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JPH06330778A - 車両の駆動輪スリップ検出装置 - Google Patents

車両の駆動輪スリップ検出装置

Info

Publication number
JPH06330778A
JPH06330778A JP12026093A JP12026093A JPH06330778A JP H06330778 A JPH06330778 A JP H06330778A JP 12026093 A JP12026093 A JP 12026093A JP 12026093 A JP12026093 A JP 12026093A JP H06330778 A JPH06330778 A JP H06330778A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
slip
drive wheel
detecting
wheel speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12026093A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Yamaguchi
啓一 山口
Naoto Kushi
直人 櫛
Toshimoto Kawai
利元 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP12026093A priority Critical patent/JPH06330778A/ja
Publication of JPH06330778A publication Critical patent/JPH06330778A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ブレーキ作動時における誤スリップ検出を防止
する。 【構成】 通常時、左右駆動輪速度センサ39L,39
Rと左右従動輪速度センサ40L,40Rが検出した各
々の速度からスロットルECU52は速度差を求め、こ
の速度差に基づいて駆動輪のスリップ量を算出する。そ
して、全閉スイッチ31aからアクセル開度の全閉信号
が、ブレーキセンサ42からブレーキの作動の検出信号
があったときにスロットルECU52はスリップ量の算
出を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両の駆動輪スリップ
検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の駆動輪スリップ検出装置
は例えば特開平4−166630号に開示されている。
この装置は駆動輪速度センサと従動輪速度センサとを備
え、駆動輪速度センサ、従動輪速度センサからのそれぞ
れの検出信号に基づいて駆動輪速度V1及び車体速度V
2を求め、両速度に基づいてスリップ量(V1−V2)
を演算する。そして、このスリップ量に基づいて、スリ
ップ率が(V1−V2)/V1により求められ、このス
リップ率が目標スリップ率よりも大きい時、スリップと
判断するようにしている。そして、スリップと判断され
たときにエンジンECUによりデバイス制御がなされて
いる。
【0003】又、駆動輪へのトルク伝達量(≒加速度)
が所定値以上の場合、スリップと判定する方法も特開昭
64−32046号にて公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の場
合、例えば駆動輪が高摩擦抵抗の走行路(以下、高μ路
という)を、従動輪が低摩擦抵抗の走行路(以下、低μ
路という)を通過時にブレーキ作動があると、従動輪が
先にロックされ、駆動輪が遅れてロックされる場合があ
る。このタイムラグの間に駆動輪速度が従動輪よりも大
となることにより、スリップ誤検出が発生し、その検出
によりデバイス制御がなされる問題があった。
【0005】又、後者の場合のように駆動輪加速度が所
定時間T連続して、所定値M以上の場合にスリップと判
定する駆動輪スリップ検出装置を備えた車両において
は、スリップ判定時のときの走行路面が低μ路と判定し
たり、電子スロットルを備えた車両の場合には電子スロ
ットル開度の非線形特性を低μ路用の特性に切換制御す
ることが行なわれている。
【0006】ところが、滑りやすい路面を走行中にブレ
ーキを駆動輪ロック状態近くまで踏んで戻した場合や、
サイドブレーキ(PKB)を駆動輪ロック状態近くまで
引いて解除した場合には、一度低下した駆動輪速度は車
体速度(従動輪速度)に復帰すべく急激に増速する。こ
のような場合においても従来はスリップと誤検出してし
まう問題がある。この誤検出をなくすには前記所定時間
T及び所定値Mを変更することが考えられるが、滑りや
すい路面における過大駆動力に起因した本当のスリップ
を検出する応答性や、検出頻度が悪化する この発明は
前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的
は、ブレーキ作動時における誤スリップ検出を防止する
ことができる駆動輪スリップ検出装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第一の発明においては、駆動輪速度を検出する駆
動輪速度検出手段M1と、従動輪速度を検出する従動輪
速度検出手段M2とを備え、駆動輪速度検出手段M1と
従動輪速度検出手段M2が検出した各々の速度から速度
差を求め、この速度差に基づいて駆動輪のスリップ量を
算出する第一の演算手段M3とを備えた駆動輪スリップ
検出装置において、アクセル開度が全閉か否かを検出す
る第一の検出手段M4と、ブレーキの作動を検出する第
二の検出手段M5とを備え、前記第一及び第二の検出手
段M4,M5からの検出信号があったときにスリップ量
の算出を禁止することをその要旨とするものである。
【0008】第二の発明は、車輪の速度を検出する速度
検出手段N1と、同速度検出手段N1が検出した速度か
ら加速度を求め、この加速度に基づいてスリップを検出
する第二の演算手段N2を備えた駆動輪スリップ検出装
置において、パーキングブレーキ作動の作動、解除を検
出するパーキングブレーキ作動検出手段N3を備え、前
記パーキングブレーキ作動検出手段N3の検出信号に基
づいてパーキングブレーキの作動解除後所定時間はスリ
ップの検出を禁止することをその要旨とするものであ
る。
【0009】第三の発明は、駆動輪速度を検出する駆動
輪速度検出手段Q1と、従動輪速度を検出する従動輪検
出手段Q2とを備え、駆動輪速度検出手段Q1と従動輪
速度検出手段Q2が検出した各々の速度から速度差を求
め、この速度差に基づいて駆動輪のスリップを検出する
第三の演算手段Q3を備えた駆動輪スリップ検出装置に
おいて、駆動輪速度が従動輪速度よりも小のとき、スリ
ップの検出を禁止することをその要旨とするものであ
る。
【0010】
【作用】第一の発明は、通常時、駆動輪速度検出手段M
1と従動輪速度検出手段M2が検出した各々の速度から
第一の演算手段M3は速度差を求め、この速度差に基づ
いて駆動輪のスリップ量を算出する。そして、第一の検
出手段M4がアクセル開度の全閉信号と、第二の検出手
段M5がブレーキの作動を検出信号があったときにスリ
ップ量の算出を禁止する。
【0011】第二の発明は、通常時、第二の演算手段N
2は速度検出手段N1が検出した速度から加速度を求
め、この加速度に基づいてスリップを検出する。そし
て、パーキングブレーキ作動検出手段N3の検出信号に
基づいてパーキングブレーキの作動解除後所定時間はス
リップの検出を禁止する。
【0012】第三の発明は、通常時、駆動輪速度検出手
段Q1と従動輪速度検出手段Q2が検出した各々の速度
から第三の演算手段Q3は速度差を求め、この速度差に
基づいて駆動輪のスリップを検出する。そして、駆動輪
速度が従動輪速度よりも小のとき、スリップの検出を禁
止する。
【0013】
【実施例】
(第1実施例)以下、この発明における駆動輪スリップ
検出装置を具体化した第1実施例を図3〜図7に基づい
て詳細に説明する。
【0014】図3はこの発明における駆動輪スリップ検
出装置をフロントエンジン・リヤドライブ方式(FR方
式)の自動車に適用してなるガソリンエンジンシステム
を示す概略構成図である。車両に搭載された内燃機関と
してのエンジン1は吸気系を構成する吸気通路2と、排
気系を構成する排気通路3とを備えている。吸気通路2
の入口側にはエアクリーナ4が設けられている。吸気通
路2の下流側は分岐された吸気マニホルド2aを通じて
エンジン1の各気筒(この実施例では4気筒となってい
る。)に連通されている。吸気マニホルド2aの近傍に
は、燃料噴射用のインジェクタ5A,5B,5C,5D
が各気筒に対応してそれぞれ設けられている。周知のよ
うに各インジェクタ5A〜5Dには、図示しない燃料タ
ンクから燃料ポンプの動作により所定圧力の燃料が供給
される。又、エンジン1の各気筒には、点火プラグ6
A,6B,6C,6Dがそれぞれ設けられている。一
方、排気通路3は分岐された排気マニホルド3aを通じ
てエンジン1の各気筒に連通されている。排気通路3の
出口側には三元触媒を内蔵してなる触媒コンバータ7が
設けられている。
【0015】上記の構成において、エンジン1にはエア
クリーナ4及び吸気通路2を通じて外気が取り込まれ
る。又、その外気の取り込みと同時に、各インジェクタ
5A〜5Dから吸気マニホルド2aの近傍に燃料が噴射
されることにより、その燃料と外気との混合気が各気筒
の燃焼室へと取り込まれる。そして、その取り込まれた
混合気が、各燃焼室にて点火プラグ6A〜6Dの作動に
より爆発・燃焼することにより、図示しないピストン及
びクランクシャフト等が作動してエンジン1の駆動力、
即ちエンジン出力が得られる。更に、各燃焼室にて燃焼
された後の既燃焼ガスは、排気として排気通路3へ導か
れ、触媒コンバータ7にて浄化された後に外部へと排出
される。
【0016】図3,4に示すように、吸気通路2の途中
には、その上流側から順にリンクレスタイプのサブスロ
ットル弁8とリンクタイプのメインスロットル弁9が直
列に配設されている。メインスロットル弁9は運転席に
設けられたアクセルペダル10に対してアクセルリンク
により機械的に連結されており、アクセルペダル10の
操作に連動して開閉される。又、メインスロットル弁9
は、図示しないリターンスプリングにより常に閉じ方向
へ付勢されている。図5に示すように、この実施例にお
いて、メインスロットル弁9の開度、即ちメインスロッ
トル開度TAMは、アクセルペダル10の操作量、即ち
アクセル開度ACCPに対して一義的な線形開度特性を
有するように設定されている。一方、サブスロットル弁
8はその近傍に設けられたステップモータ11の作動に
より開閉されるものであり、同弁8の支軸がステップモ
ータ11の出力軸に連結されている。又、サブスロット
ル弁8は、図示しないリターンスプリングにより常に開
き方向へ付勢されている。
【0017】図5に示すように、この実施例において、
サブスロットル弁8の開度、即ちサブスロットル開度T
ASはアクセル開度ACCPに対して2種類の非線形開
度特性(高μ路用,低μ路用)をもって設定されてい
る。これら各非線形開度特性は各種運転条件に応じて選
択的に使用されるものである。ここで、高μ路用の非線
形開度特性は、滑りにくい路面において、車両の通常走
行時にアクセルコントロール性を向上させるために選択
的に使用されるものである。又、低μ路用の非線形開度
特性は、滑りやすい路面でも良好なアクセルコントロー
ル性を実現するために選択的に使用されるものである。
そして、上記のような各開度特性をもってメインスロッ
トル弁9及びサブスロットル弁8が開閉されることによ
り、吸気通路2を通じて各気筒へ取り込まれる吸気量Q
が調整され、もってエンジン出力が制御される。
【0018】この実施例では、車両の操作性の向上を目
的として、各種運転条件において、アクセルペダル10
の操作量に対するエンジン出力が上記のような両スロッ
トル弁8,9の各開度特性の協働により最適に設定され
ている。つまり、エンジン1の運転中にサブスロットル
弁8がステップモータ11により閉じ方向へ制御される
ことにより、アクセルペダル10に連動するメインスロ
ットル弁9により一義的に調整される吸気量Qが更に低
減させる。これによりエンジン出力が抑制され、各種運
転条件において、アクセルペダル10の操作に対するエ
ンジン出力特性が適切に設定され、全運転領域にわたっ
て良好なアクセルコントロール性が実現される。更に、
この実施例では、2弁式のスロットルであることから、
万が一サブスロットル弁8がフェイルしたとしても、運
転者がアクセルペダル10を戻すことにより、メインス
ロットル弁9が閉じられてエンジン1の減速を遅滞なく
行うことが可能である。又、サブスロットル弁8が全開
位置でフェイルした場合には、運転者がアクセルペダル
10を任意に操作することにより、メインスロットル弁
9が任意に開かれてエンジン出力を任意に制御すること
が可能である。これにより、フェイル時における車両の
退避走行が可能である。
【0019】車両及びエンジン1の各種運転状態を検出
するセンサとして、メインスロットル弁9の近傍には、
メインスロットル開度TAMを検出するためのメインス
ロットルセンサ31と、メインスロットルバルブ21が
全閉位置にあるときに「オン」されて全閉信号XIDL
を出力する第一の検出手段としての全閉スイッチ31a
が設けられている。又、サブスロットル弁8の近傍に
は、サブスロットル開度TASを検出するためのサブス
ロットルセンサ32が設けられている。更に、アクセル
ペダル10の近傍には、アクセル開度ACCPを検出す
るためのアクセルセンサ33が設けられている。又、ブ
レーキペダル22の近傍には、ブレーキが踏込まれたと
きに「オン」されてブレーキ信号WSTPを出力する第
二の検出手段としてのブレーキセンサ42が設けられて
いる。さらに、図示しないサイドブレーキ近傍にはサイ
ドブレーキが引かれたときに「オン」されてサイドブレ
ーキ信号PKBを出力するか否かを検出するためのサイ
ドブレーキセンサ43が設けられている。
【0020】吸気通路2の上流側には、吸気量Qを検出
するためのエアフローメータ34が設けられている。排
気通路3の途中には、排気中の酸素濃度Ox、即ち排気
通路3における排気空燃比を検出するための酸素センサ
35が設けられている。更に、エンジン1には、その冷
却水の温度、即ち冷却水温THWを検出するための水温
センサ36が設けられている。 エンジン1の各気筒に
設けられた点火プラグ6A〜6Dには、ディストリビュ
ータ12にて分配された点火信号が印加される。ディス
トリビュータ12はイグナイタ13から出力される高電
圧をエンジン1のクランク角に同期して各点火プラグ6
A〜6Dに分配するためのものである。そして、各点火
プラグ6A〜6Dの点火タイミングは、イグナイタ13
からの高電圧出力タイミングにより決定される。
【0021】ディストリビュータ12には、その図示し
ないロータの回転からエンジン1の回転数(エンジン回
転数)NEを検出するための回転数センサ37が設けら
れている。又、ディストリビュータ12には、ロータの
回転に応じてエンジン1のクランク角度の変化を所定の
割合で検出するための気筒判別センサ38が設けられて
いる。この実施例では、エンジン1における一連の行程
(吸気行程,圧縮行程,膨張行程,排気行程)に対して
クランクシャフトが2回転するものとして、気筒判別セ
ンサ38は360°CAの割合でクランク角度を検出す
る。
【0022】加えて、この実施例において、車両後側に
は左右一対の駆動輪14L,14Rが、車両前側には左
右一対の従動輪15L,15Rがそれぞれ設けられてい
る。両駆動輪14L,14Rはエンジン1からの駆動力
を得て回転駆動される。そのために、エンジン1のクラ
ンクシャフトには変速機16が駆動連結され、その変速
機16がプロペラシャフト17、ディファレンシャルギ
ヤ18及び左右一対のドライブシャフト19L,19R
等を介して左右の各駆動輪14L,14Rに駆動連結さ
れている。一方、両従動輪15L,15Rは、車両の走
行に伴って連れ回りするものであり、車両の操舵を行う
ために、図示しないステアリングホイールの操作によっ
て作動する操舵輪にもなっている。
【0023】この実施例において、左右の各駆動輪14
L,14Rには、それらの回転速度、即ち左駆動輪回転
速度VWNRL、右駆動輪回転速度VWNRRを検出す
るための駆動輪速度検出手段としての駆動輪速度センサ
39L,39Rがそれぞれ設けられている。又、左右の
各従動輪15L,15Rには、それらの回転速度、即ち
左従動輪回転速度VWNFL、右従動輪回転速度VWN
FRを検出するための従動輪速度検出手段としての従動
輪速度センサ40L,40Rがそれぞれ設けられてい
る。これら各速度センサ39L,39R,40L,40
Rはそれぞれ歯車20とピックアップコイル21により
構成されている。
【0024】又、この実施例において、変速機16には
車両の速度(車速)SPDを検出するための車速センサ
41が設けられている。この車速センサ41は変速機1
6のギアの回転により回されるマグネットによりリード
スイッチを駆動させる方式のものであり、車速SPDに
相当するパルス信号を出力する。
【0025】上記の回転数センサ37、気筒判別センサ
38、各速度センサ39L,39R,40L,40R及
び車速センサ41も各種運転状態を検出するセンサを構
成している。
【0026】この実施例において、メインスロットルセ
ンサ31、全閉スイッチ31a、サブスロットルセンサ
32、アクセルセンサ33、エアフローメータ34、酸
素センサ35、水温センサ35、回転数センサ37、気
筒判別センサ38、車速センサ41、ブレーキセンサ4
2及びサイドブレーキセンサ43はエンジン電子制御装
置(以下「エンジンECU」という。)51に接続され
ている。又、エンジンECU51には、各インジェクタ
5A〜5D及びイグナイタ13がそれぞれ接続されてい
る。そして、エンジンECU51は各種センサ31〜3
3,35〜38,41及びエアフローメータ34から入
力される各種信号に基づき、エンジン1の燃料噴射量制
御及び点火時期制御等を実行すべく、各インジェクタ5
A〜5D及びイグナイタ13等の動作を好適に制御す
る。
【0027】エンジンECU51が燃料噴射量制御及び
点火時期制御等を司る装置であるのに対し、この実施例
では、サブスロットル弁8の開閉制御を司るための第一
の演算手段としてのスロットル電子制御装置(以下「ス
ロットルECU」という。)52が設けられている。こ
のスロットルECU52はエンジンECU51に接続さ
れており、両者51,52の間で信号のやりとりが行わ
れる。又、スロットルECU52には、各駆動輪速度セ
ンサ39L,39R及び各従動輪速度センサ40L,4
0Rが接続されている。更に、スロットルECU52に
は、ステップモータ11が接続されている。そして、エ
ンジンECU51に入力される各種信号のうち、サブス
ロットル弁8の開閉制御に必要なメインスロットル開度
TAM、サブスロットル開度TAS、アクセル開度AC
CP、エンジン回転数NE及び車速SPD等の各種信
号、及び駆動輪スリップ検出判定に必要な全閉信号L
L、ブレーキ信号WSTP、サイドブレーキ信号PKB
等が、エンジンECU51からスロットルECU52に
入力される。
【0028】又、スロットルECU52には、各速度セ
ンサ39L,39R,40L,40Rから左駆動輪回転
速度VWNRL、右駆動輪回転速度VWNRR、左従動
輪回転速度VWNFL及び右従動輪回転速度VWNFR
の各信号が入力される。そして、スロットルECU52
は、入力される各種信号に基づき、エンジン1の運転状
態に応じてサブスロットル弁8の制御、即ちサブスロッ
トル制御を行うべくステップモータ11を好適に制御す
る。又、前記エンジンECU51は、入力される各種信
号に基づき、サブスロットル弁8のフェイル時に必要な
フェイルセーフのための演算を実行する。
【0029】図6はエンジンECU51及びスロットル
ECU52の電気的構成を示すブロック図である。エン
ジンECU51は、カウンタの機能を兼ね備えた中央処
理装置(CPU)53、所定の制御プログラム等を予め
記憶した読み出し専用メモリ(ROM)54、CPU5
3の演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ
(RAM)55、予め記憶されたデータを保存するバッ
クアップRAM56等を備えている。そして、エンジン
ECU51は、これら各部53〜56と外部入出力回路
57等がバス58によって接続された論理演算回路とし
て構成されている。外部入出力回路57には、メインス
ロットルセンサ31、全閉スイッチ31a、サブスロッ
トルセンサ32、アクセルセンサ33、エアフローメー
タ34、酸素センサ35、水温センサ36、回転数セン
サ37、気筒判別センサ38、車速センサ41、ブレー
キセンサ42及びサイドブレーキセンサ43がそれぞれ
接続されている。又、外部入出力回路57には、各イン
ジェクタ5A〜5D及びイグナイタ13が接続されてい
る。併せて、外部入出力回路57には、前記したスロッ
トルECU52が接続されている。
【0030】そして、CPU53は外部入出力回路57
を介して各センサ31〜33,31a、35〜38,4
1,42,43及びエアフローメータ34から入力され
る各種信号を入力値として読み込む。CPU53はそれ
ら入力値に基づき、ROM54に記憶されている制御プ
ログラムに基づき燃料噴射量制御及び点火時期制御等を
実行する。又、ROM54にはフェイルセーフのための
制御プログラムが記憶されており、CPU53は入力値
に基づき、ROM54に記憶されている制御プログラム
に基づきフェイルセーフのための演算を実行する。又、
外部入出力回路57を介して入力される各種信号のう
ち、サブスロットル制御に必要な各種信号はスロットル
ECU52へ出力される。
【0031】一方、スロットルECU52はエンジンE
CU51と基本的に同じ構成をなしており、CPU6
1、ROM62、RAM63、バックアップRAM6
4、外部入出力回路65及びバス66等により構成され
ている。外部入出力回路66には、各駆動輪速度センサ
39L,39R及び各従動輪速度センサ40L,40R
がそれぞれ接続されている。又、外部入出力回路66に
は、ステップモータ11が接続されている。更に、RO
M62にはサブスロットル制御のための制御プログラム
等が予め記憶されている。
【0032】そして、CPU61はエンジンECU51
及び各速度センサ39L,39R,40L,40Rから
外部入出力回路65を介して入力される各種信号を入力
値として読み込む。又、CPU61はそれら入力値に基
づき、ROM62に記憶されている制御プログラムに基
づきテップモータ11を好適に制御する。
【0033】さて、以上のように構成された駆動輪スリ
ップ検出装置の作用について図7に従って説明する。図
7はスロットルECU52により実行される駆動輪スリ
ップ判定ルーチンのフローチャートであり、所定時間毎
の定時割り込みで実行される。
【0034】このルーチンに移行すると、ステップ10
1ではこのルーチンに入る前にエンジンECU53から
読み込まれたブレーキセンサ42の検出によるブレーキ
信号WSTPが「オン」か否か、すなわちWSTP=1
か否かを判断する。ブレーキ信号WSTP=1のときは
ブレーキ操作がなされたと判定し、ステップ102に移
行する。ステップ102では全閉信号XIDLが「オ
ン」か否かを判定する。全閉信号XIDL=1の場合に
はアクセル操作が解除されたものと判定し、この判定ル
ーチンを終了する。すなわち、この判定ルーチンではス
テップ101,102によって、アクセルペダル10が
踏込まれず、通常のブレーキペダル操作がなされて減速
されていると判定し、スリップ検出を不許可としてい
る。前記ステップ101において、WSTP=0と判定
すると、ステップ103に移行し、左右駆動輪回転速度
VWNRL,VWNRRに基づいて平均値(以下、駆動
輪速度という)VWNRMを求め、ステップ104に移
行する。
【0035】ステップ104においては左右従動輪回転
速度VWNFL,VWNFRに基づいて平均値(以下、
従動輪速度という)VWNFMを求め、ステップ105
に移行する。ステップ105において、駆動輪速度VW
NRMから従動輪速度VWNFMを減算し、駆動輪スリ
ップ量Sを演算する。次にステップ106において駆動
輪スリップ量Sが予め定められた所定値S0以上か否か
を判定する。駆動輪スリップ量Sが所定値S0よりも以
上のときは、デバイスの制御を行なう。このデバイスの
制御は例えば走行路面が低μ路か否かを判定するルーチ
ン、TRC制御、サブスロットル弁9のスリップ抑制制
御等が含まれる。又、ステップ106において駆動輪ス
リップ量Sが所定値S0よりも小さいときは、この判定
ルーチンを終了する。
【0036】又、前記ステップ102において全閉信号
XIDLが「オン」でない場合、すなわち、全閉信号X
IDL=0の場合にはアクセル操作がされているものと
判定し、この判定ルーチンをステップ103に移行す
る。
【0037】従って、ステップ101にてブレーキ信号
WSTP=0のときは、ブレーキが踏込まれず、自動車
がエンジンブレーキ作動中で減速しているか、あるいは
通常加速又は定常走行を行なっている状態として駆動輪
スリップ検出が許可された状態となる。又、ステップ1
01においてブレーキ信号WSTP=1と判定され、ス
テップ102において、全閉信号XIDL=0の場合に
はブレーキ操作がなされるとともにアクセル操作がされ
ているもの、例えば、ヒール&トゥ又は左足ブレーキン
グとして、操作されているものとし、駆動輪スリップ検
出が許可された状態となる。
【0038】このようにこの実施例においてはブレーキ
作動時においては、駆動輪スリップ検出が不許可状態と
なるため、駆動輪スリップの誤検出がなされることはな
く、デバイスの誤作動をなくすことができる。
【0039】又、万一、ブレーキセンサ42が短絡する
フェイルが生じ、ステップ101でWSTP=1として
判定されても、全閉信号XIDL=0であれば、すなわ
ち、アクセルペダル10が操作されてメインスロットル
弁9が開いていれば駆動輪スリップを検出することがで
きる。そのため、駆動輪スリップが検出された後にデバ
イス制御が可能である。さらに、ヒール&トゥのような
アクセルペダル10とブレーキペダル22とを同時に作
動させた場合にも駆動輪スリップの検出を行なうことが
できる。
【0040】次に第2実施例を図8乃至図11に従って
説明する。この実施例では前記第1実施例と同様のハー
ド構成であり、その制御内容が異なっている。そして、
この実施例では前記第一実施例における左右駆動輪速度
センサ39L,39Rが速度検出手段を構成し、スロッ
トルECUが第二の演算手段を構成し、サイドブレーキ
センサ43がパーキングブレーキ作動検出手段を構成し
ている。
【0041】図8乃至図10はスロットルECU52に
より実行されるベースルーチンのフローチャートであ
り、このベースルーチン内に路面μ判定ルーチン、駆動
輪スリップ判定ルーチンが含まれ、この実施例では所定
時間毎の定時割り込みで実行される。
【0042】又、図11はスロットルECU52により
実行される駆動輪加速度演算ルーチンのフローチャート
であり、前記ベースルーチンの定時割り込みよりも短い
所定時間毎の定時割り込みで実行される。
【0043】まず、駆動輪加速度演算ルーチンについて
説明する。この処理ルーチンに移行し、ステップ401
では演算タイミングか否かが判定され、演算タイミング
であればステップ402に移行し、演算タイミングでな
ければこのルーチンを終了する。ステップ402におい
ては駆動輪加速度DLVWNRMの演算を行なう。駆動
輪加速度DLVWNRMは、前記第1実施例と同様に左
右駆動輪回転速度VWNRL,VWNRRからそのとき
どきの駆動輪速度VWNRM(i)を求め、その駆動輪
速度VWNRM(i)から前回求めた駆動輪速度VWN
RM(i−1)を減算することにより求められる。
【0044】次に図8乃至図9に示すベースルーチンに
ついて説明する。ステップ201〜ステップ205は高
μ路確定用カウンタCHIMUEを操作するためのステ
ップであって、ステップ201においてはフラグXDL
TAVが0か否かを判定する。このフラグXDLTAV
は高μ路確定用カウンタCHIMUEを操作する必要が
ない場合に、他の処理ルーチンにて1にセットされ、高
μ路確定用カウンタCHIMUEを操作する必要がある
場合に0にリセットされる。
【0045】従って、ステップ201においてフラグX
DLTAVが1のときにはステップ206において高μ
路確定用カウンタCHIMUEiは0にリセットされ
る。ステップ201でフラグXDLTAVが0である場
合には、ステップ202に移行する。ステップ202で
は駆動輪速度VWNRMが所定値Pkm/h以上か否か
を判定する。駆動輪速度VWNRMが所定値Pkm/h
が未満であればステップ206に移行する。
【0046】ステップ202において駆動輪速度VWN
RMが所定値Pkm/h未満のときにはステップ203
に移行する。ステップ203においては駆動輪速度VW
NRMから従動輪速度VWNFMを減算して速度差Dを
演算し、さらにその速度差Dが所定値Qkm/hよりも
小さいか否かを判定する。なお、この実施例では前記所
定値Pと所定値Qは同じ値としている。速度差Dが所定
値Q以上であればステップ206に移行する。ステップ
203において速度差Dが所定値Q未満であればステッ
プ204に移行する。ステップ204においてはエンジ
ンECUを介して入力されたシフトポジション信号に応
じて予めROM62に記憶された所定スロットル開度が
選択される。なお、このシフトポジション信号はシフト
レバーの近傍に設けられたシフト位置センサ(図示しな
い)からエンジンECU51に出力されたものである。
そして、シフト位置センサはシフトレバーのシフト位置
に応じたシフトポジション信号を出力する。
【0047】ステップ204において所定スロット開度
KTAMが算出されると、ステップ205に移行し、エ
ンジンECUから入力されたメインスロットル開度TA
Mが所定スロットル開度KTAM未満か否かが判定され
る。メインスロットル開度TAMが所定スロットル開度
KTAM未満であればステップ206に移行し、そうで
なければステップ207において高μ路確定用カウンタ
CHIMUEiをインクリメントする。
【0048】ステップ206又はステップ207で高μ
路確定用カウンタCHIMUEiがリセット或いはイン
クリメントされると、駆動輪スリップ判定ルーチン30
0に移行する。
【0049】この駆動輪スリップ判定ルーチン300を
図10のフローチャトに従って説明する。この判定ルー
チンに移行すると、ステップ301においてブレーキ信
号WSTPが1から0になってから所定値T1秒以上経
過したか否か、すなわち、ブレーキペダル22の踏込み
操作が解除されてから所定値T1秒以上経過したか否か
を判定する。所定値T1秒以上経過していないと判定し
た場合にはステップ305に移行し、所定値T1秒以上
経過していると判定した場合にはステップ302に移行
する。ステップ302に移行すると、サイドブレーキ信
号PKBが1から0になってから所定値T2秒以上経過
したか否か、すなわち、サイドブレーキが解除されてか
ら所定値T2秒以上経過したか否かを判定する。所定値
T2秒以上経過していないと判定した場合にはステップ
305に移行し、所定値T2秒以上経過していると判定
した場合にはステップ303に移行する。なお、この実
施例ではT1=T2としている。
【0050】ステップ303に移行すると、駆動輪加速
度DLVWNRMが所定値R以上か否かを判定する。駆
動輪加速度DLVWNRMが所定値R以上であると判定
すると、ステップ304において駆動輪加速度カウンタ
(以下、加速度カウンタという)CDLVWNRMをイ
ンクリメントし、この駆動輪スリップ判定ルーチンを抜
ける。ステップ303において駆動輪加速度DLVWN
RMが所定値R未満であると判定すると、ステップ30
5に移行する。
【0051】ステップ301〜303からステップ30
5に移行した場合、ステップ305においては加速度カ
ウンタCDLVWNRMを0にリセットし、この駆動輪
スリップ判定ルーチンを抜ける。
【0052】従って、この駆動輪スリップ判定ルーチン
300においてはブレーキ操作及びサイドブレーキ操作
が解除された後所定時間T1,T2経過したときの駆動
輪加速度DLVWNRMが所定値R以上ある場合にの
み、加速度カウンタCDLVWNRMがインクリメント
されることになる。そして、ブレーキ操作及びサイドブ
レーキ操作が解除された後所定時間T1,T2秒経過し
ないときには加速度カウンタCDLVWNRMが0にリ
セットされることになり、その間の駆動輪スリップの判
定に必要なステップ303及びステップ304への移行
が禁止されることになる。
【0053】前記駆動輪スリップ判定ルーチン300を
抜け出した後、ステップ208〜218においては路面
μの判定ルーチンが実行される。図9に示すステップ2
08においてはスロットル制御モード切替フラグXMS
Wが1であるか否かを判定する。なお、このスロットル
制御モード切替フラグXMSWは図示しない他の処理ル
ーチンにて1又は0が決定される。スロットル制御モー
ド切替フラグXMSWが1である場合にはステップ21
7に移行して路面判定フラグXMUEを0にリセットし
てこのベースルーチンを終了する。スロットル制御モー
ド切替フラグXMSWが0である場合にはステップ20
9に移行する。ステップ209においては4輪に各々設
けられた駆動輪速度センサ39L,39R、従動輪速度
センサ40L,40Rが断線、あるいはショートしてい
ないか、すなわち異常か否かを判定し、異常である場合
にはステップ217に移行する。又、異常でない場合に
は、ステップ210に移行してエンジン1のイグニッシ
ョンスイッチ(スタータスイッチ)が所定時間T3秒以
上操作されたか否かを判定する。所定時間T3秒以上操
作されたのであればステップ217に移行する。所定時
間T3秒操作されていなければステップ211に移行す
る。なお、この実施例ではT3<T1としている。
【0054】ステップ211においては前回の路面判定
フラグXMUEが1であったか否かを判定する。前回の
路面判定フラグXMUEが1であると判定すると、ステ
ップ216において高μ路確定用カウンタCHIMUE
が所定時間T4秒以上か否かを判定し、所定時間T4秒
以上であると判定すると、ステップ217に移行する。
又、所定時間T4秒未満であると判定すると、このベー
スルーチンを終了する。なお、この実施例ではT4=T
1としている。
【0055】前記ステップ211において路面判定用フ
ラグXMUEが0であると判定すると、ステップ212
に移行する。ステップ212においては全閉信号XID
Lが「オン」か否かを判定する。全閉信号XIDL=0
の場合にはアクセル操作が解除されておらず、操作が行
なわれているものと判定し、ステップ214に移行す
る。又、全閉信号XIDL=1の場合にはアクセル操作
が解除されたものと判定し、ステップ213に移行して
ブレーキ信号WSTPが「オン」か否か、すなわちWS
TP=1か否かを判断する。ブレーキ信号WSTP=1
のときはブレーキ操作がなされたと判定し、このベース
ルーチンを終了する。
【0056】ステップ213においてブレーキ信号WS
TP=0のときはブレーキ操作がなされていないと判定
し、ステップ214に移行する。ステップ214では駆
動輪速度VWNRMと従動輪速度VWNFMとの差Dが
所定値UKm/h以上か否かを判定する。ステップ21
4で所定値UKm/h以上であると判定すると、ステッ
プ218に移行して路面判定フラグXMUEを1にセッ
トしてこのベースルーチンを終了する。なお、この実施
例ではU>Pとしている。
【0057】ステップ214において差Dが所定値UK
m/h未満であると判定すると、ステップ215に移行
する。ステップ215において加速度カウンタCDLV
WNRMが予め定められた所定値Tms未満か否かを判定
する。加速度カウンタCDLVWNRMが予め定められ
た所定値Tms未満であると判定すると、このベースルー
チンを終了する。又、加速度カウンタCDLVWNRM
が予め定められた所定値Tms以上であると判定すると、
ステップ218に移行して路面判定フラグXMUEを1
にセットしてこのベースルーチンを終了する。
【0058】従って、ステップ208〜210において
はスロットル制御切替フラグが1の場合、駆動輪速度セ
ンサ39R,39L、従動輪センサ40R,40Lが異
常時の場合、イグニッションスイッチのオン時間が所定
時間以上あった場合のいずれかのときには高μ路と判定
される。又、ステップ211において前回の路面判定フ
ラグXMUEが1、すなわち低μ路であるとされていた
場合には高μ路確定用カウンタCHIMUEが所定時間
T4秒以上であれば高μ路と判定される。
【0059】又、ステップ212〜215においては、
アクセルペダル10の操作が行なわれるか、あるいはア
クセルペダル10及びブレーキペダル22の両操作が行
なわれない場合に、駆動輪速度VWNRMと従動輪速度
VWNFMとの差Dが所定値U以上か、差Dが所定値U
未満であっても加速度カウンタCDLVWNRMが所定
時間Tmsを越える場合には低μ路と判定される。
【0060】以上の実施例においては駆動輪スリップ判
定ルーチン300によって、ブレーキ操作及びサイドブ
レーキ操作が解除された後所定時間T1,T2秒経過し
ないときには加速度カウンタCDLVWNRMが0にリ
セットされるため、その間の駆動輪スリップの判定に必
要なステップ303及びステップ304への移行が禁止
される。そのため、駆動輪スリップ判定がその間は行な
われることがない。さらに、加速度カウンタCDLVW
NRMが0にリセットされるため、その後にステップ2
15に移行したとしても加速度カウンタCDLVWNR
Mが所定時間Tmsを越えることがなく、高μ路から低μ
路と判定されることがない。このため、高μ路、低μ路
の誤判定がなく、デバイスの制御が安定する。
【0061】特に、走行中にサイドブレーキを作動させ
ると、通常前輪、後輪の内一方にのみにサイドブレーキ
が作用するため、従来はスリップの誤検出が生じやす
い。しかし、この実施例ではサイドブレーキが作動され
て解除された後の所定時間T2は、スリップ検出を行な
わないため、ブレーキ作動時の誤検出が防止できる。
【0062】次に第3実施例を図12に従って説明す
る。この実施例では前記第2実施例の構成中、駆動輪ス
リップ判定ルーチン300が異なっている。そして、こ
の実施例では前記第一実施例における左右駆動輪速度セ
ンサ39L,39Rが駆動輪速度検出手段を構成し、左
右従動輪速度センサ40L,40Rが従動輪速度検出手
段を構成し、スロットルECUが第三の演算手段を構成
している。
【0063】すなわち、この判定ルーチンに移行する
と、ステップ501において駆動輪速度VWNRMが従
動輪速度VWNFMよりも以上か否かを判定する。駆動
輪速度VWNRMが従動輪速度VWNFMよりも以上で
ないと判定した場合にはステップ504に移行し、以上
であると判定した場合にはステップ502に移行する。
ステップ502に移行すると、駆動輪加速度DLVWN
RMが所定値R以上か否かを判定する。駆動輪加速度D
LVWNRMが所定値R以上であると判定すると、ステ
ップ503において加速度カウンタCDLVWNRMを
インクリメントし、この駆動輪スリップ判定ルーチン3
00を抜ける。ステップ502において駆動輪加速度D
LVWNRMが所定値R未満であると判定すると、ステ
ップ504に移行する。ステップ501〜502からス
テップ504に移行した場合、ステップ504において
は加速度カウンタCDLVWNRMを0にリセットし、
この駆動輪スリップ判定ルーチン300を抜ける。従っ
て、この実施例の駆動輪スリップ判定ルーチン300に
おいては駆動輪速度VWNRMが従動輪速度VWNFM
以上でかつ駆動輪加速度DLVWNRMが所定値R以上
ある場合にのみ、加速度カウンタCDLVWNRMがイ
ンクリメントされることになる。そして、駆動輪速度V
WNRMが従動輪速度VWNFM未満であるときには加
速度カウンタCDLVWNRMが0にリセットされるこ
とになり、その間の駆動輪スリップの判定に必要なステ
ップ502及びステップ503への移行が禁止されるこ
とになる。このため、スリップの誤検出が防止できる。
特に、走行中にサイドブレーキを作動させると、通常
前輪、後輪の内一方にのみにサイドブレーキが作用する
ため、従来はスリップの誤検出が生じやすい。しかし、
この実施例ではサイドブレーキが作動されても、駆動輪
速度VMNRMが従動輪速度VWNFMよりも小さい場
合には、スリップ検出を行なわないため、ブレーキ作動
時の誤検出が防止できる。
【0064】又、この実施例においては4輪ABSを装
着した車両の場合、左右駆動輪速度センサ39L,39
R、左右従動輪センサ40L,40Rを既に備えている
ため、新たにこれらのセンサを追加することなく駆動輪
スリップ検出装置を実現できる。
【0065】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範囲で構
成の一部を適宜に変更して次のように実施することもで
きる。
【0066】(1)前記第2実施例では、ベースルーチ
ン内に路面μ判定ルーチン、駆動輪スリップ判定ルーチ
ンが含まれていたが、路面μ判定ルーチンの代りに他の
ルーチンに組合せてもよい。例えば、電子スロットルの
非線形特性の切替制御、TRC制御等である。これらの
制御と組合せれば、従動輪速度を検出する左右従動輪セ
ンサが必要でなくなる。又、FR車のプロペラシャフト
等から駆動輪速度を検出するように構成すれば、1つの
駆動輪速度センサにて駆動輪スリップの検出が可能とな
る。
【0067】(2)前記第3実施例においても、ベース
ルーチン内に路面μ判定ルーチン、駆動輪スリップ判定
ルーチンが含まれていたが、路面μ判定ルーチンの代り
に他のルーチンに組合せてもよい。こうすることによ
り、ブレーキ信号WSTP、サイドブレーキ信号PKB
を入力するためのハーネス、センサ、入力回路等が省略
できる。
【0068】(3)前記第2実施例ではブレーキ、及び
サイドブレーキがともに作動が解除されて所定時間T
1,T2内はスリップ検出を行なわないようにしたが、
何れか一方のブレーキが解除されて後所定時間内はスリ
ップ検出を行なわないようにしてもよい。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、ブレーキ作動時における誤スリップ検出を防止する
ことができる。又、走行時にサイドブレーキが作動され
たときには従来はスリップの誤検出が生じやすいが、こ
の発明によれば精度よく誤検出の防止ができるという優
れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の基本的な概念構成を説明する概念
構成図である。
【図2】(a)は第2の発明の概念構成を説明する概念
構成図、(b)は第3の発明の概念構成を説明する概念
構成図である。
【図3】第1の発明を具体化した第1実施例の主要構成
図である。
【図4】電子スロットル弁とメインスロットル弁の配置
構成を示す断面図である。
【図5】アクセル開度に対するスロットル開度の制御可
能範囲を示すスロットル開度特性図である。
【図6】同じくECU等の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】同じく「駆動輪スリップ判定ルーチン」を示す
フローチャートである。
【図8】第2の発明を具体化した実施例の「ベースルー
チン」を示すフローチャートである。
【図9】同じく「ベースルーチン」を示すフローチャー
トである。
【図10】同じく「駆動輪スリップ判定ルーチン」を示
すフローチャートである。
【図11】同じく「駆動輪加速度演算ルーチン」を示す
フローチャートである。
【図12】第3の発明を具体化した実施例の「駆動輪ス
リップ判定ルーチン」を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、8…サブスロットル
弁、9…メインスロットル弁、10…アクセルペダル、
22…ブレーキペダル、31…メインスロットルセン
サ、31a…第一の検出手段としての全閉スイッチ、3
2…サブスロットルセンサ、39L…左駆動輪速度セン
サ、39R…右駆動輪速度センサ(39L,39Rは駆
動輪速度検出手段及び速度検出手段を構成している)、
40L…左従動輪速度センサ、40R…右従動輪速度セ
ンサ(40L,40Rは従動輪速度検出手段を構成して
いる)、42…ブレーキセンサ(第二の検出手段を構成
している。)、43…サイドブレーキセンサ(パーキン
グブレーキ作動検出手段を構成している。)、51…エ
ンジンECU、52…スロットルECU(第一乃至第三
のの演算手段手段を構成している)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出手
    段と、従動輪速度を検出する従動輪速度検出手段とを備
    え、駆動輪速度検出手段と従動輪速度検出手段が検出し
    た各々の速度から速度差を求め、この速度差に基づいて
    駆動輪のスリップ量を算出する第一の演算手段とを備え
    た駆動輪スリップ検出装置において、 アクセル開度が全閉か否かを検出する第一の検出手段
    と、 ブレーキの作動を検出する第二の検出手段とを備え、 前記第一及び第二の検出手段からの検出信号があったと
    きにスリップ量の算出を禁止することを特徴とする車両
    の駆動輪スリップ検出装置。
  2. 【請求項2】 車輪の速度を検出する速度検出手段と、
    同速度検出手段が検出した速度から加速度を求め、この
    加速度に基づいてスリップを検出する第二の演算手段を
    備えたスリップ検出装置において、 パーキングブレーキ作動の作動、解除を検出するパーキ
    ングブレーキ作動検出手段を備え、前記パーキングブレ
    ーキ作動検出手段の検出信号に基づいてパーキングブレ
    ーキの作動解除後所定時間はスリップの検出を禁止する
    ことを特徴とする車両の駆動輪スリップ検出装置。
  3. 【請求項3】 駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出手
    段と、従動輪速度を検出する従動輪検出手段とを備え、
    駆動輪速度検出手段と従動輪速度検出手段が検出した各
    々の速度から速度差を求め、この速度差に基づいて駆動
    輪のスリップを検出する第三の演算手段を備えた駆動輪
    スリップ検出装置において、 駆動輪速度が従動輪速度よりも小のとき、スリップの検
    出を禁止することを特徴とする車両の駆動輪スリップ検
    出装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7377349B2 (en) 2002-09-20 2008-05-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Slip control device for vehicle, vehicle mounted with the device, and the method of controlling vehicle slip

Cited By (2)

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US7377349B2 (en) 2002-09-20 2008-05-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Slip control device for vehicle, vehicle mounted with the device, and the method of controlling vehicle slip
US7596444B2 (en) 2002-09-20 2009-09-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle skid control device, automobile with vehicle skid control device mounted thereon, and vehicle skid control method

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