JPH06327706A - 人工関節 - Google Patents
人工関節Info
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- JPH06327706A JPH06327706A JP5119777A JP11977793A JPH06327706A JP H06327706 A JPH06327706 A JP H06327706A JP 5119777 A JP5119777 A JP 5119777A JP 11977793 A JP11977793 A JP 11977793A JP H06327706 A JPH06327706 A JP H06327706A
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- bone
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Links
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- 210000004394 hip joint Anatomy 0.000 description 64
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- 210000000689 upper leg Anatomy 0.000 description 14
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- 238000001356 surgical procedure Methods 0.000 description 2
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F2/00—Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
- A61F2/02—Prostheses implantable into the body
- A61F2/30—Joints
- A61F2/32—Joints for the hip
- A61F2/36—Femoral heads ; Femoral endoprostheses
- A61F2/3609—Femoral heads or necks; Connections of endoprosthetic heads or necks to endoprosthetic femoral shafts
- A61F2002/3652—Connections of necks to shafts
Landscapes
- Surgical Instruments (AREA)
- Prostheses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
実際の手術現場において当初設定の骨切除長さよりも長
く切除しても、十分対応可能な人工関節を提供する。 【構成】 置換する骨頭形状に形成した骨頭を先端部に
有する胴部と生体骨に埋設されるステム部とからなる人
工関節において、胴部1端部と同じ形状の補助胴部5を
ステム部2の上方途中に鍔状に設け、このステム部の胴
部への装着位置をを可変としてなる人工関節、または、
胴部の下部に補助胴部を装着してなる人工関節である。
く切除しても、十分対応可能な人工関節を提供する。 【構成】 置換する骨頭形状に形成した骨頭を先端部に
有する胴部と生体骨に埋設されるステム部とからなる人
工関節において、胴部1端部と同じ形状の補助胴部5を
ステム部2の上方途中に鍔状に設け、このステム部の胴
部への装着位置をを可変としてなる人工関節、または、
胴部の下部に補助胴部を装着してなる人工関節である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、患部を切除された関節
および骨を補綴するための人工関節に関し、さらに詳し
くは、切除後の生体骨との適合性が高く、かつ短期間で
製作することができる人工関節に関するものである。
および骨を補綴するための人工関節に関し、さらに詳し
くは、切除後の生体骨との適合性が高く、かつ短期間で
製作することができる人工関節に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人工関節による治療は、骨腫瘍あるいは
重度の骨損傷を生じている部位を切除して、切除した骨
形状に一致する寸法形状の人工関節を切除後の生体骨に
埋設するものである。図7に示すように大腿骨近位部22
に骨損傷25がある場合には、人工関節26が、図8に示す
ように大腿骨遠位部23に骨損傷25がある場合には、人工
関節27が、また図9に示すように脛骨近位部24に骨損傷
25がある場合には、人工関節28が装着される。
重度の骨損傷を生じている部位を切除して、切除した骨
形状に一致する寸法形状の人工関節を切除後の生体骨に
埋設するものである。図7に示すように大腿骨近位部22
に骨損傷25がある場合には、人工関節26が、図8に示す
ように大腿骨遠位部23に骨損傷25がある場合には、人工
関節27が、また図9に示すように脛骨近位部24に骨損傷
25がある場合には、人工関節28が装着される。
【0003】以上のように、人工関節による治療には、
患部に合わせた人工関節が必要であり、また患者の骨の
寸法形状に合った人工関節を準備する必要がある。この
ことは全ての人工関節に共通なことであり、ここでは図
7に示した人工関節26に特定して説明する。
患部に合わせた人工関節が必要であり、また患者の骨の
寸法形状に合った人工関節を準備する必要がある。この
ことは全ての人工関節に共通なことであり、ここでは図
7に示した人工関節26に特定して説明する。
【0004】図7に示した人工関節(人工股関節)は、
先端部に骨頭3を有する胴部1とステム2とからなり、
骨頭3は首部33で支えられている。人工股関節は、通
常、医者が患者のレントゲン写真に基づいて、患部の骨
切除長さを決め、メーカにて、患者の切除する骨の寸法
形状に一致した形状に製作される。ただ、レントゲン写
真のみからでは患者の骨切除部を正確に判定しづらいこ
と、および骨腫瘍は病状の進行が早いことから、医者か
らの注文があった時点と手術時点において、骨を切除す
る部位、すなわち、骨を切除する長さが変わることがあ
る。
先端部に骨頭3を有する胴部1とステム2とからなり、
骨頭3は首部33で支えられている。人工股関節は、通
常、医者が患者のレントゲン写真に基づいて、患部の骨
切除長さを決め、メーカにて、患者の切除する骨の寸法
形状に一致した形状に製作される。ただ、レントゲン写
真のみからでは患者の骨切除部を正確に判定しづらいこ
と、および骨腫瘍は病状の進行が早いことから、医者か
らの注文があった時点と手術時点において、骨を切除す
る部位、すなわち、骨を切除する長さが変わることがあ
る。
【0005】このため、実際の手術現場において、当初
設定の骨切除長さよりも最大約40mm程度まで長く、切除
長さを変えても対応できる人工関節が医学界で望まれて
いる。なお、骨頭3を支える首部33と胴部1とのなす角
度および首部33の長さは、個人差が少ないので一定の角
度および長さの人工股関節を準備すればよい。
設定の骨切除長さよりも最大約40mm程度まで長く、切除
長さを変えても対応できる人工関節が医学界で望まれて
いる。なお、骨頭3を支える首部33と胴部1とのなす角
度および首部33の長さは、個人差が少ないので一定の角
度および長さの人工股関節を準備すればよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この要望に対応するに
は、当初設定の骨切除長さの人工股関節の他に、例え
ば、当初設定の骨切除長さよりも 5mm間隔で長さを変え
た(最大40mm長い)計8種類の人工股関節を別途製作す
る必要がある。しかしながら、これでは使用する人工股
関節1本について、計9本の人工股関節を製作すること
となるので、コスト面の制約により、現実的な対応は不
可能であった。
は、当初設定の骨切除長さの人工股関節の他に、例え
ば、当初設定の骨切除長さよりも 5mm間隔で長さを変え
た(最大40mm長い)計8種類の人工股関節を別途製作す
る必要がある。しかしながら、これでは使用する人工股
関節1本について、計9本の人工股関節を製作すること
となるので、コスト面の制約により、現実的な対応は不
可能であった。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、置換する骨頭形状に形成した骨頭を先
端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム部とから
なる人工関節において、胴部端部と同じ形状の補助胴部
をステム部の上方途中に鍔状に設けたステム部を胴部に
装着、または胴部の下部に補助胴部を装着することによ
って、胴部の長さを調節して、骨切除長さに対応する人
工関節を提供することを目的とする。
なされたもので、置換する骨頭形状に形成した骨頭を先
端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム部とから
なる人工関節において、胴部端部と同じ形状の補助胴部
をステム部の上方途中に鍔状に設けたステム部を胴部に
装着、または胴部の下部に補助胴部を装着することによ
って、胴部の長さを調節して、骨切除長さに対応する人
工関節を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1発明は、置換する骨
頭形状に形成した骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に
埋設されるステム部とからなる人工関節において、胴部
端部と同じ形状の補助胴部をステム部の上方途中に鍔状
に設け、このステム部と胴部を螺着するに際して、螺合
深さを可変としてなる人工関節である。
頭形状に形成した骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に
埋設されるステム部とからなる人工関節において、胴部
端部と同じ形状の補助胴部をステム部の上方途中に鍔状
に設け、このステム部と胴部を螺着するに際して、螺合
深さを可変としてなる人工関節である。
【0009】第2発明は、置換する骨頭形状に形成した
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、胴部端部と同じ形状の
長さの異なる補助胴部をステム部の上方途中に鍔状に設
け、この長さが異なる補助胴部を有するステム部と胴部
を嵌着してなる人工関節である。
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、胴部端部と同じ形状の
長さの異なる補助胴部をステム部の上方途中に鍔状に設
け、この長さが異なる補助胴部を有するステム部と胴部
を嵌着してなる人工関節である。
【0010】第3発明は、置換する骨頭形状に形成した
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、ステム部に胴部端部と
同じ形状の補助胴部を嵌装し、胴部の下部に固定してな
る人工関節である。
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、ステム部に胴部端部と
同じ形状の補助胴部を嵌装し、胴部の下部に固定してな
る人工関節である。
【0011】第4発明は、置換する骨頭形状に形成した
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、胴部の下部に胴部端部
と同じ形状の補助胴部を螺着してなる人工関節である。
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、胴部の下部に胴部端部
と同じ形状の補助胴部を螺着してなる人工関節である。
【0012】
【作用】第1発明の人工関節は、胴部端部と同じ形状の
補助胴部をステム部の上方途中に鍔状に設けているた
め、ステム部を胴部に螺着する時に、ステム部の螺合深
さを調節することによって、ステム部に設けた補助胴部
の位置を変えることができる。このことによって、人工
関節の胴部の長さは、ステム部の補助胴部の位置まで長
くなったことになる。すなわち、骨切除長さに応じて、
ステム部の螺合深さを調節することによって、本人工関
節は骨切除長さに対応できるものとなる。
補助胴部をステム部の上方途中に鍔状に設けているた
め、ステム部を胴部に螺着する時に、ステム部の螺合深
さを調節することによって、ステム部に設けた補助胴部
の位置を変えることができる。このことによって、人工
関節の胴部の長さは、ステム部の補助胴部の位置まで長
くなったことになる。すなわち、骨切除長さに応じて、
ステム部の螺合深さを調節することによって、本人工関
節は骨切除長さに対応できるものとなる。
【0013】第2発明の人工関節は、胴部端部と同じ形
状の長さの異なる補助胴部をステム部の上方途中に鍔状
に設けているため、補助胴部の長さが異なるステム部を
胴部に嵌着することによって、人工関節の胴部の長さ
は、ステム部の補助胴部の長さだけ長くなったことにな
る。すなわち、骨切除長さに応じて、補助胴部の長さの
異なるステム部を胴部に嵌着することによって、本人工
関節は骨切除長さに対応できるものとなる。
状の長さの異なる補助胴部をステム部の上方途中に鍔状
に設けているため、補助胴部の長さが異なるステム部を
胴部に嵌着することによって、人工関節の胴部の長さ
は、ステム部の補助胴部の長さだけ長くなったことにな
る。すなわち、骨切除長さに応じて、補助胴部の長さの
異なるステム部を胴部に嵌着することによって、本人工
関節は骨切除長さに対応できるものとなる。
【0014】第3発明の人工関節は、ステム部に胴部端
部と同じ形状の補助胴部を嵌装し、胴部の下部に固定す
る人工関節であって、補助胴部を人工関節のステム部に
嵌装し、胴部の下部に固定することによって、人工関節
の胴部の長さを変えることができる。すなわち、骨切除
長さに応じて、胴部が不足する長さの補助胴部を胴部の
下部に装着することによって、本人工関節は骨切除長さ
に対応できるものとなる。
部と同じ形状の補助胴部を嵌装し、胴部の下部に固定す
る人工関節であって、補助胴部を人工関節のステム部に
嵌装し、胴部の下部に固定することによって、人工関節
の胴部の長さを変えることができる。すなわち、骨切除
長さに応じて、胴部が不足する長さの補助胴部を胴部の
下部に装着することによって、本人工関節は骨切除長さ
に対応できるものとなる。
【0015】第4発明の、人工関節は、胴部の下部に胴
部端部と同じ形状の補助胴部を螺着してなる人工関節で
あって、補助胴部を人工関節の胴部の下部に螺着するこ
とによって、人工関節の胴部の長さを変えることができ
る。すなわち、骨切除長さに応じて、胴部が不足する長
さの補助胴部を胴部の下部に螺着することによって、本
人工関節は骨切除長さに対応できるものとなる。
部端部と同じ形状の補助胴部を螺着してなる人工関節で
あって、補助胴部を人工関節の胴部の下部に螺着するこ
とによって、人工関節の胴部の長さを変えることができ
る。すなわち、骨切除長さに応じて、胴部が不足する長
さの補助胴部を胴部の下部に螺着することによって、本
人工関節は骨切除長さに対応できるものとなる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図に基づいて説明
する。 実施例1 図1は第1発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴部
1を、(b) はステム部2を示す。胴部1の先端部には骨
頭3があり、胴部1の中心にはステム部2をねじ込む雌
ねじ部4が設けてある。ステム部2の上方途中には胴部
端部と同じ形状の補助胴部5があり、ステム部2の先端
部には胴部1の雌ねじ部4に螺合する雄ねじ部6が設け
てある。補助胴部5の底部には、切除後の生体骨に埋設
した時のステム部の回旋を防止するためのフィン7が設
けてある。
する。 実施例1 図1は第1発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴部
1を、(b) はステム部2を示す。胴部1の先端部には骨
頭3があり、胴部1の中心にはステム部2をねじ込む雌
ねじ部4が設けてある。ステム部2の上方途中には胴部
端部と同じ形状の補助胴部5があり、ステム部2の先端
部には胴部1の雌ねじ部4に螺合する雄ねじ部6が設け
てある。補助胴部5の底部には、切除後の生体骨に埋設
した時のステム部の回旋を防止するためのフィン7が設
けてある。
【0017】図2は胴部1とステム部2の組立図で、
(a) はステム部2の雄ねじ部6を胴部1の雌ねじ部4に
全てねじ込んだ状態で、この時の胴部長さLa が当初設
定の胴部長さに一致している。(b) はステム部2の雄ね
じ部6を胴部1の雌ねじ部4に長さLb だけ浅くねじ込
んだ状態で、この時の胴部長さはLa +Lb となり、L
b だけ胴部長さが長くなったことになる。このように、
ステム部2の雄ねじ部6のねじ込み深さを調節すること
によって、骨切除長さに対応する人工関節を得ることが
できる。
(a) はステム部2の雄ねじ部6を胴部1の雌ねじ部4に
全てねじ込んだ状態で、この時の胴部長さLa が当初設
定の胴部長さに一致している。(b) はステム部2の雄ね
じ部6を胴部1の雌ねじ部4に長さLb だけ浅くねじ込
んだ状態で、この時の胴部長さはLa +Lb となり、L
b だけ胴部長さが長くなったことになる。このように、
ステム部2の雄ねじ部6のねじ込み深さを調節すること
によって、骨切除長さに対応する人工関節を得ることが
できる。
【0018】ステム部2の雄ねじ部6を胴部1の雌ねじ
部4にねじ込んだあとの胴部1とステム部2との固定
は、ねじ8で胴部1の側面の二箇所から締めつけ、雄ね
じ部6のねじ山を潰すことにより行った。ステム部2の
雄ねじ部6の長さを60mm以上にしておくと、実際の手術
現場において当初設定の骨切除長さよりも40mm程度まで
長く切除しても、一本の人工関節で十分対応可能であ
る。
部4にねじ込んだあとの胴部1とステム部2との固定
は、ねじ8で胴部1の側面の二箇所から締めつけ、雄ね
じ部6のねじ山を潰すことにより行った。ステム部2の
雄ねじ部6の長さを60mm以上にしておくと、実際の手術
現場において当初設定の骨切除長さよりも40mm程度まで
長く切除しても、一本の人工関節で十分対応可能であ
る。
【0019】実施例2 図3は第2発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴部
1を、(b) はステム部2を、(c) は胴部1とステム部2
の組立状態を示す図である。胴部1の先端部には骨頭3
があり、胴部1の中心にはステム部2を嵌着するための
テーパ状の凹部9が設けてある。さらに胴部1の端部に
は、嵌着したステム部2の位置決め用のキー溝10が設け
てある。この時の当初設定の胴部長さはLa +Lb (補
助胴部の長さ)である。
1を、(b) はステム部2を、(c) は胴部1とステム部2
の組立状態を示す図である。胴部1の先端部には骨頭3
があり、胴部1の中心にはステム部2を嵌着するための
テーパ状の凹部9が設けてある。さらに胴部1の端部に
は、嵌着したステム部2の位置決め用のキー溝10が設け
てある。この時の当初設定の胴部長さはLa +Lb (補
助胴部の長さ)である。
【0020】ステム部2の上方途中には胴部端部と同じ
形状の補助胴部5があり、その上部の先端部には胴部1
の凹部9に嵌着するためのテーパ状の凸部11が設けてあ
る。さらに凸部11の下部には、嵌着したステム部2の位
置決め用のキー12が、また、補助胴部5の底部には、切
除後の生体骨に埋設した時のステム部の回旋を防止する
ためのフィン7が設けてある。なお、補助胴部5の長さ
は、準備したステム部ごとに変えてある。
形状の補助胴部5があり、その上部の先端部には胴部1
の凹部9に嵌着するためのテーパ状の凸部11が設けてあ
る。さらに凸部11の下部には、嵌着したステム部2の位
置決め用のキー12が、また、補助胴部5の底部には、切
除後の生体骨に埋設した時のステム部の回旋を防止する
ためのフィン7が設けてある。なお、補助胴部5の長さ
は、準備したステム部ごとに変えてある。
【0021】図3(c) は胴部1とステム部2の組立図
で、ステム部2が胴部1に嵌着されている。この時の胴
部長さはLa +Lc で、当初設定の胴部長さLa +Lb
よりも(Lc −Lb )だけ胴部長さが長くなったことに
なる。このように、補助胴部5の長さが異なるステム部
2を胴部1に嵌着することによって、骨切除長さに対応
する人工関節を得ることができる。また、ステム部先端
部のテーパ状の凸部の長さを変えることによって、胴部
長さを変えることも可能である。
で、ステム部2が胴部1に嵌着されている。この時の胴
部長さはLa +Lc で、当初設定の胴部長さLa +Lb
よりも(Lc −Lb )だけ胴部長さが長くなったことに
なる。このように、補助胴部5の長さが異なるステム部
2を胴部1に嵌着することによって、骨切除長さに対応
する人工関節を得ることができる。また、ステム部先端
部のテーパ状の凸部の長さを変えることによって、胴部
長さを変えることも可能である。
【0022】実施例3 図4は第3発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴部
1とステム部2からなる人工股関節を、(b) は(a) のA
−A線矢視図を、(c) は補助胴部15と補助胴部15を胴部
1に固定するボルト16を、(d) は(c) のB−B線矢視図
を示す図である。胴部1の先端部には骨頭3があり、胴
部1の下部にはステム部2が設けてある。胴部1の底面
には、(b) に示すように、補助胴部15を固定する雌ねじ
部17が設けてある。補助胴部15の中心には、(c) 、(d)
に示すように、補助胴部15を胴部1の下部に装着するた
めに、ステム部2に嵌装するための孔18があり、周囲に
はボルト16を通すねじ孔19があり、さらに補助胴部15の
底部には、切除後の生体骨に埋設した時のステム部の回
旋を防止するためのフィン7が設けてある。
1とステム部2からなる人工股関節を、(b) は(a) のA
−A線矢視図を、(c) は補助胴部15と補助胴部15を胴部
1に固定するボルト16を、(d) は(c) のB−B線矢視図
を示す図である。胴部1の先端部には骨頭3があり、胴
部1の下部にはステム部2が設けてある。胴部1の底面
には、(b) に示すように、補助胴部15を固定する雌ねじ
部17が設けてある。補助胴部15の中心には、(c) 、(d)
に示すように、補助胴部15を胴部1の下部に装着するた
めに、ステム部2に嵌装するための孔18があり、周囲に
はボルト16を通すねじ孔19があり、さらに補助胴部15の
底部には、切除後の生体骨に埋設した時のステム部の回
旋を防止するためのフィン7が設けてある。
【0023】図5は人工股関節の胴部1の下部に補助胴
部15を装着した組立図で、(a) は長さLb の補助胴部15
を胴部1の下部に装着した状態で、この時の胴部長さL
a が当初設定の胴部長さに一致している。(b) は長さL
c の補助胴部15を胴部1の下部に装着した状態で、この
時の胴部長さはLa +(Lc −Lb )となり、(Lc−
Lb )だけ胴部長さが長くなったことになる。このよう
に、補助胴部15の長さを調節することによって、骨切除
長さに対応する人工股関節を得ることができる。すなわ
ち、いま、Lb が10mmのとき、骨切除長さが30mm長くな
った場合は、Lc が40mmの補助胴部15を胴部1の下部に
装着すればよい。
部15を装着した組立図で、(a) は長さLb の補助胴部15
を胴部1の下部に装着した状態で、この時の胴部長さL
a が当初設定の胴部長さに一致している。(b) は長さL
c の補助胴部15を胴部1の下部に装着した状態で、この
時の胴部長さはLa +(Lc −Lb )となり、(Lc−
Lb )だけ胴部長さが長くなったことになる。このよう
に、補助胴部15の長さを調節することによって、骨切除
長さに対応する人工股関節を得ることができる。すなわ
ち、いま、Lb が10mmのとき、骨切除長さが30mm長くな
った場合は、Lc が40mmの補助胴部15を胴部1の下部に
装着すればよい。
【0024】実施例4 図6は第4発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴部
1とステム部2からなる人工股関節を、(b) は補助胴部
15の断面を、(c) は人工股関節の胴部1の下部に補助胴
部15を螺着した組立状態を示す図である。胴部1の先端
部には骨頭3があり、胴部1の下部にはステム部2を螺
着するための雄ねじ部20が設けてある。胴部の長さLa
が当初設定の胴部長さに一致している。補助胴部15に
は、(b) に示すように、胴部1の下部に螺着するための
雌ねじ部21が設けてある。この時の補助胴部長さはLb
である。
1とステム部2からなる人工股関節を、(b) は補助胴部
15の断面を、(c) は人工股関節の胴部1の下部に補助胴
部15を螺着した組立状態を示す図である。胴部1の先端
部には骨頭3があり、胴部1の下部にはステム部2を螺
着するための雄ねじ部20が設けてある。胴部の長さLa
が当初設定の胴部長さに一致している。補助胴部15に
は、(b) に示すように、胴部1の下部に螺着するための
雌ねじ部21が設けてある。この時の補助胴部長さはLb
である。
【0025】図6(c) は人工股関節の胴部1の下部に補
助胴部15を螺着した組立図で、この時の胴部長さはLa
+(Lc −Lb )となり、当初設定の胴部長さより(L
c −Lb )だけ長くなったことになる。このように、補
助胴部15の長さを調節することによって、骨切除長さに
対応する人工股関節を得ることができる。すなわち、い
ま、Lb が10mmのとき、骨切除長さが30mm長くなった場
合は、Lc が40mmの補助胴部15を胴部1の下部に螺着す
ればよい。なお、補助胴部15を胴部1の下部に螺着した
あとの胴部1と補助胴部15との固定は、ねじ8で補助胴
部15の側面から締めつけ、雄ねじ部20のねじ山を潰すこ
とにより行った。
助胴部15を螺着した組立図で、この時の胴部長さはLa
+(Lc −Lb )となり、当初設定の胴部長さより(L
c −Lb )だけ長くなったことになる。このように、補
助胴部15の長さを調節することによって、骨切除長さに
対応する人工股関節を得ることができる。すなわち、い
ま、Lb が10mmのとき、骨切除長さが30mm長くなった場
合は、Lc が40mmの補助胴部15を胴部1の下部に螺着す
ればよい。なお、補助胴部15を胴部1の下部に螺着した
あとの胴部1と補助胴部15との固定は、ねじ8で補助胴
部15の側面から締めつけ、雄ねじ部20のねじ山を潰すこ
とにより行った。
【0026】以上のように、第1発明では1個の胴部と
1本のステム部で組み立てた1本の人工股関節で、第2
発明では1個の胴部と、1本のステム部と補助胴部の長
さを5mm間隔で40mmまで変化させた8本の、計9本のス
テム部から選択したステム部で組み立てた人工股関節
で、第3発明と第4発明では1本の人工股関節と長さを
5mm間隔で変えた9個の補助胴部で、実際の手術現場に
おいて当初設定の骨切除長さよりも40mm程度まで長く切
除しても、十分対応可能である。実施例では人工股関節
の例についてのみ説明したが、人工膝関節にも上記と同
じ構造を適用することによって、手術現場での骨切除長
さの変更にも十分対応できる人工膝関節を得ることがで
きる。
1本のステム部で組み立てた1本の人工股関節で、第2
発明では1個の胴部と、1本のステム部と補助胴部の長
さを5mm間隔で40mmまで変化させた8本の、計9本のス
テム部から選択したステム部で組み立てた人工股関節
で、第3発明と第4発明では1本の人工股関節と長さを
5mm間隔で変えた9個の補助胴部で、実際の手術現場に
おいて当初設定の骨切除長さよりも40mm程度まで長く切
除しても、十分対応可能である。実施例では人工股関節
の例についてのみ説明したが、人工膝関節にも上記と同
じ構造を適用することによって、手術現場での骨切除長
さの変更にも十分対応できる人工膝関節を得ることがで
きる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、置換する骨頭形状に形成した
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、胴部端部と同じ形状の
補助胴部をステム部の上方途中に鍔状に設けたステムを
胴部に装着、または胴部の下部に補助胴部を装着するこ
とによって、胴部の長さを調節して、骨切除長さに対応
する人工関節であって、本発明の人工関節によれば、1
個の胴部と1本のステム部で組み立てた1本の人工股関
節で、1個の胴部と9本のステム部から選択したステム
部で組み立てた人工股関節で、または、1本の人工股関
節と長さを 5mm間隔で変えた9個の補助胴部で、実際の
手術現場において当初設定の骨切除長さよりも40mm程度
まで長く切除しても、十分対応可能である。
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、胴部端部と同じ形状の
補助胴部をステム部の上方途中に鍔状に設けたステムを
胴部に装着、または胴部の下部に補助胴部を装着するこ
とによって、胴部の長さを調節して、骨切除長さに対応
する人工関節であって、本発明の人工関節によれば、1
個の胴部と1本のステム部で組み立てた1本の人工股関
節で、1個の胴部と9本のステム部から選択したステム
部で組み立てた人工股関節で、または、1本の人工股関
節と長さを 5mm間隔で変えた9個の補助胴部で、実際の
手術現場において当初設定の骨切除長さよりも40mm程度
まで長く切除しても、十分対応可能である。
【図1】第1発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴
部を、(b) はステム部を示す図である。
部を、(b) はステム部を示す図である。
【図2】第1発明に係わる人工股関節の組立図で、(a)
はステム部の雄ねじ部を胴部の雌ねじ部に全てねじ込ん
だ状態を、(b) はステム部の雄ねじ部を胴部の雌ねじ部
に長さLb だけ浅くねじ込んだ状態を示す図である。
はステム部の雄ねじ部を胴部の雌ねじ部に全てねじ込ん
だ状態を、(b) はステム部の雄ねじ部を胴部の雌ねじ部
に長さLb だけ浅くねじ込んだ状態を示す図である。
【図3】第2発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴
部を、(b) はステム部を、(c)は胴部とステム部の組立
状態を示す図である。
部を、(b) はステム部を、(c)は胴部とステム部の組立
状態を示す図である。
【図4】第3発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴
部とステム部からなる人工股関節を、(b) は(a) のA−
A線矢視図を、(c) は補助胴部と補助胴部を胴部に固定
するボルトを、(d) は(c) のB−B線矢視図を示す図で
ある。
部とステム部からなる人工股関節を、(b) は(a) のA−
A線矢視図を、(c) は補助胴部と補助胴部を胴部に固定
するボルトを、(d) は(c) のB−B線矢視図を示す図で
ある。
【図5】第3発明に係わる人工股関節の胴部の下部に補
助胴部を装着した組立図で、(a) は長さLb の補助胴部
を胴部の下部に装着した状態を、(b) は長さLc の補助
胴部を胴部の下部に装着した状態を示す図である。
助胴部を装着した組立図で、(a) は長さLb の補助胴部
を胴部の下部に装着した状態を、(b) は長さLc の補助
胴部を胴部の下部に装着した状態を示す図である。
【図6】第4発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴
部とステム部からなる人工股関節を、(b) は補助胴部の
断面を、(c) は人工股関節の胴部の下部に補助胴部を螺
着した組立状態を示す図である。
部とステム部からなる人工股関節を、(b) は補助胴部の
断面を、(c) は人工股関節の胴部の下部に補助胴部を螺
着した組立状態を示す図である。
【図7】大腿骨近位部に骨損傷がある場合に使用される
人工関節の例を示す図である。
人工関節の例を示す図である。
【図8】大腿骨遠位部に骨損傷がある場合に使用される
人工関節の例を示す図である。
人工関節の例を示す図である。
【図9】脛骨近位部に骨損傷がある場合に使用される人
工関節の例を示す図である。
工関節の例を示す図である。
1…胴部、2…ステム部、3…骨頭、4…雌ねじ部、5
…補助胴部、6…雄ねじ部、7…フィン、8…ねじ、9
…凹部、10…キー溝、11…凸部、12…キー、15…補助胴
部、16…ボルト、17…雌ねじ部、18…孔、19…ねじ孔、
20…雄ねじ部、21…雌ねじ部、22…大腿骨近位部、23…
大腿骨遠位部、24…脛骨近位部、25…骨損傷、26…人工
関節、27…人工関節、28…人工関節、29…大腿骨、30…
残存大腿骨、31…脛骨、32…残存脛骨、33…首部。
…補助胴部、6…雄ねじ部、7…フィン、8…ねじ、9
…凹部、10…キー溝、11…凸部、12…キー、15…補助胴
部、16…ボルト、17…雌ねじ部、18…孔、19…ねじ孔、
20…雄ねじ部、21…雌ねじ部、22…大腿骨近位部、23…
大腿骨遠位部、24…脛骨近位部、25…骨損傷、26…人工
関節、27…人工関節、28…人工関節、29…大腿骨、30…
残存大腿骨、31…脛骨、32…残存脛骨、33…首部。
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 人工関節
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、患部を切除された関節
および骨を補綴するための人工関節に関し、さらに詳し
くは、切除後の生体骨との適合性が高く、かつ短期間で
製作することができる人工関節に関するものである。
および骨を補綴するための人工関節に関し、さらに詳し
くは、切除後の生体骨との適合性が高く、かつ短期間で
製作することができる人工関節に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人工関節による治療は、骨腫瘍あるいは
重度の骨損傷を生じている部位を切除して、切除した骨
形状に一致する寸法形状の人工関節を切除後の生体骨に
埋設するものである。図7に示すように大腿骨近位部22
に骨損傷25がある場合には、人工関節26が、図8に示す
ように大腿骨遠位部23に骨損傷25がある場合には、人工
関節27が、また図9に示すように脛骨近位部24に骨損傷
25がある場合には、人工関節28が装着される。
重度の骨損傷を生じている部位を切除して、切除した骨
形状に一致する寸法形状の人工関節を切除後の生体骨に
埋設するものである。図7に示すように大腿骨近位部22
に骨損傷25がある場合には、人工関節26が、図8に示す
ように大腿骨遠位部23に骨損傷25がある場合には、人工
関節27が、また図9に示すように脛骨近位部24に骨損傷
25がある場合には、人工関節28が装着される。
【0003】以上のように、人工関節による治療には、
患部に合わせた人工関節が必要であり、また患者の骨の
寸法形状に合った人工関節を準備する必要がある。この
ことは全ての人工関節に共通なことであり、ここでは図
7に示した人工関節26に特定して説明する。
患部に合わせた人工関節が必要であり、また患者の骨の
寸法形状に合った人工関節を準備する必要がある。この
ことは全ての人工関節に共通なことであり、ここでは図
7に示した人工関節26に特定して説明する。
【0004】図7に示した人工関節(人工股関節)は、
先端部に骨頭3を有する胴部1とステム2とからなり、
骨頭3は首部33で支えられている。人工股関節は、通
常、医者が患者のレントゲン写真に基づいて、患部の骨
切除長さを決め、メーカにて、患者の切除する骨の寸法
形状に一致した形状に製作される。ただ、レントゲン写
真のみからでは患者の骨切除部を正確に判定しづらいこ
と、および骨腫瘍は病状の進行が早いことから、医者か
らの注文があった時点と手術時点において、骨を切除す
る部位、すなわち、骨を切除する長さが変わることがあ
る。
先端部に骨頭3を有する胴部1とステム2とからなり、
骨頭3は首部33で支えられている。人工股関節は、通
常、医者が患者のレントゲン写真に基づいて、患部の骨
切除長さを決め、メーカにて、患者の切除する骨の寸法
形状に一致した形状に製作される。ただ、レントゲン写
真のみからでは患者の骨切除部を正確に判定しづらいこ
と、および骨腫瘍は病状の進行が早いことから、医者か
らの注文があった時点と手術時点において、骨を切除す
る部位、すなわち、骨を切除する長さが変わることがあ
る。
【0005】このため、実際の手術現場において、当初
設定の骨切除長さよりも最大約40mm程度まで長く、切除
長さを変えても対応できる人工関節が医学界で望まれて
いる。なお、骨頭3を支える首部33と胴部1とのなす角
度および首部33の長さは、個人差が少ないので一定の角
度および長さの人工股関節を準備すればよい。
設定の骨切除長さよりも最大約40mm程度まで長く、切除
長さを変えても対応できる人工関節が医学界で望まれて
いる。なお、骨頭3を支える首部33と胴部1とのなす角
度および首部33の長さは、個人差が少ないので一定の角
度および長さの人工股関節を準備すればよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この要望に対応するに
は、当初設定の骨切除長さの人工股関節の他に、例え
ば、当初設定の骨切除長さよりも 5mm間隔で長さを変え
た(最大40mm長い)計8種類の人工股関節を別途製作す
る必要がある。しかしながら、これでは使用する人工股
関節1本について、計9本の人工股関節を製作すること
となるので、コスト面の制約により、現実的な対応は不
可能であった。
は、当初設定の骨切除長さの人工股関節の他に、例え
ば、当初設定の骨切除長さよりも 5mm間隔で長さを変え
た(最大40mm長い)計8種類の人工股関節を別途製作す
る必要がある。しかしながら、これでは使用する人工股
関節1本について、計9本の人工股関節を製作すること
となるので、コスト面の制約により、現実的な対応は不
可能であった。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、置換する骨頭形状に形成した骨頭を先
端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム部とから
なる人工関節において、胴部端部と同じ形状の補助胴部
をステム部に鍔状に設けたステム部を胴部に装着、また
は胴部の下部に補助胴部を装着することによって、胴部
の長さを調節して、骨切除長さに対応する人工関節を提
供することを目的とする。
なされたもので、置換する骨頭形状に形成した骨頭を先
端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム部とから
なる人工関節において、胴部端部と同じ形状の補助胴部
をステム部に鍔状に設けたステム部を胴部に装着、また
は胴部の下部に補助胴部を装着することによって、胴部
の長さを調節して、骨切除長さに対応する人工関節を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1発明は、置換する骨
頭形状に形成した骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に
埋設されるステム部とからなる人工関節において、前記
胴部内にその下端から上方に雌ねじ部を設け、前記ステ
ム部の上部に雄ねじ部を、その下部に前記胴部端部と同
じ形状の補助胴部を鍔状にそれぞれ設け、前記ステム部
と前記胴部の螺合長さを可変に螺着することにより前記
胴部の長さを調節可能にした人工関節である。
頭形状に形成した骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に
埋設されるステム部とからなる人工関節において、前記
胴部内にその下端から上方に雌ねじ部を設け、前記ステ
ム部の上部に雄ねじ部を、その下部に前記胴部端部と同
じ形状の補助胴部を鍔状にそれぞれ設け、前記ステム部
と前記胴部の螺合長さを可変に螺着することにより前記
胴部の長さを調節可能にした人工関節である。
【0009】第2発明は、置換する骨頭形状に形成した
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、前記胴部内にその下端
から上方に凹部を設け、前記ステム部の上部に凸部を、
その下部に前記胴部端部と同じ形状の長さの異なる補助
胴部を鍔状にそれぞれ設け、前記ステム部の凸部と前記
胴部の凹部とを嵌着することにより前記胴部の長さを調
節可能にした人工関節人工関節である。
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、前記胴部内にその下端
から上方に凹部を設け、前記ステム部の上部に凸部を、
その下部に前記胴部端部と同じ形状の長さの異なる補助
胴部を鍔状にそれぞれ設け、前記ステム部の凸部と前記
胴部の凹部とを嵌着することにより前記胴部の長さを調
節可能にした人工関節人工関節である。
【0010】第3発明は、置換する骨頭形状に形成した
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、前記胴部端部と同じ形
状の長さの異なる補助胴部を前記胴部の下端に、装着固
定することにより前記胴部の長さを調節可能にした人工
関節である。
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、前記胴部端部と同じ形
状の長さの異なる補助胴部を前記胴部の下端に、装着固
定することにより前記胴部の長さを調節可能にした人工
関節である。
【0011】第4発明は、置換する骨頭形状に形成した
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、前記胴部の下部に雄ね
じ部を設け、前記胴部端部と同じ形状の補助胴部に雌ね
じ部を設け、前記胴部に前記補助胴部を螺着することに
より前記胴部の長さを調節可能にした人工関節である。
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、前記胴部の下部に雄ね
じ部を設け、前記胴部端部と同じ形状の補助胴部に雌ね
じ部を設け、前記胴部に前記補助胴部を螺着することに
より前記胴部の長さを調節可能にした人工関節である。
【0012】
【作用】第1発明の人工関節は、胴部内にその下端から
上方に雌ねじ部を設け、ステム部の上部に雄ねじ部を、
その下部に胴部端部と同じ形状の補助胴部を鍔状にそれ
ぞれ設けているため、前記ステム部を前記胴部に螺着す
る時に、ステム部の螺合長さを調節することによって、
ステム部に設けた補助胴部の位置を変えることができ
る。このことによって、人工関節の胴部の長さは、ステ
ム部の補助胴部の位置まで長くなったことになる。すな
わち、骨切除長さに応じて、ステム部の螺合長さを調節
することによって、本人工関節は骨切除長さに対応でき
るものとなる。
上方に雌ねじ部を設け、ステム部の上部に雄ねじ部を、
その下部に胴部端部と同じ形状の補助胴部を鍔状にそれ
ぞれ設けているため、前記ステム部を前記胴部に螺着す
る時に、ステム部の螺合長さを調節することによって、
ステム部に設けた補助胴部の位置を変えることができ
る。このことによって、人工関節の胴部の長さは、ステ
ム部の補助胴部の位置まで長くなったことになる。すな
わち、骨切除長さに応じて、ステム部の螺合長さを調節
することによって、本人工関節は骨切除長さに対応でき
るものとなる。
【0013】第2発明の人工関節は、胴部内にその下端
から上方に凹部を設け、ステム部の上部に凸部を、その
下部に胴部端部と同じ形状の長さの異なる補助胴部をス
テム部に鍔状に設けているため、補助胴部の長さが異な
るステム部の凸部を胴部の凹部に嵌着することによっ
て、人工関節の胴部の長さは、ステム部の補助胴部の長
さだけ長くなったことになる。すなわち、骨切除長さに
応じて、補助胴部の長さの異なるステム部を胴部に嵌着
することによって、本人工関節は骨切除長さに対応でき
るものとなる。
から上方に凹部を設け、ステム部の上部に凸部を、その
下部に胴部端部と同じ形状の長さの異なる補助胴部をス
テム部に鍔状に設けているため、補助胴部の長さが異な
るステム部の凸部を胴部の凹部に嵌着することによっ
て、人工関節の胴部の長さは、ステム部の補助胴部の長
さだけ長くなったことになる。すなわち、骨切除長さに
応じて、補助胴部の長さの異なるステム部を胴部に嵌着
することによって、本人工関節は骨切除長さに対応でき
るものとなる。
【0014】第3発明の人工関節は、胴部端部と同じ形
状の長さの異なる補助胴部を胴部の下部に装着固定する
人工関節で、前記補助胴部を胴部の下部に装着固定する
ことによって、人工関節の胴部の長さを変えることがで
きる。すなわち、骨切除長さに応じて、胴部が不足する
長さの補助胴部を胴部の下部に装着することによって、
本人工関節は骨切除長さに対応できるものとなる。
状の長さの異なる補助胴部を胴部の下部に装着固定する
人工関節で、前記補助胴部を胴部の下部に装着固定する
ことによって、人工関節の胴部の長さを変えることがで
きる。すなわち、骨切除長さに応じて、胴部が不足する
長さの補助胴部を胴部の下部に装着することによって、
本人工関節は骨切除長さに対応できるものとなる。
【0015】第4発明の、人工関節は、胴部の下部に雄
ねじ部を設け、胴部端部と同じ形状の補助胴部に雌ねじ
部を設け、前記胴部の下部に胴部端部と同じ形状の前記
補助胴部を螺着する人工関節で、補助胴部を人工関節の
胴部の下部に螺着することによって、人工関節の胴部の
長さを変えることができる。すなわち、骨切除長さに応
じて、胴部が不足する長さの補助胴部を胴部の下部に螺
着することによって、本人工関節は骨切除長さに対応で
きるものとなる。
ねじ部を設け、胴部端部と同じ形状の補助胴部に雌ねじ
部を設け、前記胴部の下部に胴部端部と同じ形状の前記
補助胴部を螺着する人工関節で、補助胴部を人工関節の
胴部の下部に螺着することによって、人工関節の胴部の
長さを変えることができる。すなわち、骨切除長さに応
じて、胴部が不足する長さの補助胴部を胴部の下部に螺
着することによって、本人工関節は骨切除長さに対応で
きるものとなる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図に基づいて説明
する。 実施例1 図1は第1発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴部
1を、(b) はステム部2を示す。胴部1の先端部には骨
頭3があり、胴部1の中心にはステム部2をねじ込む雌
ねじ部4が設けてある。ステム部2には胴部端部と同じ
形状の補助胴部5があり、補助胴部5の上部には胴部1
の雌ねじ部4に螺合する雄ねじ部6が設けてある。補助
胴部5の底部には、切除後の生体骨に埋設した時のステ
ム部の回旋を防止するためのフィン7が設けてある。
する。 実施例1 図1は第1発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴部
1を、(b) はステム部2を示す。胴部1の先端部には骨
頭3があり、胴部1の中心にはステム部2をねじ込む雌
ねじ部4が設けてある。ステム部2には胴部端部と同じ
形状の補助胴部5があり、補助胴部5の上部には胴部1
の雌ねじ部4に螺合する雄ねじ部6が設けてある。補助
胴部5の底部には、切除後の生体骨に埋設した時のステ
ム部の回旋を防止するためのフィン7が設けてある。
【0017】図2は胴部1とステム部2の組立図で、
(a) はステム部2の雄ねじ部6を胴部1の雌ねじ部4に
全てねじ込んだ状態で、この時の胴部長さLa が当初設
定の胴部長さに一致している。(b) はステム部2の雄ね
じ部6を胴部1の雌ねじ部4に長さLb だけ浅くねじ込
んだ状態で、この時の胴部長さはLa +Lb となり、L
b だけ胴部長さが長くなったことになる。このように、
ステム部2の雄ねじ部6のねじ込み深さを調節すること
によって、骨切除長さに対応する人工関節を得ることが
できる。
(a) はステム部2の雄ねじ部6を胴部1の雌ねじ部4に
全てねじ込んだ状態で、この時の胴部長さLa が当初設
定の胴部長さに一致している。(b) はステム部2の雄ね
じ部6を胴部1の雌ねじ部4に長さLb だけ浅くねじ込
んだ状態で、この時の胴部長さはLa +Lb となり、L
b だけ胴部長さが長くなったことになる。このように、
ステム部2の雄ねじ部6のねじ込み深さを調節すること
によって、骨切除長さに対応する人工関節を得ることが
できる。
【0018】ステム部2の雄ねじ部6を胴部1の雌ねじ
部4にねじ込んだあとの胴部1とステム部2との固定
は、ねじ8で胴部1の側面の二箇所から締めつけ、雄ね
じ部6のねじ山を潰すことにより行った。ステム部2の
雄ねじ部6の長さを60mm以上にしておくと、実際の手術
現場において当初設定の骨切除長さよりも40mm程度まで
長く切除しても、一本の人工関節で十分対応可能であ
る。
部4にねじ込んだあとの胴部1とステム部2との固定
は、ねじ8で胴部1の側面の二箇所から締めつけ、雄ね
じ部6のねじ山を潰すことにより行った。ステム部2の
雄ねじ部6の長さを60mm以上にしておくと、実際の手術
現場において当初設定の骨切除長さよりも40mm程度まで
長く切除しても、一本の人工関節で十分対応可能であ
る。
【0019】実施例2 図3は第2発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴部
1を、(b) はステム部2を、(c) は胴部1とステム部2
の組立状態を示す図である。胴部1の先端部には骨頭3
があり、胴部1の中心にはステム部2を嵌着するための
テーパ状の凹部9が設けてある。さらに胴部1の端部に
は、嵌着したステム部2の位置決め用のキー溝10が設け
てある。この時の当初設定の胴部長さはLa +Lb (補
助胴部の長さ)である。
1を、(b) はステム部2を、(c) は胴部1とステム部2
の組立状態を示す図である。胴部1の先端部には骨頭3
があり、胴部1の中心にはステム部2を嵌着するための
テーパ状の凹部9が設けてある。さらに胴部1の端部に
は、嵌着したステム部2の位置決め用のキー溝10が設け
てある。この時の当初設定の胴部長さはLa +Lb (補
助胴部の長さ)である。
【0020】ステム部2には胴部端部と同じ形状の補助
胴部5があり、その上部には胴部1の凹部9に嵌着する
ためのテーパ状の凸部11が設けてある。さらに凸部11の
下部には、嵌着したステム部2の位置決め用のキー12
が、また、補助胴部5の底部には、切除後の生体骨に埋
設した時のステム部の回旋を防止するためのフィン7が
設けてある。なお、補助胴部5の長さは、準備したステ
ム部ごとに変えてある。
胴部5があり、その上部には胴部1の凹部9に嵌着する
ためのテーパ状の凸部11が設けてある。さらに凸部11の
下部には、嵌着したステム部2の位置決め用のキー12
が、また、補助胴部5の底部には、切除後の生体骨に埋
設した時のステム部の回旋を防止するためのフィン7が
設けてある。なお、補助胴部5の長さは、準備したステ
ム部ごとに変えてある。
【0021】図3(c) は胴部1とステム部2の組立図
で、ステム部2が胴部1に嵌着されている。この時の胴
部長さはLa +Lc で、当初設定の胴部長さLa +Lb
よりも(Lc −Lb )だけ胴部長さが長くなったことに
なる。このように、補助胴部5の長さが異なるステム部
2を胴部1に嵌着することによって、骨切除長さに対応
する人工関節を得ることができる。また、ステム部先端
部のテーパ状の凸部の長さを変えることによって、胴部
長さを変えることも可能である。
で、ステム部2が胴部1に嵌着されている。この時の胴
部長さはLa +Lc で、当初設定の胴部長さLa +Lb
よりも(Lc −Lb )だけ胴部長さが長くなったことに
なる。このように、補助胴部5の長さが異なるステム部
2を胴部1に嵌着することによって、骨切除長さに対応
する人工関節を得ることができる。また、ステム部先端
部のテーパ状の凸部の長さを変えることによって、胴部
長さを変えることも可能である。
【0022】実施例3 図4は第3発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴部
1とステム部2からなる人工股関節を、(b) は(a) のA
−A線矢視図を、(c) は補助胴部15と補助胴部15を胴部
1に固定するボルト16を、(d) は(c) のB−B線矢視図
を示す図である。胴部1の先端部には骨頭3があり、胴
部1の下部にはステム部2が設けてある。胴部1の底面
には、(b) に示すように、補助胴部15を固定する雌ねじ
部17が設けてある。補助胴部15の中心には、(c) 、(d)
に示すように、補助胴部15を胴部1の下部に装着するた
めに、ステム部2に嵌装するための孔18があり、周囲に
はボルト16を通すねじ孔19があり、さらに補助胴部15の
底部には、切除後の生体骨に埋設した時のステム部の回
旋を防止するためのフィン7が設けてある。
1とステム部2からなる人工股関節を、(b) は(a) のA
−A線矢視図を、(c) は補助胴部15と補助胴部15を胴部
1に固定するボルト16を、(d) は(c) のB−B線矢視図
を示す図である。胴部1の先端部には骨頭3があり、胴
部1の下部にはステム部2が設けてある。胴部1の底面
には、(b) に示すように、補助胴部15を固定する雌ねじ
部17が設けてある。補助胴部15の中心には、(c) 、(d)
に示すように、補助胴部15を胴部1の下部に装着するた
めに、ステム部2に嵌装するための孔18があり、周囲に
はボルト16を通すねじ孔19があり、さらに補助胴部15の
底部には、切除後の生体骨に埋設した時のステム部の回
旋を防止するためのフィン7が設けてある。
【0023】図5は人工股関節の胴部1の下部に補助胴
部15を装着した組立図で、(a) は長さLb の補助胴部15
を胴部1の下部に装着した状態で、この時の胴部長さL
a が当初設定の胴部長さに一致している。(b) は長さL
c の補助胴部15を胴部1の下部に装着した状態で、この
時の胴部長さはLa +(Lc −Lb )となり、(Lc−
Lb )だけ胴部長さが長くなったことになる。このよう
に、補助胴部15の長さを調節することによって、骨切除
長さに対応する人工股関節を得ることができる。すなわ
ち、いま、Lb が10mmのとき、骨切除長さが30mm長くな
った場合は、Lc が40mmの補助胴部15を胴部1の下部に
装着すればよい。
部15を装着した組立図で、(a) は長さLb の補助胴部15
を胴部1の下部に装着した状態で、この時の胴部長さL
a が当初設定の胴部長さに一致している。(b) は長さL
c の補助胴部15を胴部1の下部に装着した状態で、この
時の胴部長さはLa +(Lc −Lb )となり、(Lc−
Lb )だけ胴部長さが長くなったことになる。このよう
に、補助胴部15の長さを調節することによって、骨切除
長さに対応する人工股関節を得ることができる。すなわ
ち、いま、Lb が10mmのとき、骨切除長さが30mm長くな
った場合は、Lc が40mmの補助胴部15を胴部1の下部に
装着すればよい。
【0024】実施例4 図6は第4発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴部
1とステム部2からなる人工股関節を、(b) は補助胴部
15の断面を、(c) は人工股関節の胴部1の下部に補助胴
部15を螺着した組立状態を示す図である。胴部1の先端
部には骨頭3があり、胴部1の下部にはステム部2を螺
着するための雄ねじ部20が設けてある。胴部の長さLa
が当初設定の胴部長さに一致している。補助胴部15に
は、(b) に示すように、胴部1の下部に螺着するための
雌ねじ部21が設けてある。この時の補助胴部長さはLb
である。
1とステム部2からなる人工股関節を、(b) は補助胴部
15の断面を、(c) は人工股関節の胴部1の下部に補助胴
部15を螺着した組立状態を示す図である。胴部1の先端
部には骨頭3があり、胴部1の下部にはステム部2を螺
着するための雄ねじ部20が設けてある。胴部の長さLa
が当初設定の胴部長さに一致している。補助胴部15に
は、(b) に示すように、胴部1の下部に螺着するための
雌ねじ部21が設けてある。この時の補助胴部長さはLb
である。
【0025】図6(c) は人工股関節の胴部1の下部に補
助胴部15を螺着した組立図で、この時の胴部長さはLa
+(Lc −Lb )となり、当初設定の胴部長さより(L
c −Lb )だけ長くなったことになる。このように、補
助胴部15の長さを調節することによって、骨切除長さに
対応する人工股関節を得ることができる。すなわち、い
ま、Lb が10mmのとき、骨切除長さが30mm長くなった場
合は、Lc が40mmの補助胴部15を胴部1の下部に螺着す
ればよい。なお、補助胴部15を胴部1の下部に螺着した
あとの胴部1と補助胴部15との固定は、ねじ8で補助胴
部15の側面から締めつけ、雄ねじ部20のねじ山を潰すこ
とにより行った。
助胴部15を螺着した組立図で、この時の胴部長さはLa
+(Lc −Lb )となり、当初設定の胴部長さより(L
c −Lb )だけ長くなったことになる。このように、補
助胴部15の長さを調節することによって、骨切除長さに
対応する人工股関節を得ることができる。すなわち、い
ま、Lb が10mmのとき、骨切除長さが30mm長くなった場
合は、Lc が40mmの補助胴部15を胴部1の下部に螺着す
ればよい。なお、補助胴部15を胴部1の下部に螺着した
あとの胴部1と補助胴部15との固定は、ねじ8で補助胴
部15の側面から締めつけ、雄ねじ部20のねじ山を潰すこ
とにより行った。
【0026】以上のように、第1発明では1個の胴部と
1本のステム部で組み立てた1本の人工股関節で、第2
発明では1個の胴部と、1本のステム部と補助胴部の長
さを5mm間隔で40mmまで変化させた8本の、計9本のス
テム部から選択したステム部で組み立てた人工股関節
で、第3発明と第4発明では1本の人工股関節と長さを
5mm間隔で変えた9個の補助胴部で、実際の手術現場に
おいて当初設定の骨切除長さよりも40mm程度まで長く切
除しても、十分対応可能である。実施例では人工股関節
の例についてのみ説明したが、人工膝関節にも上記と同
じ構造を適用することによって、手術現場での骨切除長
さの変更にも十分対応できる人工膝関節を得ることがで
きる。
1本のステム部で組み立てた1本の人工股関節で、第2
発明では1個の胴部と、1本のステム部と補助胴部の長
さを5mm間隔で40mmまで変化させた8本の、計9本のス
テム部から選択したステム部で組み立てた人工股関節
で、第3発明と第4発明では1本の人工股関節と長さを
5mm間隔で変えた9個の補助胴部で、実際の手術現場に
おいて当初設定の骨切除長さよりも40mm程度まで長く切
除しても、十分対応可能である。実施例では人工股関節
の例についてのみ説明したが、人工膝関節にも上記と同
じ構造を適用することによって、手術現場での骨切除長
さの変更にも十分対応できる人工膝関節を得ることがで
きる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、置換する骨頭形状に形成した
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、前記胴部端部と同じ形
状の補助胴部を前記ステム部に鍔状に設けたステムを前
記胴部に装着、または胴部の下部に胴部端部と同じ形状
の補助胴部を装着することによって、胴部の長さを調節
可能にしたものであるから、本発明の人工関節によれ
ば、実際の手術現場において当初設定の骨切除長さより
も長く切除した場合に生じる人工関節胴部の長さ不足に
十分対応可能である。
骨頭を先端部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム
部とからなる人工関節において、前記胴部端部と同じ形
状の補助胴部を前記ステム部に鍔状に設けたステムを前
記胴部に装着、または胴部の下部に胴部端部と同じ形状
の補助胴部を装着することによって、胴部の長さを調節
可能にしたものであるから、本発明の人工関節によれ
ば、実際の手術現場において当初設定の骨切除長さより
も長く切除した場合に生じる人工関節胴部の長さ不足に
十分対応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴
部を、(b) はステム部を示す図である。
部を、(b) はステム部を示す図である。
【図2】第1発明に係わる人工股関節の組立図で、(a)
はステム部の雄ねじ部を胴部の雌ねじ部に全てねじ込ん
だ状態を、(b) はステム部の雄ねじ部を胴部の雌ねじ部
に長さLb だけ浅くねじ込んだ状態を示す図である。
はステム部の雄ねじ部を胴部の雌ねじ部に全てねじ込ん
だ状態を、(b) はステム部の雄ねじ部を胴部の雌ねじ部
に長さLb だけ浅くねじ込んだ状態を示す図である。
【図3】第2発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴
部を、(b) はステム部を、(c)は胴部とステム部の組立
状態を示す図である。
部を、(b) はステム部を、(c)は胴部とステム部の組立
状態を示す図である。
【図4】第3発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴
部とステム部からなる人工股関節を、(b) は(a) のA−
A線矢視図を、(c) は補助胴部と補助胴部を胴部に固定
するボルトを、(d) は(c) のB−B線矢視図を示す図で
ある。
部とステム部からなる人工股関節を、(b) は(a) のA−
A線矢視図を、(c) は補助胴部と補助胴部を胴部に固定
するボルトを、(d) は(c) のB−B線矢視図を示す図で
ある。
【図5】第3発明に係わる人工股関節の胴部の下部に補
助胴部を装着した組立図で、(a) は長さLb の補助胴部
を胴部の下部に装着した状態を、(b) は長さLc の補助
胴部を胴部の下部に装着した状態を示す図である。
助胴部を装着した組立図で、(a) は長さLb の補助胴部
を胴部の下部に装着した状態を、(b) は長さLc の補助
胴部を胴部の下部に装着した状態を示す図である。
【図6】第4発明に係わる人工股関節の図で、(a) は胴
部とステム部からなる人工股関節を、(b) は補助胴部の
断面を、(c) は人工股関節の胴部の下部に補助胴部を螺
着した組立状態を示す図である。
部とステム部からなる人工股関節を、(b) は補助胴部の
断面を、(c) は人工股関節の胴部の下部に補助胴部を螺
着した組立状態を示す図である。
【図7】大腿骨近位部に骨損傷がある場合に使用される
人工関節の例を示す図である。
人工関節の例を示す図である。
【図8】大腿骨遠位部に骨損傷がある場合に使用される
人工関節の例を示す図である。
人工関節の例を示す図である。
【図9】脛骨近位部に骨損傷がある場合に使用される人
工関節の例を示す図である。
工関節の例を示す図である。
【符号の説明】 1…胴部、2…ステム部、3…骨頭、4…雌ねじ部、5
…補助胴部、6…雄ねじ部、7…フィン、8…ねじ、9
…凹部、10…キー溝、11…凸部、12…キー、15…補助胴
部、16…ボルト、17…雌ねじ部、18…孔、19…ねじ孔、
20…雄ねじ部、21…雌ねじ部、22…大腿骨近位部、23…
大腿骨遠位部、24…脛骨近位部、25…骨損傷、26…人工
関節、27…人工関節、28…人工関節、29…大腿骨、30…
残存大腿骨、31…脛骨、32…残存脛骨、33…首部。
…補助胴部、6…雄ねじ部、7…フィン、8…ねじ、9
…凹部、10…キー溝、11…凸部、12…キー、15…補助胴
部、16…ボルト、17…雌ねじ部、18…孔、19…ねじ孔、
20…雄ねじ部、21…雌ねじ部、22…大腿骨近位部、23…
大腿骨遠位部、24…脛骨近位部、25…骨損傷、26…人工
関節、27…人工関節、28…人工関節、29…大腿骨、30…
残存大腿骨、31…脛骨、32…残存脛骨、33…首部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川谷 洋司 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 井上 武士 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 宮地 正俊 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内 (72)発明者 須田 豊太 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内
Claims (4)
- 【請求項1】 置換する骨頭形状に形成した骨頭を先端
部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム部とからな
る人工関節において、胴部端部と同じ形状の補助胴部を
ステム部の上方途中に鍔状に設け、このステム部と胴部
を螺着するに際し、螺合深さを可変としてなることを特
徴とする人工関節。 - 【請求項2】 置換する骨頭形状に形成した骨頭を先端
部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム部とからな
る人工関節において、胴部端部と同じ形状の長さの異な
る補助胴部をステム部の上方途中に鍔状に設け、この長
さが異なる補助胴部を有するステム部と胴部を嵌着して
なることを特徴とする人工関節。 - 【請求項3】 置換する骨頭形状に形成した骨頭を先端
部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム部とからな
る人工関節において、ステム部に胴部端部と同じ形状の
補助胴部を嵌装し、胴部の下部に固定してなることを特
徴とする人工関節。 - 【請求項4】 置換する骨頭形状に形成した骨頭を先端
部に有する胴部と生体骨に埋設されるステム部とからな
る人工関節において、胴部の下部に胴部端部と同じ形状
の補助胴部を螺着してなることを特徴とする人工関節。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5119777A JPH06327706A (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | 人工関節 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5119777A JPH06327706A (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | 人工関節 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06327706A true JPH06327706A (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=14769966
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5119777A Withdrawn JPH06327706A (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | 人工関節 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06327706A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008000630A (ja) * | 1999-09-24 | 2008-01-10 | Waldemar Link Gmbh & Co Kg | 関節体内人工器官 |
-
1993
- 1993-05-21 JP JP5119777A patent/JPH06327706A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008000630A (ja) * | 1999-09-24 | 2008-01-10 | Waldemar Link Gmbh & Co Kg | 関節体内人工器官 |
JP4599381B2 (ja) * | 1999-09-24 | 2010-12-15 | ヴァルデマール・リンク・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト | 関節体内人工器官 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000801 |