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JPH06307572A - ソレノイドバルブ - Google Patents

ソレノイドバルブ

Info

Publication number
JPH06307572A
JPH06307572A JP9745393A JP9745393A JPH06307572A JP H06307572 A JPH06307572 A JP H06307572A JP 9745393 A JP9745393 A JP 9745393A JP 9745393 A JP9745393 A JP 9745393A JP H06307572 A JPH06307572 A JP H06307572A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sleeve
iron core
solenoid valve
caulking
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9745393A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Yamazaki
毅 山崎
Akifumi Tamaoki
章文 玉置
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP9745393A priority Critical patent/JPH06307572A/ja
Publication of JPH06307572A publication Critical patent/JPH06307572A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/36Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition including a pilot valve responding to an electromagnetic force
    • B60T8/3615Electromagnetic valves specially adapted for anti-lock brake and traction control systems

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はコイルの軸心を、かしめによってス
リーブ内に固定する構成のソレノイドバルブに関し、軸
心を軸方向にも軸直方向にも適切に保持することにより
高精度な弁開度特性を安価に実現することを目的とす
る。 【構成】 コイルの軸心である鉄心18に溝18aを設
ける。溝18aの内部に所定形状のつぶし部18bを設
ける。一端が閉口面17aであるスリーブ17内にその
端部に至るまで鉄心18を挿入する。つぶし部18bの
上方の進行軸(二点鎖線で示す軸)に沿ってポンチ30
を押圧してかしめを行う。つぶし部18bは圧縮変形す
ると共に、回転方向に弾性変形する。従って、ポンチ3
0による応力が解除されてスリーブ17の突起17bが
スプリングバックすると、その変位につぶし部18bが
追従し、かしめによるガタのない固定が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はソレノイドバルブに係
り、特にコイルの軸心を、かしめによってスリーブ内に
固定する構成のソレノイドバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コイルに電流を流通した際に
発生する電磁力を利用して、プランジャを軸方向に変位
させ、この変位によって所定の弁体を開弁または閉弁さ
せるソレノイドバルブが広く知られている。
【0003】すなわち、コイルに電流が流通すると、そ
の中心軸周辺には軸方向の磁界が発生する。このため、
例えばコイルの軸心として鉄心を配置すると、その鉄心
にはコイルに流通する電流に応じた密度の磁束が流通す
る。ところで、鉄心にこのような磁束が流通する場合に
その軸方向に近接して磁性体が存在すると、鉄心を流通
する磁束はその磁性体にも流通することになる。
【0004】この結果、鉄心と磁性体との間には磁気に
よる引力が発生し、両者が引き合う現象が起きる。従っ
て、例えば鉄心と磁性体からなるプランジャとを軸方向
に近接して配置し、かつ両者間に斥力を作用させるべく
スプリング等を設けた場合、コイルに電流を流通しない
状況下では両者が離間し、コイルに所定電流を流通した
状況下では両者が接近することになる。
【0005】この現象を利用すれば、コイルに流通する
電流を適当に制御することによってプランジャを軸方向
に変位させることが可能であり、プランジャの先端部を
作動油通路を導通または遮断する弁体とする構成を採れ
ば、コイルに流通する電流を制御することで作動油通路
の切替えが実行できるソレノイドバルブを構成すること
ができる。
【0006】このようなソレノイドバルブにおいては、
適当な組み付け性を確保するため従来より一般に以下の
ようにコイル部とプランジャ部とを別体として製造する
構成が採用されている。すなわち、筒状のボビンの周囲
に導線を巻き付けて独立にコイルを製造する。また、鉄
心とプランジャとは、両者間にスプリングを介した状態
で、一端が閉口端である筒状のスリーブに挿入し、鉄心
を閉口端に接触させた状態で固定する。そして、上記の
ボビンにスリーブを挿入して上記の機構を成立させる。
【0007】かかる構成においては、鉄心をスリーブ内
に確実に固定することが要求される。鉄心の固定にガタ
があると、軸方向に対するプランジャの変位ストローク
を十分に確保できなくなる場合があるからである。ここ
で、実開昭62−118408号公報は、鉄心とスリー
ブとの固定をかしめによって行う構成のソレノイドバル
ブを開示している。
【0008】すなわち、上記公報記載のソレノイドバル
ブは、鉄心の外周に所定の溝を設け、かつその溝内に弾
性体を配した状態でスリーブ内に挿入し、スリーブの、
当該溝の位置に対応する部位をかしめることにより鉄心
を固定するものである。このような固定機構によれば、
鉄心の固定を容易に実行することができるばかりでな
く、弾性体の弾性に起因してかしめによる固定の欠点で
ある固定部のガタを吸収することができる。
【0009】つまり、単に鉄心に溝を設けてスリーブを
かしめる構造の場合は、かしめ加工を行った後スリーブ
がスプリングバックした場合、かしめ部分にガタが生ず
る。これに対して上記公報の開示する構成は、そのスリ
ーブのスプリングバックに弾性体が追従し、ガタの少な
い固定を実現するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ソレノイド
バルブにおける鉄心をスリーブ内に固定する場合、軸方
向に対しては高い位置精度が要求される。第1に、鉄心
の軸方向位置は直接プランジャの位置に影響し、ソレノ
イドバルブの弁開度特性に大きく影響するからであり、
第2に、鉄心の位置精度が悪いと構成される磁気回路に
おいて適正な磁気抵抗が確保できないからである。
【0011】つまり、上記従来のソレノイドバルブのよ
うにスリーブの閉口端に接触させて鉄心を固定する構成
においては、コイルで発生した磁界は、スリーブの端部
から入って、鉄心、プランジャ、スリーブの側壁を通る
磁気回路中を流通する。この際、スリーブの閉口端と鉄
心との間に空間が生じていると、その空間が大きな磁気
抵抗を示し、コイルに所定電流を流通させた際に十分な
磁束が鉄心及びプランジャに流通しない事態が発生す
る。
【0012】この場合、コイルに所定電流を流通させた
際に、鉄心とプランジャとの間に所望の引力が発生しな
いこととなり、予定していたプランジャの変位ストロー
クが得られないことになる。このように、鉄心の軸方向
位置は、ソレノイドバルブの基本特性に影響する重要項
目の1つである。
【0013】ところが、上記従来のソレノイドバルブに
おいては、鉄心に設けられた溝位置に対してかしめを行
う位置が僅かにでもずれると、直接その影響が位置精度
の悪化につながる構成である。
【0014】つまり、かしめられた状態で軸方向の位置
精度を確保しようとすると、かしめによって形成される
突起に適切に嵌合し得る溝形状を形成しておく必要があ
る。従って、鉄心に溝を構成するにあたっては軸方向の
クリアランスをさほど確保することはできない。
【0015】このため、スリーブに挿入された鉄心の溝
位置に対するかしめの位置が軸方向にずれると、かしめ
位置に溝位置がならうべく鉄心が変位し、軸方向にずれ
た状態で固定される事態が生ずる。そして、このずれ
が、鉄心がスリーブの閉口端から離間するように生じた
場合に、上記した理由によって所望の弁開度特性が発揮
できなくなるという問題を生じていた。
【0016】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、鉄心をかしめによって固定する際に生じた変形
の復元力を、鉄心とスリーブの閉口端との圧接力として
作用させることにより上記の課題を解決し得るソレノイ
ドバルブを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、外壁面に
所定の凹部を有する軸心と、一端が閉口された筒状部材
であって、所定の位置まで挿入された前記軸心を、前記
凹部に対応する部位のかしめによって保持するスリーブ
とを有するソレノイドバルブにおいて、かしめによって
前記スリーブの内側に形成される突起に、前記スリーブ
の閉口端側に偏心した方向から接触するつぶし部を、前
記軸心の凹部内に有するソレノイドバルブにより達成さ
れる。
【0018】また、外壁面に所定の凹部を有する軸心
と、一端が閉口された筒状部材であって、所定の位置ま
で挿入された前記軸心を、前記凹部に対応する部位のか
しめによって保持するスリーブとを有するソレノイドバ
ルブにおいて、前記軸心の、前記スリーブの閉口端と対
向する面に所定形状の凸部を設けることも有効である。
【0019】
【作用】本発明に係るソレノイドバルブにおいて、上記
スリーブ内に鉄心を挿入して所定位置をかしめた場合、
かしめによって前記スリーブの内側に形成される突起
は、前記鉄心の凹部内に設けられた前記つぶし部に接触
した状態となる。この際、前記つぶし部は、前記突起の
閉口端側の面に接触すべく位置されている。
【0020】このため、かしめ工程において前記突起が
成長してくると、先ず前記つぶし部の先端が前記かしめ
部の閉口端側の面に接触し、更に成長が進むと、その先
端部は前記突起の成長と共につぶし部の付け根方向へ変
位する。このような先端部の変位は、前記つぶし部の圧
縮変形と、その付け根を中心とした回転方向の変形によ
り達成されるものである。
【0021】ここで、つぶし部の圧縮変形は主に塑性変
形によるものとなるが、回転方向の変形は、弾性領域の
変形として達成される。従って、前記スリーブがかしめ
後にスプリングバックした場合には、前記つぶし部に生
じていた回転方向の変形が復元し、前記スリーブのスプ
リングバックにかかわらず前記スリーブと前記軸心との
間に適切な保持力が維持される。更に、この場合におい
て前記スリーブと前記鉄心との間に作用する保持力は、
前記鉄心を、前記スリーブの閉口端側へ押圧すべく作用
する。
【0022】また、前記軸心の閉口端側に前記凸部を形
成した場合、前記軸心に前記スリーブの閉口端向きに作
用する力は、前記凸部が前記スリーブと接触する部位に
集中する。このため、前記軸心をかしめる際に、前記軸
心が前記スリーブの閉口端側に押圧されるようにかしめ
を行うと、その押圧力が前記スリーブの閉口面を弾性変
形させるべく作用する。
【0023】従って、かしめ後において前記スリーブが
スプリングバックすると、そのスプリングバックによっ
て生ずるはずのガタは、前記スリーブの閉口面の復元力
によって吸収され、前記軸心は、前記スリーブの閉口面
に適切に押圧された状態で保持されることになる。
【0024】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のソレノイドバル
ブ10の構成図を示す。ここで、図1(A)は、ソレノ
イドバルブ10を所定の油圧経路中に組み込んだ際の正
面断面図を示し、図1(B)は、ソレノイドバルブ10
のかしめ部(B−B断面)の構造を示している。
【0025】図1に示すように、ソレノイドバルブ10
は3方向に開口部を有し、ハウジング1中に設置された
状態において、マスタシリンダに通じる油圧通路2、ホ
イルシリンダへ通じる油圧通路3、リザーバタンクへ通
じる油圧通路4へと連通している。
【0026】すなわち、ソレノイドバルブ10の外筒1
1には、油圧通路12、13、14が設けられており、
それぞれ上記した油圧通路2、3、4と連通している。
ここで、上記したマスタシリンダとは、車両のブレーキ
油圧を発生させるシリンダで、運転者によってブレーキ
ペダルが踏まれた際に、その踏力に応じた油圧を発生す
るシリンダである。
【0027】また、上記のホイルシリンダは、車輪毎に
設けられたブレーキ機構を駆動するためのシリンダで、
ブレーキ機構内に存在する作動油の圧力を越える油圧が
供給されると、その油圧を応じた制動力を発揮すべくブ
レーキ機構を駆動し、油圧が解除されると、油圧通路3
へ作動油を送り返して制動力を解除すべくブレーキ機構
を復元するシリンダである。
【0028】そして、リザーバタンクは、必要に応じて
排出される作動油を貯蔵し、また、必要に応じて油圧通
路内に作動油を還流し、油圧通路内の作動油の量を適量
に保持するために設けられたタンクである。
【0029】ここで、本実施例のソレノイドバルブ10
は、油圧通路12と13とを常時導通状態とし、これら
の油圧通路12、13と残る油圧通路14との導通を適
宜制御するものである。つまり、マスタシリンダとホイ
ルシリンダとの間に発生している油圧を適当にリザーバ
タンクへ開放し、油圧の保持・解除を適当に制御するた
めに配置されたものである。
【0030】かかる機能を発揮するため、油圧通路14
の一方の開口端には、先端にボール弁15を備えるプラ
ンジャ16が対向して配置されている。プランジャ16
は、磁性体で構成されており、筒状のスリーブ17に挿
入されている。ここで、プランジャ16はスリーブ17
内に単に挿入されているに過ぎず、その長手方向(図1
(A)中、上下方向)に変位することが可能である。
【0031】スリーブ17は、非磁性体で構成されてお
り、一方の端部は閉口端とされている。そして、その閉
口端側には、前記した軸心に相当する鉄心18が挿入さ
れている。ここで、この鉄心18は、図1(B)に示す
ようにその外周に沿って8ヶ所がかしめられてスリーブ
17に固定されている。
【0032】ここで、両者をかしめによって固定する構
造は、本実施例におけるソレノイドバルブ10の製造コ
ストの低減に大きく寄与している。すなわち、スリーブ
17を非磁性体、すなわち一般的にはステンレスで構成
する必要があることから、ろう付け等によって固定しよ
うとした場合には、特殊な接合方法を採らなければなら
ず、大幅なコスト上昇を引き起こすことになるからであ
る。
【0033】また、鉄心18とプランジャ16との間に
は、両者を離間させる方向にバネ力が作用するようにス
プリング19が配設されている。従って、プランジャ1
6にスプリング19のバネ力以外に何らの外力も作用し
ない状況においては、プランジャ16は油圧通路14の
開口端へ向けて付勢される。この結果、油圧通路14の
開口端がボール弁15によって閉塞され、マスタシリン
ダ及びホイルシリンダからなる系とリザーバタンクとは
切り離された状態となる。
【0034】ところでこれらプランジャ16や鉄心18
を収納したスリーブ17は、ケース20を介してコイル
21に挿入された状態に設置されている。ここで、コイ
ル21は、ケース21を密着した状態で挿入し得る適当
な径のボビン21a外周に適当な捲線を形成することに
より構成されている。そして、外筒11は、図1(A)
に示すようにこれらコイル21、ケース20、スリーブ
17を適切な位置関係に保持する。
【0035】このため、コイル21に適当な電流を流通
させることにより発生する磁束は、コイル21の中心軸
付近に存在する鉄心18やプランジャ16を貫くことに
なり、図1(A)中に二点鎖線で示す如き磁気回路が形
成される。つまり、コイル21で生じた磁束はケース2
0を通り、スリーブ17を介して鉄心へと流入する。そ
して、プランジャ16側面が外筒11と近接する辺りま
で鉄心18及びプランジャ16内を軸方向に直進し、再
びスリーブ17を介して外筒11へと流出してコイル2
1へと還流する。
【0036】このように鉄心18とプランジャ16とを
共に貫く磁束が流通すると、両磁性体間には、その磁束
に応じた引力が発生する。従って、その引力がスプリン
グ19のバネ力よりも大きな力であれば、磁束の流通と
共にプランジャ16が鉄心18方向へ変位することにな
る。
【0037】本実施例に示すソレノイドバルブ10は、
上記した原理で油圧通路を切り換えるものである。従っ
て、かかるソレノイドバルブ10を構成するにあたって
は、コイル21に所定の電流を流通した際に鉄心18と
プランジャ16との間に発生する引力がスプリング19
に起因する斥力より大きく、かつその引力によってプラ
ンジャ16のみが適切に変位するように留意する必要が
ある。
【0038】引力が斥力より小さい場合には、当然にプ
ランジャ16は変位せず、また鉄心18のガタ等によっ
てプランジャ18の正規の変位が確保できない場合に
は、ソレノイドバルブ10において所望の弁開度特性を
得ることができない事態を招くからである。
【0039】ここで、上記した斥力については、スプリ
ング19の特性だけの問題であり誤差を考慮してもさほ
ど変動する概念ではない。従って斥力と引力とが満たす
べき関係は、コイルに流通する定格電流、その電流によ
って発生する磁界強度、及びソレノイドバルブ10内に
形成される磁気回路の磁気抵抗によって決まる引力が適
切に確保できるか否かによることになる。
【0040】更に、定格電流によって発生する磁界強度
については、コイル21の特性の問題であり、結局、形
成される磁気回路が適切な磁気抵抗を確保できるか否か
の問題として捕らえれば足りることになる。この磁気回
路は、上記したようにケース20、スリーブ17、鉄心
18、プランジャ19、そして外筒11で構成され、そ
の材質はほぼ均一であるから、磁気抵抗はこれら各構成
要素の密着度合いの影響を最も大きく被ることになる。
【0041】従って、鉄心18とスリーブ17との固定
品質が不適切で、鉄心18とスリーブ17の閉口面17
aとの間に隙間が生じるようなことがあると、その影響
は顕著にソレノイドバルブ10の弁開度特性に悪影響を
与えることになる。また、この固定品質は、もう一方の
要件であるプランジャ16の正規の変位確保にも大きく
影響する。
【0042】このように、上記構成のソレノイドバルブ
10においては、鉄心18とスリーブ17との固定品質
は、バルブの特性に大きく影響する重要項目である。し
かしながら、一般にかしめによる固定構造は、容易に実
現できるためコスト上は有利である反面、高い精度の確
保が困難な固定方法である。
【0043】以下、図2を参照して、実施例のソレノイ
ドバルブ10が容易かつ高い位置精度を実現すべく採用
したかしめ構造について詳細に説明するが、それに先立
って図3、図4を参照して、一般的かしめ構造の有する
欠点について簡単に説明する。
【0044】つまり、図3(A)に示すように、単に鉄
心40に溝40aを設け、その溝をめがけてスリーブ4
1の外部からポンチ30を押圧してかしめを行う構造で
は、、ポンチ30による押圧力が印加されている間は鉄
心40とスリーブ41とが密着状態に維持されるが、そ
の押圧力が解除されると、図3(B)に示すようにスリ
ーブ41に形成された突起がスプリングバックを起こ
す。このため、ポンチ30による押圧力が解除されると
共に、鉄心40とスリーブ41との間ガタが生じ、適切
な固定品質が得られない事態が生じる。
【0045】また、図4(A)に示すように、溝40a
を有する鉄心をスリーブ41内に挿入し、ポンチ30で
かしめる際に、溝の中心軸(図中、一点鎖線で示す軸)
に対してポンチの進行軸(図中、二点鎖線で示す軸)が
ずれた状態でかしめが行われると、図4(B)に示すよ
うにそのずれに応じて鉄心40に浮きが生じ、鉄心40
とスリーブ41の閉口面との間に隙間が生じることにな
る。
【0046】これらの事態は、いずれもソレノイドバル
ブの弁開度精度に直接影響する問題であり、従来構成の
ソレノイドバルブにおいては、しばしば問題とされる項
目であった。
【0047】これに対して、本実施例のソレノイドバル
ブ10においては、図2に示す如きかしめ構造を採用し
ている。つまり、鉄心18の外周に、前記凹部として溝
18aを設け、その内部につぶし部18bを設ける。そ
して、図2(A)に示すようにつぶし部18bの上方に
ポンチの進行軸(図中、二点鎖線で示す軸)が位置する
ように、かしめを行う。
【0048】この結果、ポンチ30がかしめ方向に進行
し、スリーブ17の内側へ向けて形成される突起が成長
するに従い、先ず突起の閉口面17a側の側面につぶし
部18aの先端角部が接触する。そして、更にポンチ3
0をかしめ方向に変位させると、突起17bの成長に伴
って、図2(B)に示すようにつぶし部18aの先端角
部は、つぶし部18aの付け根方向に変位する。
【0049】この際、つぶし部18aの先端部には、初
期段階で突起17bと接触した先端角部には大きな応力
が加わり、比較的後期において突起17bと接触した部
位には比較的小さな応力が加わる。このつぶし部18a
に加わる力の不均衡は、つぶし部18bを、その付け根
を中心として回転させる方向のモーメントとして作用
し、結果としてつぶし部18aに、圧縮変形の他、回転
方向の弾性変形を発生させることになる。
【0050】尚、本実施例においては、この変形のうち
回転変形による弾性変形が起こり易い状況とするため、
図2に示すようにつぶし部18aの、閉口面17a側の
面を斜面とする構造を採用している。
【0051】このため、図2(B)に示すようにかしめ
後においてポンチ30の押圧力が解除され、スリーブ1
7の突起17bがスプリングバックすると、つぶし部1
8aがそのスプリングバックに追従して復元することに
なり、鉄心18とスリーブ17との間に確実な保持力が
確保されることになる。
【0052】また、この場合鉄心18のつぶし部18a
が、スリーブ17の突起17aに対して閉口面17a側
から接触していることから、鉄心18は、スリーブ17
の閉口面17a側へ押圧された状態に保持されることに
なる。このため、鉄心18と閉口面17aとの間にかし
めによって隙間が生じることがなく、常に適当な磁気抵
抗を確保することが可能となる。
【0053】このように、本実施例のソレノイドバルブ
10においては、かしめ構造によって、鉄心18をその
軸方向に対しても、また軸直方向に対しても確実に保持
することが可能であり、コストと精度とを高い水準で両
立することができる。
【0054】図5は、本発明に係るソレノイドバルブを
構成する鉄心の他の実施例の構成を表す正面図を示す。
同図に示す鉄心50は、従来一般に用いられていた型の
鉄心、すなわち単にかしめ用の溝50aを設けた鉄心の
一端に凸部50を有する点に特徴を有している。
【0055】すなわち、図6に示すように鉄心50を、
その凸部50bが閉口面51aに対向するようにスリー
ブ51に挿入する。そして、ポンチ30を、溝50aの
中心軸(図中、一点鎖線で示す軸)より僅かに閉口面5
1a側にずらした進行軸(図中、二点鎖線で示す軸)に
沿って進行させることによりかしめを行う。
【0056】この結果、図6(A)に示すように、かし
めが進行するにつれて鉄心50には閉口面51aを押圧
する向きの力が作用する。そして、その力は全て凸部5
0bに集中し、閉口面51aを弾性変形させるように作
用する。つまり、鉄心50に作用する軸方向の応力を凸
部50bに集中させることができるため、溝50aに過
負荷をかけることなく、また不完全なかしめがなされる
おそれもなくスリーブ51に適切な弾性変形を発生させ
ることができる。
【0057】このため、図6(B)に示すようにポンチ
30による押圧力を解除した場合には、スリーブ51の
復元力Fが鉄心50に作用し、スリーブ51に形成され
た凸部51bと鉄心50の溝50aとの間に適切な保持
力が確保されることになる。そして、この保持力が、鉄
心50をスリーブ51の閉口面51aへ押圧する方向に
作用する。
【0058】このため、本実施例の鉄心50を使用する
ソレノイドバルブにおいても、上記図2に示す実施例の
場合と同様に、鉄心50とスリーブ51との位置関係
を、軸方向及び軸直方向に対して共に良好に確保するこ
とが可能である。
【0059】また、本実施例においては、ポンチ30の
進行軸を、溝50aの中心軸より僅かに閉口面51a側
にずらすことによって、鉄心50に閉口面51aに押圧
する向きの力が作用するものとなっていたが、スリーブ
51を固定し、鉄心50を閉口面51aに向けて押し込
んだ状態でかしめを行うようにしてもよい。
【0060】尚、上記した各実施例においては、前記し
た凹部に相当する溝の内部につぶし部を設ける構成と、
スリーブの閉口面に対向する面に凸部を設ける構成と
を、独立に行うものとしているが、これらを共に実行す
る構成としてもよい。この場合には、鉄心とスリーブと
の間に、つぶし部の復元力とスリーブの復元力とが作用
することになり、スプリングバックに対してより一層確
実な保持力を確保することが可能となる。
【0061】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、軸心に設けられたつぶし部が、かしめの際に適当に
弾性変形する。従って、かしめ工程の後に応力が解除さ
れてスリーブがスプリングバックする場合には、そのス
プリングバックにつぶし部が適切に追従し、適切な保持
力が確保される。
【0062】また、この保持力は、スリーブの閉口面方
向に鉄心を押圧するように作用することから、両者が確
実に圧接された状態を維持することができる。このよう
に、本発明のソレノイドバルブによれば、かしめによっ
て軸心を軸方向にも、軸直方向にも適当な保持力で保持
することが可能となり、低コストかつ高精度なソレノイ
ドバルブが実現できる。
【0063】そして、請求項2記載の発明によれば、軸
心に設けられた凹部に過負荷をかけることなく、軸心を
スリーブの閉口面側へ変位させることができ、かしめに
よってスリーブを適当にその軸方向に弾性変形させるこ
とができる。このため、かしめ工程後に応力が解除さ
れ、スリーブがスプリングバックした際には、スリーブ
の復元力によって鉄心が押圧され、やはり軸方向にも軸
直方向にも適当な保持力が確保される。
【0064】このため、本発明のソレノイドバルブは、
上記請求項1記載の発明と同様に、コストと弁開度精度
とを高い水準で両立するソレノイドバルブを実現するこ
とが可能となるといういう特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るソレノイドバルブの一実施例の構
成を表す全体図である。
【図2】本実施例のソレノイドバルブの要部であるかし
め部の一例の拡大断面図である。
【図3】一般的なかしめ構造における問題を説明する為
の図(その1)である。
【図4】一般的なかしめ構造における問題を説明する為
の図(その2)である。
【図5】本実施例のソレノイドバルブの要部であるかし
め部の他の例の拡大断面図である。
【図6】本実施例のソレノイドバルブの要部である鉄心
の他の例の構成を表す正面図である。
【符号の説明】
10 ソレノイドバルブ 11 外筒 15 ボール弁 16 プランジャ 17,51 スリーブ 17a,51a 閉口面 17b,51b 突起 18,50 鉄心 18a,50a 溝 18b つぶし部 19 スプリング 21 コイル 50b 凸部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外壁面に所定の凹部を有する軸心と、一
    端が閉口された筒状部材であって、所定の位置まで挿入
    された前記軸心を、前記凹部に対応する部位のかしめに
    よって保持するスリーブとを有するソレノイドバルブに
    おいて、 かしめによって前記スリーブの内側に形成される突起
    に、前記スリーブの閉口端側に偏心した方向から接触す
    るつぶし部を、前記軸心の凹部内に設けたことを特徴と
    するソレノイドバルブ。
  2. 【請求項2】 外壁面に所定の凹部を有する軸心と、一
    端が開口された筒状部材であって、所定の位置まで挿入
    された前記軸心を、前記凹部に対応する部位のかしめに
    よって保持するスリーブとを有するソレノイドバルブに
    おいて、 前記軸心の、前記スリーブの閉口端と対向する面に所定
    形状の凸部を設けたことを特徴とするソレノイドバル
    ブ。
JP9745393A 1993-04-23 1993-04-23 ソレノイドバルブ Pending JPH06307572A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100653363B1 (ko) * 2006-09-01 2006-12-04 여순록 솔레노이드밸브용 하우징유니트 및 이 하우징유니트가구비된 솔레노이드밸브
US8936235B2 (en) 2011-03-25 2015-01-20 Sumitomo Riko Company Limited Fluid-filled type vibration damping device and manufacturing method thereof
JP2018091479A (ja) * 2016-11-28 2018-06-14 株式会社山田製作所 サーモバルブの製造方法、及び、サーモバルブ

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