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JPH0651668B2 - N―ビニルホルムアミドの製造方法 - Google Patents

N―ビニルホルムアミドの製造方法

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Publication number
JPH0651668B2
JPH0651668B2 JP32243389A JP32243389A JPH0651668B2 JP H0651668 B2 JPH0651668 B2 JP H0651668B2 JP 32243389 A JP32243389 A JP 32243389A JP 32243389 A JP32243389 A JP 32243389A JP H0651668 B2 JPH0651668 B2 JP H0651668B2
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JP
Japan
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gas
vinylformamide
reactor
formamide
temperature
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JP32243389A
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JPH03181452A (ja
Inventor
康治 森
浩昭 永井
Original Assignee
三菱化成株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by 三菱化成株式会社 filed Critical 三菱化成株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はN−ビニルホルムアミドの製造法に関するもの
で、詳しくは、N−(α−置換−エチル)ホルムアミド
を200〜600℃の温度で気相で熱分解し、N−ビニ
ルホルムアミドを製造する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
N−ビニルホルムアミドは優れた凝集剤の水溶性ポリマ
ーを与える重合性モノマーとして重要なものであり、そ
の製造法としては、たとえば、N−(α−アルコキシエ
チル)ホルムアミドを気相で熱分解する方法、N−(α
−シアノエチル)ホルムアミドを気相で熱分解する方法
などが知られている。
熱分解方法としてはN−(α−アルコキシエチル)ホル
ムアミドもしくはN−(α−シアノエチル)ホルムアミ
ドを蒸発器で加熱してガス状にし、これを空塔もしくは
充填剤を充填した管状反応器において、300〜600
℃の温度で熱分解を行い、次いで、分解ガスを冷却して
N−ビニルホルムアミドを得る方法が知られている。
(特開昭50−76015、特開昭61−13435
9) 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしこの方法で熱分解反応を行う際、分解ガスが反応
器を出てから冷却されて液化するまでの間に一部の成分
がハルツ化する傾向がある。
冷却工程においてハルツ化を防止するためには反応器か
らのガスを急冷する必要がある。しかし、高温のガスを
均一に、かつ連続的に急冷することは工業操作上、大変
に難しい。たとえば外部冷却された冷却ゾーンに分解ガ
スを導入するような場合では、壁面と内部との温度差が
生じ、均一な急冷は困難であり、徐冷された成分はハル
ツ化しやすい。
また、炭化水素などの不活性液体を冷媒としてその中に
分解ガスを導入する方法が知られているが、急冷するた
めには極めて多量の不活性液体が必要であり、また、凝
縮物は不活性液体との混合物として得られるので、N−
ビニルホルムアミドと不活性液体との分離回収工程が必
要となる。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上記実情に鑑み、ハルツ化防止冷却工程
について、鋭意研究を重ねた結果、分解ガスの凝縮液を
冷却し、これを冷却ゾーンにてスプレーすることによ
り、均一な急冷が達成され、また、特殊な冷媒中にガス
を導入しないことにより、分離回収工程を不要とし、ス
プレーによる洗浄効果も加わって、ハルツ化を防止でき
ることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明の要
旨は、N−(α−置換−エチル)ホルムアミドを減圧
下、蒸発させ、200〜600℃の温度に調節された熱
分解器に連続的に供給し、気相で熱分解することにより
N−ビニルホルムアミドを得る方法において、熱分解反
応で得たN−ビニルホルムアミドを含むガスを該ガスを
凝縮して得た凝縮液がスプレーされている冷却ゾーンに
供給し冷却することにより凝縮させることを特徴とする
N−ビニルホウムアミドの製造方法に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の出発原料のN−(α−置換−エチル)ホルムア
ミドのエチル基のα−置換基としては例えば、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基
などの低級アルコキシ基又は、シアノ基などが挙げられ
る。なお、高級のアルコシキ基を有するN−(α−置換
−エチル)ホルムアミドも使用できるが、蒸発が難しい
ので上記化合物が特に好ましい。
これらの原料を熱分解するとN−ビニルホルムアミドと
副生物として、原料のα−置換基にアルコシキ基を採用
した場合は、対応するアルコール、シアノ基を採用した
場合は、シアン化水素が生成する。
上記原料を減圧下において蒸発させガス状とするが、そ
の際の圧力は、通常、3〜600Torrであり、また、加
熱温度は、通常、80〜210℃である。そして、蒸発
したガスを管状反応器に供給し、熱分解を行う。
熱分解反応の反応器としては、空塔あるいは充填物を充
填した充填塔反応器が用いられる。充填塔の充填材とし
ては、通常、粒径3〜12mmのガラスもしくはステンレ
ス等のビーズ、又は、径5〜15mmのガラスもしくはス
テンレス等のラシヒリング等が用いられる。反応管内の
ガスの滞留時間は通常0.1〜4秒である。
管状反応器の加熱方法としては、通常、線状、あるいは
面状の電気ヒーターを内蔵した発熱体、又は例えば、蒸
気、油、および溶融した無機塩などにより反応器外部か
ら加熱する方法が考えられる。
管状反応器の反応器内壁温度は200〜600℃、好ま
しくは300〜500℃である。反応圧力は上記の蒸発
圧力と同様でよい。本発明の熱分解反応を実施するに
は、減圧下、蒸発器で原料のN−(α−置換−エチル)
ホルムアミドを加熱して蒸発させ、そのガスを上記反応
器へ導入し反応させ、分解する。
本発明では、反応器からの分解ガスを、該ガスの凝縮液
がスプレーされている冷却ゾーンに導入し急冷すること
を特徴とするが、この際反応ガスの実質的全部を凝縮さ
せるように冷却ゾーン内の温度を調節する。ここで冷却
ゾーン全体の温度(下部から抜き出し回収する凝集液の
温度)は、70℃以下、好ましくは60℃以下となるよ
うにする。冷却ゾーン内で上記の様な均一な急冷を行な
うには、冷却した凝縮液をスプレーする必要がある。ス
プレーする凝縮液の温度は、スプレーする凝縮液の量、
導入する分解ガスの量、組成(特にアルコールの種
類)、等々により、一概にはいえないが、通常、50℃
以下、好ましくは45℃以下である。この温度は、分解
ガスが急冷できる程度に低温であればよく、工業操作上
困難となるほど低温であるのは好ましくない。従って、
通常は冷却ゾーンの下部から抜き出される凝縮液の一部
を0〜50℃、好ましくは5〜45℃に冷却してスプレ
ーする方法が採用される。例えば、第1図に示すように
下向流の管状反応器からでた分解ガスを直ちに、その下
部の冷却ゾーンに供給し、ここで急冷し分解ガスを凝縮
させ、全凝縮液を下部から抜き出し回収する方法が実用
上望ましい。
またスプレーの流量はスプレー液の温度により異なる
が、通常、反応ガスの1倍〜300倍、好ましくは10
倍から150倍である。
スプレーは1個のノズルで全域をカバーしてもよく、ま
た、多数個のノズルを用いてもよい。その際、スプレー
の一部を内壁に向けて内壁を洗浄すれば壁へのハルツ付
着を完全に防止できる。
凝縮した液は一部を抜き出し、残りは50℃以下、好ま
しくは5〜45℃に冷却し、スプレーにリサイクルされ
る。抜き出す量は通常、反応器で熱分解される量と同一
量である。
抜き出された反応液から通常は蒸留によってN−ビニル
ホルムアミドが回収される。
以下に実施例を示すが本発明はその要旨を越えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例〕
実施例1 第1図に示した装置で実験を行った。
濡れ壁式蒸発器1で、N−(α−メトキシエチル)ホル
ムアミド(純度90%)4kg/hrを120Torrの減圧下
178℃で蒸発させ、(沸点151℃)これを直径50
mm長さ1.5mの7mm径ガラスビーズを充填し、外側を電
気ヒーターで450℃に加温した反応器2を導入し、熱
分解した。反応器2は、外側に線状のヒーターを2cm間
隔でまき、内壁温が400〜450℃になるように調節
した。
冷却器は内径8cm、長さ50cmの管の上部より熱分解ガ
スが導入されるようにし、上部より5cm下の位置に頂角
45度に液を噴霧するスプレーノズルをつけた。スプレ
ーノズルには熱分解凝縮液(N−ビニルホルムアミド6
0%、メタノール27%、N−(α−メトキシエチル)
ホルムアミド3%であった。)を後記するように25℃
に冷却して供給した。凝縮した液は受器に溜り、ポンプ
でスプレーノズルに5.4リットル/分の割合で送られる
ようにした。受器からは3.3kg/時間で凝縮液を系外に
抜き出した。噴霧する液は25℃、凝縮後の液は31℃
に保たれた。
このようにして72時間連続運転し、冷却器内部を観察
したところ、冷却器内壁にハルツは生成していなかっ
た。N−ビニルホルムアミドの収率は97%であった。
比較例1 実施例1と同一の蒸発器及び反応器を用い、反応器に下
記の様な冷却器を連結したが、反応器から冷却器に至る
管は外部加熱を行わなかった。冷却器は内系10cm、長
さ50cmのステンレス製円筒の外部に5℃の冷水を流せ
るようにし内部に8mm径の管を径5cmで8回巻いたコイ
ルを入れ、これにも5℃の冷水を流し、同様に72時間
連続運転したところ、N−ビニルホルムアミドの収率は
97%であったが、反応器から冷却器への配管中に固体
ハルツが10g、冷却器コイル上部に固体ハルツが10
g蓄積した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例で用いた反応装置を示すフロー
シートである。 図の中で1〜7は下記の通りである。 1……蒸発器 2……熱分解反応器 3……ガス冷却器 4……凝縮液受器 5……凝縮液冷却器 6……スプレーノズル 7……真空ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−(α−置換−エチル)ホルムアミド
    を、減圧下、蒸発させ、200〜600℃の温度に調節
    された熱分解器に連続的に供給し、気相で熱分解するこ
    とによりN−ビニルホルムアミドを得る方法において、
    熱分解反応で得たN−ビニルホルムアミドを含むガス
    を、該ガスを凝縮して得た凝縮液がスプレーされている
    冷却ゾーンに供給し急冷することにより凝縮させること
    を特徴とするN−ビニルホルムアミドの製造方法。
  2. 【請求項2】N−(α−置換−エチル)ホルムアミドの
    置換基が低級アルコキシ基あるいはシアノ基である特許
    請求の範囲(1)記載の方法。
JP32243389A 1989-12-12 1989-12-12 N―ビニルホルムアミドの製造方法 Expired - Fee Related JPH0651668B2 (ja)

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