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JPH06307852A - 集積型afmセンサー及びその製造方法 - Google Patents

集積型afmセンサー及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06307852A
JPH06307852A JP11757293A JP11757293A JPH06307852A JP H06307852 A JPH06307852 A JP H06307852A JP 11757293 A JP11757293 A JP 11757293A JP 11757293 A JP11757293 A JP 11757293A JP H06307852 A JPH06307852 A JP H06307852A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cantilever
substrate
integrated
afm sensor
silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11757293A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Takayama
美知雄 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP11757293A priority Critical patent/JPH06307852A/ja
Publication of JPH06307852A publication Critical patent/JPH06307852A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高分解能の集積型AFMセンサー及びその製
造方法を提供する。 【構成】 片持ち梁部のガラス等からなる支持部103
と、該支持部103 に一端を支持されたシリコン等で形成
された片持ち梁部101 と、該片持ち梁部101 の表面に設
けられた片持ち梁部の変位を検出するボロンを拡散した
シリコンからなる抵抗層104 と、片持ち梁部101 の自由
端の裏面に設けられた窒化シリコンからなる探針部102
と、抵抗層104 に接続された電極部105 とで集積型AF
Mセンサーを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、原子間力顕微鏡に用
いる集積型AFMセンサー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性試料を原子サイズオーダー
の分解能で観察できる装置として、Binning とRohrerら
により発明された走査トンネル顕微鏡(STM:Scanni
ng Tunneling Microscope )があるが、STMでは観察
できる試料は導電性のものに限られている。
【0003】そこで、STMにおけるサーボ技術を始め
とする要素技術を利用しながら、STMでは測定し難か
った絶縁性の試料を、原子サイズオーダーの精度で観察
することのできる顕微鏡として、原子間力顕微鏡(AF
M)が提案された。このAFMは、例えば特開昭62−
130302号(特許出願人:IBM,発明者:G.ビ
ニッヒ,発明の名称:サンプル表面の像を形成する方法
及び装置)に開示されている。
【0004】AFMの構造はSTMに類似しており、走
査型プローブ顕微鏡の一つとして位置づけられている。
AFMでは、自由端に鋭い突起部分(探針部)を持つ片
持ち梁を、試料に対向,近接して配置され、探針の先端
の原子と試料原子との間に働く相互作用力により、変位
する片持ち梁の働きを電気的あるいは光学的にとらえて
測定しつつ、試料をXY方向に走査し、片持ち梁の探針
部との位置関係を相対的に変化させることによって、試
料の凹凸情報などを原子サイズオーダーで三次元的にと
らえることができるようになっている。
【0005】AFMにおいて、片持ち梁の変位を測定す
る変位測定センサーは、片持ち梁とは別途に設けるのが
一般的である。しかし最近では、片持ち梁自体に変位を
測定できる機能を付加した集積型AFMセンサーが、M.
Tortoneseらにより提案されている。この集積型AFM
センサーは、例えば、M. Tortonese, H. Yamada, R.C.
Barrett and C. F. Quate : Transducers and Sensors'
91 : Atomic forcemicroscopy using a piezoresistiv
e cantileverに開示されている。
【0006】この集積型AFMセンサーの測定原理とし
ては、圧電抵抗効果を利用している。すなわち、片持ち
梁の先端部を測定試料に近接させると、該先端部と試料
間に働く相互作用により片持ち梁部がたわみ、歪みを生
じる。片持ち梁部には抵抗層が積層されていて、片持ち
梁部の歪みに応じて、その抵抗値が変化する。したがっ
て、抵抗層に対して電極部より定電圧を加えておけば、
片持ち梁の歪み量に応じて抵抗層を流れる電流が変化
し、電流の変化を検出することにより、片持ち梁の変位
量を知ることができる。
【0007】このような集積型AFMセンサーは、構成
が極めて簡単で小型であることから、片持ち梁側を動か
す、いわゆるスタンドアロン型のAFMを構成できるよ
うになると、期待されている。従来のAFMでは、試料
をXY方向に動かして片持ち梁先端の探針との相対的位
置関係を変化させるため、試料の大きさが最大数cm程度
に限られるが、スタンドアロン型のAFMは、このよう
な試料の大きさの制限を取り除くことができるという利
点がある。
【0008】次に、集積型AFMセンサーについて図を
参照して説明する。まず図5の(A)〜(C)を参照し
ながら製造方法について説明する。スタートウェーハ50
0 として、図5の(A)に示すように、シリコンウェー
ハ501 の上に酸化シリコンの分離層502 を介してシリコ
ン層503 を設けたもの、例えば貼り合わせウェーハを用
意する。次に図5の(B)に示すように、このシリコン
層503 の極表面に、イオンインプランテーションにより
ボロン(B)を打ち込んで、ピエゾ抵抗層504を形成
し、後述の図6に図示する片持ち梁の形状にパターニン
グした後、表面を酸化シリコン膜505 で覆う。そして片
持ち梁の固定端側にボンディング用の穴をあけ、アルミ
ニウムをスパッタリングして電極506 を形成する。更
に、シリコンウェーハ501 の下側にエッチングマスク層
507 を形成する。次いで、図5の(C)に示すように、
エッチングマスク層507 をマスクとして、シリコンウェ
ーハ501 をKOH水溶液により分離層502 までエッチン
グする。最後に分離層502 を弗化水素酸水溶液にて除去
することにより、片持ち梁部508 を形成して、図6に示
す集積型AFMセンサーを完成する。
【0009】このようにして作製した集積型AFMセン
サーでは、測定の際に、2つの電極506 の間に数ボルト
以下のDC電圧を印加し、片持ち梁部508 の先端を試料
に接近させる。片持ち梁部508 の先端と試料面の原子間
に相互作用が働くと、片持ち梁部508 が変位する。これ
に応じてピエゾ抵抗層504 の抵抗値が変化するため、片
持ち梁部508 の変位が2つの電極506 の間に流れる電流
信号として得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の集積型AFMセンサーでは、実際には、高分解
能なAFM測定を行うには不可欠な探針の作製がなされ
ておらず、レバー先端に探針を持つ集積型AFMセンサ
ーの開発が待たれていた。また、従来のM. Tortoneseら
の提案する集積型AFMセンサーの作製は、片持ち梁部
を保持する支持部も、一枚のシリコンウェーハをスター
トウェーハとして作製しており、各部分の厚さや長さな
どに対して、制御性が必ずしも良くないという欠点があ
った。例えば、シリコンウェーハの厚さは、市場に最も
広く出回っている4インチ径のウェーハで、 525μm±
20μm程度であり、ばらつきを持っている。M. Tortone
seらは、シリコンウェーハを表面より加工してU字型と
した後、シリコンウェーハを下側よりエッチングして片
持ち梁にしているが、この時、この厚みのばらつき程度
の片持ち梁長さのばらつきが避けられなかった。
【0011】本発明は、従来の集積型AFMセンサーに
おける上記問題点を解消するためになされたもので、作
製が簡単で制御性のよい、高分解能の集積型AFMセン
サー及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】上記問題点を解
決するため、本発明は、片持ち梁の支持部と、該支持部
より伸びるように配置された片持ち梁と、該片持ち梁の
表面に設けた該片持ち梁の変位を検出する変位検出部
と、前記片持ち梁の自由端であって、該片持ち梁に対し
て前記支持部と反対側である裏面に設けたシリコン化合
物からなる探針部とで集積型AFMセンサーを構成する
ものである。
【0013】このように構成した集積型AFMセンサー
は、シリコン化合物からなる探針部を備えているので、
高分解能のAFM測定を行うことが可能となる。
【0014】また本発明に係る製造方法は、基板表面に
エッチング処理により探針部用のレプリカ穴を形成する
工程と、前記基板を熱酸化処理してレプリカ穴内部に酸
化膜を形成する工程と、前記レプリカ穴を含む基板上に
前記探針部の母材料を堆積させる工程と、前記母材料を
所定の形状にエッチングする工程と、前記基板表面に変
位検出用の不純物拡散層を所定の領域に形成する工程
と、前記不純物拡散層の形成された基板表面を保護膜で
覆う工程と、前記基板表面に片持ち梁パターンを形成す
る工程と、前記保護膜の一部を開口して不純物拡散層の
一部を露出させる工程と、前記保護膜開口部上にAl電極
パターンを形成する工程と、前記基板表面に片持ち梁の
支持部材を接合する工程と、前記基板の表面層を片持ち
梁の厚さ分残して基板裏面をエッチング除去する工程と
で集積型AFMセンサーを製造するものである。
【0015】このような製造方法においては、片持ち梁
の支持部材を基板表面への接合により形成するようにし
ているので、基板表面からの加工のみで処理できるた
め、製造が簡単になる。また片持ち梁の長さは支持部材
の接合時の合わせ精度のみに依存し、基板厚み誤差の影
響を受けないので、制御性が向上する。またレプリカ穴
に堆積した母材料で探針部を形成することにより、容易
に先端の尖った探針部を形成でき、高分解能の集積型A
FMセンサーを容易に製造できる。
【0016】
【実施例】次に実施例について説明する。図1は、本発
明に係る集積型AFMセンサーの実施例を示す図で、図
1の(A)はその斜視図、図1の(B)はその横断面図
である。この実施例の集積型AFMセンサー100 は、片
持ち梁部の変位を測定するための抵抗層104 ,片持ち梁
部101 ,探針部102 ,支持部103 ,及び電極部105で構
成されている。そして片持ち梁部101 の変位を測定する
ための抵抗層104 は、例えばボロン等を拡散したシリコ
ンからなり、また探針部102 は、例えば窒化シリコン
で、片持ち梁部101 はシリコンで、支持部103 はガラス
で形成されている。
【0017】次に、このような構成の集積型AFMセン
サーの製造方法の第1実施例を、図2の(A)〜(H)
に示す製造工程図に基づいて説明する。まずスタート基
板200 として、図2の(A)に示すように、面方位(10
0 )のシリコンウェーハ201の表面に酸化シリコン膜202
を形成した後、例えばn型の同じく面方位(100 )を
持ったシリコンウェーハ203 を貼り合わせたもの、いわ
ゆる貼り合わせSOI(Silicon On Insulator)基板を
使用する。ここで、シリコンウェーハ203 は片持ち梁を
形成するものであり、その厚さは必要とするレバーの特
性に合わせて設定される。例えば、その厚さは2μm程
度である。
【0018】次に、図2の(B)に示すように、上記基
板表面の探針部形成用のレプリカ穴を形成すべき場所
に、マスクパターン204 を形成し、シリコンウェーハ20
1 まで貫通するように、例えばRIE(Reactive Ion E
tching)法を用いて、スタート基板200 をエッチングす
ることによってレプリカ穴205 を形成する。その後、図
2の(C)に示すように、レプリカ穴205 内部を酸化シ
リコンのガラス転移温度以下、例えば950 ℃で酸化処理
し、尖鋭化酸化膜206 を形成する。この工程により、レ
プリカ穴205 の先端を更に尖鋭化することが可能とな
り、より先端の尖った探針を形成することができる。次
に、探針を形成する材料として例えば窒化シリコン膜20
7 を基板表面に堆積し、上記レプリカ穴部分にマスクパ
ターンを形成した後、上記窒化シリコン膜207 をエッチ
ングして、レプリカ穴部分を除き基板表面を露出させ
る。
【0019】図2の(D)に示すように、基板表面の所
定の場所にマスクパターンを形成し、例えばボロン等の
p型不純物をドープする。そして熱処理により拡散し、
前記ボロン拡散層の表面シート抵抗を、例えば150 Ω/
sq. 程度にすることにより、片持ち梁の歪み測定用の抵
抗層208 を形成する。次に、図2の(E)に示すよう
に、基板上に形成した前記歪み測定用抵抗層208 を包括
するように、片持ち梁形成用マスクパターンを形成し、
RIE法等によりシリコンウェーハ203 をエッチングす
る。次に、図2の(F)に示すように、基板表面に薄く
酸化膜209 を形成した後、前記歪み測定用の抵抗層208
上の電極を形成すべき場所にコンタクトホールを形成
し、例えばAl等で電極210 を作製する。
【0020】その後、図2の(G)に示すように、予め
片面に溝を入れたパイレックスガラス(コーニング#77
40)を陽極接合することにより、支持部211 を形成す
る。その後、図2の(H)に示すように、基板表面をポ
リイミド膜等で保護した後、水酸化カリウム水溶液によ
りシリコンウェーハ201 をエッチング除去し、最後に弗
化水素酸水溶液にて酸化シリコン膜202 を除去した後、
前記ポリイミド膜を除去することによって、本発明に係
る集積型AFMセンサー212 を得ることができる。
【0021】このようにして形成した集積型AFMセン
サーは、スタート基板200 として貼り合わせのSOI基
板を用いているので、下地シリコンウェーハ201 をエッ
チング除去する際、確実に中間の酸化シリコン膜202 で
エッチングが停止するため、片持ち梁パターンを損なう
ことがなく、また確実にその厚さを制御することができ
る。
【0022】なお本実施例では、片持ち梁を形成する基
板として、n型シリコン基板を使用した場合について説
明したが、もちろんp型基板も使用することは可能であ
り、歪み測定用の抵抗層となる拡散層形成用不純物、及
び片持ち梁の向きを適宜選択することにより、本実施例
と全く同様の工程にて、集積型AFMセンサーを形成す
ることができる。
【0023】次に、本発明に係る集積型AFMセンサー
の製造方法の第2実施例について、図3の(A)〜
(H)を用いて説明する。この実施例においては、スタ
ート基板300 として図3の(A)に示すように、面方位
(100 )のp型シリコンウェーハ301 の上にn型のエピ
タキシャル層303 を形成したものを用いる。ここでエピ
タキシャル層303 は片持ち梁を形成するものであり、そ
の厚さは必要とするレバーの特性に合わせて設定され
る。次に、図3の(B)に示すように、マスクパターン
304 を用いてレプリカ穴305 をシリコンウェーハ301 ま
で貫通するように形成した後、以下、第1実施例と全く
同様の方法で、図3の(G)に示す如く、支持部311 と
なるガラス基板の接合までを行う。
【0024】その後、シリコンウェーハ301 を水酸化カ
リウム水溶液等でエッチング除去するわけであるが、こ
の時エピタキシャル層303 に正電位を、またシリコンウ
ェーハ301 に負電位を印加した状態でエッチングを行う
(電気化学エッチング)。この手法をとることにより、
シリコンウェーハ301 が徐々にエッチングされ、n型エ
ピタキシャル層303 が露出した時、その界面に酸化シリ
コン膜が形成されるため、エッチングが自動的に停止す
る。これにより、図3の(H)に示すように、集積型A
FMセンサー312 が得られる。なお図3の(A)〜
(H)において、第1実施例の図2の(A)〜(H)で
示した部材と同等又は対応する部材には、200 番台の符
号に代え300 番台の対応する符号を付して示している。
【0025】図4の(A)〜(H)は、本発明の集積型
AFMセンサーの製造方法の第3実施例を示す製造工程
図である。この実施例においては、スタート基板400 と
して図4の(A)に示すように、面方位(100 )のシリ
コンウェーハ401 の表面に、面方位(111 )のシリコン
ウェーハ403 を貼り合わせたものを使用する。次に探針
を形成するためのレプリカ穴405 をシリコンウェーハ40
1 まで貫通するように形成した後、以下、第1実施例と
全く同様の工程により、図4の(H)に示すように本発
明の集積型AFMセンサー412 を得る。なお、この図4
の(A)〜(H)においても、第1実施例の図2の
(A)〜(H)で示した部材と同等又は対応する部材に
は、200 番台の符号に代え400 番台の対応する符号を付
して示している。
【0026】この実施例に示した製造方法によれば、ス
タート基板として面方位(100 )のシリコンウェーハ40
1 上に面方位(111 )のシリコンウェーハ403 を貼り合
わせた基板400 を使用しているため、下地シリコンウェ
ーハ401 をエッチング除去する際に、確実にシリコンウ
ェーハ403 の界面でエッチングを停止させることができ
る。これは、例えば水酸化カリウム水溶液をエッチング
液として使用した場合、(111 )面のエッチング速度は
(100 )面のそれの約1/400 に低下するためである。
【0027】次に本発明の集積型AFMセンサーの製造
方法の第4実施例について説明する。この実施例は、上
記第1〜第3の各実施例に対して適用できるものである
が、前記第1〜第3実施例と異なる点は、レプリカ穴に
探針材料を堆積した後、通常のフォトマスクを用いて探
針部周辺のみにレジストパターンを形成するのでなく、
レジストを塗布後、基板全面を露光し、現像することに
より、レプリカ穴内部のみにレジストを残すようにする
ことである。レプリカ穴部は、レジスト膜厚が基板表面
よりも相当厚くなるので、基板全面を露光する際、照射
露光エネルギーを適切に選んでやれば、レプリカ穴内部
のみにレジストを残すことが可能となる。これにより、
フォトマスクを基板に合わせる工程が一工程省略される
ので、作製が非常に簡単になる。
【0028】次に本発明に係る製造方法の第5実施例に
ついて説明する。上記第1〜第4の各実施例において
は、レプリカ穴を形成し、探針材料をレプリカ穴部に堆
積した後、片持ち梁パターンを形成していたが、本実施
例においてはレプリカ穴の形成と片持ち梁パターンの形
成を同時に行うようにするものである。これにより、探
針と片持ち梁が自己整合的に形成されるため、位置合わ
せ誤差による不均一性が解消される。また片持ち梁形成
のフォトリソグラフィー工程を省略できるため、作製も
非常に簡単になる。
【0029】次に本発明に係る製造方法の第6実施例に
ついて説明する。この実施例は、前記各実施例による集
積型AFMセンサーの製造方法において、最終工程で保
護用ポリイミド膜を除去した後、片持ち梁の支持部接合
面とは反対側の面、すなわち探針の形成してある面及び
探針部に、導電性膜を蒸着あるいはスパッタ法等により
形成する工程を加えるものである。これにより、前記導
電性膜にトンネル電流測定用の電極配線を接続すれば、
AFM測定ばかりでなくSTM測定も同時に測定可能と
なる。STM測定を行うため探針部に導電性膜を形成す
る際、片持ち梁の変位測定用抵抗層への電極上にも導電
性膜が形成されてしまうと、一般に変位測定のための電
極は複数個あるため、これらが互いに短絡してしまう。
本発明の集積型AFMセンサーの製造方法では、探針部
と片持ち梁の変位測定用抵抗層への電極が、片持ち梁の
表裏異なる面に、それぞれ形成されるということが、特
徴の一つであり、したがって片持ち梁の変位測定電極側
とは異なる探針部側の面にのみ、導電性膜を形成するこ
とは極めて容易である。
【0030】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて説明したよう
に、本発明によれば、探針部を備えているので高分解能
のAFM測定を行うことが可能となる。また本発明の製
造方法に寄れば、片持ち梁の支持部材を基板表面への接
合により設けるようにしているので、簡単な表面からの
加工のみで処理ができると共に、片持ち梁の長さの制御
性を向上させることができる。更にレプリカ穴に堆積し
た母材料で探針部を形成するようにしているので、容易
に高性能の探針部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集積型AFMセンサーの一実施例
を示す斜視図及び横断面図である。
【図2】本発明に係る集積型AFMセンサーの製造方法
の第1実施例を説明するための製造工程図である。
【図3】本発明に係る集積型AFMセンサーの製造方法
の第2実施例を説明するための製造工程図である。
【図4】本発明に係る集積型AFMセンサーの製造方法
の第3実施例を説明するための製造工程図である。
【図5】従来の集積型AFMセンサーの製造方法を説明
するための製造工程図である。
【図6】図5に示す製造方法で得られた集積型AFMセ
ンサーの上面図である。
【符号の説明】
100 集積型AFMセンサー 101 片持ち梁部 102 探針部 103 支持部 104 抵抗層 105 電極部 200 ,300 ,400 スタート基板 201 シリコンウェーハ 202 酸化シリコン膜 203 シリコンウェーハ 204 マスクパターン 205 レプリカ穴 206 尖鋭化酸化膜 207 窒化シリコン膜 208 抵抗層 209 酸化膜 210 電極 211 支持部 212 集積型AFMセンサー

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片持ち梁の支持部と、該支持部より伸び
    るように配置された片持ち梁と、該片持ち梁の表面に設
    けた該片持ち梁の変位を検出する変位検出部と、前記片
    持ち梁の自由端であって、該片持ち梁に対して前記支持
    部と反対側である裏面に設けたシリコン化合物からなる
    探針部とを備えていることを特徴とする集積型AFMセ
    ンサー。
  2. 【請求項2】 前記探針部を構成するシリコン化合物
    は、窒化シリコンであることを特徴とする請求項1記載
    の集積型AFMセンサー。
  3. 【請求項3】 前記片持ち梁の支持部は、前記片持ち梁
    とは別個の部材を該片持ち梁に接合して構成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の集積型AFMセ
    ンサー。
  4. 【請求項4】 前記片持ち梁の支持部は、前記片持ち梁
    に陽極接合されたガラスで構成されていることを特徴と
    する請求項3記載の集積型AFMセンサー。
  5. 【請求項5】 前記片持ち梁は、シリコンで構成されて
    いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の集積型AFMセンサー。
  6. 【請求項6】 前記片持ち梁の変位検出部は、歪みに応
    じて抵抗値の変化するピエゾ抵抗層で構成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の集
    積型AFMセンサー。
  7. 【請求項7】 前記片持ち梁の裏面及び探針部表面に導
    電性膜を備えていることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載の集積型AFMセンサー。
  8. 【請求項8】 基板表面にエッチング処理により探針部
    用のレプリカ穴を形成する工程と、前記基板を熱酸化処
    理してレプリカ穴内部に酸化膜を形成する工程と、前記
    レプリカ穴を含む基板上に前記探針部の母材料を堆積さ
    せる工程と、前記母材料を所定の形状にエッチングする
    工程と、前記基板表面に変位検出用の不純物拡散層を所
    定の領域に形成する工程と、前記不純物拡散層の形成さ
    れた基板表面を保護膜で覆う工程と、前記基板表面に片
    持ち梁パターンを形成する工程と、前記保護膜の一部を
    開口して不純物拡散層の一部を露出させる工程と、前記
    保護膜開口部上にAl電極パターンを形成する工程と、前
    記基板表面に片持ち梁の支持部材を接合する工程と、前
    記基板の表面層を片持ち梁の厚さ分残して基板裏面をエ
    ッチング除去する工程とからなることを特徴とする集積
    型AFMセンサーの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記基板として、酸化膜を介在させた2
    枚の面方位(100 )のシリコン基板を貼り合わせて形成
    した貼り合わせ基板を用いることを特徴とする請求項8
    記載の集積型AFMセンサーの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記基板として、面方位(100 )のp型
    シリコン基板上にn型シリコンエピタキシャル層を形成
    した積層基板を用い、前記基板裏面のエッチング除去工
    程において、前記p型シリコン基板と前記n型シリコン
    エピタキシャル層とに電位差を与えながら前記p型シリ
    コン基板をエッチング除去することを特徴とする請求項
    8記載の集積型AFMセンサーの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記基板として、面方位(100 )のシリ
    コン基板上に面方位(111 )のシリコン基板を貼り合わ
    せた貼り合わせ基板を用いることを特徴とする請求項8
    記載の集積型AFMセンサーの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記探針部用のレプリカ穴の形成工程
    と、片持ち梁パターン形成工程とを同時に行うことを特
    徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の集積型A
    FMセンサーの製造方法。
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