JPH06342063A - パルス圧縮レーダ - Google Patents
パルス圧縮レーダInfo
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- JPH06342063A JPH06342063A JP5130630A JP13063093A JPH06342063A JP H06342063 A JPH06342063 A JP H06342063A JP 5130630 A JP5130630 A JP 5130630A JP 13063093 A JP13063093 A JP 13063093A JP H06342063 A JPH06342063 A JP H06342063A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、パルス信号の送信タイミングと、
受信タイミングとの時間間隔によって、目標までの距離
を測るパルス圧縮レーダに関し、距離分解能とクラッタ
抑圧性能とを向上させることを目的とする。 【構成】 所定波形のパルス信号を生成するパルス圧縮
変調手段1,送信手段2,受信手段3,受信パルス信号
に対して圧縮処理を施してパルス圧縮信号を得るパルス
圧縮復調手段4をそなえ、パルス信号の送信タイミング
とパルス圧縮信号に基づく受信タイミングとの時間間隔
によって、目標までの距離を測るパルス圧縮レーダにお
いて、パルス圧縮変調手段1により生成されるパルス信
号が、同一振幅で且つ、相互の周波数間隔が一定である
多数の正弦波を重畳して生成されるように構成する。
受信タイミングとの時間間隔によって、目標までの距離
を測るパルス圧縮レーダに関し、距離分解能とクラッタ
抑圧性能とを向上させることを目的とする。 【構成】 所定波形のパルス信号を生成するパルス圧縮
変調手段1,送信手段2,受信手段3,受信パルス信号
に対して圧縮処理を施してパルス圧縮信号を得るパルス
圧縮復調手段4をそなえ、パルス信号の送信タイミング
とパルス圧縮信号に基づく受信タイミングとの時間間隔
によって、目標までの距離を測るパルス圧縮レーダにお
いて、パルス圧縮変調手段1により生成されるパルス信
号が、同一振幅で且つ、相互の周波数間隔が一定である
多数の正弦波を重畳して生成されるように構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定波形のパルス信号
の送信タイミングと、反射エコーとして受信されたパル
ス信号に対し圧縮処理を施して得られたパルス圧縮信号
に基づく受信タイミングとの時間間隔によって、目標ま
での距離を測るパルス圧縮レーダに関する。
の送信タイミングと、反射エコーとして受信されたパル
ス信号に対し圧縮処理を施して得られたパルス圧縮信号
に基づく受信タイミングとの時間間隔によって、目標ま
での距離を測るパルス圧縮レーダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパルス圧縮レーダにおける圧縮方
式としては、チャープ変調パルス圧縮方式および2値位
相変調パルス圧縮方式がある。まず、チャープ変調パル
ス圧縮方式では、発振器からの正弦波信号に対して、時
間について線型に周波数変調の施したものをパルス信号
として用いる。
式としては、チャープ変調パルス圧縮方式および2値位
相変調パルス圧縮方式がある。まず、チャープ変調パル
ス圧縮方式では、発振器からの正弦波信号に対して、時
間について線型に周波数変調の施したものをパルス信号
として用いる。
【0003】又、2値位相変調パルス圧縮方式では、パ
ルスを圧縮比に応じた個数の小パルスに分け、1個毎に
適当な順序で正規(+)又は反転(−)の位相を与えて
送信し、受信後に丁度逆の位相で処理して重ね合わせ
て、所定の圧縮比を実現するようになっている。
ルスを圧縮比に応じた個数の小パルスに分け、1個毎に
適当な順序で正規(+)又は反転(−)の位相を与えて
送信し、受信後に丁度逆の位相で処理して重ね合わせ
て、所定の圧縮比を実現するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなパルス圧縮方式を用いた従来のパルス圧縮レーダで
は、狭い時間幅のパルスに対して、高いパルス圧縮比を
実現するのが困難である。具体的には、何れのパルス圧
縮方式においても、100nsecのパルスに対して、
圧縮比50の性能を得ることは不可能であるという課題
があった。
うなパルス圧縮方式を用いた従来のパルス圧縮レーダで
は、狭い時間幅のパルスに対して、高いパルス圧縮比を
実現するのが困難である。具体的には、何れのパルス圧
縮方式においても、100nsecのパルスに対して、
圧縮比50の性能を得ることは不可能であるという課題
があった。
【0005】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、狭い時間幅のパルスに対して高いパルス圧縮
比でのパルス圧縮復調を行なえるようにして、距離分解
能およびクラッタ除去性能の向上をはかった、パルス圧
縮レーダを提供することを目的とする。
たもので、狭い時間幅のパルスに対して高いパルス圧縮
比でのパルス圧縮復調を行なえるようにして、距離分解
能およびクラッタ除去性能の向上をはかった、パルス圧
縮レーダを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理ブロ
ック図で、この図1において、20はパルス圧縮レーダ
であり、このパルス圧縮レーダ20は、パルス信号の送
信タイミングと、パルス圧縮信号に基づく受信タイミン
グとの時間間隔によって目標までの距離を測るものであ
る。
ック図で、この図1において、20はパルス圧縮レーダ
であり、このパルス圧縮レーダ20は、パルス信号の送
信タイミングと、パルス圧縮信号に基づく受信タイミン
グとの時間間隔によって目標までの距離を測るものであ
る。
【0007】そして、パルス圧縮レーダ20は、パルス
圧縮変調手段1,送信手段2,受信手段3,パルス圧縮
復調手段4をそなえて構成されている。パルス圧縮変調
手段1は、所定波形のパルス信号を生成するものであ
り、このパルス信号を生成するに際して、同一振幅で且
つ、相互の周波数間隔の一定である多数の正弦波を重畳
することにより得るようになっており、多数の発振器
5,加算器6,ゲート7を有して構成されている。
圧縮変調手段1,送信手段2,受信手段3,パルス圧縮
復調手段4をそなえて構成されている。パルス圧縮変調
手段1は、所定波形のパルス信号を生成するものであ
り、このパルス信号を生成するに際して、同一振幅で且
つ、相互の周波数間隔の一定である多数の正弦波を重畳
することにより得るようになっており、多数の発振器
5,加算器6,ゲート7を有して構成されている。
【0008】ここで、各発振器5は、同一振幅で且つ相
互の周波数間隔が一定である多数の正弦波をそれぞれ発
振するものである。加算器6は、多数の発振器5からそ
れぞれ発振された正弦波を合成して重畳するものであ
り、ゲート7は、加算器6からの信号を振幅変調すると
ともに、所定パルス幅のパルス信号として送信手段2へ
出力するものである。
互の周波数間隔が一定である多数の正弦波をそれぞれ発
振するものである。加算器6は、多数の発振器5からそ
れぞれ発振された正弦波を合成して重畳するものであ
り、ゲート7は、加算器6からの信号を振幅変調すると
ともに、所定パルス幅のパルス信号として送信手段2へ
出力するものである。
【0009】送信手段2は、パルス圧縮変調手段1から
のパルス信号を目標物体33へ向け送信するものであ
り、受信手段3は、目標物体33から反射されてきたパ
ルス信号を受信するものである。又、パルス圧縮復調手
段4は、受信手段3により受信されたパルス信号に対し
て圧縮処理を施すことによりパルス圧縮信号を得るもの
で、分離手段8,直交位相検波手段9,保持手段10,
相関演算手段11を有して構成されている。
のパルス信号を目標物体33へ向け送信するものであ
り、受信手段3は、目標物体33から反射されてきたパ
ルス信号を受信するものである。又、パルス圧縮復調手
段4は、受信手段3により受信されたパルス信号に対し
て圧縮処理を施すことによりパルス圧縮信号を得るもの
で、分離手段8,直交位相検波手段9,保持手段10,
相関演算手段11を有して構成されている。
【0010】ここで、分離手段8は、受信手段3により
受信されたパルス信号を、周波数成分ごとに分離するも
ので、多数のフィルタ12から構成されている。これら
のフィルタ12は、各周波数成分について、所定パルス
幅のパルス信号に対するマッチドフィルタ処理を行なう
ものである。直交位相検波手段9は、分離手段8(フィ
ルタ12)により分離されたパルス信号の各周波数成分
を並列的に直交位相検波するもので、多数の直交位相検
波器13から構成されている。これらの直交位相検波器
13は、各周波数成分について、パルス圧縮変調手段1
の各発振器5に基づいて得られる直交位相検波基準信号
を用いて、直交位相検波を行なうものである。
受信されたパルス信号を、周波数成分ごとに分離するも
ので、多数のフィルタ12から構成されている。これら
のフィルタ12は、各周波数成分について、所定パルス
幅のパルス信号に対するマッチドフィルタ処理を行なう
ものである。直交位相検波手段9は、分離手段8(フィ
ルタ12)により分離されたパルス信号の各周波数成分
を並列的に直交位相検波するもので、多数の直交位相検
波器13から構成されている。これらの直交位相検波器
13は、各周波数成分について、パルス圧縮変調手段1
の各発振器5に基づいて得られる直交位相検波基準信号
を用いて、直交位相検波を行なうものである。
【0011】保持手段10は、直交位相検波手段9によ
る直交位相検波結果を保持するものである。相関演算手
段11は、保持手段10により保持された直交位相検波
結果について各周波数成分間の相関演算を行ない、相関
演算結果をパルス圧縮信号として出力するものである。
尚、この相関演算手段11は、保持手段10を介して得
られた、各周波数成分についての直交位相検波結果の各
周波数成分間の相関を、高速フーリエ変換により演算す
るようになっている。
る直交位相検波結果を保持するものである。相関演算手
段11は、保持手段10により保持された直交位相検波
結果について各周波数成分間の相関演算を行ない、相関
演算結果をパルス圧縮信号として出力するものである。
尚、この相関演算手段11は、保持手段10を介して得
られた、各周波数成分についての直交位相検波結果の各
周波数成分間の相関を、高速フーリエ変換により演算す
るようになっている。
【0012】
【作用】上述の本発明のパルス圧縮レーダでは、図1に
示すように、パルス圧縮変調手段1によって、同一振幅
で且つ、相互の周波数間隔の一定である多数の正弦波が
重畳されることにより、所定波形のパルス信号が生成さ
れる。即ち、パルス圧縮変調手段1に設けられた多数の
発振器5から、それぞれ、同一振幅で且つ、相互の周波
数間隔が一定である多数の正弦波が発振され、これらの
正弦波は、パルス圧縮変調手段1内の加算器6に入力さ
れて、この加算器6により合成され重畳されたのち、ゲ
ート7へ出力される。
示すように、パルス圧縮変調手段1によって、同一振幅
で且つ、相互の周波数間隔の一定である多数の正弦波が
重畳されることにより、所定波形のパルス信号が生成さ
れる。即ち、パルス圧縮変調手段1に設けられた多数の
発振器5から、それぞれ、同一振幅で且つ、相互の周波
数間隔が一定である多数の正弦波が発振され、これらの
正弦波は、パルス圧縮変調手段1内の加算器6に入力さ
れて、この加算器6により合成され重畳されたのち、ゲ
ート7へ出力される。
【0013】ゲート7へ送られた加算器6からの信号
は、ゲート7において振幅変調されてから、所定パルス
幅のパルス信号として送信手段2へ出力され、このパル
ス信号が、送信手段2から目標物体33へ向けて送信さ
れる。そののち、目標物体33から反射されてきたパル
ス信号は、受信手段3によって受信されて、パルス圧縮
復調手段4へ出力される。パルス圧縮復調手段4では、
このパルス信号に対して圧縮処理を施すことにより、パ
ルス圧縮信号が得られる。
は、ゲート7において振幅変調されてから、所定パルス
幅のパルス信号として送信手段2へ出力され、このパル
ス信号が、送信手段2から目標物体33へ向けて送信さ
れる。そののち、目標物体33から反射されてきたパル
ス信号は、受信手段3によって受信されて、パルス圧縮
復調手段4へ出力される。パルス圧縮復調手段4では、
このパルス信号に対して圧縮処理を施すことにより、パ
ルス圧縮信号が得られる。
【0014】即ち、受信手段3からのパルス信号は、始
めにパルス圧縮復調手段4の分離手段8へ出力される。
分離手段8では、多数のフィルタ12によって、各周波
数成分毎に所定パルス幅のパルス信号に対するマッチド
フィルタ処理が行なわれ、受信したパルス信号が周波数
成分ごとに分離される。分離手段8により分離されたパ
ルス信号の各周波数成分は、直交位相検波手段9におけ
る多数の直交位相検波器13によって、並列的に直交位
相検波される。即ち、各直交位相検波器13毎に、各周
波数成分について、パルス圧縮変調手段1の各発振器5
に基づいて得られる直交位相検波基準信号が用いられ
て、直交位相検波が行なわれるのである。
めにパルス圧縮復調手段4の分離手段8へ出力される。
分離手段8では、多数のフィルタ12によって、各周波
数成分毎に所定パルス幅のパルス信号に対するマッチド
フィルタ処理が行なわれ、受信したパルス信号が周波数
成分ごとに分離される。分離手段8により分離されたパ
ルス信号の各周波数成分は、直交位相検波手段9におけ
る多数の直交位相検波器13によって、並列的に直交位
相検波される。即ち、各直交位相検波器13毎に、各周
波数成分について、パルス圧縮変調手段1の各発振器5
に基づいて得られる直交位相検波基準信号が用いられ
て、直交位相検波が行なわれるのである。
【0015】そして、直交位相検波手段9による直交位
相検波結果は、保持手段10により保持され、更に、こ
れらの保持された直交位相検波結果について、相関演算
手段11により、各周波数成分間の相関演算が行なわ
れ、それらの相関演算結果がパルス圧縮信号として出力
される。この際、相関演算手段11は、保持手段10を
介して得られた、各周波数成分についての直交位相検波
結果の各周波数成分間の相関を、高速フーリエ変換によ
り演算する。
相検波結果は、保持手段10により保持され、更に、こ
れらの保持された直交位相検波結果について、相関演算
手段11により、各周波数成分間の相関演算が行なわ
れ、それらの相関演算結果がパルス圧縮信号として出力
される。この際、相関演算手段11は、保持手段10を
介して得られた、各周波数成分についての直交位相検波
結果の各周波数成分間の相関を、高速フーリエ変換によ
り演算する。
【0016】そして、上述の送信手段2からのパルス信
号の送信タイミングと、パルス圧縮復調手段4によって
得られたパルス圧縮信号に基づく受信タイミングとの時
間間隔によって、目標物体33までの距離が測定される
のである。
号の送信タイミングと、パルス圧縮復調手段4によって
得られたパルス圧縮信号に基づく受信タイミングとの時
間間隔によって、目標物体33までの距離が測定される
のである。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図2は本発明の一実施例を示すブロック図で、
この図2において、20はパルス圧縮レーダであり、こ
のパルス圧縮レーダ20は、パルス信号の送信タイミン
グと、パルス圧縮信号に基づく受信タイミングとの時間
間隔によって、目標までの距離を測るものである。
明する。図2は本発明の一実施例を示すブロック図で、
この図2において、20はパルス圧縮レーダであり、こ
のパルス圧縮レーダ20は、パルス信号の送信タイミン
グと、パルス圧縮信号に基づく受信タイミングとの時間
間隔によって、目標までの距離を測るものである。
【0018】そして、本実施例のパルス圧縮レーダ20
は、パルス圧縮変調部1A,送信部2A,受信部3A,
パルス圧縮復調部4A,表示処理部14,表示部15,
安定化局部発振器17,デュプレクサ18,送受信用空
中線19をそなえて構成されている。ここで、安定化局
部発振器17は、送信部2Aおよび受信部3Aへ、それ
ぞれの変復調処理のための所定の周波数の信号を出力す
るものである。デュプレクサ18は、送信波と受信波と
が干渉しないようにするためのものであり、送受用空中
線19は、送信波を目標物体33へ送信するとともに、
目標物体33からの反射エコー(受信波)を受信するも
のである。
は、パルス圧縮変調部1A,送信部2A,受信部3A,
パルス圧縮復調部4A,表示処理部14,表示部15,
安定化局部発振器17,デュプレクサ18,送受信用空
中線19をそなえて構成されている。ここで、安定化局
部発振器17は、送信部2Aおよび受信部3Aへ、それ
ぞれの変復調処理のための所定の周波数の信号を出力す
るものである。デュプレクサ18は、送信波と受信波と
が干渉しないようにするためのものであり、送受用空中
線19は、送信波を目標物体33へ送信するとともに、
目標物体33からの反射エコー(受信波)を受信するも
のである。
【0019】パルス圧縮変調部1Aは、下式(1)に示
す、所定波形のパルス信号f(t)を生成するものであ
り、このパルスf(t)は、後述するごとく、同一振幅
で且つ、相互の周波数間隔の一定である多数の正弦波を
重畳することにより生成されるようになっている。
す、所定波形のパルス信号f(t)を生成するものであ
り、このパルスf(t)は、後述するごとく、同一振幅
で且つ、相互の周波数間隔の一定である多数の正弦波を
重畳することにより生成されるようになっている。
【0020】
【数1】
【0021】尚、式(1)においては、|t|<τ/2
のときG(t)=A,|t|=τ/2のときG(t)=
A/2,|t|>τ/2のときG(t)=0である。
又、tは時刻、fc は正弦波周波数、Δfは正弦波周波
数間隔、Φk は正弦波位相、Aは正弦波振幅、mは正弦
波の数、iは虚数単位、τはパルスの時間幅である。但
し、正弦波周波数間隔Δfは、パルス幅τの逆数と等し
い。
のときG(t)=A,|t|=τ/2のときG(t)=
A/2,|t|>τ/2のときG(t)=0である。
又、tは時刻、fc は正弦波周波数、Δfは正弦波周波
数間隔、Φk は正弦波位相、Aは正弦波振幅、mは正弦
波の数、iは虚数単位、τはパルスの時間幅である。但
し、正弦波周波数間隔Δfは、パルス幅τの逆数と等し
い。
【0022】そして、パルス圧縮変調部1Aは、上記の
パルス信号f(t)を生成するために、m(mは任意の
自然数)個の発振器(OSC)5,m個の分配器(Di
v)23,加算器(Comb)6,ゲート7を有して構
成されている。ここで、m個の発振器5は、それぞれ、
同一振幅で且つ、相互の周波数間隔が一定である正弦波
を発振するものである。各分配器23は、各発振器5か
らの正弦波を加算器6およびパルス圧縮復調部4Aのそ
れぞれに分配して出力するものであり、その際、加算器
6へは正弦波jk (t)を出力し、パルス圧縮復調部4
へは正弦波gk (t)を出力する。
パルス信号f(t)を生成するために、m(mは任意の
自然数)個の発振器(OSC)5,m個の分配器(Di
v)23,加算器(Comb)6,ゲート7を有して構
成されている。ここで、m個の発振器5は、それぞれ、
同一振幅で且つ、相互の周波数間隔が一定である正弦波
を発振するものである。各分配器23は、各発振器5か
らの正弦波を加算器6およびパルス圧縮復調部4Aのそ
れぞれに分配して出力するものであり、その際、加算器
6へは正弦波jk (t)を出力し、パルス圧縮復調部4
へは正弦波gk (t)を出力する。
【0023】これらの正弦波jk (t)および正弦波g
k (t)は、m系統の分配器23の出力の内のk(kは
1〜mの間の整数)番目の系統の出力を示した式であ
り、正弦波jk (t)は、k番目の系統のもので、周波
数がfc +kΔf、位相が2πΦk のものであり、正弦
波gk (t)は、k番目の系統のもので、周波数がfc
+kΔf、位相が2π(Φk +Φ)のものである。そし
て、正弦波jk (t)は、下式(2)で表すことがで
き、又、正弦波gk (t)は、下式(3)で表わすこと
ができる。尚、下式(3)のΦは、任意の位相変化量で
あり、下式(2),(3)の他の記号は、先に説明した
通りである。
k (t)は、m系統の分配器23の出力の内のk(kは
1〜mの間の整数)番目の系統の出力を示した式であ
り、正弦波jk (t)は、k番目の系統のもので、周波
数がfc +kΔf、位相が2πΦk のものであり、正弦
波gk (t)は、k番目の系統のもので、周波数がfc
+kΔf、位相が2π(Φk +Φ)のものである。そし
て、正弦波jk (t)は、下式(2)で表すことがで
き、又、正弦波gk (t)は、下式(3)で表わすこと
ができる。尚、下式(3)のΦは、任意の位相変化量で
あり、下式(2),(3)の他の記号は、先に説明した
通りである。
【0024】 jk (t)=Aexp[2πi{(fc +kΔf)t+Φk }] (2) gk (t)=exp[2πi{(fc +kΔf)t+Φk +Φ}] (3) 加算器6は、各発振器5からそれぞれ発振された正弦波
を合成して重畳するものであり、ゲート7は、後述する
タイミング制御部16の制御に従って、加算器6からの
信号を振幅変調して、これを先に示した所定パルス幅の
パルス信号f(t)として出力するものである。以上
が、本実施例のパルス圧縮変調部1Aを構成する各装置
の説明である。
を合成して重畳するものであり、ゲート7は、後述する
タイミング制御部16の制御に従って、加算器6からの
信号を振幅変調して、これを先に示した所定パルス幅の
パルス信号f(t)として出力するものである。以上
が、本実施例のパルス圧縮変調部1Aを構成する各装置
の説明である。
【0025】そして、送信部2Aは、パルス圧縮変調部
1Aからのパルス信号に対し、目標物体33へ向け送信
するための処理を施すもので、送信周波数変換部21と
送信電力増幅部22とによって構成されている。送信周
波数変換部21は、パルス圧縮変調部1Aからのパルス
信号を、安定化局部発振器17からの出力の周波数に基
づいて変調するものであり、送信電力増幅部22は、送
信周波数変換部21からのパルス信号の変調波を増幅す
るものである。送信電力増幅部22によって増幅された
送信波は、前述したデュプレクサ18を介し送受用空中
線19から目標物体33へ向けて送信されるようになっ
ている。
1Aからのパルス信号に対し、目標物体33へ向け送信
するための処理を施すもので、送信周波数変換部21と
送信電力増幅部22とによって構成されている。送信周
波数変換部21は、パルス圧縮変調部1Aからのパルス
信号を、安定化局部発振器17からの出力の周波数に基
づいて変調するものであり、送信電力増幅部22は、送
信周波数変換部21からのパルス信号の変調波を増幅す
るものである。送信電力増幅部22によって増幅された
送信波は、前述したデュプレクサ18を介し送受用空中
線19から目標物体33へ向けて送信されるようになっ
ている。
【0026】又、受信部3Aは、目標物体33から反射
されてきたパルス信号(送受用空中線19,デュプレク
サ18を介して得られるもの)の受信処理を行なうもの
で、受信低雑音増幅部31と受信周波数変換部32とに
よって構成されている。受信低雑音増幅部31は、受信
波を増幅するものであり、受信周波数変換部32は、安
定化局部発振器17からの出力の周波数に基づいて、受
信低雑音増幅部31からの受信波から送信波を取り省い
てパルス信号を抽出するものである。
されてきたパルス信号(送受用空中線19,デュプレク
サ18を介して得られるもの)の受信処理を行なうもの
で、受信低雑音増幅部31と受信周波数変換部32とに
よって構成されている。受信低雑音増幅部31は、受信
波を増幅するものであり、受信周波数変換部32は、安
定化局部発振器17からの出力の周波数に基づいて、受
信低雑音増幅部31からの受信波から送信波を取り省い
てパルス信号を抽出するものである。
【0027】そして、パルス圧縮復調部4Aは、受信部
3Aからのパルス信号に対して圧縮処理を施すことによ
り、パルス圧縮信号を得るもので、パルス圧縮復調部4
Aは、分離部8A,直交位相検波部9A,保持部10
A,相関演算部11A,タイミング制御部16を有して
構成されている。ここで、分離部8Aは、受信部3Aに
より受信されたパルス信号を、周波数成分毎に分離して
出力するもので、分配器80とm個のフィルタ12とか
ら構成されている。分配器80は、受信部3Aからの受
信パルス信号を、m個に分配しm個のフィルタ12にそ
れぞれ出力するものである。
3Aからのパルス信号に対して圧縮処理を施すことによ
り、パルス圧縮信号を得るもので、パルス圧縮復調部4
Aは、分離部8A,直交位相検波部9A,保持部10
A,相関演算部11A,タイミング制御部16を有して
構成されている。ここで、分離部8Aは、受信部3Aに
より受信されたパルス信号を、周波数成分毎に分離して
出力するもので、分配器80とm個のフィルタ12とか
ら構成されている。分配器80は、受信部3Aからの受
信パルス信号を、m個に分配しm個のフィルタ12にそ
れぞれ出力するものである。
【0028】各フィルタ12〔FL(1)〜FL
(m)〕は、パルス信号が送られて来ると、予めそれぞ
れに割り当てられた周波数成分を抽出するもので、具体
的には、k(k=1〜m)番目のフィルタ12〔FL
(k)〕は、周波数がfc +kΔfでパルス幅がτのパ
ルスに対するマッチドフィルタ処理を行なうものであ
る。そして、直交位相検波部9Aは、分離部8Aにより
分離されたパルス信号の各周波数成分を、並列的に直交
位相検波するもので、m系統の各フィルタ12に応じた
m個の直交位相検波器13から構成されている。
(m)〕は、パルス信号が送られて来ると、予めそれぞ
れに割り当てられた周波数成分を抽出するもので、具体
的には、k(k=1〜m)番目のフィルタ12〔FL
(k)〕は、周波数がfc +kΔfでパルス幅がτのパ
ルスに対するマッチドフィルタ処理を行なうものであ
る。そして、直交位相検波部9Aは、分離部8Aにより
分離されたパルス信号の各周波数成分を、並列的に直交
位相検波するもので、m系統の各フィルタ12に応じた
m個の直交位相検波器13から構成されている。
【0029】これらの直交位相検波器13は、各々に送
られて来る周波数成分について、パルス圧縮変調部1A
の各発振器5に基づいて得られる直交位相検波基準信号
を用いて、直交位相検波を行なうものである。この直交
位相検波基準信号とは、先にパルス圧縮変調部1Aの分
配器23の出力として説明した、正弦波gk (t)のこ
とである。
られて来る周波数成分について、パルス圧縮変調部1A
の各発振器5に基づいて得られる直交位相検波基準信号
を用いて、直交位相検波を行なうものである。この直交
位相検波基準信号とは、先にパルス圧縮変調部1Aの分
配器23の出力として説明した、正弦波gk (t)のこ
とである。
【0030】保持部10Aは、直交位相検波部9Aのm
系統の各直交位相検波器13に対応してm個設けられて
おり、それぞれが対応する直交位相検波器13からの直
交位相検波結果を保持するものである。具体的に述べる
と、各保持部10Aは、タイミング制御部16の制御に
従い、対応する直交位相検波器13からの信号h
k (t)の時刻ts での値hk (ts )を保持するもの
である。尚、この信号hk (t)は、m系統の直交位相
検波器13の中のk番目のものを示している。
系統の各直交位相検波器13に対応してm個設けられて
おり、それぞれが対応する直交位相検波器13からの直
交位相検波結果を保持するものである。具体的に述べる
と、各保持部10Aは、タイミング制御部16の制御に
従い、対応する直交位相検波器13からの信号h
k (t)の時刻ts での値hk (ts )を保持するもの
である。尚、この信号hk (t)は、m系統の直交位相
検波器13の中のk番目のものを示している。
【0031】相関演算部11Aは、タイミング制御部1
6の制御に従い、保持部10Aにより保持された、それ
ぞれの直交位相検波結果hk (ts )について、各周波
数成分間の相関演算を高速フーリエ変換により行ない、
これらの相関演算結果を、m系統のパルス圧縮信号とし
て出力するものである。具体的には、下式(4)に示す
相関演算を実施するのである。この式(4)において、
sp (ts )は、演算処理後にp番目の系統より出力さ
れる信号を示しているとともに、パルス圧縮した信号
を、時刻ts +(〔2p−m+1〕/〔2mΔf〕)に
測定した値を示している。尚、pは1〜mの間の整数で
ある。
6の制御に従い、保持部10Aにより保持された、それ
ぞれの直交位相検波結果hk (ts )について、各周波
数成分間の相関演算を高速フーリエ変換により行ない、
これらの相関演算結果を、m系統のパルス圧縮信号とし
て出力するものである。具体的には、下式(4)に示す
相関演算を実施するのである。この式(4)において、
sp (ts )は、演算処理後にp番目の系統より出力さ
れる信号を示しているとともに、パルス圧縮した信号
を、時刻ts +(〔2p−m+1〕/〔2mΔf〕)に
測定した値を示している。尚、pは1〜mの間の整数で
ある。
【0032】
【数2】
【0033】例えば、直交位相検波出力の保持が時刻t
S =τ/2で行なわれた場合、相関演算部11Aの出力
sp (τ/2)は、下式(5)で表される。そして、τ
=1/Δfであるから、相関演算部11Aは、上記の式
によりパルス圧縮比を、パルス圧縮変調部1Aでの正弦
波の数と同数のmとするパルス圧縮処理を行なうように
なっている。尚、下式(5)において、|t|≦τのと
きT(t)=A{1−(|t|/τ),|t|≧τのと
きT(t)=0である。
S =τ/2で行なわれた場合、相関演算部11Aの出力
sp (τ/2)は、下式(5)で表される。そして、τ
=1/Δfであるから、相関演算部11Aは、上記の式
によりパルス圧縮比を、パルス圧縮変調部1Aでの正弦
波の数と同数のmとするパルス圧縮処理を行なうように
なっている。尚、下式(5)において、|t|≦τのと
きT(t)=A{1−(|t|/τ),|t|≧τのと
きT(t)=0である。
【0034】
【数3】
【0035】又、タイミング制御部16は、ゲート7,
各保持部10A,相関演算部11A,表示処理部14,
表示部15の動作処理タイミングを制御するものであ
る。以上が本実施例のパルス圧縮復調部4Aを構成する
各装置の説明である。そして、表示処理部14は、タイ
ミング制御部16の制御に従って、上記のパルス圧縮復
調部4Aにより得られたパルス圧縮信号に基づいて目標
物体33までの距離を求め、その結果を表示部15で表
示させるものである。
各保持部10A,相関演算部11A,表示処理部14,
表示部15の動作処理タイミングを制御するものであ
る。以上が本実施例のパルス圧縮復調部4Aを構成する
各装置の説明である。そして、表示処理部14は、タイ
ミング制御部16の制御に従って、上記のパルス圧縮復
調部4Aにより得られたパルス圧縮信号に基づいて目標
物体33までの距離を求め、その結果を表示部15で表
示させるものである。
【0036】上述の構成により、図2に示すように、パ
ルス信号の送信時には、パルス圧縮変調部1Aによっ
て、同一振幅で且つ、相互の周波数間隔の一定であるm
個の正弦波が重畳されることにより、所定波形のパルス
信号f(t)が生成される。即ち、パルス圧縮変調部1
Aに設けられたm個の発振器5から、それぞれ、同一振
幅で且つ、相互の周波数間隔が一定であるm系統の正弦
波が発振される。
ルス信号の送信時には、パルス圧縮変調部1Aによっ
て、同一振幅で且つ、相互の周波数間隔の一定であるm
個の正弦波が重畳されることにより、所定波形のパルス
信号f(t)が生成される。即ち、パルス圧縮変調部1
Aに設けられたm個の発振器5から、それぞれ、同一振
幅で且つ、相互の周波数間隔が一定であるm系統の正弦
波が発振される。
【0037】これらの正弦波は、それぞれ、分配器23
で2つの正弦波jk (t)と正弦波gk (t)とに分配
され、m個の正弦波jk (t)が、加算器6にて合成さ
れるとともに重畳されたのち、ゲート7において、タイ
ミング制御部16の制御に応じて振幅変調される。この
結果、式(1)に示す、所定パルス幅のパルスf(t)
が生成されるのである。そののち、このパルス信号f
(t)は、送信部2Aへ出力されて、ここで、送信処理
を受けたのち、目標物体33へ向けて送信されるのであ
る。
で2つの正弦波jk (t)と正弦波gk (t)とに分配
され、m個の正弦波jk (t)が、加算器6にて合成さ
れるとともに重畳されたのち、ゲート7において、タイ
ミング制御部16の制御に応じて振幅変調される。この
結果、式(1)に示す、所定パルス幅のパルスf(t)
が生成されるのである。そののち、このパルス信号f
(t)は、送信部2Aへ出力されて、ここで、送信処理
を受けたのち、目標物体33へ向けて送信されるのであ
る。
【0038】又、送信パルス信号の受信時には、以下の
処理(パルス圧縮処理)が行なわれる。即ち、目標物体
33から反射されて返って来たパルス信号は、受信部3
Aによる受信処理を受けたのち、パルス圧縮復調部4A
へ出力される。この受信部3Aからのパルス信号を受け
たパルス圧縮復調部4Aによって、この信号に圧縮処理
が施されることによりパルス圧縮信号が得られる。
処理(パルス圧縮処理)が行なわれる。即ち、目標物体
33から反射されて返って来たパルス信号は、受信部3
Aによる受信処理を受けたのち、パルス圧縮復調部4A
へ出力される。この受信部3Aからのパルス信号を受け
たパルス圧縮復調部4Aによって、この信号に圧縮処理
が施されることによりパルス圧縮信号が得られる。
【0039】即ち、受信部3Aからのパルス信号f
(t)は、始めにパルス圧縮復調部4Aの分離部8Aへ
出力される。そして、分離部8Aでは、パルス処理f
(t)は、分配器80によりm個に分配されてから、例
えば、k番目の系統に関しては、k番目のフィルタ12
〔FL(k)〕により、周波数がfc +kΔfでパルス
幅がτのパルスに対するマッチドフィルタ処理が行なわ
れる。このような処理を1〜mの各系統毎に行なうこと
により、入力パルスf(t)が、パルス圧縮変調部1A
で合成前のm系統の周波数成分に分解されるのである。
(t)は、始めにパルス圧縮復調部4Aの分離部8Aへ
出力される。そして、分離部8Aでは、パルス処理f
(t)は、分配器80によりm個に分配されてから、例
えば、k番目の系統に関しては、k番目のフィルタ12
〔FL(k)〕により、周波数がfc +kΔfでパルス
幅がτのパルスに対するマッチドフィルタ処理が行なわ
れる。このような処理を1〜mの各系統毎に行なうこと
により、入力パルスf(t)が、パルス圧縮変調部1A
で合成前のm系統の周波数成分に分解されるのである。
【0040】分離部8Aによりm系統毎に分離されたパ
ルス信号f(t)の各周波数成分は、直交位相検波部9
Aによって、パルス圧縮変調部1Aにおける同じ系統の
発振器5の正弦波から得られる分配器23の正弦波gk
(t)に基づいて、直交位相検波される。そして、直交
位相検波部9Aによるm系統の直交位相検波結果を示す
信号hk(t)が、対応する系統の保持部10Aへ出力
される。このような出力を受信した各系統の保持部10
Aでは、所定の時刻ts での信号hk (t)の値h
k (t s )が保持される。
ルス信号f(t)の各周波数成分は、直交位相検波部9
Aによって、パルス圧縮変調部1Aにおける同じ系統の
発振器5の正弦波から得られる分配器23の正弦波gk
(t)に基づいて、直交位相検波される。そして、直交
位相検波部9Aによるm系統の直交位相検波結果を示す
信号hk(t)が、対応する系統の保持部10Aへ出力
される。このような出力を受信した各系統の保持部10
Aでは、所定の時刻ts での信号hk (t)の値h
k (t s )が保持される。
【0041】そののち、相関演算部11Aによって、こ
れらm系統毎に保持された各直交位相検波結果hk (t
s )について、各周波数成分間の相関演算が、式(4)
に示すような、高速フーリエ変換により行なわれる。こ
の結果、これらのm系統毎に得られる相関演算結果sp
(ts )が、各系統のパルス圧縮信号として出力され
る。これにより、図3の(c)の実線部分で表されるよ
うな、m系統毎のパルス圧縮信号の波形が得られる。
尚、図3の(c)において、各系統毎のパルス圧縮波形
の振幅を、図中の一点鎖線で示す値による重み付けした
ものが、パルス圧縮処理後のパルス振幅の絶対値であ
る。又、図3の(a)は、発生パルス信号f(t)の振
幅の絶対値を示したものであり、図3の(b)は、マッ
チドフィルタ処理後のパルス振幅の絶対値を示したもの
である。
れらm系統毎に保持された各直交位相検波結果hk (t
s )について、各周波数成分間の相関演算が、式(4)
に示すような、高速フーリエ変換により行なわれる。こ
の結果、これらのm系統毎に得られる相関演算結果sp
(ts )が、各系統のパルス圧縮信号として出力され
る。これにより、図3の(c)の実線部分で表されるよ
うな、m系統毎のパルス圧縮信号の波形が得られる。
尚、図3の(c)において、各系統毎のパルス圧縮波形
の振幅を、図中の一点鎖線で示す値による重み付けした
ものが、パルス圧縮処理後のパルス振幅の絶対値であ
る。又、図3の(a)は、発生パルス信号f(t)の振
幅の絶対値を示したものであり、図3の(b)は、マッ
チドフィルタ処理後のパルス振幅の絶対値を示したもの
である。
【0042】例えば、上記の保持部10Aが、直交位相
検波出力の保持を時刻τ/2で行なった場合、この時の
相関演算部11からの各パルス圧縮信号はsp (τ/
2)となり、又、τ=1/Δfであるから、その圧縮比
は、パルス信号f(t)の各周波数成分と同数のmとな
り、パルス時間幅はτ/mに圧縮される。仮に、τ=1
00nsec(nはnanoの略、nano=1
0-9),Δf=10MHz,m=50だとすると、パル
ス幅が2nsecに圧縮されて圧縮比50となったパル
ス圧縮信号が得られる。
検波出力の保持を時刻τ/2で行なった場合、この時の
相関演算部11からの各パルス圧縮信号はsp (τ/
2)となり、又、τ=1/Δfであるから、その圧縮比
は、パルス信号f(t)の各周波数成分と同数のmとな
り、パルス時間幅はτ/mに圧縮される。仮に、τ=1
00nsec(nはnanoの略、nano=1
0-9),Δf=10MHz,m=50だとすると、パル
ス幅が2nsecに圧縮されて圧縮比50となったパル
ス圧縮信号が得られる。
【0043】又、保持部10Aでは、所定の時間間隔
(1/Δf)毎に、送られて来た信号hk (t)の値h
k (ts )を保持していく。このため、相関演算部11
Aは、1/Δf毎に値hk (ts )に応じた相関演算を
行なうことになり、図4の(c)〜(g)に示すよう
に、1/mΔf毎のパルス圧縮波形のサンプル値が、連
続的に得られることになる。尚、図4の(c)〜(g)
は、それぞれ順に、ts =−(τ/2),ts =0,t
s =τ/2,ts =τ,ts =(3/2)τで保持した
ときのパルス圧縮処理後のパルス振幅の絶対値を示して
いる。
(1/Δf)毎に、送られて来た信号hk (t)の値h
k (ts )を保持していく。このため、相関演算部11
Aは、1/Δf毎に値hk (ts )に応じた相関演算を
行なうことになり、図4の(c)〜(g)に示すよう
に、1/mΔf毎のパルス圧縮波形のサンプル値が、連
続的に得られることになる。尚、図4の(c)〜(g)
は、それぞれ順に、ts =−(τ/2),ts =0,t
s =τ/2,ts =τ,ts =(3/2)τで保持した
ときのパルス圧縮処理後のパルス振幅の絶対値を示して
いる。
【0044】また、発生パルス信号f(t)の遅延時間
に応じて、圧縮したパルスの振幅は最大1/2まで減衰
するが、パルス圧縮比はそのままであり減少することは
ない。このような各系統のパルス圧縮信号が、相関演算
部11Aから表示処理部14へ出力されることにより、
受信パルスによって持たらされた情報(目標物体33ま
での距離に基づく情報)が、表示部15で表示される。
に応じて、圧縮したパルスの振幅は最大1/2まで減衰
するが、パルス圧縮比はそのままであり減少することは
ない。このような各系統のパルス圧縮信号が、相関演算
部11Aから表示処理部14へ出力されることにより、
受信パルスによって持たらされた情報(目標物体33ま
での距離に基づく情報)が、表示部15で表示される。
【0045】このとき、上述の送信部2Aからのパルス
信号の送信タイミングと、パルス圧縮復調部4Aによっ
て得られたパルス圧縮信号に基づく受信タイミングとの
時間間隔tu によって、目標物体33までの距離ru が
測定されるが、その時の遅延時間tu は、距離ru に対
して、ru =ctu /2の関係があるので、時間幅10
0nsecのパルスに対し、パルス圧縮比50の性能を
得た場合には、距離精度および距離分解能は、約0.3
m(メートル)の性能が得られる。これは、距離精度お
よび距離分解能は、一般的に送信パルス幅に反比例する
ためである。尚、cは光速であり、約3×108 m/s
ecである。
信号の送信タイミングと、パルス圧縮復調部4Aによっ
て得られたパルス圧縮信号に基づく受信タイミングとの
時間間隔tu によって、目標物体33までの距離ru が
測定されるが、その時の遅延時間tu は、距離ru に対
して、ru =ctu /2の関係があるので、時間幅10
0nsecのパルスに対し、パルス圧縮比50の性能を
得た場合には、距離精度および距離分解能は、約0.3
m(メートル)の性能が得られる。これは、距離精度お
よび距離分解能は、一般的に送信パルス幅に反比例する
ためである。尚、cは光速であり、約3×108 m/s
ecである。
【0046】更に、レーダのクラッタ除去性能は環境条
件が同じであれば、送信電力および送信パルス幅に反比
例するため、パルス圧縮する前のクラッタ除去性能に対
して、クラッタ電力を1/50にすることができ、従来
例の方式に比べて、約17dbの改善量を得ることがで
きる。即ち、本実施例のパルス圧縮レーダによれば、パ
ルス圧縮変調部1A,送信部2A,受信部3A,パルス
圧縮復調部4Aをそなえるパルス圧縮レーダにおいて、
パルス圧縮変調部1Aにより生成されるパルス信号が、
同一振幅で且つ、相互の周波数間隔が一定である多数の
正弦波を重畳して生成されることにより、発生するパル
ス幅に応じて、所望のパルス圧縮比と同数の正弦波の
数、および正弦波の周波数間隔Δfを設定することで、
パルスの時間幅の長さに関係無く所望のパルス圧縮比が
得られる。これにより、狭い時間幅のパルスに対して
も、上述の例にのように、高いパルス圧縮比が実現でき
て、距離分解能,測距精度およびクラッタ除去性能を大
幅に向上させることができる。
件が同じであれば、送信電力および送信パルス幅に反比
例するため、パルス圧縮する前のクラッタ除去性能に対
して、クラッタ電力を1/50にすることができ、従来
例の方式に比べて、約17dbの改善量を得ることがで
きる。即ち、本実施例のパルス圧縮レーダによれば、パ
ルス圧縮変調部1A,送信部2A,受信部3A,パルス
圧縮復調部4Aをそなえるパルス圧縮レーダにおいて、
パルス圧縮変調部1Aにより生成されるパルス信号が、
同一振幅で且つ、相互の周波数間隔が一定である多数の
正弦波を重畳して生成されることにより、発生するパル
ス幅に応じて、所望のパルス圧縮比と同数の正弦波の
数、および正弦波の周波数間隔Δfを設定することで、
パルスの時間幅の長さに関係無く所望のパルス圧縮比が
得られる。これにより、狭い時間幅のパルスに対して
も、上述の例にのように、高いパルス圧縮比が実現でき
て、距離分解能,測距精度およびクラッタ除去性能を大
幅に向上させることができる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のパルス圧
縮レーダによれば、所定波形のパルス信号を生成するパ
ルス圧縮変調手段と、パルス圧縮変調手段からのパルス
信号を目標へ向け送信する送信手段と、目標から反射さ
れてきたパルス信号を受信する受信手段と、受信手段に
より受信されたパルス信号に対して圧縮処理を施すこと
によりパルス圧縮信号を得るパルス圧縮復調手段とをそ
なえ、送信手段からのパルス信号の送信タイミングと、
パルス圧縮復調手段によって得られたパルス圧縮信号に
基づく受信タイミングとの時間間隔によって目標までの
距離を測る際に、パルス圧縮変調手段により生成される
パルス信号を、同一振幅で且つ相互の周波数間隔が一定
である多数の正弦波を重畳して生成し、その反射エコー
に対し所定の圧縮処理を施すように構成したので、狭い
時間幅のパルスに対して高いパルス圧縮比を実現でき、
距離分解能,測距精度およびクラッタ除去を大幅に向上
させることができる。
縮レーダによれば、所定波形のパルス信号を生成するパ
ルス圧縮変調手段と、パルス圧縮変調手段からのパルス
信号を目標へ向け送信する送信手段と、目標から反射さ
れてきたパルス信号を受信する受信手段と、受信手段に
より受信されたパルス信号に対して圧縮処理を施すこと
によりパルス圧縮信号を得るパルス圧縮復調手段とをそ
なえ、送信手段からのパルス信号の送信タイミングと、
パルス圧縮復調手段によって得られたパルス圧縮信号に
基づく受信タイミングとの時間間隔によって目標までの
距離を測る際に、パルス圧縮変調手段により生成される
パルス信号を、同一振幅で且つ相互の周波数間隔が一定
である多数の正弦波を重畳して生成し、その反射エコー
に対し所定の圧縮処理を施すように構成したので、狭い
時間幅のパルスに対して高いパルス圧縮比を実現でき、
距離分解能,測距精度およびクラッタ除去を大幅に向上
させることができる。
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図3】本実施例によるm系統のパルス圧縮波形例を示
す図である。
す図である。
【図4】本実施例による50系統のパルス圧縮波形例を
示す図である。
示す図である。
1 パルス圧縮変調手段 1A パルス圧縮変調部 2 送信手段 2A 送信部 3 受信手段 3A 受信部 4 パルス圧縮復調手段 4A パルス圧縮復調部 5 発振器 6 加算器 7 ゲート 8 分離手段 8A 分離部 9 直交位相検波手段 9A 直交位相検波部 10 保持手段 10A 保持部 11 相関演算手段 11A 相関演算部 12 フィルタ 13 直交位相検波器 14 表示処理部 15 表示部 16 タイミング制御部 17 安定化局部発振器 18 デュプレクサ 19 送受用空中線 20 パルス圧縮レーダ 21 送信周波数変換部 22 送信電力増幅部 23 分配器 31 受信低雑音増幅部 32 受信周波数変換部 33 目標物体 80 分配器
Claims (6)
- 【請求項1】 所定波形のパルス信号を生成するパルス
圧縮変調手段(1)と、 該パルス圧縮変調部(1)からの該パルス信号を目標へ
向け送信する送信手段(2)と、 該目標から反射されてきた該パルス信号を受信する受信
手段(3)と、 該受信手段(3)により受信された該パルス信号に対し
て圧縮処理を施すことによりパルス圧縮信号を得るパル
ス圧縮復調手段(4)とをそなえ、 該送信手段(2)からの該パルス信号の送信タイミング
と、該パルス圧縮復調手段(4)によって得られた該パ
ルス圧縮信号に基づく受信タイミングとの時間間隔によ
って該目標までの距離を測るパルス圧縮レーダにおい
て、 該パルス圧縮変調手段(1)により生成される該パルス
信号が、同一振幅で且つ相互の周波数間隔が一定である
多数の正弦波を重畳して生成されることを特徴とする、
パルス圧縮レーダ。 - 【請求項2】 該パルス圧縮変調手段(1)が、 同一振幅で且つ相互の周波数間隔が一定である多数の正
弦波をそれぞれ発振する多数の発振器(5)と、 該多数の発振器(5)からそれぞれ発振された正弦波を
合成して重畳する加算器(6)と、 該加算器(6)からの信号を振幅変調するとともに所定
パルス幅の該パルス信号として該送信手段(2)へ出力
するゲート(7)とを有して構成されていることを特徴
とする請求項1記載のパルス圧縮レーダ。 - 【請求項3】 該パルス圧縮復調手段(4)が、 該受信手段(3)により受信された該パルス信号を周波
数成分ごとに分離する分離手段(8)と、 該分離手段(8)により分離された該パルス信号の各周
波数成分を並列的に直交位相検波する直交位相検波手段
(9)と、 該直交位相検波手段(9)による直交位相検波結果を保
持する保持手段(10)と、 該保持手段(10)により保持された直交位相検波結果
について各周波数成分間の相関演算を行ない、該相関演
算結果を該パルス圧縮信号として出力する相関演算手段
(11)とを有して構成されていることを特徴とする請
求項1または2に記載のパルス圧縮レーダ。 - 【請求項4】 該分離手段(8)が、各周波数成分につ
いて該所定パルス幅のパルス信号に対するマッチドフィ
ルタ処理を行なう多数のフィルタ(12)から構成され
ていることを特徴とする請求項3記載のパルス圧縮レー
ダ。 - 【請求項5】 該直交位相検波手段(9)が、各周波数
成分について、該パルス圧縮変調手段(1)の各発振器
(7)に基づいて得られる直交位相検波基準信号を用い
て直交位相検波を行なう多数の直交位相検波器(13)
から構成されていることを特徴とする請求項3または4
に記載のパルス圧縮レーダ。 - 【請求項6】 該相関演算手段(11)が、該保持手段
(10)を介して得られた各周波数成分についての直交
位相検波結果の各周波数成分間の相関を、高速フーリエ
変換により演算することを特徴とする請求項3〜5のい
ずれかに記載のパルス圧縮レーダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5130630A JPH06342063A (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | パルス圧縮レーダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5130630A JPH06342063A (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | パルス圧縮レーダ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06342063A true JPH06342063A (ja) | 1994-12-13 |
Family
ID=15038846
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5130630A Withdrawn JPH06342063A (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | パルス圧縮レーダ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06342063A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6040796A (en) * | 1997-03-18 | 2000-03-21 | Denso Corporation | Radar system installable in an automotive vehicle for detecting a target object |
US8681038B1 (en) * | 2011-03-09 | 2014-03-25 | Raytheon Company | Radar data processing |
-
1993
- 1993-06-01 JP JP5130630A patent/JPH06342063A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6040796A (en) * | 1997-03-18 | 2000-03-21 | Denso Corporation | Radar system installable in an automotive vehicle for detecting a target object |
US8681038B1 (en) * | 2011-03-09 | 2014-03-25 | Raytheon Company | Radar data processing |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000801 |