JPH06335623A - 脱気膜および脱気方法 - Google Patents
脱気膜および脱気方法Info
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- JPH06335623A JPH06335623A JP12700093A JP12700093A JPH06335623A JP H06335623 A JPH06335623 A JP H06335623A JP 12700093 A JP12700093 A JP 12700093A JP 12700093 A JP12700093 A JP 12700093A JP H06335623 A JPH06335623 A JP H06335623A
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- Japan
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- membrane
- degassing
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 多孔質層と非多孔質層とからなる複合膜であ
って、複合膜の多孔質層を構成する素材の酸素透過係数
が1×10-9[〔cm3(STP)・cm〕/〔cm2・
s・cmHg〕]以上であることを特徴とする脱気膜
で、更に該非多孔質層を構成する素材の酸素透過係数
が、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数の値以下で
ある脱気膜。およびに該脱気膜を用いる液体中の気体ま
たは揮発性物質の脱気方法。 【効果】 本発明は、液体から各種の気体または揮発性
物質を除去する膜式脱気において優れた脱気性能を有す
る脱気膜、即ち膜面積当りの脱気処理量が高く、低い溶
存気体濃度の液体の製造を可能にする脱気膜、およびに
該脱気膜を用いた脱気方法を提供する。
って、複合膜の多孔質層を構成する素材の酸素透過係数
が1×10-9[〔cm3(STP)・cm〕/〔cm2・
s・cmHg〕]以上であることを特徴とする脱気膜
で、更に該非多孔質層を構成する素材の酸素透過係数
が、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数の値以下で
ある脱気膜。およびに該脱気膜を用いる液体中の気体ま
たは揮発性物質の脱気方法。 【効果】 本発明は、液体から各種の気体または揮発性
物質を除去する膜式脱気において優れた脱気性能を有す
る脱気膜、即ち膜面積当りの脱気処理量が高く、低い溶
存気体濃度の液体の製造を可能にする脱気膜、およびに
該脱気膜を用いた脱気方法を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボイラー供給水の脱酸
素、人工透析液の脱酸素、半導体洗浄用水の脱酸素、電
気部品や金属部品の洗浄用水の脱酸素、逆浸透膜への供
給水の脱酸素、脱酸素による上・中水の赤水防止、貯蔵
水の微生物繁殖防止、冷却水などの配管の腐食防止、液
体中の気泡の除去および発生防止、廃水からの硫化水素
除去などの廃水処理、食用油やジュースなどの液状食品
の脱酸素、害虫駆除用脱酸素水の製造、硫化油の脱硫化
水素等の分野で必要とされる、液体に溶解している気体
または揮発製物質を、膜を用いて除去または回収するた
めの脱気膜および該膜を用いた脱気方法を提供する。
素、人工透析液の脱酸素、半導体洗浄用水の脱酸素、電
気部品や金属部品の洗浄用水の脱酸素、逆浸透膜への供
給水の脱酸素、脱酸素による上・中水の赤水防止、貯蔵
水の微生物繁殖防止、冷却水などの配管の腐食防止、液
体中の気泡の除去および発生防止、廃水からの硫化水素
除去などの廃水処理、食用油やジュースなどの液状食品
の脱酸素、害虫駆除用脱酸素水の製造、硫化油の脱硫化
水素等の分野で必要とされる、液体に溶解している気体
または揮発製物質を、膜を用いて除去または回収するた
めの脱気膜および該膜を用いた脱気方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】膜を介して、液体、例えば水(以下、特
に液体の種類を区別する必要がある場合以外は、液体が
水の場合について説明する)に溶解している気体または
揮発性物質を除去または回収(以下これらを脱気と称す
る)するための膜は、気体(揮発性物質の蒸気を含む)
を透過させ、液体を透過させない必要があり、このよう
な膜として、均質膜、疎水性多孔質膜、非多孔質層を有
する不均質膜、非多孔質層を有する複合膜などが使用さ
れている。
に液体の種類を区別する必要がある場合以外は、液体が
水の場合について説明する)に溶解している気体または
揮発性物質を除去または回収(以下これらを脱気と称す
る)するための膜は、気体(揮発性物質の蒸気を含む)
を透過させ、液体を透過させない必要があり、このよう
な膜として、均質膜、疎水性多孔質膜、非多孔質層を有
する不均質膜、非多孔質層を有する複合膜などが使用さ
れている。
【0003】これらの中で、気体を良く透過させ、水蒸
気を透過させにくい不均質膜や複合膜が脱気膜として優
れている。非多孔質層を有する複合膜とは、多孔質の支
持体層と非多孔質層とから成る構造の膜である。また、
多孔質層と非多孔質層とが同一の素材で形成されたもの
は不均質膜と呼ばれている。複合膜は、機械的強度が求
められる多孔質層と、透過選択性が求められる非多孔質
層にそれぞれ適する素材を採用できるため、優れた膜を
構成し易いという特徴がある。
気を透過させにくい不均質膜や複合膜が脱気膜として優
れている。非多孔質層を有する複合膜とは、多孔質の支
持体層と非多孔質層とから成る構造の膜である。また、
多孔質層と非多孔質層とが同一の素材で形成されたもの
は不均質膜と呼ばれている。複合膜は、機械的強度が求
められる多孔質層と、透過選択性が求められる非多孔質
層にそれぞれ適する素材を採用できるため、優れた膜を
構成し易いという特徴がある。
【0004】しかしながら従来、複合膜の製造において
多孔質層の構成素材の選定に当り、機械的強度や耐熱
性、寸法安定性、多孔質構造形成の容易さ、その表面に
非多孔質を形成する容易さ(界面張力や接着性など)な
どの条件で選定されているものの、多孔質層を構成する
素材の気体透過係数については全く考慮されていなかっ
た。
多孔質層の構成素材の選定に当り、機械的強度や耐熱
性、寸法安定性、多孔質構造形成の容易さ、その表面に
非多孔質を形成する容易さ(界面張力や接着性など)な
どの条件で選定されているものの、多孔質層を構成する
素材の気体透過係数については全く考慮されていなかっ
た。
【0005】
【発明が解決すべき課題】本発明者等は、脱気用の複合
膜において、従来考慮されていなかった多孔質層を構成
する素材の気体透過係数が、脱気性能に影響することを
見いだし、優れた脱気性能、即ち膜面積当りの脱気処理
量の向上や残存溶存気体濃度の低下を実現するため、多
孔質層の構成素材の気体透過係数の条件、および多孔質
層を構成する素材の気体透過係数と非多孔質層を構成す
る素材の気体透過係数との関係について鋭意検討した結
果、本発明に到達した。
膜において、従来考慮されていなかった多孔質層を構成
する素材の気体透過係数が、脱気性能に影響することを
見いだし、優れた脱気性能、即ち膜面積当りの脱気処理
量の向上や残存溶存気体濃度の低下を実現するため、多
孔質層の構成素材の気体透過係数の条件、および多孔質
層を構成する素材の気体透過係数と非多孔質層を構成す
る素材の気体透過係数との関係について鋭意検討した結
果、本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の要旨は、多
孔質層と非多孔質層からなる複合膜であって、多孔質層
を構成する素材の酸素透過係数が1×10-9[〔cm3
(STP)・cm〕/〔 cm2・s・cmHg〕]以上
であることを特徴とする脱気膜にある。以下、本発明の
要部について説明する。
孔質層と非多孔質層からなる複合膜であって、多孔質層
を構成する素材の酸素透過係数が1×10-9[〔cm3
(STP)・cm〕/〔 cm2・s・cmHg〕]以上
であることを特徴とする脱気膜にある。以下、本発明の
要部について説明する。
【0007】本発明の複合膜(単に膜と称する場合もあ
る)は、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数が1×
10-9[〔cm3(STP)・cm〕/〔cm2・s・c
mHg〕](以下同単位で記述する)以上であり、好ま
しくは2×10-9以上である。多孔質層を構成する素材
の酸素透過係数がこの値より低いと、膜の脱気性能が低
下する。多孔質層を構成する素材の酸素透過係数は高い
ほど好ましいが、1×10-8以上では効果が飽和し、そ
れ以上にしても脱気性能の向上は少なくなる。
る)は、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数が1×
10-9[〔cm3(STP)・cm〕/〔cm2・s・c
mHg〕](以下同単位で記述する)以上であり、好ま
しくは2×10-9以上である。多孔質層を構成する素材
の酸素透過係数がこの値より低いと、膜の脱気性能が低
下する。多孔質層を構成する素材の酸素透過係数は高い
ほど好ましいが、1×10-8以上では効果が飽和し、そ
れ以上にしても脱気性能の向上は少なくなる。
【0008】多孔質層を構成する素材として本発明に用
いることの出来る素材の例としては、4−メチルペンテ
ン−1系重合体が好ましい。本発明で言う4−メチルペ
ンテン−1系重合体とは、ポリ−4−メチルペンテン−
1および4−メチルペンテン−1を主成分とする共重合
体であり、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレ
ン、ブテン−1,ペンテンなどのオレフィンとの共重合
体であり、共重合体中の4−メチルペンテン−1の組成
比が60%以上のものである。また、ポリフェニレンオ
キサイドおよびその誘導体、例えば2,6−ジメチルポ
リフェニレンオキサイド、やポリフェニレンオキサイド
との共重合体も用いることができ、またこれらの混合物
であってもよい。
いることの出来る素材の例としては、4−メチルペンテ
ン−1系重合体が好ましい。本発明で言う4−メチルペ
ンテン−1系重合体とは、ポリ−4−メチルペンテン−
1および4−メチルペンテン−1を主成分とする共重合
体であり、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレ
ン、ブテン−1,ペンテンなどのオレフィンとの共重合
体であり、共重合体中の4−メチルペンテン−1の組成
比が60%以上のものである。また、ポリフェニレンオ
キサイドおよびその誘導体、例えば2,6−ジメチルポ
リフェニレンオキサイド、やポリフェニレンオキサイド
との共重合体も用いることができ、またこれらの混合物
であってもよい。
【0009】これらの中でも、ポリ−4−メチルペンテ
ン−1および2,6−ジメチルポリフェニレンオキサイ
ドが高い酸素透過速度と高い機械的強度を持ち、特に好
ましい。本発明においては、非多孔質層の酸素透過係数
も、複合膜の脱気特性に影響する場合がある。即ち、本
発明の脱気膜を使用するに当り、多孔質層側に液体が接
する使用方法においては、非多孔質層を構成する素材の
酸素透過係数そのものは脱気特性には影響しない。(但
し、非多孔質層の酸素透過速度は脱気特性に影響す
る。)しかし、非多孔質層側に液体が接する使用方法に
おいては、非多孔質層の構成素材が、どのような酸素透
過係数を有するかが脱気特性に影響する。
ン−1および2,6−ジメチルポリフェニレンオキサイ
ドが高い酸素透過速度と高い機械的強度を持ち、特に好
ましい。本発明においては、非多孔質層の酸素透過係数
も、複合膜の脱気特性に影響する場合がある。即ち、本
発明の脱気膜を使用するに当り、多孔質層側に液体が接
する使用方法においては、非多孔質層を構成する素材の
酸素透過係数そのものは脱気特性には影響しない。(但
し、非多孔質層の酸素透過速度は脱気特性に影響す
る。)しかし、非多孔質層側に液体が接する使用方法に
おいては、非多孔質層の構成素材が、どのような酸素透
過係数を有するかが脱気特性に影響する。
【0010】非多孔質層を構成する素材の酸素透過係数
が、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数の値以下、
好ましくは1/2以下である場合に脱気効果が大きく、
非多孔質層を構成する素材の酸素透過係数がこれより大
きい場合には、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数
の影響は小さくなる。なお、本発明における多孔質層を
構成する素材の気体透過係数と非多孔質層を構成する素
材の気体透過係数の関係は、膜を透過する気体種の透過
係数で比較すべきであるが、素材の酸素透過係数は、他
の種類の気体種の透過係数とほぼ比例関係にあり、酸素
透過係数で代表させることができる。
が、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数の値以下、
好ましくは1/2以下である場合に脱気効果が大きく、
非多孔質層を構成する素材の酸素透過係数がこれより大
きい場合には、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数
の影響は小さくなる。なお、本発明における多孔質層を
構成する素材の気体透過係数と非多孔質層を構成する素
材の気体透過係数の関係は、膜を透過する気体種の透過
係数で比較すべきであるが、素材の酸素透過係数は、他
の種類の気体種の透過係数とほぼ比例関係にあり、酸素
透過係数で代表させることができる。
【0011】非多孔質層の素材は、製膜性や製膜方法、
あるいは気体透過の選択性や水蒸気透過性などにより、
用途、目的に応じたものを選択できる。一般的に、酸素
透過係数の小さな素材は気体分離能が高く、また機械的
強度も高い。よって、溶存気体の脱気に物質選択性を持
たせたい場合や、水蒸気の透過を特に抑制したい場合、
高度の耐圧性や耐熱性を持たせたい場合には酸素透過係
数の小さな素材を選定する。
あるいは気体透過の選択性や水蒸気透過性などにより、
用途、目的に応じたものを選択できる。一般的に、酸素
透過係数の小さな素材は気体分離能が高く、また機械的
強度も高い。よって、溶存気体の脱気に物質選択性を持
たせたい場合や、水蒸気の透過を特に抑制したい場合、
高度の耐圧性や耐熱性を持たせたい場合には酸素透過係
数の小さな素材を選定する。
【0012】但し本発明において、非多孔質層を構成す
る素材として、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数
の値以下、好ましくは1/2以下であるような、比較的
低い酸素透過係数の素材を使用する場合でも、本発明の
膜の酸素透過速度が遅いことを意味するものではない。
本発明の膜の酸素透過速度は、1×10-6[〔cm
3(STP)〕/〔cm2・s・cmHg〕](以下度単
位で記述する)以上であることが好ましく、1×10-5
以上であることがさらに好ましい。酸素透過速度の高い
複合膜は、非多孔層の厚みを薄く成形することで実現で
きる。
る素材として、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数
の値以下、好ましくは1/2以下であるような、比較的
低い酸素透過係数の素材を使用する場合でも、本発明の
膜の酸素透過速度が遅いことを意味するものではない。
本発明の膜の酸素透過速度は、1×10-6[〔cm
3(STP)〕/〔cm2・s・cmHg〕](以下度単
位で記述する)以上であることが好ましく、1×10-5
以上であることがさらに好ましい。酸素透過速度の高い
複合膜は、非多孔層の厚みを薄く成形することで実現で
きる。
【0013】本発明の脱気膜の形態には特に制約はな
く、平膜、中空糸膜、管状膜などであってよい。しかし
中空糸膜が、優れた脱気性能を示す点で好ましい。本発
明の脱気膜は、それぞれ1層以上の多孔質層と非多孔質
層とからなる複合膜であり、各層の数や積層順序などの
構造は何ら限定されない。例えば、膜の一方の側が非多
孔質層であり他の側が多孔質層である2層以上の多層構
造の膜であってもよく、非多孔質層の両面に多孔質層が
形成された3層以上の多層構造の膜であってもよく、ま
た多孔質層の両面に非多孔質層が形成された3層以上の
多層構造の膜であってもよい。
く、平膜、中空糸膜、管状膜などであってよい。しかし
中空糸膜が、優れた脱気性能を示す点で好ましい。本発
明の脱気膜は、それぞれ1層以上の多孔質層と非多孔質
層とからなる複合膜であり、各層の数や積層順序などの
構造は何ら限定されない。例えば、膜の一方の側が非多
孔質層であり他の側が多孔質層である2層以上の多層構
造の膜であってもよく、非多孔質層の両面に多孔質層が
形成された3層以上の多層構造の膜であってもよく、ま
た多孔質層の両面に非多孔質層が形成された3層以上の
多層構造の膜であってもよい。
【0014】この第1の膜は代表的には各1層からなる
膜であって酸素透過速度の高い膜を形成し易く、第2の
膜は代表的には3層膜であって取扱性が良く、第3の膜
は代表的には多層膜であってピンホールが生じにくく、
また有機溶剤系の脱気に適するという特徴がある。膜が
中空糸膜の場合には、非多孔質層は外側に形成されてい
ても、内側に形成されていても、中間層に形成されてい
てもよい。多孔質層は膜の厚み方向に孔径分布を持っ
た、いわゆる非対称構造であってもよい。多孔質層の厚
みは任意であるが、5μm〜1mmが適当である。また
多孔質層における細孔の孔径も特に限定されず、0.0
05μm〜100μmが好ましい。非多孔質層の厚みも
任意であり、0.01〜100μmが好ましい。
膜であって酸素透過速度の高い膜を形成し易く、第2の
膜は代表的には3層膜であって取扱性が良く、第3の膜
は代表的には多層膜であってピンホールが生じにくく、
また有機溶剤系の脱気に適するという特徴がある。膜が
中空糸膜の場合には、非多孔質層は外側に形成されてい
ても、内側に形成されていても、中間層に形成されてい
てもよい。多孔質層は膜の厚み方向に孔径分布を持っ
た、いわゆる非対称構造であってもよい。多孔質層の厚
みは任意であるが、5μm〜1mmが適当である。また
多孔質層における細孔の孔径も特に限定されず、0.0
05μm〜100μmが好ましい。非多孔質層の厚みも
任意であり、0.01〜100μmが好ましい。
【0015】非多孔質層とは、該層を貫く細孔(連通細
孔。ピンホ−ルと呼ぶ場合もある)が存在しないもので
あるが、実質的には多少の連通細孔が存在することも許
容される。非多孔質層に存在する連通細孔の許容量は気
体透過測定により判定できる。非多孔質層にピンホール
が全く存在しない場合には、膜の酸素/窒素透過速度比
(理想的分離係数とも呼ばれる)は素材のそれと一致す
るが、わずかでもピンホ−ルが存在すると急激に低下
し、ピンホ−ルの増加とともに、多孔質膜の透過機構で
あるクヌ−セン流機構の理想的分離係数(=0.934
5)に近付く。本発明の膜は酸素/窒素透過速度比が
0.96以上のものである。
孔。ピンホ−ルと呼ぶ場合もある)が存在しないもので
あるが、実質的には多少の連通細孔が存在することも許
容される。非多孔質層に存在する連通細孔の許容量は気
体透過測定により判定できる。非多孔質層にピンホール
が全く存在しない場合には、膜の酸素/窒素透過速度比
(理想的分離係数とも呼ばれる)は素材のそれと一致す
るが、わずかでもピンホ−ルが存在すると急激に低下
し、ピンホ−ルの増加とともに、多孔質膜の透過機構で
あるクヌ−セン流機構の理想的分離係数(=0.934
5)に近付く。本発明の膜は酸素/窒素透過速度比が
0.96以上のものである。
【0016】本発明の複合膜の製造方法についても何ら
制約を設ける必要はない。素材に適した方法を選択する
ことができる。例えば、多孔質層の形成方法として、溶
融法、湿式法、乾式法、半湿式乾式法、冷却法、ブレン
ド−溶出法などが使用できるし、非多孔質層の成形方法
としては、コーティング法、液面展開法、界面重合法、
光重合法、共押出し法、不均質膜の表面改質などの方法
が挙げられる。
制約を設ける必要はない。素材に適した方法を選択する
ことができる。例えば、多孔質層の形成方法として、溶
融法、湿式法、乾式法、半湿式乾式法、冷却法、ブレン
ド−溶出法などが使用できるし、非多孔質層の成形方法
としては、コーティング法、液面展開法、界面重合法、
光重合法、共押出し法、不均質膜の表面改質などの方法
が挙げられる。
【0017】本発明の脱気方法は、多孔質層と非多孔質
層とからなる複合膜を介して液体に溶解している気体を
脱気する方法であって、該複合膜の多孔質層を構成する
素材の酸素透過係数が1×10-9以上であることを特徴
とする脱気方法である。
層とからなる複合膜を介して液体に溶解している気体を
脱気する方法であって、該複合膜の多孔質層を構成する
素材の酸素透過係数が1×10-9以上であることを特徴
とする脱気方法である。
【0018】本発明の脱気方法は、液体に溶解している
気体や揮発性物質を膜を透過させることにより除去また
は回収する方法であり、(1)膜の片側に脱気すべき液
体を接触させ他の側を減圧する方法、(2)膜の片側に
脱気すべき液体を接触させ、他の側に脱気すべき気体以
外の気体を流す方法、(3)膜の片側に脱気すべき液体
を接触させ、他の側に脱気すべき気体を溶解していない
液体を流す方法、(4)膜の片側に脱気すべき液体を接
触させ、他の側に脱気すべき気体の吸収剤を配する方法
などを採り得る。
気体や揮発性物質を膜を透過させることにより除去また
は回収する方法であり、(1)膜の片側に脱気すべき液
体を接触させ他の側を減圧する方法、(2)膜の片側に
脱気すべき液体を接触させ、他の側に脱気すべき気体以
外の気体を流す方法、(3)膜の片側に脱気すべき液体
を接触させ、他の側に脱気すべき気体を溶解していない
液体を流す方法、(4)膜の片側に脱気すべき液体を接
触させ、他の側に脱気すべき気体の吸収剤を配する方法
などを採り得る。
【0019】本発明に於ては、膜の表裏が非対称である
場合、膜のどちら側に脱気すべき液体を流すことも可能
である。例えば、膜の一方の側が非多孔質層であり他の
側が多孔質層である2層以上の多層構造の膜、代表的に
は各1層から成る膜の場合には、用途目的に応じて、多
孔質層側あるいは非多孔質層側に脱気すべき液体を流す
ことができる。例えば、脱気すべき液体が水であり多孔
質層を構成する素材が疎水性である場合などは、多孔質
層側に脱気すべき液体を流すことができる。
場合、膜のどちら側に脱気すべき液体を流すことも可能
である。例えば、膜の一方の側が非多孔質層であり他の
側が多孔質層である2層以上の多層構造の膜、代表的に
は各1層から成る膜の場合には、用途目的に応じて、多
孔質層側あるいは非多孔質層側に脱気すべき液体を流す
ことができる。例えば、脱気すべき液体が水であり多孔
質層を構成する素材が疎水性である場合などは、多孔質
層側に脱気すべき液体を流すことができる。
【0020】この脱気方法は、本発明の効果が大きく現
れるため好ましい。多孔質膜による脱気の場合、空孔率
が低いと脱気特性も低下することが知られているが、本
発明の脱気方法においては、多孔質層の空孔率の影響は
ほとんど見られない。そのため、空孔率が低く強度の高
い膜を使用することができる。さらに、非多孔質層を構
成する素材を選択するに当って疎水性/親水性や、膨潤
性などの制約がなくなる利点がある。(これらのこと
は、両表面が多孔質層である膜を使用する場合も同様で
ある。)
れるため好ましい。多孔質膜による脱気の場合、空孔率
が低いと脱気特性も低下することが知られているが、本
発明の脱気方法においては、多孔質層の空孔率の影響は
ほとんど見られない。そのため、空孔率が低く強度の高
い膜を使用することができる。さらに、非多孔質層を構
成する素材を選択するに当って疎水性/親水性や、膨潤
性などの制約がなくなる利点がある。(これらのこと
は、両表面が多孔質層である膜を使用する場合も同様で
ある。)
【0021】一方、脱気すべき液体の表面張力が小さい
場合、例えば有機液体や界面活性剤含有水の場合には、
非多孔質層側に脱気すべき液体を流すことが好適であ
る。液体は非多孔質層により遮蔽され、多孔質層の細孔
を充填することがない。(両表面に非多孔質層を有する
膜を使用する場合も同様である。) 本発明の脱気方法はこれらのいずれの場合にも効果を発
揮するが、非多孔質層側に脱気すべき液体を流す場合に
は、本発明の効果の程度は、非多孔質層を構成する素材
の気体透過係数の値や、非多孔質層の厚みなどにも依存
する。
場合、例えば有機液体や界面活性剤含有水の場合には、
非多孔質層側に脱気すべき液体を流すことが好適であ
る。液体は非多孔質層により遮蔽され、多孔質層の細孔
を充填することがない。(両表面に非多孔質層を有する
膜を使用する場合も同様である。) 本発明の脱気方法はこれらのいずれの場合にも効果を発
揮するが、非多孔質層側に脱気すべき液体を流す場合に
は、本発明の効果の程度は、非多孔質層を構成する素材
の気体透過係数の値や、非多孔質層の厚みなどにも依存
する。
【0022】本発明は、液体から酸素、窒素、炭酸ガ
ス、塩素、水素、硫化水素などの各種の気体を除去する
用途、即ち、ボイラー供給水の脱酸素、人工透析液の脱
酸素、半導体洗浄用水の脱酸素、電気部品や金属部品の
洗浄用水の脱酸素、逆浸透膜への供給水の脱酸素、脱酸
素による上・中水の赤水防止、貯蔵水の微生物繁殖防
止、冷却水などの配管の腐食防止、液体中の気泡の除去
および発生防止、廃水からの硫化水素除去などの廃水処
理、食用油やジュースなどの液状食品の脱酸素、害虫駆
除用脱酸素水の製造、硫化油の脱硫化水素等の用途分野
で使用できる。
ス、塩素、水素、硫化水素などの各種の気体を除去する
用途、即ち、ボイラー供給水の脱酸素、人工透析液の脱
酸素、半導体洗浄用水の脱酸素、電気部品や金属部品の
洗浄用水の脱酸素、逆浸透膜への供給水の脱酸素、脱酸
素による上・中水の赤水防止、貯蔵水の微生物繁殖防
止、冷却水などの配管の腐食防止、液体中の気泡の除去
および発生防止、廃水からの硫化水素除去などの廃水処
理、食用油やジュースなどの液状食品の脱酸素、害虫駆
除用脱酸素水の製造、硫化油の脱硫化水素等の用途分野
で使用できる。
【0023】また、水中に溶解あるいは分散して存在す
る揮発性物質、例えばトリハロメタン、トリクロロエチ
レン、トリクロロエタン、メタノール、アセトンなどを
除去する用途として、廃水処理や上水の浄化に使用でき
る。さらに、上・中水に含まれるアンモニア、クロラミ
ン、2メチルイソボルネオ−ルなどの悪臭物質を除去す
る脱臭装置として使用できる。
る揮発性物質、例えばトリハロメタン、トリクロロエチ
レン、トリクロロエタン、メタノール、アセトンなどを
除去する用途として、廃水処理や上水の浄化に使用でき
る。さらに、上・中水に含まれるアンモニア、クロラミ
ン、2メチルイソボルネオ−ルなどの悪臭物質を除去す
る脱臭装置として使用できる。
【0024】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに具体的に説
明するが、もとより、これらに本発明が制約されるもの
ではない。
明するが、もとより、これらに本発明が制約されるもの
ではない。
【0025】[実施例1]本実施例では、多孔質層の構
成素材の酸素透過係数が1×10-9[〔cm3(ST
P)・cm〕/〔cm2・s・cmHg〕](以下同単
位)以上であり、非多孔質層を構成する素材の酸素透過
係数が、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数より低
い複合膜の例を示す。
成素材の酸素透過係数が1×10-9[〔cm3(ST
P)・cm〕/〔cm2・s・cmHg〕](以下同単
位)以上であり、非多孔質層を構成する素材の酸素透過
係数が、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数より低
い複合膜の例を示す。
【0026】(複合膜の作製)ポリ−4−メチルペンテ
ン−1(酸素透過係数=2.0×10-9、酸素/窒素透
過係数比=4.2)を使用し、特開昭63−26412
7「多孔質膜型気液接触装置」の実施例1に開示されて
いる方法と同様の溶融紡糸方法により、外径約260μ
m、内径約200μmの多孔質中空糸膜を作製した。こ
の中空糸膜の内表面には長径0.02μm、短径0.0
1μmの細孔が開口しており、外表面には長径0.04
μm、短径0.02μmの細孔が開口していた。
ン−1(酸素透過係数=2.0×10-9、酸素/窒素透
過係数比=4.2)を使用し、特開昭63−26412
7「多孔質膜型気液接触装置」の実施例1に開示されて
いる方法と同様の溶融紡糸方法により、外径約260μ
m、内径約200μmの多孔質中空糸膜を作製した。こ
の中空糸膜の内表面には長径0.02μm、短径0.0
1μmの細孔が開口しており、外表面には長径0.04
μm、短径0.02μmの細孔が開口していた。
【0027】また水銀ポロシメータメーターにより測定
した空孔率は32%であった。この中空糸多孔質膜を酸
素プラズマ処理により親水化したところ、水との接触角
が115度から77度に低下した。その後、中空糸膜
を、平均分子量32万のポリスチレンの0.3%メチル
エチルケトン(MEK)溶液に浸漬し、100℃で熱風
乾燥した。このコーティング操作を3回繰り返して作製
した複合膜の気体透過特性は、酸素透過速度=1.1×
10-5、酸素/窒素透過速度比=2.2であった。
した空孔率は32%であった。この中空糸多孔質膜を酸
素プラズマ処理により親水化したところ、水との接触角
が115度から77度に低下した。その後、中空糸膜
を、平均分子量32万のポリスチレンの0.3%メチル
エチルケトン(MEK)溶液に浸漬し、100℃で熱風
乾燥した。このコーティング操作を3回繰り返して作製
した複合膜の気体透過特性は、酸素透過速度=1.1×
10-5、酸素/窒素透過速度比=2.2であった。
【0028】(脱気試験1)この中空糸複合膜100本
(外表面積123cm2)を、第2図に記載されている
内容積500mlの試験装置に装着し、中空糸膜の外側
(非多孔質層側)には溶存酸素濃度8.5重量ppm
(以下重量ppmを単にppmと記載する)の空気飽和
水を、攪拌しつつ10ml/分で流し、中空糸内側は水
流アスピレ−タ−にて約17torrに減圧した。この
時の流出液の溶存酸素濃度は0.90ppmであった。
(外表面積123cm2)を、第2図に記載されている
内容積500mlの試験装置に装着し、中空糸膜の外側
(非多孔質層側)には溶存酸素濃度8.5重量ppm
(以下重量ppmを単にppmと記載する)の空気飽和
水を、攪拌しつつ10ml/分で流し、中空糸内側は水
流アスピレ−タ−にて約17torrに減圧した。この
時の流出液の溶存酸素濃度は0.90ppmであった。
【0029】(脱気試験2)この中空糸膜200本(内
表面積188cm2)を第1図に示す形状のモジュール
に組み込み、中空糸膜内側(多孔質層側)に溶存酸素濃
度8.5ppmの空気飽和水を10ml/分で流し、中
空糸外側は水流アスピレ−タ−にて約17torrに減
圧した。この時、流出液の溶存酸素濃度は0.18pp
mであった。
表面積188cm2)を第1図に示す形状のモジュール
に組み込み、中空糸膜内側(多孔質層側)に溶存酸素濃
度8.5ppmの空気飽和水を10ml/分で流し、中
空糸外側は水流アスピレ−タ−にて約17torrに減
圧した。この時、流出液の溶存酸素濃度は0.18pp
mであった。
【0030】[比較例1]本比較例では、多孔質層を構
成する素材の気体透過係数が1.0×10-9未満であ
り、非多孔質層を構成する素材の気体透過係数が多孔質
層を構成する素材の気体透過係数より低い場合の例を示
す。
成する素材の気体透過係数が1.0×10-9未満であ
り、非多孔質層を構成する素材の気体透過係数が多孔質
層を構成する素材の気体透過係数より低い場合の例を示
す。
【0031】(複合膜の作製)ポリプロピレン(酸素透
過係数=1.0×10-10、酸素/窒素透過係数比=
3.1)を使用し、特開昭53−38715「多孔質ポ
リプロピレン中空糸の製造方法」に開示されている溶融
紡糸方法により、外径約260μm、内径約200μm
の多孔質中空糸膜を作製した。この中空糸膜の内外両表
面には長径0.03μm、短径0.02μmの細孔が開
口していた。また水銀ポロシメータメーターにより測定
した空孔率は35%であった。この中空糸多孔質膜を酸
素プラズマ処理により親水化したところ、水との接触角
が95度から70度に低下した。この中空糸膜に、実施
例1と同様のコーティング処理を行うことにより作製し
た複合膜の気体透過特性は、酸素透過速度=1.1×1
0-5、酸素/窒素透過速度比=1.2であった。
過係数=1.0×10-10、酸素/窒素透過係数比=
3.1)を使用し、特開昭53−38715「多孔質ポ
リプロピレン中空糸の製造方法」に開示されている溶融
紡糸方法により、外径約260μm、内径約200μm
の多孔質中空糸膜を作製した。この中空糸膜の内外両表
面には長径0.03μm、短径0.02μmの細孔が開
口していた。また水銀ポロシメータメーターにより測定
した空孔率は35%であった。この中空糸多孔質膜を酸
素プラズマ処理により親水化したところ、水との接触角
が95度から70度に低下した。この中空糸膜に、実施
例1と同様のコーティング処理を行うことにより作製し
た複合膜の気体透過特性は、酸素透過速度=1.1×1
0-5、酸素/窒素透過速度比=1.2であった。
【0032】(脱気試験3)実施例1の脱気試験1と同
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は1.2
9ppmであった。
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は1.2
9ppmであった。
【0033】(脱気試験4)実施例1の脱気試験2と同
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は0.2
8ppmであった。
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は0.2
8ppmであった。
【0034】[実施例2]本実施例では、多孔質層を構
成する素材の酸素透過係数が1×10-9以上であり、非
多孔質層を構成する素材の酸素透過係数が、多孔質層を
構成する素材の酸素透過係数より高い複合膜の例を示
す。
成する素材の酸素透過係数が1×10-9以上であり、非
多孔質層を構成する素材の酸素透過係数が、多孔質層を
構成する素材の酸素透過係数より高い複合膜の例を示
す。
【0035】(複合膜の作製)コーティング処理が、
0.2torrのヘキサメチルジシロキサン存在下、5
0w、30分間のプラズマ重合であること以外は実施例
1と同様にして中空糸複合膜を作製した。得られた複合
膜の気体透過特性は、酸素透過速度=3.1×10-5、
酸素/窒素透過速度比=1.8であった。
0.2torrのヘキサメチルジシロキサン存在下、5
0w、30分間のプラズマ重合であること以外は実施例
1と同様にして中空糸複合膜を作製した。得られた複合
膜の気体透過特性は、酸素透過速度=3.1×10-5、
酸素/窒素透過速度比=1.8であった。
【0036】(脱気試験5)実施例1の脱気試験1と同
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は0.8
9ppmであった。
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は0.8
9ppmであった。
【0037】(脱気試験6)実施例1の脱気試験2と同
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は0.1
8ppmであった。
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は0.1
8ppmであった。
【0038】[比較例2]本比較例では、多孔質層を構
成する素材の酸素透過係数が1×10-9未満であり、非
多孔質層を構成する素材の酸素透過係数が、多孔質層を
構成する素材の酸素透過係数より高い複合膜の例を示
す。
成する素材の酸素透過係数が1×10-9未満であり、非
多孔質層を構成する素材の酸素透過係数が、多孔質層を
構成する素材の酸素透過係数より高い複合膜の例を示
す。
【0039】(複合膜の作製)コーティング処理が、
0.2rorrのヘキサメチルジシロキサン存在下、5
0w、30分間のプラズマ重合であること以外は実施例
1と同様にして中空糸複合膜を作製した。得られた複合
膜の気体透過特性は、酸素透過速度=2.9×10-5、
酸素/窒素透過速度比=1.3であった。
0.2rorrのヘキサメチルジシロキサン存在下、5
0w、30分間のプラズマ重合であること以外は実施例
1と同様にして中空糸複合膜を作製した。得られた複合
膜の気体透過特性は、酸素透過速度=2.9×10-5、
酸素/窒素透過速度比=1.3であった。
【0040】(脱気試験7)実施例1の脱気試験1と同
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は0.9
2ppmであった。
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は0.9
2ppmであった。
【0041】(脱気試験8)実施例1の脱気試験2と同
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は0.2
5ppmであった。
様の試験を行った結果、流出液の溶存酸素濃度は0.2
5ppmであった。
【0042】
【効果】 本発明は、液体から各種の気体または揮発性
物質を除去する膜式脱気において優れた脱気性能を有す
る脱気膜、即ち膜面積当りの脱気処理量が高く、低い溶
存気体濃度の液体の製造を可能にする脱気膜、およびに
該脱気膜を用いた脱気方法を提供する。
物質を除去する膜式脱気において優れた脱気性能を有す
る脱気膜、即ち膜面積当りの脱気処理量が高く、低い溶
存気体濃度の液体の製造を可能にする脱気膜、およびに
該脱気膜を用いた脱気方法を提供する。
【0043】
【図1】本発明による中空糸膜を装着した気液接触モジ
ュールの模式図である。
ュールの模式図である。
【図2】本発明を評価するための測定装置の模式図であ
る。
る。
1:筒体 2:中空糸膜 3:樹脂封止部 4:気体導入口 5:気体排出口 6:液体導入口 7:液体排出口 11:ケース 12:磁気攪拌機 13:攪拌子 14:酸素センサー 15:液体導入口 16:液体排出口 17:気体導入口 18:気体排出口 19,20:バルブ 21:中空糸膜 22:ゴム栓 23:樹脂封止部
Claims (11)
- 【請求項1】 多孔質層と非多孔質層とからなる複合膜
であって、複合膜の多孔質層を構成する素材の酸素透過
係数が1×10-9[〔cm3(STP)・cm〕/〔cm2
・s・cmHg〕]以上であることを特徴とする脱気
膜。 - 【請求項2】 多孔質層を構成する素材が、4−メチル
ペンテン−1系重合体である請求項1記載の脱気膜。 - 【請求項3】 複合膜が中空糸膜である請求項1記載の
脱気膜。 - 【請求項4】 非多孔質層を構成する素材の酸素透過係
数が、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数の値以下
である請求項1、2または3記載の脱気膜。 - 【請求項5】 非多孔質層と多孔質層の構成素材の酸素
透過係数が1×10-9[〔cm3(STP)・cm〕/
〔cm2・s・cmHg〕]以上である多孔質層とから
なる複合膜を用いることを特徴とする、液体に溶解して
いる気体または揮発性物質の脱気方法。 - 【請求項6】 非多孔質層を構成する素材の酸素透過係
数が、多孔質層を構成する素材の酸素透過係数の値以下
である請求項5記載の脱気方法。 - 【請求項7】 多孔質層を構成する素材が、4−メチル
ペンテン−1系重合体である請求項5記載の脱気方法。 - 【請求項8】 複合膜が中空糸膜である請求項5記載の
脱気方法。 - 【請求項9】 複合膜の多孔質層側に液体を接触させる
請求項5〜8のいずれか1つに記載の脱気方法。 - 【請求項10】 液体が、水または水溶液である請求項
5〜8のいずれか1つに記載の脱気方法。 - 【請求項11】 脱気する気体が酸素である請求項5〜
8のいずれか1つに記載の脱気方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12700093A JPH06335623A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 脱気膜および脱気方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12700093A JPH06335623A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 脱気膜および脱気方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06335623A true JPH06335623A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=14949198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12700093A Pending JPH06335623A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 脱気膜および脱気方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06335623A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU668267B2 (en) * | 1992-11-26 | 1996-04-26 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Method for preventing and treating disturbances of intestinal mucous membrane |
WO1999017866A1 (en) * | 1997-10-02 | 1999-04-15 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Composite hollow fiber membrane |
EP1052011A1 (en) * | 1997-04-30 | 2000-11-15 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Ink deaerating hollow yarn membrane, ink deaerating method, ink deaerating apparatus, ink cartridge manufacturing method, and ink |
US6328785B1 (en) | 1998-12-11 | 2001-12-11 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method of degassing aqueous coating solution |
WO2013147187A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 三菱レイヨン株式会社 | 複合中空糸膜及び中空糸膜モジュール |
JP2013202475A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Sumitomo Metal Mining Engineering Co Ltd | アンモニア含有排水からのアンモニア除去方法 |
JP2015071712A (ja) * | 2013-10-03 | 2015-04-16 | コニカミノルタ株式会社 | 塗布液の製造方法 |
US9120053B2 (en) | 2010-09-29 | 2015-09-01 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Polyolefin-composite hollow-fiber membrane and manufacturing method for same, and hollow-fiber membrane module |
WO2017104638A1 (ja) * | 2015-12-14 | 2017-06-22 | Dic株式会社 | 酒類の製造方法および酒類の脱気方法 |
JP2017112900A (ja) * | 2015-12-24 | 2017-06-29 | Dic株式会社 | 天然色素含有飲料およびその製造方法 |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP12700093A patent/JPH06335623A/ja active Pending
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU668267B2 (en) * | 1992-11-26 | 1996-04-26 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Method for preventing and treating disturbances of intestinal mucous membrane |
US6860922B2 (en) | 1997-04-30 | 2005-03-01 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Hollow fiber membrane for the degassing of inks, ink degassing method, ink degassing apparatus, method for the fabrication of an ink cartridge, and ink |
EP1052011A4 (en) * | 1997-04-30 | 2002-04-24 | Mitsubishi Rayon Co | HOLLOW FIBER MEMBRANE FOR DEACERATING INK, METHOD AND DEVICE FOR DEACERATING INK, METHOD FOR MANUFACTURING INK CARTRIDGE, AND INK |
US6824261B2 (en) | 1997-04-30 | 2004-11-30 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Hollow fiber membrane for the degassing of inks, ink degassing method, ink degassing apparatus, method for the fabrication of an ink cartridge, and ink |
US6858063B2 (en) | 1997-04-30 | 2005-02-22 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Hollow fiber membrane for the degassing of inks, ink degassing method, ink degassing apparatus, method for the fabrication of an ink cartridge, and ink |
EP1052011A1 (en) * | 1997-04-30 | 2000-11-15 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Ink deaerating hollow yarn membrane, ink deaerating method, ink deaerating apparatus, ink cartridge manufacturing method, and ink |
US6379796B1 (en) | 1997-10-02 | 2002-04-30 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Composite hollow fiber membrane |
WO1999017866A1 (en) * | 1997-10-02 | 1999-04-15 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Composite hollow fiber membrane |
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JP2013202475A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Sumitomo Metal Mining Engineering Co Ltd | アンモニア含有排水からのアンモニア除去方法 |
WO2013147187A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 三菱レイヨン株式会社 | 複合中空糸膜及び中空糸膜モジュール |
JPWO2013147187A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2015-12-14 | 三菱レイヨン株式会社 | 複合中空糸膜及び中空糸膜モジュール |
US9694313B2 (en) | 2012-03-30 | 2017-07-04 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Composite hollow fiber membrane and hollow fiber membrane module |
JP2015071712A (ja) * | 2013-10-03 | 2015-04-16 | コニカミノルタ株式会社 | 塗布液の製造方法 |
WO2017104638A1 (ja) * | 2015-12-14 | 2017-06-22 | Dic株式会社 | 酒類の製造方法および酒類の脱気方法 |
JPWO2017104638A1 (ja) * | 2015-12-14 | 2018-08-09 | Dic株式会社 | 酒類の製造方法および酒類の脱気方法 |
JP2017112900A (ja) * | 2015-12-24 | 2017-06-29 | Dic株式会社 | 天然色素含有飲料およびその製造方法 |
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