JPH06273124A - パンタグラフとトンネル壁面の最短距離算出方法 - Google Patents
パンタグラフとトンネル壁面の最短距離算出方法Info
- Publication number
- JPH06273124A JPH06273124A JP5088155A JP8815593A JPH06273124A JP H06273124 A JPH06273124 A JP H06273124A JP 5088155 A JP5088155 A JP 5088155A JP 8815593 A JP8815593 A JP 8815593A JP H06273124 A JPH06273124 A JP H06273124A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wall surface
- extended
- horn portion
- shortest distance
- image processing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims abstract description 13
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims abstract description 22
- 238000000926 separation method Methods 0.000 claims abstract description 22
- 238000005259 measurement Methods 0.000 claims description 7
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 claims description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 abstract 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 5
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 4
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 2
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 1
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 238000003672 processing method Methods 0.000 description 1
- 238000013519 translation Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Image Input (AREA)
- Image Processing (AREA)
- Current-Collector Devices For Electrically Propelled Vehicles (AREA)
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
- Image Analysis (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 離隔距離測定装置の画像処理において、パン
タグラフのホーン部Hと、狭小トンネルの壁面または構
造物の最短距離dM を求める方法を提供する。 【構成】 離隔距離測定装置のITVカメラが受像した
画像データを画像処理し、各画素の受光強度を適当な閾
値によりそれぞれ2値化して、光ビームが照射されたト
ンネルの壁面または構造物と、ホーン部Hのそれぞれの
輪郭線を抽出し、両輪郭線の画素数をx個それぞれ増加
して幅が拡張された拡張輪郭線RX,R'Xとする。両拡張
輪郭線の一方を輪郭追跡してその周囲の長さQX を計測
し、画素数の漸次の増加により長さが急増したとき、両
拡張輪郭線が互いに接触したと判定し、接触した両拡張
輪隔線の幅の和を、それぞれ曲面をなすホーン部Hと壁
面、またはホーン部と任意の形状の構造物との最短距離
dM とする。 【効果】 最短距離dM が的確に算出され、離隔距離測
定装置の信頼性が向上する。
タグラフのホーン部Hと、狭小トンネルの壁面または構
造物の最短距離dM を求める方法を提供する。 【構成】 離隔距離測定装置のITVカメラが受像した
画像データを画像処理し、各画素の受光強度を適当な閾
値によりそれぞれ2値化して、光ビームが照射されたト
ンネルの壁面または構造物と、ホーン部Hのそれぞれの
輪郭線を抽出し、両輪郭線の画素数をx個それぞれ増加
して幅が拡張された拡張輪郭線RX,R'Xとする。両拡張
輪郭線の一方を輪郭追跡してその周囲の長さQX を計測
し、画素数の漸次の増加により長さが急増したとき、両
拡張輪郭線が互いに接触したと判定し、接触した両拡張
輪隔線の幅の和を、それぞれ曲面をなすホーン部Hと壁
面、またはホーン部と任意の形状の構造物との最短距離
dM とする。 【効果】 最短距離dM が的確に算出され、離隔距離測
定装置の信頼性が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パンタグラフとトン
ネル壁面の離隔距離測定装置において、最短の離隔距離
(最短距離)を算出する方法に関する。
ネル壁面の離隔距離測定装置において、最短の離隔距離
(最短距離)を算出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば山形新幹線のような簡易型の新幹
線においては、トンネルは旧型の断面が狭小なトンネル
(狭小トンネル)がそのまま使用されている。これに対
して、簡易型新幹線の列車は在来線よりやや大型の車両
により編成されているので、車体とトンネルの壁面のス
ペースがかなり狭い。図5において、1は狭小トンネル
(以下単にトンネルという)を示し、その天井11の中央
にトロリー線2が架設され、またトンネル1の両側の壁
面12には、天井11より少し下がった位置に、ブラケット
31により吊架された電力、信号用などのケーブル32や、
照明具33などの種々の構造物3が連続または点在して設
置されている。これに対して4は簡易型新幹線の電車
を、5は電車の屋根上に設けられたパンタグラフをそれ
ぞれ示し、パンタグラフ5は上部にトロリー線2に接触
する舟体51を有し、その両側には垂れ下がった曲面の形
状のホーン部Hが形成されている。図示のように電車4
は乗客の位置や、軌道の曲線部に設けられたカント(傾
斜)により角度α傾斜し、これが走行すると、車体の横
方向の平行移動Wとローリングとが合成されて横揺れが
生じ、これにピッチングによる縦揺れが加わる。これら
の動揺は走行速度やカントなどにより大小さまざまに変
化するので、このような傾斜角αと動揺を考慮して車両
限界と建築限界が規定されている。しかし、簡易型新幹
線の列車は在来線に比較して速度が速いため動揺が大き
く、また、車体が大きいことや狭小トンネル1が狭いこ
とにより、ホーン部Hが壁面12や構造物3に接触するこ
とがありうる。接触により構造物3は損傷し、ホーン部
Hまたは舟体51が破損してパンタグラフ5は使用不能と
なり、列車運行に大きな影響を及ぼす。このような狭小
トンネル1内で簡易型新幹線の列車を安全に運行するた
めに、ホーン部Hに対する壁面12または構造物3の離隔
距離を測定して適当な措置を講ずることが必要である。
これに対して、この発明の発明者により離隔距離測定装
置が考案され、「パンタグラフとトンネル壁面の離隔距
離測定装置」が特許出願される。
線においては、トンネルは旧型の断面が狭小なトンネル
(狭小トンネル)がそのまま使用されている。これに対
して、簡易型新幹線の列車は在来線よりやや大型の車両
により編成されているので、車体とトンネルの壁面のス
ペースがかなり狭い。図5において、1は狭小トンネル
(以下単にトンネルという)を示し、その天井11の中央
にトロリー線2が架設され、またトンネル1の両側の壁
面12には、天井11より少し下がった位置に、ブラケット
31により吊架された電力、信号用などのケーブル32や、
照明具33などの種々の構造物3が連続または点在して設
置されている。これに対して4は簡易型新幹線の電車
を、5は電車の屋根上に設けられたパンタグラフをそれ
ぞれ示し、パンタグラフ5は上部にトロリー線2に接触
する舟体51を有し、その両側には垂れ下がった曲面の形
状のホーン部Hが形成されている。図示のように電車4
は乗客の位置や、軌道の曲線部に設けられたカント(傾
斜)により角度α傾斜し、これが走行すると、車体の横
方向の平行移動Wとローリングとが合成されて横揺れが
生じ、これにピッチングによる縦揺れが加わる。これら
の動揺は走行速度やカントなどにより大小さまざまに変
化するので、このような傾斜角αと動揺を考慮して車両
限界と建築限界が規定されている。しかし、簡易型新幹
線の列車は在来線に比較して速度が速いため動揺が大き
く、また、車体が大きいことや狭小トンネル1が狭いこ
とにより、ホーン部Hが壁面12や構造物3に接触するこ
とがありうる。接触により構造物3は損傷し、ホーン部
Hまたは舟体51が破損してパンタグラフ5は使用不能と
なり、列車運行に大きな影響を及ぼす。このような狭小
トンネル1内で簡易型新幹線の列車を安全に運行するた
めに、ホーン部Hに対する壁面12または構造物3の離隔
距離を測定して適当な措置を講ずることが必要である。
これに対して、この発明の発明者により離隔距離測定装
置が考案され、「パンタグラフとトンネル壁面の離隔距
離測定装置」が特許出願される。
【0003】図6は上記の離隔距離測定装置の一実施例
を示し、図示の6はトロリー線2などの保守用に使用さ
れ、軌道上と道路上のいずれにも走行可能な軌陸車を示
す。軌陸車6に対して、図示の位置に舟体71を有する測
定用のパンタグラフ7が取り付けられ、昇降台61には、
第1の投光器81と第2の投光器82およびITVカメラ83
よりなる測定光学系8が、また下台62には画像処理部91
と表示器92よりなるデータ処理部9がそれぞれ搭載され
て、離隔距離測定装置が構成される。
を示し、図示の6はトロリー線2などの保守用に使用さ
れ、軌道上と道路上のいずれにも走行可能な軌陸車を示
す。軌陸車6に対して、図示の位置に舟体71を有する測
定用のパンタグラフ7が取り付けられ、昇降台61には、
第1の投光器81と第2の投光器82およびITVカメラ83
よりなる測定光学系8が、また下台62には画像処理部91
と表示器92よりなるデータ処理部9がそれぞれ搭載され
て、離隔距離測定装置が構成される。
【0004】図7は上記の測定光学系8の各投光器81,8
2 の投射範囲と、ITVカメラ83の受像範囲を示すもの
で、第1の投光器81より舟体71の先端に形成されたホー
ン部Hの周辺の範囲SH に対して、軌陸車6の進行方向
に光ビームLH が投射され、第2の投光器82より、進行
方向に狭い角度δφを有し、上下方向に適当な角度θを
なす光ビームLB が、狭小トンネルの壁面12の照射範囲
SB に対して垂直に投射される。ITVカメラ83は第1
および第2光ビームLH,LB の中間の方向に設けられ、
受像範囲SS 内のホーン部Hと、壁面12または構造物3
のそれぞれの映像が同一画面に受像される。図8はIT
Vカメラ83の受像画面Gの例を示す。(a) は壁面12の暗
い部分を背景として、ホーン部Hと照射範囲SB 内の壁
面12のそれぞれの明るい映像されており、この画像デー
タは画像処理部91により画像処理され、ホーン部Hに対
する、壁面12の離隔距離dが算出され、離隔距離データ
は表示器92に表示される。(b) では構造物3の明るい映
像が受像されており、上記と同様に離隔距離dが算出さ
れて表示される。
2 の投射範囲と、ITVカメラ83の受像範囲を示すもの
で、第1の投光器81より舟体71の先端に形成されたホー
ン部Hの周辺の範囲SH に対して、軌陸車6の進行方向
に光ビームLH が投射され、第2の投光器82より、進行
方向に狭い角度δφを有し、上下方向に適当な角度θを
なす光ビームLB が、狭小トンネルの壁面12の照射範囲
SB に対して垂直に投射される。ITVカメラ83は第1
および第2光ビームLH,LB の中間の方向に設けられ、
受像範囲SS 内のホーン部Hと、壁面12または構造物3
のそれぞれの映像が同一画面に受像される。図8はIT
Vカメラ83の受像画面Gの例を示す。(a) は壁面12の暗
い部分を背景として、ホーン部Hと照射範囲SB 内の壁
面12のそれぞれの明るい映像されており、この画像デー
タは画像処理部91により画像処理され、ホーン部Hに対
する、壁面12の離隔距離dが算出され、離隔距離データ
は表示器92に表示される。(b) では構造物3の明るい映
像が受像されており、上記と同様に離隔距離dが算出さ
れて表示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、上記の図8(a),
(b) に示すように、ホーン部Hと壁面12はそれぞれ曲面
をなし、構造物3はいわば任意の形状である。また、ホ
ーン部Hはトロリー線2に追従しては昇降し、壁面12の
曲面の高さはトンネルの断面の大きさにより変化するの
で、それぞれのどの部分が互いに接触するかは一概に決
まらない。ただし両者は両曲面の最短距離をなす部分が
接触する筈であるから、離隔距離dとしては最短距離を
とることが妥当である。さらに、壁面12や構造物3、ホ
ーン部Hには凹凸や反射ムラがあって、それぞれの映像
にボケを生ずるので、最短距離を求めるには、まずこれ
らの明確な輪隔線を抽出することが必要である。しか
し、上記の離隔距離測定装置には、このような最短距離
の算出方法は開示されていない。この発明は以上に鑑み
てなされたもので、画像処理部91の画像処理により、ホ
ーン部Hと、壁面12または構造物3の上記の最短距離を
求めることができる有効な方法を提供することを目的と
する。
(b) に示すように、ホーン部Hと壁面12はそれぞれ曲面
をなし、構造物3はいわば任意の形状である。また、ホ
ーン部Hはトロリー線2に追従しては昇降し、壁面12の
曲面の高さはトンネルの断面の大きさにより変化するの
で、それぞれのどの部分が互いに接触するかは一概に決
まらない。ただし両者は両曲面の最短距離をなす部分が
接触する筈であるから、離隔距離dとしては最短距離を
とることが妥当である。さらに、壁面12や構造物3、ホ
ーン部Hには凹凸や反射ムラがあって、それぞれの映像
にボケを生ずるので、最短距離を求めるには、まずこれ
らの明確な輪隔線を抽出することが必要である。しか
し、上記の離隔距離測定装置には、このような最短距離
の算出方法は開示されていない。この発明は以上に鑑み
てなされたもので、画像処理部91の画像処理により、ホ
ーン部Hと、壁面12または構造物3の上記の最短距離を
求めることができる有効な方法を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明はパンタグラフ
とトンネル壁面の最短距離算出方法であって、前記の離
隔距離測定装置において、画像処理部の画像処理によ
り、ITVカメラが受像した画像データの各画素の受光
強度を適当な閾値によりそれぞれ2値化して、光ビーム
が照射された壁面または構造物と、ホーン部Hのそれぞ
れの輪郭線を抽出する。両輪郭線の画素数をそれぞれ増
加して幅が拡張された拡張輪郭線とし、両拡張輪郭線の
一方を輪郭追跡してその長さを計測する。画素数の漸次
の増加により計測された長さが急激に増大したとき、両
拡張輪郭線が互いに接触したと判定し、接触した両拡張
輪隔線の幅の和を、それぞれ曲面をなすホーン部Hと壁
面、またはホーン部と任意の形状の構造物の最短距離d
M とする。
とトンネル壁面の最短距離算出方法であって、前記の離
隔距離測定装置において、画像処理部の画像処理によ
り、ITVカメラが受像した画像データの各画素の受光
強度を適当な閾値によりそれぞれ2値化して、光ビーム
が照射された壁面または構造物と、ホーン部Hのそれぞ
れの輪郭線を抽出する。両輪郭線の画素数をそれぞれ増
加して幅が拡張された拡張輪郭線とし、両拡張輪郭線の
一方を輪郭追跡してその長さを計測する。画素数の漸次
の増加により計測された長さが急激に増大したとき、両
拡張輪郭線が互いに接触したと判定し、接触した両拡張
輪隔線の幅の和を、それぞれ曲面をなすホーン部Hと壁
面、またはホーン部と任意の形状の構造物の最短距離d
M とする。
【0007】
【作用】上記の画像処理においては、ITVカメラの画
像データは各画素の受光強度が適当な閾値によりそれぞ
れ2値化され、光ビームが照射された壁面または構造物
と、ホーン部Hの明確な輪郭線がそれぞれ抽出される。
両輪郭線は画素数がそれぞれ増加されて拡張輪郭線とさ
れ、これらの幅は画素数の漸次の増加により拡張されて
互いに接触する。この接触は、輪郭追跡により計測され
た一方の拡張輪郭線の長さが、急激に増大したことによ
り判定され、接触した両拡張輪隔線の幅の和が、ホーン
部Hと、壁面または構造物の最短距離dM とされる。
像データは各画素の受光強度が適当な閾値によりそれぞ
れ2値化され、光ビームが照射された壁面または構造物
と、ホーン部Hの明確な輪郭線がそれぞれ抽出される。
両輪郭線は画素数がそれぞれ増加されて拡張輪郭線とさ
れ、これらの幅は画素数の漸次の増加により拡張されて
互いに接触する。この接触は、輪郭追跡により計測され
た一方の拡張輪郭線の長さが、急激に増大したことによ
り判定され、接触した両拡張輪隔線の幅の和が、ホーン
部Hと、壁面または構造物の最短距離dM とされる。
【0008】
【実施例】図1〜図3により、この発明による最短距離
算出方法の原理を説明する。図1(a) は前記した図8
(a) 受像画面Gを再記したもので、光ビームが照射され
ない暗い壁面12を背景として、照射範囲SB 内の壁面12
とホーン部H(以下一括して反射物とする)のそれぞれ
の明るい映像が受像されている。画像処理により、まず
反射物の輪郭線を求める。ただし反射物には凹凸や反射
率のムラがあるので、それぞれの輪郭はかならずしも明
確でない。そこで輝度をPとして、Pに対する画面Gの
画素数nの分布曲線Kを作成する。図1(b) は分布曲線
Kの一例を示し、画素数nは暗い背景の壁面12がP=0
付近を最大として漸次下降し、ある輝度PS を境界とし
て上昇して反射物の範囲となる。この輝度PS を閾値と
して画像データの各画素の受光強度を2値化すると、反
射物の明確な輪郭線が抽出される。図2において、(a)
は抽出された照射範囲SB とホーン部Hの輪郭線RSa,
R'Ha を示す。つぎに(b) において、2本の輪郭線RSa
の中心線RScと、上下の輪郭線R'Ha の上側線R'HaUと
を抽出し、さらに(c) のように、これらの画素数をx個
づつ相手側に拡張した拡張輪隔線RX,R'Xを作成する。
図3(a) において、上記の拡張輪郭線RX を輪郭追跡し
てその周囲の長さQXを計測し、拡張画素数をさらに増
加してある幅Nに拡張すると、(b) のように両拡張輪郭
線RN ,R'Nは互いに接触し、拡張輪郭線RN に対する
輪郭追跡は相手方の拡張輪郭線R'Nを迂回し、(c) のよ
うに長さQX はQN に急激に増大する。この原理を逆に
利用し、長さQを計測しながら拡張画素数を漸次増加
し、長さQがQN に急増したことを検出して両者の接触
を判定する。接触した両輪隔線RN,とR'Nの幅の和、す
なわち拡張画素数Nの2倍の2Nが中心線RScと上側線
R'HaUの最短距離dM となることは、(b) により了解さ
れる。なお、上記は壁面12の場合であるが、構造物3の
場合は中心線によらず、外縁線を抽出して上記と同様の
処理を行い、やはり最短距離dM が求められる。
算出方法の原理を説明する。図1(a) は前記した図8
(a) 受像画面Gを再記したもので、光ビームが照射され
ない暗い壁面12を背景として、照射範囲SB 内の壁面12
とホーン部H(以下一括して反射物とする)のそれぞれ
の明るい映像が受像されている。画像処理により、まず
反射物の輪郭線を求める。ただし反射物には凹凸や反射
率のムラがあるので、それぞれの輪郭はかならずしも明
確でない。そこで輝度をPとして、Pに対する画面Gの
画素数nの分布曲線Kを作成する。図1(b) は分布曲線
Kの一例を示し、画素数nは暗い背景の壁面12がP=0
付近を最大として漸次下降し、ある輝度PS を境界とし
て上昇して反射物の範囲となる。この輝度PS を閾値と
して画像データの各画素の受光強度を2値化すると、反
射物の明確な輪郭線が抽出される。図2において、(a)
は抽出された照射範囲SB とホーン部Hの輪郭線RSa,
R'Ha を示す。つぎに(b) において、2本の輪郭線RSa
の中心線RScと、上下の輪郭線R'Ha の上側線R'HaUと
を抽出し、さらに(c) のように、これらの画素数をx個
づつ相手側に拡張した拡張輪隔線RX,R'Xを作成する。
図3(a) において、上記の拡張輪郭線RX を輪郭追跡し
てその周囲の長さQXを計測し、拡張画素数をさらに増
加してある幅Nに拡張すると、(b) のように両拡張輪郭
線RN ,R'Nは互いに接触し、拡張輪郭線RN に対する
輪郭追跡は相手方の拡張輪郭線R'Nを迂回し、(c) のよ
うに長さQX はQN に急激に増大する。この原理を逆に
利用し、長さQを計測しながら拡張画素数を漸次増加
し、長さQがQN に急増したことを検出して両者の接触
を判定する。接触した両輪隔線RN,とR'Nの幅の和、す
なわち拡張画素数Nの2倍の2Nが中心線RScと上側線
R'HaUの最短距離dM となることは、(b) により了解さ
れる。なお、上記は壁面12の場合であるが、構造物3の
場合は中心線によらず、外縁線を抽出して上記と同様の
処理を行い、やはり最短距離dM が求められる。
【0009】図4は上記の画像処理方法を整理した処理
手順のフローチャートを示し、図7を併用し、補足して
説明する。ITVカメラ83の画像データが画像処理部91
に入力して、輝度Pに対する画素数の分布曲線Kが作成
され、分布曲線Kより背景壁面と反射物の輝度Pの境
界点に対する輝度PS が求められる。輝度PS を閾値
として画像データの各画素の受光強度をそれぞれ2値化
して、照射範囲SB 内の壁面12または構造物3と、ホー
ン部Hの明確な輪郭線RSa, R'Ha をそれぞれ抽出し
、さらに2本の輪郭線RSaに対する中心線RScと、上
下の輪郭線R'Haの上側線R'HaUとを抽出する。つい
で中心線RScと上側輪郭線R'HaUを、それぞれ相手側に
画素数をx個増加して拡張輪郭線RX とR'Xを作成し
、拡張輪郭線RX を輪郭追跡して周囲の長さQX を計
測する。長さQX を計測しながら画素数xを漸次増加
して長さQX の増加をチェックし、長さQX が急増し
たか否かを判断し、急増してない(NO)ときはステ
ップに戻ってさらに画素数を増加する。急増した(Y
ES)ときは、両拡張線RN ,R'Nが互いに接触したと
判定し、拡張画素数Nの幅の2倍を、ホーン部Hと照射
範囲SB 内の壁面12または構造物3の最短距離dM と
し、そのデータをデータ処理部9に出力する。以上に
より、当該画像データに対する画像処理が終了して、ル
ーチンはステップに戻って各画像データが順次に処理
される。
手順のフローチャートを示し、図7を併用し、補足して
説明する。ITVカメラ83の画像データが画像処理部91
に入力して、輝度Pに対する画素数の分布曲線Kが作成
され、分布曲線Kより背景壁面と反射物の輝度Pの境
界点に対する輝度PS が求められる。輝度PS を閾値
として画像データの各画素の受光強度をそれぞれ2値化
して、照射範囲SB 内の壁面12または構造物3と、ホー
ン部Hの明確な輪郭線RSa, R'Ha をそれぞれ抽出し
、さらに2本の輪郭線RSaに対する中心線RScと、上
下の輪郭線R'Haの上側線R'HaUとを抽出する。つい
で中心線RScと上側輪郭線R'HaUを、それぞれ相手側に
画素数をx個増加して拡張輪郭線RX とR'Xを作成し
、拡張輪郭線RX を輪郭追跡して周囲の長さQX を計
測する。長さQX を計測しながら画素数xを漸次増加
して長さQX の増加をチェックし、長さQX が急増し
たか否かを判断し、急増してない(NO)ときはステ
ップに戻ってさらに画素数を増加する。急増した(Y
ES)ときは、両拡張線RN ,R'Nが互いに接触したと
判定し、拡張画素数Nの幅の2倍を、ホーン部Hと照射
範囲SB 内の壁面12または構造物3の最短距離dM と
し、そのデータをデータ処理部9に出力する。以上に
より、当該画像データに対する画像処理が終了して、ル
ーチンはステップに戻って各画像データが順次に処理
される。
【0010】
【発明の効果】以上の説明のとおり、この発明による最
短距離算出方法においては、ITVカメラが逐次に受像
した各画像データは2値化され、光ビームが照射された
壁面または構造物と、パンタグラフのホーン部Hの明確
な輪郭線がそれぞれ抽出され、両輪郭線は画素数が増加
されてそれぞれ拡張輪郭線とされ、両拡張輪郭線の一方
の長さを輪郭追跡により計測しながら画素数を漸次増加
し、この長さが急激に増大したことにより両拡張輪郭線
が互いに接触したものと判定し、接触した両拡張輪隔線
の幅の和を、それぞれ曲面をなすホーン部Hと壁面、ま
たはホーン部と任意の形状の構造物の最短距離dM とす
るもので、最短距離dM が的確に算出され、離隔距離測
定装置の測定データの信頼性の向上に寄与するところに
は、大きいものがある。
短距離算出方法においては、ITVカメラが逐次に受像
した各画像データは2値化され、光ビームが照射された
壁面または構造物と、パンタグラフのホーン部Hの明確
な輪郭線がそれぞれ抽出され、両輪郭線は画素数が増加
されてそれぞれ拡張輪郭線とされ、両拡張輪郭線の一方
の長さを輪郭追跡により計測しながら画素数を漸次増加
し、この長さが急激に増大したことにより両拡張輪郭線
が互いに接触したものと判定し、接触した両拡張輪隔線
の幅の和を、それぞれ曲面をなすホーン部Hと壁面、ま
たはホーン部と任意の形状の構造物の最短距離dM とす
るもので、最短距離dM が的確に算出され、離隔距離測
定装置の測定データの信頼性の向上に寄与するところに
は、大きいものがある。
【図1】 この発明の一実施例における、最短距離算出
方法の原理説明図を示す。
方法の原理説明図を示す。
【図2】 図1と同様の説明図である。
【図3】 図1と同様の説明図である。
【図4】 この発明の一実施例における処理手順のフロ
ーチャートを示す。
ーチャートを示す。
【図5】 狭小トンネル1と簡易型新幹線電車4の断面
と、電車4の動揺による問題点の説明図を示す。
と、電車4の動揺による問題点の説明図を示す。
【図6】 特許出願にかかる離隔距離測定装置の概略の
構成図を示す。
構成図を示す。
【図7】 図6の測定光学系8の詳細構成図を示す。
【図8】 図6のITVカメラ83の受像画面Gの例を示
す。
す。
1…狭小トンネル、11…天井、12…トンネルの両側の壁
面、2…トロリー線、3…構造物、31…ブラケット、32
…ケーブル、33…照明具、4…簡易型新幹線電車、5…
パンタグラフ、51…舟体、6…軌陸車、61…昇降台、62
…下台、7…測定用パンタグラフ、71…舟体、8…測定
光学系、81…第1の投光器、82…第2の投光器、83…I
TVカメラ、9…データ処理部、91…画像処理部、92…
表示器、H…パンタグラフのホーン部、SB …トンネル
壁面の照射範囲、RSa…照射範囲SB 内の壁面の輪郭
線、R'Ha …ホーン部Hの輪郭線、x,N…増加または
拡張画素数、dM …最短距離、RX,RN …範囲SB の拡
張輪郭線、R'X,R'N…ホーン部Hの拡張輪郭線、〜
…フローチャートのステップ番号。
面、2…トロリー線、3…構造物、31…ブラケット、32
…ケーブル、33…照明具、4…簡易型新幹線電車、5…
パンタグラフ、51…舟体、6…軌陸車、61…昇降台、62
…下台、7…測定用パンタグラフ、71…舟体、8…測定
光学系、81…第1の投光器、82…第2の投光器、83…I
TVカメラ、9…データ処理部、91…画像処理部、92…
表示器、H…パンタグラフのホーン部、SB …トンネル
壁面の照射範囲、RSa…照射範囲SB 内の壁面の輪郭
線、R'Ha …ホーン部Hの輪郭線、x,N…増加または
拡張画素数、dM …最短距離、RX,RN …範囲SB の拡
張輪郭線、R'X,R'N…ホーン部Hの拡張輪郭線、〜
…フローチャートのステップ番号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 哲朗 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立電子エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 二宮 隆典 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 高橋 精一 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 松浦 和史 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 軌陸車に取り付けら、舟体を有する測定
用のパンタグラフと、該軌陸車にそれぞれ搭載され、投
光器とITVカメラよりなる測定光学系、および画像処
理部を具備し、該投光器により光ビームを投射し、該I
TVカメラにより、前記舟体の先端に形成されたホーン
部Hと、狭小トンネルの壁面または該壁面に設けられた
構造物のそれぞれの映像を受像し、該受像された画像デ
ータを前記画像処理部により画像処理して、前記ホーン
部Hに対する前記壁面または構造物の離隔距離を算出す
る離隔距離測定装置において、前記画像処理部の画像処
理により、前記画像データの各画素の受光強度を適当な
閾値によりそれぞれ2値化して、前記光ビームが照射さ
れた壁面または構造物と、前記ホーン部Hのそれぞれの
輪郭線を抽出し、該両輪郭線の画素数をそれぞれ増加し
て幅が拡張された拡張輪郭線とし、該両拡張輪郭線の一
方を輪郭追跡してその長さを計測し、前記画素数の漸次
の増加により該長さが急激に増大したとき、該両拡張輪
郭線が互いに接触したと判定し、該接触した両拡張輪隔
線の幅の和を、それぞれ曲面をなす前記ホーン部Hと前
記壁面、または該ホーン部と任意の形状の前記構造物と
の最短距離dM とすることを特徴とする、パンタグラフ
とトンネル壁面の最短距離算出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5088155A JPH06273124A (ja) | 1993-03-23 | 1993-03-23 | パンタグラフとトンネル壁面の最短距離算出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5088155A JPH06273124A (ja) | 1993-03-23 | 1993-03-23 | パンタグラフとトンネル壁面の最短距離算出方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06273124A true JPH06273124A (ja) | 1994-09-30 |
Family
ID=13935042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5088155A Pending JPH06273124A (ja) | 1993-03-23 | 1993-03-23 | パンタグラフとトンネル壁面の最短距離算出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06273124A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4821700A (en) * | 1986-11-04 | 1989-04-18 | Vdo Adolf Schindling Ag | Device for determining mass flow and direction of flow |
DE19543236A1 (de) * | 1994-11-18 | 1996-12-05 | Hitachi Ltd | Einlaßluftmengen-Meßvorrichtung für Verbrennungsmotoren |
KR101221028B1 (ko) * | 2010-12-31 | 2013-01-10 | 한국철도기술연구원 | 철도 차량과 터널 내 시설물과의 간격 측정 시스템 |
-
1993
- 1993-03-23 JP JP5088155A patent/JPH06273124A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4821700A (en) * | 1986-11-04 | 1989-04-18 | Vdo Adolf Schindling Ag | Device for determining mass flow and direction of flow |
DE19543236A1 (de) * | 1994-11-18 | 1996-12-05 | Hitachi Ltd | Einlaßluftmengen-Meßvorrichtung für Verbrennungsmotoren |
DE19543236C2 (de) * | 1994-11-18 | 2001-01-25 | Hitachi Ltd | Einlaßluftmengen-Meßvorrichtung für Verbrennungsmotoren |
KR101221028B1 (ko) * | 2010-12-31 | 2013-01-10 | 한국철도기술연구원 | 철도 차량과 터널 내 시설물과의 간격 측정 시스템 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4923942B2 (ja) | 画像処理によるパンタグラフ測定装置 | |
US6634112B2 (en) | Method and apparatus for track geometry measurement | |
CN1837746A (zh) | 基于图像处理的架空线磨损测量装置 | |
CN104567684A (zh) | 一种接触网几何参数检测方法及装置 | |
JP5879045B2 (ja) | 線路周辺設備空間情報取得システム | |
CN102518029A (zh) | 沥青路面损坏综合智能检测车 | |
JP2009192394A (ja) | 渡り線測定装置 | |
CN106897535B (zh) | 一种高铁照明对临近并行高速公路眩光影响的评价方法 | |
JP6268126B2 (ja) | レーザ点群を用いた建築限界内点群判定システム及びレーザ点群を用いた建築限界内点群判定方法並びにレーザ点群を用いた建築限界内点群判定プログラム | |
CN107128330B (zh) | 传感器圆弧垂直安装的有轨电车轮径在线检测装置及方法 | |
CN207779335U (zh) | 便携式车载导高拉出值检测装置及系统 | |
Hisa et al. | Rail and contact line inspection technology for safe and reliable railway traffic | |
JPH06273124A (ja) | パンタグラフとトンネル壁面の最短距離算出方法 | |
CN203037249U (zh) | 一种高铁隧道断面积检测系统 | |
JP3706976B2 (ja) | トロリ線の動的偏位量補正方法 | |
JPH06307832A (ja) | レーザー反射光を用いたトロリ線摩耗量の算出方法 | |
JP3112044B2 (ja) | 建築限界障害物測定装置 | |
JPH06273123A (ja) | パンタグラフとトンネル壁面の離隔距離測定装置 | |
JP2005271717A (ja) | 鉄道建築限界判別プログラム | |
CN209783519U (zh) | 一种混合式接触网接触轨几何参数检测装置 | |
CN115451826B (zh) | 一种接触网几何参数的摄影测量方法及装置 | |
CN114414598B (zh) | 高空封闭空间内钢结构锈蚀定位非接触评价方法 | |
JP3261199B2 (ja) | パンタグラフ枠組の変形検査装置 | |
CN115406458A (zh) | 城轨车辆巡检机器人的综合定位导航方法 | |
CN116481430A (zh) | 一种接触线几何参数的实时检测方法 |