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JPH06299944A - 素子の劣化検出装置 - Google Patents

素子の劣化検出装置

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Publication number
JPH06299944A
JPH06299944A JP8730393A JP8730393A JPH06299944A JP H06299944 A JPH06299944 A JP H06299944A JP 8730393 A JP8730393 A JP 8730393A JP 8730393 A JP8730393 A JP 8730393A JP H06299944 A JPH06299944 A JP H06299944A
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JP
Japan
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capacitor
discharge
charge amount
ignition
voltage
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Application number
JP8730393A
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English (en)
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JP3341349B2 (ja
Inventor
Kimihiro Yoshitani
仁弘 吉谷
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP08730393A priority Critical patent/JP3341349B2/ja
Publication of JPH06299944A publication Critical patent/JPH06299944A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放電点火用コンデンサの絶縁抵抗の低下によ
る劣化を早期に検出すること。 【構成】 放電点火用コンデンサ11と共に電荷量検出
用コンデンサ22を充放電させ、放電後の電荷量検出用
コンデンサ22の電圧を検出回路27により基準電圧と
比較する。ここで、放電点火用コンデンサ11の絶縁抵
抗が低下すると電荷量が内部放電により事前に低められ
るため、放電点火用コンデンサ11の電荷量が放出され
た時点で電荷量検出用コンデンサ22の放電が中断さ
れ、電荷の残存により電圧が基準電圧以上となってEC
U5にて劣化判定が下される。このように放電点火用コ
ンデンサ11の絶縁抵抗が僅かでも低下すれば放電後の
電荷量検出用コンデンサ22には電荷が残存するため、
絶縁抵抗の低下を早期に検出可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は素子の劣化検出装置に関
するものであり、電圧印加により電荷の蓄積及び放出を
伴って充放電するコンデンサや伸縮動作を行うPZT素
子等を対象として、絶縁抵抗の低下による劣化を検出す
る劣化検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の劣化検出装置としては、
内燃機関の容量放電型点火装置に備えられた放電点火用
コンデンサの劣化を検出するものを挙げることができ
る。この放電点火用コンデンサは、点火装置の作動中に
バッテリからの直流電流により充電され、放電に伴って
点火コイルを通電させて点火を行う役割を果たしてお
り、コンデンサの絶縁抵抗が低下すると、次第に点火不
良が頻発して生ガスの排出により触媒が破損することが
ある。そこで劣化検出装置は、コンデンサの充電電圧を
予め設定された基準電圧と比較し、放電の時点までに充
電電圧が基準電圧を下回ったときには、コンデンサの絶
縁抵抗が低下していると見做して劣化判定を下し、燃料
噴射を停止する等の処置を行って触媒の破損を防止して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に燃料噴射を停止させると路上で車両が突然走行不能に
陥ってしまうため、より早期に警告灯等により予め運転
者に報知することが要望されている。しかしながら、コ
ンデンサの充電電圧は絶縁抵抗が相当低下した段階でな
ければ基準電圧を下回らないため、早期の劣化判定は不
可能であり、上記の要望を満たすことはできなかった。
【0004】そこで、本発明は放電点火用コンデンサ等
の素子の絶縁抵抗の低下による劣化を早期に検出するこ
とができる素子の劣化検出装置、及びその劣化検出装置
を備えた内燃機関用点火装置の提供を課題とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
素子の劣化検出装置は、電圧印加により電荷の蓄積及び
放出動作を行う被検出素子に接続され、被検出素子の電
荷蓄積に伴って充電されるとともに電荷放出に伴って放
電する電荷量検出用コンデンサと、放電後の電荷量検出
用コンデンサの電圧と予め設定された基準電圧とを比較
し、電荷量検出用コンデンサの電圧が基準電圧以上であ
るときに、前記被検出素子の劣化判定を下す劣化判定手
段と、劣化判定後の電荷量検出用コンデンサを接地する
リセット回路とを具備するものである。
【0006】請求項2の発明にかかる素子の劣化検出装
置は、直流電源から供給される電流を昇圧して放電点火
用コンデンサに充電する充電回路と、前記放電点火用コ
ンデンサの放電に伴って点火コイルを通電する放電回路
と、前記放電点火用コンデンサに接続され、放電点火用
コンデンサと共に充電及び放電する電荷量検出用コンデ
ンサと、放電後の電荷量検出用コンデンサの電圧と予め
設定された基準電圧とを比較し、電荷量検出用コンデン
サの電圧が基準電圧以上であるときに、前記放電点火用
コンデンサの劣化判定を下す劣化判定手段と、劣化判定
後の電荷量検出用コンデンサを接地するリセット回路と
を具備するものである。
【0007】
【作用】請求項1の発明においては、被検出素子の電荷
の蓄積及び放出動作に伴って電荷量検出用コンデンサは
充放電し、その放電後の電圧が劣化判定手段により基準
電圧と比較される。ここで、充電時の電荷量検出用コン
デンサには被検出素子と等しい電荷量が蓄積され、被検
出素子の絶縁抵抗が低下していない場合には、被検出素
子の電荷放出に伴って電荷量検出用コンデンサは完全に
放電される。
【0008】しかしながら、被検出素子の絶縁抵抗が低
下している場合には、その被検出素子の電荷量が内部放
電により事前に低められるため、被検出素子の電荷量が
放出された時点で電荷量検出用コンデンサの放電が中断
され、放電後にも電荷量検出用コンデンサには電荷が残
存する。したがって、このときには劣化判定手段にて電
荷量検出用コンデンサの電圧が基準電圧以上であるとし
て劣化判定が下され、その後にリセット回路により電荷
量検出用コンデンサは接地されて、残存した電荷を放出
される。以上のように、被検出素子の絶縁抵抗が僅かで
も低下すれば放電後の電荷量検出用コンデンサには電荷
が残存するため、絶縁抵抗の低下を早期に検出可能であ
る。
【0009】請求項2の発明においては、点火装置の点
火毎に、直流電源から供給される電流が充電回路にて昇
圧されて放電点火用コンデンサに充電され、その放電点
火用コンデンサの放電に伴って点火コイルが通電されて
点火プラグを点火する。放電点火用コンデンサと共に電
荷量検出用コンデンサは充放電し、その放電後の電圧が
劣化判定手段により基準電圧と比較される。ここで、充
電時の電荷量検出用コンデンサには放電点火用コンデン
サと等しい電荷量が蓄積され、放電点火用コンデンサの
絶縁抵抗が低下していない場合には、放電点火用コンデ
ンサの電荷放出に伴って電荷量検出用コンデンサは完全
に放電される。
【0010】しかしながら、放電点火用コンデンサの絶
縁抵抗が低下している場合には、その放電点火用コンデ
ンサの電荷量が内部放電により事前に低められるため、
放電点火用コンデンサの電荷量が放出された時点で電荷
量検出用コンデンサの放電が中断され、放電後にも電荷
量検出用コンデンサには電荷が残存する。したがって、
このときには劣化判定手段にて電荷量検出用コンデンサ
の電圧が基準電圧以上であるとして劣化判定が下され、
その後にリセット回路により電荷量検出用コンデンサは
接地されて、残存した電荷を放出される。以上のよう
に、放電点火用コンデンサの絶縁抵抗が僅かでも低下す
れば放電後の電荷量検出用コンデンサには電荷が残存す
るため、絶縁抵抗の低下を早期に、つまり未だ点火不良
が頻発せずに車両の運転を継続できる段階で検出可能で
ある。
【0011】
【実施例】以下、本発明を放電点火用コンデンサの劣化
を検出する劣化検出装置を備えた内燃機関用点火装置に
具体化した一実施例について説明する。
【0012】図1は本発明の一実施例である内燃機関用
点火装置を示す電気回路図、図2は本発明の一実施例で
ある内燃機関用点火装置の劣化検出装置を示す電気回路
図である。
【0013】まず、図1に従って点火装置の全体的な構
成を説明すると、車載用バッテリ1のマイナス側は接地
され、プラス側はイグニションスイッチ2を介して昇圧
用コイル3の1次コイル3aの一端に接続されている。
1次コイル3aの他端は第1のパワートランジスタ4の
コレクタに接続され、第1のパワートランジスタ4のエ
ミッタは接地され、ベースは電子制御ユニット(以下、
単に「ECU」という)5に接続されている。この第1
のパワートランジスタ4はECU5からの点火信号IG
t の立上がりでオンされて、昇圧用コイル3の1次コイ
ル3aを通電させる。昇圧用コイル3の2次コイル3b
の一端は接地され、他端は第1ダイオード6を順方向に
介して点火コイル7の1次コイル7aの一端に接続され
ている。
【0014】点火コイル7の1次コイル7aの一端は第
2のダイオード8を逆方向に介して他端と接続され、1
次コイル7aの他端はSCR9のアノードに接続されて
いる。SCR9のカソードは接地され、ゲートはECU
5に接続されている。このSCR9はECU5からの点
火信号IGt の立上がりでオンされて、点火コイル7の
1次コイル7aを通電させる。点火コイル7の2次コイ
ル7bの一端は接地され、他端は図示しない内燃機関の
点火プラグ10に接続されている。また、前記第1のダ
イオード6のカソードと第2のダイオード8のカソード
との間には放電点火用コンデンサ11の一端が接続され
ている。
【0015】次いで、図1及び図2に従って本発明の要
旨に係わる劣化検出装置21の構成を説明する。前記放
電点火用コンデンサ11の他端には劣化検出装置21の
電荷量検出用コンデンサ22の一端が接続され、電荷量
検出用コンデンサ22の他端は接地されている。電荷量
検出用コンデンサ22の一端は第3のダイオード23を
逆方向に介して接地されるとともに、リセットパルス発
生回路24の第2のパワートランジスタ25のコレクタ
が接続されている。第2のパワートランジスタ25のエ
ミッタは接地され、ベースは単安定回路26に接続さ
れ、この単安定回路26はECU5からの点火信号IG
t の立下がりに同期してリセット信号Vrsを出力して、
第2のパワートランジスタ25を数百μsec の間オンさ
せる。
【0016】劣化検出装置21には検出回路27が設け
られ、検出回路27の第1のコンパレータ28の非反転
入力端子には放電点火用コンデンサ11の電圧V1 が印
加され、反転入力端子には基準電圧Vref1が印加され、
この第1のコンパレータ28の出力電圧IGf はECU
5に入力される。また、検出回路27の第2のコンパレ
ータ29の非反転入力端子には電荷量検出用コンデンサ
22の電圧V2 が印加され、反転入力端子には基準電圧
Vref2が印加され、この第2のコンパレータ29の出力
電圧Vcpはアンド回路30の一方の入力端子に入力され
る。アンド回路30の他方の入力端子にはECU5から
の点火信号IGt が印加されており、アンド回路30の
出力端子はフリップフロップ31の入力Sに接続されて
いる。フリップフロップ31の入力Rには点火信号IG
t がインバータ32にて反転されて入力され、フリップ
フロップ31の出力QはECU5に入力される。
【0017】次に、上記のように構成された内燃機関用
点火装置の動作、特に劣化検出装置21の動作を説明す
る。
【0018】図3は本発明の一実施例である内燃機関用
点火装置の各信号を示すタイムチャート、図4は本発明
の一実施例である内燃機関用点火装置のコンデンサの放
電時における電荷量のアンバランスを説明するための模
式的な電気回路図である。
【0019】本実施例の点火装置は一般的な容量放電型
のものと同様に動作し、まず、その概略を説明する。E
CU5が出力する点火信号IGt の立上がりで第1のパ
ワートランジスタ4がオンされ、電流が所定値を越える
と第1のパワートランジスタ4はオフされて、図3に示
すように昇圧用コイル3にて昇圧されたバッテリ1から
の電流が放電点火用コンデンサ11及び電荷量検出用コ
ンデンサ22に充電される。充電された両コンデンサ1
1,22は、次周期の点火信号IGt の立上がりでSC
R9がオンすると放電を開始し、その電流が点火コイル
7の1次コイル7aに流れて点火プラグ10が点火さ
れ、以後はこの動作が繰り返される。
【0020】次に、前記した放電点火用コンデンサ11
及び電荷量検出用コンデンサ22の充電時に奏される劣
化検出装置21の動作を説明する。まず、両コンデンサ
11,22の電荷量の推移を図4に基づいて説明する
と、図においてスイッチSW1は第1のパワートランジ
スタ4を想定し、スイッチSW2はSCR9を想定した
ものである。また、スイッチSW3は両コンデンサ1
1,22の電荷量のバランスを故意に崩すために設けら
れ、初期状態において全てのスイッチSW1〜SW3は
開かれているものとする。なお、スイッチSW2及びス
イッチSW3に直列接続された抵抗R1,R2は、両コ
ンデンサ11,22の放電時の電流I2,I3を消費する
ためのものである。
【0021】そして、スイッチSW1が閉じられると、
バッテリ1からの電流I1 により放電点火用コンデンサ
11は電圧V1 に、電荷量検出用コンデンサ22は電圧
V2にそれぞれ充電される。ここで、放電点火用コンデ
ンサ11に蓄えられた電荷量Q1 、及び電荷量検出用コ
ンデンサ22に蓄えられた電荷量Q2 は、 Q1 =C1 ・V1 ・・・・(1) Q2 =C2 ・V2 ・・・・(2) と表すことができ、かつ、 Q1 =Q2 ・・・・(3) である。なお、C1 は放電点火用コンデンサ11の静電
容量、C2 は電荷量検出用コンデンサ22の静電容量で
あり、本実施例では電荷量検出用コンデンサ22の静電
容量C2 が放電点火用コンデンサ11の静電容量C1 に
比較して極めて大きく設定されているため、充電時の電
圧V2 は電圧V1 より格段に小さくなる。
【0022】今、仮に、放電点火用コンデンサ11の絶
縁抵抗が低下していない正常時であるとすると、スイッ
チSW1を閉じた後に両コンデンサ11,22の電圧V
1 ,V2 は低下せず、電荷量Q1,Q2 は共に初期の等し
い値に保持される。したがって、次いでスイッチSW2
が閉じられて、抵抗R1に電流I2 が流れることで両コ
ンデンサ11,22が放電されると、その電荷量Q1,Q
2 は同時に0まで低下し、それに伴い電圧V1 ,V2 も
共に0まで低下することになる(図3のポイントa)。
【0023】また、仮に、放電点火用コンデンサ11の
絶縁抵抗が低下している異常時であるとすると、放電点
火用コンデンサ11に充電された電荷が内部で放電され
るため、その電荷量Q1 は電荷量検出用コンデンサ22
の電荷量Q2 に比較して低められ、電圧V1 は図3の破
線のように次第に低下する。この現象は、図4において
スイッチSW3を短時間閉じた場合に相当し、スイッチ
SW3の閉状態が継続する間は、抵抗R2に電流I3 が
流れて放電点火用コンデンサ11が放電されるため、そ
の電荷量Q1 の低下に伴って電圧V1 が低められる。故
に、次いでスイッチSW2が閉じられると、放電点火用
コンデンサ11の電荷量Q1 が0まで低下した時点で放
電が中断し、放電点火用コンデンサ11は電圧V1 が0
に、電荷量検出用コンデンサ22は残存した電荷量Q2
に相当する所定の電圧V2 まで低下する(図3のポイン
トaの直後)。つまり、このときの電荷量検出用コンデ
ンサ22の電圧V2 は、放電点火用コンデンサ11の絶
縁抵抗の低下度合に比例した値となる。
【0024】なお、電荷量検出用コンデンサ22を設け
ることで放電点火用コンデンサ11に充電されるエネル
ギは減少するが、前記のように電荷量検出用コンデンサ
22の静電容量C2 が放電点火用コンデンサ11の静電
容量C1 より極めて大であるため、エネルギの減少量は
ごく僅かで実際の点火機能に支障を及ぼす虞は皆無であ
る。
【0025】以上のように、放電点火用コンデンサ11
の絶縁抵抗が低下しているか否かに応じて、放電後の電
荷量検出用コンデンサ22の電圧V2 が変化する。した
がって、放電点火用コンデンサ11の絶縁抵抗が低下し
ていない正常時には、図3のポイントaの時点で電荷量
検出用コンデンサ22の電圧V2 が基準電圧Vref2を下
回って第2のコンパレータ29の出力電圧Vcpが“L”
に立下げられ、アンド回路30の出力を入力してフリッ
プフロップ31の入力Sが“L”に保持される。このと
き、反転された点火信号IGt を入力してフリップフロ
ップ31の入力Rは“L”に立下げられるため、“L”
に保持された出力QがECU5に入力される。
【0026】また、この正常時には、充電された放電点
火用コンデンサ11の電圧V1 が放電の時点まで基準電
圧Vref1を下回らないため、第1のコンパレータ28の
出力電圧IGf はポイントaで点火信号IGt の立上が
りに同期して“L”に立下げられ、その出力電圧IGf
がECU5に入力される。
【0027】一方、放電点火用コンデンサ11の絶縁抵
抗が低下して異常時となると、図3のポイントaの時点
を経過しても電荷量検出用コンデンサ22の電圧V2 が
基準電圧Vref2を下回らずに、第2のコンパレータ29
の出力電圧Vcpが“H”に保持され、フリップフロップ
31の入力Sが“H”に立上げられる。したがって、フ
リップフロップ31の“H”の出力QがECU5に入力
される。なお、このような場合には放電点火用コンデン
サ11の絶縁抵抗は低下しているものの未だ点火不良が
頻発するほどではなく、触媒の破損の虞はない。その
後、点火信号IGt が“L”に立下げられると、リセッ
トパルス発生回路24のリセット信号Vrsが立上げられ
て第2のパワートランジスタ25を通電させる。その結
果、電荷量検出用コンデンサ22は接地されて、残存し
た電荷量Q2 と共に電圧V2 が0まで低下して充電が開
始される以前の初期状態に戻る。なお、このとき第3の
ダイオード23は電荷量検出用コンデンサ22が負電圧
になるのを防止する。
【0028】そして、放電点火用コンデンサ11の絶縁
抵抗が更に低下すると、放電が開始される以前に電圧V
1 は基準電圧Vref1を下回り、第1のコンパレータ28
の出力電圧IGf はポイントaの点火信号IGt の立上
がり以前に“L”に立下げられ、その出力電圧IGf が
ECU5に入力される。このような場合には放電点火用
コンデンサ11の絶縁抵抗が低下して点火不良が頻発
し、触媒の破損の虞がある。
【0029】次に、上記のように劣化検出装置21から
出力Q及び出力電圧IGf を入力するECU5の処理を
説明する。
【0030】図5は本発明の一実施例である内燃機関用
点火装置のECUが実行する劣化判定ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【0031】図に示すルーチンは所定時間毎に実行され
る。今、放電点火用コンデンサ11の絶縁抵抗が低下し
ていない正常時を説明すると、ECU5はステップS1
で点火信号IGt の立上がりの直後か否かを判定し、立
上がりの直後でないときにはステップS2に移行する。
次いで、ステップS2で点火信号IGt の立上がりの直
前か否かを判定し、立上がりの直前でないときには、こ
のルーチンを一旦終了する。そして、ステップS1で点
火信号IGt の立上がりの直後であると判定したときに
は、ステップS3でフリップフロップ31の出力Qが
“H”か否かを判定し、出力Qが“L”であるため前記
ステップS2を経てルーチンを終了する。また、ステッ
プS2で点火信号IGt の立上がりの直前であると判定
したときには、ステップS4で第1のコンパレータ28
の出力電圧IGf が“L”か否かを判定し、出力電圧I
Gf が“H”であるためルーチンを終了する。
【0032】そして、この正常時から放電点火用コンデ
ンサ11の絶縁抵抗が低下すると、ECU5はステップ
S3でフリップフロップ31の出力Qが“H”となるた
め、ステップS5に移行して車両の運転席に設けられた
図示しない警告灯を点灯させ、その後、ステップS2を
経てルーチンを終了する。この段階では未だ点火不良は
頻発しないため車両の運転を継続可能であり、運転者は
警告灯の点灯により車両を修理工場等に速やかに移動さ
せて、点火装置の交換や修理等の然るべき処置を実施で
きる。
【0033】一方、このように適切な処置が実施されず
に放電点火用コンデンサ11の絶縁抵抗が更に低下する
と、ECU5はステップS4で第1のコンパレータ11
の出力電圧IGf が“L”となるためステップS6に移
行し、図示しない内燃機関の燃料噴射装置の作動を停止
させる。したがって、点火不良の頻発による触媒の破損
が未然に防止される。
【0034】なお、電荷量検出用コンデンサ22の電圧
V2 は、上記のように放電点火用コンデンサ11の絶縁
抵抗の目安となる他に静電容量C2 の目安とすることも
できる。即ち、前記した式(1)〜(3)から判るよう
に、放電点火用コンデンサ11の静電容量C1 と電荷量
検出用コンデンサ22の電圧V2 との間には相関関係が
あるため、電荷量検出用コンデンサ22が充電されて電
圧V2 がピークに達した時点(図3のポイントb)で、
その電圧V2 から放電点火用コンデンサ11の静電容量
C2 を推定することができる。
【0035】以上のように本実施例では、電荷量検出用
コンデンサとして電荷量検出用コンデンサ22が機能
し、劣化判定手段として検出回路27及びステップS
1、ステップS3、ステップS5の処理を実行するとき
のECU5が、リセット回路としてリセットパルス発生
回路24が、充電回路としてバッテリ1、イグニション
スイッチ2、昇圧用コイル3及び第1のパワートランジ
スタ4が、放電回路として第1のダイオード6、点火コ
イル7、第2のダイオード8及びSCR9がそれぞれ機
能する。
【0036】このように本実施例の内燃機関用点火装置
は、放電点火用コンデンサ11に直列接続され、放電点
火用コンデンサ11と共に充電及び放電する電荷量検出
用コンデンサ22と、放電後の電荷量検出用コンデンサ
22の電圧V2 と予め設定された基準電圧Vref2とを比
較し、電荷量検出用コンデンサ22の電圧V2 が基準電
圧Vref2以上であるときに、フリップフロップ31の出
力Qを“H”に立ち上げる検出回路27と、“H”の出
力Qが入力されたときに前記放電点火用コンデンサ11
の劣化判定を下して警告灯を点灯させるECU5と、劣
化判定後の電荷量検出用コンデンサ11を接地するリセ
ットパルス発生回路24とを具備している。
【0037】したがって、放電点火用コンデンサ11の
絶縁抵抗が低下すると電荷量が内部放電により事前に低
められるため、放電点火用コンデンサ11の電荷量が放
出された時点で電荷量検出用コンデンサ22の放電が中
断され、放電後にも電荷量検出用コンデンサ22に電荷
が残存して放電点火用コンデンサ11の劣化判定が下さ
れる。そして、このように放電点火用コンデンサ11の
絶縁抵抗が僅かでも低下すれば放電後の電荷量検出用コ
ンデンサ22には電荷が残存するため、絶縁抵抗の低下
を早期に、つまり未だ点火不良が頻発せずに車両の運転
を継続できる段階で検出することができる。
【0038】ところで、上記実施例は内燃機関用点火装
置に備えられた放電点火用コンデンサ11の劣化を検出
する劣化検出装置21として具体化されているが、本発
明を実施する場合には、これに限定されるものではな
く、劣化の検出対象となる素子は電圧印加により電荷の
蓄積及び放出動作を行い、かつ絶縁抵抗が低下したとき
に内部放電により電荷量が低められるものであれば、そ
の種別は限定されない。したがって、例えば電圧印加に
より伸縮動作を行うPZT素子を対象とした劣化検出装
置として具体化してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の素子の
劣化検出装置によれば、被検出素子の絶縁抵抗が低下す
ると電荷量が内部放電により事前に低められるため、被
検出素子の電荷量が放出された時点で電荷量検出用コン
デンサの放電が中断され、放電後にも電荷量検出用コン
デンサに電荷が残存して被検出素子の劣化判定が下され
る。そして、このように被検出素子の絶縁抵抗が僅かで
も低下すれば放電後の電荷量検出用コンデンサには電荷
が残存するため、絶縁抵抗の低下を早期に検出すること
ができる。
【0040】また、請求項2の発明の内燃機関用点火装
置によれば、放電点火用コンデンサの絶縁抵抗が低下す
ると電荷量が内部放電により事前に低められるため、放
電点火用コンデンサの電荷量が放出された時点で電荷量
検出用コンデンサの放電が中断され、放電後にも電荷量
検出用コンデンサに電荷が残存して放電点火用コンデン
サの劣化判定が下される。そして、このように放電点火
用コンデンサの絶縁抵抗が僅かでも低下すれば放電後の
電荷量検出用コンデンサには電荷が残存するため、絶縁
抵抗の低下を早期に、つまり未だ点火不良が頻発せずに
車両の運転を継続できる段階で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例である内燃機関用点火
装置を示す電気回路図である。
【図2】図2は本発明の一実施例である内燃機関用点火
装置の劣化検出装置を示す電気回路図である。
【図3】図3は本発明の一実施例である内燃機関用点火
装置の各信号を示すタイムチャートである。
【図4】図4は本発明の一実施例である内燃機関用点火
装置のコンデンサの放電時における電荷量のアンバラン
スを説明するための模式的な電気回路図である。
【図5】図5は本発明の一実施例である内燃機関用点火
装置のECUが実行する劣化判定ルーチンを示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 バッテリ 2 イグニションスイッチ 3 昇圧用コイル 4 第1のパワートランジスタ 5 ECU 6 第1のダイオード 7 点火コイル 8 第2のダイオード 9 SCR 11 放電点火用コンデンサ 22 電荷量検出用コンデンサ 24 リセットパルス発生回路 27 検出回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧印加により電荷の蓄積及び放出動作
    を行う被検出素子に接続され、被検出素子によって充・
    放電する電荷量検出用コンデンサと、 放電後の電荷量検出用コンデンサの電圧と予め設定され
    た基準電圧とを比較し、電荷量検出用コンデンサの電圧
    が基準電圧以上であるときに、前記被検出素子の劣化と
    判定する劣化判定手段と、 劣化判定後の電荷量検出用コンデンサを接地するリセッ
    ト回路とを具備することを特徴とする素子の劣化検出装
    置。
  2. 【請求項2】 直流電源から供給される電流を昇圧して
    放電点火用コンデンサに充電する充電回路と、 前記放電点火用コンデンサの放電に伴って点火コイルを
    通電する放電回路と、 前記放電点火用コンデンサに接続され、放電点火用コン
    デンサと共に充電及び放電する電荷量検出用コンデンサ
    と、 放電後の電荷量検出用コンデンサの電圧と予め設定され
    た基準電圧とを比較し、電荷量検出用コンデンサの電圧
    が基準電圧以上であるときに、前記放電点火用コンデン
    サの劣化と判定する劣化判定手段と、 劣化判定後の電荷量検出用コンデンサを接地するリセッ
    ト回路とを具備することを特徴とする内燃機関用点火装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0778414A2 (en) * 1995-12-07 1997-06-11 Altronic, Inc. Diagnostic system for capacitive discharge ignition system
JP2011094532A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Mitsubishi Electric Corp 内燃機関のためのプラズマ式点火装置
JP2017190760A (ja) * 2016-04-15 2017-10-19 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の点火装置

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