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JPH0641810A - ポリオレフィン三次元繊維の製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン三次元繊維の製造方法

Info

Publication number
JPH0641810A
JPH0641810A JP19074492A JP19074492A JPH0641810A JP H0641810 A JPH0641810 A JP H0641810A JP 19074492 A JP19074492 A JP 19074492A JP 19074492 A JP19074492 A JP 19074492A JP H0641810 A JPH0641810 A JP H0641810A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
dichloro
polyolefinic
polymer
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP19074492A
Other languages
English (en)
Inventor
Jinichiro Kato
仁一郎 加藤
Yoshiaki Nakayama
良秋 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP19074492A priority Critical patent/JPH0641810A/ja
Publication of JPH0641810A publication Critical patent/JPH0641810A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不燃で、更にオゾン層破壊能力が低い単一の
ハロゲン系溶媒を用いて、強度、開繊性に優れた、そし
てフラッシュ紡糸不織布シートの製造に好適なポリオレ
フィン三次元繊維の製造方法の提供。 【構成】高温高圧で調整したポリオレフィン溶液を、減
圧オリフィス、減圧室、紡口口金を通過させ、常温常圧
域に放出して、フィブリル化したポリオレフィン三次元
繊維を製造する方法において、溶媒を1,2−ジクロロ
−1,2−ジフロロエチレン、1,1−ジクロロ−2,
2−ジフロロエチレン、1,2−ジクロロ−1−フロロ
エチレン、1,1−ジクロロ−2−フロロエチレンから
なる群から選択し、該ポリオレフィン溶液におけるポリ
オレフィン濃度が5〜25重量%であることを特徴とす
るポリオレフィン三次元繊維の改良した製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用技術分野】本発明は、不燃性で、極めて
安全に用いることのできる溶剤を用いるポリオレフィン
三次元繊維の製造方法に関するものである。更に詳しく
は、オゾン層破壊能力が小さい溶剤を用いて不織布シー
トに用いる強度及び開繊性に優れたポリオレフィンの三
次元繊維の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン三次元繊維の製造方法
は、フラッシュ紡糸方法として知られている。このフラ
ッシュ紡糸方法は、液化ガスとも言える有機溶剤にポリ
オレフィンを加え、高温高圧下にてポリオレフィン溶液
を調整し、かかる後に減圧オリフィスを通して溶液の圧
力を一旦下げて相分離をさせ、不透明になったこの溶液
を更に紡口口金を通して常温常圧下の雰囲気に噴出して
三次元繊維とする方法であり、既によく知られた紡糸方
法である。
【0003】例えば、この紡糸方法は、米国特許第30
81519号明細書(1963)、米国特許第3227
794号明細書(1966)、米国特許第322778
4号明細書(1966)、米国特許第3467744号
明細書(1969)、米国特許第3564088号明細
書(1971)、米国特許第3756411号明細書
(1973)、欧州特許出願公開第285670A1号
明細書(1988)、欧州特許出願公開第321567
A1号明細書(1989)、欧州特許出願公開第357
364A2号明細書(1990)、特公昭40−281
25号公報、特公昭42−19520号公報、特開昭6
2−33816号公報、特開昭63−50512号公報
などに記載されている。
【0004】このフラッシュ紡糸によって得られる繊維
には、短繊維状物と連続した三次元繊維状物とがあり、
前者は合成パルプとして用いられ、後者は、不織布シー
トになる三次元繊維を対象とするものである。この不織
布シートは、一般に合成紙と言われているものであり、
その製品の最大の特徴は、耐水性に富み、強くて軽くて
毛羽立つないことである。
【0005】このことが世上に高く評価され、この不織
布シートは、航空便封筒、フロッピーディスクスリー
ブ、脱酸素剤袋、乾燥剤袋、医療用滅菌袋、建物断熱結
露防止布、原子炉発電作業服及びアスベスト作業服、安
全防護作業服等に応用されている。これらの特徴を備え
た製品を製造するためには、強度が高くてよく開繊した
三次元繊維が必須である。なぜならば、このような繊維
でなければ、緻密で通気性のある均一なシートが得られ
ないからである。
【0006】このような不織布シートの製品としては、
米国デュポン社製の商標タイベック(Tyvek)及び
本出願人製の商標ルクサー(Luxer)がすでに市販
されている。 ところで、フラッシュ紡糸方法に用いる
ポリマーの溶剤は、以下の特性を備えていることが必要
であり、このことはすでに米国特許第3081519号
明細書(1963)等でも知られている。
【0007】すなわち、溶剤の沸点が用いるポリマー
の融点より少なくとも25℃低いこと、紡糸する条件
下で、ポリマーに対して不活性な溶剤であること、ポ
リマー溶液を調整するに適した温度、圧力下では、ポリ
マーの良溶媒であること、溶剤の沸点以下では、ポリ
マーを1%以下しか溶解しない溶剤であること、紡糸
時に直ちに相分離して、ほとんどポリマーからなる相を
形成し得る溶剤であり、かつその分離したポリマー相に
は、ほとんど残留しない溶剤であること、である。
【0008】具体的な溶剤の例としては、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素及びそれら
の異性体、同族体、シクロヘキサン等の脂環族炭化水
素、あるいは、不飽和炭化水素、塩化メチレン、四塩化
炭素、クロロホルム、塩化エチル、塩化メチル等のハロ
ゲン化炭化水素、エタノール、メタノール、ヘキサフロ
ロイソプロパノール等のアルコール、エステル、エーテ
ル、ケトン、ニトリル、アミド、トリクロロフロロメタ
ン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフロロ
エタン等の塩素化フッ素化脂肪族炭化水素、二酸化硫
黄、二硫化炭素、ニトロメタン、水及び上記の各種液体
混合物等が知られている。
【0009】フラッシュ紡糸方法に用いるポリマーの溶
剤は、これらの溶剤の中から紡糸方法の各種条件および
ポリマーの種類を考慮した上で最適なものが適宜選定さ
れる。特に、ポリオレフィンのフラッシュ紡糸方法の溶
剤としては、ポリマーの溶解性に優れ、紡糸性にも優れ
ており、更には不燃、無毒なトリクロロフロロメタン、
1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフロロエタ
ンが好適である。特に、トリクロロフロロメタンが最も
優れている溶剤である。
【0010】フラッシュ紡糸では、高温高圧下のポリマ
ー溶液を大気中へ噴出させてガス化させるために、溶剤
は、少なくとも低毒でかつ難燃性であることが必要であ
る。その上、沸点が低く、高温でも熱分解せず更にポリ
オレフィンを溶解するに足る親油性がある溶剤であるこ
とが求められる。このような条件を満足する最良の溶剤
は、前記トリクロロフロロメタンであり、これを凌駕す
る溶剤は、見当らないのが現状である。
【0011】フラッシュ紡糸用の溶剤として、多数の炭
化水素あるいは、ハロゲン化炭化水素が公開されてい
る。フラッシュ紡糸では、溶媒をガス化させてポリマー
から分離して、そのガス化させた溶剤は回収され、冷却
圧縮等の操作により液状とされる。従って、フラッシュ
紡糸は、広大な密閉空間中にて行うことになる。そうし
ないとガス化された溶剤を回収できないからである。密
閉空間の大きさは、例えば2000m3の規模にもな
る。
【0012】更に、通常、この密閉空間中には、コロナ
放電装置あるいは、高電圧の除電装置が内蔵されてお
り、可燃性ガスの着火源になりうる。従って、このよう
な膨大な空間に可燃性ガスを充満させることは、火災、
爆発等が起こる可能性が著しく高まるため、極めて危険
であり、事実上可燃性ガスを溶剤として使用することは
できない。
【0013】近年、全部の水素が塩素及びフッ素で置換
された全ハロゲン化炭化水素は、特定フロン(クロロフ
ロロカーボン、またはCFCとも言う)として、そのオ
ゾン層破壊能力が極めて高いことが発見され、地球保護
の立場から西暦2000年までに製造が禁止されること
になった。当然、特定フロンであるトリクロロフロロメ
タン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフロ
ロエタン等も製造を禁止され入手できなくなる。従っ
て、ポリオレフィンのフラッシュ紡糸方法の溶剤とし
て、トリクロロフロロメタンを利用できなくなってしま
う。
【0014】このような背景から、特定フロンであるト
リクロロフロロメタンを用いないで新しい溶剤を使用す
るフラッシュ紡糸方法がすでに提案されている。すなわ
ち、米国特許第5032326号明細書(1991)、
欧州特許出願公開第0357381A2号明細書(19
89)、特開平2−139408号公報には、塩化メチ
レンと代替フロン、例えば、クロロフロロメタン、1,
1,1,2−テトラフロロエタン、1,1−ジフロロエ
タン、1,1,1,2−テトラフロロ−2−クロロエタ
ン、1−クロロ−1,1−ジフロロエタン等との混合溶
剤を用いるフラッシュ紡糸方法が開示されている。
【0015】また、米国特許第5081177号明細書
(1992)、米国特許第5023025号明細書(1
991)、欧州特許出願公開第0361684A1号明
細書(1990)、特開平2−160909号公報に
は、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロロエタ
ン、1,2−ジクロロ−1,2,2−トリフロロエタ
ン、1,1−ジクロロ−2,2−ジフロロエタン、1,
2−ジクロロ−1,1−ジフロロエタン、1,1−ジク
ロロ−1−フロロエタン等を用いる紡糸方法が、更にま
た、欧州特許出願公開第0407953A2号明細書
(1991)にはポリプロピレンに対して、1,1−ジ
クロロ−2,2,2−トリフロロエタン、1,2−ジク
ロロ−1,2,2−トリフロロエタン等を用いて紡糸す
る方法、更には、欧州特許出願公開第357364A2
号明細書(1990)や特開平3−76809号公報に
は、塩化メチレンと二酸化炭素とを用いて紡糸する方法
が提案されている。また、欧州特許出願公開第0414
498A2号明細書(1991)、特開平3−1522
09号公報には、含水有機溶媒の混合溶剤系を用いる方
法が提案されている。
【0016】また、欧州特許第431801号明細書
(1991)には、二酸化炭素と水を用いて紡糸する方
法が提案されている。しかしながら、これらのすでに提
案されているフラッシュ紡糸方法には、ポリオレフィン
を用いて紡糸する場合、いずれも問題がある。例えば、
米国特許第5032326号明細書(1991)等の提
案による塩化メチレンと代替フロンとの混合溶剤では、
低沸点のガスを共溶剤として用いるために、製造プロセ
スが複雑になる。更に、紡糸時に溶剤に必要とされる特
性面からも塩化メチレンの使用に問題がある。塩化メチ
レンの蒸発熱が、78.7cal/gであり、トリクロ
ロフロロメタン43.5cal/gに比べて非常に大き
い。このことは、溶剤として塩化メチレンを用いるとフ
ラッシュ紡糸された紡出繊維が残留する溶剤によって、
湿りやすいことを意味する。湿った繊維は、特開平3−
76809号公報にも指摘されているように、繊維をシ
ート構造体に固めるために用いるローラーの周辺に付着
し、かつ巻き付く傾向があるために商品価値のある不織
布シートとすることができず商業生産できない。
【0017】従って、塩化メチレンを溶剤として用いる
場合には、低沸点のガスを共存させて、紡出後の繊維中
に残存する塩化メチレンの蒸発を促すことと同時に、予
め紡糸溶液のポリマー濃度を高めておくことが必要とな
る。ポリマー濃度を高めるのは、ポリマー溶液をフラッ
シュさせる時、ポリマーの凝固熱発生量を多くしてその
熱を利用して紡出繊維の乾燥を促進させることに効果が
ある。
【0018】この場合、低沸点ガスの使用とポリマー濃
度を高めることのいずれか一方が欠けても湿った繊維に
なってしまう。ところが、紡糸溶液のポリマー濃度を高
めると、得られた繊維の開繊状態が悪くなり、シート状
製品の品質が低下する傾向を示す。従って、塩化メチレ
ンは、このような紡糸性の観点から使用できないことが
理解される。
【0019】また、米国特許第5081177号明細書
(1992)等の代替フロンを用いる提案についても問
題がある。1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロロ
エタンやその異性体は、低いレベルながらオゾン層破壊
能力を有することが知られており、近い将来オゾン層破
壊物質として規制される可能性が高い。従って、このよ
うな溶剤は、未来永劫使用できるトリクロロフロロメタ
ンの代替溶剤にはなりえない。
【0020】更に、これらの代替フロンは、ポリオレフ
ィンの代表例である高密度ポリエチレンの貧溶剤である
ため、単独使用では高密度ポリエチレンを溶解すること
ができないという他の問題がある。そこで、溶解性を改
良するために、炭化水素や塩化メチレン等を共溶剤とし
て用いる技術が同時に公開されている。しかしながら、
炭化水素や塩化メチレン等を共存させたとしても、それ
でもまだ代替フロンの溶媒中に占める割合が50%以上
と高いために、これらの代替フロンの高密度ポリエチレ
ンの貧溶媒性と言う影響が強く残り、高密度ポリエチレ
ンに対してはやはり溶解が困難で、溶解速度が遅いとい
う問題がある。
【0021】更に、この場合も溶剤を2種類使用しなく
てはいけないために、製造プロセスが複雑化する。同様
に、1,1−ジクロロ−2,2−ジフロロエタンやその
異性体についてもオゾン層破壊能力や高密度ポリエチレ
ンの溶解性等に問題がある。一方、1,1−ジクロロ−
1−フロロエタンやその異性体は、単独で使用しても高
密度ポリエチレンを溶解し、良質の繊維を与える。しか
しながら、これらの溶剤は、非常に熱分解性しやすく、
押出機により迅速に溶解させても大量の塩化水素やフッ
化水素を放出して熱分解し、ハロゲン化オリゴマーを生
成しやすい。
【0022】これらの分解物は、製品を着色させたり、
紡糸装置を腐食させたりする等重大な問題を引き起こ
す。更に、1,1−ジクロロ−1−フロロエタンに関し
て述べると、この溶剤はオゾン層破壊能力がトリクロロ
フロロメタンの1/10程度と高く、高いオゾン層破壊
能力を有するという問題もある。従って、1,1−ジク
ロロ−1−フロロエタンやその異性体は、熱分解しやす
いこととオゾン層破壊能力が高いことからフラッシュ紡
糸溶剤として使用することができない。
【0023】欧州特許出願公開第357364A2号明
細書(1990)の提案する技術は、溶剤として塩化メ
チレンを使用しているために既述の理由で使用できな
い。また、欧州特許第431801号明細書(199
1)の提案する二酸化炭素と水を溶剤としてフラッシュ
紡糸する方法では、親水性に富むビニルアルコールを共
重合成分として持つ特定のポリオレフィンについては適
用できる。
【0024】しかし、この溶剤は一般的なポリエチレ
ン、ポリプロピレンを溶解させる能力に乏しいために、
好ましい物性を有する繊維を得ることはほとんど不可能
である。しかも、この方法では、界面活性剤を実質上併
用することが必要であり、そのためにプロセスが複雑と
なるばかりか、得られた繊維に界面活性剤が残存して実
用物性が低下する等の問題がある。
【0025】更にまた、欧州特許出願公開第04144
98A2号明細書(1991)等の含水有機溶媒の混合
系を用いる提案では、用いる溶剤が高い可燃性を有する
ので使用できない。以上から、これまでに提案されてき
たフラッシュ紡糸用のトリクロロフロロメタン代替の溶
剤は、いずれも未解決の問題を有していることが明らか
であり、未だにトリクロロフロロメタンを代替しうる充
分に満足できる溶剤は提案されていない。
【0026】
【発明が解決しようとしている課題】本発明の目的は、
ポリオレフィンのフラッシュ紡糸用の溶剤として優れ、
更に、燃えにくく、その上オゾン層破壊能力が低い、ト
リクロロフロロメタンを代替し得る溶剤を用いた三次元
繊維の製造方法を提供することにある。更にまた、本発
明の目的は、この溶剤を使用して高強度かつ開繊性に優
れた三次元繊維が得られる、ポリオレフィンのフラッシ
ュ紡糸方法を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために、溶剤のスクリーニングについて膨大
な研究を行い、従来のフラッシュ紡糸方法によるポリオ
レフィン三次元繊維に匹敵する繊維、もしくは凌駕する
性能をもつ繊維がいかにして得られるかについて試行錯
誤し、その結果、本発明に到達することができた。
【0028】すなわち、本発明は、高温高圧で調整した
ポリオレフィン溶液を、減圧オリフィス、減圧室、紡口
口金を通過させ、常温常圧域に放出して、フィブリル化
したポリオレフィン三次元繊維を製造する方法におい
て、溶媒を1,2−ジクロロ−1,2−ジフロロエチレ
ン、1,1−ジクロロ−2,2−ジフロロエチレン、
1,2−ジクロロ−1−フロロエチレン、1,1−ジク
ロロ−2−フロロエチレンからなる群から選択し、該ポ
リオレフィン溶液におけるポリオレフィン濃度が5〜2
5重量%であることを特徴とするポリオレフィン三次元
繊維の製造方法、である。
【0029】この方法により、本発明者らは、オゾン層
破壊能力が小さい溶剤でありながら、従来公知の改良方
法とは異なり、格段に強度の高い、そして開繊性の良好
なポリオレフィンの三次元繊維を得ることができた。さ
て、フラッシュ紡糸に用いる溶剤は、既に説明したよう
に、常温常圧にてガスとなる有機溶剤であることがその
前提となる。すなわち、ポリオレフィンを高温高圧下に
て溶解し、ついで一旦圧力を下げ、透明液から不透明液
に相変化させ、次いで、紡糸口金を通して、常温常圧の
雰囲気中に不透明なポリマー溶液を吹き出す。この時、
有機溶媒は、ガス化して、超音速ガスジェットを形成す
る。このガスジェットによりポリマーは、固化すると共
に延伸され、強度の高い三次元繊維となる。
【0030】従って、フラッシュ紡糸溶剤としてもつべ
き性質は、前述したごとく公開されているが、更に詳し
く見ると次のようになる。 常温常圧では、ポリマーを全く溶解せず、ポリマーの
融点を越えた温度、常圧をはるかに越えた高い圧力では
ポリマーを溶解すること。 ポリマーの融点を越え、かつ熱劣化を生じない範囲の
温度までに、透明液から不透明液に相変化すること、特
に、フラッシュ紡糸の場合、高分子溶液論に言うLCS
T(Lower Critical Solution Temperature,下限臨界共
溶温度)型相図をもつポリマー溶液とすることが好まし
く、フラッシュ紡糸溶剤もLCST型相図を持つことが
好ましい。しかも、LCST型相図を持ち、その上、相
変化は、瞬時に起こることが好ましい。フラッシュ紡糸
は、圧力によって透明から不透明への相変化をさせるの
でこの性質は重要である。
【0031】紡糸口金を出た瞬間、ガス化しなければ
いけない。これは、常温常圧近辺に沸点を持たねばなら
ないことを意味する。すなわち、低沸点の有機溶剤でな
ければいけない。 紡糸口金前後の変化は、ほぼ等エントロピー変化であ
る。従って、紡糸口金出口は、自生的に液/ガス混合体
となる。このままでは、濡れた三次元繊維となるので使
えない。ところが、ポリマーが熱を持っているので、こ
の熱量で液をガス化し、乾いた三次元繊維となる。この
ことは、有機溶剤の蒸発熱が適切であらねばならないこ
とを意味する。
【0032】ポリマーの融点より高い温度に曝される
ので、有機溶剤は、熱安定性が優れていなければいけな
い。 大容量の密閉空間に充満させ、かつ密閉空間内に着火
源となる電気設備があるので、不燃もしくは難燃でなく
てはいけない。 密閉空間に充満したガスにしばしば人間が触れるの
で、無毒であらねばならない。
【0033】フラッシュ紡糸装置全体が高圧装置とな
るので、腐食性の低い溶剤であることが必要である。 オゾン層破壊能力が低くなければいけない。特に重要
なものは、低沸点、LCST型ポリマー溶液、熱安定
性、低燃焼性、低いオゾン層破壊能力である。
【0034】本発明者らは、低沸点、LCST型ポリマ
ー溶液、熱安定性、低燃焼性、低いオゾン層破壊能力の
5条件を満足するフラッシュ紡糸溶剤を見いだすべく、
極めて多くの実験を行った。その結果、1,2−ジクロ
ロ−1,2−ジフロロエチレン、1,1−ジクロロ−
2,2−ジフロロエチレン、1,2−ジクロロ−1−フ
ロロエチレン、1,1−ジクロロ−2−フロロエチレン
の溶剤が上記5条件を完全に、あるいはほぼ完全に満た
すことを見いだした。
【0035】以下、本発明に用いる溶剤および溶液がフ
ラッシュ紡糸に特に必要な前述の5条件を満足する理
由、特徴、好ましい組成範囲等について述べる。 沸点 沸点に関しては、常温常圧でガス化するためには50℃
以下が好ましい。本発明に用いる溶剤の沸点は、19〜
37℃の範囲にある。具体的に示すと、1,2−ジクロ
ロ−1,2−ジフロロエチレンの沸点は、21〜22
℃、1,1−ジクロロ−2,2−ジフロロエチレンの沸
点は、19℃、1,2−ジクロロ−1−フロロエチレン
の沸点は、35℃、1,1−ジクロロ−2−フロロエチ
レンの沸点は、37℃となり、いずれの溶剤もフラッシ
ュ紡糸には非常に好ましい沸点を持っている。 更に、
これらの溶剤はいずれもフロン構造を有しているため
に、蒸発熱が小さく、紡出繊維が濡れるということもな
い。
【0036】曇点曲線 本発明に用いる溶剤は、それにポリオレフィンを溶解す
ると、LCST型ポリマー溶液となる。前記したよう
に、フラッシュ紡糸は、高温高圧のポリマー溶液を減圧
して相分離させて、ポリマーと溶剤との少なくとも二相
からなる不透明液にしてから紡糸することがその基本原
理である。従って、透明液から不透明液に変わることに
よって判定できる曇点の温度、圧力が極めて重要であ
る。
【0037】この曇点が、相分離する点でもある。曇点
は、液が透明から不透明に変わる点の温度、圧力によっ
て示す。高分子化学では、この曇点を温度、圧力座標に
プロットした図を曇点曲線と言う。この曇点曲線の温
度、圧力座標面上の位置により、その溶剤のフラッシュ
紡糸適性を判断することができる。フラッシュ紡糸適性
を具体的に示すと、曇点圧力は、高密度ポリエチレンを
用いた場合、200℃付近でおおよそ100〜400k
g/cm3の範囲にあればよい。本発明に用いる溶剤の
場合、いずれも溶剤においても上記の好ましい曇点圧力
を示す。このような曇点圧力の最適化は、溶剤の分子
量、塩素原子数、フッ素原子数と炭素原子数との微妙な
バランスの上に成し得たものである。
【0038】図1は、曇点曲線の一例を示したものであ
る。図1の曇点曲線は、1,2−ジクロロ−1,2−ジ
フロロエチレンを用いた時の曇点を示したものである。
各々の曇点曲線の上部領域が一相、下部領域が二相領域
である。また、ポリマーは、密度0.97g/cm3
重量平均分子量102000(分散度6.14)の高密
度ポリエチレンで、ポリマー濃度は18容量%である。 熱安定性 本発明に用いる溶剤は、フラッシュ紡糸の条件下で充分
使用に耐える熱安定性を有する。ただし、長期にわたっ
て高温高圧条件にさらされると、オリゴマー化が起こる
惧れがあるので、高温高圧での滞留時間はできるだけ短
くする必要がある。特に、1,1−ジクロロ−2,2−
ジフロロエチレン、1,1−ジクロロ−2−フロロエチ
レンは、他の2つの溶剤に比べて若干熱分解性が高いの
で、注意する必要がある。 燃焼性 本発明に用いる溶剤は、いずれも実質的に不燃であり、
問題なく使用できる。 オゾン層破壊能力 大気中のハロゲン化合物の寿命を決めているのは、OH
ラジカルと呼ばれる活性化学種である。これは、酸素と
有機物質が太陽からの紫外線の下で反応して生成する。
本発明に用いる溶剤は、いずれも二重結合を持っている
ので、OHラジカルと反応し、大気中に残ることは難し
く、その大気寿命は極めて短い。従って、本発明に用い
る溶剤は、実質、オゾン層破壊能力がない。
【0039】本発明の方法は、オゾン層破壊能力を全く
持たない溶剤を実質的に用いているために、未来永劫全
く問題なく使用できる。今日までにいくつかのオゾン層
破壊能力の低い代替フロンを用いたフラッシュ紡糸溶剤
が開示されているが、これらの溶剤は、いずれも低いレ
ベルとは言いながら、オゾン層破壊能力を有している。
フロンに関する規制が日増しに高まりつつある今日、オ
ゾン層破壊能力を全く持たず、しかも不燃の溶剤を用い
る本発明が、如何に重要かつ優れたものであるかは明白
である。
【0040】以上のようにして決定されたフラッシュ紡
糸溶剤を用いた、本発明の三次元繊維の製造方法は、濡
れることなく開繊性がよく強度も高い優れた三次元繊維
を紡出することができ、良好な不織布シートにできるも
のである。本発明のポリオレフィン三次元繊維の製造方
法は、フラッシュ紡糸溶剤とポリオレフィンとの重量比
が、5〜25重量%である。この範囲において、開繊性
に優れ、その上強度も高いポリオレフィンの三次元繊維
が容易に製造できる。5重量%以下では、パルプ状また
は強度の低い繊維となり、25重量%以上では、繊維の
開繊性が低くなっていずれの場合にも好ましくはない。
より好ましくは、10〜20重量%である。
【0041】ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリメチルペンテン−1等がある。ポ
リエチレンは、高密度ポリエチレンが最も好ましく、密
度で言えば、0.94g/cm3以上である。更に、共
重合成分は、15重量%以下で、前記の密度を維持する
ものが好ましい。ポリプロピレンは、約85重量%以上
アイソタクティックポリプロピレンを含有するものが好
ましく、約15重量%以下のその他のポリプロピレンま
たは、エチレン、ブテン等の共重合成分が含まれていて
もよい。更に通常知られているポリマー添加剤、光安定
剤、滑剤、核剤、架橋剤、可塑剤及び充填剤等がポリマ
ーに含まれていてもよい。
【0042】本発明に用いる装置は、溶解調整装置及び
減圧オリフィス、減圧室、紡糸口金からなる紡糸装置を
備えていればよい。その先に三次元繊維を開繊、分散さ
せる装置、開繊、分散した三次元繊維をシート状にする
移動コンベア装置、更にできたシートを巻取る巻取機が
ある。シート形成部は密閉ボックス内に収納され、ボッ
クス内の溶剤ガスは回収される。溶液調整装置は、オー
トクレーブ装置でもよいし、押出機でもよい。あるい
は、従来公知の装置を用いることもできる。
【0043】
【実施例】以下の実施例をもって、本発明の内容を説明
する。
【0044】
【実施例1】メルトインデックスが0.78の高密度ポ
リエチレン81.7g、1,2−ジクロロ−1,2−ジ
フロロエチレン481gをオートクレーブに仕込んで、
(ポリマー濃度14.5重量%)プロペラ型撹はん機を
回転させながらオートクレーブを加熱し、高密度ポリエ
チレンを溶解した。溶液を更に加熱し、溶液圧力を上昇
させ、ポリマーを全量溶解させた。溶解後は、溶液圧力
が300kg/cm2を越えないように、オートクレー
ブ下部の放出ノズルから溶液を排出し、圧力を200〜
300kg/cm2に保った。
【0045】溶液の温度が200℃になった時点で、溶
液を排出し、紡糸する際に加圧する250kg/cm2
よりも、10kg/cm2低い圧力とした後、溶液温度
を200℃に合わせ、オートクレーブ上部の窒素ガス導
入バルブを開け、250kg/cm2の窒素加圧を行
い、すばやくオートクレーブ下部の排出バルブを開け
た。次いで、溶液を減圧オリフィス(径0.65mm、
長さ5mm)を通過させて減圧室(径8mm、長さ40
mm)に導き、紡口口金(減圧室からノズルへの導入角
度60゜、ノズル径0.5mm、長さ0.5mm、ノズ
ルを中心として外側に3.3mmφ、深さ3mmの円形
の溝を有する。)を通過させ、大気中に放出した。開繊
繊維は紡糸口金から約20〜40mm離れた位置で約4
5°傾けた塩化ビニル板に当てて作った。開繊状態の繊
維を10メッシュの金網で受けて採取した。
【0046】得られた繊維は、未開繊の状態で繊度が8
4d、引っ張り強さが6.3g/d、引っ張り伸びが4
2%、比表面積が36m2/g、開繊の状態で繊度が8
3d、引っ張り強さが6.1g/d、引っ張り伸びが4
0%で形態のよい三次元繊維であった。
【0047】
【比較例1】溶剤はトリクロロフロロメタンを用い、ポ
リマー濃度は12.5重量%としたほかは実施例1と同
様の条件を繰り返し、繊維を製造した。得られた繊維
は、未開繊の状態で繊度が99d、引っ張り強さが5.
4g/d、引っ張り伸びが27%、比表面積が21.2
2/gであった。
【0048】
【実施例2】ポリマー濃度のみ変化させた以外はポリマ
ーおよび溶媒組成、紡糸装置などを実施例1と同様の条
件で固定したまま紡糸を行った。未開繊の状態で、ポリ
マー濃度が7.5重量%では強度は3.8g/d、2
0.3重量%では、強度は5.3g/dであった。
【0049】
【実施例3】1,2−ジクロロ−1,2−ジフロロエチ
レンの代わりに、1,1−ジクロロ−2,2−ジフロロ
エチレン、1,2−ジクロロ−1−フロロエチレン、
1,1−ジクロロ−2−フロロエチレンを用いた以外は
実施例1と同様の条件を繰り返し繊維を製造した。1,
1−ジクロロ−2,2−ジフロロエチレンでは、未開繊
の状態で繊度が75d、引っ張り強さが6.0g/d、
引っ張り伸びが38%、1,2−ジクロロ−1−フロロ
エチレンでは、未開繊の状態で繊度が86d、引っ張り
強さが5.8g/d、引っ張り伸びが37%、1,1−
ジクロロ−2−フロロエチレンでは、未開繊の状態で繊
度が78d、引っ張り強さが5.7g/d、引っ張り伸
びが41%であった。
【0050】
【発明の効果】本発明の製造方法は、オゾン層を破壊す
ることなく、トリクロロフロロメタンを用いた場合と同
等、もしくはそれ以上の強度、開繊性を有する社会的に
有用な三次元繊維を製造することができる。本発明は、
トリクロロフロロメタンを代替し得る溶剤を用いた従来
公知のフラッシュ紡糸法に比べて格段に開繊性に優れ、
その上強度も高いポリオレフィンの三次元繊維を常に安
定した生産性を保って、容易に製造することが可能であ
る。この工業的意義は、計り知れない程の大きな価値を
持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリマー溶液の曇点曲線の一例を示す
グラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温高圧で調整したポリオレフィン溶液
    を、減圧オリフィス、減圧室、紡口口金を通過させ、常
    温常圧域に放出して、フィブリル化したポリオレフィン
    三次元繊維を製造する方法において、溶媒を1,2−ジ
    クロロ−1,2−ジフロロエチレン、1,1−ジクロロ
    −2,2−ジフロロエチレン、1,2−ジクロロ−1−
    フロロエチレン、1,1−ジクロロ−2−フロロエチレ
    ンからなる群から選択し、該ポリオレフィン溶液におけ
    るポリオレフィン濃度が5〜25重量%であることを特
    徴とするポリオレフィン三次元繊維の製造方法。
JP19074492A 1992-07-17 1992-07-17 ポリオレフィン三次元繊維の製造方法 Withdrawn JPH0641810A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999036600A1 (en) * 1998-01-20 1999-07-22 E.I. Du Pont De Nemours And Company Flash spinning process and flash spinning solution
US8778183B2 (en) 2010-01-26 2014-07-15 Awa Paper Mfg. Co., Ltd. Filtering apparatus

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