエンゴム、
イソプレンゴム、可塑化塩ビゴム、ノーソレックス、エ
チレン酢ビゴム、シリコンゴム、塩素化ポリエチレンゴ
ム等のゴムである。なお、これらのゴムの加硫後におけ
る硬度は、JIS−Aゴム硬度の30〜70度が好ましい。
上記のゴム中に分散される補強材としての線状体は、ナ
イロン、ポリエステル、ポリプロピレン、レーヨン、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、アクリロニトリル等の合
成繊維、ガラスファイバー、カーボンファイバー等の無
機繊維、銅およびアルミニュウム、スチール等の金属繊
維からなるものであり、分散に際しては、繊維の形態そ
のままで使用してもよく、糸、紐、コードの形態で使用
してもよく、また上記の繊維からなる布または不織布を
紐またはリボン状に引裂いて使用することもできる。ま
た、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナ
イロン、セロファン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、フッ素樹
脂、ポリカーボネートおよびアルミニュウム、スチー
ル、銅、ステンレススチール等からなるフィルムを繊維
状またはリボン状に引き裂いて使用することができる。
なお、線状体をコードの形で使用するとき、または織物
やフィルムを引き裂いて使用するとき、その太さまたは
幅は0.2〜3mmが好ましく、上記コードは2本以上を合
撚して使用することができる。
イロン、ポリエステル、ポリプロピレン、レーヨン、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、アクリロニトリル等の合
成繊維、ガラスファイバー、カーボンファイバー等の無
機繊維、銅およびアルミニュウム、スチール等の金属繊
維からなるものであり、分散に際しては、繊維の形態そ
のままで使用してもよく、糸、紐、コードの形態で使用
してもよく、また上記の繊維からなる布または不織布を
紐またはリボン状に引裂いて使用することもできる。ま
た、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナ
イロン、セロファン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、フッ素樹
脂、ポリカーボネートおよびアルミニュウム、スチー
ル、銅、ステンレススチール等からなるフィルムを繊維
状またはリボン状に引き裂いて使用することができる。
なお、線状体をコードの形で使用するとき、または織物
やフィルムを引き裂いて使用するとき、その太さまたは
幅は0.2〜3mmが好ましく、上記コードは2本以上を合
撚して使用することができる。
上記線状体を分散するとき、線状体の方向は任意であ
り、多数本の線状体を縦または横に配列してゴムをトッ
ピングし、このゴム引きコード織物をスノコ状に、また
は各線状体が渦巻き線を形成するようにロール巻きして
線状体を分散させることができ、またステープル状の短
い線状体をゴムと混練してランダムな方向に向けてもよ
い。線状体として金属以外のものを使用する場合、ゴム
100部に対する好ましい配合比(重量部)は、10〜100部
であり、スチールコードを使用する場合は、80〜800部
が好ましい。なお、分散のためにコードを配列すると
き、その間隔はコードの太さ以上8mm以下、特に2mm以
下が好ましい。
り、多数本の線状体を縦または横に配列してゴムをトッ
ピングし、このゴム引きコード織物をスノコ状に、また
は各線状体が渦巻き線を形成するようにロール巻きして
線状体を分散させることができ、またステープル状の短
い線状体をゴムと混練してランダムな方向に向けてもよ
い。線状体として金属以外のものを使用する場合、ゴム
100部に対する好ましい配合比(重量部)は、10〜100部
であり、スチールコードを使用する場合は、80〜800部
が好ましい。なお、分散のためにコードを配列すると
き、その間隔はコードの太さ以上8mm以下、特に2mm以
下が好ましい。
また、補強材としてのシートは、上記の繊維からなる織
物、編物、不織布およびフィルムであり、これらのシー
トは、上記の未加硫ゴムのシートに重ねてロール状に巻
くことにより、ゴム中に分散される。上記シートの配合
比は、ゴム100部に対し10〜100部が好ましい。
物、編物、不織布およびフィルムであり、これらのシー
トは、上記の未加硫ゴムのシートに重ねてロール状に巻
くことにより、ゴム中に分散される。上記シートの配合
比は、ゴム100部に対し10〜100部が好ましい。
上記のゴムと補強材とからなる複合ゴム組成物は、目的
の防振用支持体とほぼ等しい太さのロール状に成形さ
れ、得られた複合ゴムロールを軸方向に直角に切断する
ことにより、またはリボン状や紐状のトッピングゴムコ
ードをスパイラル状、多重コイル状に巻きことにより多
数枚の未加硫の補強ゴム板3が作られる(第2図〜第5
図参照)。この補強ゴム板3の厚みは、50mm以下、特に
10mm以下0.5mm以上が好ましい。なお、上記ロールの断
面形状すなわち補強ゴム板3の形状は、円形に限るもの
ではなく、正方形、五角形以上の多角形等任意の形状に
することができる。
の防振用支持体とほぼ等しい太さのロール状に成形さ
れ、得られた複合ゴムロールを軸方向に直角に切断する
ことにより、またはリボン状や紐状のトッピングゴムコ
ードをスパイラル状、多重コイル状に巻きことにより多
数枚の未加硫の補強ゴム板3が作られる(第2図〜第5
図参照)。この補強ゴム板3の厚みは、50mm以下、特に
10mm以下0.5mm以上が好ましい。なお、上記ロールの断
面形状すなわち補強ゴム板3の形状は、円形に限るもの
ではなく、正方形、五角形以上の多角形等任意の形状に
することができる。
上記の補強ゴム板3は、それのみを、またはゴムのみか
らなる軟質板4や金属製の硬質板5と交互に積層し、そ
の最上層および最下層にそれぞれ端部用の硬質板1、2
を重ね、加硫して防振用支持体が製造される。上記の積
層に際し、互いに隣接する未加硫の補強ゴム板3および
軟質板4と硬質板5との間には接着剤、例えばロードハ
ドソンケミカル社製「ケムロック205」、「ケムロック2
20」、「ケムロック252」および株式会社東洋化学研究
所製「メタロックP」、「メタロックG」等を下塗りす
ることが好ましい。なお、上記の軟質板4を形成するゴ
ムは、補強ゴム板3のゴム層に用いたゴムと同様なゴム
である。また、補強ゴム板3および軟質板4と積層され
る硬質板5および最上層と最下層に重ねられる硬質板
1、2は、鉄、アルミニゥム、銅、ステンレス鋼などの
金属、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ABS、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポ
リカーボネート、ポリアセタール、ナイロン、塩化ポリ
エーテル、ポリ四弗化エチレン、アセチルセルロース、
エチルセルロース等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、
ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、アル
キド樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂であり、そ
の他セラミックス、FRP、木材、紙板、およびスレー
ト板等も使用することができる。なお、これら硬質板の
好ましい厚みは1〜5mmであり、その硬度はJIS−A
ゴム硬度で95度以上が好ましい。
らなる軟質板4や金属製の硬質板5と交互に積層し、そ
の最上層および最下層にそれぞれ端部用の硬質板1、2
を重ね、加硫して防振用支持体が製造される。上記の積
層に際し、互いに隣接する未加硫の補強ゴム板3および
軟質板4と硬質板5との間には接着剤、例えばロードハ
ドソンケミカル社製「ケムロック205」、「ケムロック2
20」、「ケムロック252」および株式会社東洋化学研究
所製「メタロックP」、「メタロックG」等を下塗りす
ることが好ましい。なお、上記の軟質板4を形成するゴ
ムは、補強ゴム板3のゴム層に用いたゴムと同様なゴム
である。また、補強ゴム板3および軟質板4と積層され
る硬質板5および最上層と最下層に重ねられる硬質板
1、2は、鉄、アルミニゥム、銅、ステンレス鋼などの
金属、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ABS、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポ
リカーボネート、ポリアセタール、ナイロン、塩化ポリ
エーテル、ポリ四弗化エチレン、アセチルセルロース、
エチルセルロース等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、
ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、アル
キド樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂であり、そ
の他セラミックス、FRP、木材、紙板、およびスレー
ト板等も使用することができる。なお、これら硬質板の
好ましい厚みは1〜5mmであり、その硬度はJIS−A
ゴム硬度で95度以上が好ましい。
(作用) 第1図に示すように、上下の硬質板1、2間に補強ゴム
板3、軟質板4および硬質板5を交互に積層した防振用
支持体、または補強ゴム板3のみを積層した防振用支持
体、または補強ゴム板3と軟質板4とを交互に積層した
防振用支持体、または補強ゴム板3と硬質板5とを交互
に積層した防振用支持体が得られる。
板3、軟質板4および硬質板5を交互に積層した防振用
支持体、または補強ゴム板3のみを積層した防振用支持
体、または補強ゴム板3と軟質板4とを交互に積層した
防振用支持体、または補強ゴム板3と硬質板5とを交互
に積層した防振用支持体が得られる。
得られた防振用支持体は、補強ゴム板3内の補強材が該
補強ゴム板3の上下両面で途切れ、上下に隣接する補強
ゴム板3、軟質板4または硬質板5にまたがって延びて
いないので、補強材は縦剛性には寄与しても、横剛性に
はほとんど寄与することがなく、防振用支持体としての
横剛性が比較的小さくなる。そして、縦剛性は、補強ゴ
ム板3内の補強材の種類、分散密度、方向を変えること
により、広範囲に変えることができる。
補強ゴム板3の上下両面で途切れ、上下に隣接する補強
ゴム板3、軟質板4または硬質板5にまたがって延びて
いないので、補強材は縦剛性には寄与しても、横剛性に
はほとんど寄与することがなく、防振用支持体としての
横剛性が比較的小さくなる。そして、縦剛性は、補強ゴ
ム板3内の補強材の種類、分散密度、方向を変えること
により、広範囲に変えることができる。
(実施例) 第6図に示すように、スチールコード製の線状の補強材
11の多数本からなるすだれ織物にゴム6をトッピングし
て複合ゴム組成物とし、これをロール状に巻いて得られ
る複合ゴムロール13を上記補強材11の配列ピッチで切断
し、第2図に示されるように、ゴム層6に渦巻き線状の
スチールコード製補強材11が一重に分散する補強ゴム板
3を製造する。次いで、この補強ゴム板3を多数枚積層
し、上下両端には接着剤(ロードハドソンケミカル社製
「ケムロック205」)が塗布された端部用の硬質板1、
2を重ねて加硫および接着をして実施例1の防振用支持
体を製造する。
11の多数本からなるすだれ織物にゴム6をトッピングし
て複合ゴム組成物とし、これをロール状に巻いて得られ
る複合ゴムロール13を上記補強材11の配列ピッチで切断
し、第2図に示されるように、ゴム層6に渦巻き線状の
スチールコード製補強材11が一重に分散する補強ゴム板
3を製造する。次いで、この補強ゴム板3を多数枚積層
し、上下両端には接着剤(ロードハドソンケミカル社製
「ケムロック205」)が塗布された端部用の硬質板1、
2を重ねて加硫および接着をして実施例1の防振用支持
体を製造する。
1500デニールのポリエステルフィラメント糸2本の撚り
糸からなる直径0.65mmのポリエステルコードを用いて実
施例1の構造の防振用支持体を製造した。すなわち、上
記のポリエステルコードを20本/インチの密度で配列し
て幅50cmのすだれ織物を製造し、これに未加硫ゴム(天
然ゴム:カーボン:オイル:老化防止剤=100:36:19:20
重量比、JISゴム硬度=40度)を1mmの厚さにトッピ
ングし、このトッピングゴムコードをロール状に巻いて
第6図の複合ゴムロール(内径20mm、外径90mm、幅50C
m)13を成形し、これを輪切りにして厚さ3mmの補強ゴ
ム板3を作った。次いで、この補強ゴム板3を20枚積層
し、その上下両端に2種の接着剤「ケムロック205」と
「ケムロック205」で処理された硬質板フランジ(外径1
50mm、内径20mm、厚さ10mm)1、2を重ね、しかるのち
金型に入れて加硫し、ゴム部の高さ90mm、外径90mm、内
径20mmの実施例の防振用支持体を得た。
糸からなる直径0.65mmのポリエステルコードを用いて実
施例1の構造の防振用支持体を製造した。すなわち、上
記のポリエステルコードを20本/インチの密度で配列し
て幅50cmのすだれ織物を製造し、これに未加硫ゴム(天
然ゴム:カーボン:オイル:老化防止剤=100:36:19:20
重量比、JISゴム硬度=40度)を1mmの厚さにトッピ
ングし、このトッピングゴムコードをロール状に巻いて
第6図の複合ゴムロール(内径20mm、外径90mm、幅50C
m)13を成形し、これを輪切りにして厚さ3mmの補強ゴ
ム板3を作った。次いで、この補強ゴム板3を20枚積層
し、その上下両端に2種の接着剤「ケムロック205」と
「ケムロック205」で処理された硬質板フランジ(外径1
50mm、内径20mm、厚さ10mm)1、2を重ね、しかるのち
金型に入れて加硫し、ゴム部の高さ90mm、外径90mm、内
径20mmの実施例の防振用支持体を得た。
一方、上記の複合ゴムロール13を輪切りにすることな
く、その上下両端に上記のフランジ1、2を同様に重
ね、加硫して比較例の防振用支持体を得た。
く、その上下両端に上記のフランジ1、2を同様に重
ね、加硫して比較例の防振用支持体を得た。
上記の実施例および比較例の縦剛性および横剛性を比較
したところ、下記の表の結果が得られた。
したところ、下記の表の結果が得られた。
表 実施例 比較例 縦剛性(kg/cm) 2050 1900 横剛性(kg/cm) 75 350 第7図に示すように、スチールコード製の補強材11をゴ
ム6で被覆して得られるグロメット加工糸を上下にトラ
バースさせながら多重の密なコイル状に巻いて複合ゴム
ロール14とし、以下実施例1と同様にして補強ゴム板3
を用意し、更にこれを積層し加硫して実施例2の防振用
支持体を製造する。
ム6で被覆して得られるグロメット加工糸を上下にトラ
バースさせながら多重の密なコイル状に巻いて複合ゴム
ロール14とし、以下実施例1と同様にして補強ゴム板3
を用意し、更にこれを積層し加硫して実施例2の防振用
支持体を製造する。
実施例1のトッピングコード織物を50cmの間隔で幅方向
に切断し、これらを耳縁で順に接続し、第8図に示すよ
うに、スチールコード製補強材11が幅方向を向く長尺の
トッピングコード織物とし、これをスノコ巻きして複合
ゴムロール15を得、この複合ゴムロール15を輪切りに
し、第3図に示すように、ゴム層6中に多数本の短いス
チールコード製補強材11aが厚み方向を向いて分散する
補強ゴム板3を用意し、この補強ゴム板3を積層し加硫
して実施例3の防振用支持体を製造する。
に切断し、これらを耳縁で順に接続し、第8図に示すよ
うに、スチールコード製補強材11が幅方向を向く長尺の
トッピングコード織物とし、これをスノコ巻きして複合
ゴムロール15を得、この複合ゴムロール15を輪切りに
し、第3図に示すように、ゴム層6中に多数本の短いス
チールコード製補強材11aが厚み方向を向いて分散する
補強ゴム板3を用意し、この補強ゴム板3を積層し加硫
して実施例3の防振用支持体を製造する。
ポリプロピレンからなるステープルとゴムとを混練して
ゴム中に上下ステープルをランダムに分散し、この複合
ゴム組成物をロール状に成形し、得られた複合ゴムロー
ルを輪切りにし、第4図に示すようにゴム層6中に上記
のステープル12が分散する補強ゴム板3を得、この補強
ゴム板3を積層し、加硫して実施例4の防振用支持体を
製造する。
ゴム中に上下ステープルをランダムに分散し、この複合
ゴム組成物をロール状に成形し、得られた複合ゴムロー
ルを輪切りにし、第4図に示すようにゴム層6中に上記
のステープル12が分散する補強ゴム板3を得、この補強
ゴム板3を積層し、加硫して実施例4の防振用支持体を
製造する。
第9図に示すように、ポリエチレンフィルムからなるシ
ート状の補強材16とゴムシート6とを重ね、これをロー
ル巻きして複合ゴムロール18とし、これを輪切りにし、
第5図に示すようにゴム層6に上記のフィルムからなる
リボン状の補強材16aが渦巻線状に分散する補強ゴム板
3を得、この補強ゴム板3を積層し、加硫して実施例5
の防振用支持体を製造する。
ート状の補強材16とゴムシート6とを重ね、これをロー
ル巻きして複合ゴムロール18とし、これを輪切りにし、
第5図に示すようにゴム層6に上記のフィルムからなる
リボン状の補強材16aが渦巻線状に分散する補強ゴム板
3を得、この補強ゴム板3を積層し、加硫して実施例5
の防振用支持体を製造する。
上記第6図の実施例1において、線状の補強材11とゴム
6とからなるトッピングゴムコードをリボン状に裂き、
これを渦巻き線状に巻いて補強ゴム板3とし、他は実施
例1と同様にして実施例6の防振用支持体を製造する。
6とからなるトッピングゴムコードをリボン状に裂き、
これを渦巻き線状に巻いて補強ゴム板3とし、他は実施
例1と同様にして実施例6の防振用支持体を製造する。
上記第7図の実施例2において、グロメット加工糸のト
ラバース範囲を該グロメット加工糸の太さの数本分に狭
くして補強ゴム板3を作り、以下同様にして実施例7の
防振用支持体を製造する。
ラバース範囲を該グロメット加工糸の太さの数本分に狭
くして補強ゴム板3を作り、以下同様にして実施例7の
防振用支持体を製造する。
(発明の効果) この発明は、ゴム中に線状またはシート状の補強材を分
散してなる複合ゴム組成物を目的の防振用支持体とほぼ
等しい太さのロール状に成形し、加硫し、得られた複合
ゴムロールを軸方向に対して直角に切断したり、または
紐状、リボン状等の細いトッピングゴムコードを渦巻き
状、多重コイル状等に巻いたりして所望の厚みの多数枚
の補強ゴム板とし、この補強ゴム板を上下の硬質板間に
積層し、しかるのち加硫する方法であるから、補強材が
防振用支持体の全高を貫通することがなくて補強ゴム板
の1枚ごとに途切れており、そのため補強材が主として
ゴム層の縦剛性を高めるのに寄与し、横剛性を低く抑え
ることができ、しかも補強材の種類、形状、分散密度等
を変えることにより、縦剛性および横剛性の比率を広範
囲に変えることができる。
散してなる複合ゴム組成物を目的の防振用支持体とほぼ
等しい太さのロール状に成形し、加硫し、得られた複合
ゴムロールを軸方向に対して直角に切断したり、または
紐状、リボン状等の細いトッピングゴムコードを渦巻き
状、多重コイル状等に巻いたりして所望の厚みの多数枚
の補強ゴム板とし、この補強ゴム板を上下の硬質板間に
積層し、しかるのち加硫する方法であるから、補強材が
防振用支持体の全高を貫通することがなくて補強ゴム板
の1枚ごとに途切れており、そのため補強材が主として
ゴム層の縦剛性を高めるのに寄与し、横剛性を低く抑え
ることができ、しかも補強材の種類、形状、分散密度等
を変えることにより、縦剛性および横剛性の比率を広範
囲に変えることができる。
第1図は、この発明で製造された防振用支持体の一例の
一部破断正面図、第2図は実施例1の補強ゴム板の斜視
図、第3図は実施例3の補強ゴム板の斜視図、第4図は
実施例4の補強ゴム板の斜視図、第5図は実施例5の補
強ゴム板の斜視図、第6図は実施例1のロール状複合ゴ
ム組成物の正面図、第7図は実施例2のロール状複合ゴ
ム組成物の正面図、第8図は実施例3のロール状複合ゴ
ム組成物の正面図、第9図は実施例5のロール状複合ゴ
ム組成物の斜視図である。 1、2、5:硬質板、3:補強ゴム板、4:軟質板、
6:ゴム層、11、11a:スチールコード製補強材、12:
ステープル(補強材)、13、14、15、18:複合ゴムロー
ル、16、16a:フィルム(補強材)。
一部破断正面図、第2図は実施例1の補強ゴム板の斜視
図、第3図は実施例3の補強ゴム板の斜視図、第4図は
実施例4の補強ゴム板の斜視図、第5図は実施例5の補
強ゴム板の斜視図、第6図は実施例1のロール状複合ゴ
ム組成物の正面図、第7図は実施例2のロール状複合ゴ
ム組成物の正面図、第8図は実施例3のロール状複合ゴ
ム組成物の正面図、第9図は実施例5のロール状複合ゴ
ム組成物の斜視図である。 1、2、5:硬質板、3:補強ゴム板、4:軟質板、
6:ゴム層、11、11a:スチールコード製補強材、12:
ステープル(補強材)、13、14、15、18:複合ゴムロー
ル、16、16a:フィルム(補強材)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // E04B 1/36 B 7121−2E E04H 9/02 331 A 9023−2E B29K 21:00 B29L 31:00 4F
Claims (3)
- 【請求項1】ゴム中に線状またはシート状の補強材を分
散してなる複合ゴム組成物を目的の防振用支持体とほぼ
等しい太さのロール状に成形し、得られた複合ゴムロー
ルを軸方向に対して直角に切断して所望の厚みの多数枚
の補強ゴム板とし、この補強ゴム板の多数枚を上下の硬
質板間に積層、成形し、しかるのち加硫することを特徴
とする防振用支持体の製造方法。 - 【請求項2】補強ゴム板が該補強ゴム板の厚さを幅とす
るリボン状のトッピングゴムコードを渦巻き線状に巻い
て形成される請求項1記載の防振用支持体の製造方法。 - 【請求項3】補強ゴム板が該補強ゴム板の厚さよりも細
い紐状のトッピングゴムコードを補強ゴム板の厚さと同
じ範囲で該厚さの方向にトラバースさせながら多重のコ
イル状に巻いて形成される請求項1記載の防振用支持体
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1155060A JPH0655458B2 (ja) | 1989-06-16 | 1989-06-16 | 防振用支持体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1155060A JPH0655458B2 (ja) | 1989-06-16 | 1989-06-16 | 防振用支持体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0319835A JPH0319835A (ja) | 1991-01-29 |
JPH0655458B2 true JPH0655458B2 (ja) | 1994-07-27 |
Family
ID=15597793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1155060A Expired - Lifetime JPH0655458B2 (ja) | 1989-06-16 | 1989-06-16 | 防振用支持体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0655458B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009012766A (ja) * | 2001-08-03 | 2009-01-22 | Campagnolo Spa | 自転車のクランクレバーの生産のための方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002054681A (ja) * | 2000-07-24 | 2002-02-20 | Three M Innovative Properties Co | 光透過性ダンパー |
WO2016085834A1 (en) * | 2014-11-25 | 2016-06-02 | Gleason Metrology Systems Corporation | Machine vibration isolation |
-
1989
- 1989-06-16 JP JP1155060A patent/JPH0655458B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009012766A (ja) * | 2001-08-03 | 2009-01-22 | Campagnolo Spa | 自転車のクランクレバーの生産のための方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0319835A (ja) | 1991-01-29 |
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