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JPH06270152A - 粉粒体の被膜除去方法及び装置 - Google Patents

粉粒体の被膜除去方法及び装置

Info

Publication number
JPH06270152A
JPH06270152A JP6503293A JP6503293A JPH06270152A JP H06270152 A JPH06270152 A JP H06270152A JP 6503293 A JP6503293 A JP 6503293A JP 6503293 A JP6503293 A JP 6503293A JP H06270152 A JPH06270152 A JP H06270152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casing
granular material
powder
treated
coating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6503293A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuji Toyodate
勝二 豊立
Makio Naito
牧男 内藤
Kiyoshi Urayama
清 浦山
Masashi Kato
正史 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hosokawa Micron Corp
Original Assignee
Hosokawa Micron Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hosokawa Micron Corp filed Critical Hosokawa Micron Corp
Priority to JP6503293A priority Critical patent/JPH06270152A/ja
Publication of JPH06270152A publication Critical patent/JPH06270152A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低廉な費用で実施可能な機械的塗膜除去方法
でありながら、従来の機械的方法における問題を解消し
得る手段を提供する。 【構成】 被膜付きの粉粒体を被処理材として収容する
ケーシング4を回転させて、前記被処理材をケーシング
4の内周面4aに遠心力で押し付け、その押付力によっ
て内周面4aに形成した被処理材層に、ケーシング4に
対して相対回転する摩擦片9aの押圧作用及び掻取片9
bの掻取作用を付与し、且つ、前記被処理材に対する攪
拌作用を付与することを繰り返すことにより、粉粒体か
ら被膜を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉粒体の被膜除去方法
及び装置に関し、更に詳しくは、粉体や粒体等の粉粒体
の表面に、前記粉粒体と一体化の状態で存在する被膜
を、前記粉粒体から除去する粉粒体の被膜除去方法、及
び、その方法の実施に使用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、自動車用の樹脂製バンパ
ーの廃品をリサイクルさせることが行われている。この
場合、リサイクル可能なバンパー用樹脂としては、ポリ
プロピレン等の熱可塑性樹脂が使用されている。ところ
で、前記廃品を実際にリサイクルさせる場合、樹脂製バ
ンパーの表面には、熱可塑性樹脂よりなるプライマーを
介して、熱硬化性樹脂よりなる塗膜(又は、熱硬化性樹
脂を主成分とする塗膜)が被覆形成されており、その塗
膜がリサイクル後に残存すると問題が生じるので、前記
塗膜は、前記廃品をリサイクルさせるときに、前記バン
パー本体を構成する樹脂(以下、基材樹脂という)から
除去される必要がある。そこで、前記塗膜を除去する手
段が種々開発されている。例えば、前記基材樹脂には影
響を与えず、前記塗膜を溶解する溶剤又は分解する薬剤
を用いて、前記塗膜を化学的に分離させる方法が開発さ
れている。また、前記基材樹脂は溶融するが、前記塗膜
は溶融しない高温条件に、前記廃品を加熱することによ
り、前記塗膜を物理的に分離させる方法等が開発されて
いる。しかし、これらの方法の実施には、多大な費用が
嵩むので、これらの方法よりも低廉な費用で実施可能な
機械的塗膜除去方法がいくつか開発されている。例え
ば、前記廃品を粉粒体に粉砕した後、その粉粒体を輸送
用の水と共に、石臼型摩砕機内へ(更に詳しくは、一定
のクリアランスをおいて上下対向する一対のリング状砥
石の間へ)通し、前記粉粒体から前記塗膜のみを摩砕機
の摩砕作用によって削り取って粉状にする、という摩砕
機を用いた機械的方法がある。また、一定の振幅、振動
数で微振動する円筒状側壁と、その円筒状側壁との間に
僅かな隙間を有するコーン状の床とを備えてなるコーン
ミルを用いた機械的方法がある。このコーンミルによれ
ば、前記円筒状側壁の微振動によって変動する隙間へ前
記粉粒体を通して、前記粉粒体に圧縮力を付与すること
により、前記基材樹脂と前記塗膜との界面にズレを生じ
させ(前記圧縮力によって前記基材樹脂には塑性変形が
生じる一方、前記圧縮力によって前記塗膜には塑性変形
が生じないで亀裂が生じるので、前記基材樹脂と前記塗
膜との界面にはズレが生じる)、そのズレに基づいて、
前記粉粒体を、前記基材樹脂から前記塗膜が剥がれ易い
状態にすることができる。そして、前記塗膜が剥がれ易
い状態となった粉粒体を、ピンミル(即ち、多数のピン
が内方へ突き出た円筒内に、多数のピンが突き出た円板
が回転自在に設けられた装置)内へ投入することによ
り、前記粉粒体から前記塗膜を分離することができる。
このように、前記基材樹脂等の粉粒体の表面に、前記塗
膜等の被膜が非融着一体化の状態で存在している場合に
おいて、前記粉粒体から前記被膜を、低廉な費用で除去
したいときには、上述した、摩砕機を用いた機械的方
法、或いは、コーンミルを用いた機械的方法が採用され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、摩砕機
を用いた機械的方法による場合には、次に述べるような
問題があった。即ち、摩砕機内へは、粉粒体が輸送用の
水と共に通されるので、被膜除去後に粉粒体から水を分
離させなければならず、面倒な後処理(具体的には、粉
粒体の乾燥処理)が必要になるという問題があった。更
に、粉粒体が砥石と直接接触する部分でしか砥石による
摩砕が行われないので、粉粒体を一回だけ摩砕機内に通
すだけでは被膜を除去しきれずに粉粒体を何回も摩砕機
に通す必要が生じる等、効率が非常に悪いという問題が
あった。更に、処理時間の経過と共に砥石の方も摩耗し
たり欠けたりすることとなるので、砥石を何度も交換し
なければならない上、処理物への砥石混入の虞もあるい
う問題もあった。また、コーンミルを用いた機械的方法
による場合には、次に述べるような問題があった。即
ち、粉粒体をコーンミルにかけると、粉粒体が前記隙間
に通されて粉粒体に圧縮力が付与されることにより、粉
粒体から被膜が分離され易い状態になるが、粉粒体をコ
ーンミルにかけただけでは粉粒体から被膜が分離され
ず、粉粒体から被膜を分離させるには、コーンミルにか
けた後の粉粒体を、更にピンミルにかける等、後処理に
かけることが必要となって、やはり効率が悪いという問
題があった。本発明は、このような実情に着目してなさ
れたものであり、低廉な費用で実施可能な機械的塗膜除
去方法でありながら、従来の機械的方法(即ち、摩砕機
を用いた機械的方法やコーンミルを用いた機械的方法)
における問題を解消し得る手段、即ち、従来の機械的方
法において必要であった、乾燥処理等の面倒な後処理や
面倒な砥石交換等をなくすことができ、しかも、従来の
機械的方法よりも被膜除去効率を向上させ得る手段を提
供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る粉粒体の被
膜除去方法(以下、本発明方法という)は、粉粒体の表
面に、前記粉粒体と一体化の状態で存在する被膜を、前
記粉粒体から除去する粉粒体の被膜除去方法であって、
前記被膜付きの粉粒体を被処理材として収容するケーシ
ングを回転させることにより、前記被処理材を前記ケー
シングの内周面に遠心力で押し付け、その押付力によっ
て前記内周面に形成した被処理材層に、前記ケーシング
に対して相対回転する摩擦片の押圧作用及び掻取片の掻
取作用を付与し、且つ、前記被処理材に対する攪拌作用
を付与することを繰り返すことにより、前記粉粒体から
前記被膜を除去することを特徴として備えている。
【0005】尚、上述した本発明方法においては、粒
径:0.05〜20mmの被処理材を、前記ケーシング
内へ収容することが好ましい。
【0006】また、熱可塑性樹脂の粉粒体の表面に、硬
質の塗膜が、前記被膜として存在する被処理材を、前記
ケーシング内へ収容し、前記ケーシング内での処理温度
を、前記粉粒体の低温脆化温度よりも高い温度から前記
粉粒体の軟化点よりも低い温度までの範囲に設定するこ
とが好ましい。
【0007】本発明に係る粉粒体の被膜除去装置(以
下、本発明装置という)は、粉粒体の表面に、前記粉粒
体と非融着一体化の状態で存在する被膜を、前記粉粒体
から除去するために、前記被膜付きの粉粒体を被処理材
として収容するケーシングを回転自在に設け、前記ケー
シング内に収容された前記被処理材が遠心力によって前
記ケーシングの内周面に押し付けられるように前記ケー
シングを回転させる駆動装置を設け、前記ケーシング内
に摩擦片及び掻取片を前記内周面に対して相対回転自在
に設けてあることを特徴として備えている。
【0008】尚、上述した本発明装置においては、前記
摩擦片の外周面に凹凸を形成してあるものが好ましい。
【0009】また、前記ケーシングの内周面に凹凸を形
成してあるものが好ましい。
【0010】
【作用】本発明方法によれば、被膜付きの粉粒体を被処
理材として収容するケーシングが回転されるので、その
回転に基づく遠心力によって、ケーシング内周面に前記
被処理材の層が形成され、その被処理材層に前記摩擦片
の押圧作用及び前記掻取片の掻取作用を付与し、且つ、
前記被処理材に対する攪拌作用を付与することが前記ケ
ーシング内で繰り返されるようになるので、前記ケーシ
ング内において、前記粉粒体に摩擦片及び掻取片が作用
するのみならず、前記粉粒体同士も作用し合うこととな
り、それらの総合作用によって、前記粉粒体表面の被膜
は有効に剥離されたり削り落とされたりするようにな
る。即ち、前記総合作用の下で、前記被処理材の表面
に、前記押圧作用等に基づく部分的に強い力が加わる
と、前記被膜には割れや傷が生じ、それに起因して、前
記被膜は、粉粒体との接着力が弱まって剥離されたり、
また、前記被膜が軟質であれば削り落とされたりするよ
うになる。
【0011】
【発明の効果】従って、本発明方法によれば、その方法
が、従来の化学的方法や物理的方法に比して低廉な費用
で実施可能な機械的方法でありながら、従来の機械的方
法における問題(即ち、摩砕機による場合やコーンミル
による場合の問題)が、次のように解消されるようにな
る。即ち、本発明方法を摩砕機による場合と比較する
に、本発明方法においては、従来使用していた輸送用の
水、及び砥石を使用しないので、従来の面倒な処理(即
ち、水の後処理、及び砥石交換)が不要となる上、被膜
除去後に砥石が混入するということもなくなり、更に、
前記粉粒体表面の被膜がケーシング内にて、有効に剥離
されたり削り落とされたりするので、従来のように粉粒
体を装置に何回もかけなくても済むようになり、作業効
率が従来よりも向上するようになる。また、本発明方法
をコーンミルによる場合と比較するに、従来はコーンミ
ルにかけた後の粉粒体を更にピンミルにかける等、後処
理にかけることが必要であったが、本発明方法によれ
ば、ケーシング内にて粉粒体表面の被膜が有効に剥離さ
れたり削り落とされたりするので、従来は必要であった
後処理が不要になり、この場合も、作業効率が従来より
も向上するようになる。更に、従来方法では、主に、被
膜付きの粉粒体に圧力をかけて粉粒体から被膜を剥離さ
せるようにしていたので、粉粒体が軟質で被膜が硬質の
被膜付き粉粒体に対する場合しか、従来方法を有効に適
用することができなかったが、本発明方法においては、
被膜付き粉粒体に対して摩擦・押圧を付与して摩耗・剪
断剥離等を生じさせるので、粉粒体が軟質で被膜が硬質
の被膜付き粉粒体に対する場合のみならず、粉粒体が硬
質で被膜が軟質の被膜付き粉粒体に対する場合等、種々
の組合せよりなる被膜付き粉粒体に対しても、本発明方
法を有効に適用することができる。
【0012】尚、上述した本発明方法において、粒径:
0.05〜20mmの被処理材をケーシング内へ収容す
ることとすれば、前記被膜除去の作業効率が特に向上す
るようになる。なぜなら、粒径が0.05mmよりも小
さい被処理材をケーシング内へ収容することとすれば、
剥離された被膜と粉粒体との分離が難しくなる一方、粒
径が20mmよりも大きい被処理材をケーシング内へ収
容することとすれば、被処理材の攪拌効率が悪くなる
上、被処理材同士の接触効率も悪くなるので、粉粒体か
ら被膜を剥離させる効率が悪くなる。従って、粒径:
0.05〜20mmの被処理材をケーシング内へ収容す
ることとすれば、上述の好ましくない両条件を回避する
ことができるからである。
【0013】また、熱可塑性樹脂の粉粒体の表面に、硬
質の塗膜が、前記被膜として存在する被処理材を、前記
ケーシング内へ収容し、前記ケーシング内での処理温度
を、粉粒体の低温脆化温度よりも高い温度から粉粒体の
軟化点よりも低い温度までの範囲に設定することとすれ
ば、前記被膜除去が、一層有効に行わるようになる。な
ぜなら、前記処理温度が前記軟化点よりも高い温度であ
る場合は、前記粉粒体を構成する熱可塑性樹脂が軟化・
溶融し、前記被膜除去には好ましくない条件となる一
方、前記処理温度が前記低温脆化温度よりも低い温度で
ある場合は、粉粒体自体が低温脆化して粉粒体自体も粉
砕され易くなり、前記被膜除去のみを目的とするときに
好ましくない条件となる。従って、前記ケーシング内で
の処理温度を、上述の温度範囲に設定することとすれ
ば、上述の好ましくない両条件を回避することができる
からである。
【0014】また、上述した構成の本発明装置によれ
ば、上述した作用・効果を有効に生じさせることができ
る。特に、前記摩擦片の外周面に凹凸を形成してある本
発明装置によれば、前記被処理材層に対する前記摩擦片
の押圧作用が一層有効に生じ、その押圧作用によって、
前記被膜に割れや傷が一層有効に生じ、前記被膜除去の
作業効率が一層向上するようになる。また、前記ケーシ
ングの内周面に凹凸を形成してある本発明装置によれ
ば、前記被処理材層のケーシング内周面に対するすべり
が抑制され、そのすべり抑制によって、前記被膜除去の
作業効率が一層向上するようになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】自動車用の樹脂製バンパーとして、リサイ
クル可能な熱可塑性樹脂(本実施例では、ポリプロピレ
ン系樹脂)製のものが最近使用されている。ところで、
前記バンパーの表面には、熱可塑性樹脂よりなるプライ
マー(本実施例では、塩素化ポリオレフィン)を介し
て、熱硬化性樹脂を主成分とする塗膜(本実施例では、
メラミン樹脂を主成分とし、必要に応じてアルミニウム
や酸化チタンやマイカ等を充填材とした塗膜)が被覆形
成されており、その塗膜がリサイクル後に残存すると問
題が生じるので、前記塗膜は、前記廃品をリサイクルさ
せるときに、前記バンパー本体を構成する樹脂(以下、
基材樹脂という)から除去される必要がある。そこで、
前記バンパーの廃品を実際にリサイクルさせる場合、そ
の廃品を、粉体や粒体等の粉粒体(例えば、粒径:10
mmの粒体)に粉砕した後、その粉粒体を被処理材とし
て、図1及び図2に示す本発明装置内へ供給して、その
装置内において前記基材樹脂から前記塗膜を除去するよ
うにする。
【0017】図1において、1は基台であり、その基台
1には縦向き回転軸2が取り付けられている。その縦向
き回転軸2の上端には、前記塗膜除去のための処理室3
を形成する有底筒状のケーシング4が同芯状に取り付け
られ、その下端には、電動モータ5a及び変速機5b等
からなる駆動装置5が連動連結され、もって、ケーシン
グ4は、その内周面4aへケーシング4内の被処理材が
遠心力によって押し付けられるように回転駆動される
(回転方向:図中の矢印参照)ようになっている。尚、
ケーシング4の回転速度は、前記塗膜を除去するのに適
当な回転速度となるように調整可能となっている。
【0018】前記ケーシング4の上方には、そのケーシ
ング4の上部開口に、被処理材供給用筒体6の下端部が
臨むように、被処理材供給用筒体6が設けられており、
その被処理材供給用筒体6経由で、被処理材供給用フィ
ーダ7からの被処理材が、ケーシング4内へ供給される
ようになっている。また、前記ケーシング4内にて処理
された後の被処理材は、ケーシング4内の下部から被処
理材供給用筒体6内を通過してケーシング4外へ引き出
されたパイプ8aにて空気輸送されて分級器8b(例え
ば、サイクロン)内へ送り込まれ、その分級器8b内に
て分級処理が行われることにより、前記基材樹脂と前記
塗膜とが分離されるようになっている。尚、前記ケーシ
ング4の上部開口には、供給された被処理材の外方への
飛び出しを防止する堰部4bが設けられている。
【0019】前記回転軸2の中心部を貫通して上端部が
ケーシング4内に位置するように設けられた支軸10a
の上端部には、支持体10bが取り付けられている。そ
の支持体10bの一部には円錐状部分10dが形成さ
れ、その円錐状部分10dは、前記筒体6と同芯状に配
置されている。また、前記支持体10bの先端には、ケ
ーシング4の回転による遠心力によってケーシング4の
内周面4aに被処理材が押し付けられてその内周面4a
に形成される被処理材層を押圧し強力な摩擦力を付与す
るための摩擦片9aが、図2に示すように、ケーシング
4の回転方向に適当な間隔(例えば、10mm)を隔て
た状態で、ケーシング4に対して相対回転自在に設けら
れている。また、前記ケーシング4内には、前記被処理
材層から被処理材を掻き取って分散・攪拌させるための
掻取片9bが、図2に示すように、ケーシング4の回転
方向に適当な間隔(例えば、7mm)を隔てた状態で、
ケーシング4に対して相対回転自在に設けられている。
尚、前記摩擦片9aの外周面、及び、前記ケーシング4
の内周面には、ローレット加工によって凹凸が形成され
ている。
【0020】前記摩擦片9aには、ケーシング4との隙
間がケーシング4の回転方向側ほど狭くなるように形成
した傾斜面を持たせてある。また、前記掻取片9bは、
ケーシング4との隙間がケーシング4の回転方向側ほど
広くなり、且つ、その作用面が次第に幅広となるような
楔状又は櫛歯状に形成されている。そして、ケーシング
4と摩擦片9a及び掻取片9bとを相対回転させて、摩
擦片9aによる押圧作用と掻取片9bによる掻取作用と
が、ケーシング4の内周面4aに押し付けられてなる前
記被処理材層に対して行われるようになっている。
【0021】前記支軸8a内には、支持体10b・摩擦
片9a・掻取片9bへ加熱媒体又は冷却媒体を流入させ
る通路11が形成され、その通路11は、ロータリージ
ョイント12によって媒体貯蔵タンク13に接続されて
いる。
【0022】このような本発明装置を用いて、本発明方
法を実施する場合は、被膜付きの粉粒体を被処理材とし
て収容するケーシング4(内径:340mm)が、駆動
装置5によって、適宜回転数(例えば、680rpm)
に回転駆動されるので、その回転に基づく遠心力によっ
て、ケーシング4の内周面4aに前記被処理材の層が形
成され、その被処理材層に摩擦片9aの押圧作用及び掻
取片9bの掻取作用を付与し、且つ、前記被処理材に対
する攪拌作用を付与することがケーシング4内で繰り返
されるようになるので、ケーシング4内において、被処
理材としての粉粒体に摩擦片9a及び掻取片9bが作用
するのみならず、前記粉粒体同士も作用し合うこととな
り、それらの総合作用によって、前記粉粒体表面の被膜
は有効に剥離されたり削り落とされたりする。尚、前記
ケーシング4内での処理温度は、前記通路11への適当
な加熱媒体又は冷却媒体(通常は冷却媒体)の供給によ
り、−20〜150℃(好ましくは、20〜80℃)の
範囲に設定する。このような温度条件においては、粉粒
体を構成する熱可塑性樹脂(即ち、ポリプロピレン系樹
脂)の軟化点(168℃)よりも低くてその熱可塑性樹
脂が軟化・溶融することが回避され、粉粒体自体が低温
脆化して粉粒体自体が粉砕されることが回避されるよう
になり、前記被膜の除去が好ましく行われるようにな
る。また、被処理材の粒径が10mmと適当な大きさで
あるので、剥離された被膜と粉粒体との後行程での分離
が難しくなることもなく、被処理材の攪拌効率が悪くな
ることもなく、被処理材同士の接触効率が悪くなること
もなく、粉粒体から被膜を剥離させる効率が悪くなるこ
ともない。
【0023】尚、前記ケーシング4内にて処理された被
処理材の分離(即ち、粉粒体と被膜の分離)を行うに
は、上述の実施例のように分級器8bを使用する以外に
も、いくつかの実施例が考えられる。例えば、前記被膜
除去後の被処理材をケーシング4からバッチ処理的に排
出し、その被処理材を、篩分け装置(篩網目:3.36
mm)に適宜時間(例えば、10分間)かけて分離して
もよい。
【0024】また、前記ケーシング4内での処理温度
は、被処理材の種類によって有効な範囲が変わるのはい
うまでもない。例えば、フッ化樹脂の一つであるテトラ
ロフルオロエチレンは327℃まで軟化せず、また、飽
和ポリエステルは250℃まで軟化せず、また、ポリイ
ミドは300℃まで軟化しないので、前記処理温度の上
限は、上述した被処理材の種類に応じて、夫々の軟化点
近傍にまで上げることができる。
【0025】また、前記ケーシング4内へ不活性ガスを
供給して、前記粉粒体の被膜除去をケーシング4内の雰
囲気を清浄化した状態にて実施することもできる。
【0026】また、本発明方法は、上述の実施例のよう
に自動車用の樹脂製バンパーの廃品をリサイクルさせる
場合のみならず、各種樹脂や各種金属よりなる粉粒体の
表面に形成された各種被膜を除去する場合においても適
用することができる。
【0027】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に使用する装置を示す縦断面
【図2】図1中のイ−イ線による断面図
【符号の説明】
4 ケーシング 4a 内周面 5 駆動装置 9a 摩擦片 9b 掻取片
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】本発明に係る粉粒体の被膜除去装置(以
下、本発明装置という)は、粉粒体の表面に、前記粉粒
と一体化の状態で存在する被膜を、前記粉粒体から除
去するために、前記被膜付きの粉粒体を被処理材として
収容するケーシングを回転自在に設け、前記ケーシング
内に収容された前記被処理材が遠心力によって前記ケー
シングの内周面に押し付けられるように前記ケーシング
を回転させる駆動装置を設け、前記ケーシング内に摩擦
片及び掻取片を前記内周面に対して相対回転自在に設け
てあることを特徴として備えている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】尚、前記ケーシング4内にて処理された被
処理材の分離(即ち、粉粒体と被膜の分離)を行うに
は、上述の実施例のように分級器8bを使用する以外に
も、いくつかの実施例が考えられる。例えば、前記被膜
除去後の被処理材をケーシング4からバッチ処理的に排
出し、その被処理材を、篩分け装置(篩網目:3.36
mm)に適宜時間(例えば、分間)かけて分離しても
よい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】また、前記ケーシング4内での処理温度
は、被処理材の種類によって有効な範囲が変わるのは
うまでもない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉粒体の表面に、前記粉粒体と一体化の
    状態で存在する被膜を、前記粉粒体から除去する粉粒体
    の被膜除去方法であって、 前記被膜付きの粉粒体を被処理材として収容するケーシ
    ング(4)を回転させることにより、前記被処理材を前
    記ケーシング(4)の内周面(4a)に遠心力で押し付
    け、その押付力によって前記内周面(4a)に形成した
    被処理材層に、前記ケーシング(4)に対して相対回転
    する摩擦片(9a)の押圧作用及び掻取片(9b)の掻
    取作用を付与し、且つ、前記被処理材に対する攪拌作用
    を付与することを繰り返すことにより、前記粉粒体から
    前記被膜を除去する粉粒体の被膜除去方法。
  2. 【請求項2】 粒径:0.05〜20mmの被処理材
    を、前記ケーシング(4)内へ収容する請求項1記載の
    粉粒体の被膜除去方法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂の粉粒体の表面に、硬質の
    塗膜が、前記被膜として存在する被処理材を、前記ケー
    シング(4)内へ収容し、前記ケーシング(4)内での
    処理温度を、前記粉粒体の低温脆化温度よりも高い温度
    から前記粉粒体の軟化点よりも低い温度までの範囲に設
    定する請求項1記載の粉粒体の被膜除去方法。
  4. 【請求項4】 粉粒体の表面に、前記粉粒体と非融着一
    体化の状態で存在する被膜を、前記粉粒体から除去する
    ために、前記被膜付きの粉粒体を被処理材として収容す
    るケーシング(4)を回転自在に設け、前記ケーシング
    (4)内に収容された前記被処理材が遠心力によって前
    記ケーシング(4)の内周面(4a)に押し付けられる
    ように前記ケーシング(4)を回転させる駆動装置
    (5)を設け、前記ケーシング(4)内に摩擦片(9
    a)及び掻取片(9b)を前記内周面(4a)に対して
    相対回転自在に設けてある粉粒体の被膜除去装置。
  5. 【請求項5】 前記摩擦片(9a)の外周面に凹凸を形
    成してある請求項4記載の粉粒体の被膜除去装置。
  6. 【請求項6】 前記ケーシング(4)の内周面に凹凸を
    形成してある請求項4記載の粉粒体の被膜除去装置。
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