JPH06322344A - アクリル系感圧性接着剤組成物 - Google Patents
アクリル系感圧性接着剤組成物Info
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- JPH06322344A JPH06322344A JP11052893A JP11052893A JPH06322344A JP H06322344 A JPH06322344 A JP H06322344A JP 11052893 A JP11052893 A JP 11052893A JP 11052893 A JP11052893 A JP 11052893A JP H06322344 A JPH06322344 A JP H06322344A
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- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】2─エチルヘキシルアクリレート97重量部、
アクリル酸3重量部、全モノマー合計量が酢酸エチルに
対して重量比で、モノマー合計/酢酸エチル=55/4
5になるように酢酸エチルに溶解し、得られた溶液に重
合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.062重
量部を添加する。この混合物を窒素還流下、80℃で8
時間撹拌して重合を行い、アクリル系共重合体溶液を得
た後、水添ロジンペンタエリスリトールエステル(軟化
点105℃)20重量部、水添石油樹脂(軟化点145
℃)を添加し、最後にHDU0.1重量部を添加する。 【効果】初期粘着特性が優れ、且つ、塩水浸漬後の耐久
接着性に優れており、既設管ライニング用帯状体と、海
水と反応して海棲生物忌避成分を発生し得る金属板との
間を接着する接着剤として好適に使用できる。
アクリル酸3重量部、全モノマー合計量が酢酸エチルに
対して重量比で、モノマー合計/酢酸エチル=55/4
5になるように酢酸エチルに溶解し、得られた溶液に重
合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.062重
量部を添加する。この混合物を窒素還流下、80℃で8
時間撹拌して重合を行い、アクリル系共重合体溶液を得
た後、水添ロジンペンタエリスリトールエステル(軟化
点105℃)20重量部、水添石油樹脂(軟化点145
℃)を添加し、最後にHDU0.1重量部を添加する。 【効果】初期粘着特性が優れ、且つ、塩水浸漬後の耐久
接着性に優れており、既設管ライニング用帯状体と、海
水と反応して海棲生物忌避成分を発生し得る金属板との
間を接着する接着剤として好適に使用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、既設管を更生させるた
めのライニング管である螺旋管とされる帯状体と、内部
に海水が浸入するような既設管内周面に海棲生物が付着
することを確実に防止し得る金属板との間を接着するの
に用いられるアクリル系感圧性接着剤組成物に関するも
のである。
めのライニング管である螺旋管とされる帯状体と、内部
に海水が浸入するような既設管内周面に海棲生物が付着
することを確実に防止し得る金属板との間を接着するの
に用いられるアクリル系感圧性接着剤組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所の冷却用パイプ等のよう
に、内部に海水が浸入し得るパイプの内周面には、海水
により運ばれる海棲生物が付着するおそれがある。冷却
用パイプの内周面に海棲生物が付着すると、付着した海
棲生物により内部での流体の通流が阻害されて、パイプ
内部の液体の流通抵抗が増加し、冷却効率が低下すると
いう問題がある。
に、内部に海水が浸入し得るパイプの内周面には、海水
により運ばれる海棲生物が付着するおそれがある。冷却
用パイプの内周面に海棲生物が付着すると、付着した海
棲生物により内部での流体の通流が阻害されて、パイプ
内部の液体の流通抵抗が増加し、冷却効率が低下すると
いう問題がある。
【0003】このため、冷却パイプの内周面に、海棲生
物が付着しないような薬物、塗料等を塗布することが行
われている。又、特公平3ー59754号公報には、パ
イプ内を通流する海水が停滞しているときにその海水内
の溶存酸素を除去することにより、海棲生物を死滅させ
て、パイプの内周面に海棲生物が付着することを防止す
る方法が開示されている。
物が付着しないような薬物、塗料等を塗布することが行
われている。又、特公平3ー59754号公報には、パ
イプ内を通流する海水が停滞しているときにその海水内
の溶存酸素を除去することにより、海棲生物を死滅させ
て、パイプの内周面に海棲生物が付着することを防止す
る方法が開示されている。
【0004】更に、帯状体を螺旋状に巻回して製造され
る螺旋管によりパイプ内周面をライニングする場合に、
螺旋管の内周面となる帯状体表面を予めフイルムを接着
剤で貼り付けることにより、パイプ内周面をライニング
する螺旋管の内周面をフイルムで被覆し、海棲生物がフ
イルムに付着した後に、フイルムを螺旋管の内周面から
引き剥す方法も開発させている。
る螺旋管によりパイプ内周面をライニングする場合に、
螺旋管の内周面となる帯状体表面を予めフイルムを接着
剤で貼り付けることにより、パイプ内周面をライニング
する螺旋管の内周面をフイルムで被覆し、海棲生物がフ
イルムに付着した後に、フイルムを螺旋管の内周面から
引き剥す方法も開発させている。
【0005】しかしながら、パイプ内周面に薬物等を塗
布する方法では、周囲の環境に悪影響を及ぼす場合があ
り、特公平3−59754号公報に開示された方法で
は、海水中の溶存酸素を除去すること自体が容易ではな
い。
布する方法では、周囲の環境に悪影響を及ぼす場合があ
り、特公平3−59754号公報に開示された方法で
は、海水中の溶存酸素を除去すること自体が容易ではな
い。
【0006】更に、螺旋管の内周面をフイルム等により
コーティングし、海棲生物が付着した後にそのフイルム
を引き剥す方法では、螺旋管の内周面にフイルムが接着
剤によって貼り付けられているため、長期の使用により
フィルムが剥離するおそれがある。
コーティングし、海棲生物が付着した後にそのフイルム
を引き剥す方法では、螺旋管の内周面にフイルムが接着
剤によって貼り付けられているため、長期の使用により
フィルムが剥離するおそれがある。
【0007】このような問題を解決するものとして、螺
旋管とされた場合の内周面表面に、海水と反応して海棲
生物忌避成分を発生し得る金属板をライニングすること
により海棲生物が螺旋管内周面に付着することを大幅に
防止し得る。
旋管とされた場合の内周面表面に、海水と反応して海棲
生物忌避成分を発生し得る金属板をライニングすること
により海棲生物が螺旋管内周面に付着することを大幅に
防止し得る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
金属板と帯状体の接着には、適度の弾性を有するオレフ
ィン系ホットメルト接着剤が使用されてきたが、既設管
ライニング用の金属板付帯帯状体を既設管内周面に螺旋
管とした場合、耐塩水浸漬後における接着強度の大幅な
低下が起こっていた。
金属板と帯状体の接着には、適度の弾性を有するオレフ
ィン系ホットメルト接着剤が使用されてきたが、既設管
ライニング用の金属板付帯帯状体を既設管内周面に螺旋
管とした場合、耐塩水浸漬後における接着強度の大幅な
低下が起こっていた。
【0009】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、耐塩水浸漬後における接着強度の低下が殆どなく、
既設管内周面をライニングする螺旋管とされる既設管ラ
イニング用帯状体と、螺旋管とされた場合に内周面とな
る表面部分に接着する、海水と反応して海棲生物忌避成
分を発生し得る金属板との間の耐塩水浸漬後における耐
久接着性を高め得る、アクリル系感圧性接着剤組成物を
提供することを目的としてなされたものである。
し、耐塩水浸漬後における接着強度の低下が殆どなく、
既設管内周面をライニングする螺旋管とされる既設管ラ
イニング用帯状体と、螺旋管とされた場合に内周面とな
る表面部分に接着する、海水と反応して海棲生物忌避成
分を発生し得る金属板との間の耐塩水浸漬後における耐
久接着性を高め得る、アクリル系感圧性接着剤組成物を
提供することを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、螺旋状に巻回
されて相互に隣接する側縁部同士を係合状態とすること
により、既設管内周面をライニングする螺旋管とされる
既設管ライニング用帯状体と、螺旋管とされた場合に内
周面となる表面部分に、海水と反応して海棲生物忌避成
分を発生し得る金属板との間を接着するアクリル系感圧
性接着剤組成物であって、炭素数2〜18のアルキル基
を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分
とするアクリル系共重合体(A)100重量部と、粘着
付与樹脂(B)5〜40重量部(固形分換算)からな
り、更に、粘着付与樹脂(B)が、ロジン又はその誘導
体(a)60〜90重量%と、水添石油樹脂及び水添テ
ルペン樹脂から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂
(b)10〜40重量%からなるアクリル系感圧性接着
剤組成物である。
されて相互に隣接する側縁部同士を係合状態とすること
により、既設管内周面をライニングする螺旋管とされる
既設管ライニング用帯状体と、螺旋管とされた場合に内
周面となる表面部分に、海水と反応して海棲生物忌避成
分を発生し得る金属板との間を接着するアクリル系感圧
性接着剤組成物であって、炭素数2〜18のアルキル基
を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分
とするアクリル系共重合体(A)100重量部と、粘着
付与樹脂(B)5〜40重量部(固形分換算)からな
り、更に、粘着付与樹脂(B)が、ロジン又はその誘導
体(a)60〜90重量%と、水添石油樹脂及び水添テ
ルペン樹脂から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂
(b)10〜40重量%からなるアクリル系感圧性接着
剤組成物である。
【0011】本発明において、炭素数2〜18のアルキ
ル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主
成分とするアクリル系共重合体(A)としては、炭素数
が2〜18個のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸
アルキルエステルを、単独あるいは主成分として用い、
適宜これと共重合可能なモノマーを併用して、重合ある
いは共重合して得ることができる。
ル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主
成分とするアクリル系共重合体(A)としては、炭素数
が2〜18個のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸
アルキルエステルを、単独あるいは主成分として用い、
適宜これと共重合可能なモノマーを併用して、重合ある
いは共重合して得ることができる。
【0012】その重合方法としては、塊状重合、溶液重
合、分散重合、乳化重合等の公知の方法を採用すること
ができる。重合の開始方法も過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイル、アゾビスイソブチロニトリル等の熱重合開
始剤によるもの、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾフェノンといった光重合開始剤と紫外線照射
によるもの、又、電子線照射による方法等任意に選択す
ることができる。得られるアクリル系共重合体(A)の
重量平均分子量としては20万以上であるのが好まし
い。
合、分散重合、乳化重合等の公知の方法を採用すること
ができる。重合の開始方法も過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイル、アゾビスイソブチロニトリル等の熱重合開
始剤によるもの、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾフェノンといった光重合開始剤と紫外線照射
によるもの、又、電子線照射による方法等任意に選択す
ることができる。得られるアクリル系共重合体(A)の
重量平均分子量としては20万以上であるのが好まし
い。
【0013】(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n−プロ
ピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、se
c−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)
アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n
ーオクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ドデシル
(メタ)アクリレート等の中から1種又は2種以上が用
いられる。アルキル基の炭素数が2〜18の範囲外とな
ると、粘着剤としての特性が損なわれるため好ましくな
い。
ては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n−プロ
ピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、se
c−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)
アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n
ーオクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ドデシル
(メタ)アクリレート等の中から1種又は2種以上が用
いられる。アルキル基の炭素数が2〜18の範囲外とな
ると、粘着剤としての特性が損なわれるため好ましくな
い。
【0014】(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共
重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリ
ル酸、イタコン酸、2−(メタ)アクリルアシッドプロ
パンスルホン酸、(メタ)アクリロキシエチルホスフェ
ート等の不飽和酸や、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート等の水酸基含有モノマー等の極性モノマーが挙げら
れる。これらの極性モノマーは粘着剤の凝集力を高める
成分として有効である。
重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリ
ル酸、イタコン酸、2−(メタ)アクリルアシッドプロ
パンスルホン酸、(メタ)アクリロキシエチルホスフェ
ート等の不飽和酸や、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート等の水酸基含有モノマー等の極性モノマーが挙げら
れる。これらの極性モノマーは粘着剤の凝集力を高める
成分として有効である。
【0015】上記極性モノマーのほか、メチル(メタ)
アクリレート、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリ
ロニトリル、(メタ)アクリルアミド、等のガラス転移
点の高いポリマーを与えるモノマーを用いることもでき
る。
アクリレート、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリ
ロニトリル、(メタ)アクリルアミド、等のガラス転移
点の高いポリマーを与えるモノマーを用いることもでき
る。
【0016】本発明において、アクリル系共重合体
(A)100重量部に対して、粘着付与樹脂(B)を固
形分換算で5〜40重量部含有する。粘着付与樹脂
(B)の添加量が5重量部に満たない場合には、剥離強
度の改善効果が不充分となり、40重量部を超える場合
には、凝集力、タック力が低下する。
(A)100重量部に対して、粘着付与樹脂(B)を固
形分換算で5〜40重量部含有する。粘着付与樹脂
(B)の添加量が5重量部に満たない場合には、剥離強
度の改善効果が不充分となり、40重量部を超える場合
には、凝集力、タック力が低下する。
【0017】本発明において、粘着付与樹脂(B)は、
ロジン又はその誘導体(a)と、水添石油樹脂及び水添
テルペン樹脂から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂
(b)からなる。
ロジン又はその誘導体(a)と、水添石油樹脂及び水添
テルペン樹脂から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂
(b)からなる。
【0018】本発明においては、粘着付与樹脂(B)と
して、(a)成分と(b)からなるものを用いることに
より、常温での低極性表面を持つ被着体に対する粘着特
性に優れ、且つ高温においても物性低下の少ないものと
なる。従来、アクリル系共重合体との相溶性に優れた粘
着付与樹脂が好ましいとされていたが、この種の粘着剤
組成物の場合は、そのフィルム化過程等において架橋処
理されるのが普通であり、その際アクリル系共重合体が
分子量分布を有し高分子量ポリマーの方がより架橋され
やすい等の理由により、通常は架橋部分と未架橋部分が
生じることになる。
して、(a)成分と(b)からなるものを用いることに
より、常温での低極性表面を持つ被着体に対する粘着特
性に優れ、且つ高温においても物性低下の少ないものと
なる。従来、アクリル系共重合体との相溶性に優れた粘
着付与樹脂が好ましいとされていたが、この種の粘着剤
組成物の場合は、そのフィルム化過程等において架橋処
理されるのが普通であり、その際アクリル系共重合体が
分子量分布を有し高分子量ポリマーの方がより架橋され
やすい等の理由により、通常は架橋部分と未架橋部分が
生じることになる。
【0019】ここで、従来の相溶性に優れる粘着付与樹
脂を用いたものでは、これとアクリル系共重合体とが均
一に混合され、架橋部分と未架橋部分とに粘着付与樹脂
が均一に存在するために、高温下においては、架橋部分
を含めた全ての部分が均一に可塑化される傾向が強く、
この可塑化によって全体が軟化し、ひいては凝集力の低
下を引き起こす。その結果、高温においての粘着特性が
低下するものと考えられる。
脂を用いたものでは、これとアクリル系共重合体とが均
一に混合され、架橋部分と未架橋部分とに粘着付与樹脂
が均一に存在するために、高温下においては、架橋部分
を含めた全ての部分が均一に可塑化される傾向が強く、
この可塑化によって全体が軟化し、ひいては凝集力の低
下を引き起こす。その結果、高温においての粘着特性が
低下するものと考えられる。
【0020】これに対して、本発明において、粘着付与
樹脂(B)として、(a)成分と(b)成分からなるも
のを用いたものでは、樹脂自身の低極性に起因してアク
リル系共重合体との相溶性が不良であるとされてきた水
添石油樹脂を、アクリル系共重合体組成の特定、あるい
はロジン又はその誘導体を併用することによって相溶さ
せるが、アクリル系共重合体(A)との均一混合性に欠
けるため、架橋部分への粘着付与樹脂の入り込みが少な
くなることが予想され、その結果高温下において架橋部
分での可塑化が起こりにくくなり、粘着特性の低下が少
なくなると考えられる。
樹脂(B)として、(a)成分と(b)成分からなるも
のを用いたものでは、樹脂自身の低極性に起因してアク
リル系共重合体との相溶性が不良であるとされてきた水
添石油樹脂を、アクリル系共重合体組成の特定、あるい
はロジン又はその誘導体を併用することによって相溶さ
せるが、アクリル系共重合体(A)との均一混合性に欠
けるため、架橋部分への粘着付与樹脂の入り込みが少な
くなることが予想され、その結果高温下において架橋部
分での可塑化が起こりにくくなり、粘着特性の低下が少
なくなると考えられる。
【0021】(a)成分のうち、後者の誘導体には、部
分不均化又は不均化ロジン、水添ロジン、マレイン酸変
性ロジン、重合ロジン、ホルムアルデヒド変性ロジン等
の他、これらの金属塩やその他ジエチレングリコール、
グリセリン、ペンタエリスリトール等のエステル類が包
含される。ロジン又はその誘導体(a)の樹脂軟化点と
しては75℃以上が好ましい。
分不均化又は不均化ロジン、水添ロジン、マレイン酸変
性ロジン、重合ロジン、ホルムアルデヒド変性ロジン等
の他、これらの金属塩やその他ジエチレングリコール、
グリセリン、ペンタエリスリトール等のエステル類が包
含される。ロジン又はその誘導体(a)の樹脂軟化点と
しては75℃以上が好ましい。
【0022】(b)成分の水添石油樹脂としては、ナフ
サのクラッキングにより得たC9留分をカチオン重合す
ることにより得られるC9系石油樹脂を水素化したも
の、又は、シクロペンタジエンを主体とするC5留分も
しくはC5留分に由来するジシクロペンタジエンを熱重
合して得られる石油樹脂を水素化したものであり、脂環
族系の石油樹脂を意味する。
サのクラッキングにより得たC9留分をカチオン重合す
ることにより得られるC9系石油樹脂を水素化したも
の、又は、シクロペンタジエンを主体とするC5留分も
しくはC5留分に由来するジシクロペンタジエンを熱重
合して得られる石油樹脂を水素化したものであり、脂環
族系の石油樹脂を意味する。
【0023】ここではC9留分中には、重合性成分とし
てα−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレ
ン、プロペニルベンゼン、インデン、メチルインデン等
が含有され、通常C9留分は重合性成分の混合物として
入手し得る。又、これら石油樹脂の水素化条件は通常は
ニッケル、パラジウム、コバルト、ルテニウム、白金、
ロジウム等の金属又はその酸化物等を水添触媒として使
用し、通常温度200〜300℃、圧力10〜300k
g/cm2 の条件が採用される。
てα−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレ
ン、プロペニルベンゼン、インデン、メチルインデン等
が含有され、通常C9留分は重合性成分の混合物として
入手し得る。又、これら石油樹脂の水素化条件は通常は
ニッケル、パラジウム、コバルト、ルテニウム、白金、
ロジウム等の金属又はその酸化物等を水添触媒として使
用し、通常温度200〜300℃、圧力10〜300k
g/cm2 の条件が採用される。
【0024】又、(b)成分の水添テルペン樹脂として
は、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン等のテルペン
留分を塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素等のフリーデ
ルクラフト触媒を用いたカチオン重合により得られるテ
ルペン樹脂を水素化したもの、又はテルペン留分とスチ
レン類からなる共重合体を水素化したものを意味する。
尚、水素化条件は、前記石油樹脂の条件をそのまま採用
し得る。これらは、単独で用いてもよいし、又、2種以
上併用してもよい。
は、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン等のテルペン
留分を塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素等のフリーデ
ルクラフト触媒を用いたカチオン重合により得られるテ
ルペン樹脂を水素化したもの、又はテルペン留分とスチ
レン類からなる共重合体を水素化したものを意味する。
尚、水素化条件は、前記石油樹脂の条件をそのまま採用
し得る。これらは、単独で用いてもよいし、又、2種以
上併用してもよい。
【0025】又、粘着付与樹脂(B)中の(a)成分と
(b)成分の配合割合は、(a)成分60〜90重量
%、(b)成分10〜40重量%である。(a)成分が
90重量%を超え、(b)成分が10重量%に満たない
場合には、低極性表面を持つ被着体に対する粘着特性、
特に耐剥離性が殆ど改善されず、(b)成分が40重量
%を超え、(a)成分が60重量%に満たない場合に
は、アクリル系共重合体(A)との相溶性が低下するた
め、常温でのタック及び粘着物性が極端に悪化する。
(b)成分の配合割合は、(a)成分60〜90重量
%、(b)成分10〜40重量%である。(a)成分が
90重量%を超え、(b)成分が10重量%に満たない
場合には、低極性表面を持つ被着体に対する粘着特性、
特に耐剥離性が殆ど改善されず、(b)成分が40重量
%を超え、(a)成分が60重量%に満たない場合に
は、アクリル系共重合体(A)との相溶性が低下するた
め、常温でのタック及び粘着物性が極端に悪化する。
【0026】本発明のアクリル系感圧性接着剤組成物中
には、更に、凝集力の向上のため通常架橋剤を含ませる
ことができる。この架橋剤としては、従来既知のもの、
例えばイソシアネート系架橋剤、メラミン系架橋剤、エ
ポキシ系架橋剤、過酸化物系架橋剤等が挙げられる。
には、更に、凝集力の向上のため通常架橋剤を含ませる
ことができる。この架橋剤としては、従来既知のもの、
例えばイソシアネート系架橋剤、メラミン系架橋剤、エ
ポキシ系架橋剤、過酸化物系架橋剤等が挙げられる。
【0027】又、本発明のアクリル系感圧性接着剤組成
物中には、必要に応じて、従来既知の各種添加剤、例え
ば、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料等を含ませる
ようにしてもよい。
物中には、必要に応じて、従来既知の各種添加剤、例え
ば、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料等を含ませる
ようにしてもよい。
【0028】以下、本発明のアクリル系感圧性接着剤組
成物は、螺旋状に巻回されて相互に隣接する側縁部同士
を係合状態とすることにより、既設管内周面をライニン
グする螺旋管とされる既設管ライニング用帯状体と、螺
旋管とされた場合に内周面となる表面部分に、海水と反
応して海棲生物忌避成分を発生し得る金属板との間を接
着する接着剤として使用されるが、その接着対象である
既設管ライニング用金属板付帯帯状体の一例について、
図面を参照して説明する。
成物は、螺旋状に巻回されて相互に隣接する側縁部同士
を係合状態とすることにより、既設管内周面をライニン
グする螺旋管とされる既設管ライニング用帯状体と、螺
旋管とされた場合に内周面となる表面部分に、海水と反
応して海棲生物忌避成分を発生し得る金属板との間を接
着する接着剤として使用されるが、その接着対象である
既設管ライニング用金属板付帯帯状体の一例について、
図面を参照して説明する。
【0029】図1に示す如く、既設管ライニング用金属
板付帯帯状体1は、帯板状の基板11を有しており、基
板11の一方の表面には、海棲生物が付着することを防
止するために帯状の金属板12が全面にわたって、本発
明のアクリル系感圧性接着剤組成物からなる接着剤層1
3により接着されている。
板付帯帯状体1は、帯板状の基板11を有しており、基
板11の一方の表面には、海棲生物が付着することを防
止するために帯状の金属板12が全面にわたって、本発
明のアクリル系感圧性接着剤組成物からなる接着剤層1
3により接着されている。
【0030】基板11の他方の表面には、一方の側面1
1aから適当な距離を隔てて、嵌合突条14が立設され
ている。嵌合突条14は、基板11の長手方向に連続し
ている。嵌合突条14には、基板11の厚さより若干長
い支柱部14aと、支柱部14aの先端に配置された断
面半円状の挿入部14bを有している。
1aから適当な距離を隔てて、嵌合突条14が立設され
ている。嵌合突条14は、基板11の長手方向に連続し
ている。嵌合突条14には、基板11の厚さより若干長
い支柱部14aと、支柱部14aの先端に配置された断
面半円状の挿入部14bを有している。
【0031】又、基板11の他方の側面11b側には、
基板11が螺旋状に巻回された際に、嵌合突条14が配
置された側の側面11aと嵌合突条14の基端部との間
の基板11部分が嵌入し得るように、基板11の厚み分
だけ嵌合突条14の突出側に段落ちした段落ち部15が
形成されている。段落ち部15の中程には、嵌合突条1
4の嵌入部14bが嵌合し得る断面半円状の空間を有す
る断面半円環状に形成された嵌合凹条16が、基板11
の長手方向に沿って設けられている。
基板11が螺旋状に巻回された際に、嵌合突条14が配
置された側の側面11aと嵌合突条14の基端部との間
の基板11部分が嵌入し得るように、基板11の厚み分
だけ嵌合突条14の突出側に段落ちした段落ち部15が
形成されている。段落ち部15の中程には、嵌合突条1
4の嵌入部14bが嵌合し得る断面半円状の空間を有す
る断面半円環状に形成された嵌合凹条16が、基板11
の長手方向に沿って設けられている。
【0032】この帯状体1は、図2に示す如く、既設管
内にて、すでに螺旋状に巻回された基板11の一方の側
部の段落ち部15に製管機に供給される帯状体1の基板
11の側部が嵌合されて重ね合わされた状態になり、段
落ち部15の嵌合凹条16内に嵌合突条14が嵌入され
る。そして、嵌合突条14の挿入部14bが嵌合凹条1
6内の空間内に挿入されるとともに、ホットメルト接着
剤で重ね合わせられた基板11の他側部と段落ち部15
とが接着される如くして、螺旋管として製管され使用さ
れる。
内にて、すでに螺旋状に巻回された基板11の一方の側
部の段落ち部15に製管機に供給される帯状体1の基板
11の側部が嵌合されて重ね合わされた状態になり、段
落ち部15の嵌合凹条16内に嵌合突条14が嵌入され
る。そして、嵌合突条14の挿入部14bが嵌合凹条1
6内の空間内に挿入されるとともに、ホットメルト接着
剤で重ね合わせられた基板11の他側部と段落ち部15
とが接着される如くして、螺旋管として製管され使用さ
れる。
【0033】帯状板の基板としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポ
リエステル等の樹脂によって、一体的に成形される。
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポ
リエステル等の樹脂によって、一体的に成形される。
【0034】金属板としては、海水と反応して海棲生物
忌避成分を発生し得る金属であり、具体的には、銅板又
はそれらの合金があげられるがそれらに限られたもので
はない。金属板の板厚は、帯状体の基板の肉厚が2〜3
mmの場合、帯状体基板の肉厚の約1/6〜2/3程度
に設定される。
忌避成分を発生し得る金属であり、具体的には、銅板又
はそれらの合金があげられるがそれらに限られたもので
はない。金属板の板厚は、帯状体の基板の肉厚が2〜3
mmの場合、帯状体基板の肉厚の約1/6〜2/3程度
に設定される。
【0035】既設管ライニング用金属板付帯帯状体の金
属板と帯状体とをアクリル系感圧接着剤で接着させる方
法としては、アクリル系感圧接着剤を溶剤で溶解したも
のを被着体の一方か、又は両方に塗布し、溶剤を乾燥さ
せた後、両被着体を接着させることができる。
属板と帯状体とをアクリル系感圧接着剤で接着させる方
法としては、アクリル系感圧接着剤を溶剤で溶解したも
のを被着体の一方か、又は両方に塗布し、溶剤を乾燥さ
せた後、両被着体を接着させることができる。
【0036】
【作用】本発明のアクリル系感圧性接着剤組成物は、炭
素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸
アルキルエステルを主成分としたアクリル系共重合体
(A)100重量部と、アクリル系共重合体(A)との
相溶性に優れるロジン又はその誘導体(a)60〜90
重量%と、樹脂自身の低極性に起因してアクリル系共重
合体(A)に対しては相溶性に劣る水添石油樹脂及び水
添テルペン樹脂から選ばれた1種以上の樹脂(b)10
〜40重量%からなる粘着付与樹脂(B)5〜40重量
部を併用することにより、低極性表面を持つ被着体に対
する、初期粘着特性が優れ、且つ、耐塩水浸漬後におけ
る耐久接着性に優れているので、既設管内周面をライニ
ングする螺旋管とされる既設管ライニング用帯状体の、
螺旋管とされた場合に内周面となる表面部分と、海水と
反応して海棲生物忌避成分を発生し得る金属板との間を
接着する接着剤として好適に使用することができる。
素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸
アルキルエステルを主成分としたアクリル系共重合体
(A)100重量部と、アクリル系共重合体(A)との
相溶性に優れるロジン又はその誘導体(a)60〜90
重量%と、樹脂自身の低極性に起因してアクリル系共重
合体(A)に対しては相溶性に劣る水添石油樹脂及び水
添テルペン樹脂から選ばれた1種以上の樹脂(b)10
〜40重量%からなる粘着付与樹脂(B)5〜40重量
部を併用することにより、低極性表面を持つ被着体に対
する、初期粘着特性が優れ、且つ、耐塩水浸漬後におけ
る耐久接着性に優れているので、既設管内周面をライニ
ングする螺旋管とされる既設管ライニング用帯状体の、
螺旋管とされた場合に内周面となる表面部分と、海水と
反応して海棲生物忌避成分を発生し得る金属板との間を
接着する接着剤として好適に使用することができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例をあげるこ
とにより、本発明を明らかにする。 (1)アクリル系共重合体の重合及びアクリル系感圧性
接着剤組成物の調整実施例1〜5、比較例1〜3 冷却管、撹拌器及び温度計を備えたセパラブルフラスコ
に、表1に示すモノマー組成を配合し、全モノマー合計
量が酢酸エチルに対して重量比で、モノマー合計/酢酸
エチル=55/45になるように酢酸エチルに溶解し、
得られた溶液に重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.
062重量部を添加した。この混合物を窒素還流下、8
0℃で8時間撹拌して重合を行い、アクリル系共重合体
溶液を得た。
とにより、本発明を明らかにする。 (1)アクリル系共重合体の重合及びアクリル系感圧性
接着剤組成物の調整実施例1〜5、比較例1〜3 冷却管、撹拌器及び温度計を備えたセパラブルフラスコ
に、表1に示すモノマー組成を配合し、全モノマー合計
量が酢酸エチルに対して重量比で、モノマー合計/酢酸
エチル=55/45になるように酢酸エチルに溶解し、
得られた溶液に重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.
062重量部を添加した。この混合物を窒素還流下、8
0℃で8時間撹拌して重合を行い、アクリル系共重合体
溶液を得た。
【0038】上記アクリル系共重合体溶液の固形分10
0重量部に、表1に示す粘着付与樹脂を所定量配合し、
更に架橋剤としてN,N´−ヘキサメチレン−1,6−
ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)(HDU)を
0.1重量部を配合して、実施例1〜5、比較例1〜3
のアクリル系感圧性接着剤組成物を調整した。尚、粘着
付与樹脂としては、粘着付与樹脂:水添ロジンペンタ
エリスリトールエステル(軟化温度105℃)、粘着付
与樹脂:水添石油樹脂(軟化点145℃)、粘着付与
樹脂:水添石油樹脂(軟化点120℃)、粘着付与樹
脂:重合ロジンペンタエリスリトールエステル(軟化
点160℃)、粘着付与樹脂不均化ロジンペンタエリ
スリトールエステル(軟化点115℃)を用いた。
0重量部に、表1に示す粘着付与樹脂を所定量配合し、
更に架橋剤としてN,N´−ヘキサメチレン−1,6−
ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)(HDU)を
0.1重量部を配合して、実施例1〜5、比較例1〜3
のアクリル系感圧性接着剤組成物を調整した。尚、粘着
付与樹脂としては、粘着付与樹脂:水添ロジンペンタ
エリスリトールエステル(軟化温度105℃)、粘着付
与樹脂:水添石油樹脂(軟化点145℃)、粘着付与
樹脂:水添石油樹脂(軟化点120℃)、粘着付与樹
脂:重合ロジンペンタエリスリトールエステル(軟化
点160℃)、粘着付与樹脂不均化ロジンペンタエリ
スリトールエステル(軟化点115℃)を用いた。
【0039】
【表1】
【0040】比較例4 変成シリコーン樹脂(鐘淵化学社製、商品名「カネカサ
イリル5B25」、分子量8000)100重量部、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社
製、商品名「エピコート828」、分子量380)50
重量部、2,4,6─トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノール(3級アミン硬化剤)5重量部、ジブチル錫
ジラウレート2重量部を用いて、変成シリコーン─エポ
キシ系弾性接着剤を調整した。
イリル5B25」、分子量8000)100重量部、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社
製、商品名「エピコート828」、分子量380)50
重量部、2,4,6─トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノール(3級アミン硬化剤)5重量部、ジブチル錫
ジラウレート2重量部を用いて、変成シリコーン─エポ
キシ系弾性接着剤を調整した。
【0041】比較例5 モノマー組成として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社製、商品名「エピコート82
8」、分子量380)100重量部、トリエチレンテト
ラミン19.3重量部を用いて、エポキシ系接着剤を調
整した。
(油化シェルエポキシ社製、商品名「エピコート82
8」、分子量380)100重量部、トリエチレンテト
ラミン19.3重量部を用いて、エポキシ系接着剤を調
整した。
【0042】比較例6 エチレン─エチルアクリレート樹脂(三井デュポンポリ
ケミカル社製、商品名「EVAFLEX─EEA A−
701」、エチルアクリレート含有量:9重量%、MF
R:5dg/min、ビカット軟化点:73℃)からな
る接着剤を準備した。
ケミカル社製、商品名「EVAFLEX─EEA A−
701」、エチルアクリレート含有量:9重量%、MF
R:5dg/min、ビカット軟化点:73℃)からな
る接着剤を準備した。
【0043】(2)接着サンプル作製方法及び接着性評
価 上記で得られたアクリル系感圧性接着剤組成物、その外
の接着剤を、下記の両被着体に塗布後、100℃×10
分加熱により溶剤乾燥させ、両被着体を常温1kg/c
m2 の加圧により接着させた。
価 上記で得られたアクリル系感圧性接着剤組成物、その外
の接着剤を、下記の両被着体に塗布後、100℃×10
分加熱により溶剤乾燥させ、両被着体を常温1kg/c
m2 の加圧により接着させた。
【0044】尚、接着養生条件として、比較例4の場合
は、常温で2日間、50℃にて3日間、比較例5の場合
は、常温で3日間、比較例6の場合は、200℃で3分
間の条件を採用した。
は、常温で2日間、50℃にて3日間、比較例5の場合
は、常温で3日間、比較例6の場合は、200℃で3分
間の条件を採用した。
【0045】実施例及び比較例の各接着剤につき、下記
の小試験片接着性評価及び銅板付帯合成樹脂帯状体の接
着性評価を行った。小試験片接着性評価 引張り剪断試験 被着体として、20mm×125mm×厚さ3mmのポ
リエチレン板と20mm×125mm×厚さ0.5mm
の銅板とを接着面積20mm×20mmとして接着さ
せ、初期接着強度(試験方法:JIS K6850に準
拠、引張り速度:50mm/min、測定温度:23
℃)を測定した。次に耐久性評価として、上記試験体を
温度60℃、10%NaCl水溶液中に5日間浸漬し、
取り出し後、乾燥し上記測定と同様に接着強度を測定し
た。
の小試験片接着性評価及び銅板付帯合成樹脂帯状体の接
着性評価を行った。小試験片接着性評価 引張り剪断試験 被着体として、20mm×125mm×厚さ3mmのポ
リエチレン板と20mm×125mm×厚さ0.5mm
の銅板とを接着面積20mm×20mmとして接着さ
せ、初期接着強度(試験方法:JIS K6850に準
拠、引張り速度:50mm/min、測定温度:23
℃)を測定した。次に耐久性評価として、上記試験体を
温度60℃、10%NaCl水溶液中に5日間浸漬し、
取り出し後、乾燥し上記測定と同様に接着強度を測定し
た。
【0046】 90°剥離試験 被着体として、20mm×125mm×厚さ3mmのポ
リエチレン板と20mm×125mm×厚さ0.5mm
の銅板とを接着面積20mm×100mmとして接着さ
せ、初期接着強度(試験方法:JIS K6854に準
拠、引張り速度:50mm/min、測定温度:23
℃)を測定した。次に耐久性評価として、上記試験体を
温度60℃、10%NaCl水溶液中に5日間浸漬し、
取り出し後、乾燥し上記測定と同様に接着強度を測定し
た。それらの結果を表2に示す。
リエチレン板と20mm×125mm×厚さ0.5mm
の銅板とを接着面積20mm×100mmとして接着さ
せ、初期接着強度(試験方法:JIS K6854に準
拠、引張り速度:50mm/min、測定温度:23
℃)を測定した。次に耐久性評価として、上記試験体を
温度60℃、10%NaCl水溶液中に5日間浸漬し、
取り出し後、乾燥し上記測定と同様に接着強度を測定し
た。それらの結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】銅板付帯合成樹脂帯状体接着性評価 被着体として500mm×1000mm×厚さ3mmの
ポリエチレン板と500mm×1000mm×厚さ0.
5mmの銅板とを接着面積500mm×1000mmと
して接着させ、上記被着体を直径約30cmの円筒状に
させ、上記試験体を温度60℃ 10%NaCl水溶液
中に5日間浸漬し、取り出し乾燥後、90°剥離強度
(試験方法:JIS K6854に準拠、試験片形状:
20mm×125mm、引張り速度:50mm/mi
n、測定温度:23℃)を測定した。その結果を表3に
示す。
ポリエチレン板と500mm×1000mm×厚さ0.
5mmの銅板とを接着面積500mm×1000mmと
して接着させ、上記被着体を直径約30cmの円筒状に
させ、上記試験体を温度60℃ 10%NaCl水溶液
中に5日間浸漬し、取り出し乾燥後、90°剥離強度
(試験方法:JIS K6854に準拠、試験片形状:
20mm×125mm、引張り速度:50mm/mi
n、測定温度:23℃)を測定した。その結果を表3に
示す。
【0049】
【表3】
【0050】表2及び表3からも明らかな如く、本発明
の実施例1〜5の場合は、いずれも、小試験片接着性評
価(引張剪断試験及び90°剥離試験)、銅板付帯合成
樹脂帯状体接着性評価(90°剥離試験)における初期
及び塩水浸漬後の接着性に優れているのに対して、比較
例1〜6の場合には、それらの少なくとも1つが劣って
いる。
の実施例1〜5の場合は、いずれも、小試験片接着性評
価(引張剪断試験及び90°剥離試験)、銅板付帯合成
樹脂帯状体接着性評価(90°剥離試験)における初期
及び塩水浸漬後の接着性に優れているのに対して、比較
例1〜6の場合には、それらの少なくとも1つが劣って
いる。
【0051】
【発明の効果】本発明のアクリル系感圧性接着剤組成物
は、上記の如き構成とされているので、低極性表面を持
つ被着体に対する、初期粘着特性が優れ、且つ、塩水浸
漬後の耐久接着性に優れており、既設管ライニング用帯
状体と、海水と反応して海棲生物忌避成分を発生し得る
金属板との間を接着する接着剤として好適に使用するこ
とができる。
は、上記の如き構成とされているので、低極性表面を持
つ被着体に対する、初期粘着特性が優れ、且つ、塩水浸
漬後の耐久接着性に優れており、既設管ライニング用帯
状体と、海水と反応して海棲生物忌避成分を発生し得る
金属板との間を接着する接着剤として好適に使用するこ
とができる。
【0052】
【図1】本発明のアクリル系感圧性接着剤組成物を用い
て作製した、既設管ライニング用金属板付帯帯状体を示
す断面図である。
て作製した、既設管ライニング用金属板付帯帯状体を示
す断面図である。
【図2】図1の帯状体を用いて形成された螺旋管の要部
を示す断面図である。
を示す断面図である。
1 帯状体 11 基板 12 金属板 13 接着剤層 14 嵌合突条 15 段落ち部 16 嵌合凹条
Claims (1)
- 【請求項1】 螺旋状に巻回されて相互に隣接する側縁
部同士を係合状態とすることにより、既設管内周面をラ
イニングする螺旋管とされる既設管ライニング用帯状体
と、螺旋管とされた場合に内周面となる表面部分に、海
水と反応して海棲生物忌避成分を発生し得る金属板との
間を接着するアクリル系感圧性接着剤組成物であって、
炭素数2〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル
酸アルキルエステルを主成分とするアクリル系共重合体
(A)100重量部と、粘着付与樹脂(B)5〜40重
量部からなり、更に、粘着付与樹脂(B)が、ロジン又
はその誘導体(a)60〜90重量%と、水添石油樹脂
及び水添テルペン樹脂から選ばれた少なくとも1種以上
の樹脂(b)10〜40重量%からなることを特徴とす
るアクリル系感圧性接着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11052893A JPH06322344A (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | アクリル系感圧性接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11052893A JPH06322344A (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | アクリル系感圧性接着剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06322344A true JPH06322344A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=14538097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11052893A Pending JPH06322344A (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | アクリル系感圧性接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06322344A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006249404A (ja) * | 2005-02-14 | 2006-09-21 | Nitto Denko Corp | 粘着テープ及び粘着剤組成物 |
JP2010080155A (ja) * | 2008-09-25 | 2010-04-08 | Hitachi Ltd | 固体酸化物形燃料電池発電システム |
JP2011105957A (ja) * | 2005-02-14 | 2011-06-02 | Nitto Denko Corp | 粘着テープ及び粘着剤組成物 |
WO2013103065A1 (ja) * | 2012-01-04 | 2013-07-11 | 日東電工株式会社 | 粘着剤組成物 |
JP2013139520A (ja) * | 2012-01-04 | 2013-07-18 | Nitto Denko Corp | 粘着剤組成物 |
JP2013155367A (ja) * | 2012-01-04 | 2013-08-15 | Nitto Denko Corp | 粘着剤組成物 |
WO2014038658A1 (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-13 | 日東電工株式会社 | 粘着剤組成物 |
-
1993
- 1993-05-12 JP JP11052893A patent/JPH06322344A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006249404A (ja) * | 2005-02-14 | 2006-09-21 | Nitto Denko Corp | 粘着テープ及び粘着剤組成物 |
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WO2013103065A1 (ja) * | 2012-01-04 | 2013-07-11 | 日東電工株式会社 | 粘着剤組成物 |
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WO2014038658A1 (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-13 | 日東電工株式会社 | 粘着剤組成物 |
JP2014051565A (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-20 | Nitto Denko Corp | 粘着剤組成物 |
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