JPH0633524B2 - 高弾性繊維 - Google Patents
高弾性繊維Info
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- JPH0633524B2 JPH0633524B2 JP60147830A JP14783085A JPH0633524B2 JP H0633524 B2 JPH0633524 B2 JP H0633524B2 JP 60147830 A JP60147830 A JP 60147830A JP 14783085 A JP14783085 A JP 14783085A JP H0633524 B2 JPH0633524 B2 JP H0633524B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ポリカーボネート共重合体の高弾性繊維に
関する。
関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来からポリカーボネートは耐熱性および機械的性質の
優れた重合体としてよく知られている。このポリカーボ
ネートを紡糸することにより繊維を得る方法として、特
公昭35−17916号公報あるいは特公昭36−15
377号公報に記載されたものがある。
優れた重合体としてよく知られている。このポリカーボ
ネートを紡糸することにより繊維を得る方法として、特
公昭35−17916号公報あるいは特公昭36−15
377号公報に記載されたものがある。
ところで、近年では、ポリカーボネート繊維を合成樹脂
等の補強材として使用しているのであるが、強度の大き
な合成樹脂とするためには、この合成樹脂中に配合する
ポリカーボネートは可能な限り高弾性率を有することが
要望されている。
等の補強材として使用しているのであるが、強度の大き
な合成樹脂とするためには、この合成樹脂中に配合する
ポリカーボネートは可能な限り高弾性率を有することが
要望されている。
しかしながら、前記方法により得られるポリカーボネー
ト繊維は、近年に要望されているような十分に高い弾性
率を有するものとは言えない。
ト繊維は、近年に要望されているような十分に高い弾性
率を有するものとは言えない。
この発明は前記事情に基づいてなされたものである。
すなわち、この発明の目的は、従来法により得られるポ
リカーボネート繊維よりも高い弾性率を有するポリカー
ボネート繊維を提供することを目的とする。
リカーボネート繊維よりも高い弾性率を有するポリカー
ボネート繊維を提供することを目的とする。
[前記問題点を解決するための手段] 前記目的を達成するためにこの発明者が鋭意研究したと
ころ、特定の粘度平均分子量及び共重合組成を有するポ
リカーボネート共重合体を湿式紡糸した後に延伸すると
高弾性繊維が得られることを見出してこの発明に到達し
た。
ころ、特定の粘度平均分子量及び共重合組成を有するポ
リカーボネート共重合体を湿式紡糸した後に延伸すると
高弾性繊維が得られることを見出してこの発明に到達し
た。
すなわち、前記目的を達成するためのこの発明の概要
は、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンと、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシビフェニル
及びジヒドロキシナフタレンからなる群より選択される
全芳香族二価フェノールと、ホスゲンおよび/または炭
酸ジエステルとから得られ、粘度平均分子量が100,000
〜500,000であり、かつ前記全芳香族二価フェノールを
5〜50モル%の割合で含有するポリカーボネート共重合
体を湿式紡糸した後に延伸することを特徴とする高弾性
繊維である。
は、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンと、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシビフェニル
及びジヒドロキシナフタレンからなる群より選択される
全芳香族二価フェノールと、ホスゲンおよび/または炭
酸ジエステルとから得られ、粘度平均分子量が100,000
〜500,000であり、かつ前記全芳香族二価フェノールを
5〜50モル%の割合で含有するポリカーボネート共重合
体を湿式紡糸した後に延伸することを特徴とする高弾性
繊維である。
この発明において重要なことは、特定の全芳香族二価フ
ェノールを共重合体の原料として得られる、特定の粘度
平均分子量を有し、かつ特定の全芳香族二価フェノール
を特定の割合で含有するポリカーボネート共重合体を使
用することである。
ェノールを共重合体の原料として得られる、特定の粘度
平均分子量を有し、かつ特定の全芳香族二価フェノール
を特定の割合で含有するポリカーボネート共重合体を使
用することである。
前記ポリカーボネート共重合体は、2,2−ビス(4′
−ヒドロキシフェニル)プロパンとジヒドロキシベンゼ
ン、ジヒドロキシビフェニル及びジヒドロキシナフタレ
ンからなる群より選択される全芳香族二価フェノールと
ホスゲンおよび/または炭酸ジフェニルとから製造する
ことができる。
−ヒドロキシフェニル)プロパンとジヒドロキシベンゼ
ン、ジヒドロキシビフェニル及びジヒドロキシナフタレ
ンからなる群より選択される全芳香族二価フェノールと
ホスゲンおよび/または炭酸ジフェニルとから製造する
ことができる。
前記全芳香族二価フェノールとしては、たとえば、一般
式 HO−Ar−OH (ただし、式中Arは、フェニレン基、ビフェニレン基
およびナフチレン基のいずれかを表わす。)で表わされ
るものを使用することができ、ジヒドロキシベンゼン、
ジヒドロキシビフェニル及びジヒドロキシナフタレンか
らなる群より選択することができる。これらの具体例と
しては、1,2−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒ
ドロキシベンゼン、1,4−ジヒドロキシベンゼン、
1,2′−ジヒドロキシビフェニル、1,3′−ジヒド
ロキシビフェニル、2,2′−ジヒドロキシビフェニ
ル、2,3′−ジヒドロキシビフェニル、2,4′−ジ
ヒドロキシビフェニル、3,3′−ジヒドロキシビフェ
ニル、3,4′−ジヒドロキシビフェニル、4,4′−
ジヒドロキシビフェニル、1,5−ジヒドロキシナフタ
レン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒ
ドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒド
ロキシナフタレン等が挙げられる。これらの中でも、
1,4−ジヒドロキシベンゼン(ハイドロキノン)、
4,4′−ジヒドロキシビフェニル、1,6−ジヒドロ
キシナフタレンが好ましい。
式 HO−Ar−OH (ただし、式中Arは、フェニレン基、ビフェニレン基
およびナフチレン基のいずれかを表わす。)で表わされ
るものを使用することができ、ジヒドロキシベンゼン、
ジヒドロキシビフェニル及びジヒドロキシナフタレンか
らなる群より選択することができる。これらの具体例と
しては、1,2−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒ
ドロキシベンゼン、1,4−ジヒドロキシベンゼン、
1,2′−ジヒドロキシビフェニル、1,3′−ジヒド
ロキシビフェニル、2,2′−ジヒドロキシビフェニ
ル、2,3′−ジヒドロキシビフェニル、2,4′−ジ
ヒドロキシビフェニル、3,3′−ジヒドロキシビフェ
ニル、3,4′−ジヒドロキシビフェニル、4,4′−
ジヒドロキシビフェニル、1,5−ジヒドロキシナフタ
レン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒ
ドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒド
ロキシナフタレン等が挙げられる。これらの中でも、
1,4−ジヒドロキシベンゼン(ハイドロキノン)、
4,4′−ジヒドロキシビフェニル、1,6−ジヒドロ
キシナフタレンが好ましい。
粘度平均分子量が100,000〜500,000であり、かつ全芳香
族二価フェノールを5〜50%の割合で含有するポリカー
ボネート共重合体は、それ自体公知の方法により製造す
ることができるのであるが、次の方法により製造するの
が好ましい。
族二価フェノールを5〜50%の割合で含有するポリカー
ボネート共重合体は、それ自体公知の方法により製造す
ることができるのであるが、次の方法により製造するの
が好ましい。
すなわち、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)
プロパンとホスゲンとを溶媒中で重合することにより、
分子末端にクロロホーメート基を有する重合度1〜1
0、好ましくは3〜5のポリカーボネートオリゴマーを
先ず製造する。前記溶媒としては、通常、塩化メチレン
が使用される。そして、前記ポリカーボネートオリゴマ
ーの溶液とジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシビフェ
ニル及びジヒドロキシナフタレンからなる群より選択さ
れる全芳香族二価フェノールとアルカリ水溶液と触媒と
を混合することによりポリカーボネート共重合体を得る
ことができる。所定の分子量のポリカーボネート共重合
体を得るためには、ポリカーボネートオリゴマーの濃度
および分子量調節剤の添加量を調節する方法があり、分
子量10万程度のものを得る場合にはポリカーボネート
オリゴマー濃度を80〜100g/とし、しかもたと
えばp−tert−ブチルフェノールで分子量調節を行なう
ときにはこれを溶媒に対して0.02重量%程度添加するの
がよい。また、分子量約40万のものを得る場合には、
ポリカーボネートオリゴマーの濃度を30〜40g/
とし、分子量調節剤を無添加で重量すれば良い。
プロパンとホスゲンとを溶媒中で重合することにより、
分子末端にクロロホーメート基を有する重合度1〜1
0、好ましくは3〜5のポリカーボネートオリゴマーを
先ず製造する。前記溶媒としては、通常、塩化メチレン
が使用される。そして、前記ポリカーボネートオリゴマ
ーの溶液とジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシビフェ
ニル及びジヒドロキシナフタレンからなる群より選択さ
れる全芳香族二価フェノールとアルカリ水溶液と触媒と
を混合することによりポリカーボネート共重合体を得る
ことができる。所定の分子量のポリカーボネート共重合
体を得るためには、ポリカーボネートオリゴマーの濃度
および分子量調節剤の添加量を調節する方法があり、分
子量10万程度のものを得る場合にはポリカーボネート
オリゴマー濃度を80〜100g/とし、しかもたと
えばp−tert−ブチルフェノールで分子量調節を行なう
ときにはこれを溶媒に対して0.02重量%程度添加するの
がよい。また、分子量約40万のものを得る場合には、
ポリカーボネートオリゴマーの濃度を30〜40g/
とし、分子量調節剤を無添加で重量すれば良い。
この発明では、前記のようにして得られる粘度平均分子
量が100,000〜500,000であり、全芳香族二価フェノール
を5〜50モル%の割合で含有するポリカーボネート共重
合体を湿式紡糸する。
量が100,000〜500,000であり、全芳香族二価フェノール
を5〜50モル%の割合で含有するポリカーボネート共重
合体を湿式紡糸する。
分子量が100,000よりも小さなポリカーボネート共重合
体は、この発明の方法により湿式紡糸および延伸をして
も十分に高い弾性率を有する繊維が得られず、また、分
子量が500,000を越えるポリカーボネート共重合体は溶
媒に対する溶解性が乏しいので紡糸に困難を生ずる。さ
らに、前記分子量100,000〜500,000のポリカーボネート
共重合体は、溶融紡糸をしても高弾性繊維を得ることが
できない。
体は、この発明の方法により湿式紡糸および延伸をして
も十分に高い弾性率を有する繊維が得られず、また、分
子量が500,000を越えるポリカーボネート共重合体は溶
媒に対する溶解性が乏しいので紡糸に困難を生ずる。さ
らに、前記分子量100,000〜500,000のポリカーボネート
共重合体は、溶融紡糸をしても高弾性繊維を得ることが
できない。
また、前記所定の粘度平均分子量及び共重合組成を有す
るポリカーボネート共重合体は、その共重合組成とし
て、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンが50〜95モル%、特に80〜90モル%であるの
が好ましい。2,2−ビス(4′ヒドロキシフェニル)
プロパンの含有量が50モル%よりも少ないと重合溶媒
に対する溶解性が低下し、十分な重合度を有する共重合
体が得られないことがあり、2,2−ビス(4′ヒドロ
キシフエニル)プロパンの含有量が95モル%よりも多
いと高い弾性率の繊維とすることができないことがあ
る。
るポリカーボネート共重合体は、その共重合組成とし
て、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンが50〜95モル%、特に80〜90モル%であるの
が好ましい。2,2−ビス(4′ヒドロキシフェニル)
プロパンの含有量が50モル%よりも少ないと重合溶媒
に対する溶解性が低下し、十分な重合度を有する共重合
体が得られないことがあり、2,2−ビス(4′ヒドロ
キシフエニル)プロパンの含有量が95モル%よりも多
いと高い弾性率の繊維とすることができないことがあ
る。
湿式紡糸をするときの、ポリカーボネート共重合体含有
の紡糸原液の溶媒としては、たとえば塩化メチレン、ジ
クロルエタン、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素
を使用することができる。好ましい溶媒は、塩化メチレ
ンである。
の紡糸原液の溶媒としては、たとえば塩化メチレン、ジ
クロルエタン、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素
を使用することができる。好ましい溶媒は、塩化メチレ
ンである。
紡糸の際の凝固液としては、たとえばメタノール、エタ
ノール、アセトン等の極性溶媒を使用することができ
る。
ノール、アセトン等の極性溶媒を使用することができ
る。
前記ポリカーボネート共重合体の紡糸原液を前記凝固液
中に吐出すると、ポリカーボネート共重合体の繊維が形
成されるが、合成樹脂等の補強材としてこのポリカーボ
ネート繊維を使用するときには、その繊維径が20〜5
0μmであるのが好ましいから、このような繊維径とす
るためには、前記紡糸原液の吐出速度は、通常、0.5〜
50m/時間、好ましくは2〜10m/時間であ
る。
中に吐出すると、ポリカーボネート共重合体の繊維が形
成されるが、合成樹脂等の補強材としてこのポリカーボ
ネート繊維を使用するときには、その繊維径が20〜5
0μmであるのが好ましいから、このような繊維径とす
るためには、前記紡糸原液の吐出速度は、通常、0.5〜
50m/時間、好ましくは2〜10m/時間であ
る。
紡糸後の延伸では、その延伸倍率は、1.2〜3.0であるの
が好ましい。延伸倍率が1.2よりも小さいと、繊維中の
分子の配向が不十分となって高弾性率を達成することが
できないことがある。また、延伸時の温度は室温〜20
0℃であるのが好ましい。
が好ましい。延伸倍率が1.2よりも小さいと、繊維中の
分子の配向が不十分となって高弾性率を達成することが
できないことがある。また、延伸時の温度は室温〜20
0℃であるのが好ましい。
以上のようにして製造されるポリカーボネート共重合体
からなる繊維は、高弾性率を有するので、合成樹脂等の
充填剤として使用される。この方法により得られた高弾
性繊維を合成樹脂に配合してなる繊維強化合成樹脂は、
引張強度、曲げ強度、弾性率、耐衝撃強度が増大するほ
か、耐熱性の向上等の優れた点を有する。
からなる繊維は、高弾性率を有するので、合成樹脂等の
充填剤として使用される。この方法により得られた高弾
性繊維を合成樹脂に配合してなる繊維強化合成樹脂は、
引張強度、曲げ強度、弾性率、耐衝撃強度が増大するほ
か、耐熱性の向上等の優れた点を有する。
[発明の効果] この発明の方法によると、特定の粘度平均分子量及び共
重合組成を有するポリカーボネート共重合体を湿式紡糸
した後に延伸することにより高弾性率を有するポリカー
ボネート繊維を得ることができる。この方法で得られた
高弾性繊維は、合成樹脂用の補強充填剤として使用する
と、機械的強度や耐熱性等の優れた繊維強化合成樹脂を
得ることができる。
重合組成を有するポリカーボネート共重合体を湿式紡糸
した後に延伸することにより高弾性率を有するポリカー
ボネート繊維を得ることができる。この方法で得られた
高弾性繊維は、合成樹脂用の補強充填剤として使用する
と、機械的強度や耐熱性等の優れた繊維強化合成樹脂を
得ることができる。
[実施例] 次にこの発明の実施例および比較例を示してこの発明を
さらに具体的に説明する。
さらに具体的に説明する。
(実施例1) 内容積1のセパラブルフラスコに、2,2−ビス
(4′−ヒドロキシフェニル)プロパンとホスゲンとの
反応により得られた分子末端にクロロホーメート基を有
する重合度3〜5のポリカーボネートオリゴマーの34
0g/濃度の塩化メチレン溶液115mとp−tert
−ブチルフェノール0.1gとを装入し、さらに塩化メチ
レンを装入して全体を450mとなるように希釈し
た。次いで、4,4′−ジヒドロキシビフェニル7.12g
を含む0.5規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液150m
と触媒としてのトリエチルアミン1mとを加え、室
温にて50分間攪拌しながら反応を行なった。
(4′−ヒドロキシフェニル)プロパンとホスゲンとの
反応により得られた分子末端にクロロホーメート基を有
する重合度3〜5のポリカーボネートオリゴマーの34
0g/濃度の塩化メチレン溶液115mとp−tert
−ブチルフェノール0.1gとを装入し、さらに塩化メチ
レンを装入して全体を450mとなるように希釈し
た。次いで、4,4′−ジヒドロキシビフェニル7.12g
を含む0.5規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液150m
と触媒としてのトリエチルアミン1mとを加え、室
温にて50分間攪拌しながら反応を行なった。
ここで得られた重合体の塩化メチレン溶液を稀薄なアル
カリ水溶液、および酸水溶液で順次に洗浄してから、メ
タノール中に注入し、ポリカーボネート共重合体を得
た。
カリ水溶液、および酸水溶液で順次に洗浄してから、メ
タノール中に注入し、ポリカーボネート共重合体を得
た。
このポリカーボネート共重合体の粘度平均分子量は、13
8,000であった。また共重合体組成については、水酸化
ナトリウムとメタノールとを用いて加水分解して測定し
たところ、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)
プロパン単位が92モル%、4,4′−ジヒドロキシビ
フェニル単位が8モル%であった。
8,000であった。また共重合体組成については、水酸化
ナトリウムとメタノールとを用いて加水分解して測定し
たところ、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)
プロパン単位が92モル%、4,4′−ジヒドロキシビ
フェニル単位が8モル%であった。
次に、このポリカーボネート共重合体の15重量%塩化
メチレン溶液を紡糸原液として、ノズルの口径0.1mm、
吐出速度4.25m/時間にてメタノール中に紡糸して−
20℃で凝固した。次いで、これを170℃にて、延伸
倍率1.5となるように延伸して、糸径約45μmの繊維
を得た。この繊維につき、破断強度、弾性率、伸度をJ
IS−L−1069にそれぞれ準拠して測定し、その結
果を第1表に示す。
メチレン溶液を紡糸原液として、ノズルの口径0.1mm、
吐出速度4.25m/時間にてメタノール中に紡糸して−
20℃で凝固した。次いで、これを170℃にて、延伸
倍率1.5となるように延伸して、糸径約45μmの繊維
を得た。この繊維につき、破断強度、弾性率、伸度をJ
IS−L−1069にそれぞれ準拠して測定し、その結
果を第1表に示す。
(実施例2) ポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液の使用
量を40mとし、4,4′−ジヒドロキシビフェニル
の使用量を2.6gとし、かつp−tert−ブチルフェノー
ルを使用しない外は前記実施例1と同様に実施した。
量を40mとし、4,4′−ジヒドロキシビフェニル
の使用量を2.6gとし、かつp−tert−ブチルフェノー
ルを使用しない外は前記実施例1と同様に実施した。
得られた繊維の機械的特性につき、前記実施例1と同様
にして測定した。その結果を第1表に示す。
にして測定した。その結果を第1表に示す。
(実施例3) 共重合成分として4,4′−ジヒドロキシビフェニルの
代りにハイドロキノン1.53gを使用した外は前記実施例
2と同様に実施した。得られたポリカーボネート共重合
体の粘度平均分子量は482,000であり、共重合組成とし
ては、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プロ
パン単位が80モル%であり、ハイドロキノン単位が2
0モル%であった。
代りにハイドロキノン1.53gを使用した外は前記実施例
2と同様に実施した。得られたポリカーボネート共重合
体の粘度平均分子量は482,000であり、共重合組成とし
ては、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プロ
パン単位が80モル%であり、ハイドロキノン単位が2
0モル%であった。
この共重合体についても前記実施例1と同様にして湿式
紡糸した後延伸して繊維を得た。
紡糸した後延伸して繊維を得た。
この繊維につき、前記実施例1と同様にしてその機械的
特性を評価した。その結果を第1表に示す。
特性を評価した。その結果を第1表に示す。
(実施例4) 共重合成分として4,4′−ジヒドロキシビフェニルの
代りに、1,6−ジヒドロキシナフタレン2.05gを使用
したほかは前記実施例1と同様に実施した。得られたポ
リカーボネート共重合体の粘度平均分子量は183,000で
あった。共重合組成は、2,2−ビス(4′−ヒドロキ
シフェニル)プロパン単位が92モル%であり、1,6
−ジヒドロキシナフタレン単位が8モル%であった。こ
の共重合体についても前記実施例と同様に湿式紡糸した
後、延伸して繊維を得た。この繊維の機械的特性につい
ても第1表に示す。
代りに、1,6−ジヒドロキシナフタレン2.05gを使用
したほかは前記実施例1と同様に実施した。得られたポ
リカーボネート共重合体の粘度平均分子量は183,000で
あった。共重合組成は、2,2−ビス(4′−ヒドロキ
シフェニル)プロパン単位が92モル%であり、1,6
−ジヒドロキシナフタレン単位が8モル%であった。こ
の共重合体についても前記実施例と同様に湿式紡糸した
後、延伸して繊維を得た。この繊維の機械的特性につい
ても第1表に示す。
(比較例1) 市販の2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プロ
パンを原料にして、粘度平均分子量が29,500であるポリ
カーボネートを用い、その20重量%の塩化メチレン溶
液を紡糸原液として湿式紡糸し、その後延伸してポリカ
ーボネート繊維を得た。この繊維につき、前記実施例1
と同様にして機械的特性を評価した。その結果を第1表
に示す。
パンを原料にして、粘度平均分子量が29,500であるポリ
カーボネートを用い、その20重量%の塩化メチレン溶
液を紡糸原液として湿式紡糸し、その後延伸してポリカ
ーボネート繊維を得た。この繊維につき、前記実施例1
と同様にして機械的特性を評価した。その結果を第1表
に示す。
(比較例2) 比較例1で得たポリカーボネートを溶融紡糸法により、
糸径約20μmの繊維に紡糸した。この繊維につき、前
記実施例1と同様にして機械的特性を評価した。その結
果を第1表に示す。
糸径約20μmの繊維に紡糸した。この繊維につき、前
記実施例1と同様にして機械的特性を評価した。その結
果を第1表に示す。
(比較例4) 実施例1において得られたポリカーボネート共重合体
を、350℃において溶融紡糸することにより繊維を得
た。この繊維の機械的特性についても第1表に示す。
を、350℃において溶融紡糸することにより繊維を得
た。この繊維の機械的特性についても第1表に示す。
(比較例3) 実施例1で使用した4,4′−ジヒドロキシビフェニル
の代りに2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン3.17gを使用すると共に、p−tert−ブチルフェ
ノール0.1gを使用して50分間重合反応を行なって、
粘度平均分子量130,000のポリカーボネートを得た。こ
のポリカーボネートを実施例1と同様にし、約45μm
の繊維を得た。この繊維につき、前記実施例1と同様に
して機械的特性を評価した。その結果を第1表に示す。
の代りに2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン3.17gを使用すると共に、p−tert−ブチルフェ
ノール0.1gを使用して50分間重合反応を行なって、
粘度平均分子量130,000のポリカーボネートを得た。こ
のポリカーボネートを実施例1と同様にし、約45μm
の繊維を得た。この繊維につき、前記実施例1と同様に
して機械的特性を評価した。その結果を第1表に示す。
第1表に示すように、粘度平均分子量が100,000〜500,0
00の範囲にあるポリカーボネートであっても、これを溶
融紡糸して得た繊維、分子量が前記範囲外にあるポリカ
ーボネート共重合体を湿式紡糸後延伸して得られた繊
維、分子量が前記範囲内にあっても、ポリカーボネート
のモノポリマーを湿式紡糸後延伸して得た繊維はいずれ
も弾性率が低い。これとは逆に、粘度平均分子量が100,
000〜500,000であるポリカーボネート共重合体を湿式紡
糸した後に延伸して得られる繊維は弾性率が高い。
00の範囲にあるポリカーボネートであっても、これを溶
融紡糸して得た繊維、分子量が前記範囲外にあるポリカ
ーボネート共重合体を湿式紡糸後延伸して得られた繊
維、分子量が前記範囲内にあっても、ポリカーボネート
のモノポリマーを湿式紡糸後延伸して得た繊維はいずれ
も弾性率が低い。これとは逆に、粘度平均分子量が100,
000〜500,000であるポリカーボネート共重合体を湿式紡
糸した後に延伸して得られる繊維は弾性率が高い。
Claims (1)
- 【請求項1】2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンと、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシ
ビフェニル及びジヒドロキシナフタレンからなる群より
選択される全芳香族二価フェノールと、ホスゲン及び/
または炭酸ジエステルとから得られ、粘度平均分子量が
100,000〜500,000であり、かつ前記全芳香族二価フェノ
ールを5〜50モル%の割合で含有するポリカーボネート
共重合体を湿式紡糸した後に延伸することを特徴とする
高弾性繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60147830A JPH0633524B2 (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | 高弾性繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60147830A JPH0633524B2 (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | 高弾性繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6215322A JPS6215322A (ja) | 1987-01-23 |
JPH0633524B2 true JPH0633524B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=15439203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60147830A Expired - Lifetime JPH0633524B2 (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | 高弾性繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0633524B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4688899A (en) * | 1984-07-27 | 1987-08-25 | Casio Computer Co., Ltd. | Dual-frequency, dielectric anisotropy liquid crystal display |
US6333394B1 (en) | 1999-08-09 | 2001-12-25 | General Electric Company | Copolycarbonate preparation by solid state polymerization |
US6608163B2 (en) | 2001-01-17 | 2003-08-19 | General Electric Company | Polycarbonate copolymers having improved hydrolytic stability |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BE795475A (fr) * | 1972-02-17 | 1973-08-16 | Bayer Ag | Procede de preparation de solutions de polycarbonates |
-
1985
- 1985-07-05 JP JP60147830A patent/JPH0633524B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6215322A (ja) | 1987-01-23 |
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