JPH0641689A - 加工性の優れた高Cr含有鋼管 - Google Patents
加工性の優れた高Cr含有鋼管Info
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- JPH0641689A JPH0641689A JP16308492A JP16308492A JPH0641689A JP H0641689 A JPH0641689 A JP H0641689A JP 16308492 A JP16308492 A JP 16308492A JP 16308492 A JP16308492 A JP 16308492A JP H0641689 A JPH0641689 A JP H0641689A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は加工性の優れた高Cr含有鋼管に係
り、さらに詳しくは、例えば曲げ加工時において減肉や
破断を起こしにくい高Cr含有鋼管に関する。 【構成】 Crを重量%で7.5%以上25%未満含有
し、金属組織が実質的にフェライトを主体とする鋼から
なる帯鋼を連続的にロール成形によって円筒状に成形
し、電気抵抗溶接によって電縫鋼管として製造される高
Cr含有鋼管において、帯鋼での圧延方向に平行な方向
のランクフォード値を1.2以上とし、圧延方向に直交
方向のランクフォード値を1.5以上とした材料を使用
して鋼管とすることを特徴とする加工性の優れた高Cr
含有鋼管。
り、さらに詳しくは、例えば曲げ加工時において減肉や
破断を起こしにくい高Cr含有鋼管に関する。 【構成】 Crを重量%で7.5%以上25%未満含有
し、金属組織が実質的にフェライトを主体とする鋼から
なる帯鋼を連続的にロール成形によって円筒状に成形
し、電気抵抗溶接によって電縫鋼管として製造される高
Cr含有鋼管において、帯鋼での圧延方向に平行な方向
のランクフォード値を1.2以上とし、圧延方向に直交
方向のランクフォード値を1.5以上とした材料を使用
して鋼管とすることを特徴とする加工性の優れた高Cr
含有鋼管。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加工性の優れた高Cr含
有鋼管に係り、さらに詳しくは、例えば曲げ加工時にお
いて減肉や破断を起こしにくい高Cr含有鋼管に関す
る。
有鋼管に係り、さらに詳しくは、例えば曲げ加工時にお
いて減肉や破断を起こしにくい高Cr含有鋼管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車のエギゾーストマニホール
ド(以下エキマニと称する)には従来の鋳物製エキマニ
に代えて、ステンレス鋼板製のエキマニが使用される例
が増加している。これはステンレス鋼板製エキマニの方
がに肉厚を薄くすることが可能であり、自動車の軽量化
に大きく役立つためである。こうした用途に対する鋼と
して既に種々の検討がなされており、例えば特開平2−
175843号公報にあるようにCrを多量含有するフ
ェライト系ステンレス鋼が提案されている。
ド(以下エキマニと称する)には従来の鋳物製エキマニ
に代えて、ステンレス鋼板製のエキマニが使用される例
が増加している。これはステンレス鋼板製エキマニの方
がに肉厚を薄くすることが可能であり、自動車の軽量化
に大きく役立つためである。こうした用途に対する鋼と
して既に種々の検討がなされており、例えば特開平2−
175843号公報にあるようにCrを多量含有するフ
ェライト系ステンレス鋼が提案されている。
【0003】かかるフェライト系ステンレス鋼を使用し
てエキマニを製造する方法としては、フェライト系ステ
ンレス鋼板をプレス成形し溶接して製造する方法や、フ
ェライト系ステンレス鋼板を鋼管として造管したステン
レス鋼管を二次加工してエキマニとして製造する方法な
どが提案されている。
てエキマニを製造する方法としては、フェライト系ステ
ンレス鋼板をプレス成形し溶接して製造する方法や、フ
ェライト系ステンレス鋼板を鋼管として造管したステン
レス鋼管を二次加工してエキマニとして製造する方法な
どが提案されている。
【0004】しかし、フェライト系ステンレス鋼はCr
を多量に含有するために加工性が悪く、エキマニのよう
な複雑な形状を有する製品を製造するためには、例えば
中間で焼鈍して加工性を確保するなどの工程が必要な場
合があり、加工コストが高いという難点がある。特に、
フェライト系ステンレス鋼を先ず鋼管としてから曲げ加
工等によってエキマニとして加工する場合には、曲げの
外側に位置する部分で減肉が生じ、減肉が著しい場合に
は破断に至る場合があるために、あまり曲げ半径の小さ
い加工はできなかった。
を多量に含有するために加工性が悪く、エキマニのよう
な複雑な形状を有する製品を製造するためには、例えば
中間で焼鈍して加工性を確保するなどの工程が必要な場
合があり、加工コストが高いという難点がある。特に、
フェライト系ステンレス鋼を先ず鋼管としてから曲げ加
工等によってエキマニとして加工する場合には、曲げの
外側に位置する部分で減肉が生じ、減肉が著しい場合に
は破断に至る場合があるために、あまり曲げ半径の小さ
い加工はできなかった。
【0005】また、他の用途、例えばフェライト系ステ
ンレス鋼管を配管や手すり等に使用する場合において
も、上記と同様に曲げ加工する場合は多く、こうした用
途においても加工性が充分でないために割れを発生しな
い許容曲げ半径には制限があった。
ンレス鋼管を配管や手すり等に使用する場合において
も、上記と同様に曲げ加工する場合は多く、こうした用
途においても加工性が充分でないために割れを発生しな
い許容曲げ半径には制限があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこうした現状
に鑑みて、曲げ加工時において減肉や破断を起こしにく
い高Cr含有鋼管を提供することを目的とする。
に鑑みて、曲げ加工時において減肉や破断を起こしにく
い高Cr含有鋼管を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成すべく、鋼材の成分組成、造管方法、後熱処理、
ミクロ組織などについて種々検討した結果、帯鋼の集合
組織、従って機械的性質の異方性が鋼管における引張り
や曲げなどの加工性・機械的性質に影響することを見出
した。さらに検討を続けた結果、帯鋼での圧延方向に平
行な方向のランクフォード値を積極的に高めておくと、
該帯鋼を使用して造管した鋼管の特性が向上し、特に帯
鋼での圧延方向に平行な方向のランクフォード値(r0
値)を1.5以上にするとその効果が顕著であることを
見出した。また、圧延方向に直交方向のランクフォード
値(r90値)を高めることも効果があり、該ランクフォ
ード値を2.0以上とすればその効果が特に顕著である
ことも見出だした。ここでランクフォード値(r値)と
は次式で定義されるもので、引張応力下における幅方向
の変形と板厚方向の変形の関係を表す指標である。
を達成すべく、鋼材の成分組成、造管方法、後熱処理、
ミクロ組織などについて種々検討した結果、帯鋼の集合
組織、従って機械的性質の異方性が鋼管における引張り
や曲げなどの加工性・機械的性質に影響することを見出
した。さらに検討を続けた結果、帯鋼での圧延方向に平
行な方向のランクフォード値を積極的に高めておくと、
該帯鋼を使用して造管した鋼管の特性が向上し、特に帯
鋼での圧延方向に平行な方向のランクフォード値(r0
値)を1.5以上にするとその効果が顕著であることを
見出した。また、圧延方向に直交方向のランクフォード
値(r90値)を高めることも効果があり、該ランクフォ
ード値を2.0以上とすればその効果が特に顕著である
ことも見出だした。ここでランクフォード値(r値)と
は次式で定義されるもので、引張応力下における幅方向
の変形と板厚方向の変形の関係を表す指標である。
【0008】
【数1】
【0009】帯鋼での圧延方向は鋼管の軸方向に、帯鋼
で圧延方向に直交する方向は鋼管の円周方向に対応して
おり、帯鋼の段階でこれらの方向での引張におけるラン
クフォード値を高めることが鋼管の加工性を大きく改善
するものであることが、本発明者らの発見した全く新規
な知見である。
で圧延方向に直交する方向は鋼管の円周方向に対応して
おり、帯鋼の段階でこれらの方向での引張におけるラン
クフォード値を高めることが鋼管の加工性を大きく改善
するものであることが、本発明者らの発見した全く新規
な知見である。
【0010】従来は一般に高Cr鋼の加工性を改善する
ためには、帯鋼での圧延方向に平行なランクフォード値
および圧延方向に直交する方向のランクフォード値をや
や低くし、圧延方向に対して45°をなす方向のランク
フォード値(r45)を高くすること、すなわち圧延方向
に対して種々の方向でのランクフォード値を極力均一な
分布とすることが広く適用されてきた。すなわち、鋼材
の機械的性質の異方性を極力抑制し、特に圧延方向およ
び圧延方向に直交する方向のランクフォード値を抑制す
ることが従来の常識であったのに対して、本発明者らが
見出した知見は逆に鋼材の異方性を高めることによって
鋼管の加工性を飛躍的に高めることができるというもの
であって、従来の技術的常識とは全くことなる新規な知
見である。
ためには、帯鋼での圧延方向に平行なランクフォード値
および圧延方向に直交する方向のランクフォード値をや
や低くし、圧延方向に対して45°をなす方向のランク
フォード値(r45)を高くすること、すなわち圧延方向
に対して種々の方向でのランクフォード値を極力均一な
分布とすることが広く適用されてきた。すなわち、鋼材
の機械的性質の異方性を極力抑制し、特に圧延方向およ
び圧延方向に直交する方向のランクフォード値を抑制す
ることが従来の常識であったのに対して、本発明者らが
見出した知見は逆に鋼材の異方性を高めることによって
鋼管の加工性を飛躍的に高めることができるというもの
であって、従来の技術的常識とは全くことなる新規な知
見である。
【0011】本発明は上記の知見に基づいてなされたも
のであり、その要旨とするところは、 Crを重量%で
7.5%以上25%未満含有し、金属組織が実質的にフ
ェライトを主体とする鋼からなる帯鋼を、連続的にロー
ル成形によって円筒状に成形し、電気抵抗溶接によって
電縫鋼管として製造される高Cr含有鋼管において、帯
鋼の段階において該帯鋼の圧延方向に平行な方向におけ
るランクフォード値が1.2以上であり、圧延方向に直
交する方向におけるランクフォード値が1.5以上であ
ることを特徴とする加工性の優れた高Cr含有鋼管にあ
る。
のであり、その要旨とするところは、 Crを重量%で
7.5%以上25%未満含有し、金属組織が実質的にフ
ェライトを主体とする鋼からなる帯鋼を、連続的にロー
ル成形によって円筒状に成形し、電気抵抗溶接によって
電縫鋼管として製造される高Cr含有鋼管において、帯
鋼の段階において該帯鋼の圧延方向に平行な方向におけ
るランクフォード値が1.2以上であり、圧延方向に直
交する方向におけるランクフォード値が1.5以上であ
ることを特徴とする加工性の優れた高Cr含有鋼管にあ
る。
【0012】特に上記帯鋼の圧延方向に平行な方向にお
けるランクフォード値が1.5以上であり、圧延方向に
直交する方向におけるランクフォード値が2.0以上で
あるようにすることが好ましい。
けるランクフォード値が1.5以上であり、圧延方向に
直交する方向におけるランクフォード値が2.0以上で
あるようにすることが好ましい。
【0013】本発明の特徴を明確にするために本発明者
らが見出した結果を簡単に述べるならば以下の通りであ
る。鋼管を軸方向に引張変形させた場合、鋼管としての
変形は肉厚の減少と共に外径の減少によってもなされ
る。このときr0 およびr90が大きくなるほど鋼管の塑
性変形は鋼管外径が変化することでなされる割合が大き
くなり、板厚方向の減肉は相対的に少なくなり、減肉に
よって鋼管の伸びが減少して早期に破断することが回避
できるというのが本発明者らが見出だした知見である。
これに対して、この場合にせん断変形を生じる加工は少
ないので、r45が小さくても鋼管の加工性に対する影響
は小さく、r0 およびr90を増大させる効果がはるかに
大きいものである。
らが見出した結果を簡単に述べるならば以下の通りであ
る。鋼管を軸方向に引張変形させた場合、鋼管としての
変形は肉厚の減少と共に外径の減少によってもなされ
る。このときr0 およびr90が大きくなるほど鋼管の塑
性変形は鋼管外径が変化することでなされる割合が大き
くなり、板厚方向の減肉は相対的に少なくなり、減肉に
よって鋼管の伸びが減少して早期に破断することが回避
できるというのが本発明者らが見出だした知見である。
これに対して、この場合にせん断変形を生じる加工は少
ないので、r45が小さくても鋼管の加工性に対する影響
は小さく、r0 およびr90を増大させる効果がはるかに
大きいものである。
【0014】なお本発明で帯鋼として、Crを7.5%
以上25%未満含有し、金属組織が実質的にフェライト
を主体とする鋼を対象としたのは、金属組織がフェライ
ト主体でCrを7.5%未満含有する場合において鋼管
の加工性が大きく低下するためであり、Crを25%以
上含有する鋼においてはもはやランクフォード値の制御
だけでは鋼管の加工性を充分に高めることが困難である
から、何れも本発明の対象外とした。Crを7.5%以
上25%未満含有し、金属組織が実質的にフェライトを
主体とする鋼であれば、耐食性、強度、靭性等の他の特
性の確保のためにC,Si,Mn,Ni,Cu,Mo,
W,Nb,V,Ti,Al,N,O,B等の他の元素を
添加している鋼も全て本発明の対象とするものである。
加工性以外に必要とされる特性に応じて選択された組成
を有する鋼であっても、ランクフォード値を本発明で規
定する範囲に制御にすることによって、さらに加工性を
も付与することができるのであって、何れも本発明が対
象とするところを逸脱するものではない。
以上25%未満含有し、金属組織が実質的にフェライト
を主体とする鋼を対象としたのは、金属組織がフェライ
ト主体でCrを7.5%未満含有する場合において鋼管
の加工性が大きく低下するためであり、Crを25%以
上含有する鋼においてはもはやランクフォード値の制御
だけでは鋼管の加工性を充分に高めることが困難である
から、何れも本発明の対象外とした。Crを7.5%以
上25%未満含有し、金属組織が実質的にフェライトを
主体とする鋼であれば、耐食性、強度、靭性等の他の特
性の確保のためにC,Si,Mn,Ni,Cu,Mo,
W,Nb,V,Ti,Al,N,O,B等の他の元素を
添加している鋼も全て本発明の対象とするものである。
加工性以外に必要とされる特性に応じて選択された組成
を有する鋼であっても、ランクフォード値を本発明で規
定する範囲に制御にすることによって、さらに加工性を
も付与することができるのであって、何れも本発明が対
象とするところを逸脱するものではない。
【0015】本発明において、帯鋼の段階において該帯
鋼の圧延方向に平行な方向におけるランクフォード値
(r0 )を1.2以上とし、圧延方向に直交する方向に
おけるランクフォード値(r90)を1.5以上としたの
は、r0 が1.2未満あるいはr90が1.5未満ではエ
キマニ等として使用するのに充分な加工性が得られない
からである。また、例えば鋼管の曲げ加工で曲げ曲率半
径が小さい場合のように、特に厳しい加工性が必要な場
合には、r0 を1.5以上とし、r90を2.0とするこ
とが非常に有効である。
鋼の圧延方向に平行な方向におけるランクフォード値
(r0 )を1.2以上とし、圧延方向に直交する方向に
おけるランクフォード値(r90)を1.5以上としたの
は、r0 が1.2未満あるいはr90が1.5未満ではエ
キマニ等として使用するのに充分な加工性が得られない
からである。また、例えば鋼管の曲げ加工で曲げ曲率半
径が小さい場合のように、特に厳しい加工性が必要な場
合には、r0 を1.5以上とし、r90を2.0とするこ
とが非常に有効である。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。表
1に成分と鋼板でのランクフォード値を示すステンレス
鋼板を素材として、通常の電縫鋼管製造工程によって表
2に示す寸法の鋼管を製造した。続いてこれら鋼管につ
いて、JIS Z2241に準拠して、JIS Z22
01に定める11号試験片を用いて鋼管引張試験を実施
して、破断に至るまでの伸びを測定した。また、曲げ半
径が1.0D(D:鋼管外径)の曲げ加工を施して、曲
げ外周部の破断の有無と減肉の状況を調査した。表2の
曲げ試験結果において、○は曲げ外周部に破断がなく肉
厚が引張前の肉厚に対して80%以上であったことを示
し、△は曲げ外周部に破断はないものの肉厚が引張前の
肉厚に対して80%未満であったことを示し、×は曲げ
外周部で破断したことを示す。
1に成分と鋼板でのランクフォード値を示すステンレス
鋼板を素材として、通常の電縫鋼管製造工程によって表
2に示す寸法の鋼管を製造した。続いてこれら鋼管につ
いて、JIS Z2241に準拠して、JIS Z22
01に定める11号試験片を用いて鋼管引張試験を実施
して、破断に至るまでの伸びを測定した。また、曲げ半
径が1.0D(D:鋼管外径)の曲げ加工を施して、曲
げ外周部の破断の有無と減肉の状況を調査した。表2の
曲げ試験結果において、○は曲げ外周部に破断がなく肉
厚が引張前の肉厚に対して80%以上であったことを示
し、△は曲げ外周部に破断はないものの肉厚が引張前の
肉厚に対して80%未満であったことを示し、×は曲げ
外周部で破断したことを示す。
【0017】表2から明らかなように、帯鋼での圧延方
向に平行な方向のランクフォード値を1.2以上とし、
圧延方向に直交方向のランクフォード値を1.5以上と
した材料を使用した材料を本発明鋼管例であるNo.1
〜5は鋼管引張試験での破断伸びが大きく、曲げ部に割
れを発生することなく、かつ曲げ外周部の減肉が少ない
のに対して比較例であるNo.6,7では破断伸びが小
さく、曲げ部の減肉が著しく、破断する場合もある。
向に平行な方向のランクフォード値を1.2以上とし、
圧延方向に直交方向のランクフォード値を1.5以上と
した材料を使用した材料を本発明鋼管例であるNo.1
〜5は鋼管引張試験での破断伸びが大きく、曲げ部に割
れを発生することなく、かつ曲げ外周部の減肉が少ない
のに対して比較例であるNo.6,7では破断伸びが小
さく、曲げ部の減肉が著しく、破断する場合もある。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明は素材帯鋼
の段階で圧延方向およびその直交方向のr値を向上させ
ることにより、曲げ加工時に減肉や破断を起こすことな
く、加工性に優れた高Cr含有鋼管を提供するものであ
り、産業の発展に貢献するところ極めて大である。
の段階で圧延方向およびその直交方向のr値を向上させ
ることにより、曲げ加工時に減肉や破断を起こすことな
く、加工性に優れた高Cr含有鋼管を提供するものであ
り、産業の発展に貢献するところ極めて大である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加工性の優れた高Cr含
有鋼管に係り、さらに詳しくは、例えば曲げ加工時にお
いて減肉や破断を起こしにくい高Cr含有鋼管に関す
る。
有鋼管に係り、さらに詳しくは、例えば曲げ加工時にお
いて減肉や破断を起こしにくい高Cr含有鋼管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車のエギゾーストマニホール
ド(以下エキマニと称する)には従来の鋳物製エキマニ
に代えて、ステンレス鋼板製のエキマニが使用される例
が増加している。これはステンレス鋼板製エキマニの方
が肉厚を薄くすることが可能であり、自動車の軽量化に
大きく役立つためである。こうした用途に対する鋼とし
て既に種々の検討がなされており、例えば特開平2−1
75843号公報にあるようにCrを多量含有するフェ
ライト系ステンレス鋼が提案されている。
ド(以下エキマニと称する)には従来の鋳物製エキマニ
に代えて、ステンレス鋼板製のエキマニが使用される例
が増加している。これはステンレス鋼板製エキマニの方
が肉厚を薄くすることが可能であり、自動車の軽量化に
大きく役立つためである。こうした用途に対する鋼とし
て既に種々の検討がなされており、例えば特開平2−1
75843号公報にあるようにCrを多量含有するフェ
ライト系ステンレス鋼が提案されている。
【0003】かかるフェライト系ステンレス鋼を使用し
てエキマニを製造する方法としては、フェライト系ステ
ンレス鋼板をプレス成形し溶接して製造する方法や、フ
ェライト系ステンレス鋼板を鋼管として造管したステン
レス鋼管を二次加工してエキマニとして製造する方法な
どが提案されている。
てエキマニを製造する方法としては、フェライト系ステ
ンレス鋼板をプレス成形し溶接して製造する方法や、フ
ェライト系ステンレス鋼板を鋼管として造管したステン
レス鋼管を二次加工してエキマニとして製造する方法な
どが提案されている。
【0004】しかし、フェライト系ステンレス鋼はCr
を多量に含有するために加工性が悪く、エキマニのよう
な複雑な形状を有する製品を製造するためには、例えば
中間で焼鈍して加工性を確保するなどの工程が必要な場
合があり、加工コストが高いという難点がある。特に、
フェライト系ステンレス鋼を先ず鋼管としてから曲げ加
工等によってエキマニとして加工する場合には、曲げの
外側に位置する部分で減肉が生じ、減肉が著しい場合に
は破断に至る場合があるために、あまり曲げ半径の小さ
い加工はできなかった。
を多量に含有するために加工性が悪く、エキマニのよう
な複雑な形状を有する製品を製造するためには、例えば
中間で焼鈍して加工性を確保するなどの工程が必要な場
合があり、加工コストが高いという難点がある。特に、
フェライト系ステンレス鋼を先ず鋼管としてから曲げ加
工等によってエキマニとして加工する場合には、曲げの
外側に位置する部分で減肉が生じ、減肉が著しい場合に
は破断に至る場合があるために、あまり曲げ半径の小さ
い加工はできなかった。
【0005】また、他の用途、例えばフェライト系ステ
ンレス鋼管を配管や手すり等に使用する場合において
も、上記と同様に曲げ加工する場合は多く、こうした用
途においても加工性が充分でないために割れを発生しな
い許容曲げ半径には制限があった。
ンレス鋼管を配管や手すり等に使用する場合において
も、上記と同様に曲げ加工する場合は多く、こうした用
途においても加工性が充分でないために割れを発生しな
い許容曲げ半径には制限があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこうした現状
に鑑みて、曲げ加工時において減肉や破断を起こしにく
い高Cr含有鋼管を提供することを目的とする。
に鑑みて、曲げ加工時において減肉や破断を起こしにく
い高Cr含有鋼管を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成すべく、鋼材の成分組成、造管方法、後熱処理、
ミクロ組織などについて種々検討した結果、帯鋼の集合
組織、従って機械的性質の異方性が鋼管における引張り
や曲げなどの加工性・機械的性質に影響することを見出
した。さらに検討を続けた結果、帯鋼での圧延方向に平
行な方向のランクフォード値を積極的に高めておくと、
該帯鋼を使用して造管した鋼管の特性が向上し、特に帯
鋼での圧延方向に平行な方向のランクフォード値(r0
値)を1.2以上、さらに好ましくは1.5以上にする
とその効果が顕著であることを見出した。また、圧延方
向に直交方向のランクフォード値(r90値)を高めるこ
とも効果があり、該ランクフォード値を1.5以上、さ
らに好ましくは2.0以上とすればその効果が特に顕著
であることも見出だした。ここでランクフォード値(r
値)とは次式で定義されるもので、引張応力下における
幅方向の変形と板厚方向の変形の関係を表す指標であ
る。
を達成すべく、鋼材の成分組成、造管方法、後熱処理、
ミクロ組織などについて種々検討した結果、帯鋼の集合
組織、従って機械的性質の異方性が鋼管における引張り
や曲げなどの加工性・機械的性質に影響することを見出
した。さらに検討を続けた結果、帯鋼での圧延方向に平
行な方向のランクフォード値を積極的に高めておくと、
該帯鋼を使用して造管した鋼管の特性が向上し、特に帯
鋼での圧延方向に平行な方向のランクフォード値(r0
値)を1.2以上、さらに好ましくは1.5以上にする
とその効果が顕著であることを見出した。また、圧延方
向に直交方向のランクフォード値(r90値)を高めるこ
とも効果があり、該ランクフォード値を1.5以上、さ
らに好ましくは2.0以上とすればその効果が特に顕著
であることも見出だした。ここでランクフォード値(r
値)とは次式で定義されるもので、引張応力下における
幅方向の変形と板厚方向の変形の関係を表す指標であ
る。
【0008】
【数1】
【0009】帯鋼での圧延方向は鋼管の軸方向に、帯鋼
で圧延方向に直交する方向は鋼管の円周方向に対応して
おり、帯鋼の段階でこれらの方向での引張におけるラン
クフォード値を高めることが鋼管の加工性を大きく改善
するものであることが、本発明者らの発見した全く新規
な知見である。
で圧延方向に直交する方向は鋼管の円周方向に対応して
おり、帯鋼の段階でこれらの方向での引張におけるラン
クフォード値を高めることが鋼管の加工性を大きく改善
するものであることが、本発明者らの発見した全く新規
な知見である。
【0010】従来は一般に高Cr鋼の加工性を改善する
ためには、帯鋼での圧延方向に平行なランクフォード値
および圧延方向に直交する方向のランクフォード値をや
や低くし、圧延方向に対して45°をなす方向のランク
フォード値(r45)を高くすること、すなわち圧延方向
に対して種々の方向でのランクフォード値を極力均一な
分布とすることが広く適用されてきた。すなわち、鋼材
の機械的性質の異方性を極力抑制し、特に圧延方向およ
び圧延方向に直交する方向のランクフォード値を抑制す
ることが従来の常識であったのに対して、本発明者らが
見出した知見は逆に鋼材の異方性を高めることによって
鋼管の加工性を飛躍的に高めることができるというもの
であって、従来の技術的常識とは全くことなる新規な知
見である。
ためには、帯鋼での圧延方向に平行なランクフォード値
および圧延方向に直交する方向のランクフォード値をや
や低くし、圧延方向に対して45°をなす方向のランク
フォード値(r45)を高くすること、すなわち圧延方向
に対して種々の方向でのランクフォード値を極力均一な
分布とすることが広く適用されてきた。すなわち、鋼材
の機械的性質の異方性を極力抑制し、特に圧延方向およ
び圧延方向に直交する方向のランクフォード値を抑制す
ることが従来の常識であったのに対して、本発明者らが
見出した知見は逆に鋼材の異方性を高めることによって
鋼管の加工性を飛躍的に高めることができるというもの
であって、従来の技術的常識とは全くことなる新規な知
見である。
【0011】本発明は上記の知見に基づいてなされたも
のであり、第1発明が要旨とするところは、Crを重量
%で7.5%以上25%未満含有し、金属組織が実質的
にフェライトを主体とする鋼からなる帯鋼を、連続的に
ロール成形によって円筒状に成形し、電気抵抗溶接によ
って電縫鋼管として製造される高Cr含有鋼管におい
て、帯鋼の段階において該帯鋼の圧延方向に平行な方向
におけるランクフォード値が1.2以上であり、圧延方
向に直交する方向におけるランクフォード値が1.5以
上であることを特徴とする加工性の優れた高Cr含有鋼
管にあり、第2発明が要旨とするところは、直交する方
向におけるランクフォード値をそれぞれ1.5以上およ
び2.0以上とした高Cr含有鋼管にある。
のであり、第1発明が要旨とするところは、Crを重量
%で7.5%以上25%未満含有し、金属組織が実質的
にフェライトを主体とする鋼からなる帯鋼を、連続的に
ロール成形によって円筒状に成形し、電気抵抗溶接によ
って電縫鋼管として製造される高Cr含有鋼管におい
て、帯鋼の段階において該帯鋼の圧延方向に平行な方向
におけるランクフォード値が1.2以上であり、圧延方
向に直交する方向におけるランクフォード値が1.5以
上であることを特徴とする加工性の優れた高Cr含有鋼
管にあり、第2発明が要旨とするところは、直交する方
向におけるランクフォード値をそれぞれ1.5以上およ
び2.0以上とした高Cr含有鋼管にある。
【0012】異方性の積極的利用による鋼管の加工性向
上の理由を詳細に述べることは、必ずしも本願の目的と
するところではないが、本発明の特徴を明確にするため
に本発明者らが見出した結果を簡単に述べるならば以下
の通りである。鋼管を軸方向に引張変形させた場合、鋼
管としての変形は肉厚の減少と共に外径の減少によって
もなされる。このときr0 およびr90が大きくなるほど
鋼管の塑性変形は鋼管外径が変化することでなされる割
合が大きくなり、板厚方向の減肉は相対的に少なくな
り、減肉によって鋼管の伸びが減少して早期に破断する
ことが回避できるというのが本発明者らが見出だした知
見である。これに対して、この場合にせん断変形を生じ
る加工は少ないので、r45が小さくても鋼管の加工性に
対する影響は小さく、r0 およびr90を増大させる効果
がはるかに大きいものである。
上の理由を詳細に述べることは、必ずしも本願の目的と
するところではないが、本発明の特徴を明確にするため
に本発明者らが見出した結果を簡単に述べるならば以下
の通りである。鋼管を軸方向に引張変形させた場合、鋼
管としての変形は肉厚の減少と共に外径の減少によって
もなされる。このときr0 およびr90が大きくなるほど
鋼管の塑性変形は鋼管外径が変化することでなされる割
合が大きくなり、板厚方向の減肉は相対的に少なくな
り、減肉によって鋼管の伸びが減少して早期に破断する
ことが回避できるというのが本発明者らが見出だした知
見である。これに対して、この場合にせん断変形を生じ
る加工は少ないので、r45が小さくても鋼管の加工性に
対する影響は小さく、r0 およびr90を増大させる効果
がはるかに大きいものである。
【0013】なお本発明で帯鋼として、Crを7.5%
以上25%未満含有し、金属組織が実質的にフェライト
を主体とする鋼を対象としたのは、金属組織がフェライ
ト主体でCrを7.5%以上含有する場合において鋼管
の加工性が大きく低下するためであり、Crを25%以
上含有する鋼においてはもはやランクフォード値の制御
だけでは鋼管の加工性を充分に高めることが困難である
から、何れも本発明の対象外とした。Crを7.5%以
上25%未満含有し、金属組織が実質的にフェライトを
主体とする鋼であれば、耐食性、強度、靱性等の他の特
性の確保のためにC,Si,Mn,Ni,Cu,Mo,
W,Nb,V,Ti,Al,N,O,B等の他の元素を
添加している鋼も全て本発明の対象とするものである。
加工性以外に必要とされる特性に応じて選択された組成
を有する鋼であっても、ランクフォード値を本発明で規
定する範囲に制御にすることによって、さらに加工性を
も付与することができるのであって、何れも本発明が対
象とするところを逸脱するものではない。
以上25%未満含有し、金属組織が実質的にフェライト
を主体とする鋼を対象としたのは、金属組織がフェライ
ト主体でCrを7.5%以上含有する場合において鋼管
の加工性が大きく低下するためであり、Crを25%以
上含有する鋼においてはもはやランクフォード値の制御
だけでは鋼管の加工性を充分に高めることが困難である
から、何れも本発明の対象外とした。Crを7.5%以
上25%未満含有し、金属組織が実質的にフェライトを
主体とする鋼であれば、耐食性、強度、靱性等の他の特
性の確保のためにC,Si,Mn,Ni,Cu,Mo,
W,Nb,V,Ti,Al,N,O,B等の他の元素を
添加している鋼も全て本発明の対象とするものである。
加工性以外に必要とされる特性に応じて選択された組成
を有する鋼であっても、ランクフォード値を本発明で規
定する範囲に制御にすることによって、さらに加工性を
も付与することができるのであって、何れも本発明が対
象とするところを逸脱するものではない。
【0014】本発明において、帯鋼の段階において該帯
鋼の圧延方向に平行な方向におけるランクフォード値
(r0 )を1.2以上とし、圧延方向に直交する方向に
おけるランクフォード値(r90)を1.5以上としたの
は、r0 が1.2未満あるいはr90が1.5未満ではエ
キマニ等として使用するのに充分な加工性が得られない
からである。また、例えば鋼管の曲げ加工で曲げ曲率半
径が小さい場合のように、特に厳しい加工性が必要な場
合には、r0 を1.5以上とし、r90を2.0とするこ
とが非常に有効である。
鋼の圧延方向に平行な方向におけるランクフォード値
(r0 )を1.2以上とし、圧延方向に直交する方向に
おけるランクフォード値(r90)を1.5以上としたの
は、r0 が1.2未満あるいはr90が1.5未満ではエ
キマニ等として使用するのに充分な加工性が得られない
からである。また、例えば鋼管の曲げ加工で曲げ曲率半
径が小さい場合のように、特に厳しい加工性が必要な場
合には、r0 を1.5以上とし、r90を2.0とするこ
とが非常に有効である。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。表
1に成分と鋼板でのランクフォード値を示すステンレス
鋼板を素材として、通常の電縫鋼管製造工程によって表
2に示す寸法の鋼管を製造した。続いてこれら鋼管につ
いて、JIS Z2241に準拠して、JIS Z22
01に定める11号試験片を用いて鋼管引張試験を実施
して、破断に至るまでの伸びを測定した。また、曲げ半
径が1.0D(D:鋼管外径)の曲げ加工を施して、曲
げ外周部の破断の有無と減肉の状況を調査した。表2の
曲げ試験結果において、○は曲げ外周部に破断がなく肉
厚が引張前の肉厚に対して80%以上であったことを示
し、△は曲げ外周部に破断はないものの肉厚が引張前の
肉厚に対して80%未満であったことを示し、×は曲げ
外周部で破断したことを示す。
1に成分と鋼板でのランクフォード値を示すステンレス
鋼板を素材として、通常の電縫鋼管製造工程によって表
2に示す寸法の鋼管を製造した。続いてこれら鋼管につ
いて、JIS Z2241に準拠して、JIS Z22
01に定める11号試験片を用いて鋼管引張試験を実施
して、破断に至るまでの伸びを測定した。また、曲げ半
径が1.0D(D:鋼管外径)の曲げ加工を施して、曲
げ外周部の破断の有無と減肉の状況を調査した。表2の
曲げ試験結果において、○は曲げ外周部に破断がなく肉
厚が引張前の肉厚に対して80%以上であったことを示
し、△は曲げ外周部に破断はないものの肉厚が引張前の
肉厚に対して80%未満であったことを示し、×は曲げ
外周部で破断したことを示す。
【0016】表2から明らかなように、帯鋼での圧延方
向に平行な方向のランクフォード値を1.2以上とし、
圧延方向に直交方向のランクフォード値を1.5以上と
した材料を使用した材料を本発明鋼管例であるNo.1
〜5は鋼管引張試験での破断伸びが大きく、曲げ部に割
れを発生することなく、かつ曲げ外周部の減肉が少ない
のに対して比較例であるNo.6,7では破断伸びが小
さく、曲げ部の減肉が著しく、破断する場合もある。
向に平行な方向のランクフォード値を1.2以上とし、
圧延方向に直交方向のランクフォード値を1.5以上と
した材料を使用した材料を本発明鋼管例であるNo.1
〜5は鋼管引張試験での破断伸びが大きく、曲げ部に割
れを発生することなく、かつ曲げ外周部の減肉が少ない
のに対して比較例であるNo.6,7では破断伸びが小
さく、曲げ部の減肉が著しく、破断する場合もある。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明は素材帯鋼
の段階で圧延方向およびその直交方向のr値を向上させ
ることにより、曲げ加工時に減肉や破断を起こすことな
く、加工性に優れた高Cr含有鋼管を提供するものであ
り、産業の発展に貢献するところ極めて大である。
の段階で圧延方向およびその直交方向のr値を向上させ
ることにより、曲げ加工時に減肉や破断を起こすことな
く、加工性に優れた高Cr含有鋼管を提供するものであ
り、産業の発展に貢献するところ極めて大である。
Claims (2)
- 【請求項1】 Crを重量%で7.5%以上25%未満
含有し、金属組織が実質的にフェライトを主体とする鋼
からなる帯鋼を、連続的にロール成形によって円筒状に
成形し、電気抵抗溶接によって電縫鋼管として製造され
る高Cr含有鋼管において、帯鋼の段階において該帯鋼
の圧延方向に平行な方向におけるランクフォード値が
1.2以上であり、圧延方向に直交する方向におけるラ
ンクフォード値が1.5以上であることを特徴とする加
工性の優れた高Cr含有鋼管。 - 【請求項2】 帯鋼の圧延方向に平行な方向におけるラ
ンクフォード値が1.5以上であり、圧延方向に直交す
る方向におけるランクフォード値が2.0以上である請
求項1に記載の加工性の優れた高Cr含有鋼管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16308492A JPH0641689A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 加工性の優れた高Cr含有鋼管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16308492A JPH0641689A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 加工性の優れた高Cr含有鋼管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0641689A true JPH0641689A (ja) | 1994-02-15 |
Family
ID=15766882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16308492A Withdrawn JPH0641689A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 加工性の優れた高Cr含有鋼管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0641689A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001096624A1 (fr) * | 2000-06-14 | 2001-12-20 | Kawasaki Steel Corporation | Tuyau en acier a haute teneur en carbone, possedant d'excellentes aptitudes au formage a froid et a la trempe a haute frequence, et procede de production associe |
WO2002010469A1 (fr) * | 2000-07-27 | 2002-02-07 | Kawasaki Steel Corporation | Tuyau en acier inoxydable destine a un element structural d'automobile et presentant des caracteristiques appropriees pour subir un traitement secondaire |
WO2002010631A1 (fr) * | 2000-08-01 | 2002-02-07 | Nisshin Steel Co., Ltd. | Tuyau d'alimentation de petrole en acier inoxydable |
WO2002103069A1 (en) * | 2000-01-28 | 2002-12-27 | Kawasaki Steel Corporation | Steel pipe having high formability and method for production thereof |
WO2002103070A1 (fr) * | 2001-06-14 | 2002-12-27 | Kawasaki Steel Corporation | Procede de production de tuyaux en acier presentant une tenacite elevee |
JP2006176824A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 拡管加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼溶接管 |
KR100617931B1 (ko) * | 2002-10-31 | 2006-08-30 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 고가공성 강관 및 그 제조방법 |
US7591914B2 (en) * | 2000-01-28 | 2009-09-22 | Jfe Steel Corporation | High-workability steel pipe and method of producing same |
US7754344B2 (en) | 2004-12-22 | 2010-07-13 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation | Ferritic stainless steel welded pipe superior in expandability |
-
1992
- 1992-06-22 JP JP16308492A patent/JPH0641689A/ja not_active Withdrawn
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002103069A1 (en) * | 2000-01-28 | 2002-12-27 | Kawasaki Steel Corporation | Steel pipe having high formability and method for production thereof |
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WO2002010469A1 (fr) * | 2000-07-27 | 2002-02-07 | Kawasaki Steel Corporation | Tuyau en acier inoxydable destine a un element structural d'automobile et presentant des caracteristiques appropriees pour subir un traitement secondaire |
US6755919B2 (en) | 2000-07-27 | 2004-06-29 | Jfe Steel Corporation | Stainless steel tube for automobile structure |
WO2002010631A1 (fr) * | 2000-08-01 | 2002-02-07 | Nisshin Steel Co., Ltd. | Tuyau d'alimentation de petrole en acier inoxydable |
US6851455B2 (en) | 2000-08-01 | 2005-02-08 | Nisshin Steel Co., Ltd. | Stainless steel oil feeding pipe |
WO2002103070A1 (fr) * | 2001-06-14 | 2002-12-27 | Kawasaki Steel Corporation | Procede de production de tuyaux en acier presentant une tenacite elevee |
KR100617931B1 (ko) * | 2002-10-31 | 2006-08-30 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 고가공성 강관 및 그 제조방법 |
JP2006176824A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 拡管加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼溶接管 |
US7754344B2 (en) | 2004-12-22 | 2010-07-13 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation | Ferritic stainless steel welded pipe superior in expandability |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990831 |