JPH0653468B2 - 4輪駆動車の伝達トルク制御装置 - Google Patents
4輪駆動車の伝達トルク制御装置Info
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- JPH0653468B2 JPH0653468B2 JP18709885A JP18709885A JPH0653468B2 JP H0653468 B2 JPH0653468 B2 JP H0653468B2 JP 18709885 A JP18709885 A JP 18709885A JP 18709885 A JP18709885 A JP 18709885A JP H0653468 B2 JPH0653468 B2 JP H0653468B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、4輪駆動車において、パワープラントからト
ルク伝達経路を介して前輪及び後輪に伝達されるトルク
を制御する4輪駆動車の伝達トルク制御装置に関する。
ルク伝達経路を介して前輪及び後輪に伝達されるトルク
を制御する4輪駆動車の伝達トルク制御装置に関する。
(従来の技術) 4輪駆動車の分野において、車両の走行状態に応じて4
輪駆動状態と2輪駆動状態とを選択的にとることができ
るようにされた、いわゆる、パートタイム4輪駆動車が
実用に供されている。
輪駆動状態と2輪駆動状態とを選択的にとることができ
るようにされた、いわゆる、パートタイム4輪駆動車が
実用に供されている。
斯かるパートタイム4輪駆動車にあっては、4輪駆動状
態から2輪駆動状態への、もしくは、2輪駆動状態から
4輪駆動状態への切換えを円滑に行う目的で、例えば、
実開昭56-122630 号公報にも示される如くに、パワープ
ラントが発生するトルクを前輪及び後輪に伝達する前輪
側及び後輪側トルク伝達経路のいずれか一方に湿式クラ
ッチを介在せしめたものが知られている。
態から2輪駆動状態への、もしくは、2輪駆動状態から
4輪駆動状態への切換えを円滑に行う目的で、例えば、
実開昭56-122630 号公報にも示される如くに、パワープ
ラントが発生するトルクを前輪及び後輪に伝達する前輪
側及び後輪側トルク伝達経路のいずれか一方に湿式クラ
ッチを介在せしめたものが知られている。
しかしながら、上述の如くの従来のパートタイム4輪駆
動車においては、4輪駆動状態から2輪駆動状態への、
もしくは、2輪駆動状態から4輪駆動状態への切換え
を、車両の走行状態や道路状況等に応じて搭乗員がシフ
トレバー等に設けられたマニュアル操作スイッチ類等を
操作することによって行われるようにされているため、
操作上の煩わしさが伴われるとともに、前輪と後輪とに
ついての回転数差が大であるときには、4輪駆動状態か
ら2輪駆動状態への、もしくは、2輪駆動状態から4輪
駆動状態への切換時に切換ショックを生じ易く、その切
換タイミングの設定が難しいという問題がある。
動車においては、4輪駆動状態から2輪駆動状態への、
もしくは、2輪駆動状態から4輪駆動状態への切換え
を、車両の走行状態や道路状況等に応じて搭乗員がシフ
トレバー等に設けられたマニュアル操作スイッチ類等を
操作することによって行われるようにされているため、
操作上の煩わしさが伴われるとともに、前輪と後輪とに
ついての回転数差が大であるときには、4輪駆動状態か
ら2輪駆動状態への、もしくは、2輪駆動状態から4輪
駆動状態への切換時に切換ショックを生じ易く、その切
換タイミングの設定が難しいという問題がある。
そこで、自動的に4輪駆動状態と2輪駆動状態との相互
間の切換えを行うようにすべく、前輪側及び後輪側トル
ク伝達経路のいずれか一方に、その入力側回転数と出力
側回転数との差に応じて伝達トルクを変化させる粘性流
体クラッチを介在せしめて、前輪回転数と後輪回転数
(いずれも、左右の車輪の平均回転数)との差に応じて
前輪もしくは後輪への伝達トルクを変化させるようにし
た4輪駆動車の伝達トルク制御装置が考えられている。
間の切換えを行うようにすべく、前輪側及び後輪側トル
ク伝達経路のいずれか一方に、その入力側回転数と出力
側回転数との差に応じて伝達トルクを変化させる粘性流
体クラッチを介在せしめて、前輪回転数と後輪回転数
(いずれも、左右の車輪の平均回転数)との差に応じて
前輪もしくは後輪への伝達トルクを変化させるようにし
た4輪駆動車の伝達トルク制御装置が考えられている。
しかしながら、上述の如くにトルク伝達経路に粘性流体
クラッチを介在せしめて、前後輪の回転数差に応じて前
輪もしくは後輪への伝達トルクを変化させるようにする
4輪駆動車の伝達トルク制御装置においては、以下に述
べる如くの問題がある。
クラッチを介在せしめて、前後輪の回転数差に応じて前
輪もしくは後輪への伝達トルクを変化させるようにする
4輪駆動車の伝達トルク制御装置においては、以下に述
べる如くの問題がある。
即ち、例えば、前輪と後輪とを同一径とし、かつ、粘性
流体クラッチを、パワープラントからのトルクを後輪に
伝達する後輪側トルク伝達経路に介在せしめた場合を採
り上げると、粘性流体クラッチの伝達トルク特性は、第
4図において、横軸に粘性流体クラッチの入力側回転数
(前輪回転数)から出力側回転数(後輪回転数)を減じ
て得られる差(以下、回転数差Δnと呼ぶ)がとられ、
縦軸に伝達トルクTがとられて示される如く、回転数差
Δnが正の場合には、実線で示される如くに後輪に正の
トルク(以下、駆動トルクと呼ぶ)が伝達されるが、回
転数差Δnが負の場合には、一点鎖線で示される如くに
後輪に負のトルク(以下、制動トルクと呼ぶ)が伝達さ
れてしまう。このように後輪に制動トルクが伝達される
場合には後輪が走行抵抗となり、燃費や各部の耐久性等
の低下を生じるという不都合が伴われることになるので
ある。
流体クラッチを、パワープラントからのトルクを後輪に
伝達する後輪側トルク伝達経路に介在せしめた場合を採
り上げると、粘性流体クラッチの伝達トルク特性は、第
4図において、横軸に粘性流体クラッチの入力側回転数
(前輪回転数)から出力側回転数(後輪回転数)を減じ
て得られる差(以下、回転数差Δnと呼ぶ)がとられ、
縦軸に伝達トルクTがとられて示される如く、回転数差
Δnが正の場合には、実線で示される如くに後輪に正の
トルク(以下、駆動トルクと呼ぶ)が伝達されるが、回
転数差Δnが負の場合には、一点鎖線で示される如くに
後輪に負のトルク(以下、制動トルクと呼ぶ)が伝達さ
れてしまう。このように後輪に制動トルクが伝達される
場合には後輪が走行抵抗となり、燃費や各部の耐久性等
の低下を生じるという不都合が伴われることになるので
ある。
斯かる不都合を解消するための1つの手段として、粘性
流体クラッチが介在せしめられたトルク伝達経路にクラ
ッチ機構を粘性流体クラッチに対して直列に配し、この
クラッチ機構を、車両の走行状態に基づいて、後輪に走
行抵抗が生じない場合には接続状態とし、後輪に走行抵
抗が生じる場合には遮断状態となすように断続制御する
ことが考えられる。
流体クラッチが介在せしめられたトルク伝達経路にクラ
ッチ機構を粘性流体クラッチに対して直列に配し、この
クラッチ機構を、車両の走行状態に基づいて、後輪に走
行抵抗が生じない場合には接続状態とし、後輪に走行抵
抗が生じる場合には遮断状態となすように断続制御する
ことが考えられる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上述の如くに、粘性流体クラッチが介在
せしめられたトルク伝達経路に、これを断続すべくクラ
ッチ機構が配され、このクラッチ機構を車両の走行状態
に基づいて断続制御するようにされた4輪駆動車の伝達
トルク制御装置においては、自動的に2輪駆動状態と4
輪駆動状態とを得ることができるが、任意に2輪駆動状
態と4輪駆動状態とを選択することはできない。このた
め、例えば、路面状況が比較的良好である場合等、車両
を4輪駆動状態とする必要がなく2輪駆動状態とした方
が燃費の向上が図れて都合が良い場合においても、2輪
駆動状態を選択することができないという不都合があ
る。また、例えば、車両に緊急脱出が要求される場合
等、大なる走破性が必要とされる場合に、直に4輪駆動
状態をとることができないという不都合も生じる。
せしめられたトルク伝達経路に、これを断続すべくクラ
ッチ機構が配され、このクラッチ機構を車両の走行状態
に基づいて断続制御するようにされた4輪駆動車の伝達
トルク制御装置においては、自動的に2輪駆動状態と4
輪駆動状態とを得ることができるが、任意に2輪駆動状
態と4輪駆動状態とを選択することはできない。このた
め、例えば、路面状況が比較的良好である場合等、車両
を4輪駆動状態とする必要がなく2輪駆動状態とした方
が燃費の向上が図れて都合が良い場合においても、2輪
駆動状態を選択することができないという不都合があ
る。また、例えば、車両に緊急脱出が要求される場合
等、大なる走破性が必要とされる場合に、直に4輪駆動
状態をとることができないという不都合も生じる。
斯かる点に鑑み、本発明は、パワープラントからのトル
クを前輪もしくは後輪に伝達するトルク伝達経路のいず
れか一方に、その入出力回転数差に応じて伝達トルクを
変化させる粘性流体クラッチ等の流体式伝動手段が介在
せしめられるとともに、その流体式伝動手段が介在せし
められたトルク伝達経路に、流体式伝動手段に対して直
列にクラッチ機構が配され、このクラッチ機構が断続制
御されることによって、自動的に4輪駆動状態から2輪
駆動状態への、もしくは、2輪駆動状態から4輪駆動状
態への切換えを行うことができるようにされたもとで、
車両の直進走行時における走行抵抗を低減でき、しか
も、マニュアル操作によって2輪駆動状態と4輪駆動状
態とを任意に選択できるようにされた4輪駆動車の伝達
トルク制御装置を提供することを目的とする。
クを前輪もしくは後輪に伝達するトルク伝達経路のいず
れか一方に、その入出力回転数差に応じて伝達トルクを
変化させる粘性流体クラッチ等の流体式伝動手段が介在
せしめられるとともに、その流体式伝動手段が介在せし
められたトルク伝達経路に、流体式伝動手段に対して直
列にクラッチ機構が配され、このクラッチ機構が断続制
御されることによって、自動的に4輪駆動状態から2輪
駆動状態への、もしくは、2輪駆動状態から4輪駆動状
態への切換えを行うことができるようにされたもとで、
車両の直進走行時における走行抵抗を低減でき、しか
も、マニュアル操作によって2輪駆動状態と4輪駆動状
態とを任意に選択できるようにされた4輪駆動車の伝達
トルク制御装置を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上述の目的を達成すべく、本発明に係る4輪駆動車の伝
達トルク制御装置は、パワープラントが発生するトルク
を前輪に伝達する前輪側トルク伝達経路と後輪に伝達す
る後輪側トルク伝達経路とのうちの一方に介在せしめら
れて、その入力側回転数と出力側回転数との差に応じて
伝達トルクを変化させる流体式伝動手段と、流体式伝動
手段が介在せしめられた前輪側もしくは後輪側トルク伝
達経路に流体式伝動手段と直列に配されたクラッチ機構
と、前輪側及び後輪側トルク伝達経路の夫々におけるト
ルク伝達軸の回転数を検出する検出手段と、検出手段か
ら得られる信号に基づいてクラッチ機構の断続制御を行
う制御手段とを備え、さらに加えて、制御手段によるク
ラッチ機構の断続制御を禁止してクラッチ機構を接続状
態もしくは遮断状態に保持するマニュアル操作手段が設
けられて構成される。
達トルク制御装置は、パワープラントが発生するトルク
を前輪に伝達する前輪側トルク伝達経路と後輪に伝達す
る後輪側トルク伝達経路とのうちの一方に介在せしめら
れて、その入力側回転数と出力側回転数との差に応じて
伝達トルクを変化させる流体式伝動手段と、流体式伝動
手段が介在せしめられた前輪側もしくは後輪側トルク伝
達経路に流体式伝動手段と直列に配されたクラッチ機構
と、前輪側及び後輪側トルク伝達経路の夫々におけるト
ルク伝達軸の回転数を検出する検出手段と、検出手段か
ら得られる信号に基づいてクラッチ機構の断続制御を行
う制御手段とを備え、さらに加えて、制御手段によるク
ラッチ機構の断続制御を禁止してクラッチ機構を接続状
態もしくは遮断状態に保持するマニュアル操作手段が設
けられて構成される。
(作 用) 上述の如くに構成された本発明に係る4輪駆動車の伝達
トルク制御装置においては、制御手段が、検出手段から
得られる信号に基づいて車両の走行状態に応じてクラッ
チ機構の断続制御を行う。その際、例えば、後輪に走行
抵抗が生じる場合には、クラッチ機構を遮断状態に切換
えて車両を2輪駆動状態とする。これにより、車両の駆
動効率が向上され、燃費や各部の耐久性の低下が防止さ
れる。また、例えば、前輪に滑りが生じた場合には、制
御手段がクラッチ機構を接続状態に切換える。これによ
り、パラープラントが発生するトルクが、流体式伝動手
段を介して前輪の滑り量に応じた分だけ後輪に伝達さ
れ、車両が走破性の大なる4輪駆動状態とされる。
トルク制御装置においては、制御手段が、検出手段から
得られる信号に基づいて車両の走行状態に応じてクラッ
チ機構の断続制御を行う。その際、例えば、後輪に走行
抵抗が生じる場合には、クラッチ機構を遮断状態に切換
えて車両を2輪駆動状態とする。これにより、車両の駆
動効率が向上され、燃費や各部の耐久性の低下が防止さ
れる。また、例えば、前輪に滑りが生じた場合には、制
御手段がクラッチ機構を接続状態に切換える。これによ
り、パラープラントが発生するトルクが、流体式伝動手
段を介して前輪の滑り量に応じた分だけ後輪に伝達さ
れ、車両が走破性の大なる4輪駆動状態とされる。
一方、マニュアル操作手段が操作された場合には、制御
手段によるクラッチ機構の断続制御が禁止され、クラッ
チ機構が強制的に接続状態もしくは遮断状態に保持され
る。これにより、車両の2輪駆動状態と4輪駆動状態と
が任意に選択されることになる。
手段によるクラッチ機構の断続制御が禁止され、クラッ
チ機構が強制的に接続状態もしくは遮断状態に保持され
る。これにより、車両の2輪駆動状態と4輪駆動状態と
が任意に選択されることになる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は、本発明に係る4輪駆動車の伝達トルク制御装
置の一例を、これが適用された車両とともに概略的に示
す。この第1図において、エンジンとトランスミッショ
ンから成るパワープラント10が発生するトルクは、一
点鎖線矢印Fで示される前輪側トルク伝達経路を介して
左右一対の前輪12に伝達されるとともに、一点鎖線矢
印Rで示される後輪側トルク伝達経路を介して、前輪1
2と同一径とされた左右一対の後輪14に伝達される。
置の一例を、これが適用された車両とともに概略的に示
す。この第1図において、エンジンとトランスミッショ
ンから成るパワープラント10が発生するトルクは、一
点鎖線矢印Fで示される前輪側トルク伝達経路を介して
左右一対の前輪12に伝達されるとともに、一点鎖線矢
印Rで示される後輪側トルク伝達経路を介して、前輪1
2と同一径とされた左右一対の後輪14に伝達される。
前輪側トルク伝達経路Fには、同一歯数の一対のギヤ1
6A及び16Bと前輪用ディファレンシャルギヤ等から
成るファイナルギヤユニット18とが介在せしめられて
いる。ここで、ファイナルギヤユニット18等で構成さ
れる、前輪側トルク伝達経路Fにおける最終減速機構の
最終減速比がifに設定される。一方、後輪側トルク伝
達経路Rには、その入力側回転軸19と出力軸回転軸2
1との回転数差に応じて、その伝達トルクを変化させる
流体式伝動手段とされた粘性流体クラッチ20,この粘
性流体クラッチ20に対して直列に配された電磁クラッ
チ22及び後輪用ディファレンシャルギヤ等から成るフ
ァイナルギヤユニット24とが介在せしめられている。
ここで、ファイナルギヤユニット24等で構成される、
後輪側トルク伝達経路Rにおける最終減速機構の最終減
速比が、前輪側トルク伝達経路Fにおける最終減速比i
fより大なる値のirに設定される。
6A及び16Bと前輪用ディファレンシャルギヤ等から
成るファイナルギヤユニット18とが介在せしめられて
いる。ここで、ファイナルギヤユニット18等で構成さ
れる、前輪側トルク伝達経路Fにおける最終減速機構の
最終減速比がifに設定される。一方、後輪側トルク伝
達経路Rには、その入力側回転軸19と出力軸回転軸2
1との回転数差に応じて、その伝達トルクを変化させる
流体式伝動手段とされた粘性流体クラッチ20,この粘
性流体クラッチ20に対して直列に配された電磁クラッ
チ22及び後輪用ディファレンシャルギヤ等から成るフ
ァイナルギヤユニット24とが介在せしめられている。
ここで、ファイナルギヤユニット24等で構成される、
後輪側トルク伝達経路Rにおける最終減速機構の最終減
速比が、前輪側トルク伝達経路Fにおける最終減速比i
fより大なる値のirに設定される。
そして、本例では、上述の電磁クラッチ22の断続制御
を自動的に行うべく、制御ユニット100が備えられて
いる。この制御ユニット100には、ファイナルギヤユ
ニット18の入力軸26の回転数を検出する前輪側回転
数センサ40とファイナルギヤユニット24の入力軸2
7の回転数を検出する後輪側回転数センサ50とから得
られる、前輪12及び後輪14の回転数(いずれも左右
の車輪の平均回転数)に応じた回転検出信号Sf及びS
rが供給される。さらに、制御ユニット100には、制
御信号源60からホールド信号Sa及びSbが、夫々、
運転席近傍に配されたマニュアル操作スイッチ61及び
62を介して供給される。
を自動的に行うべく、制御ユニット100が備えられて
いる。この制御ユニット100には、ファイナルギヤユ
ニット18の入力軸26の回転数を検出する前輪側回転
数センサ40とファイナルギヤユニット24の入力軸2
7の回転数を検出する後輪側回転数センサ50とから得
られる、前輪12及び後輪14の回転数(いずれも左右
の車輪の平均回転数)に応じた回転検出信号Sf及びS
rが供給される。さらに、制御ユニット100には、制
御信号源60からホールド信号Sa及びSbが、夫々、
運転席近傍に配されたマニュアル操作スイッチ61及び
62を介して供給される。
制御ユニット100は、上述の回転検出信号Sf及びS
rに基づいて、前輪12の回転数に対応する入力軸26
の回転数から後輪14の回転数に対応する入力軸27の
回転数を減じた値が零もしくはその近傍の値より大とな
るときには、電磁クラッチ22を接続状態にする作動信
号Ccを形成して、これを電磁クラッチ22に供給す
る。これにより、電磁クラッチ22のソレノイドが励磁
されて電磁クラッチ22が接続状態とされ、出力側回転
軸21と入力軸27とが連結されて粘性流体クラッチ2
0の出力軸とファイナルギヤユニット24の入力側とが
接続される。一方、制御ユニット100は、前輪側の入
力軸26の回転数から後輪側の入力軸27の回転数を減
じた値が零もしくはその近傍の値より小となるときに
は、作動信号Ccの供給を停止する。これにより、電磁
クラッチ22のソレノイドが消磁された電磁クラッチ2
2が遮断状態とされ、粘性流体クラッチ20の出力側と
ファイナルギヤユニット24の入力側との接続状態が遮
断される。
rに基づいて、前輪12の回転数に対応する入力軸26
の回転数から後輪14の回転数に対応する入力軸27の
回転数を減じた値が零もしくはその近傍の値より大とな
るときには、電磁クラッチ22を接続状態にする作動信
号Ccを形成して、これを電磁クラッチ22に供給す
る。これにより、電磁クラッチ22のソレノイドが励磁
されて電磁クラッチ22が接続状態とされ、出力側回転
軸21と入力軸27とが連結されて粘性流体クラッチ2
0の出力軸とファイナルギヤユニット24の入力側とが
接続される。一方、制御ユニット100は、前輪側の入
力軸26の回転数から後輪側の入力軸27の回転数を減
じた値が零もしくはその近傍の値より小となるときに
は、作動信号Ccの供給を停止する。これにより、電磁
クラッチ22のソレノイドが消磁された電磁クラッチ2
2が遮断状態とされ、粘性流体クラッチ20の出力側と
ファイナルギヤユニット24の入力側との接続状態が遮
断される。
上述の如くの構成のもとにパワープラント10が作動せ
しめられると、パワープラント10が発生するトルク
が、前輪側トルク伝達経路Fを介して前輪12に伝達さ
れ、車両が走行状態にされる。この場合、車両の直進走
行時においては、後輪側トルク伝達経路Rにおける最終
減速比irが前輪側トルク伝達経路Fにおける最終減速
比ifより大とされていて、前輪側の入力軸26の回転
数が後輪側の入力軸27の回転数より低くなり、回転数
差Δnが、例えば、前述された第4図に示される如く
に、負の値Δnbとなる。このため、制御ユニット10
0は、電磁クラッチ22への作動信号Ccの供給を停止
して、電磁クラッチ22を遮断状態とする。これによ
り、直進走行時においては、車両が2輪駆動状態とされ
て走行抵抗が低減される。その結果、車両の駆動効率が
向上され、燃費や各部の耐久性が低下することが防止さ
れる。
しめられると、パワープラント10が発生するトルク
が、前輪側トルク伝達経路Fを介して前輪12に伝達さ
れ、車両が走行状態にされる。この場合、車両の直進走
行時においては、後輪側トルク伝達経路Rにおける最終
減速比irが前輪側トルク伝達経路Fにおける最終減速
比ifより大とされていて、前輪側の入力軸26の回転
数が後輪側の入力軸27の回転数より低くなり、回転数
差Δnが、例えば、前述された第4図に示される如く
に、負の値Δnbとなる。このため、制御ユニット10
0は、電磁クラッチ22への作動信号Ccの供給を停止
して、電磁クラッチ22を遮断状態とする。これによ
り、直進走行時においては、車両が2輪駆動状態とされ
て走行抵抗が低減される。その結果、車両の駆動効率が
向上され、燃費や各部の耐久性が低下することが防止さ
れる。
また、パワープラント10が作動せしめられている状態
において、前輪12にある程度の滑りが生じたときに
は、回転数差Δnが正の値となる。このため、制御ユニ
ット100が電磁クラッチ22に作動信号Ccを供給し
て、これを接続状態にする。それにより、パワープラン
ト10が発生するトルクが粘性流体クラッチ20を介し
て前輪12の滑り量に応じた分だけ後輪14に伝達され
る。この結果、車両が4輪駆動状態とされて大なる走破
性を有するものとなる。
において、前輪12にある程度の滑りが生じたときに
は、回転数差Δnが正の値となる。このため、制御ユニ
ット100が電磁クラッチ22に作動信号Ccを供給し
て、これを接続状態にする。それにより、パワープラン
ト10が発生するトルクが粘性流体クラッチ20を介し
て前輪12の滑り量に応じた分だけ後輪14に伝達され
る。この結果、車両が4輪駆動状態とされて大なる走破
性を有するものとなる。
一方、車両の旋回走行時においては、前輪12の旋回半
径が後輪14の旋回半径より大となるため、前輪側の入
力軸26の回転数が後輪側の入力軸27の回転数より高
くなる。このため、制御ユニット100が電磁クラッチ
22に作動信号Ccを供給してこれを接続状態とする。
径が後輪14の旋回半径より大となるため、前輪側の入
力軸26の回転数が後輪側の入力軸27の回転数より高
くなる。このため、制御ユニット100が電磁クラッチ
22に作動信号Ccを供給してこれを接続状態とする。
ここで、前述された第4図に示される如くに、前輪側ト
ルク伝達経路F及び後輪側トルク伝達経路Rにおける最
終減速比if及びirが同一とされた場合において、パ
ワープラント10が発生するトルクの値をTAとすれ
ば、このときの前輪12及び後輪14に伝達される駆動
トルクは、夫々、Tf及びTrで示される値となる。そ
して、斯かる状態でパワープラント10が発生するトル
クが低下されて、例えば、Trより小なる値TA′とさ
れると、TA′とTrとの差Tf′が制動トルクとして
前輪12に伝達されてしまうことになる。
ルク伝達経路F及び後輪側トルク伝達経路Rにおける最
終減速比if及びirが同一とされた場合において、パ
ワープラント10が発生するトルクの値をTAとすれ
ば、このときの前輪12及び後輪14に伝達される駆動
トルクは、夫々、Tf及びTrで示される値となる。そ
して、斯かる状態でパワープラント10が発生するトル
クが低下されて、例えば、Trより小なる値TA′とさ
れると、TA′とTrとの差Tf′が制動トルクとして
前輪12に伝達されてしまうことになる。
しかしながら、本例では、後輪側トルク伝達経路Rにお
ける最終減速比irが前輪側トルク伝達経路Fにおける
最終減速比ifより大とされているため、回転数差Δn
は前述された第4図に示される如く、前輪側トルク伝達
経路F及び後輪側トルク伝達経路Rにおける最終減速比
if及びirが同一とされた場合の値Δncよりなる小
なる値Δnc′とされる。従って、車両の旋回走行時に
おいて、パワープラント10が発生するトルクがTAか
らTA′に低下せしめられても、後輪14に駆動トルク
Tr′が伝達され、かつ、前輪12に駆動トルクTf″
が伝達される。これにより、車両の旋回走行時におい
て、駆動効率が向上せしめられるとともに、旋回半径の
拡大が抑制されて、車両の運転制御が容易なものとされ
る。
ける最終減速比irが前輪側トルク伝達経路Fにおける
最終減速比ifより大とされているため、回転数差Δn
は前述された第4図に示される如く、前輪側トルク伝達
経路F及び後輪側トルク伝達経路Rにおける最終減速比
if及びirが同一とされた場合の値Δncよりなる小
なる値Δnc′とされる。従って、車両の旋回走行時に
おいて、パワープラント10が発生するトルクがTAか
らTA′に低下せしめられても、後輪14に駆動トルク
Tr′が伝達され、かつ、前輪12に駆動トルクTf″
が伝達される。これにより、車両の旋回走行時におい
て、駆動効率が向上せしめられるとともに、旋回半径の
拡大が抑制されて、車両の運転制御が容易なものとされ
る。
上述の如くに、本例においては、制御ユニット100に
よって電磁クラッチ22の断続制御が行われて、4輪駆
動状態から2輪駆動状態への、もしくは、2輪駆動状態
から4輪駆動状態への切換えが自動的に行われるが、こ
の切換が行われるタイミングによっては、電磁クラッチ
22の動作時間に起因して切換ショックが発生する虞が
ある。
よって電磁クラッチ22の断続制御が行われて、4輪駆
動状態から2輪駆動状態への、もしくは、2輪駆動状態
から4輪駆動状態への切換えが自動的に行われるが、こ
の切換が行われるタイミングによっては、電磁クラッチ
22の動作時間に起因して切換ショックが発生する虞が
ある。
そこで、本例においては、斯かる切換ショックを防止す
べく、制御ユニット100が、電磁クラッチ22の動作
時間(タイムラグ)を見込んだもとで、電磁クラッチ2
2を接続状態から遮断状態に、もしくは、遮断状態から
接続状態に切換えるべく、電磁クラッチ22への作動信
号Ccの供給タイミング及び停止タイミングを制御する
ようにされる。
べく、制御ユニット100が、電磁クラッチ22の動作
時間(タイムラグ)を見込んだもとで、電磁クラッチ2
2を接続状態から遮断状態に、もしくは、遮断状態から
接続状態に切換えるべく、電磁クラッチ22への作動信
号Ccの供給タイミング及び停止タイミングを制御する
ようにされる。
ここで、回転数差Δnが、時間とともに、第2図に示さ
れる如くに変化するものとすれば、電磁クラッチ22を
遮断状態から接続状態に切換えるべき目標時期は、回転
数差Δnが零より僅かに小なる値ΔnDよりその絶対値
が大とされる負の値から上述の値ΔnDとなる時点t2
とされ、また、電磁クラッチ22を接続状態から遮断状
態に切換えるべき目標時期は、回転数差Δnが零より僅
かに大なる値ΔnD′よりその絶対値が大とされる正の
値から上述の値ΔnD′となる時点t5とされる。この
ように、電磁クラッチ22の断続時期を夫々回転数差Δ
nが零となる時点t3及びt6より若干早めるようにす
ることにより、時点t2における値ΔnDと時点t5に
おけΔnD′との間の部分が、いわゆる、制御の不感帯
とされて、回転数差Δnがこの部分で微小変動する場合
において、電磁クラッチ22が頻繁に断続される事態が
回避される。
れる如くに変化するものとすれば、電磁クラッチ22を
遮断状態から接続状態に切換えるべき目標時期は、回転
数差Δnが零より僅かに小なる値ΔnDよりその絶対値
が大とされる負の値から上述の値ΔnDとなる時点t2
とされ、また、電磁クラッチ22を接続状態から遮断状
態に切換えるべき目標時期は、回転数差Δnが零より僅
かに大なる値ΔnD′よりその絶対値が大とされる正の
値から上述の値ΔnD′となる時点t5とされる。この
ように、電磁クラッチ22の断続時期を夫々回転数差Δ
nが零となる時点t3及びt6より若干早めるようにす
ることにより、時点t2における値ΔnDと時点t5に
おけΔnD′との間の部分が、いわゆる、制御の不感帯
とされて、回転数差Δnがこの部分で微小変動する場合
において、電磁クラッチ22が頻繁に断続される事態が
回避される。
そして、上述の如くに、電磁クラッチ22を時点t2で
遮断状態から接続状態に切換えるためには、電磁クラッ
チ22が遮断状態から接続状態に切換わる際の動作時間
tKを見込んで、時点t2より動作時間tKだけ早い時
点t1において電磁クラッチ22に作動信号Ccを供給
することが必要となり、また、電磁クラッチ22を時点
t5で接続状態から遮断状態に切換えるためには、電磁
クラッチ22が接続状態から遮断状態に切換わる際の動
作時間tK′を見込んで、時点t5より動作時間tK′
だけ早い時点t4において電磁クラッチ22への作動信
号Ccの供給を停止することが必要とされる。このた
め、回転数差Δnの変化率d/dtΔn(第2図において
は、時点t1及びt4における変化率d/dtΔnがdN1
及びdN4とされて示されている)に動作時間tKもし
くはtK′を乗じることによって、動作時間tKもしく
はtK′に相当する期間における回転数差Δnの変化量
を算出し、この算出された回転数差Δnの変化量をその
ときの回転数差Δnに加算することで、動作時間tKも
しくはtK′に相当する期間後における回転数差Δnを
予想し、この予想された回転数差Δnが値ΔnD以上と
なるとき、もしくは、値ΔnD′以下となるとき、制御
ユニット100が、電磁クラッチ22に作動信号Ccを
供給する、もしくは、電磁クラッチ22への作動信号C
cの供給を停止するようにされる。
遮断状態から接続状態に切換えるためには、電磁クラッ
チ22が遮断状態から接続状態に切換わる際の動作時間
tKを見込んで、時点t2より動作時間tKだけ早い時
点t1において電磁クラッチ22に作動信号Ccを供給
することが必要となり、また、電磁クラッチ22を時点
t5で接続状態から遮断状態に切換えるためには、電磁
クラッチ22が接続状態から遮断状態に切換わる際の動
作時間tK′を見込んで、時点t5より動作時間tK′
だけ早い時点t4において電磁クラッチ22への作動信
号Ccの供給を停止することが必要とされる。このた
め、回転数差Δnの変化率d/dtΔn(第2図において
は、時点t1及びt4における変化率d/dtΔnがdN1
及びdN4とされて示されている)に動作時間tKもし
くはtK′を乗じることによって、動作時間tKもしく
はtK′に相当する期間における回転数差Δnの変化量
を算出し、この算出された回転数差Δnの変化量をその
ときの回転数差Δnに加算することで、動作時間tKも
しくはtK′に相当する期間後における回転数差Δnを
予想し、この予想された回転数差Δnが値ΔnD以上と
なるとき、もしくは、値ΔnD′以下となるとき、制御
ユニット100が、電磁クラッチ22に作動信号Ccを
供給する、もしくは、電磁クラッチ22への作動信号C
cの供給を停止するようにされる。
そして、本例においては、上述の如くに、車両の走行状
態に応じて自動的に2輪駆動状態と4輪駆動状態とを得
ることができることに加えて、任意に2輪駆動状態と4
輪駆動状態とを選択することができるようにされてい
る。
態に応じて自動的に2輪駆動状態と4輪駆動状態とを得
ることができることに加えて、任意に2輪駆動状態と4
輪駆動状態とを選択することができるようにされてい
る。
即ち、マニュアル操作スイッチ61がオン状態にされて
制御ユニット100にホールド信号Saが供給される
と、制御ユニット100が電磁クラッチ22への作動信
号Ccの供給を継続的に停止して電磁クラッチ22を遮
断状態に保持し、一方、マニュアル操作スイッチ62が
オン状態にされて制御ユニット100にホールド信号S
bが供給されると、制御ユニット100が電磁クラッチ
22に作動信号Ccを継続的に供給して電磁クラッチ2
2を遮断状態に保持する。従って、マニュアル操作スイ
ッチ61がオン状態にされたときには、車両が強制的に
2輪駆動状態とされ、マニュアル操作スイッチ62がオ
ン状態とされたときには、車両が強制的に4輪駆動状態
とされる。このため、例えば、路面状況が比較的良好で
あるとき、マニュアル操作スイッチ61を操作してオン
状態にすることにより、車両を走行抵抗の少ない2輪駆
動状態とすることができ、それによって、燃費の向上を
図ることができる。また、例えば、車両に悪路からの緊
急脱出が要求される如くの状態においては、マニュアル
操作スイッチ62を操作してオン状態にすることによ
り、車両を走破性の大なる4輪駆動状態とすることがで
きる。
制御ユニット100にホールド信号Saが供給される
と、制御ユニット100が電磁クラッチ22への作動信
号Ccの供給を継続的に停止して電磁クラッチ22を遮
断状態に保持し、一方、マニュアル操作スイッチ62が
オン状態にされて制御ユニット100にホールド信号S
bが供給されると、制御ユニット100が電磁クラッチ
22に作動信号Ccを継続的に供給して電磁クラッチ2
2を遮断状態に保持する。従って、マニュアル操作スイ
ッチ61がオン状態にされたときには、車両が強制的に
2輪駆動状態とされ、マニュアル操作スイッチ62がオ
ン状態とされたときには、車両が強制的に4輪駆動状態
とされる。このため、例えば、路面状況が比較的良好で
あるとき、マニュアル操作スイッチ61を操作してオン
状態にすることにより、車両を走行抵抗の少ない2輪駆
動状態とすることができ、それによって、燃費の向上を
図ることができる。また、例えば、車両に悪路からの緊
急脱出が要求される如くの状態においては、マニュアル
操作スイッチ62を操作してオン状態にすることによ
り、車両を走破性の大なる4輪駆動状態とすることがで
きる。
なお、マニュアル操作スイッチ61及び62の両者が共
にオフ状態にされているときには、上述した如くに、車
両の走行状態に応じた電磁クラッチ22の切換制御が行
われる。
にオフ状態にされているときには、上述した如くに、車
両の走行状態に応じた電磁クラッチ22の切換制御が行
われる。
上述の如くの制御は、主として制御ユニット100に内
蔵されたマイクロコンピュータの動作に基づいて行われ
るが、このマイクロコンピュータが実行するプログラム
の一例を第3図にフローチャートで示す。
蔵されたマイクロコンピュータの動作に基づいて行われ
るが、このマイクロコンピュータが実行するプログラム
の一例を第3図にフローチャートで示す。
以下、第3図のフローチャートを参照して制御ユニット
100の制御動作を説明する。
100の制御動作を説明する。
第3図に示されるプログラムは、例えば、パワープラン
ト10が作動せしめられたときスタートし、スタート
後、プロセス101で前輪側回転数センサ40と後輪側
回転数センサ50とから得られる回転検出信号Sf及び
Srを夫々入力してディシジョン102に進む。ディシ
ジョン102においては、ホールド信号Saが供給され
たか否か、即ち、マニュアル操作スイッチ61がオン状
態にされたか否かを判断し、ホールド信号Saが供給さ
れたと判断された場合には、プロセス111に進み、電
磁クラッチ22への作動信号Ccの供給を停止した後、
プロセス101に戻る。これにより、電磁クラッチ22
が遮断状態とされて車両が2輪駆動状態となる。
ト10が作動せしめられたときスタートし、スタート
後、プロセス101で前輪側回転数センサ40と後輪側
回転数センサ50とから得られる回転検出信号Sf及び
Srを夫々入力してディシジョン102に進む。ディシ
ジョン102においては、ホールド信号Saが供給され
たか否か、即ち、マニュアル操作スイッチ61がオン状
態にされたか否かを判断し、ホールド信号Saが供給さ
れたと判断された場合には、プロセス111に進み、電
磁クラッチ22への作動信号Ccの供給を停止した後、
プロセス101に戻る。これにより、電磁クラッチ22
が遮断状態とされて車両が2輪駆動状態となる。
一方、ディシジョン102においてホールド信号Saが
供給されていないと判断された場合には、ディシジョン
103に進み、ホールド信号Sbが供給されたか否かを
判断する。そして、ホールド信号Sbが供給されたと判
断された場合には、プロセス108に進んで電磁クラッ
チ22に作動信号Ccを供給し、その後、プロセス10
1に戻る。これにより、電磁クラッチ22が接続状態と
されて車両が4輪駆動状態となる。
供給されていないと判断された場合には、ディシジョン
103に進み、ホールド信号Sbが供給されたか否かを
判断する。そして、ホールド信号Sbが供給されたと判
断された場合には、プロセス108に進んで電磁クラッ
チ22に作動信号Ccを供給し、その後、プロセス10
1に戻る。これにより、電磁クラッチ22が接続状態と
されて車両が4輪駆動状態となる。
また、ディシジョン103においてホールド信号Sbが
供給されていないと判断された場合にはプロセス104
に進み、プロセス101で入力された回転検出信号Sf
及びSrに基づいて前輪側の入力軸26の前輪側入力軸
回転数Nfと後輪側の入力軸27の前輪側入力軸回転数
Nrとについての回転数差Δnを算出し、続くディシジ
ョン105においてプロセス104で算出された回転数
差Δnが零もしくは負の値であるか否か、即ち、前輪側
入力軸回転数Nfが後輪側入力軸回転数Nr以下である
か否かを判断する。そして、回転数差Δnが零もしくは
負の値であると判断された場合には、プロセス106に
進み、これとは逆に、回転数差Δnが正の値であると判
断された場合には、プロセス109に進む。
供給されていないと判断された場合にはプロセス104
に進み、プロセス101で入力された回転検出信号Sf
及びSrに基づいて前輪側の入力軸26の前輪側入力軸
回転数Nfと後輪側の入力軸27の前輪側入力軸回転数
Nrとについての回転数差Δnを算出し、続くディシジ
ョン105においてプロセス104で算出された回転数
差Δnが零もしくは負の値であるか否か、即ち、前輪側
入力軸回転数Nfが後輪側入力軸回転数Nr以下である
か否かを判断する。そして、回転数差Δnが零もしくは
負の値であると判断された場合には、プロセス106に
進み、これとは逆に、回転数差Δnが正の値であると判
断された場合には、プロセス109に進む。
ディシジョン105において回転数差Δnが零もしくは
負の値であると判断された場合に進むプロセス106に
おいては、回転数差Δnに、回転数差Δnの変化率d/dt
Δnに動作時間tKを乗じた、動作時間tKに相当する
期間における回転数差Δnの変化量を加算して、動作時
間tKに相当する期間後における予想回転数差の値Δn
Pを算出し、その後ディシジョン107に進む。ディシ
ジョン107においては、値ΔnPが値ΔnD以上であ
るか否かを判断し、値ΔnPが値ΔnD以上である場合
には、電磁クラッチ22を遮断状態から接続状態にすべ
く、プロセス108に進み、電磁クラッチ22に作動信
号Ccを供給してプロセス101に戻る。また、ディシ
ジョン107において値ΔnPが値ΔnD以上でないと
判断された場合には、電磁クラッチ22の遮断状態を維
持すべく、プロセス111に進み、電磁クラッチ22へ
の作動信号Ccの供給を停止した状態を続行してプロセ
ス101に戻る。
負の値であると判断された場合に進むプロセス106に
おいては、回転数差Δnに、回転数差Δnの変化率d/dt
Δnに動作時間tKを乗じた、動作時間tKに相当する
期間における回転数差Δnの変化量を加算して、動作時
間tKに相当する期間後における予想回転数差の値Δn
Pを算出し、その後ディシジョン107に進む。ディシ
ジョン107においては、値ΔnPが値ΔnD以上であ
るか否かを判断し、値ΔnPが値ΔnD以上である場合
には、電磁クラッチ22を遮断状態から接続状態にすべ
く、プロセス108に進み、電磁クラッチ22に作動信
号Ccを供給してプロセス101に戻る。また、ディシ
ジョン107において値ΔnPが値ΔnD以上でないと
判断された場合には、電磁クラッチ22の遮断状態を維
持すべく、プロセス111に進み、電磁クラッチ22へ
の作動信号Ccの供給を停止した状態を続行してプロセ
ス101に戻る。
一方、上述のディシジョン105において回転数差Δn
が正の値であると判断された場合に進むプロセス109
においては、プロセス104と同様に、回転数差Δn
に、回転数差Δnの変化率d/dtΔn(<0)に動作時間
tK′を乗じた、動作時間tK′に相当する期間におけ
る回転数差Δnの変化量を加算して、動作時間tK′に
相当する期間後における予想回転数差値ΔnP′を算出
してディシジョン110に進む。ディシジョン110に
おいては、ΔnP′が値ΔnD′以下であるか否かを判
断し、値ΔnP′が値ΔnD′以下である場合には、電
磁クラッチ22を接続状態から遮断状態にすべく、プロ
セス111に進み、電磁クラッチ22に作動信号Ccの
供給を停止してプロセス101に戻る。また、ディシジ
ョン110において、値ΔnP′が値ΔnD′以下でな
いと判断された場合には、電磁クラッチ22の接続状態
を維持すべく、プロセス108に進み、電磁クラッチ2
2への作動信号Ccの供給を続行してプロセス101に
戻る。
が正の値であると判断された場合に進むプロセス109
においては、プロセス104と同様に、回転数差Δn
に、回転数差Δnの変化率d/dtΔn(<0)に動作時間
tK′を乗じた、動作時間tK′に相当する期間におけ
る回転数差Δnの変化量を加算して、動作時間tK′に
相当する期間後における予想回転数差値ΔnP′を算出
してディシジョン110に進む。ディシジョン110に
おいては、ΔnP′が値ΔnD′以下であるか否かを判
断し、値ΔnP′が値ΔnD′以下である場合には、電
磁クラッチ22を接続状態から遮断状態にすべく、プロ
セス111に進み、電磁クラッチ22に作動信号Ccの
供給を停止してプロセス101に戻る。また、ディシジ
ョン110において、値ΔnP′が値ΔnD′以下でな
いと判断された場合には、電磁クラッチ22の接続状態
を維持すべく、プロセス108に進み、電磁クラッチ2
2への作動信号Ccの供給を続行してプロセス101に
戻る。
なお、上述の例においては、後輪側トルク伝達経路Rに
粘性流体クラッチ20及び電磁クラッチ22を介在せし
めた場合について説明したが、本発明はこれに限られる
ことなく、前輪側トルク伝達経路Fに粘性流体クラッチ
20及び電磁クラッチ22を介在せしめてもよい。
粘性流体クラッチ20及び電磁クラッチ22を介在せし
めた場合について説明したが、本発明はこれに限られる
ことなく、前輪側トルク伝達経路Fに粘性流体クラッチ
20及び電磁クラッチ22を介在せしめてもよい。
(発明の効果) 以上の説明から明らかな如く、本発明に係る4輪駆動車
の伝達トルク制御装置によれば、前輪側もしくは後輪側
トルク伝達経路のいずれか一方に、流体式伝動手段が介
在せしめられるとともに、それに直列にクラッチ機構が
配されて、制御手段が、後輪と前輪とについての回転数
差に基づいてクラッチ機構の断続制御を行うので、車両
が直進走行状態にあるときには、走行抵抗の少ない2輪
駆動状態が得られ、また、走行中の車両の前輪に滑りが
生じたときには、走破性の大なる4輪駆動状態が得られ
る。このため、車両の走行状態等に応じて適切に4輪駆
動状態と2輪駆動状態とが選択されることになり、煩わ
しい操作を伴うことなく、駆動効率を向上させることが
できるとともに、燃費や各部の耐久性の低下を防止する
ことができることになる。
の伝達トルク制御装置によれば、前輪側もしくは後輪側
トルク伝達経路のいずれか一方に、流体式伝動手段が介
在せしめられるとともに、それに直列にクラッチ機構が
配されて、制御手段が、後輪と前輪とについての回転数
差に基づいてクラッチ機構の断続制御を行うので、車両
が直進走行状態にあるときには、走行抵抗の少ない2輪
駆動状態が得られ、また、走行中の車両の前輪に滑りが
生じたときには、走破性の大なる4輪駆動状態が得られ
る。このため、車両の走行状態等に応じて適切に4輪駆
動状態と2輪駆動状態とが選択されることになり、煩わ
しい操作を伴うことなく、駆動効率を向上させることが
できるとともに、燃費や各部の耐久性の低下を防止する
ことができることになる。
そして、斯かる効果に加えて、本発明に係る4輪駆動車
の伝達トルク制御装置によれば、マニュアル操作手段を
操作することにより、車両の2輪駆動状態と4輪駆動状
態とを任意に選択することができ、その結果、クラッチ
機構の動作状態を自動的に切換えるだけのものに比し
て、より一層の燃費の向上を図ることができるととも
に、車両を悪路からの緊急脱出等の種々の要求に充分応
じることができるものとなすことができる。
の伝達トルク制御装置によれば、マニュアル操作手段を
操作することにより、車両の2輪駆動状態と4輪駆動状
態とを任意に選択することができ、その結果、クラッチ
機構の動作状態を自動的に切換えるだけのものに比し
て、より一層の燃費の向上を図ることができるととも
に、車両を悪路からの緊急脱出等の種々の要求に充分応
じることができるものとなすことができる。
第1図は本発明に係る4輪駆動車の伝達トルク制御装置
の一例をそれが適用された車両とともに示す概略構成
図、第2図は第1図に示される例の動作説明に供される
特性図、第3図は第1図に示される例に用いられる制御
ユニットの一例におけるマイクロコンピュータの動作プ
ログラムの一例を示すフローチャート、第4図は粘性流
体クラッチの作用の説明に供される特性図である。 図中、10はパワープラント、12は前輪、14は後
輪、18及び24はファイナルギヤユニット、20は粘
性流体クラッチ、22は電磁クラッチ、40は前輪側回
転数センサ、50は後輪側回転数センサ、60は制御信
号源、61及び62はマニュアル操作スイッチ、100
は制御ユニットである。
の一例をそれが適用された車両とともに示す概略構成
図、第2図は第1図に示される例の動作説明に供される
特性図、第3図は第1図に示される例に用いられる制御
ユニットの一例におけるマイクロコンピュータの動作プ
ログラムの一例を示すフローチャート、第4図は粘性流
体クラッチの作用の説明に供される特性図である。 図中、10はパワープラント、12は前輪、14は後
輪、18及び24はファイナルギヤユニット、20は粘
性流体クラッチ、22は電磁クラッチ、40は前輪側回
転数センサ、50は後輪側回転数センサ、60は制御信
号源、61及び62はマニュアル操作スイッチ、100
は制御ユニットである。
Claims (1)
- 【請求項1】パワープラントが発生するトルクを前輪及
び後輪に伝達する前輪側及び後輪側トルク伝達経路のい
ずれか一方に介在せしめられ、その入力側回転数と出力
側回転数との差に応じて伝達トルクを変化させる流体式
伝動手段と、 該流体式伝動手段が介在せしめられた前輪側もしくは後
輪側トルク伝達経路を断続すべく上記流体式伝動手段に
対して直列に配されたクラッチ機構と、 上記前輪側及び後輪側トルク伝達経路の夫々におけるト
ルク伝達軸の回転数を検出する検出手段と、 該検出手段から得られる信号に基づいて上記クラッチ機
構の断続制御を行う制御手段と、 該制御手段による上記クラッチ機構の断続制御を禁止
し、上記クラッチ機構を接続状態もしくは遮断状態に保
持するマニュアル操作手段と、 を具備して構成される4輪駆動車の伝達トルク制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18709885A JPH0653468B2 (ja) | 1985-08-26 | 1985-08-26 | 4輪駆動車の伝達トルク制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18709885A JPH0653468B2 (ja) | 1985-08-26 | 1985-08-26 | 4輪駆動車の伝達トルク制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6246719A JPS6246719A (ja) | 1987-02-28 |
JPH0653468B2 true JPH0653468B2 (ja) | 1994-07-20 |
Family
ID=16200068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18709885A Expired - Lifetime JPH0653468B2 (ja) | 1985-08-26 | 1985-08-26 | 4輪駆動車の伝達トルク制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0653468B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05157775A (ja) * | 1991-12-10 | 1993-06-25 | Toho Gas Co Ltd | 3相交流高速計測装置 |
JP5010557B2 (ja) * | 1996-06-12 | 2012-08-29 | Ntn株式会社 | 回転伝達装置 |
-
1985
- 1985-08-26 JP JP18709885A patent/JPH0653468B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6246719A (ja) | 1987-02-28 |
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