JPH06261673A - 肉類の充填方法及びこれに用いるケーシングチューブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 肉類を内周面に非毒性剥離剤層を設けたチュ
ーブ内に充填する方法において、長尺チューブ体の外周
面に非毒性剥離剤層を形成すると共に、このチューブ体
を軸方向に沿って蛇腹状に伸長可能に折り込んだ蛇腹筒
体からなるケーシング用チューブの軸方向一端部をこの
ケーシングチューブの軸方向一端開口部から中空部に挿
入反転させ、かつ該一端部をケーシング用チューブの軸
方向他端開口部から該ケーシングチューブを伸長させな
がら引出し、この引出したチューブに肉類を充填するこ
とを特徴とする肉類の充填方法。 【効果】 本発明によれば、剥離剤を長尺チューブ体の
外周面に塗布できるので、剥離剤を簡単かつ確実にしか
もむらなく均一に塗布し得、従ってハム、ソーセージ等
の肉類をスムーズに充填し、かつ解包装することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ハム、ソーセージ等の
肉類の充填方法及びこれに用いるケーシングチューブに
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ハム、ソーセージ等の肉類は、長
尺チューブ体の内周面にグリセリン等の非毒性剥離剤を
塗布すると共に、これを蛇腹状に伸長可能に折り込み、
シャードした蛇腹筒体からなるケーシングチューブを用
い、このチューブを伸長、引出し、引出したチューブに
充填することが行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、長尺チ
ューブ体の内周面にグリセリンなどの剥離剤を均一に塗
布するのは困難であり、このためしばしば剥離剤がむら
になって塗布され、部分的にハムなどがチューブに固着
するという問題があり、この問題点の解消が要望されて
いた。

【０００４】本発明は上記要望に応えるためになされた
もので、非毒性剥離剤を簡単かつ確実にむらなく均一に
塗布することができ、従ってハム、ソーセージ等の肉類
をスムーズに充填し、かつ解包装することができる肉類
の充填方法及びこれに用いるケーシングチューブを提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
目的を達成するため、肉類を内周面に非毒性剥離剤層を
設けたチューブ内に充填する方法において、長尺チュー
ブ体の外周面に非毒性剥離剤層を形成すると共に、この
チューブ体を軸方向に沿って蛇腹状に伸長可能に折り込
んだ蛇腹筒体からなるケーシング用チューブの軸方向一
端部をこのケーシングチューブの軸方向一端開口部から
中空部に挿入反転させ、かつ該一端部をケーシング用チ
ューブの軸方向他端開口部から該ケーシングチューブを
伸長させながら引出し、この引出したチューブに肉類を
充填することを特徴とする肉類の充填方法を提供する。

【０００６】また、本発明は、かかる方法に使用するケ
ーシングチューブとして、長尺チューブ体の外周面に非
毒性剥離剤層を形成すると共に、このチューブ体を軸方
向に沿って蛇腹状に伸長可能にかつ軸方向一端部を軸方
向一端開口部から中空部に挿入反転させ、該一端部を軸
方向他端開口部から引出し可能に折り込んだ蛇腹筒体か
らなることを特徴とする肉類充填用のケーシングチュー
ブを提供する。

【０００７】

【作用】本発明によれば、長尺チューブ体を軸方向に沿
って蛇腹状に伸長可能に折り込んだ蛇腹筒体からなるケ
ーシング用チューブの軸方向一端部をこのケーシングチ
ューブの軸方向一端開口部から中空部に挿入反転させ、
かつ該一端部をケーシング用チューブの軸方向他端開口
部から該ケーシングチューブを伸長させながら引出し、
この引出したチューブに肉類を充填するようにしたの
で、上記長尺チューブ体の外周面が肉類を充填する際に
反転して内周面となり、このため長尺チューブ体を蛇腹
状に折り込む際に長尺チューブ体外周面にグリセリン等
の非毒性剥離剤を塗布することにより、肉類充填時にこ
の剥離剤を介してチューブに肉類が充填される。

【０００８】この場合、長尺チューブ体外周面に対する
剥離剤の塗布は簡単かつ確実に、しかもむらなく均一に
行うことができるので、肉類充填、その解包装に際し
て、チューブ内周面に肉類が部分的に固着する不都合が
確実に回避される。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例につき図面を参照し
て説明する。図１は本発明のケーシングチューブの一実
施例を示すもので、このケーシングチューブ１は、図に
２示す長尺チューブ体２の外周面に浸漬塗り、スプレー
塗りなどの適宜な手段でグリセリン等の非毒性剥離剤を
塗布し、剥離剤層３を形成すると共に、常法に従って軸
方向に沿って蛇腹状に伸長可能に折り込み、シャードす
ることにより、蛇腹筒体に形成されてなるものである。

【００１０】このケーシングチューブ１を用いてハム、
ソーセージ等の肉類を充填する場合は、図３に示したよ
うに、ケーシングチューブ１の軸方向一端部を該チュー
ブ１の軸方向一端開口部からチューブ１の中空部内に反
転挿入すると共に、チューブ１を伸長させながらチュー
ブ１の他端開口部から引き出し、この引き出したチュー
ブ１に常法に従って肉類を充填する。

【００１１】この実施例によれば、剥離剤を長尺チュー
ブ体２の外周面に塗布すればよいので、剥離剤を簡単か
つ確実に、むらなく均一に塗布し得ると共に、この剥離
剤が塗布されたチューブの外周面が反転し、内周面とな
って肉類が充填されるので、肉類の充填がスムーズに行
われると共に、容易に解包装することができるものであ
る。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば、剥離剤を長尺チューブ
体の外周面に塗布できるので、剥離剤を簡単かつ確実に
しかもむらなく均一に塗布し得、従ってハム、ソーセー
ジ等の肉類をスムーズに充填し、かつ解包装することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のケーシングチューブの一実施例を示す
斜視図である。

【図２】同ケーシングチューブの製作に用いる長尺チュ
ーブ体の部分断面図である。

【図３】同ケーシングチューブを用いる肉類充填方法を
説明する断面図である。

【符号の説明】

１ ケーシングチューブ ２ 長尺チューブ体 ３ 非毒性剥離剤層

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 肉類を内周面に非毒性剥離剤層を設けた
   チューブ内に充填する方法において、長尺チューブ体の
   外周面に非毒性剥離剤層を形成すると共に、このチュー
   ブ体を軸方向に沿って蛇腹状に伸長可能に折り込んだ蛇
   腹筒体からなるケーシング用チューブの軸方向一端部を
   このケーシングチューブの軸方向一端開口部から中空部
   に挿入反転させ、かつ該一端部をケーシング用チューブ
   の軸方向他端開口部から該ケーシングチューブを伸長さ
   せながら引出し、この引出したチューブに肉類を充填す
   ることを特徴とする肉類の充填方法。
2. 【請求項２】 長尺チューブ体の外周面に非毒性剥離剤
   層を形成すると共に、このチューブ体を軸方向に沿って
   蛇腹状に伸長可能にかつ軸方向一端部を軸方向一端開口
   部から中空部に挿入反転させ、該一端部を軸方向他端開
   口部から引出し可能に折り込んだ蛇腹筒体からなること
   を特徴とする肉類充填用のケーシングチューブ。