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JPH06289909A - Imcコントローラ - Google Patents

Imcコントローラ

Info

Publication number
JPH06289909A
JPH06289909A JP10182793A JP10182793A JPH06289909A JP H06289909 A JPH06289909 A JP H06289909A JP 10182793 A JP10182793 A JP 10182793A JP 10182793 A JP10182793 A JP 10182793A JP H06289909 A JPH06289909 A JP H06289909A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time constant
control
unit
filter
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10182793A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Tanaka
雅人 田中
Hiroyuki Mitsubuchi
裕之 三渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Azbil Corp filed Critical Azbil Corp
Priority to JP10182793A priority Critical patent/JPH06289909A/ja
Publication of JPH06289909A publication Critical patent/JPH06289909A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御対象プロセスにヒステリシス、非線形
性、又は時変性が存在しても精度と信頼性の高い制御を
行うことができるIMCコントローラを提供する。 【構成】 内部モデル記憶部6aには制御対象プロセス
を数式表現した内部モデルのパラメータが記憶されてい
る。第1の時定数、第2の時定数でそれぞれ目標値フィ
ルタ部2、操作量演算部4内部の目標値・外乱フィルタ
部の特性が決定される。そして、フィルタ時定数選択処
理部11によってフィルタ時定数候補記憶部10に記憶
されたフィルタ時定数の候補中から制御条件に応じた第
1の時定数及び第2の時定数が選択されて出力される。
よって、制御条件に応じて目標値フィルタ部2及び操作
量演算部4内部の目標値・外乱フィルタ部の特性が変更
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はIMC(Internal Model
Control)構造の制御アルゴリズムを用いたコントロー
ラに関し、特に制御条件に応じてフィルタの時定数を変
更することができるコントローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より汎用コントローラとしてPID
制御を用いたものが一般に使用されている。PIDコン
トローラは、PID動作を行う操作部によって、目標値
(例えばこのコントローラが室内空調機であれば室内温
度設定値に相当する)とフィードバック量との差からこ
のコントローラの出力である操作量(室内空調機から出
る温風又は冷風の温度)を演算し、この操作量を制御対
象プロセス(室内環境)へ出力してその制御結果である
制御量(室内温度)をフィードバック量として戻すフィ
ードバック制御系である。しかし、PIDコントローラ
には、操作量が出力されてから制御対象プロセスにおけ
る制御量に変化が現れるまでの時間(例えば室内空調機
ならば温風が出てから室内温度が上昇するまでの時間)
であるむだ時間が大きい場合の対応が難しいという問題
点があった。
【0003】そこで、制御対象プロセスを数式表現した
内部モデルを組み込んで制御を行うIMC構造の制御ア
ルゴリズムを用いたコントローラが提案されている。図
7はこのIMCコントローラを用いた制御系のブロック
線図である。43は目標値から後述するフィードバック
量を減算する第1の減算処理部、42は第1の減算処理
部43の出力の変化が急激に伝わらないようにするため
のフィルタ部、44はフィルタ部42の出力に基づいて
操作量を演算する操作部、46は制御対象プロセスを数
式で近似したものであって制御対象プロセスの制御量に
相当する参照制御量を出力する内部モデル、48は制御
量から内部モデル46からの参照制御量を減算してフィ
ードバック量を出力する第2の減算処理部、50は制御
対象プロセスである。また、F、Gc、Gm、Gpはそ
れぞれフィルタ部42、操作部44、内部モデル46、
制御対象プロセス50の伝達関数、rは目標値、uは操
作量、dは例えば室内環境に対する室外環境等に相当す
る外乱、yは制御量、ymは参照制御量、eはフィード
バック量である。
【0004】次に、このようなIMCコントローラの動
作を説明する。まず、第1の減算処理部43にて目標値
rからフィードバック量eが減算され、この結果がフィ
ルタ部42に出力される。次に、操作部44にてフィル
タ部42の出力から操作量uが演算され、制御対象プロ
セス50とコントローラの内部モデル46へ出力され
る。そして、第2の減算処理部48にて制御対象プロセ
ス50の制御量yから制御対象プロセス50の近似的な
動作をする内部モデル46からの参照制御量ymが減算
され、この結果がフィードバック量eとして第1の減算
処理部43へフィードバックされるフィードバック制御
系が構成されている。
【0005】このようなIMCコントローラの内部モデ
ル46は、制御対象プロセス50と全く同一になるよう
に数式表現されるのが理想的であり、通常、制御対象プ
ロセス50をゲイン、むだ時間、及び時定数というパラ
メータからなる特性を有するものとして数式表現する。
また、操作部44は、内部モデル46の伝達関数の逆特
性(1/Gm)になるのが理想的であるが、内部モデル
46にあるむだ時間の要素については逆数化は不可能な
ので、通常はむだ時間の要素は無視する。
【0006】よって、制御量yは、このような構成によ
り目標値r、外乱dから次式にて求めることができる。 y=F×Gp×Gc×r/{1+F×Gc×(Gp−Gm)} +(1−F×Gm×Gc)×d/{1+F×Gc×(Gp−Gm)} ・・・(1) ここで、内部モデル46の伝達関数Gmが制御対象プロ
セス50の伝達関数Gpに等しく、操作部44の伝達関
数Gcが内部モデル46の伝達関数の逆数(1/Gm=
1/Gp)に等しい理想的な状態を仮定すると、式
(1)は次式のようになる。 y=F×r+(1−F)×d ・・・(2)
【0007】更に、目標値rに急激な変化がない理想的
な条件であればフィルタ部42は不要となり、F=1に
できるので、制御量yは目標値rと等しくなり(y=
r)、外乱dの影響が全くない制御を実現できることに
なる。また、図7の制御系で外乱dに着目すると、制御
対象プロセス50と内部モデル46に大きなむだ時間が
あったとしても、両者は操作量uに対して同じ特性を示
すので、第2の減算処理部48の出力であるフィードバ
ック量eは外乱dのみとなり、外乱dを抑制できること
が分かる。
【0008】このようなIMCコントローラでは、通
常、制御対象プロセス50と内部モデル46の誤差が大
きくなったときの安定性を示すロバスト安定性等の設計
条件に基づいて1種類のフィルタ部42が設計される。
ところが、制御対象プロセス50には、例えば室外温度
が30℃で室内温度を30℃から25℃に下げるときと
20℃から25℃に上げるときでは室内温度の変化の仕
方が異なる、すなわち制御量の下降時と上昇時で特性が
異なるヒステリシスが存在する場合がある。また、室外
温度が30℃で室内温度を30℃から25℃に下げると
きと25℃から20℃に下げるときのように制御条件に
依存してゲインや時定数が変化する非線形性が存在する
場合もあり、朝と夜で異なる室外温度に対して室内温度
を制御するときのように時間の経過に依存してゲインや
時定数が変化する時変性が存在する場合もある。
【0009】このように制御対象プロセス50にヒステ
リシス、非線形性、又は時変性が存在する場合は、制御
条件の変化によって制御対象プロセス50の特性が変化
するので、内部モデル46に制御対象プロセス50に対
する事実上のモデル同定誤差が生じてこのコントローラ
のロバスト安定性に変化が生じる。また、上記の場合、
内部モデル46の事実上のモデル同定誤差を想定してフ
ィルタ部42を設計する方法があるが、この制御対象プ
ロセス50の特性変化に基づくモデル同定誤差を考慮す
ると、フィルタ部42の時定数は極端に大きなものとな
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のIMCコントロ
ーラは以上のように構成されているので、制御対象プロ
セスにヒステリシス、非線形性、又は時変性が存在する
場合はこのコントローラのロバスト安定性に変化が生
じ、そのロバスト安定性が不十分になると制御が不安定
になるという問題点があった。また、上記のような内部
モデルの事実上のモデル同定誤差を想定して設計すると
フィルタ部の時定数が極端に大きくなり、目標値追従性
が悪くなって実用上の支障が生じるという問題点があっ
た。本発明は、上記課題を解決するために、制御対象プ
ロセスにヒステリシス、非線形性、又は時変性が存在し
ても精度と信頼性の高い制御を行うことができるIMC
コントローラを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力された目
標値を第1の時定数によって決定される特性で出力する
目標値フィルタ部と、目標値フィルタ部の出力からフィ
ードバック量を減算する第1の減算処理部と、第1の減
算処理部の出力を第2の時定数によって決定される特性
で出力する目標値・外乱フィルタ部と、内部モデルのパ
ラメータに基づいて目標値・外乱フィルタ部の出力から
操作量を演算する操作部とからなる操作量演算部と、内
部モデルのパラメータを記憶する内部モデル記憶部と、
内部モデルのパラメータに基づいて操作量演算部から出
力された操作量から参照制御量を演算する内部モデル出
力演算部と、制御対象プロセスの制御量から内部モデル
出力演算部から出力された参照制御量を減算してフィー
ドバック量を出力する第2の減算処理部と、動作時の制
御条件を制御条件信号として出力する条件信号入力部
と、制御条件の変化による制御対象プロセスの特性の変
化を想定した第1の時定数及び第2の時定数をフィルタ
時定数の候補として記憶するフィルタ時定数候補記憶部
と、条件信号入力部から出力された制御条件信号に基づ
いてフィルタ時定数候補記憶部に記憶された候補中から
制御条件に応じた第1の時定数及び第2の時定数を選択
して出力するフィルタ時定数選択処理部とを有するもの
である。
【0012】また、入力された目標値を第1の時定数に
よって決定される特性で出力する目標値フィルタ部と、
目標値フィルタ部の出力からフィードバック量を減算す
る第1の減算処理部と、第1の減算処理部の出力を第2
の時定数によって決定される特性で出力する目標値・外
乱フィルタ部と、内部モデルのパラメータに基づいて目
標値・外乱フィルタ部の出力から操作量を演算する操作
部とからなる操作量演算部と、内部モデルのパラメータ
を記憶する内部モデル記憶部と、内部モデルのパラメー
タに基づいて操作量演算部から出力された操作量から参
照制御量を演算する内部モデル出力演算部と、制御対象
プロセスの制御量から内部モデル出力演算部から出力さ
れた参照制御量を減算してフィードバック量を出力する
第2の減算処理部と、動作時の制御条件を制御条件信号
として出力する条件信号入力部と、制御条件の変化によ
る制御対象プロセスの特性の変化を想定した代表的な第
1の時定数及び第2の時定数を記憶するフィルタ時定数
代表記憶部と、条件信号入力部から出力された制御条件
信号とフィルタ時定数代表記憶部に記憶された代表的な
第1の時定数及び第2の時定数に基づいて、制御条件に
応じた第1の時定数及び第2の時定数を推定して出力す
るフィルタ時定数推定部とを有するものである。
【0013】また、フィルタ時定数推定部の代わりに、
フィルタ時定数代表記憶部に記憶された代表的な第1の
時定数及び第2の時定数に基づいてファジィ推論におけ
るメンバシップ関数を設定し、このメンバシップ関数と
条件信号入力部から出力された制御条件信号に基づいて
制御条件に応じた第1の時定数及び第2の時定数を推定
して出力するフィルタ時定数推定処理部を有するもので
ある。
【0014】また、入力された目標値を第1の時定数に
よって決定される特性で出力する目標値フィルタ部と、
目標値フィルタ部の出力からフィードバック量を減算す
る第1の減算処理部と、第1の減算処理部の出力を第2
の時定数によって決定される特性で出力する目標値・外
乱フィルタ部と、内部モデルのパラメータに基づいて目
標値・外乱フィルタ部の出力から操作量を演算する操作
部とからなる操作量演算部と、内部モデルのパラメータ
を記憶する内部モデル記憶部と、内部モデルのパラメー
タに基づいて操作量演算部から出力された操作量から参
照制御量を演算する内部モデル出力演算部と、制御対象
プロセスの制御量から内部モデル出力演算部から出力さ
れた参照制御量を減算してフィードバック量を出力する
第2の減算処理部と、動作時の制御条件を制御条件信号
として出力する条件信号入力部と、条件信号入力部から
出力された制御条件信号に基づいて制御条件に応じた第
1の時定数及び第2の時定数を算出して出力するフィル
タ時定数算出処理部とを有するものである。
【0015】
【作用】本発明によれば、目標値が第1の時定数によっ
て特性が決まる目標値フィルタ部に入力され、第1の減
算処理部にて目標値フィルタ部の出力からフィードバッ
ク量が減算される。この減算結果が第2の時定数によっ
て特性が決まる操作量演算部内の目標値・外乱フィルタ
部に出力され、操作部にてこの結果から操作量が演算さ
れ、制御対象プロセス及び内部モデル出力演算部へ出力
される。次いで、第2の減算処理部にて制御対象プロセ
スの制御量から内部モデル出力演算部からの参照制御量
が減算され、この結果がフィードバック量として第1の
減算処理部へフィードバックされるフィードバック制御
系が構成されている。そして、フィルタ時定数選択処理
部によってフィルタ時定数候補記憶部に記憶されたフィ
ルタ時定数の候補中から制御条件に応じた第1の時定数
及び第2の時定数が選択されて出力されることにより、
目標値フィルタ部及び目標値・外乱フィルタ部の特性が
変更される。
【0016】また、フィルタ時定数推定部によってフィ
ルタ時定数代表記憶部に記憶された代表的な第1の時定
数及び第2の時定数に基づいて制御条件に応じた第1の
時定数及び第2の時定数が推定されて出力される。
【0017】また、フィルタ時定数推定処理部によっ
て、フィルタ時定数代表記憶部に記憶された代表的な第
1の時定数及び第2の時定数に基づいてファジィ推論に
おけるメンバシップ関数が設定され、制御条件に応じた
第1の時定数及び第2の時定数が推定されて出力され
る。
【0018】また、フィルタ時定数算出処理部によって
制御条件に応じた第1の時定数及び第2の時定数が算出
されて出力される。
【0019】
【実施例】図1は本発明の1実施例を示すIMCコント
ローラのブロック図、図2はこのIMCコントローラを
用いた制御系のブロック線図である。図1において、1
は図示しないオペレータによって設定された目標値rを
このコントローラに入力する目標値入力部、2は目標値
入力部1からの目標値rを後述するフィルタ時定数選択
処理部から出力された第1の時定数によって決定される
特性で出力する目標値フィルタ部、3は目標値フィルタ
部2の出力からフィードバック量eを減算する第1の減
算処理部、4は後述するフィルタ時定数選択処理部から
出力された第2の時定数と後述する内部モデル記憶部か
ら出力されたパラメータとに基づいて第1の減算処理部
3の出力から操作量uを演算する操作量演算部、5は操
作量演算部4から出力された操作量uを図1では図示し
ない制御対象プロセスへ出力する信号出力部である。
【0020】また、6aはこのIMCコントローラの内
部モデルのパラメータを記憶する内部モデル記憶部、6
bは内部モデル記憶部6aから出力されたパラメータに
基づいて内部モデルとしての演算を行い参照制御量ym
を出力する内部モデル出力演算部、7は制御対象プロセ
スからの制御量yをこのIMCコントローラに入力する
制御量入力部、8は制御量入力部7から出力された制御
量yから内部モデル出力演算部6bから出力された参照
制御量ymを減算してフィードバック量eを出力する第
2の減算処理部である。
【0021】また、9は目標値入力部1から出力された
目標値rと制御量入力部7から出力された制御量yに基
づいて制御条件信号を出力する条件信号入力部、10は
制御条件の変化による制御対象プロセス50の特性の変
化を想定したフィルタ時定数の候補を記憶するフィルタ
時定数候補記憶部である。また、11はフィルタ時定数
選択処理部であり、条件信号入力部9から出力された制
御条件信号に基づいてフィルタ時定数候補記憶部10に
記憶された候補中から該当する候補を選択し、その第1
の時定数、第2の時定数を出力することにより目標値フ
ィルタ部2、操作量演算部4内の後述する目標値・外乱
フィルタ部の特性を変更させる。
【0022】図2において、4aは操作量演算部4の内
部にあって、第1の減算処理部3の出力をフィルタ時定
数選択処理部11から出力された第2の時定数によって
決定される特性で出力する目標値・外乱フィルタ部、4
bは同じくその内部にあって目標値・外乱フィルタ部4
aの出力から操作量uを演算する操作部、6は内部モデ
ル記憶部6a及び内部モデル出力演算部6bからなる内
部モデル、F1は目標値フィルタ部2の伝達関数、F2
は目標値・外乱フィルタ部4aの伝達関数である。な
お、図2は図1のIMCコントローラから条件信号入力
部9、フィルタ時定数候補記憶部10、及びフィルタ時
定数選択処理部11を除く本来のコントローラと、制御
対象プロセス50及び外乱dとを含めて制御系として書
き直したものである。
【0023】次に、このようなIMCコントローラの動
作を説明する。目標値rは、このIMCコントローラの
オペレータ等によって設定され、目標値入力部1を介し
て目標値フィルタ部2に入力される。後述するフィルタ
時定数選択処理部11から出力された第1の時定数をT
1とすると、目標値フィルタ部2は、目標値rをこの第
1の時定数T1によって次式のように決定される伝達関
数F1の特性で出力する。 F1=1/(1+T1×s) ・・・(3) 次に、第1の減算処理部3は、この目標値フィルタ部2
の出力から第2の減算処理部8から出力されるフィード
バック量eを減算する。
【0024】そして、フィルタ時定数選択処理部11か
ら出力された第2の時定数をT2とすると、操作量演算
部4内の目標値・外乱フィルタ部4aは、第1の減算処
理部3の出力をこの第2の時定数T2によって次式のよ
うに決定される伝達関数F2の特性で出力する。 F2=1/(1+T2×s) ・・・(4)
【0025】また、同じくその内部の操作部4bは、目
標値・外乱フィルタ部4aの出力から操作量uを演算す
るが、その伝達関数Gcは内部モデル記憶部6aから出
力された内部モデル6のゲイン及び時定数により次式と
なり、図7の例と同様にむだ時間Lmの要素を除いた内
部モデル6の伝達関数Gmの逆数となっている。 Gc=(1+Tm×s)/Km ・・・(5) ここで、Km、Tmはそれぞれ内部モデル6のゲイン、
時定数である。
【0026】よって、操作量演算部4全体としての伝達
関数は次式となる。 F2×Gc=(1+Tm×s)/{Km×(1+T2×s)}・・・(6) このようにして、第1の減算処理部3の出力から操作量
uが演算されて信号出力部5を介して制御対象プロセス
50へ出力され、また内部モデル出力演算部6bへ出力
される。
【0027】次に、内部モデル6は、内部モデル記憶部
6aに記憶されたゲインKm、むだ時間Lm、及び時定
数Tmからなるこれらのパラメータによって、制御対象
プロセス50を1次遅れとむだ時間の要素を有するもの
として数式表現したものであり、内部モデル出力演算部
6bにて操作量演算部4から出力された操作量uから参
照制御量ymを演算する。その伝達関数Gmは次式とな
る。 Gm=Km×exp(−Lm×s)/(1+Tm×s) ・・・(7)
【0028】次に、第2の減算処理部8は、制御量入力
部7を介して入力された制御対象プロセス50からの制
御量yから内部モデル出力演算部6bからの参照制御量
ymを減算してフィードバック量eを出力する。そし
て、このフィードバック量eが上記のように第1の減算
処理部3に入力される。これで、このIMCコントロー
ラからなるフィードバック制御系が成立する。
【0029】このような制御系において、制御対象プロ
セス50に制御量yの下降時と上昇時で特性が異なるヒ
ステリシスが存在するときは、条件信号入力部9、フィ
ルタ時定数候補記憶部10、及びフィルタ時定数選択処
理部11により以下のような動作で目標値フィルタ部2
及び目標値・外乱フィルタ部4aの特性を変更すること
ができる。
【0030】まず、条件信号入力部9は、目標値入力部
1から出力された目標値rと制御量入力部7から出力さ
れた制御量yを比較する。そして、制御量yに対して目
標値rが大きいときは、以後制御量yを目標値rに到達
させる制御が行われることにより制御量yが上昇すると
判断できるので、制御量yの変化が正であることを示す
制御条件信号を出力する。また、制御量yに対して目標
値rが小さいときは、以後制御量yが下降すると判断で
きるので、制御量yの変化が負であることを示す制御条
件信号を出力する。
【0031】次に、フィルタ時定数候補記憶部10に
は、例えば2種類のフィルタ時定数の候補として、制御
量yの上昇時における制御対象プロセス50の特性の変
化を想定した第1の時定数T1a が10秒、第2の時定
数T2a が10秒というフィルタ時定数と、同じく制御
量yの下降時の第1の時定数T1b が20秒、第2の時
定数T2b が20秒というフィルタ時定数が記憶されて
いる。この例では、制御量yの上昇時はモデル同定誤差
が小さいとして目標値追従性を重視してフィルタ時定数
を小さくし、制御量yの下降時はモデル同定誤差が大き
いとしてロバスト安定性を確保するためにフィルタ時定
数を大きくしている。
【0032】そして、フィルタ時定数選択処理部11
は、制御量yの変化が正であることを示す制御条件信号
が条件信号入力部9から出力されると、フィルタ時定数
候補記憶部10に記憶された候補中から該当する候補と
して、制御量yの上昇時におけるフィルタ時定数を選択
してその第1の時定数T1a 、第2の時定数T2a をそ
れぞれ目標値フィルタ部2、目標値・外乱フィルタ部4
aに出力する。よって、目標値フィルタ部2及び目標値
・外乱フィルタ部4aの特性が決定される。
【0033】また、このような制御で制御量yが上昇し
た後に、例えば制御量yがいったんオーバシュートして
目標値rよりも大きくなると、今度は制御量yの変化が
負であることを示す制御条件信号が条件信号入力部9か
ら出力されて、フィルタ時定数選択処理部11からフィ
ルタ時定数候補記憶部10に記憶された制御量yの下降
時用の第1の時定数T1b 及び第2の時定数T2b が出
力され、目標値フィルタ部2及び目標値・外乱フィルタ
部4aの特性が変更される。以後、制御中はこのような
処理が常に行われる。
【0034】したがって、本実施例のIMCコントロー
ラは、制御条件に応じて目標値フィルタ部2及び目標値
・外乱フィルタ部4aの特性を変更するので、フィルタ
時定数を必要以上に大きくすることもなく、信頼性の高
い制御を行うことができる。また、本実施例ではこのよ
うなフィルタ時定数の変更を制御対象プロセス50にヒ
ステリシスが存在する場合に適用しているが、制御対象
プロセス50に非線形性、又は時変性が存在する場合に
も適用することができる。
【0035】なお、本実施例のIMCコントローラによ
る制御系は、図7の例の制御系において、フィルタ部4
2を目標値・外乱フィルタ部4aにし、目標値rに対し
て目標値フィルタ部2を追加した制御系に相当するの
で、式(1)から制御量yは次式となる。 y=F1×F2×Gp×Gc×r/{1+F2×Gc×(Gp−Gm)} +(1−F2×Gm×Gc)×d/{1+F2×Gc×(Gp−Gm)} ・・・(8)
【0036】すなわち、式(8)に示すように外乱dに
かかる右辺第2項[(1−F2×Gm×Gc)×d/
{1+F2×Gc×(Gp−Gm)}]には目標値・外
乱フィルタ部4aの伝達関数F2のみが関係しているの
で、設計の際は外乱dについては目標値・外乱フィルタ
部4aで調整する。また、右辺第1項[F1×F2×G
p×Gc×r/{1+F2×Gc×(Gp−Gm)}]
から、目標値rについては目標値・外乱フィルタ部4a
の調整後に目標値フィルタ部2を調整する。つまり、外
乱dに対しては伝達関数F2という1次遅れの特性とな
り、目標値rに対しては伝達関数F1×F2という2次
遅れの特性となるIMCコントローラとなっている。
【0037】図1の例ではあらかじめ記憶されたフィル
タ時定数の候補を制御条件により選択してフィルタ部の
特性を変更したが、制御対象プロセスの特性の変化を想
定した代表的なフィルタ時定数から制御条件に応じたフ
ィルタ時定数を推定して変更することもできる。図3は
本発明の他の実施例を示すIMCコントローラのブロッ
ク図であり、図1と同様の部分には同一の符号を付して
ある。
【0038】19は制御量入力部7から出力された制御
量yに基づいて制御条件信号を出力する条件信号入力
部、20は制御条件の変化による制御対象プロセス50
の特性の変化を想定した代表的なフィルタ時定数を記憶
するフィルタ時定数代表記憶部である。また、21はフ
ィルタ時定数推定部であり、条件信号入力部19から出
力された制御条件信号とフィルタ時定数代表記憶部20
に記憶された代表的なフィルタ時定数に基づいて、制御
条件に応じたフィルタ時定数を推定して出力することに
より目標値フィルタ部2及び目標値・外乱フィルタ部4
aの特性を変更させる。
【0039】本実施例のIMCコントローラは、条件信
号入力部19、フィルタ時定数代表記憶部20、及びフ
ィルタ時定数推定部21を除くIMCコントローラ本体
の構成が図1の例と同じなので、制御対象プロセス50
に制御条件に依存してゲインや時定数が変化する非線形
性が存在するときの条件信号入力部19、フィルタ時定
数代表記憶部20、及びフィルタ時定数推定部21の動
作を説明する。
【0040】まず、条件信号入力部19は、あらかじめ
設定された制御量yのフルスケール(以下、FSと略す
る)に対する制御量入力部7から出力された制御量yの
割合を制御条件とし、これを制御条件信号として出力す
る。次に、フィルタ時定数代表記憶部20は、この制御
条件の変化による制御対象プロセス50の特性の変化を
想定して設計された代表的なフィルタ時定数を記憶して
いる。
【0041】ここでは、代表的なフィルタ時定数として
例えば制御条件が0%FS、50%FS、100%FS
時のフィルタ時定数を記憶しているとし、制御条件0%
FS時の第1の時定数T10 を10秒、第2の時定数T
0 を15秒とし、50%FS時の第1の時定数T150
を15秒、第2の時定数T250を20秒とし、100%
FS時の第1の時定数T1100 を17秒、第2の時定数
T2100 を22秒とする。
【0042】ところで、これらは上記の特定の制御条件
に対するフィルタ時定数なので、例えば0〜50%FS
間の制御条件に対する記憶されていないフィルタ時定数
については推定する必要がある。ある制御条件に対する
このようなフィルタ時定数は、このフィルタ時定数が上
記の代表的なフィルタ時定数にどれくらい近いかを示す
上記の特定の制御条件を中心としたファジィ集合を設定
し、ある制御条件がそのファジィ集合に所属する度合い
である適合度を与えるメンバシップ関数を設定すること
により、ファジィ推論にて推定される。
【0043】そして、フィルタ時定数推定部21には、
このようなファジィ推論のために、フィルタ時定数代表
記憶部20に記憶された代表的なフィルタ時定数に対応
する特定の制御条件を中心として、すなわち適合度1.
0として制御条件の適合度を与えるメンバシップ関数が
設定されている。図4はフィルタ時定数推定部21に設
定されたメンバシップ関数の1例であり、ここではそれ
ぞれ制御条件0%FS、50%FS、100%FSを適
合度1.0とする3つの3角形のメンバシップ関数が設
定されている。
【0044】今、制御実行中のある時点において条件信
号入力部19から出力された制御条件信号が示す制御条
件を30%FSとすると、制御条件30%FSの各ファ
ジィ集合に対する適合度は図4のようになる。つまり、
制御条件0%FSを中心とするファジィ集合(以下、制
御条件0%FSのファジィ集合と略する)に対する適合
度α0 は0.4、制御条件50%FSのファジィ集合に
対する適合度α50は0.6、100%FSのファジィ集
合に対する適合度α100 (図示せず)は0である。
【0045】そして、フィルタ時定数推定部21は、こ
れらの適合度とフィルタ時定数代表記憶部20に記憶さ
れた代表的なフィルタ時定数から制御条件30%FSの
ときのフィルタ時定数、すなわち第1の時定数T1c 及
び第2の時定数T2c を次式のように推定する。 T1c =T10 ×α0 +T150×α50+T1100 ×α100 =10×0.4+15×0.6+17×0=13秒 ・・・(9) T2c =T20 ×α0 +T250×α50+T2100 ×α100 =15×0.4+20×0.6+22×0=18秒 ・・・(10)
【0046】よって、第1の時定数T1c 、第2の時定
数T2c がそれぞれ目標値フィルタ部2、目標値・外乱
フィルタ部4aに出力されることにより、目標値フィル
タ部2及び目標値・外乱フィルタ部4aの特性が変更さ
れる。したがって、本実施例のIMCコントローラは、
制御条件に応じて目標値フィルタ部2及び目標値・外乱
フィルタ部4aの特性を変更するので、フィルタ時定数
を必要以上に大きくすることもなく、信頼性の高い制御
を行うことができる。なお、本実施例では、制御条件を
1種類としているが、ファジィ推論の特徴より制御条件
は2種類以上であってもよく、またフィルタ時定数の変
更を制御対象プロセス50に非線形性が存在する場合に
適用しているが、制御対象プロセス50にヒステリシ
ス、又は時変性が存在する場合にも適用することができ
る。
【0047】図3の例ではフィルタ時定数の推定をメン
バシップ関数が設定されたフィルタ時定数推定部21に
よって行っているが、このようなメンバシップ関数の設
定、追加、削除等には数学的知識を必要とする場合があ
るので、IMCコントローラのオペレータには調整でき
ないことがある。そこで、フィルタ時定数推定部21の
代わりにメンバシップ関数を代表的なフィルタ時定数か
ら自動的に設定する機能を有するフィルタ時定数推定処
理部を設けることにより、調整作業によらずにメンバシ
ップ関数の設定を行うことができる。
【0048】本実施例におけるIMCコントローラの構
成はフィルタ時定数推定処理部以外は図3の例と全く同
様なので、これをフィルタ時定数推定処理部21aとし
てその動作を説明する。まず、フィルタ時定数推定処理
部21aには、次式のようなメンバシップ関数の一般式
が用意されている。 αAn-1=(C−An-1 )/(An-1 −An )+1 ・・・(11) αAn=(C−An )/(An −An-1 )+1 ・・・(12) An-1 ≦C≦An {n−1=1、2...} ・・・(13)
【0049】ここで、Cは図3の条件信号入力部19か
ら出力された制御条件信号が示す制御条件、An-1 、A
n はフィルタ時定数代表記憶部20に記憶された代表的
なフィルタ時定数の制御条件、αAn-1、αAnはそれぞれ
制御条件An-1 、An を中心とするファジィ集合に対す
る適合度である。
【0050】今、図3の例と同じ代表的なフィルタ時定
数がフィルタ時定数代表記憶部20に記憶されていると
すると、その3種類のフィルタ時定数に対応する制御条
件はA1 =0、A2 =50、A3 =100となる。した
がって、式(11)、(12)より制御条件0〜50%
FS間(式(13)において0≦C≦50)の適合度α
A1、αA2は次式となる。 αA1=α0 =(C−A1 )/(A1 −A2 )+1 =−C/50+1 ・・・(14) αA2=α50=(C−A2 )/(A2 −A1 )+1 =C/50 ・・・(15)
【0051】また、同様に制御条件50〜100%FS
間(式(13)において50≦C≦100)の適合度α
A2、αA3は次式となる。 αA2=α50=(C−A2 )/(A2 −A3 )+1 =−C/50+2 ・・・(16) αA3=α100 =(C−A3 )/(A3 −A2 )+1 =C/50−1 ・・・(17)
【0052】式(14)は図4における制御条件0%F
Sのメンバシップ関数を意味しており、式(15)は制
御条件50%FSのメンバシップ関数(制御条件50%
FS以下の部分)、式(16)は同じくその50%FS
以上の部分、式(17)は制御条件100%FSのメン
バシップ関数を意味している。これで、図4と同じメン
バシップ関数が設定できたことになり、あとは図3の例
と同様にしてフィルタ時定数を推定して変更することが
できる。
【0053】また、図5はフィルタ時定数推定処理部2
1aによって設定されたメンバシップ関数の他の例であ
り、図4の例では制御条件75%FS付近はちょうど2
つのメンバシップ関数の谷間にあって推定精度が不十分
な場合があるので、制御条件75%FS時の制御対象プ
ロセス50の特性を想定したフィルタ時定数をフィルタ
時定数代表記憶部20に追加記憶させることによって、
メンバシップ関数が図5のように再設定された例であ
る。したがって、本実施例のIMCコントローラは、代
表的なフィルタ時定数を設定するだけでフィルタ時定数
の推定を行うことができるので、このコントローラのオ
ペレータの調整作業における負担を軽減することができ
る。
【0054】上記の実施例では制御条件に基づいてフィ
ルタ時定数を推定しているが、制御条件からフィルタ時
定数を算出することもできる。図6は本発明の他の実施
例を示すIMCコントローラのブロック図であり、図1
と同様の部分には同一の符号を付してある。29は制御
開始からの経過時間を制御条件信号として出力する条件
信号入力部、31は条件信号入力部29から出力された
制御条件信号に基づいて制御条件に応じたフィルタ時定
数を算出して出力することにより、目標値フィルタ部2
及び目標値・外乱フィルタ部4aの特性を変更させるフ
ィルタ時定数算出処理部である。
【0055】本実施例のIMCコントローラは、条件信
号入力部29、及びフィルタ時定数算出処理部31を除
くIMCコントローラ本体の構成が図1の例と同じなの
で、制御対象プロセス50に時間の経過に依存してゲイ
ンや時定数が変化する時変性が存在するときの条件信号
入力部29、及びフィルタ時定数算出処理部31の動作
を説明する。
【0056】まず、条件信号入力部29は、制御開始か
らの経過時間tを制御条件とし、これを制御条件信号と
して出力する。そして、フィルタ時定数算出処理部31
は、条件信号入力部29から出力された制御条件信号が
示す経過時間tのときの第1の時定数T1d 及び第2の
時定数T2d を例えば次式のように算出する。 T1d =5×sin(π×t/30)+10 ・・・(18) T2d =7×sin(π×t/30)+15 ・・・(19)
【0057】この例では、制御対象プロセス50の特性
変化に対してロバスト安定性を確保するために第1の時
定数T1d 及び第2の時定数T2d が60分周期で大き
くなったり小さくなったりしている。このとき、条件信
号入力部29から出力された制御条件信号が示す経過時
間tを250分とすると、経過時間t=250分におけ
る第1の時定数T1d 及び第2の時定数T2d はそれぞ
れ以下に示すように算出される。 T1d =5×sin(250×π/30)+10 =14.3秒 ・・・(20) T2d =7×sin(250×π/30)+15 =21.1秒 ・・・(21)
【0058】そして、フィルタ時定数算出処理部31か
ら第1の時定数T1d 、第2の時定数T2d がそれぞれ
目標値フィルタ部2、目標値・外乱フィルタ部4aに出
力されることにより、目標値フィルタ部2及び目標値・
外乱フィルタ部4aの特性が変更される。したがって、
本実施例のIMCコントローラは、このようなフィルタ
時定数の変更により信頼性の高い制御を行うことがで
き、図3の例のようにフィルタ時定数を推定する実施例
と比べてその処理時間が短く、また必要とするメモリ容
量を少なくすることができる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、制御対象プロセスの特
性が制御条件に依存して変化するときにフィルタ時定数
を選択し、又は推定し、又は算出して変更するので、精
度と信頼性の高い制御を行うことができる。また、事実
上のモデル同定誤差に対応するためにフィルタ時定数を
必要以上に大きくすることがなく、安定性を高くする代
わりに制御性能を犠牲にすることがないので、IMCコ
ントローラの用途を拡大することができる。また、代表
的なフィルタ時定数をこのコントローラに記憶させるだ
けでファジィ推論におけるメンバシップ関数を設定し、
制御条件に応じたフィルタ時定数を推定するので、この
コントローラのオペレータの調整作業における負担を軽
減することができる。また、制御条件に応じてフィルタ
時定数を算出して変更するので、その処理時間が短く、
必要とするメモリ容量を少なくすることができる。ま
た、実用上のほとんどの場合において高級なプロセッサ
やメモリが不要なので、コストの低減を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示すIMCコントローラの
ブロック図である。
【図2】図1のIMCコントローラを用いた制御系のブ
ロック線図である。
【図3】本発明の他の実施例を示すIMCコントローラ
のブロック図である。
【図4】図3のフィルタ時定数推定部に設定されたメン
バシップ関数の例である。
【図5】フィルタ時定数推定処理部によって設定された
メンバシップ関数の例である。
【図6】本発明の他の実施例を示すIMCコントローラ
のブロック図である。
【図7】従来のIMCコントローラを用いた制御系のブ
ロック線図である。
【符号の説明】
2 目標値フィルタ部 3 第1の減算処理部 4 操作量演算部 4a 目標値・外乱フィルタ部 4b 操作部 6a 内部モデル記憶部 6b 内部モデル出力演算部 8 第2の減算処理部 9 条件信号入力部 10 フィルタ時定数候補記憶部 11 フィルタ時定数選択処理部 19 条件信号入力部 20 フィルタ時定数代表記憶部 21 フィルタ時定数推定部 21a フィルタ時定数推定処理部 29 条件信号入力部 31 フィルタ時定数算出処理部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御の目標値から制御対象プロセスに出
    力する操作量を演算し、制御対象プロセスを数式表現し
    た内部モデルにて制御結果である制御対象プロセスの制
    御量に相当する参照制御量を演算し、制御量と参照制御
    量との差をフィードバックすることにより制御を行うI
    MCコントローラにおいて、 入力された目標値を第1の時定数によって決定される特
    性で出力する目標値フィルタ部と、 前記目標値フィルタ部の出力からフィードバック量を減
    算する第1の減算処理部と、 前記第1の減算処理部の出力を第2の時定数によって決
    定される特性で出力する目標値・外乱フィルタ部と、内
    部モデルのパラメータに基づいて前記目標値・外乱フィ
    ルタ部の出力から操作量を演算する操作部とからなる操
    作量演算部と、 前記内部モデルのパラメータを記憶する内部モデル記憶
    部と、 前記内部モデルのパラメータに基づいて前記操作量演算
    部から出力された操作量から参照制御量を演算する内部
    モデル出力演算部と、 制御対象プロセスの制御量から前記内部モデル出力演算
    部から出力された参照制御量を減算して前記フィードバ
    ック量を出力する第2の減算処理部と、 動作時の制御条件を制御条件信号として出力する条件信
    号入力部と、 前記制御条件の変化による制御対象プロセスの特性の変
    化を想定した第1の時定数及び第2の時定数をフィルタ
    時定数の候補として記憶するフィルタ時定数候補記憶部
    と、 前記条件信号入力部から出力された制御条件信号に基づ
    いて、前記フィルタ時定数候補記憶部に記憶された候補
    中から制御条件に応じた前記第1の時定数及び第2の時
    定数を選択して出力するフィルタ時定数選択処理部とを
    有することを特徴とするIMCコントローラ。
  2. 【請求項2】 制御の目標値から制御対象プロセスに出
    力する操作量を演算し、制御対象プロセスを数式表現し
    た内部モデルにて制御結果である制御対象プロセスの制
    御量に相当する参照制御量を演算し、制御量と参照制御
    量との差をフィードバックすることにより制御を行うI
    MCコントローラにおいて、 入力された目標値を第1の時定数によって決定される特
    性で出力する目標値フィルタ部と、 前記目標値フィルタ部の出力からフィードバック量を減
    算する第1の減算処理部と、 前記第1の減算処理部の出力を第2の時定数によって決
    定される特性で出力する目標値・外乱フィルタ部と、内
    部モデルのパラメータに基づいて前記目標値・外乱フィ
    ルタ部の出力から操作量を演算する操作部とからなる操
    作量演算部と、 前記内部モデルのパラメータを記憶する内部モデル記憶
    部と、 前記内部モデルのパラメータに基づいて前記操作量演算
    部から出力された操作量から参照制御量を演算する内部
    モデル出力演算部と、 制御対象プロセスの制御量から前記内部モデル出力演算
    部から出力された参照制御量を減算して前記フィードバ
    ック量を出力する第2の減算処理部と、 動作時の制御条件を制御条件信号として出力する条件信
    号入力部と、 前記制御条件の変化による制御対象プロセスの特性の変
    化を想定した代表的な第1の時定数及び第2の時定数を
    記憶するフィルタ時定数代表記憶部と、 前記条件信号入力部から出力された制御条件信号とフィ
    ルタ時定数代表記憶部に記憶された代表的な第1の時定
    数及び第2の時定数に基づいて、制御条件に応じた前記
    第1の時定数及び第2の時定数を推定して出力するフィ
    ルタ時定数推定部とを有することを特徴とするIMCコ
    ントローラ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のIMCコントローラにお
    いて、 フィルタ時定数推定部の代わりに、フィルタ時定数代表
    記憶部に記憶された代表的な第1の時定数及び第2の時
    定数に基づいてファジィ推論におけるメンバシップ関数
    を設定し、このメンバシップ関数と条件信号入力部から
    出力された制御条件信号に基づいて制御条件に応じた第
    1の時定数及び第2の時定数を推定して出力するフィル
    タ時定数推定処理部を有することを特徴とするIMCコ
    ントローラ。
  4. 【請求項4】 制御の目標値から制御対象プロセスに出
    力する操作量を演算し、制御対象プロセスを数式表現し
    た内部モデルにて制御結果である制御対象プロセスの制
    御量に相当する参照制御量を演算し、制御量と参照制御
    量との差をフィードバックすることにより制御を行うI
    MCコントローラにおいて、 入力された目標値を第1の時定数によって決定される特
    性で出力する目標値フィルタ部と、 前記目標値フィルタ部の出力からフィードバック量を減
    算する第1の減算処理部と、 前記第1の減算処理部の出力を第2の時定数によって決
    定される特性で出力する目標値・外乱フィルタ部と、内
    部モデルのパラメータに基づいて前記目標値・外乱フィ
    ルタ部の出力から操作量を演算する操作部とからなる操
    作量演算部と、 前記内部モデルのパラメータを記憶する内部モデル記憶
    部と、 前記内部モデルのパラメータに基づいて前記操作量演算
    部から出力された操作量から参照制御量を演算する内部
    モデル出力演算部と、 制御対象プロセスの制御量から前記内部モデル出力演算
    部から出力された参照制御量を減算して前記フィードバ
    ック量を出力する第2の減算処理部と、 動作時の制御条件を制御条件信号として出力する条件信
    号入力部と、 前記条件信号入力部から出力された制御条件信号に基づ
    いて制御条件に応じた前記第1の時定数及び第2の時定
    数を算出して出力するフィルタ時定数算出処理部とを有
    することを特徴とするIMCコントローラ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005276169A (ja) * 2004-02-24 2005-10-06 Omron Corp 目標値加工装置、温度調節器、制御プロセス実行システム、プロセス制御方法、目標値加工プログラムおよび記録媒体
US7024254B2 (en) * 2002-02-14 2006-04-04 Johnson Controls Technology Company Method for controlling a discrete system
JP2008517404A (ja) * 2004-10-20 2008-05-22 フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー 電空制御ループのためのリード・ラグ入力フィルタ装置

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