JPH0649292Y2

JPH0649292Y2 - 使い捨てパンツ型おむつ

Info

Publication number: JPH0649292Y2
Application number: JP1988084545U
Authority: JP
Inventors: 富美子井上; 寿田中
Original assignee: 新王子製紙株式会社
Priority date: 1988-06-28
Filing date: 1988-06-28
Publication date: 1994-12-14
Anticipated expiration: 2003-06-28
Also published as: JPH026031U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は使い捨てパンツ型おむつに関する。さらに詳し
くはあらかじめパンツ型に形成してなる使い捨ておむつ
に関する。

（従来の技術及びその問題点）従来の使い捨ておむつは、周知の通り、不織布などから
成る液透過性の表面シートとポリエチレンフイルム等か
ら成る液不透過性の裏面シートとの間に、吸水紙、綿状
パルプ高吸水性ポリマーなどを含む吸収体から成つてお
り、長手方向の一端の両サイドにフアスニングテープが
設けられている。

この様な従来のおむつを子供に装着する場合、フアスニ
ングテープの付いている方を上にして広げその上に子供
を仰向けに寝かせ、前身頃側をおなかにかぶせてウエス
ト部をフアスニングテープで固着して、装着するという
方法をとつている。これは、おむつカバーを併用するお
むつの場合でも全く同様である。

しかし、この様な装着の方法は動きの激しくない、小さ
な子供の場合には容易でも、動きの激しい子供の場合に
は装着者が片方の手で子供をおむつの上に押さえつけ、
もう片方の手でフアスニングテープなどの固着具を固着
することとなり、従来の使い捨ておむつでは所定の位置
に上手に固着具を取りつけることが困難な場合が多い。
取付位置が所定の位置からずれてしまつた場合、付け直
しのために固着具を剥離させようとするとポリエチレン
フイルムよりなる裏面シートの破れがおこり、またその
ままつけていた場合体に完全にフイツトしていないため
シワを生じるなどといつた問題があつた。

また、よちよち歩きを始めた子供はおむつ替えのために
寝かせつけられることを嫌うため、立つたままおむつの
交換のできるパンツ型おむつが望まれており、既にいく
つかの提案もなされているが、実際にはまだ商品化に至
つていない。これらの提案（公開特許公報昭57-77304、
昭58-115106、昭58-115107、昭62-21803、昭62-41302）
より成るおむつを大小便排泄後に交換する時、おむつを
取りはずすには下にずりおろすしか方法が無く、おむつ
に付着した汚物で装着者の足や衣類などを汚してしまう
恐れがあるという問題があつた。

（考案が解決しようとする問題点）上記の通り、従来の使い捨ておむつ、あるいはおむつカ
バーを用いるおむつでは装着しにくいという問題点があ
り、また既に提案されているあらかじめパンツ型に形成
されたおむつではおむつ交換のためにおむつを下にずり
おろす際に、おむつに付着した汚物で装着者の足や衣類
などを汚してしまう恐れがあるが、本考案はこれらの問
題点を解決することを目的としたものである。

（問題を解決するための手段）本考案の目的は、上記問題点を解決するために液透過性
の表面シートと液不透過性の裏面シートとの間に吸収層
を有し、且つ後身頃上縁部並びに股下両縁部に弾性部材
を設けた使い捨ておむつにおいて、後身頃両側縁部及び
前身頃両側縁部の相対する面があらかじめ剥離可能な状
態で、且つタブ部分を残して固着されている使い捨てパ
ンツ型おむつである。

以下本考案の実施例を図面を参照してさらに詳しく説明
する。

第１図、及び第２図は本考案の使い捨てパンツ型おむつ
の一例を示す図面であり、第１図は後身頃側縁部、及び
前身頃側縁部の相対する面の固着されている部分をはが
して展開した、一部切除部を有する図面であり、また、
第２図は本考案の使い捨てパンツ型おむつの正面図であ
る。

図において、１は表面シート、２は裏面シート、３は吸
収体、４は股下部弾性部材、５は後身頃、６は前身頃、
７は後身頃弾性部材、８は前身頃弾性部材、10（ａ）,1
0（ｂ）は後身頃固着部、11（ａ）,11（ｂ）は前身頃固
着部、９は剥離用タブを示す。

一般に表面シート１としては、ポリエステル、ポリプロ
ピレンなどの不織布が利用可能であり、また裏面シート
２としては、ポリエチレンフイルムなどが利用できる。
吸収体３は、吸水紙、綿状パルプ、高吸水性ポリマーな
どで構成されており、矩形であつても砂時計型であつて
も、その他類似の形であつてもよい。股下弾性部材４と
しては糸ゴム、ウレタンフイルム、ウレタン発泡体など
が使用できる。後身頃弾性部材７、前身頃弾性部材８に
ついても股下弾性部材と同様の素材が使用可能である。

前身頃弾性部材８は、ついていても、ついていなくても
よい。

また、後身頃弾性部材７、前身頃弾性部材８のウエスト
まわりへの取りつけ巾については、全面にとりつけても
よいし、一例として示した第１図に示す様に部分的にと
りつけてあつてもよい。後身頃接着部10（ａ）、10
（ｂ）と相対する前身頃接着部11（ａ）、11（ｂ）の固
着手段としては、一方の身頃側は剥離材処理されてお
り、その剥離材ともう一方の身頃は、例えばホツトメル
トなどの感圧接着材で固着することがよい。

剥離を容易に行うために剥離用タブ９を両端に設けてい
るがそのタブの型状については長方形や扇形またそれに
類似した形でもよい。

本考案においては、前述の如く、相対する接着部の何れ
か一方に剥離材が設けられている（剥離処理されてい
る）ので、相対する面をホツトメルト接着剤等で接着し
ても、剥離材が設けられていない場合に比し、比較的弱
い力で剥離することが可能である。

剥離剤としては、弗素系樹脂、シリコン系樹脂等も使用
できるが、カルバミン酸ポリビニル、ビニルエステルと
マレイン酸エステル共重合体、ポリビニルアルコールの
部分高級脂肪酸エステル、オクタデシルアクリレートと
アクリル酸との共重合体、ビニルステアレートと無水マ
レイン酸との共重合体等の粘着テープ用背面処理剤とし
て公知のものが好ましい。

以上、本考案の実施例を図面に基いて説明したが吸収体
の型状など第１図、第２図に示すものに限定されるもの
ではない。

（本考案による効果）本考案の使い捨てパンツ型おむつを用いることにより、
従来の使い捨ておむつ、おむつカバー併用型おむつに比
べ、装着時に動きの激しいよちよち歩きを始めた子供な
どに、立つたままで容易に装着することが可能であり、
さらに、脱がせる時にも、剥離用タブにより比較的容易
に前身頃後身頃の固着面が剥離されるので、おむつを展
開するようにして脱がせることができるためおむつに付
着している汚物で装着者の足や衣類を汚すことなくおむ
つの交換を容易に行うことができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案によるパンツ型おむつの実施例を示すもの
で、第１図は一部を切除した展開平面図、第２図は正面
図である。１……表面シート、２……裏面シート、３……吸収体、
４……股下部弾性部材、５……後身頃、６……前身頃、
7,8……弾性部材、９……剥離用タブ、10（ａ）,10
（ｂ）……後身頃固着部、11（ａ）,11（ｂ）……前身
頃固着部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所 2119−3ＢＡ４１Ｂ 13/02 Ｇ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面シートと液不透過性の裏面
シートとの間に吸収層を有し、且つ、後身頃上縁部又は
後身頃上縁部と前身頃上縁部並びに股下両縁部に弾性部
材を設けたパンツ型使い捨ておむつにおいて、後身頃両
側縁部及び前身頃両側縁部の相対する面が一方は剥離処
理された上で、かつ剥離を容易に行うために、上側に重
ねる部分の両側縁端部にタブ部分（９）を残して固着し
てなる使い捨てパンツ型おむつ。