【発明の詳細な説明】
29、プロテイナーゼA活性とカルボキシペプチダーゼ活性との欠損した請求項
28記載の酵母細胞。
30、タンパク分解感受性組換え産物の表現方法であって、前記産物をコードす
るDNAによって請求項28記載の細胞を形質転換させ、前記細胞を前記タンパ
ク分解感受性産物が表現されるような条件下で培養することを含む方法。
31、表現時に、前記宿主生物のカルボキノペプチダーゼ活性に直接又は間接的
に影響を及ぼすタンパク質をコードする細胞の遺伝子を、前記宿主菌株の栄養要
求性表現型を補足するマーカー遺伝子の挿入によって改質される前記遺伝子の欠
失形によって組換えることによって、細胞のタンパク分解活性を欠損させ:かつ
マーカー遺伝子をヒスチノノールデヒドロゲナーゼ遺伝子、アルギニノスクシネ
ート リアーゼ遺伝子、又はオロチジン−5°−ホスフェートデカルボキシラー
ゼ遺伝子から選択する請求項3o記載の方法。
32、請求項16記載の方法を用いて宿主菌株のタンパク分解活性を欠損させる
ことを含む、タンパク分解感受性組換え産物の表現方法であって、前記宿主菌株
が少なくとも1種の栄養要求性マーカー遺伝子を欠き、かつ前記宿主菌株が転写
の読み取りフレーム方向において、下記ヌクレオチド配列:(i)メチロトロー
フ酵母のメタノール反応性遺伝子のプロモーター領域:(ii)本質的に、
(a)任意の分泌シグナル配列と、
(b)タンパク分解感受性タンパク質とから成るポリペプチドをコードする配列
と、(ffl)メチロトローフ酵母中の機能的転写終結因子と、を有する表現カ
セットを含む少な(とも1個のDNAフラグメントによって形質転換され、前記
配列が前記ポリペプチドをコードする配列の転写に関して作用的に相互に関係す
る方法。
33、前記宿主菌株が少なくとも2種の栄養要求性マーカー遺伝子を欠損する請
求項32記載の方法。
34−前記栄養要求性マーカー遺伝子がHIS4遺伝子とURA3遺伝子である
請求項33記載の方法。
35 タンパク分解感受性産物がIGF−1であり、IGF−1をコードするD
NAによる前記宿主の形質転換に用いられるマーカー遺伝子がHIS4遺伝子で
ある請求項34記載の方法。
36、宿主をタンパク分解活性欠損にさせるために用いられる改質遺伝子が、そ
の非改質形において、宿主のカルボキシペプチダーゼ活性に影響を及ぼすタンパ
ク質を特徴とする請求項35記載の方法。
37、改質遺伝子がコード配列の一部の欠失によって形成される請求項36記載
の方法。
38 前記組換え産物を表現する組換え菌株が菌株M+[MB206S1である
請求項37記載の方法。
39、ビヒア属の種からのオルチジンー5′−ホスフェートデカルボキシラーゼ
遺伝子を含む単離DNAフラグメント。
40、前記遺伝子が図12に示す地図と実質的に同じ制限地図を有する請求項3
9記載のDNAフラグメント。
41、前記遺伝子が配列ID No、4に記載した配列と実質的に同じアミノ酸
配列を特徴とする請求項39記載のDNAフラグメント。
42、前記遺伝子が配列ID No、3に記載した配列と実質的に同じ核酸配列
を有する請求項39記載のDNAフラグメント。
43、オルチジン−5° −ホスフェートデカルボキシラーゼ遺伝子の欠損した
ビヒア属の酵母細胞。
44、前記酵母細胞がピヒア パストリスの菌株である請求項43記載の酵母細
胞。
45、前記酵母細胞が菌株ピヒア バストリスG54−2である請求項44記載
の酵母細胞。
46、さらにタンパク分解活性欠損を含む請求項43記載の酵母細胞。
47 プロテアーゼA活性とカルボキシペプチダーゼ活性との欠損した請求項4
6記載の酵母細胞。
48、ピヒア バストリス菌株G54−2521−3/7又はG54−2521
−4/1から選択される請求項47記載の酵母細胞。
明細書
ピキア(Pichia)蛋白質分解活性に影響する遺伝子およびその使用技術分
野
本発明は組換えDNA技術に関する。一つの特定の態様において、本発明は組換
え技術を用いて産生される酵母株および蛋白質分解プロセシングに含まれている
蛋白質、ならびに独立栄養性マーカー蛋白質をコードしているDNAに関する。
別の態様において、本発明は組換え産物、特に蛋白質分解されやすい組換え産物
を産生ずる方法に関する。
従来技術
ピキア(Pichia)属の株は組換え産物の生産のための有効な発現系として
開発されてきた。しかしながら、望ましくないことに組換え法により希望通り産
生されたいくつかの蛋白質産物(例えば、IGF−1,EGF、GRFなど)は
宿主生物により産生されるプロテアーゼにより分解されやすい。そのような場合
、高レベルの所望の生成物が発現されても、ある種の宿主株の蛋白質分解酵素の
存在による生成物の分解により生成物の回収率の減少がしばしばおこる。生成物
の回収は種々の蛋白質分解産物の存在のためさらに複雑である。
多(の組換え産物の生産のために2−1−7(Pichia)に基づく発現系を
良好に作動させるためには旦±7(Pichia)のある種の蛋白質分解活性を
減少または除去することが望まれるであろう。これにより、組換え旦±工(旦土
旦hia)宿主中でのプロテアーゼ感受性産物の分解の可能性が減少するであろ
う。
分解の可能性の減少によりそのような産物を実質的に無傷の形で発現および回収
する能力が促進されるであろう。
組換え体により生産される生成物の蛋白質分解の問題を減少または除去させるた
めに種々の技術が応用できる。例えば、プロテアーゼ活性が阻害されるように組
換え体株が増殖する条件を修正することができる。例えばこのことは種々のプロ
テアーゼ作用を阻害するのに十分なように培地のpt−tを調節することにより
達成される。しかしながら、この方法はある種の組換え生成物を発現する宿主生
物の能力に(ならびに発現するやいなや、得られた生成物の安定度にも)影響を
与えるであろう。さらに、この方法は細胞外蛋白質分解に対する効果のみに制限
される。
また、組換えにより生産された蛋白質分解に敏感な生成物を分解する蛋白質分解
活性に関与する宿主生物のプロセシング酵素のいくつかまたは全部を修飾または
除去しようとする試みがある。しかしながら、真核生物における蛋白質分解過程
は非常に複雑であり連係が保たれている。従って、蛋白分解プロセシング経路に
含まれている1つまたはそれ以上の酵素の除去および/または修飾が宿主の生存
度に、および/または組換えにより生産された生成物の安定度に対して影響を及
ぼすかどうかを予測するのは不可能である。
ロテイナーゼAはS、セレビシェ(cerevisiae)PEP4遺伝子によ
りコードされている。プロテアーゼAは液胞性アスパルチル プロテアーゼであ
り、自己活性化ならびにカルボキシペプチダーゼYおよびプロテアーゼBのよう
な別の液胞性プロテアーゼを続いて活性化できる。カルボキシペプチダーゼYは
この酵素のプロテイナーゼA媒介蛋白質分解プロセシング前では完全に不活性で
あるらしいが、プロテアーゼB (S、セレビシェ(cerevisiae)の
FRB−1遺伝子によりコードされている)はその前駆体形(酵素がプロテアー
ゼ媒介プロセシングを受ける前に存在する形)で約50%生物的に活性であると
報告されている。
蛋白質分解活性を欠(旦、セレビシェ(cerevisiae)および糸状菌が
異種ペプチドの組換え発現に使用されてきた。しかしながら、これらの生物はが
存在するため、これらの種々の生物の蛋白質分解プロセシング系は同じである必
要はない。実際、川(Pichia)内に存在する蛋白質分解活性の型に関して
は現在はとんど知られていない。
さらに、サツカロマイセス(Saccharomyces)またはアスペルギL
x (Aspergi l 1us)と異なって、異種ペプチドの組換え発現に
使用される旦±7(Pichia)細胞は、典型的には高細胞密度で増殖され、
それは少くとも一部には発酵過程の間の発泡を最少にする株を選択することによ
り可能である。そのような細胞の選択は培地内へ分泌される蛋白質の大きさを減
少させて発泡をおさえる多量のエンドおよびエキソプロテアーゼを産生ずる細胞
を選択することにより達成される。さらに、高細胞密度での増殖で異種ペプチド
が高収率で得られるが、−刃高細胞密度での増殖は発酵培地中に比較的高レベル
の液胞性プロテアーゼを供給する。典型的には〜1%の細胞が酵母発酵の間に溶
菌するので、高細胞密度は培地内へのかなりの量の細胞物質(液胞性プロテアー
ゼを含む)の放出を伴う。従って、高細胞密度法における異種ペプチドの産生の
間に、旦±7(Pichia)により産生され、分泌されたい(らかの異種ペプ
チドは実質的な蛋白質分解をうける。
従って、ピキア(Pichia)のプロテアーゼ欠失株を提供することおよびそ
のような株を発生させる手段を提供するのが本発明の目的である。異種蛋白質の
発現のためのプロテアーゼ欠失株の使用もまた本発明の目的である。
発明の概要
本発明に従うと、ピキア(P i c h i a)属の種の蛋白質分解過程に
含まれている遺伝子が単離され、特徴付けされた。そのような遺伝子の有効性と
は、蛋白質分解感受性生成物の発現のための宿主として有用である蛋白質分解活
性が欠失−ドしている組換え構築物の発現のための優れた宿主である。本発明で
提供され分解感受性生成物の産生のための非常に有効な発現系を提供することで
ある。
る。この遺伝子の有効性は、旦±7(Pichia)の株(Ura−)と組合わ
せて、蛋白質分解活性が欠損したe”i−7(P i ch i a)の組換え
株の産生に使用するための選択系が提供されることである。そのようなUra−
株はまた、種々の異種生成物の組換え発現に使用される組換えDNA作製物によ
る形質転換の宿主としても有用である。
図面の簡単な説明
図1は旦±7(Pichia)のカルボキシペプチダーゼY活性に影響する旦±
7 バストリス(Pichia pastoris)遺伝子の制限地図である。
図2はプラスミドpEP202の制限地図である。
図3はプラスミドpEP205の制限地図である。
図4はプラスミドpEP301の制限地図である。
図5はプラスミドpDR401の制限地図である。
図6はプラスミドpPU201の制限地図である。
図7はプラスミドpPU202の制限地図である。
図8はプラスミドpPU203の制限地図である。
図9はプラスミドpPU205の制限地図である。
図10はプラスミドpPU206の制限地図である。
図11はプラスミドpDR421の制限地図である。
図12はと上1 バストリス(Pichia pastoris)オロチジン図
13はpDR601およびpDR602の作製に使用された工程を要約している
。
図14はプラスミドpDR601の制限地図である。
図15はプラスミドpDR602の制限地図である。
図16はプラスミドpDL521の制限地図である。
図17はす±1 バストリス(Pichia pastoris)プロテイナー
ゼBの遺伝子の一部の制限地図である。
図18はプラスミドpDR911の制限地図である。
発明の詳細な説明
本発明に従うと、eJe7 (Pich ia)属の株の蛋白質分解活性に直接
的にまたは間接的に影響する蛋白質をコードしている遺伝子を含む前記の株から
得られた単離DNA断片が提供される。
本発明の別の実施態様に従うと、修飾されていない同じ種の宿主株に比較して蛋
白質分解活性が欠失しているピキア(Pichia)Xの修飾株を作り出す方法
が提供される、その方法は:
前記宿主株を上記遺伝子の修飾型(前記修飾はその遺伝子を機能的生成物が産生
できないようにするか、または蛋白質分解活性に影響する遺伝子生成物の能力を
変化させる)と接触させる(ここで前記の接触は前記宿主株のゲノム内への上記
遺伝子の上記修飾型の部位特異的組込みに適した条件下で実施され、前記部位特
異的組込みは、蛋白質分解活性に影響する前記蛋白質をコードしている前記遺伝
子の特定の座位で起こる)ことを含んでいる。
本発明のさらに別の実施態様に従うと、蛋白質分解活性が欠失したピキア(Pi
chia)属の株が提供される。そのような株は色々な方法で産生できるが、現
在そのような株を産生ずる良好な方法は上記の方法である。
本発明のさらに別の実施態様に従うと、蛋白質分解感受性組換え生成物の発現方
法が提供され、前記方法は、前記蛋白質分解感受性生成物を蛋白質分解活性が欠
失している上記旦±7(Pichia)細胞中で発現させることを含んでいる。
本発明のさらに別の実施態様に従うと、オロチジン−5′−リン酸デカルボキン
ラーゼ遺伝子を含む−く気ヱ(Pichia)属株から得られた単離DNA断片
が提供される。
本発明のさらに別の実施態様に従うと、組換えDNA作製物を形質転換できる宿
主としての旦±7(Pichia)属の酵母細胞が提供される(前記宿主はオロ
チジン−5′−リン酸デカルボキシラーゼ遺伝子が欠失している)。
本明細書で使用される術語“蛋白質分解活性”とは、蛋白質分解経路に含まれる
酵素により示される1つまたはそれ以上の酵素活性を表わしている。蛋白質分解
活性には、プロテイナーゼA活性、プロテイナーゼB活性、カルボキシペプチダ
ーゼY活性、カルボキンペプチダーゼS活性、アミノペプチダーゼC活性、ノペ
ブチジルアミノペプチダーゼ活性、プロテイナーゼD活性、プロテイナーゼE活
性などが含まれる。
本明細書で使用される場合、直接または間接的に酵母株の蛋白質分解活性に影響
する蛋白質をコードしている遺伝子には、プロテイナーゼをコードしている遺伝
子またはプロテイナーゼに作用する蛋白質をコードしている遺伝子が含まれる。
ここに使用される場合、蛋白質に作用する蛋白質とは、プロテイナーゼの活性を
変化させるかまたは調節する蛋白質を表わしている。従って、例えば蛋白質分解
活性に直接影響する蛋白質とはプロテイナーゼをコードしている蛋白質であり、
蛋白質分解活性に間接的に影響する蛋白質とは蛋白質分解プロセシングにより蛋
1siae)の蛋白質分解活性に直接および間接的に影響を与える蛋白質の例で
ある。
本発明の一つの実施態様に従うと、直接または間接的にに±ヱ(pichia)
属の株のカルボキシペプチダーゼY活性に少くとも影響を及ぼす蛋白質をコード
配列内(cerevisiae)PEP4遺伝子の間のいくつかの類似性の存在
づけられる。この遺伝子をコードしている配列を含む断片は種々の材料から簡単
な操作により容易に得ることができる。そのような材料の一つはプラスミドpE
P202 (図2参照)の約10.6Kbp EcoRI断片であり、もしくは
プラスミドpEP301 (図4参照)の約2.7Kbp EcoRT−3ac
[断プロテイナーゼA遺伝子をコードしているDNAもまた提供される。本発明
のプロテイナーゼA遺伝子は配列番号2に示したアミノ酸配列を参照することに
よりさらに特徴付けできる。配列番号2に示されたものと本質的に同一のアミノ
酸配列をコードしている任意の核酸配列を持つDNA、または相同的遺伝子の破
壊のために有用であるような十分な相同性を持つDNAも本発明の実施に使用で
きる。上記のアミノ酸配列をコードしている核酸の例は配列番号1に示されてい
る。
ピキア(Pichia)属の株の蛋白質分解活性に直接または間接的に影響を及
ぼす蛋白質をコードしているピキア(P i c h i a)遺伝子は、遺伝
子の機能的生成物を産生できないようにするため、または前記旦±7(pich
ia)株の蛋白質分解活性に影響を及ぼす遺伝子産物の能力を変化させるために
種々の方法により修飾できる。当業者は上記遺伝子の修飾のために多(の方法が
あることを認めるであろう。例えば、遺伝子によりコードされている蛋白質のア
ミノ酸配列を修飾するためにコード配列に突然変異を起こすことができる。もし
くは、コード配列の種々の部分を遺伝子から欠失させることができる。欠失は発
現された生成物を非機能的にするだけで十分である(たとえまだそれが発現でき
ていても)。
従って、たった一つのヌクレオチドが欠失されても、残りのコード配列を読み枠
からはずすことにより、たとえ発現できていても生成物の機能を失わせることが
できる。もちろん、より大きな欠失は本質的に修飾された生成物を発現するよう
にでき、およびそのような生成物は、無傷の遺伝子により産生される生成物と比
較して非常に異なった蛋白質分解性を持っているであろう(もしあったとしても
)。さらに別の方法としては、問題とする遺伝子の読み枠を破壊するようにコー
ド配列内へ追加の配列を挿入でき、それにより、発現される生成物は劇的に変化
され、または完全に発現されなくなるであろう。
ピキア(Pichia)属の株の蛋白質分解活性に直接または間接的に影響を見
)またはサッカ0フイセス(Saccharomyces)ARG4遺伝子・旦
±ヱ(pichia)またはサツカロマイセス(Saccharomyces)
る。現在のところ好適な方法は、適した宿主中、本発明の遺伝子(この遺伝子は
修飾されていない形では2土7(Pichia)属の株の蛋白質分解活性に、直
接または間接的に影響を及ぼす蛋白質をコードしている)を修飾することから成
る。もしくは、宿主株に無作為的な(即ち非選択的)突然変異を起こさせ、蛋白
質分解活性を欠く突然変異体を選択するためにスクリーニングを行う。
宿主中、本発明の遺伝子を修飾させることにより蛋白質分解欠損欠失株が産生さ
れる場合、そのような修飾は例えば、蛋白質分解活性に影響する蛋白質をコード
している遺伝子(即ち標的遺伝子)の特定の座位での宿主のゲノム内の修飾遺伝
子の部位特異的組込みに適した形質転換条件下で修飾遺伝子を導入することによ
り実施される。組込みは宿主の内在性遺伝子を置き換えまたは修飾するであろう
。酵母宿主の標的座位内への修飾遺伝子の導入に都合の良い方法は宿主内の天然
の遺伝子の2つの別々の相同的な末端を持つ直鎖状DNA断片中に修飾遺伝子を
包含させることである。こうすれば形質転換により、その発現生成物が蛋白質分
解活性に影響を与える遺伝子の特定の部位で相同的組換えを起こすように方向付
けられるであろう。
蛋白質分解活性を欠く旦±7(Pichia)株は上に記したような(即ち、そ
の発現生成物が蛋白質分解活性に影響する遺伝子の特定の座位での部位特異的組
込みにより、本発明の修飾遺伝子を適した宿主内へ導入し、それにより、すべて
または一部の修飾遺伝子で内在性遺伝子のすべてまたは一部を置き換える)好適
な方法で調製され、内在性遺伝子は破壊されているであろう。
ここで使用される場合、術語遺伝子“破壊”とは機能性生成物が生じないか、ま
たは変化した機能を持つ生成物を得るように遺伝子を最終的に生じさせる標的座
位の操作を意味している。従って、付加された配列の存在(例えば独立栄養性マ
ーカーの導入または読み枠のシフトを起こす配列の導入により)、標的遺伝子か
らのヌクレオチドの消失(例えば欠失により)、または標的遺伝子の他の突然変
異により破壊をおこすことができる。蛋白質分解活性を欠く旦±ヱ(Pichi
a)株を調製する好適な方法では遺伝子付加、遺伝子置換またはここで“ポツプ
−イン−ポツプ−アウト”と称される付加および置換の組合わせにより遺伝子破
壊が達成される。遺伝子置換においては内在性標的遺伝子が標的座位から物理的
に除去され、修飾遺伝子と置換される。このことは、標的遺伝子の5°および3
°の各々の末端と相同的な末端を持つ直鎖状断片で宿主を形質転換することによ
り達成される。遺伝子付加では内在性標的遺伝子へ形質転換DNAが付加される
。形質転換DNAの修飾遺伝子が変形される方法に依存して、遺伝子付加により
標的遺伝子の二つの非機能的コピーまたは標的遺伝子の一つの機能的および一つ
の非機能的コピーが生じる可能性がある。二つのコピーの各々が内在性遺伝子の
一部および形質転換DNAの一部から成り立っている。もし、遺伝子付加後に標
的遺伝子の一つの機能性コピーが残っていたら、続いての標的遺伝子の二つのコ
ピー間による相同的組換えによりそれを除去することができる。相同的組換えへ
と続く遺伝子付加の組合せ過程はボッブーイン−ポツプ−アウト過程である。
ピキア(P i c h i a)属の酵母を形質転換する方法ならびにそのよ
うな酵母細胞の培養に適用できる方法は本分野では一般的なことである。上記の
修飾遺伝子を含む構成物は、Cregg et al、、Mo上、Ce11.B
iol。
5・3376 (1985)および米国特許第4,879,231号により記載
されているスフェロプラスト技術かまたは星±7(Pichia)に適応させる
ために修正された[欧州特許出願第312.934号参照:米国特許第4.92
9゜535号も利用できる]全細胞塩化リチウム酵母形質転換系[Ito et
al、、Agric、Biol、Chem、旦:341 (1984)]によ
り旦キア(P i c h i a)細胞を形質転換する。スフェロプラストの
発生および維持を必要としないので、しばしば全細胞塩化リチウム法が便利であ
る。スフェロプラスト法は一般的に形質転換の効率がより良い手段であるので、
本発明の目的にはスフェロプラスト法が好適である。
上記の修飾遺伝子により形質転換される宿主と±ヱ(P i c h i a)
株は野生型ピキア(P i c h i a)細胞であり、蛋白質分解経路の欠
失遺伝子による形質転換により、減少した蛋白質分解活性でスクリーニングでき
ることを当業者は認識するであろう。用いられる宿主株は所望の形質転換体の同
定および選択を助けるだめに一つまたはそれ以上の欠損を持つことができる。
旦±ヱ(P i c h i a)株の蛋白質分解活性に直接または間接的に影
響する蛋白質をコードしている遺伝子の修飾形での形質転換に使用される好適な
宿主は、少くとも一つの独立栄養性マーカー遺伝子が欠失した株である。そのよ
うな宿主を本発明の修飾形および独立栄養性マーカー遺伝子で同時形質転換する
ことにより形質転換DNAが取り込まれた(従って宿主の蛋白質分解活性に直接
または間接的に影響する蛋白質をコードしている遺伝子の破壊形を持っているは
ずである)株の迅速な選択が可能になるため、前記の宿主生物の使用が好適であ
る。
本発明の実施に有用な独立栄養性マーカー遺伝子の例としては(即ち、使用され
る好適な宿主株に欠損しているマーカー遺伝子)ヒスチジノール デヒドロゲナ
ーゼ遺伝子、アルギニノスクシネート リアーゼ遺伝子、またはオロチジン−5
′ −リン酸デカルボキシラーゼ遺伝子などが挙げられる。そのような宿主株が
ピキア(P i c h i a)の形質転換に用いられた場合、上記の修飾遺
伝子(直鎖状DNA断片に含まれている)は、好適には宿主株が欠失している独
立栄養性マーカー遺伝子の無傷の形と会合する(例えば独立栄養性マーカー遺伝
子の各々は修飾遺伝子内に含まれているかまたは形質転換用直鎖状DNA断片上
の修飾遺伝子の5゛ または3゛に位置している)。本発明の実施での使用が企
図されている17:米国特許第4.812.405号参照)などが挙げられる。
ヒスチジノール デヒドロゲナーゼをコードしている機能性遺伝子が挿入されて
いる上記修飾遺伝子を含むDNA断片は、例えば、プラスミドpDR401の約
5.3KbpSac I−EcoRr断片から得ることができる。上記遺伝子の
修飾形を含むDNA断片(オロチジン−5′−リン酸デカルボキシラーゼをコー
ドしている機能性遺伝子の5゛に位置している)の別の断片は、例えば、プラス
ミドpDR421の約5.OKbp Bglll断片から得ることができる。
例えば表皮増殖因子(EGF) 、成長ホルモン放出因子(GRF) 、インシ
ュリン様増殖因子−1(IGF−1)などのような蛋白質分解感受性組換え生成
物の発現である。蛋白質分解活性を欠く組換えピキア(P i c h i a
)株で発現された場合、宿主生物の蛋白質分解装置が修飾されているため、生じ
る組換え生成物のうける蛋白質分解活性のレベルは低い。
1株は上記のごとく蛋白質分解欠損にでき、次にさらに問題とする異種蛋白質(
特に蛋白質分解感受性蛋白質)をコードしているDNAで形質転換される。もし
くは、問題とする異種蛋白質をコードしているDNAをすでに有する(bea株
は上記の修飾遺伝子および問題とする異種の蛋白質分解感受性蛋白質をコードし
ているDNAで同時形質転換できた。
ペプチド生成物の組換え発現においての宿主株としてのピキア(P i c h
i a)漠の株の使用は以前に非常に詳細に記述されている。本発明の実施に
おける使用のために現在のところ好適な酵母種は、唯一の炭素源およびエネルギ
ー源としてメチロトローフ酵母には多数のメタノール応答性遺伝子があり、各々
の発現はメタノール応答性制御領域(プロモーターとも称される)により制御さ
れている。
そのようなメタノール応答性プロモーターは本発明の実施においての使用にも適
している。特別の制御領域の例としては、旦±ヱ パストリス(Pichiap
astoris)AOXIからのプライマリ−アルコールオキシダーゼ遺伝子の
ためのプロモーター、旦、パストリス(pastoris)AOX2 [P。
パストリス(pastoris)は二つの機能的なアルコールオキシダーゼ遺伝
子を含んでいることが知られている:アルコール オキシダーゼI(AOXI)
およびアルコール オキシダーゼ[I (AOX2);二つのAOX遺伝子のコ
ード部分はDNAおよび予測されるアミノ酸配列の両方のレベルで非常に相同的
であリ、共通の制限部位を共有している;二つの遺伝子から発現される蛋白質は
類似の酵素性質を持っているがAOXlのプロモーターはより効率的であり、そ
の遺伝子産物はしばしばより多く発現される]からのセカンダリ−アルコール
オらの葉酸デヒドロゲナーゼ遺伝子のためのプロモーターなどが挙げられる。
現在のところ、旦、パストリス(pastoriS)宿主において、蛋白質分解
感受性生成物をコードする遺伝子の発現の制御のための好適なプロモーター領5
5.231号参照。
組み換え蛋白質発現株の発生のためにt’jF7 (P i c h i a)
細胞の形質転換に使用される現在好適な発現カセットは、転写の読み枠の方向に
、以下のDNA配列を含んでいる・
(+)メチロトローフ酵母のメタノール応答性遺伝子のプロモーター領域;(i
f) (a)随意の分泌シグナル配列、および(b)問題とする異種蛋白質
から本質的になるポリペプチドをコードしているDNA配列:および(i)メチ
ロトローフ酵母中の機能的な転写ターミネーター:ここで前記DNA配列は、前
記ポリペプチドをコードしている配列の転写のため機能的に作用するようにお互
いに関連している。本発明の実施に使用される発現ベクターに随!に含まれてい
る分泌ノブナル配列をコードしているDNA配列には、蛋白質分解感受性生成物
に関連した天然の分泌シグナル配列をコードしているDNA、S、セレビジ−c
(cerevisiae)a−接合因子(a M F )リーダー配列をコード
しているDNA (プロセシング部位をコードしているDNA配列を含む、ly
s−arg)、およびウシ リゾチームCシグナル配列のようなメチロトローフ
酵母細胞で機能するシグナル配列を含んでいる。
本発明に従って使用されるメチロトローフ酵母で機能する転写ターミネータ−は
(a)転写体中でポリアデニル化信号およびポリアデニル化部位を提供するサブ
セグメントおよび/または(b)発現カセットで使用されるプロモーターからの
転写の転写終結信号を提供するサブセグメントを持っている。ここで使用される
術語“発現カセット“とは本明細書および請求の範囲を通して、発現過程に機能
的に作用する配列を含むDNA配列を意味している。全転写ターミネータ−は蛋
白コード化遺伝子からとられ、それはプロモーター源の遺伝子と同じでも異なっ
ていてもよい。
蛋白質分解感受性生成物の組換え発現のための宿主の形質転換に使用される本発
明のDNA構成物中、発現カセットのセグメントはお互いに“機能するように関
連して′いるであろう。蛋白質分解感受性生成物をコードしているDNA配列は
プロモーター、分泌シグナル配列(もし用いられるなら)および転写ターミネー
タ−に関して機能的に作動するように位置し配向されている。従って、プロモー
ター領域の制御下、ポリペプチドをコードするセグメントは、翻訳により所望の
ポリペプチドを提供できる転写体内へ転写される。適切な読み枠の位置決定およ
び発現力セントの種々のセグメントの配向は当業者には周知のことである。より
詳細には説明は実施例に与えである。
本発明の実施には、蛋白質分解感受性生成物の組換え発現のための宿主は、一つ
のDNA断片に含まれている上記発現力セントの多数のコピーで(好適には先端
−末端で配向している)形質転換されるのが好適である。
さらに、本発明に従ったDNA構成物が部位特異的組込みによる蛋白質分解感受
性生成物の組換え発現の宿主の形質転換に使用された場合、構成物を含む発現カ
セットは直鎖状DNA断片(その中のDNA断片の組込みに有効なように宿主の
所望の座位へ配向する)である。もし、導入されるべきDNAが標的遺伝子の断
片座位と0.2kbはどの相同性しか持っていないなら、一工程遺伝子組込みが
通常有用である:しかしながら、効率を上げるには相同性の程度を最大にするの
が好適である。
蛋白質分解感受性生成物の組換え発現の宿主の形質転換に本発明に従って使用さ
れるDNA構成物は随意に一つまたはそれ以上の発現カセットに加えて選択可能
マーカー遺伝子をさらに含んでいる。この目的には、メチロトローフ酵母中で機
能的に作動する任意の選択可能マーカー遺伝子が用いられる、即ち、メチロトロ
ーフ酵母細胞に表現型を与え、それにより大多数の非形質転換細胞の中でも同定
が可能になり、および選択的に増殖する。適した選択可能マーカー遺伝子には、
例えば、独立栄養性突然変異体旦、バストリス(pastoris)宿主株およ
び宿生欠陥を補足する野生型生合成遺伝子から組立てられた選択可能マーカー系
が挙げられる。例えば、HTS4− P、パストリス(pastoris)株の
形質転換に旦 セレビシェ(cerevis 1ae)または旦、パストリス(
2astoris)HIS4遺伝子が用いられるであろうし、ARG4−突然変
異体旦 パストリス(pastoris)株の形質転換には旦、セレビシェ(c
erevisiae)ARG4遺伝子または旦、パストリス(pas tor、
i 5)ARG4遺伝子が用いられるであろうし、URA3−突然変異体旦、パ
ストリス(pastoriS)株の形質転換には、旦 セレビシェ(cerev
isiae)URA3遺伝子または旦、パストリス(pas tor 1s)U
RA3遺伝子が用いられるであろう。
さらに、本発明のこの態様に従った蛋白質分解感受性生成物の組換え発現の宿主
の形質転換に使用されるDNA構成物は、随意に細菌中で機能的に作動する選択
可能マーカー遺伝子をさらに含んでいる。従って、大多数の非形質転換細胞の中
から同定されおよび選択的に増殖するように細菌細胞を形質転換することを可能
にする細菌表現型を与える任意の遺伝子が使用できる。この追加の選択可能マー
カーは本発明のDNAの増幅のため大腸菌のような細菌内への形質転換を可能に
する。適した選択可能マーカーにはアンピンリン耐性遺伝子(Amp’) 、テ
トラサイクリン耐性遺伝子(T c ’)などが含まれる。
本発明のD N Aが細菌細胞でも通用するように意図された場合、細菌の世代
から世代へ本発明のDNAが維持されるのを確実にするため、DNA構成物中に
細菌の複製起点を包含させる事が望ましい。細菌の複製起点の例としてはfl−
。
ri1コリシン、Col Elなどが含まれる。
ここで使用される術語“発現ベクター”には、その中に含まれているDNA配列
を発現できるベクターを含んでいるつもりであり、そのような配列はその発現が
有効なように他の配列と(即ち、プロモーター配列)機能的に作動するような関
係にある。一般には、組換えDNA技術で通常使用される発現ベクターはしばし
ば“プラスミド”の形である(即ち、環状、二本鎖DNAループ、そのベクター
形では染色体に結合しない)。本明細書においては術語“ベクター”および“プ
ラスミド”は互換的に使用されている。しかしながら、本発明には機能的に均等
な他の形の発現ベクターも同様に含まれるつもりである。
e+ヱ(Pichia)属の酵母を形質転換する方法、ならびに、そのような酵
母細胞の培養に応用できる方法は一般的には本分野では既知である。
本発明に従うと、上記の修飾遺伝子および/または異種の蛋白質分解感受性生成
物をコードしている発現カセットを含む構成物は上記のように、スフェロプラス
ト技術または全細胞塩化リチウム酵母形質転換系によりピキア(Pichia)
細胞内へ移される。
所望の表現型および遺伝子型である形質転換された株はバッチまたは連続モード
で発酵槽中で増殖される。メチロトローフ酵母中の組換えDNAに基づく生成物
の大規模生産には、三段階、高細胞密度発酵系が現在好適な発酵プロトコールと
して用いられている。最初の段階(または増殖段階)では、発現宿主は非誘導炭
素源(例えばグリセロール)を過剰に含む限定最小培地中で培養される。そのよ
うな炭素源での増殖では異種遺伝子発現は完全に抑制され、異種蛋白質を発現の
pHを約5に維持することが現在のところ好適である。次に、さらに細胞塊を増
加させ、メタノール応答性プロモーターを抑制するため、短い期間、非誘導性炭
素源制限増殖を行う。この制限増殖期間の培地のpHは適切なpi−を値に維持
される(使用される実際のpt−tは発現に使用された特定の宿主株および発現
される生成物に依存する)。
制限条件下での増殖期間に続いて、ブロスからの生成物の同時除去による連続式
法:またはブロスのメタノール含量が低レベルに維持されるバッチ方法(ここで
は“メタノール過剰供給−バッチモード”と称される)により発酵槽にメタノー
ルが添加される。メタノールの添加はメタノール応答性プロモーターにより制御
されている遺伝子の発現を誘導する。この第3段階は、この段階で大多数の組換
え生成物が発現されるので生産段階と称される。生産段階の間の培地のpHは適
切なpH値に維持される(用いられる実際のpHは発現に使用される特定の宿主
株および発現される特定の生成物に依存する)。
術語“培養”とは細胞増殖の助けとなる培地中での細胞の増殖、およびそのすべ
ての継代培養を意味している。術語“継代培養”とは別の培養の増殖細胞(源培
養)の細胞培養、または問題とする継代培養および源培養間で実施された継代培
養工程の数とは無関係に、源培養の任意の継代培養を意味している。
本発明の好適な実施態様に従うと、蛋白質分解感受性生成物の産生に使用される
異種蛋白質発現系は、非常に効率が良(厳密に制御される旦、バストリス(旦a
storis)のメタノール制allAOX1遺伝子から誘導されたプロモータ
ーが利用される。この遺伝子は同様に転写ターミネータ−源でもありうる。現在
好適白質分解感受性生成物(例えば成熟IGF−1、EGF、GRFなと)をコ
ードしているDNA配列、および旦 バストリス(pastoris)AOXI
遺伝子から誘導された転写ターミネータ−を含んでいる。好適には一つの隣接す
るDNA断片上の複数の発現カセットを得るため、一つのDNA断片上に、先端
−末端の配向で二つまたはそれ以上のそのような発現力セントが含まれている。
多発現カセットで形質転換されるべき好適な宿主細胞は現在のところ、形質転換
DNA断片上に存在するマーカー遺伝子で補足できる少くとも一つの突然変異を
持つ旦 パストリス(pas tor i s)細胞である。好適にはHI34
−(GS115)またはARG、4− (GS190)単−独立栄養性突然変異
体旦。
バストリス(pastois)株が用いられるが、HIS4−/URA3− (
GS4−2)またはH[S4−/ARG4− (PPFI)二重独立栄養性突然
変異体旦。
パストリス(pastois)株も用いられる。
一つまたはそれ以上の発現カセットを含む断片は宿主の代謝欠陥を補足するマー
カー遺伝子および随意に細菌マーカー遺伝子、ベクター組込みを方向付ける酵母
DNA配列などを含むプラスミド内へ挿入される。
本発明の特定の実施態様に従うと、オロチジン−5° −リン酸デカルポキシラ
標とさせる能力が本新規遺伝子の別の使用法である。この新規遺伝子は図12に
示した制限地図を参照して特徴付けできる。もしくはこの新規遺伝子は配列番号
4に示したものと同一アミノ酸配列を実質的に持つ蛋白質をコードしていると特
徴付けできる。当業者は上記のアミノ酸配列は種々のヌクレオチド配列によりコ
ードできることを認識しているであろうが、上記のアミノ酸配列をコードしてい
る好適なヌクレオチド配列は配列番号3に示された配列と実質的に同一である。
本発明の別の特定の実施態様に従うと、組換えDNA物質で形質転換できる宿主
として(宿主はオロチジン−5′ −リン酸デカルボキシラーゼ遺伝子欠失しそ
れにより所望の形質転換が起こったかどうかを容易に決定できる(形質転換が成
功した細胞ではウラシル原栄養性が戻ることにより)。
URA3−t?±1(Pichia)株とe+ヱ(Pichia)オロチジン−
5゛−リン酸デカルボキシラーゼ マーカー遺伝子の組み合わせは、蛋白質分解
活性を欠く旦±7(Pichia)の組換え株の産生に使用するための特に有用
な選択系を提供する。そのような選択系はここでは“二方向性選択法”と称され
る。蛋白質分解活性を欠く旦±7(Pichia)の発生のためのこの選択系は
、欠失遺伝子を含むDNA断片が宿主生物のゲノムへ付加され、続いて内在性標
的遺伝子配列および組み込まれたベクター配列間の相同的組換えにより宿主から
DNA断片の一部および内在性配列を除去する“ポノプーインーボップーアウド
遺伝子破壊技術を使用する。最初に、形質転換体はURA3のようなマーカー遺
伝子を含む破壊ベクターの取り込みにより選択される(即ち、“ポツプ−イン”
工程)。次に、選択された形質転換体は内在性遺伝子配列および組込まれたベク
ター配列間で組換えが起こり、それによりマーカー遺伝子を含むベクターの一部
および宿主の内在性配列が切り出された株を同定するためにスクリーニングされ
なければならない(即ち、”ポツプ−アウト”工程)。URA3遺伝子およびす
RA3−宿主に基づく二重選択系で所望の株の連続的同定が行われる。
この型の遺伝子破壊は典型的には、5−フルオロ−オロチン酸(5−FOA)耐
性により同定できるUra−株で実施される。破壊されるべき標的遺伝子の欠失
コピーおよび機能的URA3遺伝子を破壊ベクターは含んでいる。Ura−宿主
細胞のゲノムへの破壊ベクターの組込みは、一つの機能的標的遺伝子および一つ
の非機能的(即ち、破壊された)標的遺伝子を含むUra+形質転換体を発生さ
せる。Ura”形質転換体はウラシル非存在下で増殖できるその能力により、容
易に同定される。
組換えにより、欠失遺伝子のみを残して機能的標的遺伝子が除去された株を単離
するため、組換えに伴うURA3遺伝子の損失(“ポツブーアウビ)により生じ
た5−FOA耐性の復元でUra“形質転換体がスクリーンされた。URΔ3遺
伝子型の再生はゲノム中の他の遺伝子の続けての破壊のための“ボッブーイン−
ポツプ−アウト”過程の繰返しを可能にする。蛋白質分解活性を欠(り先ヱへ旦
遺伝子を含むDNA構成物でURA3−宿主が形質転換される。遺伝子付加によ
る形質転換DNAの部位特異的組込みにより(即ち、“ポ・ツブ−イン”)、蛋
白質分解活性に直接または間接的に影響を及ぼす遺伝子の座位に一つの機能的お
よび一つの非機能的な遺伝子ならびに無傷のURA3遺伝子を得る。URA3遺
伝子を取り込んだ株は陽性選択により同定される(当業者にはよく知られている
技術を用いて、例えばウラシルを欠く最小培地上で株を増殖させ、そのような培
地上で増殖できる株を選択することにより)。蛋白質分解活性に影響する蛋白質
をコードしている遺伝子の座位での機能的、非機能的およびURA3遺伝子のコ
ンフィギユレーションにより、機能的および非機能的遺伝子の一つおよびURΔ
旦遺伝子の喪失を生じる機能的および非機能的遺伝子間の組換えが可能になる(
即ち”ポツプ−アウト”)。
その後、細胞をウラシル経路中間体の非毒性類似体である5−フルオロ−オロチ
ン酸(5−FOA)(URA3+株により代謝された場合、細胞にとって毒性の
点が阻害されているので5−FOAを代謝せず、その毒性効果を受けない(従っ
与える非常に都合の良い“ボッブーアウト法として使用できる。
同じ種の野生型株中に存在する蛋白質分解活性と比較して蛋白質分解活性が欠失
されているURA3−ピキア(Pichia)株は天然形のURA3遺伝子およ
び蛋白質分解感受性生成物を含む発現ベクター(両方とも同一のベクターの一部
として、または宿主内へ形質転換される第二のベクターとして)での形質転換に
特に有用である。ウラシル原栄養性が復元されたこれらの形質転換体は(簡単な
スクリーニング法により容易に決定できる)、それらの中に蛋白質分解感受性生
成物をコードしている遺伝子を取り込んでいるはずであり、従って生成物発現に
直接利用できるであろう。
本発明はここで以下の実施例を参照しながらより詳細に説明されるが、以下の実
施例に制限されるわけではない。
実施例
実施例1 : P、パストリス(pastoris)PEP4遺伝子の単離旦、
ハストリス(pas tor 1s)PEP4遺伝子は、相同的なサツ力ロマ<
+2 セレビシェ(Saccharomyces cerevisiae)Pツ
ムDNAライブラリーから同定された。ハイブリダイズした組換えファージDA
の増殖に必須のバクテリオファージ λゲノムの要素を含んでいるバクテリオウ
ィルスで感染させた大腸菌宿主細胞中の組換えDNAの増殖により達成された。
株、Northern Regional Re5earch Center、
Peoria、IL)は0.114/μgの有効濃度で、37°Cにて7. 1
4. 21および28分のインキュベーションによる5au3Aの消化を実施し
た。各々のインキュベーション混合物の一部は消化されたDNA断片の大きさを
決定するため1%アガロースゲル上、電気泳動により分離された。7および14
分インキュベーションされた消化物は主として9−23kb断片から成っている
と思われた。
これらの消化物をプールし、下記のように調製されたEMBL3ベクター アー
ムへ連結した。
EMBL3ベクター アームはベクター(EMBL3クローニングキット、St
ratagene、Cloning Systems、San Diego。
CAから得られた:カタログ番号241211)の旦amHIおよびEcoRI
による二重消化により調製された。スタファー断片からアームを分離している小
さな旦amHI/旦coRIリンカ−はエタノールによる選択的沈殿により消化
物から除去された。1μgのEMBLa前消化ア前人化アームu3A消化ピキア
(Pichia)ゲノムDNA (0,5μg)の結合は5μmの反応混合物の
4℃、2日間のインキュベーションにより達成された。
旦、パストリス(pastoris)ゲノムDNA断片およびEMBL3ベクタ
ー アームの結合により調製された組換えバクテリオファージλDNAはインビ
トロで市販のパッケージング抽出物(Stratagene EMBL3クロー
ニングキット)を用いてパッケージングされた。EMBL3に基づ<P、パス上
’IX(pastoris)ゲノムライブラリーは組換えファージをプロファー
ジP2を含む大腸画情原生宿主株P2 392 (Stratagene EM
BL3クローニングキットで提供されている)とともに播種することにより増幅
された。野生型バクテリオファージは大腸菌株P2 392中では増殖しない。
P2感受性を与える野生型遺伝子の二つを欠く組換えEMBL−3によるバクテ
リオファージはこのP2含有大腸菌株中でよく増殖できる。増幅において、宿主
株として大腸菌P2 392を使用すれば、細菌宿主中組換えファージのみが増
殖することが保証される。
EMBL3に基づ<旦、バストリス(pastoris)ゲノムDNAのすべて
のプレートに3M緩衝液(5,8g NaCl、2g MgSO4・Hlo、5
oml 1Mトリス・HCI、pH7,5、および5ml 2%ゼラチンを1リ
ツトルに含む)を層積した。5時間後、上澄み液を集めてプールし、説明書に従
って力価およびゲノム当量を計算した。このライブラリーは約10ゲノム当量を
含んでおり、その力価は6X10”プラーク形成単位/m l (p f u/
m l )であった。
リーニング
PEP4遺伝子に対する旦±7(Pichia)ゲノムを充分にスクリーンする
ため、50.000の組換えファージおよび大腸画情原生宿主株LE392(S
tratagene EMBL3クローニングキットで提供される)を4つの大
きな150mmプレートに播種した。6−7時間増殖させた後、プレートを4℃
に冷やした。各々のプレートをマークし、各々のプレートのプラークリフトの複
製は各々のプレート上にニトロセルロースを置くことにより調製した。フィルタ
ーを変性させ、中和し、焼いて、S セレビシェ(cerevisiae)PE
P4遺伝子[Thomas 5tvens、University of248
−3252 (1986)参照]で探査された。ハイブリダイゼーションは30
%ホルムアルデヒド、6XSSC,5xデンハート溶液、20mM トリス・H
CI ; pH8,0,1mM EDTA、0.1%SDSおよび100μg/
m1サケ精子DNAを含む溶液中、37℃で実施された。ハイブリダイゼーショ
ン後、2XSSCおよび0. 1%SDSを用い室温で3回フィルターを洗浄し
た。
これらの最初の洗浄に続いて、2XSSCおよび0.1%SDSを用いて55°
Cにて2回洗浄した。
S セレビシェ(cerevisiae)PEP4遺伝子の断片にハイブリダイ
ズするDNAを含む15の陽性プラークがフィルターのオートラジオグラムから
二通り(in dupl 1cate)同定された。15の陽性プラークの各々
の周りの領域を単離し、8M緩衝液中に置いた。単離物のうちの6つを10−S
および10−7の希釈で大腸菌株LE392と共により小さな100mmプレー
トに播種した。第1のプラークスクリーニングで使用されたものと同一のハイブ
リダイゼーションおよび洗浄条件下、各々のプレートのシングル プラークリフ
トがS セレビシェ(ce rev i s i ae)PEP4遺伝子断片で
探査された。
この2回目のスクリーニングにおいてオートラジオグラム上12の陽性プラーク
が検出された。これらのシングルプラークの9つが単離され、8M緩衝液中に置
かれた。これらの9つのプラークの各々が10−5および1o−7の希釈で大腸
菌株LE392と共に小さな100mmプレートに播種された。再び、最初の2
回のスクリーニングで使用したものと同一のハイブリダイゼーションおよび洗浄
条件下・旦 セレビシェ(cerevisiae)PEP4遺伝子断片で各々の
プレートのシングル プラーク リフトが探査された。各々のプレートはプレー
トに均等に分布する約10−20のプラークを含んでいた。フィルターのオート
ラジオグラムにより各々のプレート上のすべてのプラークがPEP4プローブに
ハイブリダイズしたことが明らかにされた。
異なったプレートから5つの別々のプラークを単離し、8M緩衝液中へ置いた。
これらの単離物の3つ(各々4721.5111および5131と称される)の
大規模培養からDNAが、組換えファージに含まれているPEP4遺伝子の同定
、特徴付けおよびサブクローン化のためにバクテリオファージ単離の誘導法[M
aniatis、T、、Fr1tsch、E、F、およびSambrook、J
。
Mo1ecular Cloning、ΔLaboratory Manua±
、Co1d Spring Harbor Laboratory Press
、Co1d Spring Harbor、New York、USA(198
2)]を用いて調製された。
EMBL3E’±7(Pichia)ゲノムDNAライブラリーからの3つの単
離物(4721,5111および5131.上記参照)から調製された組換えフ
ァージDNAは種々の制限エンドヌクレアーゼで消化され、0.8%アガロース
ゲル上で分離され、エチジウムプロミド染色により可視化された。さらに、これ
らの消化物の1μIが第2のアガロースゲル上で分離され、ニトロセルロース上
にプロットされ放射性標識S、セレビシェ(cerevis 1ae)PEP4
遺伝子の断片で探査された。30%ホルムアルデヒド、6XSSC,5xデンハ
ート溶液、20mMトリス・HCl、pH8,o、1mM EDTA、0.1%
SDSおよび100μg/mlサケ精子DNAを含む溶液中で、37℃でハイブ
リダイゼーションが実施された。続いてフィルターは2XSSCおよび0.1%
SDSを用いて室温で5分間3回、続いて2xSSCおよび0.1%SDSを用
い55℃で5分間2回洗浄した。
2つのクローン(5111および5131)からのDNAの同じ消化物がエチジ
ウムプロミド染色により決定され、同じパターンの制限酵素断片が得られたが、
第3のクローン(4721)からのDNAの同じ消化物からは異なった断片パタ
ーンが得られた。旦、セレビシェ(cerevis 1ae)PEP4遺伝子断
片に対するサザンブロットハイプリダイゼーションにより各々のクローンからの
DNAの制限酵素断片の分析により、クローンの2つの組の両方とも同じ大きさ
の一連のハイブリダイズする断片を含んでいることが明らかにされクローンの二
つの組はプローブハイブリダイズした共通の重なったDNA配列を持っているこ
とが示された。
プローブとして相同的なS セレビシェ(cerevis 1ae)PEP4遺
伝子を用いる旦coRI消化旦 バストリス(pastoris)ゲノムDNA
のサザン プロット ハイブリダイゼーションにより決定されたごとく、■、ク
ハイブリダイゼーションは、それが旦、セレビシェ(cerevis 1ae)
PEP4遺伝子ヘハイブリダイズした10.6kb断片を含んでいることを明ら
かにした。クローン化旦、バストリス(pas tor 1s)PEP4遺伝子
の操作を容易にするために、単離4721からのDNAのEcoRI断片上に含
まれる旦。バストリス(pastoris)ゲノムDNAかpUc19内へサブ
クローン化された。クローン4721(25μg)が300μmの総容量中、E
coRI(60単位)にて消化された。消化DNAは0.65%アガロースゲル
上で分離され、DE81ペーパーで10.6kb EcoRI断片が単離された
。精製断片は400μlのLM NaC1でペーパーから洗い出され、フェノー
ル/クロロホルムで抽出された。DNAは次にエタノールで沈殿され、10μl
の総容量で水に再懸濁された。約50ngの10.6kb断片はEcoRIで切
断され、脱リン酸化されている等量のpUc19に連結された。連結混合物は大
腸菌株MC1061の形質転換に使用された。アンピシリン耐性コロニーが選択
され、診断10.6kb EcoRI断片の存在をコロニーDNAの制限酵素消
化物の分析によりスクリーニングした。大規模プラスミド調製物は正しいプラス
ミド(pEP202と名付けられた)を含むコロニーから作製された。プラスミ
ドpEP202は完全旦、パストリス(pastoris)PEP4遺伝子を含
んでいる(図2参照)。
クローン化旦、パストリス(pastoris)PEP4遺伝子の配列分析を容
易にするために、旦、バストリス(pastoris)PEP4遺伝子の一部が
pUc19内へサブクローン化された。プラスミドpEP202はBamHIリ
ン酸化されているpUc19(〜20ng)と連結された。連結混合物は大腸菌
株MC1061の形質転換に使用された。形質転換体はアンピシリン耐性で選択
され、シングルBamHI断片の存在をコロニーDNAの制限酵素消化物の分析
でスクリーニングした。この形質転換から生じるシングルコロニーは適切なりN
A構成物を含んでいることが観察され、pEP205と名付けられた(図3参照
)。
プラスミドpEP202の配列分析で旦、セレビシェ(cerevisiae)
のPEP4遺伝子と〜70%の相同性を持つDNA配列と同定された。pEP2
02のこの配列によりコードされているアミノ酸配列は互、セレビシェ(旦見工
ev i s i ae)PEP4遺伝子によりコートされている配列と69%
相同的である。
AP、バストリス(pastoris)PEP4遺伝子破壊ベクターpDR40
1の作製
旦、バストリス(pastoris)のPEP4欠失(PEP4−)株の開発に
使用するためベクターpDR401が作製された。このベクターは、旦、ツ各)
−’JX(pastoris)のPEP4株の形質転換に使用された場合、野生
型PEP4遺伝子の置換による宿主ゲノム内へ組込まれる、欠陥のあるP、/<
7.)。
’JX(pastoris)PEP4遺伝子を含んでいる。
pDR401は以下のごとく2工程法で作製された。第1の工程では、pEP2
02からpDR401作製における基礎ベクター(基礎ベクターpEP301)
が作製された。ベクターpEP301はpUc19配列およびpEP202から
のクローン化旦 バストリス(pas tor 1s)PEP4遺伝子を含んで
いる。
プラスミドpEP202 (15μg)は5acIで消化された。5.5kbS
acl断片(Saclリンカ−から時計回りに5時の5ae1部位まで広がった
断片、およびすべてのpUc19配列およびPEP4遺伝子を含んで(為る:図
2参照)がDE81ペーパーを用いて0.7%アガロースゲルから単離された。
断片は400μmのIMNaC+でペーパーから溶出され、400μIのフェノ
ール/クロロホルムで抽出され、エタノールで沈殿された。このDNAは1μl
のリガーゼおよび1μI (〜Long)のDNAを含む100μmの溶液中で
それ自身と連結された。連結混合物は室温で1時間インキュベートされた後、大
腸菌株MC1061の形質転換に使用された。アンピシリン耐性コロニーカく選
択され、ノングル5.5kb Bg±II断片の存在をコロニーDNAの制限酵
素消化物の分析によりスクリーニングした。プラスミドDNAは正しいプラスミ
ド(pEP301と名付けられた、図4)を含むMC1061の形質転換コロニ
ーから調製された。
pDR401の作製の第2工程においては、P、 /(ストリス(pastor
is)HIS4遺伝子がPEP4含有プラスミドpEP301内へ挿入され、最
終ベクターが得られる。旦、パストリフ、(pas tor 1s)HIS4遺
伝子(マpYJ8ΔC1aから誘導される2、6kb Bgll+断片[Cre
gg、J。
et a±、、Mo上 Ce11.Biol、5:3376−3385(198
5)]から単離された。プラスミドpYJ 8Δq土且(15μg)は旦呈±I
Iで消化され、消化されたDNAは0.7%アガロースゲル上で分離された。2
゜6kb断片含有HIS4遺伝子は400μlのIM NaC1で溶出してDE
81ペーパーから単離され、400μmのフェノール/クロロホルムで抽出され
、−ゼおよび水を含む総量で10μmの溶液中で連結させることにより2. 6
kbHIS4含有断片がpEP301内へ挿入された。結合は室温で3時間実施
され、連結混合物はMC1061細胞の形質転換に使用された。アンピシリン耐
性コロニーから調製されたプラスミドDNAは旦呈上II、旦見土■、旦工II
I/旦見I1.旦l±II/旦見±!、旦ヱ旦1.N旦旦■およびべ2旦Iで消
化サレ、pDR401の作製が確認された。制限断片パターンは正しいプラスミ
ドpDR401に期待されるものと一致した(図5参照)。プラスミドpDR4
01は旦旦旦ま構造遺伝子内の特異的旦呈±11部位に旦、バストリス(且且互
工且L±5)HIS4遺伝子が挿入されたpUc19であり、したがってPEP
4構造遺伝子を破壊している。
旦、バストリス(pastoris)のPEP4株を作り出すため、旧54PE
P4 旦・″ストリス(pastoris)株G5115 (ATCC2086
4)がスフェロプラスト法(米国特許第4.879.231号参照)に従ってp
DR401の5. 3kb 旦旦旦RI/旦」」、■断片20μgで形質転換さ
れた。pDR401のこの断片はHIS4遺伝子含有PEP4欠失遺伝子と一致
している。この型の組込みにより生じる形質転換株は原栄養性であり、それに基
づいて非形質転換細胞から区別できる。形質転換の頻度は約103μg−IDN
A1、形質転換体カルボキシペプチダーゼY活性の分析His”形質転換体は次
にコロニーオーバーレイ比色スクリーニング法[J。
nes、E、Genetics 85:23−33 (1977)参照]を用い
てカルボキシペプチダーゼY活性が分析された。このアッセイでは、His+形
質転換体細胞は寒天プレートから離されプレート当り〜300コロニーの密度で
YEPD (酵母抽出物、1%ペプトン、2%デキストロースおよび2%寒天)
プレート上で増殖された。細胞の透過性を上げるため、プレートに40%ジメチ
ルホルムアミド(DMF)を含む0.6%アガロースゲルおよび1.2mg/m
lの基質APNE (N−アセチルDLフェニルアラニンβ−ナフチルエステル
)をかぶせた。細胞は透過性を上げられるため、細胞の液泡含有物のいくつかは
試薬APNEに近づくことができる。アガロース オーバーレイが固化後、プレ
ートを5mg/mlファースト ガーネット塩の溶液中に浸漬した。APNEは
カルボキシペプチダーゼYのエステル分解活性により切断される。この反応の生
成物はファースト ガーネット塩に結合してコロニー中赤色を発する。カルボキ
シペプチダーゼY活性を欠くコロニーは塩と結合せず、従ってこの活性を持つコ
ロニーでピンク色と区別された。このアッセイの結果に基づいて低いカルボキシ
ペプチダーゼY活性を持つことが明らかにされたコロニー(即ち、PEP4”コ
ロニーの指標としての強い赤色を発色しなかったコロニー)が単離され、マスタ
ープレートに移され、対照コロニーとともに継代培養され、オーバーレイアッセ
イを用いて再びスクリーニングされた。再び強い赤色を発色しなかった20のコ
ロニーが、ベクターpDR401の断片の組込みによりこれらの形質転換体のP
EP4座位が破壊されているかどうかを決定するサザンブロットハイブリダイゼ
ーノヨンによる分析ために選択された。
2 サザンブロントハイブリダイゼーション分析低カルボキノペプチダーゼ活性
を示した20の形質転換体株(pi−p20とた。二の過程はHIS4含有PE
P4欠失遺伝子を株の形質転換に使用された5゜3kb Ec旦R1/5acl
断片として遊離させるはずである。これらの消化DNAから2つのサザンプロッ
トフィルターが調製された;1つのプロットはクローン化旦 パストリス(pa
s tor i 5)PEP4遺伝子の一部を含むpEP301 (図4参照)
からの放射性標識1. 4kb λ上」」/旦旦旦RV断片で探査され、他のプ
ロットはHIS4遺伝子を含むpDR401からの放射性標識2. 6kb 旦
呈上TI断片で探査された。比較の目的でSac IおよびEcoRIで消化さ
れている形質転換宿主株G5115からの対照DNAも分析された。
Sac IおよびEcoRIによるG5115からのゲノムDNAの消化により
pEP301の放射性標識Xbal/EcoRV断片中に含まれているPEP4
遺伝子の一部にハイブリダイズする2、9kb断片が得られた。対照的にこのプ
ローブは分析された20の形質転換体のうちの19からの旦act/EcoR1
消化DNA中の異なった大きさの断片にハイブリダイズした。株p17からのD
NAのみが親株からのDNAハイブリダイゼーションパターンと同一のパターン
を与えた。残りの19株は非破壊PEP4座位に特徴的な2.9kbハイブリダ
イズ断片を欠き、PEP4遺伝子ブローブヘハイプリダイズする約5.3kb断
片および/またはより大きな断片を含んでいた。5.3kb断片は一8acI/
旦coRIによる消化によりベクターpDR401から放出される形質転換DN
Aと同じ大きさであった。
株pi−p16およびpi8−p20からのDNAのサザンブロットハイプリダ
イゼーションの結果は、これらの株は無傷のHI34遺伝子とともに欠損PEP
4遺伝子を含んでおり株のPEP4座位は破壊されていることを示している。
旦 バスト’)7.(pas tor is)のPEP4株のより大規模な培養
物のブロスの蛋白質分解活性を分析するため、実施例IIIに記載されているよ
うに株p13が1リットル発酵で増殖された。
[Genetics 上02 : 655 (1982)]に基づく酵素アッセ
イを用いて評価された。いくつかの対照株もまたこのアッセイで評価された:
PEP4およびS、セレビシェ(cerevisiae)のPEP4株(株DB
Y747および20B12、各々Yeast Genetic 5tock C
enter、University of Ca1ifornia、Berke
ley。
CAから)および旦、パストリス(pastoris)のPEP4野生型株(株
NRRL Y−11430,Northern Regional Rease
arch Center、Peoria、IL)。
プロテイナーゼAはアスパルチル プロテアーゼ活性に関与する液泡性酵素であ
り、S セレビン1(cerevisiae)のPEP4遺伝子によりコードさ
れている。形質転換体細胞抽出物のプロテイナーゼ活性の評価に使用される方法
は酸変性ヘモグロビンからのプロテイナーゼ媒介アミノ酸放出の測定に基づいて
いる。形質転換体細胞抽出物は酸変性ヘモグロビンとインキュベートされ、抽出
物中に存在するプロテイナーゼA活性はゼロ時間と90分のインキュベーション
後に放出されるアミノ酸の量の相違を算定することにより決定された。
S、セレビジz(cerevisiae)対照株DBY747 (PEP4)お
よび20B12 (PEP4−)、PEP4 旦、パストリス(pastori
s)株NRRL Y−11430および旦、パストリス(pastoris)の
実験PEP4株の培養物をYEPD培地中定常期まで増殖させた。培養細胞(2
00D6゜。単位)を10mMアジ化ナトリウム中で洗い、次に400μIの1
00m〜1トリス、pH7,5中細胞と酸洗浄ガラスピーズを1分間ポルテック
スすることにより溶菌させた。溶菌細胞はエーペンドルフチューブ中で10分間
遠心分離して細胞破片を除去した。遠心後に得られた上澄液(粗抽出物)は以下
のごとくプロテイナーゼA活性が試験された。酸変性1%ヘモグロビン(400
μm)を50μmの粗抽出物に加え、37℃で90分間インキュベートした。0
.2mIのIN過塩素酸の添加により反応を停止させた。遠心分離により不溶性
物質を除去し、200μlの0.31M NaClを200μmの上澄液に加え
た。この溶液の40μmに対し、遊離アミノ酸のためのPierce BCA蛋
白質アッセイキット(例えばば米国特許第4,839.295号参照)を用いて
アッセイを行った。90分間インキュベーションを行った試料中に存在する遊離
アミノ酸の量がブランク(ゼロ時間で停止された反応混合物の試料から成る)中
に存在する量と比較された。これら2つの試料間の遊離アミノ酸の相対的相違が
プロテアーゼA活性の尺度である。
b、結果
対照および形質転換株のプロテイナーゼAアッセイの結果(表I参照;ΔODが
試料中の遊離アミノ酸の濃度の尺度である)はS、セレビシェ(cerevis
iae)のPEP4−株のプロテイナーゼA活性は互、セレビシェ(cerev
isiae)のPEP4”株のそれのたった10%であることを示している。
同様に、PEP4形質転換株(株pi、p2.p5.p8.p13.pi6およ
びp20)のプロテイナーゼA活性も旦、セレビシェ(cerevis 1ae
)のPEP4”株のそれの約10分の1のみである。旦、パストリス(past
。
L土Σ)のPEP4野生型株は旦 セレビシェ(cerevisiae)の旦旦
P4株の約半分のプロテイナーゼA活性を示した。
プロテイナーゼAアッセイ結果
DBY747(S、セレビシェ(cerevisiae)) PEP4° 28
.120B12(S、セレビジz(cerevisiae)) PEP4− 2
.7P、パストリX(pastoris)対照 PEP4” 13.1(NRR
L Y−11430)
p13 PEP4− 3.3
p20 PEP4− 4.2
p17 PEP4+(?) 7.5
p16 PEP4− 0
p16 PEP4− 0
p13 PEP4− 3.3
p8 PEPC3,3
p5 PEP4− 5.0
p2 PEP4− 6.6
1 PEP4− 6.0
の形質転換体からのDNAのサザンプロット分析の結果と一致した。
5115を形質転換することにより発生させた旦、バストリス(pastori
且)のPEP4株、p13はグリセロールバッチ増殖相、制限グリセロール供給
−バッチ相およびメタノール供給−バッチ相からなる相プロトコールに従って以
下のごとく1リツトル発酵により増殖された。
10100Oの最小項培地(21ml 85%リン酸、0.9g硫酸カルシウム
・240,14.3g硫酸カリウム、11.7g硫酸マグネシウムおよび382
g水酸化カリウム)および2%グリセロールを含む2リツトルの発酵槽をオー、
トクレーブした。殺菌後、4mlのPTM、微量塩溶液[6g/l硫酸銅・5H
IO9領 8g/j!ヨウ化ナトリウム、3g/l硫酸マンガン・H2O,0,
2g/lモリブデン酸ナトリウム・2HzO,0,02g/l’ホウ酸、0.
5g/6塩化コバルト、20g/l塩化亜鉛、65g/l硫酸第一鉄・H,O,
0,2g/lビオチンおよび5ml硫酸)を発酵槽に添加し、濃NH4OH”C
pHを5に調整した。培地のpHは領 1%ストルクトールJ673泡消剤を含
む50%NH4OHを添加することにより5に維持された。接種物は緩衝化酵母
窒素塩基(YNB)グリセロール プレート(リン酸緩衝化YNB、2%グリセ
ロール。
2%寒天)から調製され、2%グリセロールを含むリン酸緩衝化YNB(11゜
5g/L、KHzPO* 、2.66g/L KtHPO4,領 67%酵母窒
素塩基、pH5)中30℃にて一夜増殖させた。1−8のODa。、まで増殖さ
れている培養細胞の1010−5Oを発酵槽に接種し、バッチ増殖をグリセロー
ルが枯渇するまで約1日の間続ける。グリセロール枯渇した時点で(溶存酸素の
増加により示される)、10m1/hでのグリセロールの供給(50%グリセロ
ールに12m1/LのPTM、を加えたもの)を開始し、40m1のグリセロー
ルが添加されるまで続けられた。グリセロール供給の終了後、メタノールの供給
(100%メタノールに12m1/LのPTMIを加えたもの)を約2ml/h
の初期速度で開始した。3時間後メタノール供給速度を6 m l / hに増
加させた。メタノール供給速度は12−18時間6ml/hに維持し、次に10
m1/hに増加し、発酵を持続する間10m1/hに維持された。400m1の
メタノールが発酵槽に添加された後、容器を取り出した。
B 試料調製
発酵培養の試料(15mIづつ)は発酵工程を通して種々の時間間隔で発酵槽か
ら取り出した。各々の試料は6500xgで5分間遠心分離してブロスおよび細
胞を分離した。これらの時点でのNH,O)(、泡消剤・グリセロールおよびメ
タノール蓄積のレベルが記録された。上澄中のメタノールおよびエタノール濃度
はPorapakQカラム(AIltech)を用いるガスクロマトグラフィー
により決定された。
さらに、培養物の湿潤重量が発酵槽中の細胞増殖の指標として決定された。この
目的のためには、発酵培養物の1mlをマイクロフユージ中4分間遠心分離し、
上澄液を傾斜させて捨て、湿潤ペレットを秤量した。
C1結果
1リツトル発酵中の旦、バストリス(pastoris)p13のPEP4株の
増殖は発酵の間種々の時間で発酵培養物の湿潤細胞重量(g/l)を決定するこ
とによりモニターされた。発酵のメタノール供給バッチ相の間のpla株の増殖
の時間変化は、類似の1リツトル発酵の間のHIS4 PEP4株G+PA08
04H2(野生型HIS4遺伝子を含む発現ベクターでHIS4 PEP4ルタ
め、旦旦P4株1株p13.およびPEP4株の1リツトル発酵からのブロスの
蛋白質分解活性が比較された。この研究においては、2つの異なったペプチド、
表皮増殖因子(EGF ;米国特許出願番号323,964号に記載されている
ごと(、標品53アミノ酸EGF分子の最初の52アミノ酸から成る組換えで合
成された分子)および成長ホルモン放出因子(GRF;EP206783に記載
されているごとく組換えで合成された)が別々にPEP4 P、バストリス04
H2の同様な1リツトル発酵からの細胞を含まないブロス中で室温にてインキ
ュベートされた。特定の期間のインキュベーションの後、各々のインキュベーシ
ョン混合物の一部が逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により試験さ
れて(下に記載)各々の試料中に残存する無傷のペプチドの量が決定され、それ
によりペプチドの蛋白質分解の程度が決定された。
EGFおよびGRFペプチドの分析に使用された逆相HPLC系は、Water
s600 (Bedford、MA)溶媒送液システム、WaterSモデル4
81Lambda Max可変波長検出器、Wisp710Bオートインジェク
ターおよびShimadzu Chrom−Pac積分器(Cole 5cie
nン酸ナトリウム、pH5,0で1:10に希釈した。15マイクロリツトルの
濃縮GRF貯蔵液が285μmの希釈ブロスに添加され4時間インキュベートさ
れた。リン酸緩衝液で同様に希釈したGRF貯蔵液もまた対照として4時間イン
キュベートされた。60マイクロリツトルのEGF貯蔵液は240μIの希釈ブ
ロスまたは緩衝液に添加され、8時間インキュベートされた。各々のインキュベ
ーション混合物試料は別々に、Waters μBondapak C18逆相
カラムにインジェクトされた。20−60%移動相B(95%アセトニトリル、
5%水。
0.1%トリフルオロ酢酸)の20分での直線濃度勾配によりペプチドがカラム
から溶出された。移動相A(0,1%トリフルオロ酢酸)は溶出濃度勾配を作製
する移動相Bの希釈に使用された。
B、結果
0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液、pH5,0、中に含まれている無傷のEGF
またはGRFおよびブロス中に含まれているEGFまたはGRFのHPLC分析
で得られたクロマトグラムを比較することにより無傷のペプチド[PEP4旦、
バストリス(pastorjs)株の発酵ブロス中および旦、バストリス(pa
storis)株G+PAO804H2のブロス中でインキュベートされたEG
FまたはGRF分子の]の量が評価された。標準の無傷のペプチドのHPLC分
析によるクロマトグラムは試料中に存在するW#準ペプチドの量およびペブ千ド
の特有の保持時間を反映した主ピークから成っている。対照的に両方のペプチド
の蛋白質分解断片は無傷のペプチドに関連した保持時間と異なった種々の長さの
時間HPLCカラム上に保持される。従って、両方のペプチド(EGFまたはG
RF)の蛋白質分解断片のHPLC分析からのクロマトグラムはピークの数およ
び大きさおよび断片化種に付随する保持時間などが無傷のペプチドのHPLC分
析で得られるクロマトグラムと異なっている。これらの相違に基づいて、ブロス
インキュベーンコン試料中の無傷のEGFまたはGRFペプチドの量を算定する
ことが可能であった。
PEP4 P、パストリス(pastoris)対照ブロス中でインキュベート
されたGRFおよびEGF試料のHPLC分析に基づくと、PEP4株G+PA
O804H2の発酵からのブロス中でインキュベーションした後、10%未満の
各々の2つのペプチドが無傷で残っていることが決定された。対照的に、PEP
4 P、パストリス(pastoris)株のブロス中のこれらのペプチドの蛋
白質分解のレベルはPEP4株のブロス中よりも著しく低い(4時間のインキュ
ベーション後でも〉60%のGRFが無傷で残存:8時間のインキュベーション
後でも〉90%が無傷で残存)。これらのデータは旦、パストリス(past。
L1互)のPEP4遺伝子の破壊は株のブロス中の蛋白質分解活性をかなり減少
させることを示している。
実施例v : p、パストリス(pastoris)URA3遺伝子の単離■
パストリス(pastoris)URA3遺伝子は、大腸菌株C3H−28中の
pyrF突然変異(オロチジン−リン酸デカルボキシラーゼ活性の欠失に対応す
る)を補足するその能力でプラスミド(YE p 13)に基づくピキア(Pi
chia)ゲノム ライブラリ中で同定される。P、パストリス(past。
r i 5)URA3遺伝子はライブラリーDNAで形質転換され、ウラシルを
欠く培地上で増殖できる大腸菌株C3H−28のコロニーを単離することにより
クロア9)]は、S、cerevisiae (S、セレビシェ) (2μL/
プリコン)とE、coli(大腸菌)(pBRori)の両方の複製の起源を含
む便利なシャトルベクターである。さらに、YEp13は大腸菌の形質転換の選
択的マーカーとして用いるためのAmp’ (アンピシリン耐性)遺伝子と、s
、セレビシェにおける選択的マーカーとして用いるためのLEU遺伝子(ロイシ
ン生合成経路遺伝子)とを含む。P、パストリス(菌株NRRL Y−1143
0)ゲノムDNAライブラリーは、Cregg等が述べているように[Mo I
、Ce I 1゜Biol、5:3376−3385 (1985)]、プラス
ミドYEp13を用いて作製されている。
g Harbor Laboratory PreSS、−ニューヨーク州、コ
ールドスプリングハーバ−(1972)を参照のこと]はオロチジン−5′ −
ホスフェート デカルボキシラーゼ活性を有さす、合成培地上で増殖する場合に
ウラシルを必要とする。S、セレビシェURA3遺伝子が大腸菌におけるpyr
F突然変異を相補できることは実証されている[Rose、M、、Grisaf
i。
P 及びBotstein、D、、Gene λ9 :113−124 (19
84)]。それ故、大腸菌株C3H−28のpyrF突然変異を相補できるP、
パストリスURA3遺伝子に関してP、パストリスYEp13ゲノムDNAライ
ブラリーをスクリーニングするために、このライブラリーからのDNAによって
、大腸菌株C3H−28を形質転換した。
形質転換C3H−28細胞をウラツルを含まない半合成培地上に置いた。非形質
転換細胞はこの培地上で増殖しなかった。ウラノルを含まない平板培地(pia
te)上で増殖できるC5H−28形質転換細胞(P、パストリスゲノムライブ
ラリーDNAによって形質転換)は−10/形質転換用DNA μgの頻度で発
生した。増殖のためにウラシルを必要としない形質転換細胞10個からプラスミ
ドDNAを単離した。これらのプラスミドを大腸菌株C3H−28の形質転換に
用いた、10個のプラスミドの中の10個がこの菌株のウラシル要求性を高頻度
で相補した。P、パストリスYEp13ゲノムライブラリーDNAによるcsH
−28の形質転換によって発生した選択形質転換細胞の一つは6. 6kb 5
phlフラグメントを含む9.0kbインサートを収容する。6. 6kb 5
phIフラグメントをさらに分析するためにpUc19の5phI部位にサブク
ローン化した。
この形質転換細胞からのプラスミドDNAを5phIによって消化させ、0゜6
%アガロースゲル上の電気泳動に供した。DE81ペーパーを用いて6.6kb
フラグメントを単離し、このペーパーからLM NaC1400μlによって溶
出した。DNAはフェノール/クロロホルム 400μIによって抽出し、エタ
ノールによって沈殿させた。次に、6.6kbフラグメントをアルカリホスファ
ターゼ処理5phIfi化pUc19と結合させた。この結合混合物を用いて大
腸菌MC1061細胞を形質転換させた。アンピシリン耐性形質転換細胞を制限
酵素消化コロニーDNAの分析によって6.6kbSphIフラグメントの存在
に関してスクリーニングした。この正確なプラスミドはpPU201と名付けた
。プラスミドpPU201を用いてC3H−28を形質転換させた、このプラス
ミドはこの菌株のウラシル要求性を相補することができた。
CプラスミドpPU201におけるインサートの特性化pPU201を種々な酵
素によって消化させ、生ずるフラグメントをDNA長さコンピュータプログラム
(MapSort;ウイスコンンン大学 Genetics、ウイスコンノン州
、マジソン)を用いて分析して、フラグメントの大体のサイズを判定することに
よって、プラスミドpPU201中のP、パストリスDNAの6.6kbインサ
ートの制限酵素認識部位の地図(図6)を作成した。
pPU201の6.6kbインサート中に含まれるURA3遺伝子を正確に描写
するために、pPU201の各制限酵素消化物の5ngアリコートを1%アガロ
号を参照のこと)。25%ホルムアミド、5xSSC15xDenhardt溶
液、20mM Tris−HCI、pH8,011mM EDTA、領 1%ド
デシル硫酸ナトリウム(SDS)及び100μg/mlサケ精子DNAを含む溶
液を用いて、フィルターをこのプローブに27℃においてハイブリッド形成した
。
ハイブリッド形成後に、フィルターを1xsscと1%SDSを用いて、室温に
おいて、1回洗浄につき5〜10分間かけて、3回洗浄し、次に0.5xSSC
と0.5%SDSを用いて、45℃において、1回洗浄につき10分間がけて、
2回洗浄した。これらの緩和な条件は互いに異なるURA3遺伝子配列の間のハ
イブリッド形成を可能にした。pPU201の各消化物の追加のサンプルを同じ
1%アガロースゲル上で分離し、ハイブリッド形成フラグメントと非ハイブリッ
ド形成フラグメントとを比較するために臭化エチジウムによって染色した。ハイ
ブリッド形成フラグメントとpPU201の制限マツプとの比較は、pPU20
1中のURA3遺伝子を図6に示す約1.3kb NcoI−3ailフラグメ
ントに局在化することを可能にした。これを知ることによって、次には、P、パ
ストリスURA3遺伝子の塩基配列を決定し、さらに特性化するために適したサ
ブクローンを構成することが可能になった。
pPU201を旦coRVと一旦下」工Iとによって消化させ、URA3遺伝子
を含む約4.0kbフラグメントを単離し、これをpUc19中に旦marとハ
エ1部位において結合することによって、プラスミドpPU202 (図7)を
形成した。pPU202をそれぞれ、旦見旦■、べ旦旦■及び旦旦旦R1によっ
て消化させ、大量(200μm)に再結合させることによって、プラスミドpP
U203、pPU205及びpPU206 (図8−10)を形成した。クロー
ン化P、バストリスゲノムインサートDNAフラグメント中並びにpPU202
のpUC19ポリリンカー中にこれらの酵素の各々の認識部位が存在するので、
この方法はpPU202中のこれらの部位の間のDNAの便利な除去を可能にし
た。
生ずるプラスミドを次に用いて、大腸菌株C3H−28を形質転換させて、各欠
失構造体がpyrF突然変異を相補するか否かを判定した。この結果はpPU2
03とpPU205がウラシルを含まない合成培地上でpyrF菌株の増殖を可
能にする機能URA3遺伝子を含むが、pPU206は含まないことを実証した
。
これらの研究結果はpPU201におけるP、バストリスURA3遺伝子の地図
作成(mapped)位置と一致する。
推定の(puta t i ve)URA3遺伝子を有するP、バストリスゲノ
ムDNAフラグメントのサブクローンをSangetジデオキシ方法によって塩
基配列決定した[Sanger等のProc、Na t 1.Acad、Sc
i、USA74 : 5463−5467 (1977)を参照のこと]。この
構造遺伝子と約100bpのフランキング配列との塩基配列を両方向において調
べて、配列番号3に表す。クローン化P、バストリスURA3遺伝子から演鐸さ
れるアミノ酸配列(配列番号4を参照のこと)は、S、セレビシェURA3遺伝
子から演鐸されるアミノ酸配列との73%相同を有し、C,トロピカリスのUR
A3AとURA3B遺伝子から演締されるアミノ酸配列との71%相同を有し、
Kleuver。
myces Iactis (クロイペロミセス ラクチス)URA3遺伝子か
ら演締されるアミノ酸配列との72%相同を有する。
内因性PEPJ座に不完全PEP4遺伝子を加えることによる、宿主PEP4遺
伝子の破壊によって、ピキア バストリスのPEP4欠失(PEP4→菌株の発
生に用いるためのプラスミドpDR421を形成した。このベクターはPEP4
遺伝子の内部部分を含み、この部分はP、パストリスのPEP4菌株の形質転換
に用いる場合に、PEPJ座において宿主ゲノムに結合して、PEP4遺伝子の
不完全な非機能性コピーを発生させる。
破壊ベクターpDR421を発生させるために、ピキアのURA3遺伝子をベク
ターpEP205 (pUc19配列と、pEP202から誘導される一450
bpBamHIフラグメントに含まれるPEP4遺伝子部分とから成る)にクロ
ーン化させた。これは、pEP205のXba[−8phl部位(図3参照)中
に2kb 旦且旦■一旦phlDNAフラグメントとしてpPU205からのU
RA3遺伝子(図9参照)をサブクローン化することによって実施した。
プラスミドpPU205をΣ2且1と5phlとによって消化させ、この反応混
合物を0.8%アガロースゲル上で分離させた。URΔ3遺伝子を含む2kbD
NAフラグメントをDE81ペーパーを用いてゲルから単離させ、溶離し、精製
した。プラスミドpEP205をXbalと旦phlとによりて消化させた。
pPU205から単離させた2kb URA3遺伝子含有5pel−8phlフ
ラグメントをXbaI/5phl消化pEP205に結合させ、この混合物を用
いて大腸菌株MC1061をアンピシリン耐性に形質転換させた。アンピシリン
耐性コロニーを、BamHI/5phI制限酵素消化コロニーDNAの2.7k
b、0.4kb、1.9kb診断フラグメントの存在に関する分析によってスク
リーニングした。形質転換体はpDR421と名付けられた正確なりNA構造を
有するプラスミドを含むことが判明した(図11)。
P、パストリスのURA3 1GF−1発現菌株、IGF−U、をpDR421
によって形質転換させて、P、パストリスのPEP4.IGF−1発現菌株を発
生させた。
a、IGF−Uの発生
5−フルオロ−オロチン酸(5−FOA)はウラシル生合成経路中間体の類似体
であり、これはUra”菌株によって消化されるときに有害な化合物を生ずる。
Ura”菌株によるウラシル生合成経路はある一定の段階においてブロックされ
るので、これらの菌株は5−FOA (細胞にとって有害な化合物を形成する)
を代謝せず、このため5−FOA耐性である。これに反して、Ura”″菌株は
5−FOAを代謝し、57FOA含有培地上では生き残ることができない。それ
故、5−FOA含有含有上地上細胞培養は自然突然変異によってUra”菌株を
発生させるための方法として用いることができる[例えば、Boeke等、Mo
l。
Gen、Genet、197:345−346 (1984)を参照のこと]。
IGF−1産生菌株G+■MB206S1のURA3誘導体[この菌株の説明に
関しては、ここにその全体において参考文献として関係する、1990年9月4
日出願の共通に譲渡された米国特許出願第071578.728号を参照のこと
]は、ウラシル補充5−FOA含有培地[0,67%酵母窒素塩基、2%寒天、
2%グルコース、5−FOA 750mg/lとウランル48mg/l]中にこ
の菌株の一5xlO’細胞を直接培養することによって形成された。30℃にお
ける1週間の培養後に、この平板上で増殖するIGF−Uと名付けられたコロニ
ーを単離した。増殖のためにウラシルを必要とする、このコロニーはピキア パ
ストリスのURA3菌株を相補することができなかった。
ト形質転換方法によるIGF−Uの形質転換に用いた。形質転換体を6日間にわ
たるウラジル不存在下で増殖しつるか否かによって選択した。
Ura’形質転換体を、次に実施例IIに述べるようなコロニーオーバーレイ比
色検査方法によって、カルボキシペプチダーゼY活性に関して分析した。この分
析結果に基づいて低カルボキシペプチダーゼY活性を有するように思われるUr
a”形質転換体のコロニー(すなわち、PEP4加口二一を指示する強い赤色を
発色できなかったコロニー)を単離し、マスターブレイス(master pl
ace)に移し、対照コロニーと共に継代培養し、オーバーレイ分析法を用いて
再スクリーニングした。再度強い赤色を発色することができなかった1コロニー
をM+rMB206S1と名付けた。
b、1リットル発酵と10リットル発酵とで増殖したP、バストリスのIGF−
1発現PEP4菌株の完全なIGF−1発現レベルの分析t、P バストリスの
IGF−1発現PEP4菌株の発酵実施例Vl、 A、2. b、に述べたよう
に形成されたP、パストリスのIGF−1発現PEP4菌株、〜f+1B206
s1をグリセロールバッチ増殖相、制限グリセロール供給バッチ相及びメタノー
ル供給バッチ相から成る三相プロトコールによる1リットル発酵と10リットル
発酵において増殖させた。P、バストリスのPEP41GF−1発現菌株間の完
全IGF−1発現レベルを比較するために、ICF−1遺伝子発現力セントの4
コピーと6コピーをそれぞれ含む、P。
バストリスの2種PEP4菌株、G十夏MB204S14とG+1MB206S
Iをも次のように比較可能な発酵において増殖させた。
1リットル発酵プロトコール
2リットル発酵器(Biolafitte、ニューシャーシー州、プリンストン
)に最少塩培地 900m1 (85%リン酸 21m1、硫酸カルシウム2H
to 0.9gと、硫酸カリウム 14.3gと、硫酸マグネシウム11.7g
と、水酸化カリウム 3.2g)とグリセロール30gとを加えて、オートクレ
ーブ処理した。滅菌後に、PTM、微量(trace)塩溶液(硫酸第二銅・5
H206g/I、ヨウ化ナトリウム 0.08g/l、硫酸マンガン・H,03
g/I、モリブデン酸ナトリウム・2H200,2g/Lホウ酸 0.02g/
]、塩化コバルト 0.5g/l、塩化亜鉛 20g/I、塩化亜鉛 20g/
I、硫酸第一鉄・HzO65g/Lビオチン 0.2g/L及び硫酸 5ml)
4mlを発酵器に加え、pHを濃NH4OHによって5に調節した。
pHは0,1%5truktol J673消泡剤(起泡を制御するために加え
る)を含む50%NH4OHの添加によって調節した。温度を30℃に維持し、
溶解酸素を撹拌、通気、又は酸素を含む空気供給(feed)の補充の強化によ
って飽和の20%以上に維持した。
2%グリセロールを含む緩衝化(buffered)YNB中で30℃において
一晩増殖させた細胞から接種物を形成した。発酵器に0Dsoo 2〜8までに
増殖させた培養細胞40〜7Qmlを接種し、バッチ増殖法(growth r
egimen)をグリセロールが消耗されるまで18〜24時間続けた。溶解酸
素濃度の増加によって指示されるグリセロール消耗の時点で、グリセロール供給
(50%w/vグリセロール プラス 12 m l / L P TM+)を
10m1/時で開始した。pH5,0発酵では、培養物のpHを発酵を通して5
に維持した。
低pH発酵(すなわち、pH2,8又はpH3,5)では、グリセロール供給の
開始後に、pHコントローラーの設定点を所望のpHに調節した。4時間後に、
細胞代謝の結果として培養物のpHはこの設定点値にまで低下した。この低いp
Hを発酵の残りを通して維持した。次にグリセロール供給を停止し、メタノール
供給(100%メタノール プラス P TM+ 12 m l / L)を2
ml/時の速度で開始した。3時間のメタノール供給後に、供給速度を6ml/
時に高め、この速度を発酵の残りに対して維持した。メタノール供給の開始から
72時間後に、容器を回収した。
発酵をNH,OH,消泡剤、グリセロール、メクロール、エタノール、及び湿細
胞重量レベルに関して実施例IIIに述べたように監視した。ブロス(br。
th)サンプルと細胞サンプルも実施例IIIに述べたように発酵を通して回収
した。
10リットル発酵プロトコール
5.5リツトルの全量で、10X基本塩(85%リン酸 42m1/I、硫酸カ
ルシウム・2820 1.8g/L硫酸カリウム 28.6g/L硫酸マグネシ
ウム 23.4g/L水酸化カリウム 6.5g/])3.5リツトルとグリセ
ロール 220gとを含む15リットル発酵器を滅菌した。発酵器が冷却した後
に、PTM+微量塩 24m1を加え、pHを28%水酸化アンモニウムの添加
によって5に調節した。pHは同溶液の添加によって調節した。起泡は5tru
ktol J673の5%溶液の添加によって制御した。温度は30℃に維持し
、溶解酸素は撹拌、通気、反応器圧の強化によって又は酸素を含む空気供給の補
充の強化によって飽和の20%以上に維持した。2%グリセロールを含む緩衝化
酵母窒素塩基(YNB;KH2PO411,5g/L、KH2O42゜66g/
L、酵母窒素塩基 6.7g/L、pH6)中で一晩増殖させた細胞から接種物
を作製した。発酵器にOD、。。 2〜8までに増殖させた培養細胞500〜7
00m1を接種し、バッチ増殖法を18〜24時間続けた。溶解酸素濃度の増加
によって指示されるグリセロール消耗の時点で、グリセロール供給(50%w/
vグリセロール プラス 12m1/L PTM+)を100m1/時で開始し
、4時間続けた。次にグリセロール供給を停止し、メタノール供給(100%メ
タノール プラス 12m1/L PTM+)を20m1/時の速度で開始した
。メタノール供給の開始と共に、pHコントローラーの設定点を2゜8に調節し
た。次にpHは細胞代謝の結果として、設定点値まで徐々に低下した。
4時間のメタノール供給後に、メタノール供給速度を60m1/時に高め、この
速度に全体で約72時間維持し、72時間目に容器を回収した。
ti、PEP4 1GF−1発現歯株間のIGF−1発現レベルP、バストリス
の組換え体IGF−1分泌菌株の発酵で産生される数形成の■GF−1の一つは
、ジスルフィド結合によって一緒に維持される2個以上のIGF−1分子フラグ
メントから成る、ニックが入った(nicked)種である。
これらのフラグメントはICF−1分子のアミノ酸バックボーンの1個以上のペ
プチド結合のタンパク分解開裂によって形成された。ニツクドIGF−1分子と
完全IGF−1分子とは見かけの分子量[非還元性条件下で、5DS−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によって測定]に基づいては識別
不能であるので、これらの種は非還元性条件下での逆相HPLCによって、また
還元性条件下(すなわち、例えばジチオスレイトールのような還元剤の存在下)
での5DS−PAGEによって分離することができる。ニックが入ったIGF−
1のフラグメントを保持するジスルフィド結合の還元は、完全な分子よりも小さ
い分子量を有する、タンパク分解によって生ずる個々のフラグメントを遊離させ
る。
IGF−1発現レベルの定量
細胞を含まないブロスにおけるニックドIGF−1と真正の(authenti
c)(完全な、正確に折り畳まれた、モノマーの)IC;F−1の収量を定量逆
相HPLCによって測定した。用いたHPLC系は、018カラムの代わりに■
ydac C4カラム(0,46x5cm)を用いた以外は、実施例IVで述べ
た系と同じであった。1%/分勾配の25〜42%移動相をカラムに1ml/分
の流速度で17分間通して、このカラムからサンプルを溶出した。検出器を0゜
05吸光度単位フルスケール(AUFS)にセットし、最大感度のために215
nmの波長を用いた。
P、バストリス ブロス中の真正IGF−1種とニックが入ったIGF−1種と
をHPLCによって識別するために、ブロス サンプルをHPLCカラムに負荷
する前にブロスから若干の内因性P パストリス汚染物を除去することによって
、ブロスを洗浄することが必要であった。これは、このブロスを0.25m1カ
ラムに含まれるスルホプロピルベースドカチオン交換樹脂に通すことによって達
せられた。この樹脂を最初に0.2M酢酸によって洗浄し、次に0.02M酢酸
2mlと平衡化させた。一定量の細胞を含まない粗ブロス(1ml)をカラム
に負荷し、このカラムを0.02M酢酸 1mlによって洗浄した。IGF−1
を002M 酢酸ナトリウム、pH5,5,プラス LM NaClの2mlに
よって溶出した。溶出液の最初の1mlは全IGF−1の75〜80%を含み、
通常は回収された唯一の溶出量であった。カラムを次に100%メタノール 2
mlによる洗浄によって再生し、それによって再使用のために利用可能にした。
ピキア−産生IGF−1のレベルの定量のために、既知量の標準IGF−1(A
mgen、カリフォルニア州、オークス)をHPLCカラムに注入し、クロマト
グラムの対応ピーク下の面積を測定した。面積をHPLCカラムに負荷したrG
F−1のμgに対してプロットすることによって、標準曲線を形成した。HPL
Cクロマトグラム ピーク下の面積をIGF−1濃度に換算するために用いる相
関係数を標準曲線から算出した。検出器を0.05AUFSと215nmの波長
にセントした場合に、相関係数はカラムに注入したIGF−1について350単
位/μgであった。この情報を用いて、洗浄されたブロス サンプル中に存在す
る正確に折り畳まれた、完全なモノマーIGF−1の濃度を、サンプルのHPL
C分析からのクロマトグラムの対応ピーク下の面積の測定によって、算出するこ
とが可能であった。この相関係数を用いて、二ツクが入ったIGF−1種の大体
の濃度をも同様に算出した。しかし、ニックが入った種の絶対濃度は完全■GF
−1とニックが入ったIGF−1の固有相関係数の差に依存して変動する。
1リツトル発酵の結果
該PEP4 TGF−1発現歯株の1リツトル低pH(pH2,8)発酵は一貫
して、PEP4 1GF−1発現歯株の1リツトル低pH発酵(〜160−19
0mg/L)よりも多量の総モノマー(真正 プラス ニノクド)IGF−1(
〜200−250mg/I)を生成した。さらに、該PEP4菌株のブロス中の
真正TGF(の割合はPEP4菌株のブロスにおける同割合(65%)よりも多
少高かった(77%)。しかし、該PEP4菌株とPEP4菌株とのモノマーI
GF−1産生レベルの非常に大きい明白な差が、これらの菌株のpH5,0発酵
ニオイテ検出された。PEP4 1GF−1発現歯株、G+lMB204S1・
1とG+lMB206SLとの1リットルpH5,0発酵においてはIGF−1
は本質的に検出されなかった。この結果は、PEP4菌株の発酵において産生さ
れる真正IGF−1がpH5,0においては大規模なタンパク分解を受けるが、
低いpHではごく限定されたタンパク分解を受けるに過ぎないことを示す。これ
に反シテ、該PEP4 1GF−1発現歯株M+■MB2o6s1の1リットル
pH5,0発酵は少な(とも200mgのモノv−IGF−1/Iを生じ、その
約80%は真正IGF−1であった。従って、該PEP4 IGF−1発現歯株
はPEP4 1GF−1発現歯株に比べてpH5,0+=おける真正IGF−1
17)産生に関して有意に改良され、pH2,8における真正IGF−1の産生
に関して多少改良されたように見える。
10リットル発酵の結果
P、パストリスの該PEP4 IGF−1発現歯株の10リットル発酵は、PE
P4 1GF−1発現歯株の10リットル発酵(〜170mg/I)よりも多量
の総モノマーIGF−1(〜200mg/])を生成した。
該PEP4菌株とPEP4菌株の10リットル発酵において産生される総モノ?
−IGF−1の組成も異ナッた。該PEP4菌株M+lMB206S1(7)1
0リットル発酵における総モノマーIGF−1の75%(164mg/I)以上
が真正IGF−1であツタが、PEP4菌株G+lMB204S14(7)10
リットル発酵における総モノマーIGF−1の約50%(88mg/l)のみが
真正■る細胞収率よりも〜30%低かったので、真正IGF−1の細胞当たりの
収率はPEP4菌株の発酵において非常に強化された。該PEP4菌株の発酵に
おける細胞収率が低い結果として、該PEP4菌株の発酵から多量の細胞を含ま
ないブロスが回収された(PEP4菌株の発酵から回収される細胞を含まないブ
ロスの量に比べて)。これは該PEP4菌株の発酵からの分泌IGF−1の高レ
ベルの回収を生ずる(PEP4菌株の発酵から回収される分泌IGF−1量に比
べて)。
上記結果は、該PEP4 [GF−1発現歯株が真正ICF−1の産生に関して
、PEP4 1GF−1発現歯株に比べて、大規模に改良されることを実証する
。
1、P、バストリス遺伝子破壊ベクターpDR601とpDR602の形成ベク
ターpDR601とpDR602とを、欠陥PEP4遺伝子による内因性PEP
4遺伝子の置換による宿主PEP4遺伝子の破壊によるPEP4欠損(PEP4
→菌株の発生に用いた。このベクターは下記のように数工程で形成した(図13
の線図も参照のこと)。
pUc19配列と、pEP202からのクローン化P、バストリスPEP4遺伝
子とから成るプラスミドpEP301 (図4参照)をNcolによって開裂し
、次にDNAをエタノールによって沈殿させ、回収し、再懸濁させ、連結反応混
合物中に連結させた。この消化と連結は〜0.5kb NcoIフラグメントに
含まれるPEP4遺伝子の内部部分を効果的に除去した。連結後に、DNAをB
gIIIによって消化させ、残りの親プラスミドを直鎖状化し、このDNAを用
いて、大腸菌株MC1061を形質転換させる。アンピシリン耐性コロニーを選
択して、コロニーDNAの制限酵素消化物の分析によって、0.5kb Nc旦
Iフラグメントの存在に関してスクリーニングした。〜0.5kb NcoIフ
ラグメントを有さない欠陥PEP4遺伝子を含む正確なプラスミドはpDL32
1と名付けた。第2プラスミド、pUc19XXは、Sma Iと旦±ncll
とによってpUc19を開裂させ、再連結させ、旦amHIとXba1部位を含
むポリリンカ一部分を効果的に除去することによって形成した。次に、プラスミ
ドpた、このフラグメントはゲル精製され、DE81ペーパーによって単離され
たものである。この結合ミックスを用いて、MC1061細胞を形質転換させ、
旦旦tEII/Xbal消化コロニーDNAの分析によってアンピシリン耐性コ
ロニーをスクリーニングした。正確な消化物パターンを示すプラスミドはpDL
322と名付けた。
次にpDL322をXballこよって切断し、10ngを配列5’ −CTA
GCGGCCG−3’ のオリゴヌクレオチドリンカーLongと結合させた、
このリンカ−はXba1部位に結合されたときにXba1部位を破壊さ也独特の
Nせた。アンミンリン耐性コロニーをNo±I消化コロニーDNAの分析によっ
てスクリーニングした。正確なプラスミドをpDL323と名付けた。
ベクターpDR601とpDR602とを形成するために、ピキアURA3遺伝
子を下記のようにpDL323中に挿入した。プラスミドpPU205 (図9
参照)をPvullとΔatIによって消化させ、約2.5kbPvuIIフラ
グメント上のURA3遺伝子を遊離させた。この消化物を0.8アガロースゲル
上で分離させた。〜2.5kbフラグメントをDE81ペーパーを用いてゲルか
ら単離させ、溶出し、精製した。プラスミドpDL323をEcoRVによる切
断によって直鎖状化した。この直鎖状化プラスミド(〜10ng)をpDU20
5noURA3含有Pvu I Iフラグメントと結合させて、挿入されるUR
A3遺伝子の配向に依存して、pDR601とpDR602とを形成した(それ
ぞれ、図14と15を参照のこと)。
2、pDR601とpDR602とによるIGF−Uの形質転換URA3 1G
F−1発現P、パストリス菌株IGF−U (実施例V1.A。
2 aを参照のこと)をpDR601とpDR602とから誘導されたDNAの
直鎖状フラグメントによって形質転換させた。この直鎖状フラグメントは各側で
PEP4遺伝子の一部をコードするDNAによってフランクされるURA3遺伝
子を含有した。このフラグメントの末端とPEP4遺伝子との相同性はこのフラ
グメントのPEP4座における組込みを刺激し、遺伝子置換イベントを生じた。
宿主ゲノム中へのいずれのフラグメントの安定な組込みも、フラグメントに含ま
れるURA3遺伝子の存在のために原栄養株形質転換体を生じた。この形質転換
は下記のように実施した:
pDR601とpDR602の両方をNo±Iと旦且杏Elfとによって消化さ
せることによって、各側でPEP4遺伝子の一部をコードするDNAによってフ
ランクされるURA3遺伝子から成る直鎖状DNAフラグメント(〜4.Okb
長さ)を得た。消化されたDNA (20μg)を用いて、標準スフェロプラス
ト方法によって菌株IGF−Uを形質転換させた。再生培地上で増殖し、YEP
D培地上に継代培養した形質転換体から単離したUra”コロニーを実施例II
に述べたオーバーレイ方法によってカルボキノペオブチダーゼY活性に関してス
クリーニングした。対照コロニーに比べて赤色を発色しなかったコロニーをサザ
ンプロットハイブリッド形成による分析のために選択した。
3、形質転換体からのDNAのサザンプロット/1イブリッド形成選択した形質
転換体からHoffmanとWinstonの方法[Gene。
57 : 267−272 (1987)]を用いて、ゲノムDNAを単離した
。各菌株からのゲノムDNAをBs±Elfによって消化させた。この処置はp
DR501又はpDR602のフラグメントの組込み領域を含むPEP座の一部
を遊離させる。それ故、この領域のサイズはIGF−Uのゲノム中への形質転換
用DNAの適切な組込みに特徴的である。消化されたDNAに対して0.8%ア
ガロースゲル上で電気泳動を実施し、ニトロセルロースフィルターにこのDNA
をプロ、ソトした。このフィルターをP、パストリスPEP4遺伝子の一部を含
むpEP301の放射能標識した1、4kb Xbal/EcoRVフラグメン
トによって、標準方法を用いて、ハイブリッド形成した(Maniatis、T
、 、Fr1tsch、 E、F 及びSambrook、J、Mo1ecul
ar C1oniユ呈、Δ Laboratory Manua1385−38
8頁、ColdSpring Harbor press、米国−x−ヨーク州
、コールドスプリングハーバ−(1982)]。ノノビイブリッド成は50%ホ
ルムアミド、6XSsc、5XDenhardt溶液、20mM Tris H
CI、pH8,0,1mM EDTA、0,1%SDS及び100μg/ml
サケ精子DNAを含む溶液中で37℃において実施した。次にフィルターを1x
SSC,0,1%SDS中で3回(1回の洗浄につき10分間)、次に0.5x
SSC,0,1%SDS中で65°Cにおいて1時間洗浄した。比較用対照とし
ては、p、 t<ストIJス菌株G5115、PEP4菌株、からのゲノムDN
Aをこの分析に含めた。
G5115からのゲノムDNAのBstIIによる消化は4.4kbフラグメン
トを生じ、これはプローブ中に含まれるPEP4遺伝子の一部にノーイブリッド
化した。これに反して、このプローブは少なくとも二つの形質転換体、IGFU
2601−5とIGFU2602−5とからのDNAの5,9kbフラグメント
にハイブリッド形成した。対照PEP座に比べて大きいサイズの形質転換体PE
P4座(6,9対4.4kb)は、その構造領域内にURA3遺伝子を有する非
機能性PEP4遺伝子による宿主PEP4遺伝子の置換と一致した。
これらの結果から、菌株IGFU2601−5とIGFU2602−5とが遺伝
子置換による宿主菌株IGF−UのPEP4遺伝子の破壊によって生ずる幾つか
のPEP4菌株の例であると結論された。
“pop−in/pop−out”方法による宿主PEP4遺伝子の破壊による
P、パストリスのPEP4欠失(PEP4つ菌株の発生に、ベクターpDL52
1を用いた。この方法では、小欠失を含む欠陥PEP4遺伝子を宿主PEP4座
に加え、PEP4座から機能性PEP4遺伝子を除去する(すなわち、pOp−
in/pop−out)。
pDL521は2工程で形成した。最初に、pDL323の2. 2kb 旦旦
旦R1/旦且旦■フラグメントと、pPU205の2. 2kb 旦見旦I/旦
互1■フラグメントと、pUc19の2. 7kb 旦coRI/Ps±■フラ
グメントとを三方向結合(three−way l igat ton)により
て結合させて、中間体プラスミド、pDL501を形成した。これらの3フラグ
メントは次のようにして得た。P、パストリスURA3遺伝子を含むpPU20
5 (図9)製した。完全PEP4遺伝子中に存在する0、5kb Ncolフ
ラグメントを欠いた欠陥PEP4遺伝子を含むプラスミドpDL323 (図1
3参照のこと)をEcoRIと5aclとによって消化させた。欠陥PEP4遺
伝子を含む2゜2kbフラグメントをゲル単離させ、DES!ペーパーを用いて
精製した。pU合で結合させた。この結合ミックスを用いて、大腸菌株MC10
61を形質転換させた。アンピシリン耐性コロニーをNcol消化コロニーDN
Aの分析によつてスクリーニングした。正確に結合したフラグメントをpDL5
01と名付けた。
9kb 5aclフラグメント0,02μgと結合させ、DE81ペーパーを用
いて精製した。これはpDL501中の欠陥PEP4遺伝子の3′末端にさらに
PEP4フランキング配列を加えて、P、バストリス宿主ICF−Uの形質転換
中の内因性PEP4遺伝子による組換えのためにさらに多量の相同配列を保証し
た。この結合ミックスを用いて、大腸菌株MC1061を形質転換させた。アン
フラグメントの存在に関してスクリーニングした。正確なプラスミドをpDL5
21と名付けた(図16参照)。
p(+p−outプロセスによるPEP菌株の発生に宿主として、P、パストリ
スのURA3菌株が必要であった。ウラシルを補充した5−フルオロオロチン酸
培地(0,67%酵母窒素塩基、2%寒天、2%グルコース、750ng5−F
OA/I及び48mg ウラシル/I)における普遍的(genera ])H
[SA P バストリス宿主菌株G5115の106細胞の直接培養によってU
RA3菌株を発生させた。30℃における1週間のインキュベーション後に、平
板上で増殖したコロニーを単離した。このHis−Ura−菌株をG54−2と
名4遺伝子から配列が欠失して、この遺伝子を不完全にする部位の5°に隣接し
て、Not[部位を配置する。Notlフラグメントの両端はG54−2の内因
性PEP4遺伝子の配列に相同であり、このことはPEPJ座における相同的組
換えによるフラグメントの組込みを促進する。
による消化によって直鎖状化したpDL521 20μgによって形質転換させ
た。形質転換体をそれらがウラシルを欠いた培地で増殖しつるか否かによって選
択した。これらの形質転換体の12種を取り上げ、これらの形質転換体から単離
した(実施例V1. 8. 3に述べるように)ゲノムDNAをSa±■によっ
て切断し、0.8%アガロースゲル上で電気泳動を受けさせた。このDNAをニ
トロセルロースフィルターに移し、PEP4遺伝子の放射能標識1.2kb E
c。
RV/Xbalフラグメントによって調べた。ゲノムDNAのサザンプロットハ
イブリッド化パターンに基づいて、PEP4座に組込まれたpDL521を有す
るように見える2菌株、G54−2521−3とG54−2521−4とをさら
に選択するために選んだ。これらの菌株はURA3マーカー遺伝子を含有し、こ
のマーカー遺伝子の片側には無傷の、完全なPEP遺伝子を有し、他方の側には
欠陥PEP4遺伝子(配列の〜0.5kbを欠く)を有する。この形態のPEP
4座はPEP4遺伝子の2コピーの間の組換えを可能にし、PEP遺伝子の一方
とURA3遺伝子との脱離を生ずる(すなわち、pop−out)。この2種の
PEP4遺伝子のいずれの一方もこの組換えイベントから脱離する(be ev
icted)ことができる。2種PEP4遺伝子間の組換えが生ずるかどうか、
また何時束ずるかを確認するために、菌株G54−2521−3とG54−25
21−4とを5−FOAを含むYPD培地上で連続10倍希釈方法で培養した。
Ura−菌株のみが5−FOAの存在下で増殖し、従って、このような培地での
増殖が所望の組換えイベントの発生を実証する。5−FOA含有培地で増殖する
ことができる菌株はPEP4遺伝子の2コピ一間の組換えによって発生するウラ
シル要求型であった。Ura−コロニーは30℃における1週間の培養後に5−
FOA含有平板上に出現した:これらのコロニーの中の10コロニーはG54−
2521−3から誘導されたものであり、これらのコロニーの中の14コロニー
はG54−2521−4から誘導されたものである。
3 形質転換体の特性化
Ura−形質転換体コロニーの14コロニーを精製し、各々からゲノムDNAを
形成し、Ec旦R1とEcoRVとによって消化させ、0. 8%アガロースゲ
ル上で電気泳動を受けさせ、ニトロセルロース上にプロットし、P、バストリス
PEP4遺伝子の放射能標識1. 2kb 入亘aT/旦旦oRVフラグメント
によってハイブリッド形成した。このようにして分析した14単離体の中の7単
離体からのDNAは完全PEP4遺伝子に存在する〜0.5kbの配列を欠いた
欠陥PEP4遺伝子のみから成るPEP4座と一致するハイブリッド化プロフィ
ルを有した。これらの菌株の中の2種がG54−2521−3/7とG54−2
521−4/1であった。
実施例Vlll:P、バストリスのPRB−1遺伝子の一部のクローニングプロ
テイナーゼB遺伝子、FRB−1はS、セレビシェにおける液胞セリンエ鎖反応
(PCR)遺伝子増幅方法を用いてP、バストリスからクローン化した[例えば
、Gould等、Proc、Natl、Acad、Sci、USA86・193
4−1938 (1989)を参照のこと]。種全体に維持される、プロテイナ
ーゼBタンパク質の領域をコードするFRB−1遺伝子間列への相同性を有する
縮退オリゴヌクレオチド(Moehle等、上記文献)をP、バストリスFRB
−I DNAのPCR増幅にプライマーとして用いるために合成した。このオリ
ゴヌクレオチドは次の配列を有したオリゴヌクレオチド 1:
λ
オリゴヌクレオチド 2
増幅されたDNAフラグメントのシャトル プラスミドへのサブクローニングを
促進するために、品オリゴヌクレオチドはその5°末端に1個以上の制限エンド
ヌクレアーゼ認識部位をも含んだ オリゴヌクレオチド 2ではS、h 1部位
、PCR反応培地はT、E、(10mM Tris HCI、1mM EDTA
)2μm中のP、パストリス(NRRL Y−11430株)ゲノムDDNA1
00nと、オリゴヌクレオチド 110μlと、オリゴヌクレオチド 210μ
lと、dGTP、dCTP、dATP及びdTTPの1.25mM溶液16μl
と、10x緩衝液(500mM KCI、100mM Tris−HCI、pH
8,3,15mM MgCL)10μlと、0.1%ゼラチンと、水70μmと
、5単位/μl TagDNAポリメラーゼ 0.5μlとから成るものであっ
た。溶液を94℃において2分間加熱した。31回反復されるPCR循環反応は
96℃における2分間の変性と、50℃における1分間のアニーリングと、72
℃における3、5分間の重合を含むものであった。
このPCRの生成物をアガロースゲル上の電気泳動に供し、オリゴヌクレオチド
1と2に対応する位置間のPRB−1遺伝子の増幅生成物に予想されるサイb
pフラグメントをDE81ペーパーによって単離させ、pUc19 10ngに
結合させた、このpUc19はポリリンカー中でEco Iとsph Iとによ
って消化されて、直鎖状化されたものである。この結合ミックスを用いて、大腸
菌MC1061細胞を形質転換させた。アンピシリン耐性の形質転換体からの制
限酵素消化プラスミドDNAを正確な500bp EcoI−5phlフラグメ
ントの存在に関して分析した。1コロニーのみがpPRBPPと名付けられた、
正確なプラスミドを含有した。このプラスミドのピキア部分の制限地図を図17
に示す。
pPRBPPに含まれるP、パストリスPRB−1遺伝子のクローン化部分の配
列をSangerジデオキシ方法を用いて発生させ(Sanger等、上記文献
)、配列番号5に示す。P、バストリスPRB−1遺伝子のこの配列はS、セレ
ビシェFRB−1遺伝子の配列に対して74%の相同性を有する。
実施例IX:P、バストリスのPRB−1菌株の発生P パストリスのPRB−
1菌株の発生に用いるために、プラスミドpDR911を形成した。このベクタ
ーはP バストリスのPRB−1菌株の内部部分を含み、これはP バストリス
のPRB−1菌株の形質転換に用いる場合に、宿主ゲノムにFRB−1座におい
て組込まれ、FRB−1遺伝子の2種の不完全な非機能性コピーを形成する。ベ
クターpDR911はP、バストリスのURA3宿主菌株に選択性マーカーとし
て用いるために完全な機能性P、バストリス URA3遺伝子をも含む。
とΣ見互■とによるpPRBPPの制限消化によって単離させた。この反応混合
物を0,8%アガロースゲル上に負荷させ、0.5kbフラグメントをDE81
ペーパーによって精製した。
この0.5kbフラグメントを直鎖状形のプラスミドpPU203に、P、パス
トリスURA3含有pUCベースドプラスミドに結合させた(図8参照)。プラ
スミドpPU203をsph IとPs±■による開裂によって直鎖状化し、〜
10ngをピキアDNAフラグメント〜1100nと結合させた。この結合混合
物を用いて大腸菌株MC1061をアンピシリン耐性に形質転換させた。アンピ
シリン耐性コロニーを特徴的なフラグメントに関するPstl/5phl消化コ
ロニーDNAの分析によってスクリーニングした。正確なプラスミドをpDR9
11と名付けた(図18参照)。
よって直鎖状化されたpDR911による標準スフェロプラスト形質転換によっ
て、G54−2を形質転換させることができる。Ura’形質転換体からのDN
Aのサザンプロットハイブリッド化は、FRB−1座の破壊によって形成される
FRB−1菌株の確認を可能にした。形質転換体のプロテイナーゼB活性分析[
例えば、Jones等のGenetics 102+665−677 (198
2)を参照のこと]は、菌株のプロテイナーゼB欠失をさらに実証する。
C,P、パストリスのprb−1,pep4菌株の発生G54−2521−4の
単離体であるP、パストリスG54−2521−4−5のpep4.Ura3.
his4菌株のFRB−1遺伝子(実施例VI[参照)を、旦(±IIによる開
裂によって直鎖状化されたベクターpDR911による形質転換によって破壊し
た。Ura”表現型を有する形質転換体を選択して、サザンプロットハイブリッ
ド形成によって分析した。予想される)1イブリツド形成帯パターンを示す特定
形質転換体をM018と名付けた。この菌株をIGF−1の発現のための宿主と
して用いた。IGF−1発現菌株をC+IGF816S1と名付けた。
本発明をそのある一定の好ましい実施態様に関して詳述したが、ここに述べ、特
許請求する本発明の要旨と範囲内で変化と変更が行われることは理解されよう。
配列表
配列番号1
(i)配列の特徴。
(A)配列の長さ 2032塩基対
(B)配列の型 核酸
(C) IIの数 不明
(D)トポロジー 不明
(6)配列の種類 c DNA
(IX)特徴−
(A)特徴を表す記号 CD5
(B)存在位置 236..1468
(f)特徴
(A)特徴を表す記号−成熟ペプチド
(B)存在位置 236..1468
(u)配列 配列番号1゜
入Aλ 丁Cτ 入AG 丁^τ G入^ GG^ 入XCXテc Acc T
cc mc ec丁 G丁axe^ ^G^ ^AG 10r4
ccAc丁GGCCτ ^C入GT入AGCG 入^GへCτ入ττCCC^↑
C八TGCへ C入へCCτ丁GGT CτGCTTTτCb19G8
丁丁丁τG八cc入^ TCTC^丁TTCA G入^Cτて入τcc C′r
ccc心八G八〇〇へτへc^Cτ八G CへGG^CTC■bス0211
^G^C203ス
配列番号2
←D配列の特徴:
(A)配列の長さ一410アミノ酸
(B)配列の型 アミノ酸
(D)トポロジー、直鎖状
(+1)配列の種類 タンパク質
(n)配列 配列番号2
Lyv His Pro Val Ser C1u〒ht Lau Lys G
Luλ1a入an Phe C1y GinηrコS 40 45
ValSerAlaLauC1uHimLysTYrVa1!倫rLauPh−
^anGluGin^−n5o g5 60
phI! 丁hr C1u VaI Ser Lau Gly Tht Pro
Pro (kn Bar i’he Lym Vat Nп■
100 10S 110
Lsu Amp Thr Gly Ser ser Asn Leu Trp
Vat pro 5er Lye Amp Cym Gly511r Leu
Ala Cym Phe Lau His Aim Lye Tit 入sp
14L* 入−p Glu Bar m≠■
τh【 丁yr Lye LyII Asn GLy Bar 5@r Phe
(:lu 11@ λr9 丁yr C1y Bar CPy
丁hr Zle Pro LyII Vat ^−pPh−Ala C1u A
III Thr S@t C1u Pro C1y Laulllo 185
190
sir Ila Bar Val Asn Lye 11m Val Pro
Pro le Tar LY# kL息 L・u Glu210 2LS 22
0
L@u Asp Lau Lau A1p CLu l’re Lys I’h
― 人Lm the ↑yr Lau C1y ^1pテh■
225 230 23% 240
人@P Lys Amp Glu 5*r Amp (ily Gly Lau
Ala Thr Phe GLy (:1y Val ^Pp
245 2SOス5S
Lyv 5er LY@ Tar C;LIJ (ily Lys X1書 テ
hr テrp tau Pro Val 入r9人rg t凾■
260 26S 270
Aim 丁yr 丁rp C1u Val Ser Ph@ 入−p Gly
Val C1y Lau C71y 5er Glu ?y■
275 2110 2m%
人ill Glu Leu Gin Lye Thr C1y λ1轟 入1m
N@ 入−p ′Thr C1yテhr Bar Lau290 295 コ
oO
工l@ Aim Lau Pro Ser Gly Lau 入1a Glu
He Leu Asn Ala C1u Xl・ GlyコO5310315コ
20
11・ 丁hr Pro Tyr 入1p 丁yt Thr L@%l (Ju
Vat Sir C1y Ser Cym ILe Ba■
コ55 コロo コロ5
八la Phe Thr Pro Met Asp Phe Pro Glu
Pro X1m C1y Pro Lwu Ala 工1鹸コア0 us 31
10
!1* C4y Asp Sat Phe Leu Arg Lys ’tyr
Tar 1iar VaL Tar kwp tau CPy
385 390 コ95 400
配列番号3
(i)配列の特徴4
(A)配列の長さ: 2688塩基対
(B)配列の型 核酸
(C)鎖の数 不明
(D)トポロジー、不明
(■)配列の種類 c DNA
(Lx)特徴
(A)特徴を表す記号 CD5
(B)存在位置 643..1431
(1)特徴
(A)特徴を表す記号 成熟ペプチド
(B)存在位!!:643..1431(i)配列−配列番号3・
τC八へ丁τ入^C^ 丁C入^cctc入τ C入入^CGGAτ^ G入子
XCC丁^GAeA 0〒CcCT Cce ^Gτ 65S
GTG ACC入CA λCT AAA にAA TTA T’rlli GA
G C?T e?A CAT jIAA m CTC(07X8
T丁丁 kTc 丁C,TT丁c ccc ^^G ^C丁 CAT ^丁CC
^C^丁^ ^i丁 CAT CAC’1’TCACC!1S6
TTG CCT G入A CTCTCG TCA kAG GIJ 丁CA A
’r? CCe CAT GGT kkG rAc ACCP134
ATT C’TG ^CJ TA)J丁TkC入^ C丁^丁C丁ACACOG
C^TCAAT丁 CT丁TeCC1471配列番号4
AfflCAAC’rCA 入τec^τC丁丁CAATf丁C入テcG c丁
C入^ffτ’rTG^ecc^G丁入i 丁TCλ入^C■■■@isコ1
(1)配列の特徴:
(A)配列の長さ・263アミノ酸
(B)配列の型・アミノ酸
(D)トポロジー 直鎖状
(if)配列の種類、タンパク質
配列番号5
(+)配列の特徴。
(A)配列の長さ 555壜基対
(B)配列の型 核酸
(C)IIの数 不明
(D)トポロジー 不明
(i)配列の種類:cDNA
(匡)特徴
(A)特徴を表す記号 CD5
(B)存在位!!+3..554
(u)特徴
(A)特徴を表す記号・成熟ペプチド
(B)存在位1f:3..554
(lI)配列、配列番号5−
Alm cly Lau HLm kla 511r Lau Alm !、@
u配列番号6−
(i)配列の特徴
(A)配列の長さ 184アミノ酸
(B)配列の型二アミノ酸
(D)トポロジー°11iNi状
(n)配列のf!JI類−タンパク質
bj)配列 配列番号6−
1ie L@u Gin にly Amn C1y !4is Gly テhr
Hlm Cys ALa C1y The Xi@ 入1■
I S 10 1s
Ser GLu Ser 丁yr C1y Vml 入1a Lys Lye
Alm Asn Val Val 入1晶 !l@LY雪Lys Lye Ph
@ LyII Gly S@r Thr ALa Amn Met 釦r La
u Gly Gly C1y Lys65 70 フS 80
Phe Alm Pro Gly Leu Amn !i@ Leu S@r
Thr Tyr Thr Gly mar ^1p ^mpPstI(SphI
<Hindm
図4
図5
図6
coRI
図7
プラスミド地図: pPU 203 配列=1〜4838図8
プラスミド地図:pPU205 配列=1〜4855図9
プラスミド地図: pPU2Q6 配列:1〜3Yo。
図10
図11
図14
図16
補正書の翻訳文提出書
(特許法第184条の8) J
平成 5年 9月14日