JPH06249023A - ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置 - Google Patents
ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置Info
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- JPH06249023A JPH06249023A JP3371393A JP3371393A JPH06249023A JP H06249023 A JPH06249023 A JP H06249023A JP 3371393 A JP3371393 A JP 3371393A JP 3371393 A JP3371393 A JP 3371393A JP H06249023 A JPH06249023 A JP H06249023A
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
Landscapes
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 始動時における燃料噴射量を好適に補正し
て、始動時におけるスモークの発生や始動不良の発生を
確実に阻止する。 【構成】 ECU71は、水温センサ75により検出さ
れた冷却水温度の値が「60℃」以上でない場合、即ち
前回のエンジン停止から時間が経過してエンジン2が冷
えた状態になっている場合には、補正前の始動時噴射量
を補正することなくそのまま補正後の始動時噴射量とす
る。又、ECU71は、冷却水温の値が「60℃」以上
である場合、即ちエンジン停止からそれほど時間が経過
しておらずエンジン2が温かい状態になっている場合に
は、補正前の始動時噴射量に、前回のエンジン運転時に
算出された学習値に基づいて求めた噴射量補正係数を乗
算して、補正後の始動時噴射量を算出する。よって、始
動時における冷却水温の高低に応じて、常に適正な始動
時噴射量制御が行われる。
て、始動時におけるスモークの発生や始動不良の発生を
確実に阻止する。 【構成】 ECU71は、水温センサ75により検出さ
れた冷却水温度の値が「60℃」以上でない場合、即ち
前回のエンジン停止から時間が経過してエンジン2が冷
えた状態になっている場合には、補正前の始動時噴射量
を補正することなくそのまま補正後の始動時噴射量とす
る。又、ECU71は、冷却水温の値が「60℃」以上
である場合、即ちエンジン停止からそれほど時間が経過
しておらずエンジン2が温かい状態になっている場合に
は、補正前の始動時噴射量に、前回のエンジン運転時に
算出された学習値に基づいて求めた噴射量補正係数を乗
算して、補正後の始動時噴射量を算出する。よって、始
動時における冷却水温の高低に応じて、常に適正な始動
時噴射量制御が行われる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動車に適用
されるディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置に関す
るものである。
されるディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ディーゼルエンジンの燃費向
上、好適出力特性の維持及びスモーク発生防止等を図る
べく、各種運転状態に応じて要求される量の燃料を噴射
ポンプから噴射するための種々の燃料噴射量制御が行わ
れている。
上、好適出力特性の維持及びスモーク発生防止等を図る
べく、各種運転状態に応じて要求される量の燃料を噴射
ポンプから噴射するための種々の燃料噴射量制御が行わ
れている。
【0003】ところで、ディーゼルエンジンに燃料とし
て使用される軽油には、温度によってその特性が変化す
るという性質がある。即ち、燃料温度が上昇するに連れ
て動粘度が低下し、燃料の流動性が上昇する。その逆
に、燃料温度が下降するに連れて動粘度が上昇し、燃料
の流動性が低下する。従って、燃料温度の変化に起因し
て燃料性状に変化が生じることにより、燃料噴射ポンプ
の高圧燃料圧送系の隙間からポンプ低圧室側へ燃料が漏
れ、このために実際の噴射量に誤差が生じるという問題
があった。又、燃料温度に起因するこの噴射量誤差は、
エンジン回転数やエンジン負荷等の運転状態の変化や、
エンジンの経年変化等によっても変動するものであっ
た。
て使用される軽油には、温度によってその特性が変化す
るという性質がある。即ち、燃料温度が上昇するに連れ
て動粘度が低下し、燃料の流動性が上昇する。その逆
に、燃料温度が下降するに連れて動粘度が上昇し、燃料
の流動性が低下する。従って、燃料温度の変化に起因し
て燃料性状に変化が生じることにより、燃料噴射ポンプ
の高圧燃料圧送系の隙間からポンプ低圧室側へ燃料が漏
れ、このために実際の噴射量に誤差が生じるという問題
があった。又、燃料温度に起因するこの噴射量誤差は、
エンジン回転数やエンジン負荷等の運転状態の変化や、
エンジンの経年変化等によっても変動するものであっ
た。
【0004】そこで、例えば特開平1−294938号
公報に開示された技術では、燃料温度(燃料流動性)や
運転状態の変化等に起因する噴射量の誤差を補償するた
めに、次のような燃料噴射量制御が行われている。即
ち、アイドルスピードコントロール(ISC)中の安定
した運転状態において、燃焼室に実際に供給される燃料
量に起因する運転状態量の変化特性をISC制御量とし
て算出する。そして、そのISC制御量の学習値と、燃
料噴射量誤差を想定してエンジン回転数に基づいて求め
られた係数とから、燃料の最大噴射量の補正量を算出す
る。そして、この算出された補正量に基づいて、走行状
態における最大噴射量を随時補正するようにしている。
従って、この従来技術においては、燃料性状の変化等に
関わらず、各運転状態に応じて最大噴射量を好適に補正
することができ、ディーゼルエンジンに最も望ましい必
要噴射量を実際に噴射制御することができる。
公報に開示された技術では、燃料温度(燃料流動性)や
運転状態の変化等に起因する噴射量の誤差を補償するた
めに、次のような燃料噴射量制御が行われている。即
ち、アイドルスピードコントロール(ISC)中の安定
した運転状態において、燃焼室に実際に供給される燃料
量に起因する運転状態量の変化特性をISC制御量とし
て算出する。そして、そのISC制御量の学習値と、燃
料噴射量誤差を想定してエンジン回転数に基づいて求め
られた係数とから、燃料の最大噴射量の補正量を算出す
る。そして、この算出された補正量に基づいて、走行状
態における最大噴射量を随時補正するようにしている。
従って、この従来技術においては、燃料性状の変化等に
関わらず、各運転状態に応じて最大噴射量を好適に補正
することができ、ディーゼルエンジンに最も望ましい必
要噴射量を実際に噴射制御することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来公
報の技術は、エンジンの通常運転時における最大噴射量
を補正制御するものであり、始動時における噴射量をも
補正制御できるものではない。即ち、ISC制御量の学
習値はエンジンのアイドル時に随時更新されてメモリに
記憶保持されるものであり、エンジンが停止されると、
最終的に算出された学習値がメモリに記憶保持されるこ
とになる。従って、通常のエンジン運転時とは異なり、
エンジンが冷えた状態となっている始動時に、前回のエ
ンジン運転時に算出された学習値を燃料噴射量の補正量
としてそのまま使用することは、補正に誤差が生じやす
いため適切ではなかった。
報の技術は、エンジンの通常運転時における最大噴射量
を補正制御するものであり、始動時における噴射量をも
補正制御できるものではない。即ち、ISC制御量の学
習値はエンジンのアイドル時に随時更新されてメモリに
記憶保持されるものであり、エンジンが停止されると、
最終的に算出された学習値がメモリに記憶保持されるこ
とになる。従って、通常のエンジン運転時とは異なり、
エンジンが冷えた状態となっている始動時に、前回のエ
ンジン運転時に算出された学習値を燃料噴射量の補正量
としてそのまま使用することは、補正に誤差が生じやす
いため適切ではなかった。
【0006】従って、前記従来技術では、始動時におけ
る噴射量については補正がなされておらず、始動時噴射
量が好適な噴射量からずれるおそれがあった。そのた
め、始動時において、燃料噴射量が必要以上に多くなっ
て燃料の浪費やスモークの発生のおそれが生じたり、燃
料噴射量が不足して始動不良の発生のおそれが生じたり
することがあった。
る噴射量については補正がなされておらず、始動時噴射
量が好適な噴射量からずれるおそれがあった。そのた
め、始動時において、燃料噴射量が必要以上に多くなっ
て燃料の浪費やスモークの発生のおそれが生じたり、燃
料噴射量が不足して始動不良の発生のおそれが生じたり
することがあった。
【0007】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、始動時における燃料噴射量
を好適に補正することが可能で、始動時におけるスモー
クの発生や始動不良の発生を確実に阻止することができ
るディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置を提供する
ことにある。
ものであって、その目的は、始動時における燃料噴射量
を好適に補正することが可能で、始動時におけるスモー
クの発生や始動不良の発生を確実に阻止することができ
るディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては図1に示すように、ディーゼ
ルエンジンM1に燃料噴射を行う燃料噴射手段M2と、
前記ディーゼルエンジンM1の回転数を含む運転状態を
検出する運転状態検出手段M3と、前記運転状態検出手
段M3の検出結果に基づいて、前記ディーゼルエンジン
M1に噴射すべき始動時の燃料噴射量を演算する始動時
噴射量演算手段M4と、前記始動時噴射量演算手段M4
の演算結果に基づいて、前記燃料噴射手段M2を駆動制
御する燃料噴射制御手段M5とを備えたディーゼルエン
ジンの燃料噴射量制御装置において、前記運転状態検出
手段M3の検出結果に基づき、前記ディーゼルエンジン
M1が所定の安定運転状態にあるときの前記ディーゼル
エンジンM1に実際に供給される燃料量に起因する運転
状態量の変化特性を演算する変化特性演算手段M6と、
前記変化特性演算手段M6の演算結果に基づき、燃料噴
射量を補正するための補正値を学習演算する補正値演算
手段M7と、前記補正値演算手段M7の演算結果に基づ
き、前記始動時噴射量演算手段M4により演算される始
動時の燃料噴射量を補正演算する噴射量補正演算手段M
8と、前記ディーゼルエンジンM1を冷却するための冷
却液の温度を検出する冷却液温度検出手段M9と、前記
補正値演算手段M7により演算された補正値を、前記冷
却液温度検出手段M9の検出結果に応じて所定の値に設
定する補正設定手段M10とを備えたものである。
めに、この発明においては図1に示すように、ディーゼ
ルエンジンM1に燃料噴射を行う燃料噴射手段M2と、
前記ディーゼルエンジンM1の回転数を含む運転状態を
検出する運転状態検出手段M3と、前記運転状態検出手
段M3の検出結果に基づいて、前記ディーゼルエンジン
M1に噴射すべき始動時の燃料噴射量を演算する始動時
噴射量演算手段M4と、前記始動時噴射量演算手段M4
の演算結果に基づいて、前記燃料噴射手段M2を駆動制
御する燃料噴射制御手段M5とを備えたディーゼルエン
ジンの燃料噴射量制御装置において、前記運転状態検出
手段M3の検出結果に基づき、前記ディーゼルエンジン
M1が所定の安定運転状態にあるときの前記ディーゼル
エンジンM1に実際に供給される燃料量に起因する運転
状態量の変化特性を演算する変化特性演算手段M6と、
前記変化特性演算手段M6の演算結果に基づき、燃料噴
射量を補正するための補正値を学習演算する補正値演算
手段M7と、前記補正値演算手段M7の演算結果に基づ
き、前記始動時噴射量演算手段M4により演算される始
動時の燃料噴射量を補正演算する噴射量補正演算手段M
8と、前記ディーゼルエンジンM1を冷却するための冷
却液の温度を検出する冷却液温度検出手段M9と、前記
補正値演算手段M7により演算された補正値を、前記冷
却液温度検出手段M9の検出結果に応じて所定の値に設
定する補正設定手段M10とを備えたものである。
【0009】
【作用】上記の構成によれば、図1に示すように、例え
ばディーゼルエンジンM1の始動時において、運転状態
検出手段M3はディーゼルエンジンM1の運転状態を検
出する。又、その検出結果に基づき、始動時噴射量演算
手段M4はディーゼルエンジンM1に噴射すべき始動時
の燃料噴射量を演算する。
ばディーゼルエンジンM1の始動時において、運転状態
検出手段M3はディーゼルエンジンM1の運転状態を検
出する。又、その検出結果に基づき、始動時噴射量演算
手段M4はディーゼルエンジンM1に噴射すべき始動時
の燃料噴射量を演算する。
【0010】尚、変化特性演算手段M6は、運転状態検
出手段M3の検出結果に基づき、ディーゼルエンジンM
1が所定の安定運転状態、例えばアイドル運転状態であ
るときのディーゼルエンジンM1に実際に供給される燃
料量に起因する運転状態量の変化特性を演算する。そし
て、その演算結果に基づき、補正値演算手段M7は、燃
料噴射量を補正するための補正値を学習演算する。
出手段M3の検出結果に基づき、ディーゼルエンジンM
1が所定の安定運転状態、例えばアイドル運転状態であ
るときのディーゼルエンジンM1に実際に供給される燃
料量に起因する運転状態量の変化特性を演算する。そし
て、その演算結果に基づき、補正値演算手段M7は、燃
料噴射量を補正するための補正値を学習演算する。
【0011】又、噴射量補正演算手段M8は、補正値演
算手段M7の演算結果に基づき、始動時噴射量演算手段
M4により演算される始動時の燃料噴射量を補正演算す
る。このとき、冷却液温度検出手段M9は、ディーゼル
エンジンM1を冷却するための冷却液の温度を検出す
る。そして、補正設定手段M10は、前記補正値演算手
段M7により演算された補正値を、冷却液温度検出手段
M9の検出結果に応じて所定の値に設定する。
算手段M7の演算結果に基づき、始動時噴射量演算手段
M4により演算される始動時の燃料噴射量を補正演算す
る。このとき、冷却液温度検出手段M9は、ディーゼル
エンジンM1を冷却するための冷却液の温度を検出す
る。そして、補正設定手段M10は、前記補正値演算手
段M7により演算された補正値を、冷却液温度検出手段
M9の検出結果に応じて所定の値に設定する。
【0012】従って、噴射量補正演算手段M8は、補正
設定手段M10により設定された補正値に基づいて始動
時の燃料噴射量を補正演算することになる。そして、燃
料噴射制御手段M5は、その補正演算された始動時の燃
料噴射量に基づいて燃料噴射手段M2を駆動制御し、デ
ィーゼルエンジンM1への燃料噴射量の制御が行われ
る。
設定手段M10により設定された補正値に基づいて始動
時の燃料噴射量を補正演算することになる。そして、燃
料噴射制御手段M5は、その補正演算された始動時の燃
料噴射量に基づいて燃料噴射手段M2を駆動制御し、デ
ィーゼルエンジンM1への燃料噴射量の制御が行われ
る。
【0013】つまり、補正値演算手段M7により学習演
算される補正値は、例えばアイドル運転状態等のディー
ゼルエンジンM1が所定の安定運転状態であるときに算
出されるものである。従って、ディーゼルエンジンM1
の始動時においては、前回のエンジン運転時に学習演算
された補正値に基づいて、燃料噴射量が補正される。
算される補正値は、例えばアイドル運転状態等のディー
ゼルエンジンM1が所定の安定運転状態であるときに算
出されるものである。従って、ディーゼルエンジンM1
の始動時においては、前回のエンジン運転時に学習演算
された補正値に基づいて、燃料噴射量が補正される。
【0014】このとき、冷却液温度が低い場合、即ち前
回のエンジン停止から時間が経過してディーゼルエンジ
ンM1が冷えた状態になっている場合には、燃料の動粘
度が上昇し流動性が低下するため、燃料噴射量誤差が小
さくなり、実際の燃料噴射量がそれほど低下することが
ない。従って、このような場合には、例えば前回のエン
ジン運転時に学習演算された補正値を小さな値或いは無
いものとして設定して、燃料噴射量が増量補正されるこ
とを阻止する。これにより、始動時における燃料の浪費
やスモークの発生が防止される。
回のエンジン停止から時間が経過してディーゼルエンジ
ンM1が冷えた状態になっている場合には、燃料の動粘
度が上昇し流動性が低下するため、燃料噴射量誤差が小
さくなり、実際の燃料噴射量がそれほど低下することが
ない。従って、このような場合には、例えば前回のエン
ジン運転時に学習演算された補正値を小さな値或いは無
いものとして設定して、燃料噴射量が増量補正されるこ
とを阻止する。これにより、始動時における燃料の浪費
やスモークの発生が防止される。
【0015】又、冷却液温度が高い場合、即ち前回のエ
ンジン停止から時間がそれほど経過しておらずディーゼ
ルエンジンM1が温かい状態になっている場合には、燃
料の動粘度が低下し流動性が上昇するため、燃料噴射量
誤差が大きくなり、実際の燃料噴射量が低下する。従っ
て、このような場合には、例えば前回のエンジン運転時
に学習演算された補正値をそのままの値に設定して、燃
料噴射量を増量補正する。これにより、始動時における
始動不良の発生が防止される。
ンジン停止から時間がそれほど経過しておらずディーゼ
ルエンジンM1が温かい状態になっている場合には、燃
料の動粘度が低下し流動性が上昇するため、燃料噴射量
誤差が大きくなり、実際の燃料噴射量が低下する。従っ
て、このような場合には、例えば前回のエンジン運転時
に学習演算された補正値をそのままの値に設定して、燃
料噴射量を増量補正する。これにより、始動時における
始動不良の発生が防止される。
【0016】このように、冷却液温度の高低に応じて、
前回のエンジン運転時に学習演算された補正値を最適な
値に設定することができるので、始動時噴射量を適正に
補正演算することができ、常に適正な始動時噴射量制御
を行うことができる。
前回のエンジン運転時に学習演算された補正値を最適な
値に設定することができるので、始動時噴射量を適正に
補正演算することができ、常に適正な始動時噴射量制御
を行うことができる。
【0017】
【実施例】以下、この発明のディーゼルエンジンの燃料
噴射量制御装置を自動車に具体化した一実施例を図面に
基いて詳細に説明する。
噴射量制御装置を自動車に具体化した一実施例を図面に
基いて詳細に説明する。
【0018】図2はこの実施例における過給機付ディー
ゼルエンジンの燃料噴射量制御装置を示す概略構成図で
あり、図3はその燃料噴射手段を構成する分配型燃料噴
射ポンプ1を示す断面図である。燃料噴射ポンプ1はデ
ィーゼルエンジン2のクランク軸40にベルト等を介し
て駆動連結されたドライブプーリ3を備えている。そし
て、そのドライブプーリ3の回転によって燃料噴射ポン
プ1が駆動され、ディーゼルエンジン2の各気筒(この
場合は4気筒)毎に設けられた各燃料噴射ノズル4に燃
料が圧送されて燃料噴射を行う。
ゼルエンジンの燃料噴射量制御装置を示す概略構成図で
あり、図3はその燃料噴射手段を構成する分配型燃料噴
射ポンプ1を示す断面図である。燃料噴射ポンプ1はデ
ィーゼルエンジン2のクランク軸40にベルト等を介し
て駆動連結されたドライブプーリ3を備えている。そし
て、そのドライブプーリ3の回転によって燃料噴射ポン
プ1が駆動され、ディーゼルエンジン2の各気筒(この
場合は4気筒)毎に設けられた各燃料噴射ノズル4に燃
料が圧送されて燃料噴射を行う。
【0019】燃料噴射ポンプ1において、ドライブプー
リ3はドライブシャフト5の先端に取付けられている。
又、そのドライブシャフト5の途中には、べーン式ポン
プよりなる燃料フィードポンプ(この図では90度展開
されている)6が設けられている。更に、ドライブシャ
フト5の基端側には円板状のパルサ7が取付けられてい
る。このパルサ7の外周面には、ディーゼルエンジン2
の気筒数と同数の、即ちこの場合4個の切歯が等角度間
隔で形成され、更に各切歯の間には14個ずつ(合計で
56個)の突起が等角度間隔で形成されている。そし
て、ドライブシャフト5の基端部は図示しないカップリ
ングを介してカムプレート8に接続されている。
リ3はドライブシャフト5の先端に取付けられている。
又、そのドライブシャフト5の途中には、べーン式ポン
プよりなる燃料フィードポンプ(この図では90度展開
されている)6が設けられている。更に、ドライブシャ
フト5の基端側には円板状のパルサ7が取付けられてい
る。このパルサ7の外周面には、ディーゼルエンジン2
の気筒数と同数の、即ちこの場合4個の切歯が等角度間
隔で形成され、更に各切歯の間には14個ずつ(合計で
56個)の突起が等角度間隔で形成されている。そし
て、ドライブシャフト5の基端部は図示しないカップリ
ングを介してカムプレート8に接続されている。
【0020】パルサ7とカムプレート8との間には、ロ
ーラリング9が設けられ、同ローラリング9の円周に沿
ってカムプレート8のカムフェイス8aに対向する複数
のカムローラ10が取付けられている。カムフェイス8
aはディーゼルエンジン2の気筒数と同数だけ設けられ
ている。又、カムプレート8はスプリング11によって
常にカムローラ10に付勢係合されている。
ーラリング9が設けられ、同ローラリング9の円周に沿
ってカムプレート8のカムフェイス8aに対向する複数
のカムローラ10が取付けられている。カムフェイス8
aはディーゼルエンジン2の気筒数と同数だけ設けられ
ている。又、カムプレート8はスプリング11によって
常にカムローラ10に付勢係合されている。
【0021】カムプレート8には燃料加圧用プランジャ
12の基端が一体回転可能に取付けられ、それらカムプ
レート8及びプランジャ12がドライブシャフト5の回
転に連動して回転される。即ち、ドライブシャフト5の
回転力がカップリングを介してカムプレート8に伝達さ
れることにより、カムプレート8が回転しながらカムロ
ーラ10に係合して、気筒数と同数だけ図中左右方向へ
往復駆動される。又、この往復運動に伴ってプランジャ
12が回転しながら同方向へ往復駆動される。つまり、
カムプレート8のカムフェイス8aがローラリング9の
カムローラ10に乗り上げる過程でプランジャ12が往
動(リフト)され、その逆にカムフェイス8aがカムロ
ーラ10を乗り下げる過程でプランジャ12が復動され
る。
12の基端が一体回転可能に取付けられ、それらカムプ
レート8及びプランジャ12がドライブシャフト5の回
転に連動して回転される。即ち、ドライブシャフト5の
回転力がカップリングを介してカムプレート8に伝達さ
れることにより、カムプレート8が回転しながらカムロ
ーラ10に係合して、気筒数と同数だけ図中左右方向へ
往復駆動される。又、この往復運動に伴ってプランジャ
12が回転しながら同方向へ往復駆動される。つまり、
カムプレート8のカムフェイス8aがローラリング9の
カムローラ10に乗り上げる過程でプランジャ12が往
動(リフト)され、その逆にカムフェイス8aがカムロ
ーラ10を乗り下げる過程でプランジャ12が復動され
る。
【0022】プランジャ12はポンプハウジング13に
形成されたシリンダ14に嵌挿されており、プランジャ
12の先端面とシリンダ14の底面との間が高圧室15
となっている。又、プランジャ12の先端側外周には、
ディーゼルエンジン2の気筒数と同数の吸入溝16と分
配ポート17が形成されている。又、それら吸入溝16
及び分配ポート17に対応して、ポンプハウジング13
には分配通路18及び吸入ポート19が形成さている。
形成されたシリンダ14に嵌挿されており、プランジャ
12の先端面とシリンダ14の底面との間が高圧室15
となっている。又、プランジャ12の先端側外周には、
ディーゼルエンジン2の気筒数と同数の吸入溝16と分
配ポート17が形成されている。又、それら吸入溝16
及び分配ポート17に対応して、ポンプハウジング13
には分配通路18及び吸入ポート19が形成さている。
【0023】そして、ドライブシャフト5が回転されて
燃料フィードポンプ6が駆動されることにより、図示し
ない燃料タンクから燃料供給ポート20を介して燃料室
21内へ燃料が供給される。又、プランジャ12が復動
されて高圧室15が減圧される吸入行程中に、吸入溝1
6の一つが吸入ポート19に連通することにより、燃料
室21から高圧室15へと燃料が導入される。一方、プ
ランジャ12が往動されて高圧室15が加圧される圧縮
行程中に、分配通路18から各気筒毎の燃料噴射ノズル
4へ燃料が圧送されて噴射される。
燃料フィードポンプ6が駆動されることにより、図示し
ない燃料タンクから燃料供給ポート20を介して燃料室
21内へ燃料が供給される。又、プランジャ12が復動
されて高圧室15が減圧される吸入行程中に、吸入溝1
6の一つが吸入ポート19に連通することにより、燃料
室21から高圧室15へと燃料が導入される。一方、プ
ランジャ12が往動されて高圧室15が加圧される圧縮
行程中に、分配通路18から各気筒毎の燃料噴射ノズル
4へ燃料が圧送されて噴射される。
【0024】ポンプハウジング13には、高圧室15と
燃料室21とを連通させる燃料溢流用のスピル通路22
が形成されている。このスピル通路22の途中には、噴
射調整用の周知の電磁スピル弁23が設けられている。
この電磁スピル弁23は常開型の弁であり、コイル24
が無通電(オフ)の状態では弁体25が開放されて高圧
室15内の燃料が燃料室21へ溢流される。又、コイル
24が通電(オン)されることにより、弁体25が閉鎖
されて高圧室15から燃料室21への燃料の溢流が止め
られる。
燃料室21とを連通させる燃料溢流用のスピル通路22
が形成されている。このスピル通路22の途中には、噴
射調整用の周知の電磁スピル弁23が設けられている。
この電磁スピル弁23は常開型の弁であり、コイル24
が無通電(オフ)の状態では弁体25が開放されて高圧
室15内の燃料が燃料室21へ溢流される。又、コイル
24が通電(オン)されることにより、弁体25が閉鎖
されて高圧室15から燃料室21への燃料の溢流が止め
られる。
【0025】従って、電磁スピル弁23の通電時間を制
御することにより、同弁23が閉弁・開弁制御され、高
圧室15から燃料室21への燃料の溢流調量が行われ
る。そして、プランジャ12の圧縮行程中に電磁スピル
弁23を開弁させることにより、高圧室15内における
燃料が減圧されて、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射が
停止される。つまり、プランジャ12が往動しても、電
磁スピル弁23が開弁している間は高圧室15内の燃料
圧力が上昇せず、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射が行
われない。又、プランジャ12の往動中に、電磁スピル
弁23の閉弁・開弁の時期を制御することにより、燃料
噴射ノズル4からの燃料噴射量が制御される。
御することにより、同弁23が閉弁・開弁制御され、高
圧室15から燃料室21への燃料の溢流調量が行われ
る。そして、プランジャ12の圧縮行程中に電磁スピル
弁23を開弁させることにより、高圧室15内における
燃料が減圧されて、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射が
停止される。つまり、プランジャ12が往動しても、電
磁スピル弁23が開弁している間は高圧室15内の燃料
圧力が上昇せず、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射が行
われない。又、プランジャ12の往動中に、電磁スピル
弁23の閉弁・開弁の時期を制御することにより、燃料
噴射ノズル4からの燃料噴射量が制御される。
【0026】ポンプハウジング13の下側には、燃料噴
射時期制御用のタイマ装置(この図では90度展開され
ている)26が設けられている。このタイマ装置26
は、ドライブシャフト5の回転方向に対するローラリン
グ9の位置を制御することにより、カムフェイス8aが
カムローラ10に係合する時期、即ちカムプレート8及
びプランジャ12の往復動タイミングを制御するもので
ある。
射時期制御用のタイマ装置(この図では90度展開され
ている)26が設けられている。このタイマ装置26
は、ドライブシャフト5の回転方向に対するローラリン
グ9の位置を制御することにより、カムフェイス8aが
カムローラ10に係合する時期、即ちカムプレート8及
びプランジャ12の往復動タイミングを制御するもので
ある。
【0027】このタイマ装置26は油圧によって作動さ
れるものであり、タイマハウジング27と、同ハウジン
グ27内に嵌装されたタイマピストン28と、同じくタ
イマハウジング27内一側の低圧室29にてタイマピス
トン28を他側の加圧室30へ押圧付勢するタイマスプ
リング31等とから構成されている。そして、タイマピ
ストン28はスライドピン32を介してローラリング9
に接続されている。
れるものであり、タイマハウジング27と、同ハウジン
グ27内に嵌装されたタイマピストン28と、同じくタ
イマハウジング27内一側の低圧室29にてタイマピス
トン28を他側の加圧室30へ押圧付勢するタイマスプ
リング31等とから構成されている。そして、タイマピ
ストン28はスライドピン32を介してローラリング9
に接続されている。
【0028】タイマハウジング27の加圧室30には、
燃料フィードポンプ6により加圧された燃料が導入され
るようになっている。そして、その燃料圧力とタイマス
プリング31の付勢力との釣り合い関係によってタイマ
ピストン28の位置が決定される。又、タイマピストン
28の位置が決定されることにより、ローラリング9の
位置が決定され、カムプレート8を介してプランジャ1
2の往復動タイミングが決定される。
燃料フィードポンプ6により加圧された燃料が導入され
るようになっている。そして、その燃料圧力とタイマス
プリング31の付勢力との釣り合い関係によってタイマ
ピストン28の位置が決定される。又、タイマピストン
28の位置が決定されることにより、ローラリング9の
位置が決定され、カムプレート8を介してプランジャ1
2の往復動タイミングが決定される。
【0029】タイマ装置26の燃料圧力を制御するため
に、タイマ装置26にはタイミングコントロールバルブ
33が設けられている。即ち、タイマハウジング27の
加圧室30と低圧室29とは連通路34によって連通さ
れており、同連通路34の途中にタイミングコントロー
ルバルブ33が設けられている。このタイミングコント
ロールバルブ33は、デューティ制御された通電信号に
よって開閉制御される電磁弁であり、同バルブ33の開
閉制御によって加圧室30内の燃料圧力が調整される。
そして、その燃料圧力調整によって、プランジャ12の
リフトタイミングが制御され、各燃料噴射ノズル4から
の燃料噴射時期が調整される。
に、タイマ装置26にはタイミングコントロールバルブ
33が設けられている。即ち、タイマハウジング27の
加圧室30と低圧室29とは連通路34によって連通さ
れており、同連通路34の途中にタイミングコントロー
ルバルブ33が設けられている。このタイミングコント
ロールバルブ33は、デューティ制御された通電信号に
よって開閉制御される電磁弁であり、同バルブ33の開
閉制御によって加圧室30内の燃料圧力が調整される。
そして、その燃料圧力調整によって、プランジャ12の
リフトタイミングが制御され、各燃料噴射ノズル4から
の燃料噴射時期が調整される。
【0030】ローラリング9の上部には、電磁ピックア
ップコイルよりなる回転数センサ35がパルサ7の外周
面に対向して取付けられている。この回転数センサ35
はパルサ7の突起等が横切る際に、それらの通過を検出
してエンジン回転数NEに相当するタイミング信号(エ
ンジン回転パルス)を出力する。又、この回転数センサ
35は、ローラリング9と一体であるため、タイマ装置
26の制御動作に関わりなく、プランジャリフトに対し
て一定のタイミングで基準となるタイミング信号を出力
する。
ップコイルよりなる回転数センサ35がパルサ7の外周
面に対向して取付けられている。この回転数センサ35
はパルサ7の突起等が横切る際に、それらの通過を検出
してエンジン回転数NEに相当するタイミング信号(エ
ンジン回転パルス)を出力する。又、この回転数センサ
35は、ローラリング9と一体であるため、タイマ装置
26の制御動作に関わりなく、プランジャリフトに対し
て一定のタイミングで基準となるタイミング信号を出力
する。
【0031】次に、ディーゼルエンジン2について説明
する。このディーゼルエンジン2ではシリンダ41、ピ
ストン42及びシリンダヘッド43によって各気筒毎に
対応する主燃焼室44がそれぞれ形成されている。又、
それら各主燃焼室44が、同じく各気筒毎に対応して設
けられた副燃焼室45に連設されている。そして、各副
燃焼室45に各燃料噴射ノズル4から噴射される燃料が
供給される。又、各副燃焼室45には、始動補助装置と
しての周知のグロープラグ46がそれぞれ取付けられて
いる。
する。このディーゼルエンジン2ではシリンダ41、ピ
ストン42及びシリンダヘッド43によって各気筒毎に
対応する主燃焼室44がそれぞれ形成されている。又、
それら各主燃焼室44が、同じく各気筒毎に対応して設
けられた副燃焼室45に連設されている。そして、各副
燃焼室45に各燃料噴射ノズル4から噴射される燃料が
供給される。又、各副燃焼室45には、始動補助装置と
しての周知のグロープラグ46がそれぞれ取付けられて
いる。
【0032】ディーゼルエンジン2には、吸気管47及
び排気管50がそれぞれ設けられ、その吸気管47には
過給機を構成するターボチャージャ48のコップレッサ
49が設けられ、排気管50にはターボチャージャ48
のタービン51が設けられている。又、排気管50に
は、過給圧PiMを調節するウェイストゲートバルブ5
2が設けられている。周知のようにこのターボチャージ
ャー48は、排気ガスのエネルギーを利用してタービン
51を回転させ、その同軸上にあるコンプレッサ49を
回転させて吸入空気を昇圧させる。これによって、密度
の高い空気を主燃焼室44へ送り込んで燃料を多量に燃
焼させ、ディーゼルエンジン2の出力を増大させるよう
になっている。
び排気管50がそれぞれ設けられ、その吸気管47には
過給機を構成するターボチャージャ48のコップレッサ
49が設けられ、排気管50にはターボチャージャ48
のタービン51が設けられている。又、排気管50に
は、過給圧PiMを調節するウェイストゲートバルブ5
2が設けられている。周知のようにこのターボチャージ
ャー48は、排気ガスのエネルギーを利用してタービン
51を回転させ、その同軸上にあるコンプレッサ49を
回転させて吸入空気を昇圧させる。これによって、密度
の高い空気を主燃焼室44へ送り込んで燃料を多量に燃
焼させ、ディーゼルエンジン2の出力を増大させるよう
になっている。
【0033】又、ディーゼルエンジン2には、排気管5
0内の排気の一部を吸気管47の吸入ポート53へ還流
させる還流管54が設けられている。そして、その還流
管54の途中には排気の還流量を調節するエキゾースト
ガスリサキュレイションバルブ(EGRバルブ)55が
設けられている。このEGRバルブ55はバキュームス
イッチングバルブ(VSV)56の制御によって開閉制
御される。
0内の排気の一部を吸気管47の吸入ポート53へ還流
させる還流管54が設けられている。そして、その還流
管54の途中には排気の還流量を調節するエキゾースト
ガスリサキュレイションバルブ(EGRバルブ)55が
設けられている。このEGRバルブ55はバキュームス
イッチングバルブ(VSV)56の制御によって開閉制
御される。
【0034】更に、吸気管47の途中には、アクセルペ
ダル57の踏込量に連動して開閉されるスロットルバル
ブ58が設けられている。又、そのスロットルバルブ5
8に平行してバイパス路59が設けられ、同バイパス路
59にはバイパス絞り弁60が設けられている。このバ
イパス絞り弁60は、二つのVSV61,62の制御に
よって駆動される二段のダイヤフラム室を有するアクチ
ュエータ63によって開閉制御される。このバイパス絞
り弁60は各種運転状態に応じて開閉制御されるもので
ある。例えば、アイドル運転時には騒音振動等の低減の
ために半開状態に制御され、通常運転時には全開状態に
制御され、更に運転停止時には円滑な停止のために全閉
状態に制御される。
ダル57の踏込量に連動して開閉されるスロットルバル
ブ58が設けられている。又、そのスロットルバルブ5
8に平行してバイパス路59が設けられ、同バイパス路
59にはバイパス絞り弁60が設けられている。このバ
イパス絞り弁60は、二つのVSV61,62の制御に
よって駆動される二段のダイヤフラム室を有するアクチ
ュエータ63によって開閉制御される。このバイパス絞
り弁60は各種運転状態に応じて開閉制御されるもので
ある。例えば、アイドル運転時には騒音振動等の低減の
ために半開状態に制御され、通常運転時には全開状態に
制御され、更に運転停止時には円滑な停止のために全閉
状態に制御される。
【0035】加えて、ディーゼルエンジン2には、その
始動時にクランキングによって回転力を付与するための
スタータ64が設けられ、同スタータ64には、そのオ
ン・オフ動作を検知出力するスタータスイッチ65が設
けられている。周知のように、スタータ64は図示しな
いイグニッションスイッチの操作によってオン・オフ動
作されるものであり、イグニッションスイッチが操作さ
れている間はスタータ64がオン動作されてスタータス
イッチ65からスタータ信号STが出力されるようにな
っている。
始動時にクランキングによって回転力を付与するための
スタータ64が設けられ、同スタータ64には、そのオ
ン・オフ動作を検知出力するスタータスイッチ65が設
けられている。周知のように、スタータ64は図示しな
いイグニッションスイッチの操作によってオン・オフ動
作されるものであり、イグニッションスイッチが操作さ
れている間はスタータ64がオン動作されてスタータス
イッチ65からスタータ信号STが出力されるようにな
っている。
【0036】そして、上記のように燃料噴射ポンプ1及
びディーゼルエンジン2に設けられた電磁スピル弁2
3、タイミングコントロールバルブ33、グロープラグ
46及び各VSV56,61,62は、始動時噴射量演
算手段、燃料噴射制御手段、変化特性演算手段、補正値
演算手段、噴射量補正演算手段、及び補正設定手段を構
成する電子制御装置(以下単に「ECU」という)71
にそれぞれ電気的に接続され、同ECU71によってそ
れらの駆動タイミングが制御される。
びディーゼルエンジン2に設けられた電磁スピル弁2
3、タイミングコントロールバルブ33、グロープラグ
46及び各VSV56,61,62は、始動時噴射量演
算手段、燃料噴射制御手段、変化特性演算手段、補正値
演算手段、噴射量補正演算手段、及び補正設定手段を構
成する電子制御装置(以下単に「ECU」という)71
にそれぞれ電気的に接続され、同ECU71によってそ
れらの駆動タイミングが制御される。
【0037】運転状態検出手段を構成するセンサとして
は、前記回転数センサ35及びスタータスイッチ65に
加えて以下の各種センサが設けられている。即ち、吸気
管47にはエアクリーナ66の近傍における吸気温度T
HAを検出する吸気温センサ72が設けられている。
又、スロットルバルブ58の開閉位置から、ディーゼル
エンジン2の負荷に相当するアクセル開度ACCPを検
出するアクセル開度センサ73が設けられている。吸入
ポート53の近傍には、ターボチャージャ48によって
過給された後の吸入空気圧力、即ち過給圧PiMを検出
する吸気圧センサ74が設けられている。更に、ディー
ゼルエンジン2の冷却水温THWを検出する冷却液温度
検出手段としての水温センサ75が設けられている。
又、ディーゼルエンジン2のクランク軸40の回転基準
位置、例えば特定気筒の上死点に対するクランク軸40
の回転位置を検出するクランク角センサ76が設けられ
ている。更に又、図示しないトランスミッションには、
そのギアの回転によって回されるマグネット77aによ
りリードスイッチ77bをオン・オフさせて車両速度
(車速)SPを検出する車速センサ77が設けられてい
る。
は、前記回転数センサ35及びスタータスイッチ65に
加えて以下の各種センサが設けられている。即ち、吸気
管47にはエアクリーナ66の近傍における吸気温度T
HAを検出する吸気温センサ72が設けられている。
又、スロットルバルブ58の開閉位置から、ディーゼル
エンジン2の負荷に相当するアクセル開度ACCPを検
出するアクセル開度センサ73が設けられている。吸入
ポート53の近傍には、ターボチャージャ48によって
過給された後の吸入空気圧力、即ち過給圧PiMを検出
する吸気圧センサ74が設けられている。更に、ディー
ゼルエンジン2の冷却水温THWを検出する冷却液温度
検出手段としての水温センサ75が設けられている。
又、ディーゼルエンジン2のクランク軸40の回転基準
位置、例えば特定気筒の上死点に対するクランク軸40
の回転位置を検出するクランク角センサ76が設けられ
ている。更に又、図示しないトランスミッションには、
そのギアの回転によって回されるマグネット77aによ
りリードスイッチ77bをオン・オフさせて車両速度
(車速)SPを検出する車速センサ77が設けられてい
る。
【0038】そして、ECU71には上述した各センサ
72〜77がそれぞれ接続されると共に回転数センサ3
5及びスタータスイッチ65が接続されている。又、E
CU71は各センサ35,72〜77及びスタータスイ
ッチ65から出力される信号に基づいて、電磁スピル弁
23、タイミングコントロールバルブ33、グロープラ
グ46及びVSV56,61,62等を好適に制御す
る。
72〜77がそれぞれ接続されると共に回転数センサ3
5及びスタータスイッチ65が接続されている。又、E
CU71は各センサ35,72〜77及びスタータスイ
ッチ65から出力される信号に基づいて、電磁スピル弁
23、タイミングコントロールバルブ33、グロープラ
グ46及びVSV56,61,62等を好適に制御す
る。
【0039】次に、前述したECU71の構成につい
て、図4のブロック図に従って説明する。ECU71は
中央処理装置(CPU)81、所定の制御プログラム及
びマップ等を予め記憶した読み出し専用メモリ(RO
M)82、CPU81の演算結果等を一時記憶するラン
ダムアクセスメモリ(RAM)83、予め記憶されたデ
ータを保存するバックアップRAM84等と、これら各
部と入力ポート85及び出力ポート86等とをバス87
によって接続した論理演算回路として構成されている。
て、図4のブロック図に従って説明する。ECU71は
中央処理装置(CPU)81、所定の制御プログラム及
びマップ等を予め記憶した読み出し専用メモリ(RO
M)82、CPU81の演算結果等を一時記憶するラン
ダムアクセスメモリ(RAM)83、予め記憶されたデ
ータを保存するバックアップRAM84等と、これら各
部と入力ポート85及び出力ポート86等とをバス87
によって接続した論理演算回路として構成されている。
【0040】入力ポート85には、前述した吸気温セン
サ72、アクセル開度センサ73、吸気圧センサ74、
水温センサ75及びスタータスイッチ65が、各バッフ
ァ88,89,90,91,92、マルチプレクサ93
及びA/D変換器94を介して接続されている。同じ
く、入力ポート85には、前述した回転数センサ35、
クランク角センサ76及び車速センサ77が、波形整形
回路95を介して接続されている。そして、CPU81
は入力ポート85を介して入力される各センサ35,7
2〜77及びスタータスイッチ65等の検出信号を入力
値として読み込む。又、出力ポート86には各駆動回路
96,97,98,99,100,101を介して電磁
スピル弁23、タイミングコントロールバルブ33、グ
ロープラグ46及びVSV56,61,62等が接続さ
れている。
サ72、アクセル開度センサ73、吸気圧センサ74、
水温センサ75及びスタータスイッチ65が、各バッフ
ァ88,89,90,91,92、マルチプレクサ93
及びA/D変換器94を介して接続されている。同じ
く、入力ポート85には、前述した回転数センサ35、
クランク角センサ76及び車速センサ77が、波形整形
回路95を介して接続されている。そして、CPU81
は入力ポート85を介して入力される各センサ35,7
2〜77及びスタータスイッチ65等の検出信号を入力
値として読み込む。又、出力ポート86には各駆動回路
96,97,98,99,100,101を介して電磁
スピル弁23、タイミングコントロールバルブ33、グ
ロープラグ46及びVSV56,61,62等が接続さ
れている。
【0041】そして、CPU81は各センサ35,72
〜77及びスタータスイッチ65から読み込んだ入力値
に基づき、電磁スピル弁23、タイミングコントロール
バルブ33、グロープラグ46及びVSV56,61,
62等を好適に制御する。
〜77及びスタータスイッチ65から読み込んだ入力値
に基づき、電磁スピル弁23、タイミングコントロール
バルブ33、グロープラグ46及びVSV56,61,
62等を好適に制御する。
【0042】次に、前述したECU71によって実行さ
れる燃料噴射量制御の処理動作について図5、図7〜図
9に示すフローチャート、及び図6、図10、図11に
示すマップ等に従って説明する。
れる燃料噴射量制御の処理動作について図5、図7〜図
9に示すフローチャート、及び図6、図10、図11に
示すマップ等に従って説明する。
【0043】先ず、図5に示すフローチャートは、EC
U71により実行される各処理のうち、ディーゼルエン
ジン2のアイドル安定状態におけるアイドルスピードコ
ントロール(ISC)制御のために使用される積分制御
量NFIを算出するルーチンである。尚、このルーチン
は、前回のエンジン運転時において実行されるものであ
る。
U71により実行される各処理のうち、ディーゼルエン
ジン2のアイドル安定状態におけるアイドルスピードコ
ントロール(ISC)制御のために使用される積分制御
量NFIを算出するルーチンである。尚、このルーチン
は、前回のエンジン運転時において実行されるものであ
る。
【0044】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ101において、アクセル開度センサ73、車速
センサ77及び回転数センサ35等の各検出値に基づ
き、アクセル開度ACCP、車速SP及びエンジン回転
数NEをそれぞれ読み込む。
テップ101において、アクセル開度センサ73、車速
センサ77及び回転数センサ35等の各検出値に基づ
き、アクセル開度ACCP、車速SP及びエンジン回転
数NEをそれぞれ読み込む。
【0045】続いて、ステップ102において、アイド
ル安定状態であるか否かを判断する。この判断は、ディ
ーゼルエンジン2の始動後に所定時間経過した後、先に
読み込まれたアクセル開度ACCPが「0%」で、かつ
車速SPが「0km/h」であるか否かによって行われ
る。
ル安定状態であるか否かを判断する。この判断は、ディ
ーゼルエンジン2の始動後に所定時間経過した後、先に
読み込まれたアクセル開度ACCPが「0%」で、かつ
車速SPが「0km/h」であるか否かによって行われ
る。
【0046】そして、アイドル安定状態でない場合に
は、そのまま処理を一旦終了する。又、アイドル安定状
態である場合には、ステップ103において、ディーゼ
ルエンジン2の始動後に、先に読み込まれた実際のエン
ジン回転数NEがアイドル安定状態における目標回転数
NFに等しいか否かを判断する。そして、実際のエンジ
ン回転数NEが目標回転数NFに等しい場合には、その
まま処理を一旦終了する。又、実際のエンジン回転数N
Eが目標回転数NFに等しくない場合には、ステップ1
04へ移行する。
は、そのまま処理を一旦終了する。又、アイドル安定状
態である場合には、ステップ103において、ディーゼ
ルエンジン2の始動後に、先に読み込まれた実際のエン
ジン回転数NEがアイドル安定状態における目標回転数
NFに等しいか否かを判断する。そして、実際のエンジ
ン回転数NEが目標回転数NFに等しい場合には、その
まま処理を一旦終了する。又、実際のエンジン回転数N
Eが目標回転数NFに等しくない場合には、ステップ1
04へ移行する。
【0047】ステップ104においては、実際のエンジ
ン回転数NEと目標回転数NFとの差の絶対値より、積
分補正量ΔNFIを求める。この積分補正量ΔNFIは
図6に示すように予め定められたマップを参照して求め
られる。
ン回転数NEと目標回転数NFとの差の絶対値より、積
分補正量ΔNFIを求める。この積分補正量ΔNFIは
図6に示すように予め定められたマップを参照して求め
られる。
【0048】その後、ステップ105において、実際の
エンジン回転数NEが目標回転数NFよりも大きいか否
かを判断する。そして、実際のエンジン回転数NEが目
標回転数NFよりも大きい場合には、ステップ106に
おいて、前回の制御周期にて求められた積分制御量NF
I0から積分補正量ΔNFIを減算した結果を今回の積
分制御量NFIとして設定し、処理を一旦終了する。
又、実際のエンジン回転数NEが目標回転数NFよりも
大きくない場合には、ステップ107において、前回の
制御周期にて求められた積分制御量NFI0に積分補正
量ΔNFIを加算した結果を今回の積分制御量NFIと
して設定し、処理を一旦終了する。
エンジン回転数NEが目標回転数NFよりも大きいか否
かを判断する。そして、実際のエンジン回転数NEが目
標回転数NFよりも大きい場合には、ステップ106に
おいて、前回の制御周期にて求められた積分制御量NF
I0から積分補正量ΔNFIを減算した結果を今回の積
分制御量NFIとして設定し、処理を一旦終了する。
又、実際のエンジン回転数NEが目標回転数NFよりも
大きくない場合には、ステップ107において、前回の
制御周期にて求められた積分制御量NFI0に積分補正
量ΔNFIを加算した結果を今回の積分制御量NFIと
して設定し、処理を一旦終了する。
【0049】以上のようにして、ISC制御のために使
用される積分制御量NFIの算出が実行される。図7は
ディーゼルエンジン2のアイドル安定状態において、燃
料噴射量の算出に使用される噴射量補正用の学習値NF
IGQを算出するためのルーチンである。尚、このルーチ
ンも、前記図5のルーチンと同じく、前回のエンジン運
転時において実行されるものである。
用される積分制御量NFIの算出が実行される。図7は
ディーゼルエンジン2のアイドル安定状態において、燃
料噴射量の算出に使用される噴射量補正用の学習値NF
IGQを算出するためのルーチンである。尚、このルーチ
ンも、前記図5のルーチンと同じく、前回のエンジン運
転時において実行されるものである。
【0050】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ201において、水温センサ75の検出値に基づ
き冷却水温THWを読み込むとともに、図示しない電圧
計の検出値に基づき同じく図示しないバッテリのバッテ
リ電圧VBを読み込む。続いて、ステップ202におい
て、アイドル安定状態であるか否かを判断する。
テップ201において、水温センサ75の検出値に基づ
き冷却水温THWを読み込むとともに、図示しない電圧
計の検出値に基づき同じく図示しないバッテリのバッテ
リ電圧VBを読み込む。続いて、ステップ202におい
て、アイドル安定状態であるか否かを判断する。
【0051】そして、アイドル安定状態でない場合に
は、そのまま処理を一旦終了する。又、アイドル安定状
態である場合には、ステップ203において、読み込ま
れた冷却水温THWの値が「60℃」以上の高温である
か否かを判断し、「60℃」以上でない場合には、その
まま処理を一旦終了する。又、冷却水温THWの値が
「60℃」以上である場合には、ステップ204におい
て、読み込まれたバッテリ電圧VBの値が「12.4
V」以上であるか否かを判断する。そして、バッテリ電
圧VBの値が「12.4V」以上でない場合には、その
まま処理を一旦終了する。又、バッテリ電圧VBの値が
「12.4V」以上である場合には、噴射量補正用の学
習値NFIGQ(単位は「rpm」)のための学習条件が
成立しているものとして、ステップ205へ移行する。
は、そのまま処理を一旦終了する。又、アイドル安定状
態である場合には、ステップ203において、読み込ま
れた冷却水温THWの値が「60℃」以上の高温である
か否かを判断し、「60℃」以上でない場合には、その
まま処理を一旦終了する。又、冷却水温THWの値が
「60℃」以上である場合には、ステップ204におい
て、読み込まれたバッテリ電圧VBの値が「12.4
V」以上であるか否かを判断する。そして、バッテリ電
圧VBの値が「12.4V」以上でない場合には、その
まま処理を一旦終了する。又、バッテリ電圧VBの値が
「12.4V」以上である場合には、噴射量補正用の学
習値NFIGQ(単位は「rpm」)のための学習条件が
成立しているものとして、ステップ205へ移行する。
【0052】ステップ205においては、前回の制御周
期における学習値NFIGQ0(単位は「rpm」)が、
図5のルーチンで求められた積分制御量NFIよりも大
きいか否かを判断する。そして、学習値NFIGQ0が積
分制御量NFIよりも大きい場合には、ステップ206
において、前回の制御周期における学習値NFIGQ0か
ら「3.0(rpm)」だけ減算した結果を、更新され
た学習値NFIGQとして設定し、処理を一旦終了する。
期における学習値NFIGQ0(単位は「rpm」)が、
図5のルーチンで求められた積分制御量NFIよりも大
きいか否かを判断する。そして、学習値NFIGQ0が積
分制御量NFIよりも大きい場合には、ステップ206
において、前回の制御周期における学習値NFIGQ0か
ら「3.0(rpm)」だけ減算した結果を、更新され
た学習値NFIGQとして設定し、処理を一旦終了する。
【0053】一方、ステップ205において、学習値N
FIGQ0が積分制御量NFIよりも大きくない場合に
は、ステップ207において、前回の制御周期における
学習値NFIGQ0に「1.0(rpm)」だけ加算した
結果を、更新された学習値NFIGQとして設定し、処理
を一旦終了する。
FIGQ0が積分制御量NFIよりも大きくない場合に
は、ステップ207において、前回の制御周期における
学習値NFIGQ0に「1.0(rpm)」だけ加算した
結果を、更新された学習値NFIGQとして設定し、処理
を一旦終了する。
【0054】以上のようにして、燃料噴射量の算出に使
用される噴射量補正用の学習値NFIGQの算出が実行さ
れ、この学習値NFIGQのデータはバックアップRAM
84に記憶保持される。従って、エンジン2が停止され
ると、最終的に算出された学習値NFIGQがバックアッ
プRAM84に記憶保持されることになる。
用される噴射量補正用の学習値NFIGQの算出が実行さ
れ、この学習値NFIGQのデータはバックアップRAM
84に記憶保持される。従って、エンジン2が停止され
ると、最終的に算出された学習値NFIGQがバックアッ
プRAM84に記憶保持されることになる。
【0055】一方、図8に示すフローチャートは、EC
U71により実行される各処理のうち、ディーゼルエン
ジン2の始動時における燃料噴射量制御のためのメイン
ルーチンを示している。
U71により実行される各処理のうち、ディーゼルエン
ジン2の始動時における燃料噴射量制御のためのメイン
ルーチンを示している。
【0056】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ301において、回転数センサ35、アクセル開
度センサ73、吸気圧センサ74、水温センサ75及び
スタータスイッチ65の各検出値に基づいて、エンジン
回転数NE、アクセル開度ACCP、過給圧PiM、冷
却水温THW及びスタータ信号STをそれぞれ読み込
む。
テップ301において、回転数センサ35、アクセル開
度センサ73、吸気圧センサ74、水温センサ75及び
スタータスイッチ65の各検出値に基づいて、エンジン
回転数NE、アクセル開度ACCP、過給圧PiM、冷
却水温THW及びスタータ信号STをそれぞれ読み込
む。
【0057】次に、ステップ302において、その読み
込まれたエンジン回転数NE、アクセル開度ACCP等
によって、燃料の基本噴射量QBASE0 を算出する。この
基本噴射量QBASE0 の算出は、エンジン回転数NE及び
アクセル開度ACCPをパラメータとする図示しない予
め定められたマップを参照して行われる。
込まれたエンジン回転数NE、アクセル開度ACCP等
によって、燃料の基本噴射量QBASE0 を算出する。この
基本噴射量QBASE0 の算出は、エンジン回転数NE及び
アクセル開度ACCPをパラメータとする図示しない予
め定められたマップを参照して行われる。
【0058】次に、ステップ303において、先に読み
込まれた冷却水温THWの値が「10℃」以上であるか
否かを判断する。そして、冷却水温THWの値が「10
℃」以上である場合には、ステップ304において、ク
ランキング開始からの経過時間であるスタータ作動時間
CSTA及びエンジン回転数NE等に基づき、予め定め
られた所定の計算式に従って、補正前の燃料の始動時噴
射量QSTA0を算出する。つまり、冷却水温THWが極低
温でない場合には、エンジン始動性が比較的良好である
と判断して、燃料の浪費やスモークを防止するため、ク
ランキングによるエンジン回転数NE及びスタータ作動
時間CSTA等に基づいて、最小限の燃料噴射量を設定
する。尚、スタータ作動時間CSTAは、先に読み込ま
れたスタータ信号STに基づいてスタータ64のオン時
間を計測することにより算出される。
込まれた冷却水温THWの値が「10℃」以上であるか
否かを判断する。そして、冷却水温THWの値が「10
℃」以上である場合には、ステップ304において、ク
ランキング開始からの経過時間であるスタータ作動時間
CSTA及びエンジン回転数NE等に基づき、予め定め
られた所定の計算式に従って、補正前の燃料の始動時噴
射量QSTA0を算出する。つまり、冷却水温THWが極低
温でない場合には、エンジン始動性が比較的良好である
と判断して、燃料の浪費やスモークを防止するため、ク
ランキングによるエンジン回転数NE及びスタータ作動
時間CSTA等に基づいて、最小限の燃料噴射量を設定
する。尚、スタータ作動時間CSTAは、先に読み込ま
れたスタータ信号STに基づいてスタータ64のオン時
間を計測することにより算出される。
【0059】一方、ステップ303において、冷却水温
THWの値が「10℃」以上でない場合には、ステップ
305において、アクセル開度ACCP、始動時疑似ア
クセル開度ACSTA及びエンジン回転数NE等に基づ
き、予め定められた所定の計算式に従って、補正前の燃
料の始動時噴射量QSTA0を算出する。つまり、冷却水温
THWが極低温の場合には、エンジン始動性が良好でな
いと判断して、その始動性向上のため、そのときのエン
ジン運転状態に応じて、増量補正した燃料噴射量を設定
する。尚、始動時疑似アクセル開度ACSTAは、冷却
水温THWに基づいて、図示しない予め定められたマッ
プを参照して求められる。
THWの値が「10℃」以上でない場合には、ステップ
305において、アクセル開度ACCP、始動時疑似ア
クセル開度ACSTA及びエンジン回転数NE等に基づ
き、予め定められた所定の計算式に従って、補正前の燃
料の始動時噴射量QSTA0を算出する。つまり、冷却水温
THWが極低温の場合には、エンジン始動性が良好でな
いと判断して、その始動性向上のため、そのときのエン
ジン運転状態に応じて、増量補正した燃料噴射量を設定
する。尚、始動時疑似アクセル開度ACSTAは、冷却
水温THWに基づいて、図示しない予め定められたマッ
プを参照して求められる。
【0060】次に、ステップ306において、前記冷却
水温THWの値が「60℃」以上であるか否かを判断す
る。そして、冷却水温THWの値が「60℃」以上でな
い場合、即ち前回のエンジン停止から時間が経過してエ
ンジン2が冷えた状態になっている場合には、ステップ
307において、前記算出された補正前の始動時噴射量
QSTA0を補正することなくそのまま補正後の始動時噴射
量QSTA とする。
水温THWの値が「60℃」以上であるか否かを判断す
る。そして、冷却水温THWの値が「60℃」以上でな
い場合、即ち前回のエンジン停止から時間が経過してエ
ンジン2が冷えた状態になっている場合には、ステップ
307において、前記算出された補正前の始動時噴射量
QSTA0を補正することなくそのまま補正後の始動時噴射
量QSTA とする。
【0061】一方、ステップ306において、前記冷却
水温THWの値が「60℃」以上である場合、即ちエン
ジン停止からそれほど時間が経過しておらずエンジン2
が温かい状態になっている場合には、ステップ308に
おいて、噴射量補正係数MQSGを算出する。第9図に
示すフローチャートは、上記ステップ308における噴
射量補正係数MQSGの算出ルーチンを示している。
水温THWの値が「60℃」以上である場合、即ちエン
ジン停止からそれほど時間が経過しておらずエンジン2
が温かい状態になっている場合には、ステップ308に
おいて、噴射量補正係数MQSGを算出する。第9図に
示すフローチャートは、上記ステップ308における噴
射量補正係数MQSGの算出ルーチンを示している。
【0062】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ309において、先に読み込まれたエンジン回転
数NEにより回転数補正係数MQSGHを求める。この
回転数補正係数MQSGHは、図10に示すように予め
定められたマップを参照して求められる。次に、ステッ
プ310において、前回のエンジン運転時に算出されて
バックアップRAM84に記憶保持されている噴射量補
正用の学習値NFIGQにより、積分制御補正係数MQS
GNを求める。この積分制御補正係数MQSGNは、図
11に示すように予め定められたマップを参照して求め
られる。
テップ309において、先に読み込まれたエンジン回転
数NEにより回転数補正係数MQSGHを求める。この
回転数補正係数MQSGHは、図10に示すように予め
定められたマップを参照して求められる。次に、ステッ
プ310において、前回のエンジン運転時に算出されて
バックアップRAM84に記憶保持されている噴射量補
正用の学習値NFIGQにより、積分制御補正係数MQS
GNを求める。この積分制御補正係数MQSGNは、図
11に示すように予め定められたマップを参照して求め
られる。
【0063】そして、ステップ311において、前記求
められた回転数補正係数MQSGH、積分制御補正係数
MQSGN、及び前記噴射量補正用の学習値NFIGQに
より、噴射量補正係数MQSGを算出する。この算出
は、以下の式(1)に従って行われる。
められた回転数補正係数MQSGH、積分制御補正係数
MQSGN、及び前記噴射量補正用の学習値NFIGQに
より、噴射量補正係数MQSGを算出する。この算出
は、以下の式(1)に従って行われる。
【0064】 MQSG=1+NFIGQ×MQSGH×MQSGN …(1) そして、この噴射量補正係数MQSGを算出すると、そ
のまま処理を一旦終了する。
のまま処理を一旦終了する。
【0065】図8のメインルーチンに戻り、ステップ3
12において、先に求められた補正前の始動時噴射量Q
STA0に、図9のルーチンで求められた噴射量補正係数M
QSGを乗算して、補正後の始動時噴射量QSTA を算出
する。
12において、先に求められた補正前の始動時噴射量Q
STA0に、図9のルーチンで求められた噴射量補正係数M
QSGを乗算して、補正後の始動時噴射量QSTA を算出
する。
【0066】その後、ステップ313において、先に読
み込まれたスタータ信号ST及びエンジン回転数NEに
基づいて、始動時であるか否かを判断する。そして、始
動時である場合には、ステップ314において、先に求
められた補正後の始動時噴射量QSTA の値とステップ3
02で求められた基本噴射量QBASE0 の値とを比較し
て、その小さい方の値を今回の基本噴射量QBASEとす
る。又、始動時でない場合には、ステップ315におい
て、ステップ302で求められた基本噴射量QBASE0 の
値をそのまま今回の基本噴射量QBASEとする。
み込まれたスタータ信号ST及びエンジン回転数NEに
基づいて、始動時であるか否かを判断する。そして、始
動時である場合には、ステップ314において、先に求
められた補正後の始動時噴射量QSTA の値とステップ3
02で求められた基本噴射量QBASE0 の値とを比較し
て、その小さい方の値を今回の基本噴射量QBASEとす
る。又、始動時でない場合には、ステップ315におい
て、ステップ302で求められた基本噴射量QBASE0 の
値をそのまま今回の基本噴射量QBASEとする。
【0067】次に、ステップ316において、最大噴射
量QFULLを算出する。この最大噴射量QFULLの算出は、
エンジン回転数NE及び過給圧PiM等をパラメータと
する図示しない予め定められたマップを参照して行われ
る。そして、ステップ317において、先のステップ3
16で求められた最大噴射量QFULLの値と、ステップ3
14或いはステップ315で求められた基本噴射量QBA
SEの値とを比較して、その小さい方の値を最終噴射量Q
FIN として設定する。
量QFULLを算出する。この最大噴射量QFULLの算出は、
エンジン回転数NE及び過給圧PiM等をパラメータと
する図示しない予め定められたマップを参照して行われ
る。そして、ステップ317において、先のステップ3
16で求められた最大噴射量QFULLの値と、ステップ3
14或いはステップ315で求められた基本噴射量QBA
SEの値とを比較して、その小さい方の値を最終噴射量Q
FIN として設定する。
【0068】続いて、ステップ318において、その最
終噴射量QFIN に相当する噴射量指令値TSPを求め
る。そして、ステップ319において、その求められた
噴射量指令値TSPを出力する。即ち、先のステップ3
17において最終噴射量QFINとして最大噴射量QFULL
を設定した場合には、ステップ319において、最大噴
射量QFULLに相当する噴射量指令値TSPに基づいて電
磁スピル弁23を駆動制御し、その後の処理を一旦終了
する。
終噴射量QFIN に相当する噴射量指令値TSPを求め
る。そして、ステップ319において、その求められた
噴射量指令値TSPを出力する。即ち、先のステップ3
17において最終噴射量QFINとして最大噴射量QFULL
を設定した場合には、ステップ319において、最大噴
射量QFULLに相当する噴射量指令値TSPに基づいて電
磁スピル弁23を駆動制御し、その後の処理を一旦終了
する。
【0069】一方、先のステップ317において最終噴
射量QFIN として基本噴射量QBASEを設定した場合に
は、ステップ319において、基本噴射量QBASEに相当
する噴射指令値TSPに基づいて電磁スピル弁23を駆
動制御し、その後の処理を一旦終了する。
射量QFIN として基本噴射量QBASEを設定した場合に
は、ステップ319において、基本噴射量QBASEに相当
する噴射指令値TSPに基づいて電磁スピル弁23を駆
動制御し、その後の処理を一旦終了する。
【0070】上記のようにディーゼルエンジン2の始動
時における燃料噴射量制御が実行される。以上説明した
ように、この実施例では、冷却水温THWの値が「60
℃」以上でない場合、即ち前回のエンジン停止から時間
が経過してエンジン2が冷えた状態になっている場合に
は、補正前の始動時噴射量QSTA0を補正することなくそ
のまま補正後の始動時噴射量QSTA としている。一方、
冷却水温THWの値が「60℃」以上である場合、即ち
エンジン停止からそれほど時間が経過しておらずエンジ
ン2が温かい状態になっている場合には、補正前の始動
時噴射量QSTA0に、学習値NFIGQに基づいて算出され
た噴射量補正係数MQSGを乗算して、補正後の始動時
噴射量QSTA を算出している。
時における燃料噴射量制御が実行される。以上説明した
ように、この実施例では、冷却水温THWの値が「60
℃」以上でない場合、即ち前回のエンジン停止から時間
が経過してエンジン2が冷えた状態になっている場合に
は、補正前の始動時噴射量QSTA0を補正することなくそ
のまま補正後の始動時噴射量QSTA としている。一方、
冷却水温THWの値が「60℃」以上である場合、即ち
エンジン停止からそれほど時間が経過しておらずエンジ
ン2が温かい状態になっている場合には、補正前の始動
時噴射量QSTA0に、学習値NFIGQに基づいて算出され
た噴射量補正係数MQSGを乗算して、補正後の始動時
噴射量QSTA を算出している。
【0071】つまり、エンジン2が冷えた状態になって
いる場合には、燃料の動粘度が上昇し流動性が低下す
る。そのため、燃料噴射ポンプ1のプランジャ12とシ
リンダ14との隙間等からの燃料の漏れ量が少なくな
り、燃料噴射量誤差が小さくなって、実際の燃料噴射量
がそれほど低下することがない。従って、このような場
合には、前回のエンジン運転時に算出された学習値NF
IGQに基づいて求めた補正値としての噴射量補正係数M
QSGにより、補正前の始動時噴射量QSTA0を補正しな
いようにしている。言い換えれば、噴射量補正係数MQ
SGを無いものとして設定して、始動時噴射量QSTA0が
増量補正されることを阻止する。これにより、始動時に
おける燃料の浪費やスモークの発生を防止確実に防止す
ることができる。
いる場合には、燃料の動粘度が上昇し流動性が低下す
る。そのため、燃料噴射ポンプ1のプランジャ12とシ
リンダ14との隙間等からの燃料の漏れ量が少なくな
り、燃料噴射量誤差が小さくなって、実際の燃料噴射量
がそれほど低下することがない。従って、このような場
合には、前回のエンジン運転時に算出された学習値NF
IGQに基づいて求めた補正値としての噴射量補正係数M
QSGにより、補正前の始動時噴射量QSTA0を補正しな
いようにしている。言い換えれば、噴射量補正係数MQ
SGを無いものとして設定して、始動時噴射量QSTA0が
増量補正されることを阻止する。これにより、始動時に
おける燃料の浪費やスモークの発生を防止確実に防止す
ることができる。
【0072】又、エンジンが温かい状態になっている場
合には、燃料の動粘度が低下し流動性が上昇するため、
燃料の漏れ量が多くなり、燃料噴射量誤差が大きくなっ
て、実際の燃料噴射量が低下する。従って、このような
場合には、その噴射量誤差を考慮して、前回のエンジン
運転時に算出された学習値NFIGQに基づいて求めた噴
射量補正係数MQSGにより、補正前の始動時噴射量Q
STA0を補正するようにしている。言い換えれば、噴射量
補正係数MQSGをそのままの値に設定して、始動時噴
射量QSTA0を増量補正する。これにより、始動時におけ
る始動不良の発生を確実に防止することができる。
合には、燃料の動粘度が低下し流動性が上昇するため、
燃料の漏れ量が多くなり、燃料噴射量誤差が大きくなっ
て、実際の燃料噴射量が低下する。従って、このような
場合には、その噴射量誤差を考慮して、前回のエンジン
運転時に算出された学習値NFIGQに基づいて求めた噴
射量補正係数MQSGにより、補正前の始動時噴射量Q
STA0を補正するようにしている。言い換えれば、噴射量
補正係数MQSGをそのままの値に設定して、始動時噴
射量QSTA0を増量補正する。これにより、始動時におけ
る始動不良の発生を確実に防止することができる。
【0073】このように、冷却水温THWの高低に応じ
て、前回のエンジン運転時に算出された学習値NFIGQ
に基づいて求めた噴射量補正係数MQSGを、最適な値
に設定することができる。従って、補正前の始動時噴射
量QSTA0を適正に補正演算して補正後の始動時噴射量Q
STA とすることができ、始動時における冷却水温THW
の高低に応じて、常に適正な始動時噴射量制御を行うこ
とができる。
て、前回のエンジン運転時に算出された学習値NFIGQ
に基づいて求めた噴射量補正係数MQSGを、最適な値
に設定することができる。従って、補正前の始動時噴射
量QSTA0を適正に補正演算して補正後の始動時噴射量Q
STA とすることができ、始動時における冷却水温THW
の高低に応じて、常に適正な始動時噴射量制御を行うこ
とができる。
【0074】又、この実施例では、燃料性状の変化によ
る噴射量補正を燃料温度センサ等の特別なセンサを用い
ることなく行うことができるので、安価な燃料噴射量制
御装置となる。
る噴射量補正を燃料温度センサ等の特別なセンサを用い
ることなく行うことができるので、安価な燃料噴射量制
御装置となる。
【0075】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、始動時の燃料噴射量制御時に、
冷却水温THWの高低に応じて始動時噴射量QSTA0の補
正の有り無しを判断していたが、噴射量補正係数MQS
Gの算出時に冷却水温THWの高低に応じてその噴射量
補正係数MQSGの値を所定の値に設定するようにして
もよい。つまり、冷却水温THWが「60℃」以上の場
合には、噴射量補正係数MQSGの値をそのままの値と
し、「60℃」以上でない場合には、噴射量補正係数M
QSGの値を1に設定する。そして、このようにして設
定した噴射量補正係数MQSGの値を、冷却水温THW
の高低にかかわらず、補正前の始動時噴射量QSTA0に乗
算する。尚、このとき、冷却水温THWが「60℃」以
上でない場合でも、噴射量補正係数MQSGの値を1よ
り大きい値に設定してもよい。これにより、エンジン2
が冷えた状態になっている場合でも、補正後の始動時噴
射量QSTA に噴射量補正量を反映させることができる。
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、始動時の燃料噴射量制御時に、
冷却水温THWの高低に応じて始動時噴射量QSTA0の補
正の有り無しを判断していたが、噴射量補正係数MQS
Gの算出時に冷却水温THWの高低に応じてその噴射量
補正係数MQSGの値を所定の値に設定するようにして
もよい。つまり、冷却水温THWが「60℃」以上の場
合には、噴射量補正係数MQSGの値をそのままの値と
し、「60℃」以上でない場合には、噴射量補正係数M
QSGの値を1に設定する。そして、このようにして設
定した噴射量補正係数MQSGの値を、冷却水温THW
の高低にかかわらず、補正前の始動時噴射量QSTA0に乗
算する。尚、このとき、冷却水温THWが「60℃」以
上でない場合でも、噴射量補正係数MQSGの値を1よ
り大きい値に設定してもよい。これにより、エンジン2
が冷えた状態になっている場合でも、補正後の始動時噴
射量QSTA に噴射量補正量を反映させることができる。
【0076】(2)前記実施例では、始動時噴射量QST
A0の補正の有り無しを、冷却水温THWの値が「60
℃」以上であるか否かで判断していたが、これを別の温
度に変更設定すること。
A0の補正の有り無しを、冷却水温THWの値が「60
℃」以上であるか否かで判断していたが、これを別の温
度に変更設定すること。
【0077】(3)前記実施例では、過給機としてのタ
ーボチャージャ48を備えたディーゼルエンジン2に具
体化したが、過給機としてのスーパーチャジャを備えた
ディーゼルエンジンや、過給機を備えていないディーゼ
ルエンジンに具体化することもできる。
ーボチャージャ48を備えたディーゼルエンジン2に具
体化したが、過給機としてのスーパーチャジャを備えた
ディーゼルエンジンや、過給機を備えていないディーゼ
ルエンジンに具体化することもできる。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、エンジン始動時において冷却液の温度を検出し、そ
の検出された冷却液温度の高低に応じて、前回のエンジ
ン運転時に学習演算された燃料噴射量の補正値を所定の
値に設定するようにしている。そのため、始動時噴射量
を適正に補正演算することが可能となり、始動時におけ
る冷却液温度に応じて、常に適正な始動時噴射量制御を
行うことができて、始動時におけるスモークの発生や始
動不良の発生を確実に阻止することができるという優れ
た効果を発揮する。又、特別なセンサ等を必要としない
ので、装置を安価に構成することができる。
ば、エンジン始動時において冷却液の温度を検出し、そ
の検出された冷却液温度の高低に応じて、前回のエンジ
ン運転時に学習演算された燃料噴射量の補正値を所定の
値に設定するようにしている。そのため、始動時噴射量
を適正に補正演算することが可能となり、始動時におけ
る冷却液温度に応じて、常に適正な始動時噴射量制御を
行うことができて、始動時におけるスモークの発生や始
動不良の発生を確実に阻止することができるという優れ
た効果を発揮する。又、特別なセンサ等を必要としない
ので、装置を安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の概念構成図である。
【図2】この発明を具体化した一実施例におけるディー
ゼルエンジンの燃料噴射量制御装置を示す概略構成図で
ある。
ゼルエンジンの燃料噴射量制御装置を示す概略構成図で
ある。
【図3】一実施例における分配型燃料噴射ポンプを示す
断面図である。
断面図である。
【図4】一実施例におけるECUの構成を示すブロック
図である。
図である。
【図5】一実施例におけるECUにより実行される積分
制御量算出ルーチンを説明するフローチャートである。
制御量算出ルーチンを説明するフローチャートである。
【図6】一実施例におけるエンジン回転数と目標回転数
との差の絶対値に対する積分補正量を予め定めたマップ
である。
との差の絶対値に対する積分補正量を予め定めたマップ
である。
【図7】一実施例におけるECUにより実行される噴射
量補正用の学習値算出ルーチンを説明するフローチャー
トである。
量補正用の学習値算出ルーチンを説明するフローチャー
トである。
【図8】一実施例におけるECUにより実行される燃料
噴射量制御処理のメインルーチンを説明するフローチャ
ートである。
噴射量制御処理のメインルーチンを説明するフローチャ
ートである。
【図9】一実施例におけるメインルーチンで行われる噴
射量補正係数の算出ルーチンを説明するフローチャート
である。
射量補正係数の算出ルーチンを説明するフローチャート
である。
【図10】一実施例におけるエンジン回転数に対する回
転数補正係数を予め定めたマップである。
転数補正係数を予め定めたマップである。
【図11】一実施例における噴射量補正用の学習値に対
する積分制御補正係数を予め定めたマップである。
する積分制御補正係数を予め定めたマップである。
1…燃料噴射手段としての燃料噴射ポンプ、2…ディー
ゼルエンジン、35…回転数センサ、65…スタータス
イッチ、72…吸気温センサ、73…アクセル開度セン
サ、74…吸気圧センサ、75…冷却液温度検出手段と
しての水温センサ、76…クランク角センサ、77…車
速センサ(35,65,72〜77は運転状態検出手段
を構成している)、71…ECU(始動時噴射量演算手
段、燃料噴射制御手段、変化特性演算手段、補正値演算
手段、噴射量補正演算手段、及び補正設定手段を構成し
ている)。
ゼルエンジン、35…回転数センサ、65…スタータス
イッチ、72…吸気温センサ、73…アクセル開度セン
サ、74…吸気圧センサ、75…冷却液温度検出手段と
しての水温センサ、76…クランク角センサ、77…車
速センサ(35,65,72〜77は運転状態検出手段
を構成している)、71…ECU(始動時噴射量演算手
段、燃料噴射制御手段、変化特性演算手段、補正値演算
手段、噴射量補正演算手段、及び補正設定手段を構成し
ている)。
Claims (1)
- 【請求項1】 ディーゼルエンジンに燃料噴射を行う燃
料噴射手段と、 前記ディーゼルエンジンの回転数を含む運転状態を検出
する運転状態検出手段と、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づいて、前記ディ
ーゼルエンジンに噴射すべき始動時の燃料噴射量を演算
する始動時噴射量演算手段と、 前記始動時噴射量演算手段の演算結果に基づいて、前記
燃料噴射手段を駆動制御する燃料噴射制御手段とを備え
たディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置において、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づき、前記ディー
ゼルエンジンが所定の安定運転状態にあるときの前記デ
ィーゼルエンジンに実際に供給される燃料量に起因する
運転状態量の変化特性を演算する変化特性演算手段と、 前記変化特性演算手段の演算結果に基づき、燃料噴射量
を補正するための補正値を学習演算する補正値演算手段
と、 前記補正値演算手段の演算結果に基づき、前記始動時噴
射量演算手段により演算される始動時の燃料噴射量を補
正演算する噴射量補正演算手段と、 前記ディーゼルエンジンを冷却するための冷却液の温度
を検出する冷却液温度検出手段と、 前記補正値演算手段により演算された補正値を、前記冷
却液温度検出手段の検出結果に応じて所定の値に設定す
る補正設定手段とを備えたことを特徴とするディーゼル
エンジンの燃料噴射量制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3371393A JPH06249023A (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3371393A JPH06249023A (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06249023A true JPH06249023A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=12394056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3371393A Pending JPH06249023A (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06249023A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4854917A (en) * | 1986-12-23 | 1989-08-08 | Nippon Seiko Kabushiki Kaisha | Tripot type constant velocity universal joint |
JP2009030616A (ja) * | 1998-08-24 | 2009-02-12 | Caterpillar Inc | 低温エンジンが低温時の燃料噴射制御装置 |
CN112912605A (zh) * | 2018-10-19 | 2021-06-04 | 德尔福汽车系统卢森堡有限公司 | 控制发动机冷重启的方法 |
-
1993
- 1993-02-23 JP JP3371393A patent/JPH06249023A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4854917A (en) * | 1986-12-23 | 1989-08-08 | Nippon Seiko Kabushiki Kaisha | Tripot type constant velocity universal joint |
JP2009030616A (ja) * | 1998-08-24 | 2009-02-12 | Caterpillar Inc | 低温エンジンが低温時の燃料噴射制御装置 |
CN112912605A (zh) * | 2018-10-19 | 2021-06-04 | 德尔福汽车系统卢森堡有限公司 | 控制发动机冷重启的方法 |
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