JPH06279968A - 鉄鋼品のアルミニウム−亜鉛合金めっき方法 - Google Patents
鉄鋼品のアルミニウム−亜鉛合金めっき方法Info
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- JPH06279968A JPH06279968A JP5071537A JP7153793A JPH06279968A JP H06279968 A JPH06279968 A JP H06279968A JP 5071537 A JP5071537 A JP 5071537A JP 7153793 A JP7153793 A JP 7153793A JP H06279968 A JPH06279968 A JP H06279968A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ボルト、ナット等の複雑な形状の被めっき物
にアルミニウム−亜鉛合金めっきを一段で行うことを目
的とする。 【構成】 複雑な形状を有する鋼製品にアルミニウム−
亜鉛合金めっきを施すにあたり、前処理後とアルミニウ
ムを含むアルカリ金属の弗化物とアルカリ土類金属の塩
化物からなる溶融フラックスあるいはこのフラックスに
リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の塩
化物のうち1種以上を添加した溶融フラックスを使用
し、600〜690℃で40〜80%アルミニウム−亜
鉛浴中でめっきした後、遠心分離してめっきする方法。 【効果】 本発明の方法によれば、表面外観の良好なア
ルミニウム−亜鉛合金めっきを一段めっきで行うことが
でき、処理工程の短縮、コストの低減等の効果が得られ
る。
にアルミニウム−亜鉛合金めっきを一段で行うことを目
的とする。 【構成】 複雑な形状を有する鋼製品にアルミニウム−
亜鉛合金めっきを施すにあたり、前処理後とアルミニウ
ムを含むアルカリ金属の弗化物とアルカリ土類金属の塩
化物からなる溶融フラックスあるいはこのフラックスに
リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の塩
化物のうち1種以上を添加した溶融フラックスを使用
し、600〜690℃で40〜80%アルミニウム−亜
鉛浴中でめっきした後、遠心分離してめっきする方法。 【効果】 本発明の方法によれば、表面外観の良好なア
ルミニウム−亜鉛合金めっきを一段めっきで行うことが
でき、処理工程の短縮、コストの低減等の効果が得られ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼加工品に金属めっ
きを施す方法に関するもので、さらに詳しくはアルミニ
ウム−亜鉛合金めっきを一段の浸漬で実現する新規な溶
融めっき方法に関するものである。
きを施す方法に関するもので、さらに詳しくはアルミニ
ウム−亜鉛合金めっきを一段の浸漬で実現する新規な溶
融めっき方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】従来より鉄鋼材料は構造物と
して広く使用されており、鋼製のアングル、ボルトナッ
トも多数使用されている。ところが腐食環境の厳しいと
ころでは鋼材は錆やすいため、種々の防食がなされてい
る。そのひとつとして亜鉛めっきを施して使用される例
が急増している。しかし、亜鉛めっきの厚みには限界が
あり、とくに海岸近くの構造物には長期間の耐用が困難
であった。
して広く使用されており、鋼製のアングル、ボルトナッ
トも多数使用されている。ところが腐食環境の厳しいと
ころでは鋼材は錆やすいため、種々の防食がなされてい
る。そのひとつとして亜鉛めっきを施して使用される例
が急増している。しかし、亜鉛めっきの厚みには限界が
あり、とくに海岸近くの構造物には長期間の耐用が困難
であった。
【0003】そこで、亜鉛めっきより数倍の耐食性を有
する溶融アルミニウム−亜鉛合金めっきが、海岸付近の
鋼構造物を長期防食する上で極めて有効な防食方法とし
て期待されてきた。
する溶融アルミニウム−亜鉛合金めっきが、海岸付近の
鋼構造物を長期防食する上で極めて有効な防食方法とし
て期待されてきた。
【0004】溶融アルミニウム−亜鉛合金めっきの方法
として、特公昭57−35672号公報や特公昭61−
201767号公報に、被めっき物に先ず溶融亜鉛めっ
きを行い、次いで溶融亜鉛−アルミニウム合金めっきを
施す二段めっき方法が開示されている。
として、特公昭57−35672号公報や特公昭61−
201767号公報に、被めっき物に先ず溶融亜鉛めっ
きを行い、次いで溶融亜鉛−アルミニウム合金めっきを
施す二段めっき方法が開示されている。
【0005】しかし、二段めっき方法は亜鉛用および亜
鉛−アルミニウム用の2つのめっき釜が必要となり。工
程も多くコストの面から高価となる欠点があった。
鉛−アルミニウム用の2つのめっき釜が必要となり。工
程も多くコストの面から高価となる欠点があった。
【0006】溶融アルミニウム−亜鉛合金めっきを一段
で実施するにあたっては、Alが酸化されやすいため、
亜鉛単独めっきのように付着性の良いめっき層を得るこ
とが非常に困難であった。
で実施するにあたっては、Alが酸化されやすいため、
亜鉛単独めっきのように付着性の良いめっき層を得るこ
とが非常に困難であった。
【0007】例えば特開昭54−1941号公報のごと
く、通常の溶融亜鉛めっきと同じ水溶性フラックスを用
いる方法では、溶融アルミニウム−亜鉛合金めっきを施
す前に特定温度での予熱が必要であり、工程が煩雑な
上、設備費が嵩むという欠点があった。
く、通常の溶融亜鉛めっきと同じ水溶性フラックスを用
いる方法では、溶融アルミニウム−亜鉛合金めっきを施
す前に特定温度での予熱が必要であり、工程が煩雑な
上、設備費が嵩むという欠点があった。
【0008】また、特公昭31−8366号公報のごと
く、塩化亜鉛−塩化アンモニウム系フラックスを溶融金
属上に浮遊させる方法は、被めっき物を溶融金属中より
取り出す時に、絞りロールによりフラックスを除去しな
ければならない。あるいはフラックスが付着しないよう
に取り出す必要があり、いずれにしても作業が煩雑とな
る上、複雑な形状の物品へのめっきには不適である。
く、塩化亜鉛−塩化アンモニウム系フラックスを溶融金
属上に浮遊させる方法は、被めっき物を溶融金属中より
取り出す時に、絞りロールによりフラックスを除去しな
ければならない。あるいはフラックスが付着しないよう
に取り出す必要があり、いずれにしても作業が煩雑とな
る上、複雑な形状の物品へのめっきには不適である。
【0009】一方、薄鋼板の溶融亜鉛−アルミニウム合
金めっきで採用されているゼンジマー法(鉄鋼材料を高
温の密閉炉中で水素やアンモニウム分解ガスなどで還元
しながら溶融金属めっき浴中に浸漬してめっきを施すガ
ス還元法)は、連続通板可能な薄鋼板や鋼線等にその適
用が限定され、ボルトナット等の複雑な形状のものには
適用が不適である。
金めっきで採用されているゼンジマー法(鉄鋼材料を高
温の密閉炉中で水素やアンモニウム分解ガスなどで還元
しながら溶融金属めっき浴中に浸漬してめっきを施すガ
ス還元法)は、連続通板可能な薄鋼板や鋼線等にその適
用が限定され、ボルトナット等の複雑な形状のものには
適用が不適である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた如く、アル
ミニウム−亜鉛合金めっきを複雑な形状のものに施すこ
とは、従来の技術の適用では極めて困難であった。従っ
て、複雑形状の鉄鋼品ではアルミニウム−亜鉛合金めっ
きよりも耐食性に劣る亜鉛めっきが行われてきたわけで
ある。
ミニウム−亜鉛合金めっきを複雑な形状のものに施すこ
とは、従来の技術の適用では極めて困難であった。従っ
て、複雑形状の鉄鋼品ではアルミニウム−亜鉛合金めっ
きよりも耐食性に劣る亜鉛めっきが行われてきたわけで
ある。
【0011】そこで本発明は、新しい溶融フラックスを
基本にして、一段めっきでしかも雰囲気制御をすること
なく、外観に優れたアルミニウム−亜鉛合金めっきを施
す方法を提供することを目的とする。
基本にして、一段めっきでしかも雰囲気制御をすること
なく、外観に優れたアルミニウム−亜鉛合金めっきを施
す方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決するため種々検討を行った結果、新しい溶融フ
ラックスを用い、限定された条件下でめっきする方法を
見いだした。
題を解決するため種々検討を行った結果、新しい溶融フ
ラックスを用い、限定された条件下でめっきする方法を
見いだした。
【0013】すなわち、従来のフラックスでは酸化物溶
融能力が小さいため、40〜80%のアルミニウム−亜
鉛のごとくアルミニウム含有量が多い領域でのめっきに
は適さないことがわかり、以下に述べるような高融点系
の溶融フラックスを組み合わせると良いということを見
いだした。
融能力が小さいため、40〜80%のアルミニウム−亜
鉛のごとくアルミニウム含有量が多い領域でのめっきに
は適さないことがわかり、以下に述べるような高融点系
の溶融フラックスを組み合わせると良いということを見
いだした。
【0014】本発明は、前記知見に基づくものであり、
複雑な形状を有する鉄鋼品にアルミニウム−亜鉛合金め
っきを施すにあたり、通常の脱脂、酸洗、水洗を行った
後、アルミニウムを含むアルカリ金属の弗化物とアルカ
リ土類金属の塩化物からなる溶融フラックスあるいはさ
らにリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
の塩化物のうち1種以上添加した溶融フラックスを使用
し、600〜690℃に保持した40〜80%アルミニ
ウム−亜鉛浴に0.5〜20分浸漬し、引き上げ後直ち
に遠心分離を行うことを特徴とする鉄鋼加工品のアルミ
ニウム−亜鉛合金めっき方法を要旨とするものである。
複雑な形状を有する鉄鋼品にアルミニウム−亜鉛合金め
っきを施すにあたり、通常の脱脂、酸洗、水洗を行った
後、アルミニウムを含むアルカリ金属の弗化物とアルカ
リ土類金属の塩化物からなる溶融フラックスあるいはさ
らにリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
の塩化物のうち1種以上添加した溶融フラックスを使用
し、600〜690℃に保持した40〜80%アルミニ
ウム−亜鉛浴に0.5〜20分浸漬し、引き上げ後直ち
に遠心分離を行うことを特徴とする鉄鋼加工品のアルミ
ニウム−亜鉛合金めっき方法を要旨とするものである。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】まず、本発明の方法によるアルミニウム−
亜鉛合金めっきを施すにあたって、被めっき物の前処理
は、従来のめっきと同様の脱脂、酸洗、水洗で良い。
亜鉛合金めっきを施すにあたって、被めっき物の前処理
は、従来のめっきと同様の脱脂、酸洗、水洗で良い。
【0017】本発明において使用する溶融フラックス
は、アルミニウムを含むアルカリ金属の弗化物とアルカ
リ土類金属の塩化物とからなるフラックス、あるいはさ
らにLi、Na、K等のアルカリ金属の塩化物のうち1
種以上を添加するフラックスに限定する。ここで、アル
ミニウムを含むアルカリ金属の弗化物とは、例えば氷晶
石であり、アルカリ土類金属の塩化物とはBa、Ca、
Sr、Mg等の塩化物を意味する。
は、アルミニウムを含むアルカリ金属の弗化物とアルカ
リ土類金属の塩化物とからなるフラックス、あるいはさ
らにLi、Na、K等のアルカリ金属の塩化物のうち1
種以上を添加するフラックスに限定する。ここで、アル
ミニウムを含むアルカリ金属の弗化物とは、例えば氷晶
石であり、アルカリ土類金属の塩化物とはBa、Ca、
Sr、Mg等の塩化物を意味する。
【0018】本発明において、溶融フラックスの組成を
アルカリ金属の弗化物とアルカリ土類金属の塩化物に限
定するのは、アルミニウム−亜鉛合金めっきを一段で行
うためである。
アルカリ金属の弗化物とアルカリ土類金属の塩化物に限
定するのは、アルミニウム−亜鉛合金めっきを一段で行
うためである。
【0019】そして、アルカリ金属の弗化物にアルミニ
ウムを含ませるのは、めっき外観をさらに良好とするた
めである。また、Li、Na、K等のアルカリ金属のう
ち1種以上を添加するのは、これによって融点の調整を
容易にすると共に、さらにめっき外観を良好とするため
である。なお、この他の金属弗化物、たとえば弗化アル
ミニウム等のフラックスの中に含んでいてもかまわな
い。好ましい塩化物、弗化物の組成はNaCl、KC
l、CaCl2 、AlF3 、Na3 AlF6 である。
ウムを含ませるのは、めっき外観をさらに良好とするた
めである。また、Li、Na、K等のアルカリ金属のう
ち1種以上を添加するのは、これによって融点の調整を
容易にすると共に、さらにめっき外観を良好とするため
である。なお、この他の金属弗化物、たとえば弗化アル
ミニウム等のフラックスの中に含んでいてもかまわな
い。好ましい塩化物、弗化物の組成はNaCl、KC
l、CaCl2 、AlF3 、Na3 AlF6 である。
【0020】本発明に用いるフラックス成分の作用につ
いては未だ理論的解明がなされているわけではないが、
基本的にはアルミニウムを含むアルカリ金属の弗化物が
本来のフラックス作用として働き、アルカリ土類金属の
塩化物が上記の働きを助成し、相乗効果でめっき浴の流
動性を高める役割を果たしているものと考えられる。こ
れらの作用は、後述のめっき浴の温度範囲と浸漬時間内
で最も効果的に作用するものと推察される。
いては未だ理論的解明がなされているわけではないが、
基本的にはアルミニウムを含むアルカリ金属の弗化物が
本来のフラックス作用として働き、アルカリ土類金属の
塩化物が上記の働きを助成し、相乗効果でめっき浴の流
動性を高める役割を果たしているものと考えられる。こ
れらの作用は、後述のめっき浴の温度範囲と浸漬時間内
で最も効果的に作用するものと推察される。
【0021】次に、本発明では合金めっき浴の成分濃度
範囲を40〜80%アルミニウム−亜鉛に限定する。4
0%未満のAl濃度ではめっき浴の温度を低くするた
め、フラックスが固化し、めっき浴をきれいに覆わなく
なる現象が生じる。一方、80%を越えるAl濃度で
は、浴温を高くする必要があり、フラックスの消耗が激
しくなってめっき不良を呈する。
範囲を40〜80%アルミニウム−亜鉛に限定する。4
0%未満のAl濃度ではめっき浴の温度を低くするた
め、フラックスが固化し、めっき浴をきれいに覆わなく
なる現象が生じる。一方、80%を越えるAl濃度で
は、浴温を高くする必要があり、フラックスの消耗が激
しくなってめっき不良を呈する。
【0022】好ましいAl濃度は45〜65%の範囲で
ある。
ある。
【0023】また本発明方法でめっきする40〜80%
アルミニウム−亜鉛合金には、さらに微量のSi、M
g、Pb、Cu、Ti、Fe、Zr、C、P、S等を含
んだものであっても良い。
アルミニウム−亜鉛合金には、さらに微量のSi、M
g、Pb、Cu、Ti、Fe、Zr、C、P、S等を含
んだものであっても良い。
【0024】次に、めっき浴の温度は600〜690℃
の範囲とし、浸漬時間は0.5〜20分とする。
の範囲とし、浸漬時間は0.5〜20分とする。
【0025】600℃に満たない浴の温度では、均一な
めっき層が得られず、めっき外観が非常に悪くなる。し
かし690℃を越えると、溶融フラックスの消耗が激し
くなるばかりでなく、めっき層にも悪影響を及ぼしてめ
っき外観が極端に悪くなる。また、浸漬時間もきれいな
めっき外観を得るためには重要な因子であり、0.5分
未満では充分なめっきが得られず、不均一めっきとな
る。一方、20分を越えるとめっき厚みにムラが生じる
ため不均一なめっきとなる。
めっき層が得られず、めっき外観が非常に悪くなる。し
かし690℃を越えると、溶融フラックスの消耗が激し
くなるばかりでなく、めっき層にも悪影響を及ぼしてめ
っき外観が極端に悪くなる。また、浸漬時間もきれいな
めっき外観を得るためには重要な因子であり、0.5分
未満では充分なめっきが得られず、不均一めっきとな
る。一方、20分を越えるとめっき厚みにムラが生じる
ため不均一なめっきとなる。
【0026】通常の作業として、めっき浴温度としては
620〜660℃、浸漬時間としては1〜10分が好ま
しい。めっき浴から引き上げたあとは、直ちに遠心分離
を行い、余分のめっきを落とし、良好なめっき外観を得
る。遠心分離機は通常の市販品が使用できる。さらに好
ましくは、約1000rpm で遠心分離にかけ、約5秒後
に逆回転の遠心分離を行う。遠心分離の後は、空冷ある
いは水冷でもかまわない。
620〜660℃、浸漬時間としては1〜10分が好ま
しい。めっき浴から引き上げたあとは、直ちに遠心分離
を行い、余分のめっきを落とし、良好なめっき外観を得
る。遠心分離機は通常の市販品が使用できる。さらに好
ましくは、約1000rpm で遠心分離にかけ、約5秒後
に逆回転の遠心分離を行う。遠心分離の後は、空冷ある
いは水冷でもかまわない。
【0027】本発明方法によればボルト、ナット等の複
雑な形状の被めっき物に、40〜80%アルミニウム−
亜鉛合金めっきを一段で行うことができるばかりでな
く、クラック、ブツ、凹凸のない良好な外観を有するめ
っきが得られる。
雑な形状の被めっき物に、40〜80%アルミニウム−
亜鉛合金めっきを一段で行うことができるばかりでな
く、クラック、ブツ、凹凸のない良好な外観を有するめ
っきが得られる。
【0028】
【実施例】以下に実施例に基づき本発明を説明する。
【0029】φ25mmのボルトとナットを脱脂、水洗
した後10%の塩酸水溶液で酸洗して水洗した。
した後10%の塩酸水溶液で酸洗して水洗した。
【0030】次に、表1に示すフラックスを、580
℃、630℃および700℃に加熱したアルミニウム−
亜鉛溶融めっき浴上に厚さ約10mmになるように浮
遊、溶融させた。
℃、630℃および700℃に加熱したアルミニウム−
亜鉛溶融めっき浴上に厚さ約10mmになるように浮
遊、溶融させた。
【0031】次いで、前述の前処理を施した20組のボ
ルトナットをステンレス製網籠に入れたまま、ゆっくり
と溶融フラックスに接触させながらめっき浴中に浸漬し
た。
ルトナットをステンレス製網籠に入れたまま、ゆっくり
と溶融フラックスに接触させながらめっき浴中に浸漬し
た。
【0032】それぞれ0.1分後、1分後、5分後、1
5分後および25分後に浴からひきあげて直ちに遠心分
離機(1000rpm、5秒−1000rpm逆回転、
5秒)にかけ、水冷した。
5分後および25分後に浴からひきあげて直ちに遠心分
離機(1000rpm、5秒−1000rpm逆回転、
5秒)にかけ、水冷した。
【0033】このようにして合金めっきされたボルトナ
ットのめっき外観を、不めっき、ピンホール、ブツ、凹
凸等の欠陥の有無で評価した。外観の評価結果を表1に
併せて示す。
ットのめっき外観を、不めっき、ピンホール、ブツ、凹
凸等の欠陥の有無で評価した。外観の評価結果を表1に
併せて示す。
【0034】表1から明らかなように、本発明の方法に
よるものは良好なめっき外観を示した。
よるものは良好なめっき外観を示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明方
法によれば表面外観の良好なアルミニウム−亜鉛合金め
っきが一段めっきで行うことが可能となった。
法によれば表面外観の良好なアルミニウム−亜鉛合金め
っきが一段めっきで行うことが可能となった。
【0037】すなわち、従来極めて困難であった複雑形
状の鋼製部材にアルミニウム−亜鉛の合金めっきを二段
めっきや高価な設備を必要とする還元法のごとく煩雑な
工程を用いることなく、一段のめっきで容易に得られる
ため、工程の短縮、コスト低減等本発明による方法の効
果は極めて大きい。
状の鋼製部材にアルミニウム−亜鉛の合金めっきを二段
めっきや高価な設備を必要とする還元法のごとく煩雑な
工程を用いることなく、一段のめっきで容易に得られる
ため、工程の短縮、コスト低減等本発明による方法の効
果は極めて大きい。
Claims (2)
- 【請求項1】 複雑な形状を有する鉄鋼品にアルミニウ
ム−亜鉛合金めっきを施すにあたり、通常の脱脂、酸
洗、水洗を行った後、アルミニウムを含むアルカリ金属
の弗化物とアルカリ土類金属の塩化物からなる溶融フラ
ックスを使用し、600〜690℃に保持した40〜8
0%アルミニウム−亜鉛浴に0.5〜20分浸漬し、引
き上げ後直ちに遠心分離を行うことを特徴とする鉄鋼品
のアルミニウム−亜鉛合金めっき方法。 - 【請求項2】 溶融フラックスとして、さらにアルカリ
金属の塩化物を添加する請求項1記載の鉄鋼品のアルミ
ニウム−亜鉛合金めっき方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5071537A JPH06279968A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 鉄鋼品のアルミニウム−亜鉛合金めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5071537A JPH06279968A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 鉄鋼品のアルミニウム−亜鉛合金めっき方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06279968A true JPH06279968A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=13463594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5071537A Pending JPH06279968A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 鉄鋼品のアルミニウム−亜鉛合金めっき方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06279968A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998021377A1 (fr) * | 1996-11-11 | 1998-05-22 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Procede et appareil pour placage par fusion |
US6270842B1 (en) | 1998-08-20 | 2001-08-07 | Azuma Kogyo Co., Ltd. | Method of galvanizing with molten zinc-aluminum alloy |
JP2002249863A (ja) * | 2001-02-23 | 2002-09-06 | Dowa Mining Co Ltd | フラックス及び溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき法。 |
KR101652969B1 (ko) * | 2016-06-08 | 2016-09-01 | 덕산산업주식회사 | 용융알루미늄 도금된 액체화물 운반선용 히팅코일의 제조방법 |
-
1993
- 1993-03-30 JP JP5071537A patent/JPH06279968A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998021377A1 (fr) * | 1996-11-11 | 1998-05-22 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Procede et appareil pour placage par fusion |
AU710454B2 (en) * | 1996-11-11 | 1999-09-23 | Sumitomo Metal Industries Ltd. | Hot dip plating method and apparatus |
US6143364A (en) * | 1996-11-11 | 2000-11-07 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Hot dip plating method and apparatus |
US6270842B1 (en) | 1998-08-20 | 2001-08-07 | Azuma Kogyo Co., Ltd. | Method of galvanizing with molten zinc-aluminum alloy |
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KR101652969B1 (ko) * | 2016-06-08 | 2016-09-01 | 덕산산업주식회사 | 용융알루미늄 도금된 액체화물 운반선용 히팅코일의 제조방법 |
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