JPH0626699U - 自動車用座席のウレタン構造 - Google Patents
自動車用座席のウレタン構造Info
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- JPH0626699U JPH0626699U JP7003492U JP7003492U JPH0626699U JP H0626699 U JPH0626699 U JP H0626699U JP 7003492 U JP7003492 U JP 7003492U JP 7003492 U JP7003492 U JP 7003492U JP H0626699 U JPH0626699 U JP H0626699U
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- Japan
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- urethane
- seat
- woven fabric
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- Pending
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- Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ウレタンパッドとシートフレームとの接触に
よる異音が生じない自動車用座席のウレタン構造を提供
する。 【構成】 シートフレーム2に取り付けられる自動車用
座席のウレタンパッド4のシートフレーム2側に不織布
5を積層する構造において、前記ウレタンパッド4のシ
ートフレーム2に当接する側にフィルム6を付着した不
織布5を一体発泡成形することによりウレタンパッド4
と不織布5の間にフィルム6を介在させる。
よる異音が生じない自動車用座席のウレタン構造を提供
する。 【構成】 シートフレーム2に取り付けられる自動車用
座席のウレタンパッド4のシートフレーム2側に不織布
5を積層する構造において、前記ウレタンパッド4のシ
ートフレーム2に当接する側にフィルム6を付着した不
織布5を一体発泡成形することによりウレタンパッド4
と不織布5の間にフィルム6を介在させる。
Description
【0001】
この考案は、自動車用座席のウレタン構造に関し、特に、シートフレームとシ ートパッドの擦音の発生を防止するための自動車用座席のウレタン構造に関する 。
【0002】
従来、自動車用座席のシートバック11は図3に示すように、左右方向に蛇行 する複数本のS字状バネ13を略方形状のフレーム材12a間にわたして形成さ れたシートバックフレーム12を包むようにウレタンパッド14が取り付けられ て形成されている。
【0003】 この場合、着座する際のウレタンパッド14に対する荷重によりS字状バネ1 3がウレタンパッド14を損傷しないように、またウレタンパッド14自体の剛 性を保持するために、フレーム12側の面に目付けの粗いフェルト15(不織布 )が一体発泡成形により一体化されている。 このフェルト15はウレタンパッド14に接する表面にウレタンが含浸するこ とにより一体成形が可能となっている。
【0004】
しかしながら、ウレタンの発泡成形の際、このフェルト15の内部までウレタ ンが含浸し、フェルト15の反対側表面付近においても発泡成形されてしまう。 この結果、図4に示すようにこの表面付近において硬いウレタン含浸層が形成さ れる。このようなウレタンパッド14がシートバックフレーム12に取り付けら れると、ウレタン含浸層がフレームのS字状バネ13あるいはフレーム材12a と接触することになる。 このため、乗員が着座して移動中に発生する振動により、ウレタン含浸層とフ レーム12等とが擦れることによる特有の異音が発生してしまい、非常に耳障り であった。 そこで、本考案では、ウレタンパッドとシートフレームとの接触による異音が 生じない自動車用座席のウレタン構造を提供することを目的とする。
【0005】
上記課題を解決するための技術的手段として本考案では、フレームに取り付け られる自動車用座席のウレタンパッドのシートフレーム側に不織布を積層する構 造において、前記ウレタンパッドのシートフレームに当接する側にフィルムを付 着した不織布を一体発泡成形することによりウレタンパッドと不織布の間にフィ ルムを介在させることによりウレタンの不織布側への含浸を防止する構成とした 自動車用座席のウレタン構造を手段とする。
【0006】
上記の構成としたことにより、フィルム付きの不織布の当該フィルム側にウレ タンパッドを一体発泡成形することにより、ウレタンの不織布への含浸を防止し て、ウレタンパッドの保護、剛性付与とともに、不織布におけるウレタン含浸層 の形成を防止することができる。
【0007】
以下に、本考案の一実施例を図1及び図2にしたがって説明する。 図1には本考案のシートバック1の一部破断斜視図が示されている。 シートバックフレーム2は従来と同様、シートバック1の外形に沿うようなほ ぼ方形状のパイプで枠状のフレーム材2aと、クッション材3として複数本のジ グザグ状のS字状バネが左右のフレーム材2a間に渡されてシートバックに与え られる荷重を受け、良好なクッション性を付与することができるように形成され ている。 なお、シートバックフレーム2は図1に示すものの他、フレーム材2aとして 周知のプレス構造やワイヤー構造のものも含むものとし、クッション材3として はS字状バネの他、ファームドワイヤやコイルバネを含むものとする。
【0008】 発泡成形型は、図示しないが従来と同様、成形凹部を有する下型と成形凸部を 有する上型とから形成されている。 下型の成形凹部と上型の成形凸部とにより、型閉じされた際に、成形しようと するシートバックパッド4の外形形状に一致する空間を形成可能になっている。
【0009】 また、シートバックパッド4の裏面に裏打ち状に一体成形される不織布は、い わゆるニードルパンチカーペット5である。このニードルパンチカーペット5は ニードルパンチ方式によって成形される不織布であって、ニードルによるパンチ ングによって細かい繊維を絡ませてマット状に形成し、さらに繊維相互を接着固 定して布状に形成されたものである。フェルトなどの不織布に比較すると一般に 目付けが細かく、厚みも薄いものが多い。通常、このようなニードルパンチカー ペット5の裏面には樹脂製のフィルムを付けて成形性、形状保持性、遮音性が付 与されている。このため、車両用のカーペットに多く使用されているものである 。 本実施例においては、このニードルパンチカーペット5の裏面には所定の厚み のウレタン製のフィルム6(本例においては厚み約15μm)がラミネートされ た後、所定の形状に裁断されている。
【0010】 次に、シートバック1の成形方法について説明する。 まず、下型の成形凹部に所定量のウレタン原液が注入され、上型の成形凸部に は予め所定の形状に裁断されたニードルパンチカーペット5(ウレタンフィルム 6付きの)がその裏面であるウレタンフィルム6側を成形凹部側に向けて取り付 けられる。
【0011】 この後、型閉じされて所定の条件下、ウレタン原液が発泡されて成形空間に一 致する形状のシートバックパッド4が成形される。この際、ウレタンは発泡と同 時にニードルパンチカーペット5の裏面のウレタンフィルム6と馴染んで、かつ ウレタンフィルム6より上方のニードルパンチカーペット5には含浸することな く一体状に発泡成形される。
【0012】 所定の時間経過後に、ニードルパンチカーペット5が一体状に裏打ちされたシ ートバックパッド4が型から取り出される。上記の手順を繰り返すことにより、 同様のシートバックパッド4を成形することができる。
【0013】 さて、このように成形されたシートバックパッド4がシートバックフレーム2 に取り付けられた状態の斜視図が図1に示されている。成形されたシートバック パッド4のニードルパンチカーペット5側にシートバックフレーム2が包まれる ようにして取り付けられ一体化されている。シートバックパッド4の裏面のニー ドルパンチカーペット5が直接フレーム材2a及びクッション材3に接触されて いる。 しかし、このシートバック1の図1の丸印部分の拡大図である図2に示すよう に、発泡されたウレタンはニードルパンチカーペット5の裏面にラミネートされ たウレタンフィルム6により遮断されて、ニードルパンチカーペット5側には含 浸されない。したがって、従来と違って、ニードルパンチカーペット5内に硬い ウレタン含浸層が形成されることはない。
【0014】 すなわち、ウレタンフィルム6がラミネートされた2層構造のニードルパンチ カーペット5を使用することにより、ウレタン発泡後もニードルパンチカーペッ ト5は本来のニードルパンチカーペットの柔軟な素材特性を保持しており、着座 時の荷重によってフレーム材2aあるいはS字状バネ3等との強い接触・摩擦に よっても擦れ音が発生せず、走行中に乗員に不快感を与えない。 また、特にニードルパンチカーペット5は通常従来の粗フェルトよりも目付け も細かくかつウレタンフィルム6がラミネートされているため、ウレタン発泡金 型の上型の成形凸部に馴染みやすく、セットが容易であり生産性が向上する。 さらに、ウレタンの過剰な含浸を防止することができるように不織布を改善す る必要もない。
【0015】 なお、本例ではニードルパンチカーペット5を使用したが、これに限定するも のではない。ウレタンの含浸防止機能を有する樹脂製を付着可能な不織布であっ て、シートバックパッド4の保護及び剛性付与可能であってフレーム2等と接触 しても異音が発生しないものであればよい。 また、含浸防止フィルムもウレタン製に限定することはなく、不織布に裏打ち 可能であってウレタンが不織布に硬い含浸層を形成しないようにウレタンの含浸 を防止し、かつウレタンの発泡により一体状に成形されるものであればよい。
【0016】 さらに、本例においてはシートバック1について説明したが、本例に限定する ものではなく、本ウレタン構造はウレタン発泡成形によりシートクッションパッ ドを一体成形する場合にもシートクッションフレームとの関係において同様の異 音防止効果を奏することができる。
【0017】
以上説明したように、本考案によれば、自動車用座席の発泡シートバックパッ ドのシートフレーム側に、裏面に樹脂性の含浸防止フィルムが付着された不織布 を一体成形することにより、ウレタン発泡時のウレタンの不織布への含浸を排除 して、不織布においての固いウレタン含浸層の形成を防止することができる。こ のため、シートバックに荷重が加わった際にシートバックフレームと含浸層との 強い接触による耳触りな擦れ音の発生を防止することができ、良好な乗り心地を 提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シートバックの一部破断斜視図である。
【図2】シートバックパッドとニードルパンチカーペッ
トの積層構造を示す図1の丸印部分の拡大図である。
トの積層構造を示す図1の丸印部分の拡大図である。
【図3】従来のシートバックの一部破断斜視図である。
【図4】図3の丸印部分の拡大図である。
2…シートフレーム(シートバックフレーム) 4…ウレタンパッド(シートバックパッド) 5…不織布(ニードルパンチカーペット) 6…フィルム(ウレタンフィルム)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:04 B29L 31:58 4F
Claims (1)
- 【請求項1】 シートフレームに取り付けられる自動車
用座席のウレタンパッドのシートフレーム側に不織布を
積層する構造において、 前記ウレタンパッドのシートフレームに当接する側にフ
ィルムを付着した不織布を一体発泡成形することにより
ウレタンパッドと不織布の間にフィルムを介在させるこ
とによりウレタンの不織布側への含浸を防止する構成と
した自動車用座席のウレタン構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7003492U JPH0626699U (ja) | 1992-09-10 | 1992-09-10 | 自動車用座席のウレタン構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7003492U JPH0626699U (ja) | 1992-09-10 | 1992-09-10 | 自動車用座席のウレタン構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0626699U true JPH0626699U (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=13419911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7003492U Pending JPH0626699U (ja) | 1992-09-10 | 1992-09-10 | 自動車用座席のウレタン構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0626699U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018140691A (ja) * | 2017-02-27 | 2018-09-13 | 株式会社タチエス | 車両用シートのヘッドレスト |
CN113226692A (zh) * | 2018-11-26 | 2021-08-06 | 特斯卡法国公司 | 制作机动车辆座椅衬垫的制作方法 |
-
1992
- 1992-09-10 JP JP7003492U patent/JPH0626699U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018140691A (ja) * | 2017-02-27 | 2018-09-13 | 株式会社タチエス | 車両用シートのヘッドレスト |
CN113226692A (zh) * | 2018-11-26 | 2021-08-06 | 特斯卡法国公司 | 制作机动车辆座椅衬垫的制作方法 |
CN113226692B (zh) * | 2018-11-26 | 2023-12-01 | 特斯卡法国公司 | 制作机动车辆座椅衬垫的制作方法 |
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