[go: up one dir, main page]

JPH06279307A - 静脈内投与用シクロスポリン含有製剤とその製造方法 - Google Patents

静脈内投与用シクロスポリン含有製剤とその製造方法

Info

Publication number
JPH06279307A
JPH06279307A JP5139515A JP13951593A JPH06279307A JP H06279307 A JPH06279307 A JP H06279307A JP 5139515 A JP5139515 A JP 5139515A JP 13951593 A JP13951593 A JP 13951593A JP H06279307 A JPH06279307 A JP H06279307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyclosporin
oil
phosphatidylcholine
cyclosporine
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5139515A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3569534B2 (ja
Inventor
Hans Dietl
ハンス・ディートル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JPH06279307A publication Critical patent/JPH06279307A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3569534B2 publication Critical patent/JP3569534B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/107Emulsions ; Emulsion preconcentrates; Micelles
    • A61K9/1075Microemulsions or submicron emulsions; Preconcentrates or solids thereof; Micelles, e.g. made of phospholipids or block copolymers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/04Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • A61K38/12Cyclic peptides, e.g. bacitracins; Polymyxins; Gramicidins S, C; Tyrocidins A, B or C
    • A61K38/13Cyclosporins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/06Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/829Liposomes, e.g. encapsulation

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルコールもポリ(オキシエチレン)−40
−キャスターオイルも含まず、これらによる副作用を生
じない静脈内投与用シクロスポリン含有製剤及びその製
造方法を提供する。 【構成】 1種類または数種類のシクロスポリン、1種
類または数種類の天然油、3−sn−ホスファチジルコ
リンおよび/またはホスファチジルエタノールアミン、
および水を含有する製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シクロスポリン(cy
closporine)を含む新製剤、本製剤の製造方
法、本製剤の静脈内投与による使用方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】シクロスポリンは、下等真菌から産生さ
れる環式オリゴペプチドで、バーゼルのサンドスAGの
科学者によって発見された。特にシクロスポリンAまた
はシクロスポリンBは、臓器移植において、免疫抑制剤
として使用されている。更に、シクロスポリン誘導体
「SDE IMM 125」、D−セリン−8−シクロ
スポリンのヒドロキシエチル誘導体が、好まれて使用さ
れている。他の疾患への適用例として、糖尿病、乾癬等
があり、それ以外にも多くの自己免疫疾患(例えば、慢
性関節リウマチ、内因性ブドウ膜炎、その他)が報告さ
れている。最も有名なシクロスポリンは、シクロスポリ
ンA(化学式:C62H111N11012)である。
【0003】シクロスポリンAは、シリカゲルのカラム
クロマトグラフィーによって真菌から白色無定型粉末と
して得られ、アセトンから148℃〜151℃の融点の
白色針状の結晶を形成する。シクロスポリンA以外に、
シクロスポリンAからシクロスポリンZまでの多くの他
のシクロスポリンが知られている(Rompps Ch
emie Lexikon、第9版、841ページ〜8
43ページ)。
【0004】シクロスポリンの半合成誘導体が知られて
おり、本発明により用いられる。これらは、化学的に互
いに非常に近似している物質で、一部メチル化された1
1のアミノ酸の環式ポリペプチドでできている。シクロ
スポリンは、アルコール、エーテル、アセトン、塩素化
炭化水素、天然油(脂肪酸のトリグリセリド)に可溶で
ある。
【0005】シクロスポリンAは、経口投与用溶液とし
て記載、市販されており、植物油とアルコールの混合物
に溶解されている(Pharmacopoeia Ma
rtindale、第29版、米国薬局方XXII、6
19)。
【0006】経口投与の他に、特に、臓器移植直後に
は、経口投与が不可能なため、シクロスポリンAの静脈
内投与も特に重要である。シクロスポリンは水性媒質に
は溶けないので、アルコールとポリ(オキシエチレン)
−40−キャスターオイルの混合物に溶解されており、
投与前に食塩水またはブドウ糖溶液で希釈され、ゆっく
りと静脈内に注入される。
【0007】注射用シクロスポリン濃縮液は、米国薬局
方XXII、619に記載されており、適当な植物油と
アルコールの混合物に溶解された滅菌シクロスポリン溶
液でなくてはならない。この供給形態は、注射に不適当
であるばかりでなく、致命的となる事もある。もしもあ
る油がこの形態で注射されると、重篤な塞栓症がただち
に起こる事があるからである。
【0008】従って、静脈内投与可能なシクロスポリン
Aは、サンディミュン(R)(Sandimmun
(R))注入用濃縮液として市販されている前述のアル
コールとポリ(オキシエチレン)−40−キャスターオ
イルの濃縮液の形態だけが市販されている。シクロスポ
リンAを溶解するために使用されている補助薬のアルコ
ールとポリ(オキシエチレン)−40−キャスターオイ
ルは理想的でないばかりでなく、危険でもある。アルコ
ールを含有しているため、肝臓病、アルコール中毒、癲
癇、脳損傷の患者、妊婦、小児に対し、特に危険であ
る。注射および注入液中のポリ(オキシエチレン)−4
0−キャスターオイルは、特にアレルギー疾患に罹りや
すい人、またはポリ(オキシエチレン)−40−キャス
ターオイルを含む薬剤を少し前に既に注射または注入に
よって投与されていた人に、過敏症を引き起こす事があ
る。ポリ(オキシエチレン)−40−キャスターオイル
の投与によって、血圧低下、口唇および爪甲が青くなる
循環障害、呼吸困難、一時的な皮膚の発赤を伴う潮紅等
の徴候が現れる事がある。これらの反応は、時間および
程度に差があり、致命的な状態を引き起こす事もある。
更に、リポ蛋白分画パターンの病的状態への移行を伴う
血中脂質の増加、血液の流動性の障害、赤血球の凝集能
の障害が長期投与の場合には発生する事がある(Tec
hnical Information of San
dimmun(R)、注射および注入液中のポリ(オキ
シエチレン)−40−キャスターオイルを使用する場合
の注意、Deutsche Apothekerzei
tung 125、769(1985)、Pharma
kopoeia Martindale、第29版(1
989)、614−619)。ポリ(オキシエチレン)
−40−キャスターオイル(例、Cremophor
(R)EL)は、35モルのエチレンオキシドと1モル
のキャスターオイルを反応させて生成される非イオン性
乳化剤である。Cremophor ELは、天然油に
よって覆われておらず、逆に、水溶性である。
【0009】従って、アルコールもポリ(オキシエチレ
ン)−40−キャスターオイルも含まず、なお治療効果
を十分に発揮できる量を含み、かつ投与が十分可能で、
上述の副作用を伴わずに投与できるシクロスポリン含有
注射液または注入液が利用できるようにする事は非常に
重要である。
【0010】これらの問題は10年以上も前から知られ
ていたが、多大な努力にもかかわらず、これまで適当な
静脈内投与用シクロスポリン含有注射液または注入液の
利用に成功した者はない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
コールもポリ(オキシエチレン)−40−キャスターオ
イルも含まず、静脈内投与に適したシクロスポリン含有
製剤を供給する事に関するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、1種類
ないし数種類のシクロスポリン、1種類以上の天然油、
3−sn−ホスファチジルコリンおよび/またはホスフ
ァチジルエタノールアミン、水を含むシクロスポリン含
有製剤を供給する事によって、本目的が達成される。
【0013】従って、本発明によるシクロスポリン含有
注射液または注入液の製造により、上述の問題は驚くべ
き解決を見るのである。この製剤は、天然トリグリセリ
ドと水と3−sn−ホスファチジルコリンの静脈内投与
可能な混合物中に、治療効果が十分な濃度のシクロスポ
リンが含まれている。更に非常に驚くべき利点として、
投与に耐えられない補助剤のアルコールとポリ(オキシ
エチレン)−40−キャスターオイルが含まれていない
上に、本発明による製剤によって、治療効果も増大して
いる点である。従って、シクロスポリンの投与量を減少
させる事が可能となり、副作用の頻度と重篤度も低下す
る事になるのである。この事は、本発明による供給形態
において、脂肪粒子の微小球中にシクロスポリンが溶解
され、その中に取り入れられたシクロスポリンを含む脂
肪粒子が、シクロスポリンの奏効部位、リンパ球に、不
可欠な程度まで直接到達するという事によって、説明す
る事ができる。その部位に限り、その瞬間まで完全な状
態を保っていた脂肪粒子の微小球は分解するのであろ
う。そこで、シクロスポリンは、その奏効部位に向かっ
て直接、完全に遊離されるが、一方、これとは反対に、
以前の通例の供給形態では全身に非特異的に分布され
る。シクロスポリンは、糖尿病、慢性関節リウマチ、乾
癬、その他の自己免疫疾患等の多くの可能な適用範囲で
効果を発揮するであろう。しかし、投与量依存性の副作
用により、その適用には限界がある。本発明によるシク
ロスポリン含有製剤を、直接、そして目標を定めた形態
で、実際の「奏効部位」、つまり免疫系まで運ぶ事がで
きるため、その適用の可能性は著しく増大する。
【0014】本発明による静脈内投与用製剤は、治療投
与量の1種類または数種類のシクロスポリン、薬理学的
に投与可能な油、3−sn−ホスファチジルコリンと、
場合によっては遊離脂肪酸のアルカリ塩と、混合物を等
張にするための物質、例えばグリセリン、および/また
はソルビトールおよび/またはキシリトールを含んでい
る。
【0015】非経口栄養用の静脈内投与可能な脂肪乳化
剤とその製造法は、過去に報告されている(例えば、D
E−PS 1 249 454、GB−PS 2 40
6621、DE−OS 3 721 137、EP 0
71 995、DE−OS3032 300)。天然油
と、乳化剤としてホスファチジルコリンを用いる脂肪乳
化剤の製造法は、これらの報告に説明されている。
【0016】これらの脂肪乳化剤は水中油滴型乳化剤
で、個々の脂肪小滴の大きさが4ミクロン以下であるた
め、塞栓症の危険性を伴わずにこれらの乳化剤を注入す
る事ができる。
【0017】油として、大豆油および/またはサフラワ
ー油および/またはMTC油(中鎖トリグリセリド含有
−ココナツ油)が使用され、ホスファチジルコリンは、
大豆レシチンまたは好ましくは卵黄レシチンの形で使用
される。油は、水溶液中に乳化され、その後、混合物
を、粒子サイズ4ミクロン以下の乳化剤にホモジナイズ
する(DE−PS 1 349 454)。
【0018】シクロスポリンは天然油に溶けるため、そ
の様な脂肪乳化剤(商品名:Intralipid
(R),Lipoven{s(R),Loposyn
(R))に結晶シクロスポリンを加えて単に溶解する事
が当然と考えられた。しかし、十分攪拌しても、シクロ
スポリンの殆ど大部分は不溶性の結晶の形で存在するの
で、これは成功しなかった。これは、シクロスポリンが
脂質の膜を通過できないという事実に疑いもなく起因す
るものである。すなわち、脂肪乳化剤の脂肪小滴に「シ
クロスポリンを附加する」事は不可能である。従って、
治療には不十分な濃度の全く不完全な濃度のシクロスポ
リンと溶液中の固体の粒子が得られてしまい、これは患
者に静脈内投与されると致命的な可能性もある。シクロ
スポリン含有濃縮液中に含まれる補助剤のアルコールと
ポリ(オキシエチレン)−40−キャスターオイルが有
害である事は以前から知られているが、これまでのとこ
ろその問題の解決に成功した者はない。
【0019】今、本発明により、アルコールとポリ(オ
キシエチレン)−40−キャスターオイルを含まない静
脈内投与可能なシクロスポリンを、天然の薬理学的に投
与可能な油、3−sn−ホスファチジルコリン、水の混
合液中に乳化したシクロスポリン乳化剤の形で、生産す
る事が驚くべき事に可能となった。決定的な事は、第一
に、シクロスポリンが使用した油に完全に溶解し、それ
から、望ましくは卵黄レシチンの形で3−sn−ホスフ
ァチジルコリンによって乳化され、得られた混合物が平
均4ミクロン以下の粒子、望ましくは平均0.2〜0.
7μmの粒子サイズの乳化剤にホモジナイズされる事で
ある。
【0020】それに続く滅菌処理後に、治療に適用でき
る濃度のシクロスポリンを含む安定した注射液または注
入液が得られる。
【0021】天然および合成シクロスポリン、例えば、
公知のシクロスポリンAからZを、シクロスポリンとし
て使用する事ができるが、シクロスポリンAとシクロス
ポリンGおよびシクロスポリン誘導体SDZ IMM
125が望ましい。
【0022】大豆油、サフラワー油(サフラワー種子
油)、ココナツ油(MTC油)、魚油、コーン油、オリ
ーブ油等を天然油として使用することができる。大豆油
が望ましい。使用する油は、できるだけ過酸化物を含ん
ではならない。以前の報告より公知のポリ(オキシエチ
レン)−40−キャスターオイルは、合成誘導体で、本
発明に使用する事はできない。
【0023】使用されるシクロスポリン、例えばシクロ
スポリンAが、最初に油、例えば大豆油に溶解される。
油中のシクロスポリン濃度は一般に0.2〜7.0重量
%であり、1〜5重量%が望ましい。溶解はシクロスポ
リンを油中に混合、撹拌する公知の方法で行われる。酸
化を防止するため、酸素が存在しないように注意しなく
てはならない。
【0024】酸素を含まない水が、シクロスポリンを含
む油性溶液に加えられ、3−sn−ホスファチジルコリ
ンが、望ましくは卵黄レシチンおよび/または大豆レシ
チンの形で、乳化剤として加えられる。一般に、油10
0重量部に対し、4〜20重量部の3−sn−ホスファ
チジルコリンが加えられる。
【0025】60〜85重量%の3−sn−ホスファチ
ジルコリンを含む卵黄レシチンが特に望ましい。3−s
n−ホスファチジルコリンは、一部水素添加されていて
もよい。
【0026】部分的に水素添加された3−sn−ホスフ
ァチジルコリンまたは水素添加された3−sn−ホスフ
ァチジルコリンの3−sn−ホスファチジルコリン供給
源として、卵黄レシチンおよび/または大豆レシチンが
望ましく、特に卵黄レシチンが望ましい。3−sn−ホ
スファチジルコリンおよび/または部分的に水素添加さ
れた3−sn−ホスファチジルコリンおよび/または水
素添加された3−sn−ホスファチジルコリンを60重
量%以上含有するレシチンが特に適している。
【0027】必要な場合には、pH値を5〜9に調製
し、乳化とその後のホモジナイゼーションを促進するた
めに、6〜26個の炭素原子を有する遊離脂肪酸のアル
カリ塩も加える事ができる。パルミチン酸、パルミトレ
イン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレイン酸、リ
ノレン酸のナトリウム塩またはカリウム塩が特に望まし
い。
【0028】シクロスポリン、天然油、3−sn−ホス
ファチジルコリン、水、場合によっては遊離脂肪酸のア
ルカリ塩を含む混合物が、油の含有量が総重量の5〜4
0%になるまで、水で希釈される。
【0029】激しく攪拌する事によって、望ましくはU
ltra−Turraxを用いて、粗エマルジョンが生
成される。
【0030】溶液を確実に等張にするために、対応する
量のグリセリンおよび/またはソルビトールおよび/ま
たはキシリトールを加える事ができる。
【0031】この粗エマルジョンを、全ての粒子サイズ
が4ミクロン以下、望ましくは全粒子の98%について
1.5ミクロン以下のエマルジョンが得られるまで、1
00〜500バールの高圧ホモジナイザー内で数回ホモ
ジナイズする。
【0032】その後、水を加え、エマルジョンを目的の
濃度に希釈する。それから、エマルジョンを瓶またはア
ンプル等の適当な容器に充填し、加熱滅菌する。
【0033】静脈内投与可能な形態の製剤に含まれるシ
クロスポリンは、完全に溶解した形で、供給される事が
通例であり、望ましい。油の中に溶解しているシクロス
ポリンは、脂肪粒子の内部に含まれており、油は実質上
リン脂質(3−sn−ホスファチジルコリン)から成る
外被によって取り囲まれている。製造過程のシクロスポ
リンは非常に濃度が高いため、シクロスポリンの一部だ
けが溶解した形態で存在するが、一部は脂肪粒子の内側
に固体として存在する。しかし、この様なシクロスポリ
ンも使用する事は可能である。固体のシクロスポリン
は、脂肪粒子を取り囲んでいる外被を通過する事ができ
ないため、固体のシクロスポリンも注入が可能となる。
【0034】図1に、シクロスポリンを含む本発明によ
る脂肪粒子の構造が図示されている。
【0035】このような形態の薬剤が、次のような本発
明の方法により製造される。すなわち、本発明により使
用される油を、約50〜70℃に加熱し、次にこの高い
温度で溶液が殆ど飽和状態になるまで、シクロスポリン
を加える。そして、このような本発明の製造方法によ
り、静脈内投与用製剤が製造される。
【0036】最初に使用されるシクロスポリンの一部
は、室温または低温で長期間保存すると、沈澱する事が
ある。しかし、この沈澱した微小結晶のシクロスポリン
は、脂肪粒子の中にとどまり、固体結晶として、水相の
中に入る事はない。従って、本発明による高濃度の薬品
製剤を製造する事ができ、これは特に、使用前に希釈し
て用いる濃縮液として適している。
【0037】以下の具体例の実施例は、本発明による混
合物とその製造方法を詳細に記述したものである。しか
し、本発明はこれに限定されない。
【0038】
【実施例】
(実施例1)10.0kgの対寒冷処理を行った大豆油
(中性のpH値、過酸化物を含まない)に窒素ガスを通
し、攪拌しながら約50℃に加熱し、更に窒素ガスを通
す。対寒冷処理を行った大豆油とは、使用前に−10℃
以下に冷却し、不溶性部分を冷却した状態で沈澱させ、
それを濾過して取り除いたものである。ここで、この大
豆油に、400gのシクロスポリンAを加え、攪拌して
溶解する。2.5kgのグリセリンと10 Lの水を第
二の容器に入れる。混合物の酸素含有量が0.5mg/
L以下になるまで、窒素ガスを通す。
【0039】約80%の3−sn−ホスファチジルコリ
ンと約12%のホスファチジルエタノールアミン(セフ
ァリン)を含む1.2kgの卵黄レシチン(ヨウ素数6
0〜70)と40gのオレイン酸ナトリウムを加える。
約50℃でUltra−Turraxを用いて激しく攪
拌し、粗エマルジョンを製造する。ここで、シクロスポ
リンAを溶解した大豆油を、孔サイズが約50ミクロン
の耐脂質性で防菌性のフィルターを通して第二の容器に
移し、Ultra−Turraxを用いて約50℃で更
に10分間激しく攪拌する。pH値をチェックする。p
H値は5〜9でなくてはならず、7.0〜8.5である
事が望ましい。そうでない場合は、少量のオレイン酸ナ
トリウムを更に加える事ができる。得られた粗エマルジ
ョンを特殊鋼フィルター(孔のサイズが5〜50ミクロ
ン)を通して濾過し、続いて3つのピストンを装着した
2段階の高圧ホモジナイザーでホモジナイズする(第1
段階は100バール、第2段階は400バール)。必要
なホモジナイゼーション圧は、油滴の汚染と沈着を避け
るために粗エマルジョンではなく、注射用水で上げる。
【0040】目的の粒子サイズが得られるまで、ホモジ
ナイゼーション過程を繰り返す。4ミクロン以上の粒子
が存在してはならない。粒子の直径は平均0.2〜0.
6ミクロンである。十分に使用可能な粒子サイズにする
ために、一般にホモジナイゼーション過程を4回繰り返
す必要がある。各ホモジナイゼーション過程の後に、エ
マルジョンを30℃〜50℃に冷却しなくてはならな
い。エマルジョンを57Lの酸素を含まない注射用水に
加える。酸素含有量が0.5mg/L以下になるまで、
再度窒素ガスを通す。
【0041】400バールで、追加用水として18.5
Lの注射用水をホモジナイザーに通してから、前述の総
容量に加える。酸素含有量が0.5mg/L以下になる
まで、バッチ全体に続けて窒素ガスを通す。ガラス瓶に
充填する前に、平均孔サイズが5ミクロンの特殊鋼フィ
ルターを通して濾過を行う。濾過圧は、エマルジョンが
破壊するのを防ぐため、0.2バールを超えてはならな
い。粒子サイズと粒子の分布は、顕微鏡下またはCou
lterカウンターで決定される。
【0042】
【表1】
【0043】エマルジョンを100mLのガラス瓶に充
填する。充填前に、瓶に窒素ガスを通す。使用する窒素
をマイナス20℃〜30℃に冷却すると、窒素ガスが瓶
の底まで下がり易くなるため有利である。エマルジョン
を瓶に充填している間も、続けて瓶にガスを通さなくて
はならない。得られたエマルジョンを121℃で20分
間加熱滅菌する。所謂ローテーション式オートクレーブ
を使用するのが有利である。ローテーション式オートク
レーブの中で、瓶は滅菌中に高い所をゆっくりと回転す
る。これによって、充填と冷却に必要な時間が削減さ
れ、粒子サイズの変化を予防できる。100mL当たり
400mgのシクロスポリンAを含む滅菌済の静脈注射
可能なエマルジョンが得られる。滅菌後の粒子の分布は
以下の通りである。
【0044】
【表2】
【0045】この方法で得られる滅菌エマルジョンは、
2〜6時間の間にゆっくりと患者に注入する事が可能
で、合計400mgのシクロスポリンAが治療に最適な
最大投与量として注入される。注入液は100mL当た
り以下を含有する。
【0046】
【表3】
【0047】(実施例2)大豆油の代わりに18%のエ
イコサペンタノン酸(eicosapentaenoi
c acid)と12%のドコサヘキサン酸(doco
sahexaenoic asid)を含む魚油濃縮液
を用いて実施例1の過程を繰り返す。100mL当たり
以下の組成の静脈内投与用製剤が得られる。
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】(実施例3)実施例1に準じた過程を繰り
返すが、250gのシクロスポリンAを10kgの大豆
油に量り入れる。100mL当たり以下の組成の静脈内
投与用製剤は、注射用水を加えて100mLとする。
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】(実施例4)実施例1において使用される
卵黄レシチンの代わりに、3−sn−ホスファチジルコ
リン含有量が約70%、セファリン含有量が約20%の
卵黄レシチンを用いて、実施例1を繰り返す。40mg
のオレイン酸ナトリウムの代わりに、50mgのオレイ
ン酸ナトリウムを使用する。100mL当たり以下の組
成の静脈内投与用製剤が得られる。
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】(実施例5)卵黄レシチンの代わりに、ヨ
ウ素数35の(実施例1におけるヨウ素数は60〜7
0)約80%の部分的に水素添加された3−sn−ホス
ファチジルコリンを含む部分的に水素添加された卵黄レ
シチンと50gのオレイン酸ナトリウムを用いて、実施
例1を繰り返す。100mL当たり以下の組成の静脈内
投与用製剤が得られる。
【0057】
【表10】
【0058】
【表11】
【0059】(実施例6)卵黄レシチンの代わりに、約
75%の3−sn−ホスファチジルコリンを含む大豆レ
シチンを用いて、実施例1を繰り返す。
【0060】(実施例7)10.0kgの対寒冷処理を
行った大豆油に窒素ガスを通し、攪拌しながら約50℃
〜60℃に加熱する。大豆油中の遊離脂肪酸の定量によ
って、遊離脂肪酸含有量は2.5meq/Lであった。
pH値は約3.5〜4.5である。
【0061】500gのシクロスポリンAを加え、攪拌
しながら溶解する。10Lの注射用水と2.5kgのグ
リセリン、約75%の3−sn−ホスファチジルコリン
を含む1.0kgの卵黄レシチンを約50℃の温度で加
える。激しく攪拌して、粗エマルジョンを生成する。攪
拌は、Ultra−Turraxを用いるのが望まし
い。10%水酸化ナトリウム溶液を加えて、pH値を
7.5〜8.5に調節する。
【0062】得られた粗エマルジョンを孔サイズ約30
ミクロンの特殊鋼のフィルターを通して濾過する。続い
て、3つのピストンを装着した2段階の高圧ホモジナイ
ザーでホモジナイズする(第1段階は100バール、第
2段階は450バール)。必要なホモジナイゼーション
圧は、注射用水を用いて上げる。30℃〜60℃で、ホ
モジナイゼーション過程を全部で4回繰り返す。
【0063】10Lの注射用水をエマルジョンに加え、
酸素含有量が0.5mg/L以下になるまで、撹拌しな
がら窒素ガスを通す。この時点で、450バールで、追
加用水として6.5Lの注射用水をホモジナイザーに通
し、総容量に加える。酸素含有量が0.5mg/L以下
になるまで、窒素ガスを通す。平均孔サイズが5ミクロ
ンの特殊鋼フィルターを通して濾過を行う。濾過圧が、
0.2バールを超えない様に注意しなくてはならない。
【0064】エマルジョンを20mLのアンプルに充填
し、120℃で20分間滅菌する。粒子サイズの検査に
よって、以下の分布が示された。
【0065】
【表12】
【0066】得られた静脈内投与用製剤は、アンプル
(20mL)当たり250mgのシクロスポリンAを含
有している。投与前に、アンプルの中身を市販の10%
脂肪エマルジョンに、1:5〜1:10の比率で加えて
希釈してから、それをゆっくりと注入する。
【0067】(実施例8)500gのシクロスポリンA
に代わり、250gのシクロスポリンAと250gのシ
クロスポリンGを用いて、実施例7を繰り返す。そこで
は、20mLのアンプルは、125mgのシクロスポリ
ンAと125mgのシクロスポリンGを含有する。
【0068】(実施例9)シクロスポリン含有製剤は、
シクロスポリンAに代わり、150gのSDZIMM
125、D−セリン−8−シクロスポリンのヒドロキシ
エチル誘導体を用いて、実施例1に記載されているよう
に製造する。SDZ IMM 125の生産法と構造
は、G.Baumann等、Transolantat
ion Proceedings、vol.24、N
o.4、補遺2(1992)、43−48ページおよび
P.C.Hiestand等、Transplanta
tion Proceedings、vol.24、N
o.4、補遺2、31−38ページ(1992)に述べ
られている。100mLのエマルジョン当たり既述のシ
クロスポリン誘導体150mgを含む静脈内投与が可能
な滅菌エマルジョンが得られる。
【0069】
【発明の効果】本発明により、アルコールもポリ(オキ
シエチレン)−40−キャスターオイルも含まず、静脈
内投与に適したシクロスポリン含有製剤を供給すること
が可能となった。アルコールを含まないため、肝臓病患
者等への危険性がなく、ポリ(オキシエチレン)−40
−キャスターオイルを含まないため、過敏症等を引き起
こすおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシクロスポリンを含む脂肪粒子の
概略図である。
【符号の説明】
1 外被(ホスフォリピッド=3−sn−ホスファチジ
ルコリン) 2 シクロスポリン微小結晶 3 油の中に溶解しているシクロスポリン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/24 H 7433−4C 47/44 G 7433−4C // C07K 7/64 8318−4H

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1種類または数種類のシクロスポリン、1
    種類または数種類の天然油、3−sn−ホスファチジル
    コリンおよび/またはホスファチジルエタノールアミ
    ン、水を含有することを特徴とするシクロスポリン含有
    製剤。
  2. 【請求項2】更に薬理学的に投与可能な遊離脂肪酸およ
    び/または遊離脂肪酸のアルカリ塩を含有することを特
    徴とする請求項1記載のシクロスポリン含有製剤。
  3. 【請求項3】シクロスポリンが、天然および/または合
    成シクロスポリンおよび/またはシクロスポリン誘導体
    で、望ましくはシクロスポリンAおよび/またはシクロ
    スポリンGおよび/またはシクロスポリン誘導体SDZ
    IMM 125であることを特徴とする請求項1また
    は2記載のシクロスポリン含有製剤。
  4. 【請求項4】3−sn−ホスファチジルコリン含有物質
    の形で、上記3−sn−ホスファチジルコリンが存在す
    ることを特徴とする請求項1ないし3記載のシクロスポ
    リン含有製剤。
  5. 【請求項5】3−sn−ホスファチジルコリン含有物質
    が、卵黄レシチンまたは大豆レシチン(大豆ホスファチ
    ド)であることを特徴とする請求項1ないし4記載のシ
    クロスポリン含有製剤。
  6. 【請求項6】使用される上記3−sn−ホスファチジル
    コリンが、部分的に水素添加されているか、または完全
    に水素添加されていることを特徴とする請求項1ないし
    5記載のシクロスポリン含有製剤。
  7. 【請求項7】上記部分的に水素添加されている3−sn
    −ホスファチジルコリンが、部分的に水素添加されてい
    る大豆レシチン、または部分的に水素添加されている卵
    黄レシチンの形で使用されることを特徴とする請求項1
    ないし6記載のシクロスポリン含有製剤。
  8. 【請求項8】卵黄レシチンが少なくとも60重量%、望
    ましくは60〜85重量%の3−sn−ホスファチジル
    コリンを含んでいることを特徴とする請求項1ないし7
    記載のシクロスポリン含有製剤。
  9. 【請求項9】製剤中の3−sn−ホスファチジルコリン
    含有量が、0.3〜4重量%、望ましくは0.6〜2.
    4重量%であることを特徴とする請求項1ないし8記載
    のシクロスポリン含有製剤。
  10. 【請求項10】製剤中の3−sn−ホスファチジルコリ
    ン含有物質の含有量が、0.6〜6.5重量%、望まし
    くは1〜4重量%であることを特徴とする請求項1ない
    し9記載のシクロスポリン含有製剤。
  11. 【請求項11】上記天然油として、大豆油および/また
    はサフラワー油および/または中鎖トリグリセリド(例
    えばココナツ油)および/またはコーン油および/また
    は小麦胚芽油および/またはヒマワリ油および/または
    オリーブ油および/または魚油を使用していることを特
    徴とする請求項1ないし10記載のシクロスポリン含有
    製剤。
  12. 【請求項12】上記天然油が殆ど過酸化物を含まないこ
    とを特徴とする請求項1ないし11記載のシクロスポリ
    ン含有製剤。
  13. 【請求項13】油中のシクロスポリン濃度が0.2〜
    7.0重量%、望ましくは1〜5%重量であることを特
    徴とする請求項1ないし12記載のシクロスポリン含有
    製剤。
  14. 【請求項14】上記製剤中、天然油が5〜40重量%、
    望ましくは10〜30重量%存在することを特徴とする
    請求項1ないし13記載のシクロスポリン含有製剤。
  15. 【請求項15】望ましくは炭素原子が6〜26個の、飽
    和および/または不飽和脂肪酸および/またはそのアル
    カリ塩を、薬理学的に投与可能な遊離脂肪酸として含有
    することを特徴とする請求項1ないし14記載のシクロ
    スポリン含有製剤。
  16. 【請求項16】薬理学的投与可能な遊離脂肪酸として、
    パルミチン酸および/またはパルミトレイン酸および/
    またはリノール酸および/またはリノレン酸および/ま
    たはそのアルカリ塩を使用することを特徴とする請求項
    1ないし15記載のシクロスポリン含有製剤。
  17. 【請求項17】遊離脂肪酸および/またはそのアルカリ
    塩の含有量が、0.01〜0.15重量%、望ましくは
    0.02〜0.06重量%であることを特徴とする請求
    項1ないし16記載のシクロスポリン含有製剤。
  18. 【請求項18】上記製剤中の水分含有量が60〜95重
    量%、望ましくは70〜90重量%であることを特徴と
    する請求項1ないし17記載のシクロスポリン含有製
    剤。
  19. 【請求項19】上記製剤を等張にするのに適した量のグ
    リセリンを製剤が更に含んでいることを特徴とする請求
    項1ないし18記載のシクロスポリン含有製剤。
  20. 【請求項20】上記天然油の中に溶解しているシクロス
    ポリンが、天然油からなる脂肪粒子の内部に含まれてお
    り、該脂肪粒子が3−sn−ホスファチジルコリンおよ
    び/またはホスファチジルエタノールアミンの外被によ
    って取り囲まれ、水中に乳化していることを特徴とする
    請求項1ないし19記載のシクロスポリン含有製剤。
  21. 【請求項21】それ自体は公知の方法で、シクロスポリ
    ンを天然油に溶解し、続いて3−sn−ホスファチジル
    コリンおよび/またはホスファチジルエタノールアミン
    と水を用いて乳化することを特徴とする、請求項1ない
    し20記載のシクロスポリン含有製剤の製造方法。
  22. 【請求項22】乳化前にシクロスポリンを完全に天然油
    に溶解させ、続いて3−sn−ホスファチジルコリンお
    よび/または遊離脂肪酸および/またはそのアルカリ塩
    水溶液を用いて水中で乳化して粗エマルジョンを製造
    し、続いて混合物をエマルジョンにホモジナイズして、
    望ましくは粒子サイズが4ミクロン以下、特に1.5ミ
    クロン以下のエマルジョンを製造することを特徴とす
    る、請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】シクロスポリン、天然油、3−sn−ホ
    スファチジルコリンおよび水の混合物が既に0.01〜
    0.15重量%の遊離天然脂肪酸および/またはそのア
    ルカリ塩を含んでおり、乳化前にアルカリ液により、こ
    の混合物のpH値が5〜10、望ましくは7〜9に調整
    されていることを特徴とする、請求項21または22記
    載の方法。
  24. 【請求項24】エマルジョンのpH値を5〜10、望ま
    しくは7.0〜9.0に調整するために、脂肪酸および
    /またはそのアルカリ塩を使用することを特徴とする、
    請求項21ないし23記載の方法。
  25. 【請求項25】実質的に酸素を含まない溶液が、上記製
    剤の製造に使用されることを特徴とする、請求項21な
    いし24記載の方法。
  26. 【請求項26】更に、薬理学的に投与可能な飽和および
    /または不飽和脂肪酸および/または脂肪酸のアルカリ
    塩が使用されることを特徴とする、請求項21ないし2
    5記載の方法。
  27. 【請求項27】上記製剤を等張にするのに適した量のグ
    リセリンが更に使用されることを特徴とする、請求項2
    1ないし26記載の方法。
  28. 【請求項28】第一に徹底的な攪拌によって粗エマルジ
    ョンが製造され、続いて最終的な乳化が、100〜50
    0バールの圧力で高圧ホモジナイザー中で行われること
    を特徴とする、請求項21ないし27記載の方法。
  29. 【請求項29】上記高圧ホモジナイザーが少なくとも3
    つのピストンを装着していることを特徴とする、請求項
    21ないし28記載の方法。
  30. 【請求項30】上記製剤の滅菌処理が、回転式オートク
    レーブ内で加熱滅菌により行われることを特徴とする、
    請求項21ないし29記載の方法。
  31. 【請求項31】上記製剤を静脈内投与により使用するこ
    とを特徴とする、請求項1ないし20記載の製剤の使
    用。
  32. 【請求項32】上記製剤を静脈内注射および/または注
    入により使用することを特徴とする、請求項1ないし2
    0記載の製剤の使用。
JP13951593A 1992-05-18 1993-05-18 静脈内投与用シクロスポリン含有製剤とその製造方法 Expired - Lifetime JP3569534B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE4216373.0 1992-05-18
DE4216373 1992-05-18

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06279307A true JPH06279307A (ja) 1994-10-04
JP3569534B2 JP3569534B2 (ja) 2004-09-22

Family

ID=6459143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13951593A Expired - Lifetime JP3569534B2 (ja) 1992-05-18 1993-05-18 静脈内投与用シクロスポリン含有製剤とその製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5527537A (ja)
EP (1) EP0570829B1 (ja)
JP (1) JP3569534B2 (ja)
DE (1) DE59310166D1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002053154A1 (fr) * 2000-12-28 2002-07-11 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Preparation d'une emulsion pharmaceutique
JP2004505032A (ja) * 2000-07-28 2004-02-19 ファルマソル ゲーエムベーハー 難溶性活性成分を調合するための分散体
JP2006515594A (ja) * 2003-01-07 2006-06-01 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング ランゲルハンス島細胞数を増加させることによって糖尿病を治療するためのキヌレニン3−ヒドロキシラーゼ阻害剤
JP2013538843A (ja) * 2010-10-01 2013-10-17 ニューロバイブ ファーマシューティカル アクチエボラグ シクロスポリンエマルジョン
CN105475609A (zh) * 2014-10-07 2016-04-13 辻制油株式会社 卵磷脂的加热着色抑制方法

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DK0589843T3 (da) * 1992-09-25 2002-04-02 Novartis Ag Cyclosporinholdige farmaceutiske præparater
CH686761A5 (de) * 1993-05-27 1996-06-28 Sandoz Ag Galenische Formulierungen.
HU215966B (hu) * 1994-11-21 1999-07-28 BIOGAL Gyógyszergyár Rt. Orálisan alkalmazható, ciklosporint tartalmazó, összetett emulzió-előkoncentrátum
DE19537012A1 (de) * 1995-10-04 1997-04-10 Dietl Hans Cyclosporin(e) enhaltende pharmazeutische Zubereitung zur oralen Applikation und Verfahren zu ihrer Herstellung
GB9601120D0 (en) 1996-01-19 1996-03-20 Sandoz Ltd Organic compounds
US5660858A (en) * 1996-04-03 1997-08-26 Research Triangle Pharmaceuticals Cyclosporin emulsions
US7255877B2 (en) * 1996-08-22 2007-08-14 Jagotec Ag Fenofibrate microparticles
RU2186562C2 (ru) 1996-08-22 2002-08-10 Ресеч Трайангл Фармасьютикалс Лтд. Композиции, представляющие собой микрочастицы веществ, нерастворимых в воде, и способ их изготовления
US6465016B2 (en) 1996-08-22 2002-10-15 Research Triangle Pharmaceuticals Cyclosporiine particles
US20030220234A1 (en) 1998-11-02 2003-11-27 Selvaraj Naicker Deuterated cyclosporine analogs and their use as immunodulating agents
US6979456B1 (en) 1998-04-01 2005-12-27 Jagotec Ag Anticancer compositions
US8415329B1 (en) 1998-05-29 2013-04-09 Jagotec Ag Thermoprotected compositions and process for terminal steam sterilization of microparticle preparations
WO2000010531A1 (en) 1998-08-19 2000-03-02 Rtp Pharma Inc. Injectable aqueous dispersions of propofol
DE19843968A1 (de) * 1998-09-24 2000-04-13 Hans Dietl Taxane enthaltende pharmazeutische Zubereitung zur intravenösen Applikation und Verfahren zu ihrer Herstellung
CZ20011739A3 (cs) 1998-11-20 2001-10-17 Rtp Pharma Inc. Dispergovatelné fosfolipidem stabilizované mikročástice
KR100801588B1 (ko) * 1999-09-21 2008-02-05 스키에파마 캐나다 인코포레이티드 생물학적 유효 물질의 표면 변형된 미립자 조성물
US6720001B2 (en) 1999-10-18 2004-04-13 Lipocine, Inc. Emulsion compositions for polyfunctional active ingredients
JP2003521545A (ja) 2000-02-02 2003-07-15 フロリダ・ステイト・ユニバーシティ・リサーチ・ファウンデイション・インコーポレイテッド 改良された溶解性を有するタキサン製剤
US8586094B2 (en) 2000-09-20 2013-11-19 Jagotec Ag Coated tablets
PT1714977E (pt) 2001-10-19 2009-06-23 Isotechnika Inc Síntese de análogos de ciclosporina
US20040150061A1 (en) * 2003-01-30 2004-08-05 Hsin Chung Hsien Package structure of a photosensor
US20080311207A1 (en) * 2004-09-08 2008-12-18 Manoj Varshney Micelles and Nanoemulsions for Preventive and Reactive Treatment of Atherosclerosis
ES2369244T3 (es) * 2006-03-13 2011-11-28 Advancell Advanced In Vitro Cell Technologies,S.A. Sistemas estables de nanocápsulas para la administración de moléculas activas.

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2907460A1 (de) * 1978-03-07 1979-09-13 Sandoz Ag Neue resorbierbare galenische kompositionen
US5338761A (en) * 1988-09-29 1994-08-16 Shiseido Company Ltd. Emulsified composition
AU614465B2 (en) * 1989-04-05 1991-08-29 Yissum Research Development Company Of The Hebrew University Of Jerusalem Medicinal emulsions
US5294604A (en) * 1989-12-20 1994-03-15 The Government Of The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services Method of treating ocular diseases by periocular administration of cyclosporine A or G
US5206219A (en) * 1991-11-25 1993-04-27 Applied Analytical Industries, Inc. Oral compositions of proteinaceous medicaments

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004505032A (ja) * 2000-07-28 2004-02-19 ファルマソル ゲーエムベーハー 難溶性活性成分を調合するための分散体
WO2002053154A1 (fr) * 2000-12-28 2002-07-11 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Preparation d'une emulsion pharmaceutique
JP2006515594A (ja) * 2003-01-07 2006-06-01 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング ランゲルハンス島細胞数を増加させることによって糖尿病を治療するためのキヌレニン3−ヒドロキシラーゼ阻害剤
JP2013538843A (ja) * 2010-10-01 2013-10-17 ニューロバイブ ファーマシューティカル アクチエボラグ シクロスポリンエマルジョン
CN105475609A (zh) * 2014-10-07 2016-04-13 辻制油株式会社 卵磷脂的加热着色抑制方法
JP2016073244A (ja) * 2014-10-07 2016-05-12 辻製油株式会社 レシチンの加熱着色抑制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3569534B2 (ja) 2004-09-22
DE59310166D1 (de) 2001-05-31
US5527537A (en) 1996-06-18
EP0570829A1 (de) 1993-11-24
EP0570829B1 (de) 2001-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3569534B2 (ja) 静脈内投与用シクロスポリン含有製剤とその製造方法
US20240139201A1 (en) Methods of use of emulsion formulations of aprepitant
US5244925A (en) Emulsion for parenteral administration
US5637317A (en) Pharmaceutical preparation containing cyclosporin(s) for oral administration and process for producing same
EA022460B1 (ru) Фармацевтические композиции в виде эмульсии с низким содержанием масла, содержащие прогестоген
EP0132027B1 (en) Fat emulsion containing prostaglandin
CN105939705A (zh) 用于肠胃外给药的包含epa甘油三酯和dha甘油三酯的组合物
US5529785A (en) Pharmaceutical preparation containing cyclosporin(s) for oral administration and process for producing same
EP0651995B1 (de) Cyclosporin(e) enthaltende o/w Emulsion zur oralen Verabreichung
EP0353267B1 (en) Emulsion for parenteral administration
US5622714A (en) Pharmaceutical preparation containing cyclosporine(s) for intravenous administration and process for its production
EP0418004B1 (en) Preventive and therapeutic agent for hepatitis
MXPA02002174A (es) Parenteral cispatlin emulsion.
JPH08505400A (ja) 生体に作用するステロイドを含有する製薬用エマルジョン
DE4315921A1 (de) Cyclosporin(e) enthaltende pharmazeutische Zubereitung zur intravenösen Applikation sowie Verfahren zu ihrer Herstellung
JP4719355B2 (ja) パルトリシン誘導体の注射可能な薬学的処方物
EP0648497A1 (en) Emulsified preparation of aureobasidin
KR20240150179A (ko) 사이클로스포린 a 담지 지질복합체 조성물 및 이의 제조방법
JPH0769897A (ja) 血中トリグリセリド低下作用剤

Legal Events

Date Code Title Description
A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20040202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040621

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080625

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090625

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100625

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100625

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100625

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110625

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120625

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term