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JPH06342212A - 微細パターン形成用レジストおよび微細パターン形成方法 - Google Patents

微細パターン形成用レジストおよび微細パターン形成方法

Info

Publication number
JPH06342212A
JPH06342212A JP6065880A JP6588094A JPH06342212A JP H06342212 A JPH06342212 A JP H06342212A JP 6065880 A JP6065880 A JP 6065880A JP 6588094 A JP6588094 A JP 6588094A JP H06342212 A JPH06342212 A JP H06342212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resist
fine pattern
acid
polymer compound
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6065880A
Other languages
English (en)
Inventor
Akiko Katsuyama
亜希子 勝山
Kazuhiko Hashimoto
和彦 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP6065880A priority Critical patent/JPH06342212A/ja
Publication of JPH06342212A publication Critical patent/JPH06342212A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レジストパターンの寸法変動が少なく、Ar
Fエキシマレーザ光を透過させ且つ従来よりも安価な微
細パターン形成用レジストを提供する。 【構成】 レジストとして、[化I]で示される高分子
化合物と酸発生剤とから成る二成分系物質を用いる。但
し、[化I]において、R1 〜R6 は、水素原子、アル
コキシカルボニル基、アルキル基、アルコキシアルキル
基、アルキルシリル基、テトラヒドロピラニル基、アル
コキシカルボニルメチル基又はヒドロキシプロピル基の
いずれかを表す。 【化I】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置や集積回路
装置を製作する際の微細パターン形成方法および該形成
方法に用いる微細パターン形成用材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、IC又はLSI等の製造において
は、紫外線を用いたホトリソグラフィーによってパター
ン形成を行なっている。一方、半導体装置の微細化に伴
い、紫外線の光源として短波長光源の使用が進められて
いる。
【0003】ホトリソグラフィーに短波長光源を使用し
た場合、使用するレジストとしては、高感度及び高解像
度が得られる化学増幅型のレジストが開発されている
(例えば、O.NALAMASU et al.,Pr
oc.SPIE,Vol.1262,P.32(199
0))。この化学増幅型レジストとは、放射線が照射さ
れると酸を発生する酸発生剤と酸により反応する化合物
とを含む多成分物質である。酸により反応する高分子化
合物としては、例えば[化2]のような構造をしたもの
が知られている。
【0004】
【化2】
【0005】ここでRは、アルコキシカルボニル基、ア
ルキル基、アルコキシアルキル基、アルキルシリル基、
テトラヒドロピラニル基、アルコキシカルボニルメチル
基等であって、酸により容易に分解反応を起こすもので
ある。このように、従来の化学増幅型レジストは、ポリ
ビニルフェノール誘導体等のように短波長領域の光の吸
収率が低い高分子化合物を主成分にするものである。
【0006】このため、化学増幅型レジストは、レジス
トの透明性が増す上に、酸触媒による連鎖反応によりレ
ジストの反応が進行するので高感度を有していると共に
解像性が優れている。従って、化学増幅型レジストは短
波長光源を利用する微細パターン形成材料として有望視
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
化学増幅型レジストにおいては、以下に説明するような
問題がある。
【0008】第1の問題は、前記の分解反応を起こさせ
るために露光が完了したレジスト膜に対して熱処理を行
なうことが必要であり、露光が完了したレジスト膜を熱
処理の開始時まで放置すると、その放置期間内に、環境
によりレジストパターンの形状及び寸法が変化するとい
うことである。
【0009】通常、IC等の製造工程においては、各工
程毎に1ロット25枚〜50枚の半導体基板を連続して
処理する。露光に要する時間は、ステッパの性能、露光
ショット数又は露光量により異なるが、現状では露光に
は1枚当り2〜4分の時間が必要である。一方、熱処理
に要する時間は、通常1枚当り1〜2分間である。1ロ
ットの枚数が25枚、露光時間が2分、熱処理時間が1
分の場合を考えると、露光の完了から熱処理の開始まで
に要する時間は、1番目の半導体基板では約50分、2
5番目の半導体基板では約25分となり、同一ロット内
において1番目の半導体基板と25番目の半導体基板と
では約25分の差が生じる。この処理時間の差がレジス
トパターンの寸法に与える影響は大きく、レジストの性
能により異なるが、0.3μmルールのレジストパター
ンであれば、レジストパターンの寸法変動はレジストパ
ターン寸法の10%以上になる場合が多い。
【0010】また、露光の完了から熱処理の開始までに
時間が掛かる場合には、ロット間においてレジストパタ
ーンの寸法変動のバラツキも生じる。
【0011】前記のようなレジストパターンの寸法変動
は、主として大気中の塩基性物質が、酸発生剤から発生
した酸を中和することに起因するため、寸法変動が起き
るのはレジストパターンの表面部であり、レジストパタ
ーンの表面部と底面部との間でも寸法差が生じる。この
現象は、レジストパターンの寸法管理を困難にする。
【0012】そこで、特開平5−29212号公報に示
されるように、大気の影響を避けるため、レジスト膜の
上に被膜を形成する方法が提案されている。
【0013】しかしながら、レジスト膜の上に被膜を形
成する方法は、プロセスの複雑化及びコスト高を招くと
いう問題がある。
【0014】第2の問題は、従来の化学増幅型レジスト
は、次世代のパターン露光の光源には対応できないとい
うことである。
【0015】0.35μm〜0.25μmルールに対応
できる光源としては、従来の水銀の輝線を利用したg線
又はi線に代わり、波長248nmのKrFエキシマレ
ーザが開発された。ところで、従来の化学増幅型レジス
トは遠紫外線に対する透明性がノボラック樹脂よりなる
レジスト(化学増幅型レジストではない従来のレジス
ト)よりも高く、248nmのKrFエキシマレーザに
よるパターン形成には使用可能である。しかしながら、
通常のKrFエキシマレーザによる露光によると実用的
な解像度は0.25μmが限界であると考えられるた
め、次世代の光源としては、より短波長の192nmの
ArFエキシマレーザの開発が進められている。
【0016】ところが、従来の化学増幅型レジストにお
いては、高分子化合物がポリビニルフェノール誘導体を
含み、高分子化合物内に芳香環を含むため、ノボラック
樹脂よりなるレジストと同等の高い耐ドライエッチング
性を持つという利点はあるが、一方では、高分子化合物
内に芳香環を含むために遠紫外線に対する透明性は低
い。従来の化学増幅型レジストによると、KrFエキシ
マレーザ光に対しては、膜厚1μmのレジスト膜では7
0%近い透過率が得られるが、さらに短波長の波長19
2nmのArFエキシマレーザ光は殆ど透過しない。従
って、ポリビニルフェノール誘導体を主成分とする従来
の化学増幅型レジストはArFエキシマレーザ用のレジ
ストとしては使用することはできない。
【0017】第3の問題は、従来の化学増幅型レジスト
は、[化2]に示すような高分子化合物の合成に手間が
掛かるため、コスト高になるということである。
【0018】本発明は前記の問題点を一挙に解決し、レ
ジストパターンの寸法変動が少なく、波長192nmの
ArFエキシマレーザ光を透過させ、従来の化学増幅型
レジストよりも安価な微細パターン形成用レジスト材料
及び微細パターン形成方法を提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、芳香環を含む高分子化合物に代えて、セ
ルロース骨格を主鎖に含み該主鎖が酸により開裂を起こ
すような高分子化合物を用いるものである。
【0020】本発明に係る微細パターン形成用レジスト
は、セルロース骨格を主鎖に含み該主鎖が酸により開裂
を起こす高分子化合物と、放射線が照射されると酸を発
生する酸発生剤とを含む多成分系物質である。
【0021】前記の高分子化合物は、以下に示す[化
3]で表される。
【0022】
【化3】 但し、R1 〜R6 は、水素原子、アルコキシカルボニル
基、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルキルシリ
ル基、テトラヒドロピラニル基、アルコキシカルボニメ
チル基、ヒドロキシプロピル基、ハロアルキル基、フェ
ニル基、置換フェニル基等のいずれかである。
【0023】高分子化合物の例としては、メチルセルロ
ース(R1 〜R6 が水素原子又はメチル基であるも
の)、エチルセルロース(R1 〜R6 が水素原子又はエ
チル基であるもの)、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース(R1 〜R6 が水素原子、メチル基又はヒドロキシ
プロピル基であるもの)等を挙げることができる。
【0024】マトリックスポリマーとして用いられる高
分子化合物は、もともと現像液に対して不溶性であり、
セルロース骨格を含む主鎖が酸により開裂を起こすこと
により低分子量化して現像液に可溶になるものでなけれ
ばならない。
【0025】一般に現像液としては、従来から用いられ
ている有機アルカリ水溶液、メチルイソブチルケトンや
イソプロピルアルコール等の有機溶媒、又は該有機溶媒
の混合溶媒を用いることができる。
【0026】[化3]に示すような高分子化合物は、平
均分子量が10000以上の高分子量のときには現像液
に不溶であり、平均分子量が1000以下のオリゴマー
になると現像液に可溶である。
【0027】従って、[化3]に示される高分子化合物
がマトリックスポリマーとして用いられ、該マトリック
スポリマーに放射線が照射されると酸を発生する酸発生
剤を加えたレジストを半導体基板上に塗布してレジスト
膜を形成し、該レジスト膜に対して露光した後、該レジ
スト膜を有機現像液により現像する。このようにする
と、レジスト膜における露光された部分は、酸発生剤か
ら発生した酸により高分子化合物が低分子量化している
ため現像液に可溶となり、露光されていない部分は、高
分子化合物の分子量が大きいため現像液に不溶である。
【0028】前記の分解反応は常温において進行するた
め、露光後の熱処理を必要としないので、寸法が安定し
たポジ型のレジストパターンを得ることができる。
【0029】前記の高分子化合物は芳香環等の共役二重
結合を含まないため、本発明のレジストは遠紫外線に対
する透明性が高い。このため、レジスト膜中に光のコン
トラストを損なうことなくパターンを転写することがで
きる。また、前記の高分子化合物は主鎖に環状構造を含
むため、耐ドライエッチ性は充分であり、従来の化学増
幅型レジストと同程度の選択比を有している。
【0030】また、前記の高分子化合物は、天然の高分
子であるセルロースを骨格として用いているため、合成
が容易であるから、化学増幅型レジストのコストを低下
することが可能になる。
【0031】セルロース骨格は水酸基を多く含むため、
レジストはアルカリ水溶液に対して可溶であるが、セル
ロース骨格の一部又は全ての水酸基を保護基により置換
すると、レジストはアルカリ水溶液に対して不溶性とな
る。
【0032】例えば、[化3]におけるR1 〜R6 が、
水素原子、アルコキシカルボニル基、アルキル基、アル
コキシアルキル基、アルキルシリル基、テトラヒドロピ
ラニル基、アルコキシカルボニルメチル基又はヒドロキ
シプロピル基であれば、高分子化合物は、酸により主鎖
の開裂が起きるのみでなく、従来の化学増幅型レジスト
と同様に、保護基の分解も起きる。従って、このような
高分子化合物がマトリックスポリマーとして用いられ、
該マトリックスポリマーに放射線が照射されると酸を発
生する酸発生剤が加えられたレジストを半導体基板上に
塗布してレジスト膜を形成し、該レジスト膜に対して露
光した後、該レジスト膜をアルカリ水溶液で現像処理す
ることにより、ポジ型のレジストパターンを形成するこ
とができる。尚、露光されたレジスト膜を現像前に加熱
処理すると、保護基の分解が促進される。
【0033】このようなレジストにより形成されたレジ
ストパターンにおいては、酸により主鎖の開裂と保護基
の分解とが同時に起きるため、溶解性のコントラストが
大きいので、解像度が高いという特徴を有する。
【0034】放射線が照射されると、酸を発生する酸発
生剤としては、ハロゲン化有機化合物、オニウム塩、ス
ルフォン酸エステル等が挙げられる。ハロゲン化有機化
合物としては、例えば、1,1−ビス[p−クロロフェ
ニル]−2,2,2−トリクロロエタン、1,1−ビス
[p−メトキシフェニル]−2,2,2−トリクロロエ
タン、1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2−
ジクロロエタン、2−クロロ−6−(トリクロロメチ
ル)ピリジン等が挙げられる。オウニム塩としては、ト
リフェニルスルフォニウム塩、ジフェニルヨウドニウム
塩等が挙げられる。スルフォン酸エステルとしては、
2,6−ジニトロベンジルトシレート、o−ニトロベン
ジルトシレート、ピロガロールトリメシレート等が挙げ
られる。
【0035】これらの化合物は放射線が照射されると酸
を発生する。発生した酸によってマトリックスポリマー
であるセルロース誘導体は、[化4]に示す分解反応を
起こす。
【0036】
【化4】
【0037】このような分解反応が進行することによ
り、セルロース誘導体の主鎖の開裂すなわち高分子化合
物の低分子量化が進むのである。すなわち、主鎖のエー
テル結合(グリコシド結合)において、酸発生剤から発
生した酸とレジスト中又は大気中の水分とにより加水分
解が進行して低分子量化が起きると共に水酸基が形成さ
れる。このとき酸が触媒として働くため、従来の化学増
幅型レジストと同様に、1つのプロトンにより複数回の
分解反応が起こるので、本発明に係るレジストは高感度
である。前記の加水分解により形成された水酸基によっ
て高分子化合物はアルカリ水溶液に対して可溶となる。
また、高分子化合物の低分子量化に因っても高分子化合
物の溶解性は向上する。
【0038】前記の分解反応と同時に、[化5]の反応
が進行して水酸基が形成されると、高分子化合物はアル
カリ可溶性の物質に転換する。
【0039】
【化5】
【0040】すなわち、放射線を照射することによって
酸発生剤から酸が発生し、この酸がセルロースの主鎖の
開裂及び保護基の分解を促しポリマーの溶解性を変化さ
せるので、レジストはアルカリ性の現像液に対して可溶
性に変わるのである。セルロースを骨格とするレジスト
はもともとアルカリ性の現像液に不溶性であるため露光
されない領域はアルカリ性現像液に溶解せず、露光され
た領域は低分子量化及び水酸基の形成が進行しているの
でアルカリ性現像液に溶解する。このため、ポジ型のレ
ジストパターンを容易且つ正確に形成することができる
のである。
【0041】露光に用いる放射線としては、紫外線、遠
紫外線、電子ビーム又はX線が挙げられ、波長が190
nm〜250nmの遠紫外線としてはKrFエキシマレ
ーザ又はArFエキシマレーザが挙げられる。
【0042】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明の第1実施例に係る微細パ
ターン形成用材料及び微細パターン形成方法について、
図面を参照しながら説明する。
【0043】1.0gの1,1−ビス[p−クロロフェ
ニル]−2,2,2−トリクロロエタンからなる酸発生
剤と、15gの[化6]により示される高分子化合物と
をエチルセロソルブアセテート溶液に溶解して混合物を
得た。この混合物を25℃の温度下において60分間ゆ
るやかに撹拌した後、不溶物を濾別して、均一な溶液に
した。
【0044】
【化6】
【0045】図1(a)に示すように、前記の溶液をシ
リコンよりなる半導体基板11上に滴下し、2000r
pmで1分間のスピンコートを行なった。その後、半導
体基板11に対して90℃の温度下において20分間の
ベーキングを行ない、膜厚1.0μmのレジスト膜12
を得た。
【0046】次に、このレジスト膜12にレチクル13
を通してNA:0.45のKrFエキシマレーザよりな
る放射線14を照射した後、イソプロピルアルコールか
らなる現像液により1分間現像を行なうことによって、
図1(b)に示すようなレジストパターン12pを得
た。
【0047】これにより得られたレジストパターン12
pの最高解像度は0.2μmラインアンドスペース、そ
の感度は25mJ/cm2 であり、高解像度の微細レジ
ストパターンを高感度で得られることが確認できた。
【0048】また、同一の露光量により露光したレジス
トパターンは、露光後すぐに現像した場合でも、30分
間放置した後に現像した場合でも、パターン寸法及び形
状の変化はなかった。
【0049】以上のように、第1実施例によると、酸発
生剤と、セルロース誘導体からなるメインポリマーとを
含む二成分系物質をKrFエキシマレーザ用レジストと
して用いているため、高感度で且つ高解像度の微細ポジ
型レジストパターンを安定して形成することができる。
【0050】なお、第1実施例ではメインポリマーと酸
発生剤との二成分系としたが、溶解促進剤又は溶解抑制
剤等の添加物を加えても同様の効果が得られた。
【0051】(第2実施例)以下、本発明の第2実施例
に係る微細パターン形成用材料及び微細パターン形成方
法について説明する。
【0052】0.5gのピロガロールトリメシレートか
らなる酸発生剤と、15gの[化7]で示される高分子
化合物とをセロソルブアセテート溶液に溶解して混合物
を得た。
【0053】
【化7】
【0054】この混合物を25℃の温度下において60
分間ゆるやかに撹拌した後、不溶物を濾別して、均一な
溶液を得た。その後、前記の溶液をシリコン基板上に滴
下し、2000rpmで1分間のスピンコートを行なっ
た。この半導体基板に対して90℃の温度下において2
0分間のベーキングを行ない、膜厚1.0μmのレジス
ト膜を得た。
【0055】次に、加速電圧50kVの電子ビームによ
り描画を行なった後、このレジストを有機アルカリ水溶
液により1分間の現像を行なったところ、正確で且つ微
細なポジ型レジストパターンが得られた。
【0056】これにより得られたレジストパターンの最
高解像度は0.15μmラインアンドスペース、その感
度は3μC/cm2 であり、高解像度の微細レジストパ
ターンが得られた。
【0057】以上のように、第2実施例によると、酸発
生剤とセルロース誘導体からなるメインポリマーとを含
む二成分系物質を電子ビーム用レジストとして用いるこ
とにより、高感度で且つ高解像度の微細なポジ型レジス
トパターンを安定して形成することができる。
【0058】なお、パターン描画後、現像までに100
℃程度の温度下においてレジスト膜に対して加熱処理を
施しても、同様の効果が得られた。
【0059】
【発明の効果】請求項1の発明に係る微細パターン形成
用レジストによると、セルロース骨格を主鎖に含み該主
鎖が酸により開裂を起こす高分子化合物と、放射線が照
射されると酸を発生する酸発生剤とを含んでいるため、
酸発生剤から発生した酸によりセルロース骨格を含む主
鎖が開裂を起こして分解し、この分解反応は常温で起き
るので、従来のように分解反応を促進するための熱処理
は必要がない。このため、露光してから熱処理までの時
間経過に伴うレジストパターンの寸法変動と言う問題は
発生しないと共にプロセスの簡略化を図ることができ
る。
【0060】また、請求項1の発明に係る微細パターン
形成用レジストを構成する高分子化合物は主鎖に環状構
造を含むため、耐ドライエッチ性は充分であり、従来の
化学増幅型レジストと同程度の選択比を有している。
【0061】また、請求項1の発明に係る微細パターン
形成用レジストを構成する高分子化合物は芳香環等の共
役二重結合を含まないため、レジスト膜の短波長の放射
線に対する透過率が高いのでレジスト膜中に光のコント
ラストを損なうことなくパターンの転写を行なうことが
できると共に、レジスト膜が短波長のArFエキシマレ
ーザ光をも透過するので次世代のパターン露光の光源に
も対応することができる。
【0062】従って、請求項1の発明に係る微細パター
ン形成用レジストによると、正確で高解像度でありアス
ペクト比の高い微細レジストパターンを容易且つ安定し
て得ることができる。
【0063】さらに、主原料となるセルロースは天然に
広く存在するため、セルロース骨格を主鎖に含む高分子
化合物の合成は従来の化学増幅型レジストに比べて容易
であるので、請求項1の発明に係る微細パターン形成用
レジストは低コストで製造することができる。
【0064】請求項2の発明に係る微細パターン形成用
レジストによると、高分子化合物がアルカリ水溶液に対
して不溶になっているので、アルカリ性水溶液を現像液
として用いることができる。
【0065】請求項3の発明に係る微細パターン形成用
レジストによると、高分子化合物において、酸により主
鎖の開裂が起きるのみでなく、従来の化学増幅型レジス
トと同様に保護基の分解も起きるため、レジストの溶解
性のコントラストが大きいので解像度が高いレジストパ
ターンを形成することができる。
【0066】請求項4の発明に係る微細パターン形成方
法によると、請求項1の発明に係る微細パターン形成用
レジストにおける説明と同様の理由により、正確で高解
像度でありアスペクト比の高い微細レジストパターンを
容易且つ安定して得ることができる。
【0067】請求項5の発明に係る微細パターン形成方
法によると、波長が190〜250nmの遠紫外線によ
りレジスト膜を照射するため、高い解像度を有するレジ
ストパターンを得ることができる。
【0068】請求項6の発明に係る微細パターン形成方
法によると、ArFエキシマレーザによりレジスト膜を
照射するため、極めて高い解像度を有するレジストパタ
ーンを得ることができる。
【0069】請求項7の発明に係る微細パターン形成方
法によると、アルカリ水溶液を用いて現像することが可
能になる。
【0070】請求項8の発明に係る微細パターン形成方
法によると、レジストを構成する高分子化合物の保護基
の分解が促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、本発明の第1実施例に
係る微細パターン形成方法の各工程を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
11 半導体基板 12 レジスト膜 13 レチクル 14 放射線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/312 D 7352−4M

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース骨格を主鎖に含み該主鎖が酸
    により開裂を起こす高分子化合物と、放射線が照射され
    ると酸を発生する酸発生剤とを含むことを特徴とする微
    細パターン形成用レジスト。
  2. 【請求項2】 前記高分子化合物は、前記セルロース骨
    格の水酸基の少なくとも一部が保護基により置換される
    ことによりアルカリ性水溶液に対して不溶になっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の微細パターン形成用
    レジスト。
  3. 【請求項3】 前記高分子化合物は[化1]で表される
    ことを特徴とする請求項1に記載の微細パターン形成用
    レジスト。 【化1】 (但し、R1 〜R6 は、水素原子、アルコキシカルボニ
    ル基、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルキルシ
    リル基、テトラヒドロピラニル基、アルコキシカルボニ
    メチル基又はヒドロキシプロピル基のいずれかであ
    る。)
  4. 【請求項4】 半導体基板上に、セルロース骨格を主鎖
    に含み該主鎖が酸により開裂を起こす高分子化合物と、
    放射線が照射されると酸を発生する酸発生剤とを含むレ
    ジストを塗布してレジスト膜を形成する第1の工程と、 前記レジスト膜に放射線を照射してパターン露光を行な
    うことにより、前記放射線の照射によって前記酸発生剤
    から発生した酸により前記セルロース骨格を分解して前
    記レジスト膜における露光された領域の前記高分子化合
    物を低分子量化する第2の工程と、 前記レジスト膜を現像液によって現像することにより、
    ポジ型のレジストパターンを形成する第3の工程とを備
    えていることを特徴とする微細パターン形成方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の工程における放射線は、波長
    が190nm〜250nmの遠紫外線であることを特徴
    とする請求項4に記載の微細パターン形成方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の工程における放射線はArF
    エキシマレーザであることを特徴とする請求項4に記載
    の微細パターン形成方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の工程における高分子化合物
    は、前記セルロース骨格の水酸基のうちの少なくとも一
    部が保護基に置換されることによりアルカリ性水溶液に
    対して不溶になっており、前記第3の工程における現像
    液はアルカリ性水溶液であることを特徴とする請求項4
    に記載の微細パターン形成方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の工程における前記半導体基板
    上に前記レジストを塗布してレジスト膜を形成する工程
    は、前記半導体基板上に塗布されたレジストを加熱する
    工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の微細パタ
    ーン形成方法。
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