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JPH0625321B2 - 金属容器被覆組成物及びその製造方法 - Google Patents

金属容器被覆組成物及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0625321B2
JPH0625321B2 JP894485A JP894485A JPH0625321B2 JP H0625321 B2 JPH0625321 B2 JP H0625321B2 JP 894485 A JP894485 A JP 894485A JP 894485 A JP894485 A JP 894485A JP H0625321 B2 JPH0625321 B2 JP H0625321B2
Authority
JP
Japan
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weight
polymerization
vinyl chloride
ethylene
emulsion
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Expired - Lifetime
Application number
JP894485A
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English (en)
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JPS60221468A (ja
Inventor
ジヨン・ジエネロツソ・ヤコビーロ
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Air Products and Chemicals Inc
Original Assignee
Air Products and Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Air Products and Chemicals Inc filed Critical Air Products and Chemicals Inc
Publication of JPS60221468A publication Critical patent/JPS60221468A/ja
Publication of JPH0625321B2 publication Critical patent/JPH0625321B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F214/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F214/02Monomers containing chlorine
    • C08F214/04Monomers containing two carbon atoms
    • C08F214/06Vinyl chloride
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D127/00Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D127/02Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C09D127/04Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing chlorine atoms
    • C09D127/06Homopolymers or copolymers of vinyl chloride

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  • Materials Engineering (AREA)
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塩化ビニル−エチレン共重合体エマルジヨン
及びそのようなエマルジヨンを含有する金属容器被覆組
成物に関する。
〔従来の技術〕
乳化剤又は保護コロイドとしてポリビニルアルコール又
はヒドロキシエチルセルロースの如きセルロース類を用
いるエマルジヨン重合法は、接着剤、結合剤及び被覆剤
として広く使用されるエマルジヨン重合体生成物をつく
り出す。かかる生成物は、貧弱な耐水性をもつことが歴
史的に知られており、一般に、基質に対しては、水にさ
らされて接着強度が低下し、“ブラツシング(blushin
g)”として特徴的に知られた白化現象を伴うことが明ら
かにされている。この貧弱な水抵抗性ゆえに、水と接触
するような、例えば缶の内面コートの如き被覆剤とし
て、ポリビニルアルコールやセルロース類の存在下で調
製された重合体類を使用することは禁止された。
この感水性を克服するために、重合体被膜のポリビニル
アルコールと反応して、水不溶性を付与する架橋剤類が
加えられた。しかし、かくして形成される被覆は、まだ
水にさらされると望ましくない白化現象(ブラツシン
グ)があらわれる。米国特許第2,843,562号に
は、少なくとも2個のオレフイン性不飽和を含有する架
橋性単量体の少量をポリビニルアルコールと塩化ビニル
のグラフト共重合体に導入して、感水性を克服する試み
が記載されている。
本発明者は、耐水性を増大させる重合体被覆を生成する
重合体エマルジヨンが、少なくとも1種のエチレン性不
飽和単量体を、塩を含まない水性媒体中で水性エマルジ
ヨン重合することによつて調製されることを知つてい
る。塩のない水性媒体は、保護コロイドとしてポリビニ
ルアルコールを含有し、また酸化剤としてのハイドロジ
ンパーオキシド又は有機パーオキシ化合物と有機還元剤
とから成るレドツクス系を含有する。この技術が、ポリ
ビニルアルコール3〜10重量%のレベルを含む典型的な
重合技法を用いて塩化ビニル−エチレン共重合体エマル
ジヨン類の調製に適用されるときは、安定な共重合体エ
マルジヨンは容易に得られない。更に、エチレンの溶解
度に関連して、エチレン圧が重合反応の間に制御し得な
いほどに上昇する他の困難性がある。
米国特許第3,399,157号は、重合の開始に先立
つて、反応混合物に乳化剤の所望量の一部のみを加え、
重合完結後の反応混合物に第2の残量を加えることによ
るエチレン/塩化ビニルラテツクス類の安定性の改善を
教えている。
米国特許第3,501,440号は、実施例5及び参考
例5〜6において、エチレン臨界温度と60℃の間の反
応温度で且つ重合の間、反応容器から過剰のエチレンを
抜き取ることによる実質的に一定に保たれたエチレン圧
下でのエチレンと塩化ビニルとの共重合において、保護
コロイドとしてポリビニルアルコールを使用することを
記載している。
米国特許第3,642,740号は、乳化剤系として、
硫酸化されたC〜C18脂肪アルコールのアルカリ金
属塩、牛脂脂肪アルコール又はエポキシ化された不飽和
脂肪酸油、及び複雑な有機りん酸エステル又は塩誘導体
を用いる水性エマルジヨン中で、塩化ビニルの単独−及
び共重合体類を調製しうることを記載している。実施例
1には、モールデイングペーストレジン生成物の調製に
用いられるエマルジヨンが重合体シードラテツクスの調
製を含むことが示されている。
米国特許第3,689,447号には、エチレンと塩化
ビニルの耐熱性共重合体類が、水溶性の過硫酸塩類又は
パーオキシジホスフエート類により約50〜85℃で熱
活性化された重合開始と共に、エマルジヨン重合用の水
性組成物中にシードラテツクスを用いることによつて調
製されることが記載されている。そのシードラテツクス
は、重合しうるエチレン性不飽和化合物のエマルジョン
重合によつて調製される。そのシードラテツクスは、前
もつて別個の容器で調製され、次いで、水性組成物にい
くつかに分けて導入される。シードラテツクスは、反応
器がエチレンで加圧される前に、選択的に、そこで水性
組成物のすべて又は一部としてつくられる。
米国特許第3,725,367号には、シードラテツク
スが分散相を形成し、有機単量体系が連続相を形成する
過剰量の有機溶剤可溶性触媒を含有するシードラテツク
スを有機ビニルベースの単量体系に分散させることから
成るビニルをベースとする重合体又は共重合体の製造方
法が記載されている。
米国特許第3,736,303号は、ビニリデンクロラ
イド、電荷状態6の硫黄をもつエチレン性不飽和の硫黄
酸、随意にエチレン性不飽和のカルボン酸並びにシート
ラテツクスを用いて調製された他のエチレン性不飽和単
量体、アスコルビン酸−ハイドロジンパーオキシドレド
ツクス系、及びイオン性緩衝剤と表面活性剤とから成る
ラテツクス組成物を記載している。
米国特許第3,875,130号は、エマルジヨン又は
微細懸濁状の重合によつてつくられたシード生成物の存
在下に、単量体組成物の重合を行う塩化ビニルの単独−
及び共重合体の製造を記載している。
米国特許第4,150,210号は、水溶性開始剤又は
開始剤系及び(1)C12〜C18の直鎖アルキルあるい
はアルケニル表面活性剤;(2)C14〜C20の直鎖ア
ルキル又はアルケニルアルコール;及び(3)C〜C
の直鎖アルキル・スルホサクシネート乳化剤の混合乳化
剤を用いる、塩化ビニルの、あるいは任意には共単量体
類とのエマルジヨン重合一段法を記載している。実施例
には、ハイドロジンパーオキシド−アスコルビン酸レド
ツクス系の使用が示されている。
米国特許第4,189,415号は、保護コロイドとし
てポリビニルアルコールのみを含有する水性の塩化ビニ
ル−酢酸ビニル−エチレン共重合体分散液を記載してい
る。はじめにポリビニルアルコールのすべて又はその一
部のみが導入され、適用されるエチレン圧は一定に保た
れ、また重合温度は10〜85℃、好ましくは20〜5
0℃である。
米国特許第4,331,577号は、単量体混合物を圧
力変化に応じて反応容器に選択的に添加し、反応容器内
の単量体不飽和状態の保持によつて、エチレン含有共重
合体エマルジヨンを製造する方法を記載している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、増大した耐水性及び基質に対する接着性を示
すポリビニルアルコール含有重合体の基質上への被覆を
形成しうる安定な塩化ビニル−エチレン共重合体エマル
ジヨンを提供する。
〔問題点を解決するための手段〕
安定な樹脂エマルジヨンは、約65〜90重量%の塩化
ビニル、約5〜35重量%のエチレンと0〜約10重量
%のオレフイン的に不飽和の共重合性単量体から成る水
性媒体中にコロイド的に分散した共重合体20〜70重
量%を含有し、ガラス転移点約0〜50℃を有する。そ
の共重合体は、分散剤又は乳化剤として約3〜15重量
%のポリビニルアルコールの存在下に、好ましくは実質
的に塩を含まない水性媒体中でのエマルジヨン重合によ
つて調製される。上記重量%の数値は、共重合体に組込
まれる単量体類に基づいている。
本発明に関して、“塩を含まない(salt-free)”という
表現は、実質的にイオン性物質類が存在しないことを意
味し、すなわち固形分に基づいて約0.1重量%未満のイ
オン性物質の存在を意味する。従つて重合を開始し、維
持するためのフリーラジカル発生源は、酸化剤としての
ハイドロジンパーオキサイド又は有機パーオキシ化合物
と有機還元剤から成るレドツクス系であろう。
本発明によれば、重合工程は、 (a)ポリビニルアルコールの実質的すべて及び全塩化ビ
ニル単量体の一部、好ましくは少なくとも5%を含有す
る水性エマルジヨン反応混合物を形成すること、 (b)約5〜35重量%のエチレン含量の共重合体を与え
るのに充分なエチレン圧で反応混合物を加圧すること、 (c)反応混合物にフリーラジカル形成源を添加して重合
を開始させ、重合速度が減少しはじめるまで重合を継続
すること、 (d)反応が、もはや自己進行しなくなるまで重合を続け
ながら、好ましくは、その時間中、実質的に一定の割合
で残りの塩化ビニルを添加すること、及び (e)未反応エチレンを除去し、塩化ビニル遊離単量体含
量を、好ましくは10ppm未満に低減させること を包含する。
樹脂エマルジヨンに加えて、本発明の特定の具体例は、
塩化ビニル−エチレン共重合体エマルジヨンから形成さ
れた重合体フイルムで被覆された金属罐の如き金属容器
であり、金属容器被覆組成物は、そのようなエマルジヨ
ンと架橋剤又は樹脂類を含有する。
本発明の利点は、エマルジヨン重合工程によつて、通常
の共重合技術を用いて製造された共重合体に比べて増大
した安定性を有する塩化ビニル−エチレン共重合体エマ
ルジヨンが提供されることである。
他の利点としては、塩化ビニル−エチレン共重合体エマ
ルジヨンが、特に塩のない(salt-free)媒体中でつくら
れるならば、顕著に改善された耐水性の重合体フイルム
を形成することである。高度の耐水性を与えるために、
一般に用いられる架橋剤を使用する必要がない。更に標
準的塩化ビニル−エチレン生成物に比べて、本発明の共
重合体は、改善された乾燥フイルム引張強度及び木材、
ガラス並びにスチールやアルミニウムのような金属類を
含む各種基質に対する改善された接着性を示す。
本発明による塩化ビニル−エチレン共重合体の安定なエ
マルジヨンは、塩化ビニル約65〜90重量%、好まし
くは約75〜80重量を含有する。共重合反応は、エチ
レン含量約5〜35重量%、好ましくは20〜25重量
%の共重合体を提供するのに充分なエチレン圧下で行わ
れる。一般に、そのようなエチレン含量を与えるために
用いられる圧力は約50〜100atmである。塩化ビニ
ルが約65重量%より少ないと、それに必要なエチレン
圧で処理することが困難であり、塩化ビニルが90重量
%より大きいと安定性が問題になる。
塩化ビニル−エチレン共重合体は、また塩化ビニル及び
エチレンと共重合しうる他のオレフイン性不飽和単量体
類を約10重量%までを含んでいてもよい。そのような
オレフィン性不飽和共単量体類としては、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリレート、メタクリレート、アクリ
ロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−
メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド、N−メチロールアリルカーバメート及びN−イ
ソブチルオキシメチルアクリルアミドが包含される。共
単量体類の好ましい使用量は約1〜5重量%である。
安定なエマルジヨンの調製に用いられる分散剤又は保護
コロイドは、少なくとも1種のポリビニルアルコールで
ある。単一のポリビニルアルコールだけを用いてもよい
が、異なるポリビニルアルコール類を混合して用いるこ
ともできる。実質的にポリビニルアルコールの全量は、
重合開始に先だつて、水性媒体に加えられる。
本発明に好適に用いられるポリビニルアルコールは、一
般に30〜90モル%、好ましくは87〜89モル%加
水分解されたものであり、100〜10,000、好ま
しくは200〜2,500の範囲の重合度を有する。重
合反応に用いられるポリビニルアルコールの量は、単量
体類を基準にして約3〜15重量%、好ましくは4〜1
0重量%であり、その実質的全量は、水性媒体にはじめ
に、すなわち重合の開始に先だつて加えられる。約3重
量%より少ないポリビニルアルコールは、エマルジヨン
凝固を起すので安定な共重合体エマルジヨンを提供する
には不適切であり、一方、ポリビニルアルコールが15
重量%より大きいと、工業的に実用される固形分では粘
度が高くなるので一般に不適切である。少なくとも約3
重量%、好ましくは少なくとも約4重量%のポリビニル
アルコールが重合開始時に反応混合物中に存在するなら
ば、重合の間に反応混合物に追加的量のポリビニルアル
コールを加えることができる。そのような追加的ポリビ
ニルアルコールの添加は安定性を増大しないし、恐らく
共重合体の水抵抗性に逆の悪い影響を与えるであろう。
ポリビニルアルコール約8重量%までを含有する重合処
理には、約2,500より小さい重合度のポリビニルア
ルコールが使用されるべきであり、また約8〜15重量
%を含む場合には、重合度が約1,000より小さいポ
リビニルアルコールが用いられるべきである。
セルロースやヒドロキシアルキルセルロースの如き他の
保護コロイド又はイオン性もしくは非イオン性の表面活
性剤の如き典型的乳化剤は、耐水性はそこなわれるかも
しれないが、ポリビニルアルコールと組合わせて、約等
量までの量、好ましくはポリビニルアルコールに基づい
て50重量%未満で用いられる。
本発明の実施に用いられるレドツクス系のようなフリー
ラジカル源は通常のものであり、通常の量で用いられ
る。重合は、一般に、単量体類の重量に基づいて0.03〜
3重量%の範囲量のレドツクス系で行われる。代表的に
は、レドツクス系の酸化剤又は還元剤のいずれかの全量
又は実質的部分がはじめに導入されて重合は開始され、
他の成分のコントロール添加によつて遂行される。明ら
かに、重合は両成分を同時に計算しながらの添加によつ
てコントロールしてもよい。酸化性成分の例は、過硫酸
アンモン、過硫酸カリウム、過酸化水素及びt−ブチル
ハイドロパーオキシドである。還元性成分の例は、亜硫
酸ナトリウム、メタ酸性亜硫酸ナトリウム及び亜鉛もし
くはナトリウムのホルムアルデヒドスルホキシレートで
ある。
かかる通常のレドツクス系の使用は、安定なエマルジヨ
ンを与え、改善された耐水性、接着性及び引張り硬さを
有する塩化ビニル−エチレン共重合体被覆を与えるが、
塩を含まない水性媒体中で重合するときは、更に高い耐
水性が得られる。従つて、レドツクス系は塩を含まな
い、すなわち酸化剤と還元剤に関する限り非イオン性で
なければならない。
塩のない系のために好適な酸化剤あるいは開始剤は、過
酸化水素と有機パオキシ化合物である。用いられる有機
パーオキシド類の例示としては、t−ブチルヒドロパー
オキシドのようなアルキルヒドロパーオキシド類、ジ−
t−ブチルパーオキシドのようなジアルキルパーオキシ
ド類、過酢酸や過安息香酸のようなパーオキシ酸類、ジ
アセチルパーオキシドやジラウロイルパーオキシドのよ
うなジアシルパーオキシド類、及びt−ブチルパーアセ
テート並びにt−ブチルパーベンゾエートのようなパー
オキシエステル類を挙げることができる。本発明に好ま
しく用いられる酸化剤は過酸化水素である。
本発明の実施に用いられるレドツクス系の還元成分は、
還元糖や他の容易に酸化するポリヒドロキシ化合物のよ
うな非イオン有機物質である。この場合にしばしば用い
られる化合物は、グルコース、レビユロース、ソルボー
ス、転化糖、アスコルビン酸及び好ましい還元剤である
その対称エリソルビン酸、くえん酸等である。他の有用
な有機還元剤は、ヒドロキシアミン類、チオール類、ペ
ンタミン類及び酒石酸を包含する。
安定な塩化ビニル−エチレン共重合体エマルジヨンをつ
くるための好ましいレドツクス触媒系は、過酸化水素と
アスコルビン酸又はエリソルビン酸を含む。
酸化剤は、一般に重合系に入れられる単量体の重量に基
づいて約0.01〜1.0%、好ましくは0.05〜0.5%の量が用
いられる。還元剤は、通常、必要な等量が水性溶液に加
えられる。酸化剤は、たいていの場合、約80℃以下の
温度では、単量体類の重合を迅速に行わせるほど充分急
速に供給しないので、還元剤を重合処方に存在させるこ
とが重要である。
塩のないレドツクス触媒系は、硫酸第一鉄のようなある
種の促進剤を極めて少量含んでいてもよい。そのような
非イオン性物質の少量は、エマルジヨン重合体の耐水性
に逆の影響を与えないであろう。
もちろん、塩のない水性媒を必要とする場合には、特定
のpH範囲を保つための、多くの重合処方にしばしば用
いられるイオン性の緩衝剤の使用は除外される。しか
し、緩衝剤は、塩なし条件が用いられても用いられなく
ても、エマルジヨンの製造には要求されないことが見出
された。従つて、緩衝剤は、望むなら用いてもよい。
本発明の安定な塩化ビニル−エチレン共重合体エマルジ
ヨンを提供する鍵は、特定のエマルジヨン重合手法が用
いられることである。重合反応の温度は、フリーラジカ
ル源の添加速度と熱除去速度によつてコントロールする
ことができる。一般に、単量体類の重合の間は、約55
℃の平均温度に保ち、80℃を大きく超える温度は避け
ることが有利である。0℃のような低い温度が用いられ
るが、経済的には、下限温度は約30℃である。
反応時間は、温度、フリーラジカル源及び重合の所望速
度と反応槽の熱除去容量のような他の可変性のものに依
存する。一般に重合による熱発生が落ち込むまで、すな
わち重合反応がもはや自営しなくなるまで反応を続ける
ことが望ましい。
重合の遂行において、実質的にすべてのポリビニルアル
コールと塩化ビニルの一部を重合容器にはじめに加え、
次いでこれをエチレンで加圧する。最も有利には、重合
する全塩化ビニルの少なくとも約5%、好ましくは少な
くとも15%がはじめに加えられる。塩化ビニルの残部
は、はじめに仕込まれた塩化ビニル単量体が重合速度の
減退によつて明らかにされるように、実質的に減少した
のち、重合槽の過圧を避けるために、重合過程の間、望
ましくは実質的に一定の割合で添加される。安定なエマ
ルジヨンを得るために、そこでプレポリマーを生成させ
ることが必要であるから、塩化ビニルのはじめの仕込み
量は約60%以下であるべきである。
共重合体に入り込むエチレンの量は、その圧力、かきま
ぜ及び添加速度とフリーラジカル発生源の量によつて影
響される。かくして、共重合体のエチレン含量を増大す
るには、一層高い圧力、一層強大なかきまぜ及び一層高
いフリーラジカル源の添加速度と量が用いられる。
具体例として、約55℃の重合温度では、約20〜25
重量%の共重合体を得るのに750〜1000psig[52.
5〜70kg/cm2(ゲージ圧)]の範囲のエチレン圧が必要
であつた。約1000psig[70kg/cm2(ゲージ圧)]よ
り上では、望ましくない圧力上昇を招き、一方750ps
ig[52.5kg/cm2(ゲージ圧)]より低いエチレン圧では
不安定なエマルジヨン生成物をつくる。安定なエマルジ
ヨンをつくるためには、ある量のエチレンをはじめの仕
込み塩化ビニルと重合させることが必要であるようであ
る。もちろん、55℃の重合用のエチレン圧750〜1
000psig52.5〜70kg/cm2(ゲージ圧)の範囲は、用
いられる反応温度によつて変るであろう。
塩化ビニル−エチレン共重合体エマルジヨンの形成工程
は、一般に実質的すべてのポリビニルアルコール分散剤
を含有する水溶液の調製を含んでいる。この水溶液とは
じめの仕込み塩化ビニルが重合容器に加えられ、エチレ
ン圧が所望値まで加えられる。前に述べたように、混合
物は充分にかきまぜられて、塩化ビニルと水相にエチレ
ンを溶解させる。通常、この混合期間中に仕込物は重合
温度にもたらされる。混合は、撹拌器や他の知られた機
構によつてかきまぜることにより行われる。
次に、重合はフリーラジカル発生源の初期量を導入する
ことにより開始される。例えばレドツクス系の酸化剤成
分又は還元剤成分のいずれかがポリビニルアルコールを
含む水性媒体にはじめに加えられ、次いで他のレドツク
ス成分を含んだ塩化ビニルが反応開始のために加えられ
る。反応の開始と共に、ある第3の単量体、すなわちオ
レフイン性不飽和の共重合性単量体の添加もまた増加し
はじめる。重合が開始したのち、プレポリマー反応が、
重合速度が低減することにより明治されて実質的に完結
するまで、重合を継続させるためにフリーラジカル発生
源の遅延添加が採用される。この技術分野ではよく知ら
れているように、重合の割合は、反応混合物と反応容器
ジヤケツトとの間の温度差(△T)をプロツトすること
によつて推定される。△Tが減少しはじめる点は重合速
度の低減に相当する。この点で、残りの塩化ビニルは、
フリーラジカル発生源の添加と共に増量添加され、残り
のオレフイン性不飽和単量体は重合を継続すべく遅延添
加される。“遅延”添加は、成分を連続的又は間欠的
に、好ましくは実質的に均一割合で添加することを意味
する。
約20〜50℃のガラス転移点Tgを有する塩化ビニル
共重合体を調製するときは、重合反応の間、エチレン圧
は排出による減少もなければ、消費されたエチレンの補
充添加による実質的に一定の圧力に保つこともなく、す
なわちエチレンは重合の間は取出されることも加えられ
もしない。むしろ、エチレン圧は増大したり、減少した
り、あるいは一定に保たれ、すなわちなるがまゝにさせ
られ、実際には、シールされた重合容器中のエチレンは
共重合されるにつれて減少する。一たび必要なエチレン
圧が反応容器内に封入されると、エチレンが溶解してい
る塩化ビニルが重合して、あまり容解しない重合体にな
るので、重合開始の短かい期間には、圧は上昇する。は
じめに仕込んだ塩化ビニルが反応し、塩化ビニルの遅延
添加が開始されると圧力は、本質的に、あとの重合期間
は安定し、遂には衰える。この手法は、コントロールで
きないエチレン圧の上昇が回避される。
Tg約0〜20℃を有する共重合体の調製には、補充の
エチレンが適当な圧力の反応槽に要求されよう。補充エ
チレンは、通常、はじめの圧力を保つのに必要な量であ
る。
すでに述べたように、反応は、一般に重合反応がもはや
自己進行しなくなるまで、望ましくは、残留塩化ビニル
が0.5重量%以下となるまで続けられる。反応完結生成
物から存在するエチレンが除去され、次いで、生成物は
雰囲気からはシールされて、共重合体のTg以上の温度
に保たれる。反応混合物はまた、ガス抜き槽に移されて
エチレンが除去される。未反応の塩化ビニル単量体は、
添加酢酸ビニルとの反応によつて低減される。
塩化ビニル−エチレン共重合体をつくるための他の方法
は、まず塩化ビニルとポリビニルアルコール安定剤との
水性エマルジヨンを形成することを包含する。反応槽は
エチレンで加圧され、得られた反応混合物は、約10〜
30℃の温度に調整される。反応は、反応混合物が1時
間あるいはそれ以下、好ましくは30分以内に、45〜
85℃、好ましくは50〜60℃の温度になるような割
合でフリーラジカル源を添加することによつて開始され
る。重合は、重合速度が低減しはじめるまで続けられ
る。次いで、塩化ビニルの大部分が遅延分として反応容
器に加えられる。
本発明の塩化ビニル−エチレン共重合体エマルジヨンの
耐水性は、驚くほど増大するが、その耐水性は、重合体
ポリビニルアルコールのヒドロキシル位を、架橋剤で共
重合体に一体化されると信じられる架橋によつて更に増
大される。ポリビニルアルコールを架橋するための多く
の架橋剤が知られており、それらはホルムアルデヒド及
び他のアルデヒド類、特にグルタールアルデヒドやグリ
オキサールのようなジアルデヒド類;ジメチロール尿
素、テトラブチルチタネート、ビス−3−メトキシルプ
ロピリデン、ペンタエリスリトール;ジアゾニウム及び
テトラゾニウム塩類、ほう酸を包含する。ポリビニルア
ルコールはまた、ラジエーシヨンによつても架橋しう
る。使用される他の架橋剤は、セルロースを架橋するの
に知られたもの、例えばアミン、アミド並びに尿素のN
−メチロール誘導体及びN−メチロールエーテル誘導
体、具体的には、ジメチロールジヒドロキシエチレン尿
素とエチル−N,N−ジメチロールカーバメート;ジグ
リシジルエーテルのようなジエポキシド類;エチレンア
ミン誘導体;ジビニルスルホンとビス−(2−ヒドロキ
シエチル)スルホン;エビクロロヒドリン;ホスゲンと
ジアシド−ジクロライド;及び4,5−ジヒドロキシ−1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノンである。
そのような架橋剤は、代表的には、被覆工程のすぐ前
に、エマルジヨン固形分に基づいて1〜10重量%の範囲
で重合体エマルジヨンに加えられる。りん酸、塩酸、p
−トルエンスルホン酸及び修酸のような酸触媒が重合体
フイルム又はコーテイングの加熱での架橋反応を触るの
にしばしば添加される。
塩化ビニル−エチレン共重合体エマルジヨンは、金属基
質に適用し硬化するとき、耐水性の増大した重合体被覆
を与える容器被覆組成物の調製に使用できる。かかる容
器被覆組成物は、一般に、例えばメラミンホルムアルデ
ヒド、エポキシ、ジアルデヒド、アミン、ジオール、酸
触媒及び有機共溶剤のような当該技術分野でよく知られ
た架橋剤、連結剤及び酸成分を共重合体エマルジヨンに
混合することを包含する。通常の罐被覆組成物は、(a)
約45〜95重量%の共重合体エマルジヨン、(b)固形
分に基づいて約5〜40の重量%の架橋性樹脂、(c)1
0重量%までの有機共溶剤(連結剤)及び、任意に(d)
5重量%までの酸触媒を含有する。実例的容器被覆組成
物は、本発明による塩化ビニル−エチレン共重合体エマ
ルジヨンとサイメル303メラミンホルムアルデヒド9
0/10重量%で、水/ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテルアセテート(90/10重量%)中の固形分
40重量%のものである。これらのホーミユレーシヨン
は、次にスチールやアルミニウムのような金属基質に、
スプレー、浸漬、ロールコーテイングあるいは缶コーテ
イング技術分野でよく知られた他の適用方法によつて適
用され、加熱硬化される。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明の範
囲を限定するものではない。缶被覆のための塩化ビニル
共重合体樹脂の評価に、次のテスト法が用いられた。ブラツシング :ブラツシング(フイルム白化)は、被覆
されたアルミニウムパネルをテスト溶液から取出して直
ぐに観察し、次の尺度を用いて評価した。
評価尺度10−0(10は優秀又は無変化) 10=無白化 8=かすかに白化 6=ちよつとした白化 4=明確 2=強い白 0=はなはだしい、フイルムもち上がる。衝撃耐性 : ASTM D 2794−69鉛筆硬度 : ASTM D 3363−74金属への接着 :ASTM D 3359−78エリクセ
ンタイプ295接着テスターを使用MEK耐性 : MEKで飽和した綿スワブで被覆パネル
を横切つて、その被覆がはがれるまで、又は100回に
なるまで前後にこする。1ラツプは、テストパネルを横
切る1回の前後運動である。
実施例1 実験No.1〜26により各種の塩化ビニル−エチレン共
重合体を、ジヤケツトを備え、タービンブレードをもつ
撹拌系を備えた圧力容器中で重合して製造した。
実験No.1の共重合体の調製においては、次の最初の仕
込みが反応容器に導入された。最初の仕込み a)Ciba-Geigy社から30%水溶液として販売されている
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩。
b)Air Products and chemicals社から販売されている8
7〜89モル%加水分解ポリビニルアルコール。
上記仕込みのpHは、酢酸で4.0〜4.5に調整された。
容器内容物は200rpmでかきまぜ、エチレン(25psi
g[1.75kg/cm2(ゲージ圧)])で3度パージした。次
いで塩化ビニル単量体(240g)を加え、反応槽を5
5℃に加熱し、エチレンで加圧(875psig[61.25kg/
cm2(ゲージ圧)])した。かきまぜを900rpmに増
し、エリソルビン酸の10%水溶液(pH4.5)7m
を反応槽に圧入した。温度と圧力が平衡になつたのち、
過酸化水素1%水溶液で重合を開始した。重合速度が低
下しはじめてから(実質的に全塩化ビニルがエチレンと
重合)、重合温度を55℃に保ちながら、約1.2gの過
酸化水素を1%水溶液として、また活性化剤として2.7
gのエリソルビン酸を用いて、残りの塩化ビニル単量体
(1.415g)を4時間かけて添加した。塩化ビニル単量
体が重合を完結するために加えられたのち、付加的酸化
剤と還元剤が用いられた。全重合のために合計1.67gの
過酸化水素が1%溶液として、また5.0gのエリソルビ
ン酸が用いられた。エチレン圧は補充や取出しをするこ
となく、重合中は“浮遊”させた。エマルジヨンをガス
抜き槽に移し、酢酸ビニル(15g)を加え、次いで水
(50g)に加えたt−ブチルハイドロパーオキシド
(4g)とエリソリビン酸(3g)、硫酸第一鉄アンモ
ニウム(0.2g)及びSequestrine30A(0.8g)を加
えることにより、未反応塩化ビニル単量体を10ppm以
下に減少させた。実験No.1の塩化ビニル−エチレン共
重合体は塩化ビニル83重量%、エチレン17重量%
で、Tgは約30℃であつた。エマルジヨンの固形分は
約55%であつた。
第1表に、実験No.2〜26の各種単量体の量と他の重
合性成分を、それらから得られたエマルジヨンの物理的
データと共に示す。
一般に実験No.2〜26では、上の手順が次のように変
えられた。
重合は、Tg約20〜35℃を有し、缶被覆組成物に好
適な共重合体を提供するために、52℃及び所望エチレ
ン圧、通常875psig[61.25kg/cm2(ゲージ圧)]で
開始された。酸化剤(H)を一定の割合で添加し
て開始すると、重合反応混合物の温度は、この技術では
よく知られているように、反応容器のジヤケツトの熱交
換機能により自動的に保持される55℃に上昇した。こ
れと付随して、圧力は、例えば875psigからほとんど
950psig[61.25からほとんど66.5kg/cm2(ゲージ
圧)]に上昇するであろう。ジヤケツトの温度は開始後
に低下しはじめ、通常、約30分後には、最低、すなわ
ち約40℃になるであろう。約5〜10分して、ジヤケ
ツトの温度は、重合速度の減少しはじめる時に対応し
て、通常上昇しはじめた。ジヤケツト温度が45〜50
℃に達したとき、消費酸化剤の量が記録され、塩化ビニ
ルの遅延添加をはじめた。また、この最初の、あるいは
初期重合工程は、シールされた反応容器内での過剰な未
反応塩化ビニル単量体の形成を回避するものであり、エ
チレン容器圧が容器の圧力限界に接近する可能性を低減
させる。もし塩化ビニル単量体を重合開始から遅延添加
しはじめるならば、反応槽のそれを超えている冷却機能
の結果、容器の限界を超える過剰の圧力上昇を防止する
ように、充分な塩化ビニルとエチレン単量体の反応を行
わせることが要求される。典型的なプラント反応槽は、
そのような条件に耐えるように設計されていない。
三元共重合体がつくられたこれらの実験において、オレ
フイン性不飽和共単量体は重合反応の開始に際し、遅延
状態で添加した。
実験No.2と3の比較は、エチレン−塩化ビニル重合手
法におけるイオン性表面活性剤に代えてポリビニルアル
コールを用いたときの効果を示している。乾燥フイルム
の引張り強さは改善され、アルミニウムに対するフイル
ムの接着は沸とう水に耐える能力によつて示されるよう
に、顕著に改善されている。実験No.4の塩のない系
(還元剤としてナトリウムホルムアルデヒドスルホキシ
レートに代えてエリソルビン酸)を用いて実験No.3を
繰り返すと、耐白化性は改善され、水にさらした後のフ
イルムの強度保持性は、はるかに良好であつた。
実験No.5〜7は、ポリビニルアルコール含量を約6重
量%に増大させたときの効果を示している。No.3を超
えた耐白化性の改善が得られた。実験NO.8において
は、ポリビニルアルコールを更に4重合%加えて全ポリ
ビニルアルコールのレベルを10重量%とすることによ
り、耐白化性の僅かな改善が得られた。
実験No.11〜15は、5%ポリビニルアルコール含有
エチレン−塩化ビニル重合処理に、1、2及び3%のア
クリル酸を加えた効果を示している。それでは、フイル
ムの耐白化性と堅牢性が改善された。実験No.16〜1
8は、1%及び3%のアクリル酸レベルで、ポリビニル
含量を6%に増大した場合の効果を示している。顕著な
白化耐性と沸とう水中のフイルム硬度の改善が証明され
た。
実験No.19と20は、N−含有単量体、すなわちアク
リルアミドとN−イソブトキシメチルアクリルアミドを
もそれぞれ含み、5%のポリビニルアルコール安定化塩
化ビニル−エチレン共重合体を示している。No.19は
良好な耐白化性を示し、No.20は優れた耐白化性と硬
度を示した。更に、MEK摩擦における実質的な改善
が、N−イソブトキシメチルアクリルアミドの自己架橋
性によつて、No.20で得られている。
実験No.21は、重合手法にポリビニルアルコールの部
分遅延添加法を用いた。全ポリビニルアルコール(4.4
g)の15%(0.66g)が重合に先立つてはじめに加え
られ、残りは塩化ビニル単量体と共に反応混合物に遅延
添加された。懸濁タイプの重合体(極めてじやり状)が
得られた。この実験は、重合体を形成する場合、反応媒
体に、少なくとも3重合%、好ましくは4重合%必要で
あることを示している。
実験No.22〜24は、それぞれ750、700及び6
50psig[52.5、49及び45.5kg/cm2(ゲージ圧)]のエ
チレン圧で、エチレンを補給することなしに行われ、得
られた生成物はじやり状のものは少ないが、望ましくな
い高い非促進的沈降値を示した。最高の気に入つた沈降
促進は10%程度であつた。これらの実験は、実験No.
2に記載された手順によつて安定な塩化ビニル−エチレ
ン共重合体エマルジヨンを得るには、エチレンの補充な
しでは、約750psig[52.5kg/cm2(ゲージ圧)]以上
のエチレン圧が必要であることを示している。
実験No.25と26は、大量のレドツクス系が用いられ
るとしても、エチレン圧1100psig[77kg/cm2(ゲー
ジ圧)]で補充なしが望ましいエマルジヨンを与え、一
方エチレン圧1200psig[84kg/cm2(ゲージ圧)]で
補充したものは、制御できない圧力上昇のために、実験
は失敗におわることを教えている。
実施例2 この実施例においては、実施例1からのいくつかの塩化
ビニル−エチレン共重合体エマルジヨンを、アルミニウ
ムパネル上に#8のワイヤロツドで塗布し、380。F
(193.3℃)で10分間硬化させてフイルムを形成し、こ
れに外部から架橋剤を適用したもの及び適用しないもの
についてテストを行つた。得られたデータを第2表に記
載する。そのデータから、本発明のポリビニルアルコー
ル/塩化ビニル−エチレン共重合体と架橋剤の組合せ
が、良好な耐水性と硬度を有する樹脂フイルムを形成し
うる容器被覆組成物を提供することは明らかである。
〔発明の効果〕 本発明による安定なポリビニルアルコール/塩化ビニル
−エチレン共重合体エマルジヨンは、金属表面に、増大
した耐水性、改善された乾燥被膜引張強度及び水にさら
したのちでも、被膜の表面への改善された接着性を有す
る重合体被覆を与える有用な容器被覆組成物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08F 214/06 210:02 220:02)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)塩化ビニル65〜90重量%、エチレン5
    〜35重量%、及びアクリル酸、メタクリル酸、アクリレ
    ート、メタクリレート、アクリロニトリル、アクリルア
    ミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
    ド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロール
    アリルカーバメート並びにN−イソブチルオキシメチル
    アクリルアミドよりなる群から選択される共単量体10重
    量%までから実質的に成り、ポリビニルアルコールを本
    質的に3〜15重量%含む乳化剤系の存在下に単量体類を
    乳化重合することによって調製されたガラス転移点Tg0
    〜50℃を有する塩化ビニル−エチレン共重合体の安定な
    水性エマルジョン45〜95重量%、(b)エマルジョン固形
    分に基づいて5〜40重量%の架橋性樹脂、(c)10重量%
    までの有機共溶剤及び任意に(d)5重量%までの酸触媒
    を含有して成る金属容器被覆組成物。
  2. 【請求項2】共重合体が1〜5重量%の共単量体を含む
    特許請求の範囲第1項の金属容器被覆組成物。
  3. 【請求項3】共重合体が4〜10重量%のポリビニルアル
    コールの存在下でのエマルジョン重合によって調製され
    る特許請求の範囲第2項の金属容器被覆用組成物。
  4. 【請求項4】共重合体が、75〜80重量%の塩化ビニルを
    含み、且つ20〜35℃のガラス転移点を有する特許請求の
    範囲第3項の金属容器被覆組成物。
  5. 【請求項5】共重合体が、4〜10重量%のポリビニルア
    ルコールの存在下でのエマルジョン重合によって調製さ
    れる特許請求の範囲第2項の金属容器被覆組成物。
  6. 【請求項6】共重合体が、75〜80重量%の塩化ビニルを
    含み、且つ20〜35℃のガラス転移点を有する特許請求の
    範囲第5項の金属容器被覆組成物。
  7. 【請求項7】重合が、レドックス系としてハイドロジン
    パーオキシドとアスコルビン酸又はエリソルビン酸を含
    むフリーラジカル発生源を用いて行われる特許請求の範
    囲第1項の金属容器被覆組成物。
  8. 【請求項8】実質的にすべてのポリビニルアルコールと
    使用する塩化ビニル単量体の一部を含有する水性エマル
    ジョン混合物を反応容器中に形成すること、 エチレン含量5〜35重量%をもった共重合体を提供する
    のに充分なエチレン圧で該反応混合物を加圧すること、 フリーラジカル発生源を添加することにより反応混合物
    の重合を開始させ、重合速度が減少しはじめるまで重合
    を継続すること、 (a)その重合反応時間中、残りの塩化ビニルを合計で65
    〜95重量%、アクリル酸、メタクリル酸、アクリレー
    ト、メタクリレート、アクリロニトリル、アクリルアミ
    ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
    ド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロール
    アリルカーバメイト並びにN−イソブチルオキシメチル
    アクリルアミドよりなる群から選択される共単量体を10
    重量%までを加えて、反応がもはや自己進行しなくなる
    まで重合を継続したのち、未反応エチレンガスを除去
    し、エマルジョン中に含まれる遊離塩化ビニル単量体を
    低減させて製造した塩化ビニル65〜90重量%、エチレン
    5〜35重量%及び前記共単量体10重量%までで構成され
    るガラス転移点Tg0〜50℃を有する共重合体の安定なエ
    マルジョン45〜95重量%、 (b)エマルジョン固形分に基づいて架橋性樹脂5〜40重
    量%、 (c)有機共溶剤10重量%まで及び (d)任意に酸触媒5重量%以下、 を混合することを特徴とする金属容器被覆組成物の製造
    方法。
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