JPH06263097A - 航空機エンジン支持装置 - Google Patents
航空機エンジン支持装置Info
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- JPH06263097A JPH06263097A JP5050565A JP5056593A JPH06263097A JP H06263097 A JPH06263097 A JP H06263097A JP 5050565 A JP5050565 A JP 5050565A JP 5056593 A JP5056593 A JP 5056593A JP H06263097 A JPH06263097 A JP H06263097A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低速(亜音速)から高速(超音速)に至る広
い範囲にわたって、航空機の空力特性を最適な状態に維
持する。 【構成】 その一端が翼の下面に取付けられその他端が
エンジンに取付けられた前後一対のパンタグラフ、及び
各パンタグラフに設けられた上下方向に伸縮するアクチ
ュエータからなるパイロンによって上記エンジンを吊り
下げ支持する。
い範囲にわたって、航空機の空力特性を最適な状態に維
持する。 【構成】 その一端が翼の下面に取付けられその他端が
エンジンに取付けられた前後一対のパンタグラフ、及び
各パンタグラフに設けられた上下方向に伸縮するアクチ
ュエータからなるパイロンによって上記エンジンを吊り
下げ支持する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は航空機の機体に対するエ
ンジンの取付装置に関するものである。
ンジンの取付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9〜図11はそれぞれ形の異る従来の
航空機の二面図であり、各図において、(a)は正面
図、(b)は側面図である。図9は曲型的な亜音速機、
図10及び図11は曲型的な超音速機を示すものであ
る。各図において、1はエンジン、2は翼、3はパイロ
ン、4は胴体である。
航空機の二面図であり、各図において、(a)は正面
図、(b)は側面図である。図9は曲型的な亜音速機、
図10及び図11は曲型的な超音速機を示すものであ
る。各図において、1はエンジン、2は翼、3はパイロ
ン、4は胴体である。
【0003】従来の航空機においては、エンジンは、亜
音速機の場合はパイロンによって翼の下側等に、超音速
機の場合は胴体または翼に直接取付けられ、いずれの場
合もエンジンは固定されている。
音速機の場合はパイロンによって翼の下側等に、超音速
機の場合は胴体または翼に直接取付けられ、いずれの場
合もエンジンは固定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の航空機において
は、エンジンは、目的とする速度域において最適な位置
に取付けられるので、設計に際しては、目的とする速度
域以外の速度域における空力特性は犠牲にされていた。
すなわち、従来の技術においては、低速(亜音速)域か
ら高速(超音速)域までを通した全域にわたっての空力
特性の最適化がなされていなかった。なお上記「空力特
性の最適化」とは、空気抵抗の最小化、速度最大化、揚
力最大化、大迎角で失速しないこと等を指すものであ
る。
は、エンジンは、目的とする速度域において最適な位置
に取付けられるので、設計に際しては、目的とする速度
域以外の速度域における空力特性は犠牲にされていた。
すなわち、従来の技術においては、低速(亜音速)域か
ら高速(超音速)域までを通した全域にわたっての空力
特性の最適化がなされていなかった。なお上記「空力特
性の最適化」とは、空気抵抗の最小化、速度最大化、揚
力最大化、大迎角で失速しないこと等を指すものであ
る。
【0005】また、翼を設計する場合、従来は、速度の
変化があるにもかかわらず、エンジンが常に同一位置に
固定されていたので、フラッタ特性を翼のみにより最適
化する必要があり、このため翼の強度を増す必要が生
じ、それに伴って重量の増加を招いていた。
変化があるにもかかわらず、エンジンが常に同一位置に
固定されていたので、フラッタ特性を翼のみにより最適
化する必要があり、このため翼の強度を増す必要が生
じ、それに伴って重量の増加を招いていた。
【0006】本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、
低速域から高速域までを通した全域にわたって、空力特
性の最適化、および重量増加を伴うことなくフラッタ特
性の最適化を図ることのできるエンジン取付装置を提供
しようとするものである。
低速域から高速域までを通した全域にわたって、空力特
性の最適化、および重量増加を伴うことなくフラッタ特
性の最適化を図ることのできるエンジン取付装置を提供
しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
したものであって、次の特徴を有する航空機エンジン支
持装置に関するものてある。
したものであって、次の特徴を有する航空機エンジン支
持装置に関するものてある。
【0008】(1)その一端が翼の下面に取付けられそ
の他端がエンジンに取付けられた前後一対のパンタグラ
フ、及び各パンタグラフに設けられた上下方向に伸縮す
るアクチュエータからなるパイロンによって上記エンジ
ンを吊り下げ支持すること。
の他端がエンジンに取付けられた前後一対のパンタグラ
フ、及び各パンタグラフに設けられた上下方向に伸縮す
るアクチュエータからなるパイロンによって上記エンジ
ンを吊り下げ支持すること。
【0009】(2)一対の部分からなりその対向面にラ
ックが設けられ翼の下面において翼の長手方向に互いに
平行に設けられた複数のレール、同各レールの対向面の
間において互いに噛み合いかつそれぞれレールのラック
と噛み合う各一対からなる複数組の歯車、同各歯車に固
定され各歯車と共に回転する回転軸、同回転軸をその下
端部において回転可能に保持するパイロン、及び前記回
転軸を回転駆動する手段からなり、エンジンを吊り下げ
支持すること。
ックが設けられ翼の下面において翼の長手方向に互いに
平行に設けられた複数のレール、同各レールの対向面の
間において互いに噛み合いかつそれぞれレールのラック
と噛み合う各一対からなる複数組の歯車、同各歯車に固
定され各歯車と共に回転する回転軸、同回転軸をその下
端部において回転可能に保持するパイロン、及び前記回
転軸を回転駆動する手段からなり、エンジンを吊り下げ
支持すること。
【0010】(3)一対の部分からなりその対向面にラ
ックが設けられ翼の下面において機軸方向に互いに平行
に設けられた複数のレール、同各レールの対向面の間に
おいて互いに噛み合いかつそれぞれレールのラックと噛
み合う各一対からなる複数組の歯車、同各歯車に固定さ
れ各歯車と共に回転する回転軸、同回転軸をその下端部
において回転可能に保持するパイロン、及び前記回転軸
を回転駆動する手段からなり、エンジンを吊り下げ支持
すること。
ックが設けられ翼の下面において機軸方向に互いに平行
に設けられた複数のレール、同各レールの対向面の間に
おいて互いに噛み合いかつそれぞれレールのラックと噛
み合う各一対からなる複数組の歯車、同各歯車に固定さ
れ各歯車と共に回転する回転軸、同回転軸をその下端部
において回転可能に保持するパイロン、及び前記回転軸
を回転駆動する手段からなり、エンジンを吊り下げ支持
すること。
【0011】(4)パイロン、同パイロンに固定され同
パイロンから上方へ伸び翼の下面の雌ネジに回動可能に
嵌装された雄ネジ、及び同雄ネジを機体に対して回動さ
せる手段からなり、エンジンを吊り下げ支持すること。
パイロンから上方へ伸び翼の下面の雌ネジに回動可能に
嵌装された雄ネジ、及び同雄ネジを機体に対して回動さ
せる手段からなり、エンジンを吊り下げ支持すること。
【0012】(5)機軸方向の中心軸を有するヒンジに
よって翼の下面に回動可能に取り付けられたパイロン
と、上記ヒンジより胴体側の翼下面と上記パイロンとの
間に設けられた伸縮可能な支持棒とからなり、エンジン
を吊り下げ支持すること。
よって翼の下面に回動可能に取り付けられたパイロン
と、上記ヒンジより胴体側の翼下面と上記パイロンとの
間に設けられた伸縮可能な支持棒とからなり、エンジン
を吊り下げ支持すること。
【0013】(6)上記各項に記載の発明のうち、2以
上の発明を組み合わせたこと。
上の発明を組み合わせたこと。
【0014】
【作用】前記(1)項の発明においては、前後のパンタ
グラフを同時に伸縮することによって、エンジンを翼か
ら離したり、近づけたりすることができる。また、前後
のパンタグラフを別々に伸縮させることによって、エン
ジンをピッチ方向に回動させることができる。
グラフを同時に伸縮することによって、エンジンを翼か
ら離したり、近づけたりすることができる。また、前後
のパンタグラフを別々に伸縮させることによって、エン
ジンをピッチ方向に回動させることができる。
【0015】前記(2)項の発明においては、回転軸を
回転駆動することによって、歯車がレールのラックに噛
み合って移動するので、エンジンを翼の長手方向に沿っ
て胴体から遠ざけたり、近づけたりすることができる。
回転駆動することによって、歯車がレールのラックに噛
み合って移動するので、エンジンを翼の長手方向に沿っ
て胴体から遠ざけたり、近づけたりすることができる。
【0016】前記(3)項の発明においては、回転軸を
回転駆動することによって、歯車がレールのラックに噛
み合って移動するので、エンジンを機軸方向に前後移動
させることができる。
回転駆動することによって、歯車がレールのラックに噛
み合って移動するので、エンジンを機軸方向に前後移動
させることができる。
【0017】前記(4)項の発明においては、雄ネジを
機体に対して回動させることによって、エンジンを左右
方向に首振り動作させることができる。
機体に対して回動させることによって、エンジンを左右
方向に首振り動作させることができる。
【0018】前記(5)項の発明においては、支持棒を
伸縮させることによって、エンジンを、翼および胴体か
ら離れた位置と、翼および胴体に近づいた位置との間で
移動させることができる。
伸縮させることによって、エンジンを、翼および胴体か
ら離れた位置と、翼および胴体に近づいた位置との間で
移動させることができる。
【0019】前記(6)項の発明においては、前記
(1)〜(5)項の発明のうちの2以上の発明を組合わ
せることによって、エンジンの位置を自由に変更するこ
とができる。
(1)〜(5)項の発明のうちの2以上の発明を組合わ
せることによって、エンジンの位置を自由に変更するこ
とができる。
【0020】上記のようにエンジンの位置を各種変更す
ることによって、低速から高速に至る広い範囲で航空機
の空力特性および翼のフラッタ特性を最適状態に維持す
ることができる。
ることによって、低速から高速に至る広い範囲で航空機
の空力特性および翼のフラッタ特性を最適状態に維持す
ることができる。
【0021】
第1実施例:図1は本発明の第1実施例に係る航空機の
正面図であり、(a)は低速(亜音速)時の状態、
(b)は高速(超音速)時の状態を示すものである。図
において、1はエンジン、2は翼、3はパイロン、4は
胴体である。
正面図であり、(a)は低速(亜音速)時の状態、
(b)は高速(超音速)時の状態を示すものである。図
において、1はエンジン、2は翼、3はパイロン、4は
胴体である。
【0022】図2は上記実施例におけるパイロン3の機
構説明図であり、5はパンタグラフ、6は同パンタグラ
フの対をなす脚の間に取付けられているアクチュエータ
である。
構説明図であり、5はパンタグラフ、6は同パンタグラ
フの対をなす脚の間に取付けられているアクチュエータ
である。
【0023】本実施例においては、エンジン1を翼2に
取付けるパイロン3を図2に示す様なパンタグラフ型構
造とし、パンタグラフの脚の間にアクチュエータ6を取
付け、それを駆動することにより、エンジン1と翼2の
間隔を図1(a)及び(b)に示す様に変化させる。即
ち、低速(亜音速)時は、アクチュエータ5を伸ばすこ
とによってエンジン1の位置を翼2から離し、逆に高速
(超音速)時はアクチュエータ5を短くすることによっ
てエンジン1を翼2に近付ける。このエンジンの位置は
飛行速度に応じて連続的に制御し、常に空力的に最適な
状態に保つ。これによって、低速から高速の全域に渡る
空力特性の効率を最大化することが可能となる。また、
前後のパンタグラフを独立に操作することによって、エ
ンジンのピッチ方向の角度を変えることができる。これ
によって、低速時に操舵が活かなくなるポストストール
現象を回避し、また低速時の引き起し能力を向上するこ
とができる。
取付けるパイロン3を図2に示す様なパンタグラフ型構
造とし、パンタグラフの脚の間にアクチュエータ6を取
付け、それを駆動することにより、エンジン1と翼2の
間隔を図1(a)及び(b)に示す様に変化させる。即
ち、低速(亜音速)時は、アクチュエータ5を伸ばすこ
とによってエンジン1の位置を翼2から離し、逆に高速
(超音速)時はアクチュエータ5を短くすることによっ
てエンジン1を翼2に近付ける。このエンジンの位置は
飛行速度に応じて連続的に制御し、常に空力的に最適な
状態に保つ。これによって、低速から高速の全域に渡る
空力特性の効率を最大化することが可能となる。また、
前後のパンタグラフを独立に操作することによって、エ
ンジンのピッチ方向の角度を変えることができる。これ
によって、低速時に操舵が活かなくなるポストストール
現象を回避し、また低速時の引き起し能力を向上するこ
とができる。
【0024】第2実施例:図3は本発明の第2実施例に
係る航空機の二面図であり、(a)は正面図、(b)は
下面図である。図において、1はエンジン、2は翼、3
はパイロン、4は胴体、7は翼2の下面の長手方向に設
けられたレールであり、本例では平行な2組のレールが
設けてある。
係る航空機の二面図であり、(a)は正面図、(b)は
下面図である。図において、1はエンジン、2は翼、3
はパイロン、4は胴体、7は翼2の下面の長手方向に設
けられたレールであり、本例では平行な2組のレールが
設けてある。
【0025】図4は上記実施例におけるパイロン3の取
付機構説明図であり、(a)は図3(b)のA−A断面
図、(b)は(a)の部分拡大図、(c)は(b)のB
−B断面図である。図においてレール7は一対の部分か
らなり、向合う内側面にラックが設けてある。8はレー
ル7の対向面の間に設けられている一対の歯車で、この
歯車は互に噛み合うと共に、それぞれの歯車は両側のラ
ックの歯と噛み合っている。各歯車8の中心を貫通し、
歯車に固定されて歯車と共に回転する回転軸9は、パイ
ロン3に回転可能に保持されており、図示していない
が、そのいずれかの端部にこの回転軸9を回転駆動する
手段が設けられている。
付機構説明図であり、(a)は図3(b)のA−A断面
図、(b)は(a)の部分拡大図、(c)は(b)のB
−B断面図である。図においてレール7は一対の部分か
らなり、向合う内側面にラックが設けてある。8はレー
ル7の対向面の間に設けられている一対の歯車で、この
歯車は互に噛み合うと共に、それぞれの歯車は両側のラ
ックの歯と噛み合っている。各歯車8の中心を貫通し、
歯車に固定されて歯車と共に回転する回転軸9は、パイ
ロン3に回転可能に保持されており、図示していない
が、そのいずれかの端部にこの回転軸9を回転駆動する
手段が設けられている。
【0026】本実施例では、エンジン1を取付けるパイ
ロン3に回転軸9を介して歯車8を設け、これを翼下面
に設けたレール7内にはめ込み回転させることによって
パイロン3が翼下面を平行移動する様にしている。尚、
パイロン3は、その時の飛行速度でのフラッタ特性に対
してエンジンが最適な位置となるよう平行移動させられ
る。すなわち、低速飛行時にはエンジンを胴体から遠い
方へ、高速飛行時にはエンジンを胴体に近い方へ移動さ
せる。これによって、全飛行速度域でのフラッタ特性を
最適化することが可能になるので、従来行われていたフ
ラッタ時に備えるための翼強度増加に必要な重量増加は
不要となり、重量軽減が可能となる。尚、高運動性能が
要求される機体の場合では、左右のエンジン間の距離を
小さくすると、機体のロール方向の回転速度を高めるこ
とができる。
ロン3に回転軸9を介して歯車8を設け、これを翼下面
に設けたレール7内にはめ込み回転させることによって
パイロン3が翼下面を平行移動する様にしている。尚、
パイロン3は、その時の飛行速度でのフラッタ特性に対
してエンジンが最適な位置となるよう平行移動させられ
る。すなわち、低速飛行時にはエンジンを胴体から遠い
方へ、高速飛行時にはエンジンを胴体に近い方へ移動さ
せる。これによって、全飛行速度域でのフラッタ特性を
最適化することが可能になるので、従来行われていたフ
ラッタ時に備えるための翼強度増加に必要な重量増加は
不要となり、重量軽減が可能となる。尚、高運動性能が
要求される機体の場合では、左右のエンジン間の距離を
小さくすると、機体のロール方向の回転速度を高めるこ
とができる。
【0027】第3実施例:図5は本発明の第3実施例に
係る航空機の下面図である。図において、7は翼2の下
面に前後方向に伸延するよう設けられたレールである。
本実施例はこのレールに沿ってエンジンを前後に移動で
きるようにしたものである。
係る航空機の下面図である。図において、7は翼2の下
面に前後方向に伸延するよう設けられたレールである。
本実施例はこのレールに沿ってエンジンを前後に移動で
きるようにしたものである。
【0028】図6は上記実施例におけるパイロンの取付
機構説明図であり、(a)は図5のC−C断面図、
(b)は(a)のD−D断面図、(c)は(b)のE−
E断面図である。図においてレール7は一対の部分から
なり、向合う内側面にラックが設けてある。8はレール
7の対向面の間に設けられている一対の歯車で、この歯
車は互いに噛み合うと共に、それぞれの歯車は両側のラ
ックの歯と噛み合っている。各歯車8の中心を貫通し、
歯車に固定されて歯車と共に回転する回転軸9は、パイ
ロン3に回転可能に保持されており、図示していない
が、そいずれかの端部にこの回転軸9を回転駆動する手
段が設けられている。
機構説明図であり、(a)は図5のC−C断面図、
(b)は(a)のD−D断面図、(c)は(b)のE−
E断面図である。図においてレール7は一対の部分から
なり、向合う内側面にラックが設けてある。8はレール
7の対向面の間に設けられている一対の歯車で、この歯
車は互いに噛み合うと共に、それぞれの歯車は両側のラ
ックの歯と噛み合っている。各歯車8の中心を貫通し、
歯車に固定されて歯車と共に回転する回転軸9は、パイ
ロン3に回転可能に保持されており、図示していない
が、そいずれかの端部にこの回転軸9を回転駆動する手
段が設けられている。
【0029】本実施例では、レール7を機軸方向に設
け、そこにパイロン3の歯車8をかみ合わせることによ
り、エンジン1を前後に移動できる様にしている。エン
ジン1の位置は、飛行速度が高速の場合には前方に移動
することによりフラッタ速度を高める。又、低速の場合
には後方に移動させることによってフラッタ速度を下
げ、フラッタ特性を向上することができる。
け、そこにパイロン3の歯車8をかみ合わせることによ
り、エンジン1を前後に移動できる様にしている。エン
ジン1の位置は、飛行速度が高速の場合には前方に移動
することによりフラッタ速度を高める。又、低速の場合
には後方に移動させることによってフラッタ速度を下
げ、フラッタ特性を向上することができる。
【0030】第4実施例:図7は本発明の第4実施例に
関するものであり、(a)は同実施例に係る航空機の下
面図、(b)は同実施例のエンジン取付部の縦断面図で
ある。図において、10はパイロン3に固定され、翼2
の下面に設けられた雌ネジに嵌装されている雄ネジであ
る。図には示していないが、雄ネジ10の端部にエンジ
ン1を翼2に対して回動させる駆動装置が設けられてい
る。
関するものであり、(a)は同実施例に係る航空機の下
面図、(b)は同実施例のエンジン取付部の縦断面図で
ある。図において、10はパイロン3に固定され、翼2
の下面に設けられた雌ネジに嵌装されている雄ネジであ
る。図には示していないが、雄ネジ10の端部にエンジ
ン1を翼2に対して回動させる駆動装置が設けられてい
る。
【0031】本実施例では、エンジン1を固定するパイ
ロン3を翼2に雄ネジ10で取付け、又、その雄ネジを
機軸に対して回転させることにより、エンジン1の方向
を変化させる様にしている。このようにすると、低速時
に操舵が活かなくなるポストストールの問題を、エンジ
ン1の推力方向の変更によって回避することができる。
ロン3を翼2に雄ネジ10で取付け、又、その雄ネジを
機軸に対して回転させることにより、エンジン1の方向
を変化させる様にしている。このようにすると、低速時
に操舵が活かなくなるポストストールの問題を、エンジ
ン1の推力方向の変更によって回避することができる。
【0032】第5実施例:図8は本発明の第5実施例に
係る航空機の正面図である。図において、11は機軸と
平行な中心軸を有するヒンジであり、パイロン3を回動
可能に支持するものである。12は翼2とパイロン3と
の間に設けられた伸縮可能な支持棒であり、その伸縮は
装備された油圧シリンダ等の手段によって行われるもの
である。
係る航空機の正面図である。図において、11は機軸と
平行な中心軸を有するヒンジであり、パイロン3を回動
可能に支持するものである。12は翼2とパイロン3と
の間に設けられた伸縮可能な支持棒であり、その伸縮は
装備された油圧シリンダ等の手段によって行われるもの
である。
【0033】本実施例では、エンジン1を固定するパイ
ロン3を翼2にヒンジ11で取付け、又、長さを変える
ことのできる支持俸12をパイロン3と翼2の間に渡す
ことによって、エンジン1を振り子の様に振れる様にし
ている。これによって、エンジン1と翼2との距離、並
びにエンジン1と機軸との距離を同時に変化させること
ができる。即、第1実施例のエンジン1の垂直方向の動
きと、第2実施例の水平方向の動きが同時に制御でき、
全飛行速度域でのフラッタ特性を最適化することが可能
となり、翼重量の軽減が可能となる。
ロン3を翼2にヒンジ11で取付け、又、長さを変える
ことのできる支持俸12をパイロン3と翼2の間に渡す
ことによって、エンジン1を振り子の様に振れる様にし
ている。これによって、エンジン1と翼2との距離、並
びにエンジン1と機軸との距離を同時に変化させること
ができる。即、第1実施例のエンジン1の垂直方向の動
きと、第2実施例の水平方向の動きが同時に制御でき、
全飛行速度域でのフラッタ特性を最適化することが可能
となり、翼重量の軽減が可能となる。
【0034】以上詳述した各種のエンジン支持装置は単
独で使用可能であるが、これらの装置の支持機構を組合
わせた支持装置を用いることも可能であって、航空機の
空力特性および翼のフラッタ特性を、低速から高速に至
る広い範囲で最適な状態に維持することができる。
独で使用可能であるが、これらの装置の支持機構を組合
わせた支持装置を用いることも可能であって、航空機の
空力特性および翼のフラッタ特性を、低速から高速に至
る広い範囲で最適な状態に維持することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の航空機エンジン支持装置は、 (1)前後一対のパンタグラフと各パンタグラフに設け
られたアクチュエータ。 (2)翼の長手方向に設けられたラックを有するレール
と同レール内に装着された歯車と同歯車を駆動する装
置。 (3)翼の前後方向に設けられたラックを有するレール
と同レール内に装着された歯車と同歯車を駆動する装
置。 (4)パイロンに固定され翼の下面に嵌装された雄ネジ
と同雄ネジを回動させる手段。 (5)機軸方向の中心軸を有するヒンジによって翼に取
付けられたパイロンと伸縮可能な支持俸。 (6)上記各項のうち2以上の手段の組合せ。 等によってエンジンを支持するので、低速から高速に至
る広い範囲で航空機の空力特性および翼のフラッタ特性
を最適な状態に維持することができる。
られたアクチュエータ。 (2)翼の長手方向に設けられたラックを有するレール
と同レール内に装着された歯車と同歯車を駆動する装
置。 (3)翼の前後方向に設けられたラックを有するレール
と同レール内に装着された歯車と同歯車を駆動する装
置。 (4)パイロンに固定され翼の下面に嵌装された雄ネジ
と同雄ネジを回動させる手段。 (5)機軸方向の中心軸を有するヒンジによって翼に取
付けられたパイロンと伸縮可能な支持俸。 (6)上記各項のうち2以上の手段の組合せ。 等によってエンジンを支持するので、低速から高速に至
る広い範囲で航空機の空力特性および翼のフラッタ特性
を最適な状態に維持することができる。
【図1】本発明の第1実施例に係る航空機の正面図であ
り、(a)は低速時の状態、(b)は高速時の状態を示
す。
り、(a)は低速時の状態、(b)は高速時の状態を示
す。
【図2】上記実施例におけるパイロンの機構説明図であ
る。
る。
【図3】本発明の第2実施例に係る航空機の二面図であ
り、(a)は正面図、(b)は下面図である。
り、(a)は正面図、(b)は下面図である。
【図4】上記実施例におけるパイロンの取付機構説明図
であり、(a)は図3(b)のA−A断面図、(b)は
(a)の部分拡大図、(c)は(b)のB−B断面図で
ある。
であり、(a)は図3(b)のA−A断面図、(b)は
(a)の部分拡大図、(c)は(b)のB−B断面図で
ある。
【図5】本発明の第3実施例に係る航空機の下面図であ
る。
る。
【図6】上記実施例におけるパイロンの取付機構説明図
であり、(a)は図5のC−C断面図、(b)は(a)
のD−D断面図、(c)は(b)のE−E断面図であ
る。
であり、(a)は図5のC−C断面図、(b)は(a)
のD−D断面図、(c)は(b)のE−E断面図であ
る。
【図7】本発明の第4実施例に関するものであり、
(a)はこの実施例に係る航空機の下面図、(b)はエ
ンジン取付部の縦断面図である。
(a)はこの実施例に係る航空機の下面図、(b)はエ
ンジン取付部の縦断面図である。
【図8】本発明の第5実施例に係る航空機の正面図であ
る。
る。
【図9】従来の航空機の第1の例の二面図である。
【図10】従来の航空機の第2の例の二面図である。
【図11】従来の航空機の第3の例の二面図である。
1 エンジン 2 翼 3 パイロン 4 胴体 5 パンタグラフ 6 アクチュエータ 7 レール 8 歯車 9 回転軸 10 雄ネジ 11 ヒンジ 12 支持俸
Claims (6)
- 【請求項1】 その一端が翼の下面に取付けられその他
端がエンジンに取付けられた前後一対のパンタグラフ、
及び各パンタグラフに設けられた上下方向に伸縮するア
クチュエータからなるパイロンによって上記エンジンを
吊り下げ支持することを特徴とする航空機エンジン支持
装置。 - 【請求項2】 一対の部分からなりその対向面にラック
が設けられ翼の下面において翼の長手方向に互いに平行
に設けられた複数のレール、同各レールの対向面の間に
おいて互いに噛み合いかつそれぞれレールのラックと噛
み合う各一対からなる複数組の歯車、同各歯車に固定さ
れ各歯車と共に回転する回転軸、同回転軸をその下端部
において回転可能に保持するパイロン、及び前記回転軸
を回転駆動する手段からなり、エンジンを吊り下げ支持
することを特徴とする航空機エンジン支持装置。 - 【請求項3】 一対の部分からなりその対向面にラック
が設けられ翼の下面において機軸方向に互いに平行に設
けられた複数のレール、同各レールの対向面の間におい
て互いに噛み合いかつそれぞれレールのラックと噛み合
う各一対からなる複数組の歯車、同各歯車に固定され各
歯車と共に回転する回転軸、同回転軸をその下端部にお
いて回転可能に保持するパイロン、及び前記回転軸を回
転駆動する手段からなり、エンジンを吊り下げ支持する
ことを特徴とする航空機エンジン支持装置。 - 【請求項4】 パイロン、同パイロンに固定され同パイ
ロンから上方へ伸び翼の下面の雌ネジに回動可能に嵌装
された雄ネジ、及び同雄ネジを機体に対して回動させる
手段からなり、エンジンを吊り下げ支持することを特徴
とする航空機エンジン支持装置。 - 【請求項5】 機軸方向の中心軸を有するヒンジによっ
て翼の下面に回動可能に取り付けられたパイロンと、上
記ヒンジより胴体側の翼下面と上記パイロンとの間に設
けられた伸縮可能な支持棒とからなり、エンジンを吊り
下げ支持することを特徴とする航空機エンジン支持装
置。 - 【請求項6】 上記各請求項に記載の発明のうち、2以
上の発明を組み合わせたことを特徴とする航空機エンジ
ン支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5050565A JPH06263097A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 航空機エンジン支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5050565A JPH06263097A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 航空機エンジン支持装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06263097A true JPH06263097A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=12862532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5050565A Withdrawn JPH06263097A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 航空機エンジン支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06263097A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009509828A (ja) * | 2005-09-27 | 2009-03-12 | エアバス・フランス | 航空機の翼体とエンジンとの間に設けられたエンジン懸架装置 |
JP2009173277A (ja) * | 2008-01-25 | 2009-08-06 | Snecma | マルチフローターボジェットエンジンの航空機への取り付け |
JP2009269493A (ja) * | 2008-05-08 | 2009-11-19 | Yamaha Motor Co Ltd | 無人ヘリコプタ |
CN112776993A (zh) * | 2019-11-05 | 2021-05-11 | 中国航发商用航空发动机有限责任公司 | 一种飞机及其吊挂结构 |
KR20220009092A (ko) * | 2020-07-15 | 2022-01-24 | 한국항공우주산업 주식회사 | 위치 가변형 파일론 |
-
1993
- 1993-03-11 JP JP5050565A patent/JPH06263097A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009509828A (ja) * | 2005-09-27 | 2009-03-12 | エアバス・フランス | 航空機の翼体とエンジンとの間に設けられたエンジン懸架装置 |
JP2009173277A (ja) * | 2008-01-25 | 2009-08-06 | Snecma | マルチフローターボジェットエンジンの航空機への取り付け |
JP2009269493A (ja) * | 2008-05-08 | 2009-11-19 | Yamaha Motor Co Ltd | 無人ヘリコプタ |
CN112776993A (zh) * | 2019-11-05 | 2021-05-11 | 中国航发商用航空发动机有限责任公司 | 一种飞机及其吊挂结构 |
KR20220009092A (ko) * | 2020-07-15 | 2022-01-24 | 한국항공우주산업 주식회사 | 위치 가변형 파일론 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000530 |