JPH06248224A - フッ素樹脂塗料組成物 - Google Patents
フッ素樹脂塗料組成物Info
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- JPH06248224A JPH06248224A JP6287993A JP6287993A JPH06248224A JP H06248224 A JPH06248224 A JP H06248224A JP 6287993 A JP6287993 A JP 6287993A JP 6287993 A JP6287993 A JP 6287993A JP H06248224 A JPH06248224 A JP H06248224A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属、プラスチック、セメント、モルタル等
の基材に、クリア塗膜あるいは着色顔料による低濃度の
カラークリア塗膜として塗布した場合に、長期にわたっ
て下地保護性を発揮するフッ素樹脂塗料組成物を提供す
る。 【構成】 フルオロオレフイン単量体を主成分とする特
定種類の単量体の共重合によって得られた含フッ素共重
合体、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤、有機溶剤なら
びに架橋剤を混合して有機溶剤型のフッソ樹脂塗料組成
物とする。
の基材に、クリア塗膜あるいは着色顔料による低濃度の
カラークリア塗膜として塗布した場合に、長期にわたっ
て下地保護性を発揮するフッ素樹脂塗料組成物を提供す
る。 【構成】 フルオロオレフイン単量体を主成分とする特
定種類の単量体の共重合によって得られた含フッ素共重
合体、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤、有機溶剤なら
びに架橋剤を混合して有機溶剤型のフッソ樹脂塗料組成
物とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、含フッ素共重合体、
紫外線吸収剤及び/又は光安定剤および架橋剤を含有し
た有機溶剤型のフッ素樹脂塗料組成物に関するものであ
る。
紫外線吸収剤及び/又は光安定剤および架橋剤を含有し
た有機溶剤型のフッ素樹脂塗料組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】耐候性、耐薬品性に優れた塗料として含
フッ素共重合体と硬化剤とからなるフッ素樹脂塗料は従
来より知られている。一方、この発明の発明者等は、プ
ラスチック、セメント、モルタル等の基材に対する密着
性に優れたフッ素樹脂塗料について研究開発し、特開平
3−231906号および特願平3−146860号の
発明を提案した。
フッ素共重合体と硬化剤とからなるフッ素樹脂塗料は従
来より知られている。一方、この発明の発明者等は、プ
ラスチック、セメント、モルタル等の基材に対する密着
性に優れたフッ素樹脂塗料について研究開発し、特開平
3−231906号および特願平3−146860号の
発明を提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平3−231
906号および特願平3−146860号で提案したフ
ッ素樹脂塗料は、これをクリア塗料や顔料濃度の低いカ
ラークリア塗料として、プラスチック、セメント、モル
タル等の基材に塗布して、クリア塗膜乃至顔料濃度の低
いカラークリア塗膜を形成せんとする場合には、高い顔
料濃度の塗膜に比べて長期間に亘る下地保護性が必ずし
も充分なものではなかった。すなわち、塗膜を透過して
下地に達する太陽光線などによる下地の劣化を十分に抑
制できないという問題点を有し、具体的には基材が次第
に劣化したり、金属基材の場合には錆が発生したり、セ
メント、モルタル等のコンクリート系の下地においては
下塗り塗料の劣化が認められるなどの問題があった。
906号および特願平3−146860号で提案したフ
ッ素樹脂塗料は、これをクリア塗料や顔料濃度の低いカ
ラークリア塗料として、プラスチック、セメント、モル
タル等の基材に塗布して、クリア塗膜乃至顔料濃度の低
いカラークリア塗膜を形成せんとする場合には、高い顔
料濃度の塗膜に比べて長期間に亘る下地保護性が必ずし
も充分なものではなかった。すなわち、塗膜を透過して
下地に達する太陽光線などによる下地の劣化を十分に抑
制できないという問題点を有し、具体的には基材が次第
に劣化したり、金属基材の場合には錆が発生したり、セ
メント、モルタル等のコンクリート系の下地においては
下塗り塗料の劣化が認められるなどの問題があった。
【0004】この発明はかゝる現状に鑑み、クリア塗膜
の形成や低い顔料濃度のカラークリア塗膜を形成する場
合にも下地保護性を長期に亘って維持することができる
フッ素樹脂塗料組成物を提供せんとすることを目的とす
るものである。
の形成や低い顔料濃度のカラークリア塗膜を形成する場
合にも下地保護性を長期に亘って維持することができる
フッ素樹脂塗料組成物を提供せんとすることを目的とす
るものである。
【0005】
【発課題を解決するための手段】この発明のフッ素樹脂
塗料組成物は、 (1)a)フルオロオレフィン単量体単位:30〜60
モル% b)クロトン酸ヒドロキシアルキル単量体単位:3〜3
0モル% c)上記以外の共重合可能なビニル単量体単位:10〜
67モル%から構成される含フッ素共重合体 (2)紫外線吸収剤及び/又は光安定剤 (3)有機溶剤および (4)水酸基と反応可能な架橋剤 の4つの成分からなることを特徴とするものである。
塗料組成物は、 (1)a)フルオロオレフィン単量体単位:30〜60
モル% b)クロトン酸ヒドロキシアルキル単量体単位:3〜3
0モル% c)上記以外の共重合可能なビニル単量体単位:10〜
67モル%から構成される含フッ素共重合体 (2)紫外線吸収剤及び/又は光安定剤 (3)有機溶剤および (4)水酸基と反応可能な架橋剤 の4つの成分からなることを特徴とするものである。
【0006】この発明において、前記(1)で示される
含フッ素共重合体は、発明者が先に提案した特開平3−
231906号に開示された含フッ素共重合体で、具体
的には、フルオロオレフィン単量体、クロトン酸ヒドロ
キシアルキル単量体および前記以外の共重合可能なビニ
ル単量体から構成される。この含フッ素共重合体を構成
する前記a)のフルオロオレフィン単量体は、具体的に
はモノフルオロエチレン、ジフルオロエチレン、トリフ
ルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリ
フルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等であっ
て、その中でもクロロトリフルオロエチレンが共重合性
の容易なことや、取扱いの点で好適に使用することがで
きる。かゝるフルオロオレフィン単量体は、含フッ素共
重合体を構成する全単量体に対する割合として30〜6
0モル%の範囲で含まれるもので、30モル%を下回る
と塗料としてのフッ素樹脂組成物の耐候性が低下し、6
0モル%を超えて多量の場合には溶剤への溶解性が低下
するので、より好ましい量は40〜60モル%である。
含フッ素共重合体は、発明者が先に提案した特開平3−
231906号に開示された含フッ素共重合体で、具体
的には、フルオロオレフィン単量体、クロトン酸ヒドロ
キシアルキル単量体および前記以外の共重合可能なビニ
ル単量体から構成される。この含フッ素共重合体を構成
する前記a)のフルオロオレフィン単量体は、具体的に
はモノフルオロエチレン、ジフルオロエチレン、トリフ
ルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリ
フルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等であっ
て、その中でもクロロトリフルオロエチレンが共重合性
の容易なことや、取扱いの点で好適に使用することがで
きる。かゝるフルオロオレフィン単量体は、含フッ素共
重合体を構成する全単量体に対する割合として30〜6
0モル%の範囲で含まれるもので、30モル%を下回る
と塗料としてのフッ素樹脂組成物の耐候性が低下し、6
0モル%を超えて多量の場合には溶剤への溶解性が低下
するので、より好ましい量は40〜60モル%である。
【0007】含フッ素共重合体を構成するb)のクロト
ン酸ヒドロキシアルキル単量体は、具体的には2−ヒド
ロキシエチルクロトネート、4−ヒドロキシブチルクロ
トネート、2−ヒドロキシプロピルクロトネート等であ
って、その中でもモノマーの入手が容易な2−ヒドロキ
シエチルクロトネートが特に好ましく使用される。この
クロトン酸ヒドロキシアルキル単量体は、含フッ素共重
合体を構成する全単量体に対する割合として3〜30モ
ル%の範囲で含まれるもので、3モル%未満であると架
橋剤との反応性が不十分となって得られた組成物の塗膜
強度が不足し、30モル%を超えて多量に配合されると
耐候性や耐水性が低下する。
ン酸ヒドロキシアルキル単量体は、具体的には2−ヒド
ロキシエチルクロトネート、4−ヒドロキシブチルクロ
トネート、2−ヒドロキシプロピルクロトネート等であ
って、その中でもモノマーの入手が容易な2−ヒドロキ
シエチルクロトネートが特に好ましく使用される。この
クロトン酸ヒドロキシアルキル単量体は、含フッ素共重
合体を構成する全単量体に対する割合として3〜30モ
ル%の範囲で含まれるもので、3モル%未満であると架
橋剤との反応性が不十分となって得られた組成物の塗膜
強度が不足し、30モル%を超えて多量に配合されると
耐候性や耐水性が低下する。
【0008】上記a)のフルオロオレフィン単量体と、
b)のクロトン酸ヒドロキシアルキル単量体に配合され
るc)の共重合可能なビニル単量体は、含フッ素共重合
体を構成する全単量体に対し10〜67モル%の範囲で
使用するもので、かゝるビニル単量体としてはカルボン
酸ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ノルボルナジ
エン化合物等が望ましく使用される。
b)のクロトン酸ヒドロキシアルキル単量体に配合され
るc)の共重合可能なビニル単量体は、含フッ素共重合
体を構成する全単量体に対し10〜67モル%の範囲で
使用するもので、かゝるビニル単量体としてはカルボン
酸ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ノルボルナジ
エン化合物等が望ましく使用される。
【0009】前記カルボン酸ビニルエルテル類として
は、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ピバリン
酸ビニルおよびヴェオバ−9、ヴェオバ−10(これら
ヴェオバ−9および10は、いずれもシェル化学社製の
カルボン酸ビニルエステルの商品名)等の脂肪族ビニル
エステル類、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、4−t
−ブチルシクロヘキサンカルボン酸ビニル等のシクロア
ルカンカルボン酸ビニル類、安息香酸ビニル、p−t−
ブチル安息香酸等の芳香族カルボン酸ビニル等を挙げる
ことができる。
は、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ピバリン
酸ビニルおよびヴェオバ−9、ヴェオバ−10(これら
ヴェオバ−9および10は、いずれもシェル化学社製の
カルボン酸ビニルエステルの商品名)等の脂肪族ビニル
エステル類、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、4−t
−ブチルシクロヘキサンカルボン酸ビニル等のシクロア
ルカンカルボン酸ビニル類、安息香酸ビニル、p−t−
ブチル安息香酸等の芳香族カルボン酸ビニル等を挙げる
ことができる。
【0010】また、ビニルエーテル類としては、エチル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のアルキルビ
ニルエーテル類、シクロヘキシルビニルエーテル等のシ
クロアルキルビニルエーテル類を挙げることができ、ノ
ルボルナジエンやそのアルキル置換体も共重合成分とし
て使用することができる。
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のアルキルビ
ニルエーテル類、シクロヘキシルビニルエーテル等のシ
クロアルキルビニルエーテル類を挙げることができ、ノ
ルボルナジエンやそのアルキル置換体も共重合成分とし
て使用することができる。
【0011】なお、顔料分散性を向上させるために、含
フッ素共重合体(1)にクロトン酸を導入してもよく、
その量は含フッ素共重合体に対して5モル%以下であ
る。
フッ素共重合体(1)にクロトン酸を導入してもよく、
その量は含フッ素共重合体に対して5モル%以下であ
る。
【0012】これらa)〜c)の単量体の共重合によっ
て得られる含フッ素共重合体の分子量は、形成する塗膜
の強度と塗料の取扱い性の観点から数平均分子量がGP
Cのポリスチレン換算で1000〜100000である
ことが望ましい。また、含フッ素共重合体のTg(ガラ
ス転移点)は形成された塗膜が耐ブロッキング性を発現
するために10℃以上であることが望ましい。
て得られる含フッ素共重合体の分子量は、形成する塗膜
の強度と塗料の取扱い性の観点から数平均分子量がGP
Cのポリスチレン換算で1000〜100000である
ことが望ましい。また、含フッ素共重合体のTg(ガラ
ス転移点)は形成された塗膜が耐ブロッキング性を発現
するために10℃以上であることが望ましい。
【0013】この発明のフッ素樹脂塗料組成物は、前記
の含フッ素共重合体以外に、紫外線吸収剤及び/又は光
安定剤と、有機溶剤および水酸基と反応可能な架橋剤か
らなるものであるが、前記紫外線吸収剤とは、400n
m以下の紫外線領域の光を選択的に吸収する化合物であ
って、具体的にはベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリ
アゾール系化合物、蓚酸アニリド系化合物等を挙げるこ
とができる 前記ベンゾフェノン系化合物としては、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ブトキ
シベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン等を挙げることができる。また、ベンゾトリアゾール
系化合物としては下記〔化1〕で示される構造式の化合
物を使用することができる。
の含フッ素共重合体以外に、紫外線吸収剤及び/又は光
安定剤と、有機溶剤および水酸基と反応可能な架橋剤か
らなるものであるが、前記紫外線吸収剤とは、400n
m以下の紫外線領域の光を選択的に吸収する化合物であ
って、具体的にはベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリ
アゾール系化合物、蓚酸アニリド系化合物等を挙げるこ
とができる 前記ベンゾフェノン系化合物としては、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ブトキ
シベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン等を挙げることができる。また、ベンゾトリアゾール
系化合物としては下記〔化1〕で示される構造式の化合
物を使用することができる。
【0014】
【化1】
【0015】前記〔化1〕における化合物としては、た
とえば、X=H,R1 =R2 =−C(CH3 )2 C2 H
5 である化合物、X=H,R1 =R2 =−C(CH3 )
2 Phである化合物、X=H,R1 =−C1 2 H2 5 ,
R2 =Meである化合物、X=H,R1 =−t−Bu,
R2 =−C2 H4 CO−(OC2 H4 )7−OHである
化合物と、この化合物のコハク酸ジエステルの混合物、
X=H,R1 =−t−Bu,R2 =−C2 H4 COOC
8 H1 7である化合物、X=Cl,R1 =−t−Bu,
R2 =−C2 H4 COOC8 H7である化合物などを挙
げることができる。
とえば、X=H,R1 =R2 =−C(CH3 )2 C2 H
5 である化合物、X=H,R1 =R2 =−C(CH3 )
2 Phである化合物、X=H,R1 =−C1 2 H2 5 ,
R2 =Meである化合物、X=H,R1 =−t−Bu,
R2 =−C2 H4 CO−(OC2 H4 )7−OHである
化合物と、この化合物のコハク酸ジエステルの混合物、
X=H,R1 =−t−Bu,R2 =−C2 H4 COOC
8 H1 7である化合物、X=Cl,R1 =−t−Bu,
R2 =−C2 H4 COOC8 H7である化合物などを挙
げることができる。
【0016】また、蓚酸アニリド系化合物としては、N
−(2−エトキシフェニル)−N´−(4−イソドデシ
ルフェニル)エタンジアミド、N−(2−エトキシフェ
ニル)−N´−(2−エチルフェニル)エタンジアミ
ド、N(2−エトキシ−5−t−ブチルフェニル−N´
−(2−エチルフェニル)エタンジアミド等を使用する
ことができる。
−(2−エトキシフェニル)−N´−(4−イソドデシ
ルフェニル)エタンジアミド、N−(2−エトキシフェ
ニル)−N´−(2−エチルフェニル)エタンジアミ
ド、N(2−エトキシ−5−t−ブチルフェニル−N´
−(2−エチルフェニル)エタンジアミド等を使用する
ことができる。
【0017】これら紫外線吸収剤の添加量は、形成され
る塗膜の膜厚によって異なるが、おおむね含フッ素共重
合体と架橋剤を合わせた重量の1〜20重量%である。
この添加量は、多量になると基材への密着性が損われた
り、塗膜からブリード(離脱)するおそれがあるため好
ましくない。さらに好ましい添加量は10重量%未満で
あり、それ以上を添加する時はむしろ膜厚を厚くするこ
とが望ましい。
る塗膜の膜厚によって異なるが、おおむね含フッ素共重
合体と架橋剤を合わせた重量の1〜20重量%である。
この添加量は、多量になると基材への密着性が損われた
り、塗膜からブリード(離脱)するおそれがあるため好
ましくない。さらに好ましい添加量は10重量%未満で
あり、それ以上を添加する時はむしろ膜厚を厚くするこ
とが望ましい。
【0018】かゝる紫外線吸収剤の種類は、基材によっ
て選択することが好ましい。たとえば、セメント系の基
材に対して塗膜を形成する場合には、アルカリと反応す
るフェノール性のヒドロキシル基を持たない蓚酸アニリ
ド系化合物が好ましく、プラスチックの成形体やフィル
ム、シート等の基材に対する塗膜の形成には、ベンゾフ
ェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、蓚酸ア
ニリド系化合物が好適に使用することができ、その中で
も紫外線の吸収範囲の広いベンゾトリアゾール系化合物
の使用が特に好ましい。
て選択することが好ましい。たとえば、セメント系の基
材に対して塗膜を形成する場合には、アルカリと反応す
るフェノール性のヒドロキシル基を持たない蓚酸アニリ
ド系化合物が好ましく、プラスチックの成形体やフィル
ム、シート等の基材に対する塗膜の形成には、ベンゾフ
ェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、蓚酸ア
ニリド系化合物が好適に使用することができ、その中で
も紫外線の吸収範囲の広いベンゾトリアゾール系化合物
の使用が特に好ましい。
【0019】前記光安定剤としては、ヒンダードアミン
系の化合物、たとえば、2−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、8−アセチ
ル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−
1,3,8−トリアザスピロ(4、5)デカン−2,4
−ジオン、ビス(N−オクトキシ−2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート等を使用する
ことができる。
系の化合物、たとえば、2−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、8−アセチ
ル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−
1,3,8−トリアザスピロ(4、5)デカン−2,4
−ジオン、ビス(N−オクトキシ−2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート等を使用する
ことができる。
【0020】かゝる光安定剤の使用量は、前記の含フッ
素共重合体(1)と架橋剤(4)とを合わせた重量の5
重量%以下であることが望ましい。この光安定剤は、多
量に使用すると前記含フッ素共重合体(1)、紫外線吸
収剤及び/又は光安定剤(2)および有機溶剤(3)を
混合した溶液が経時的に着色され好ましくない。特に、
含フッ素共重合体(1)がカルボキシル基を有するもの
である場合またはワニスが酸性であるときにその現象が
著しくなる。したがって、含フッ素共重合体がカルボキ
シル基を有するとき、または、ワニスが酸性であるとき
に使用する光安定剤としては、窒素の塩基性を低下させ
たN−OR(Rはアルキル基)の構造を持つものが好ま
しい。なお、この光安定剤は、前記の紫外線吸収剤と共
に用いることが望ましいが、光安定剤のみを使用するこ
ともできる。ただし、この場合は両者の併用によるより
も下地保護性の向上が低いので、併用が最も好ましいも
のである。
素共重合体(1)と架橋剤(4)とを合わせた重量の5
重量%以下であることが望ましい。この光安定剤は、多
量に使用すると前記含フッ素共重合体(1)、紫外線吸
収剤及び/又は光安定剤(2)および有機溶剤(3)を
混合した溶液が経時的に着色され好ましくない。特に、
含フッ素共重合体(1)がカルボキシル基を有するもの
である場合またはワニスが酸性であるときにその現象が
著しくなる。したがって、含フッ素共重合体がカルボキ
シル基を有するとき、または、ワニスが酸性であるとき
に使用する光安定剤としては、窒素の塩基性を低下させ
たN−OR(Rはアルキル基)の構造を持つものが好ま
しい。なお、この光安定剤は、前記の紫外線吸収剤と共
に用いることが望ましいが、光安定剤のみを使用するこ
ともできる。ただし、この場合は両者の併用によるより
も下地保護性の向上が低いので、併用が最も好ましいも
のである。
【0021】含フッ素共重合体を溶解する有機溶剤とし
ては、沸点が60℃以上のものであることが望ましく、
具体的にはトルエン、キシレン、ソルベッソ等の芳香族
有機溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、n−ブタノール、i−プロパノ
ール等のアルコール類、メチルセロソルブ、n−ブチル
セロソルブ等のセロソルブ系を使用することができる。
ては、沸点が60℃以上のものであることが望ましく、
具体的にはトルエン、キシレン、ソルベッソ等の芳香族
有機溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、n−ブタノール、i−プロパノ
ール等のアルコール類、メチルセロソルブ、n−ブチル
セロソルブ等のセロソルブ系を使用することができる。
【0022】この発明に用いられる水酸基と反応しうる
架橋剤は、前記の含フッ素共重合体を構成するクロトン
酸ヒドロキシアルキル単量体の水酸基との間で架橋して
組成物の硬化に寄与するもので、具体的には、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
およびそれらの2量体、3量体ならびにブロックイソシ
アネート等のポリイソシアネート、メチル化メラミン、
ブチル化メラミン、尿素樹脂、ベンゾグアナミン等のア
ミノプラスト等である。これらの架橋剤に対して、ジブ
チル錫ジラウレートやp−トルエンスルホン酸等の硬化
促進剤を併用してもよい。
架橋剤は、前記の含フッ素共重合体を構成するクロトン
酸ヒドロキシアルキル単量体の水酸基との間で架橋して
組成物の硬化に寄与するもので、具体的には、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
およびそれらの2量体、3量体ならびにブロックイソシ
アネート等のポリイソシアネート、メチル化メラミン、
ブチル化メラミン、尿素樹脂、ベンゾグアナミン等のア
ミノプラスト等である。これらの架橋剤に対して、ジブ
チル錫ジラウレートやp−トルエンスルホン酸等の硬化
促進剤を併用してもよい。
【0023】この発明のフッ素樹脂塗料用組成物は、架
橋剤として前記のメラミン、グアナミン等のアミノプラ
ストおよびブロックイソシアネート等の常温で水酸基と
反応しない架橋剤を用いる時は、組成物を構成する前記
含フッ素共重合体、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤、
有機溶剤および架橋剤を一度に混合することにより調製
することができる。しかし、ポリイソシアネート等の常
温でも水酸基と反応する架橋剤を用いるときには、前記
含フッ素共重合体、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤、
有機溶剤をあらかじめ混合し、塗装時にこの混合物に架
橋剤を混合して調製することが必要である。
橋剤として前記のメラミン、グアナミン等のアミノプラ
ストおよびブロックイソシアネート等の常温で水酸基と
反応しない架橋剤を用いる時は、組成物を構成する前記
含フッ素共重合体、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤、
有機溶剤および架橋剤を一度に混合することにより調製
することができる。しかし、ポリイソシアネート等の常
温でも水酸基と反応する架橋剤を用いるときには、前記
含フッ素共重合体、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤、
有機溶剤をあらかじめ混合し、塗装時にこの混合物に架
橋剤を混合して調製することが必要である。
【0024】この発明のフッ素樹脂塗料用組成物は、主
としてクリア塗料として塗布することによって長期に亘
る下地保護性を維持するこきができるものであるが、か
ゝるクリア塗料に少量の着色顔料を配合したカラークリ
ア塗料としても充分に使用することができる。その際に
使用する着色顔料としては、通常の塗料に用いられてい
る着色顔料を使用することができ、たとえば、酸化チタ
ン、べんがら、黄色酸化鉄焼成顔料等の無機顔料やフタ
ロシアニンブルー、キナクリドンレッド、イソインドリ
ノン、カーボンブラック等の有機顔料も使用可能であ
る。
としてクリア塗料として塗布することによって長期に亘
る下地保護性を維持するこきができるものであるが、か
ゝるクリア塗料に少量の着色顔料を配合したカラークリ
ア塗料としても充分に使用することができる。その際に
使用する着色顔料としては、通常の塗料に用いられてい
る着色顔料を使用することができ、たとえば、酸化チタ
ン、べんがら、黄色酸化鉄焼成顔料等の無機顔料やフタ
ロシアニンブルー、キナクリドンレッド、イソインドリ
ノン、カーボンブラック等の有機顔料も使用可能であ
る。
【0025】この発明で得られるフッ素樹脂塗料組成物
は、その溶液中にレベリング剤、色別れ防止剤、酸化防
止剤、熱安定剤等の添加剤を加えてもよい。また、カラ
ークリア塗料として用いる着色顔料を分散させる際には
顔料分酸剤を添加してもよい。かくして調製されるフッ
素樹脂塗料組成物中の塗膜形成成分(含フッ素共重合体
+紫外線吸収剤+光安定剤+架橋剤)の割合は、作業性
の点から20〜70重量%の範囲であることが好まし
い。
は、その溶液中にレベリング剤、色別れ防止剤、酸化防
止剤、熱安定剤等の添加剤を加えてもよい。また、カラ
ークリア塗料として用いる着色顔料を分散させる際には
顔料分酸剤を添加してもよい。かくして調製されるフッ
素樹脂塗料組成物中の塗膜形成成分(含フッ素共重合体
+紫外線吸収剤+光安定剤+架橋剤)の割合は、作業性
の点から20〜70重量%の範囲であることが好まし
い。
【0026】この発明のフッ素樹脂塗料組成物は、スプ
レー塗装、ロールコーター、はけ塗り等の手段によっ
て、ステンレススチール、アルミニウム、亜鉛鋼板など
の金属からなる基材、ABS樹脂、FRP、ネリカーボ
ネート樹脂、硬質塩化ビニル樹脂、ペークライトエポキ
シ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン等のプラスチック
からなる基材、木材、紙およびモルタル、打ち放しのコ
ンクリートなどのセメント系基材等の塗装することがで
きる。
レー塗装、ロールコーター、はけ塗り等の手段によっ
て、ステンレススチール、アルミニウム、亜鉛鋼板など
の金属からなる基材、ABS樹脂、FRP、ネリカーボ
ネート樹脂、硬質塩化ビニル樹脂、ペークライトエポキ
シ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン等のプラスチック
からなる基材、木材、紙およびモルタル、打ち放しのコ
ンクリートなどのセメント系基材等の塗装することがで
きる。
【0027】
【作用】この発明のフッ素樹脂塗料組成物は、含フッ素
共重合体に紫外線吸収剤及び/又は光安定剤および架橋
剤を配合して有機溶剤型の塗料組成物とすることによっ
て、これをクリア塗料または顔料濃度の低いカラークリ
ア塗料として使用した場合においても、長期的に下地を
保護することができるものである。
共重合体に紫外線吸収剤及び/又は光安定剤および架橋
剤を配合して有機溶剤型の塗料組成物とすることによっ
て、これをクリア塗料または顔料濃度の低いカラークリ
ア塗料として使用した場合においても、長期的に下地を
保護することができるものである。
【0028】
【実施例】以下に、実施例、比較例およびこれらで得た
塗料組成物の塗膜の物性評価による試験例を示してこの
発明をさらに具体的に説明する。実施例1 クロロトリフルオロエチレン/プロピオン酸ビニル/バ
ーサチック酸ビニル/クロトン酸2−ヒドロキシエチル
から構成され、それぞれの比率が49/23/18/1
0(モル%)である含フッ素共重合体(Mn=1300
0、OHV(水酸基価)=53、Tg=28℃)のキシ
レン溶液(固形分60重量%)を10.0g、紫外線吸
収剤として2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ンを0.14g(含フッ素共重合体+架橋剤に対し2重
量部)、架橋剤としてデュラネートTPA100(旭化
成製)を1.05g(NCO/OH=1.0/1.
0)、シンナーとしてキシレン/メチルイソブチルケト
ン(MIBK)の1/1の混合物6.5gを混合し、ク
リア塗料を調製した。
塗料組成物の塗膜の物性評価による試験例を示してこの
発明をさらに具体的に説明する。実施例1 クロロトリフルオロエチレン/プロピオン酸ビニル/バ
ーサチック酸ビニル/クロトン酸2−ヒドロキシエチル
から構成され、それぞれの比率が49/23/18/1
0(モル%)である含フッ素共重合体(Mn=1300
0、OHV(水酸基価)=53、Tg=28℃)のキシ
レン溶液(固形分60重量%)を10.0g、紫外線吸
収剤として2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ンを0.14g(含フッ素共重合体+架橋剤に対し2重
量部)、架橋剤としてデュラネートTPA100(旭化
成製)を1.05g(NCO/OH=1.0/1.
0)、シンナーとしてキシレン/メチルイソブチルケト
ン(MIBK)の1/1の混合物6.5gを混合し、ク
リア塗料を調製した。
【0029】実施例2 クロロトリフルオロエチレン/ピバリン酸ビニル/カプ
ロン酸ビニル/バーサチック酸ビニル/クロトン酸2−
ヒドロキシエチルから構成され、それぞれの比率が47
/3/26/13/11(モル%)である含フッ素共重
合体(Mn=11000、OHV=44、Tg=23
℃)のキシレン溶液(固形分60重量%)10.0g、
紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系のチヌビン3
84(チバ−ガイギ社製)を0.13g(含フッ素共重
合体+架橋剤に対し2重量部)、架橋剤としてデュラネ
ートTPA100(旭化成製)を0.87g(NCO/
OH=1.0/1.0)、シンナーとしてキシレン/M
IBKの1/1の混合物6.0gを混合し、クリア塗料
を調製した。
ロン酸ビニル/バーサチック酸ビニル/クロトン酸2−
ヒドロキシエチルから構成され、それぞれの比率が47
/3/26/13/11(モル%)である含フッ素共重
合体(Mn=11000、OHV=44、Tg=23
℃)のキシレン溶液(固形分60重量%)10.0g、
紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系のチヌビン3
84(チバ−ガイギ社製)を0.13g(含フッ素共重
合体+架橋剤に対し2重量部)、架橋剤としてデュラネ
ートTPA100(旭化成製)を0.87g(NCO/
OH=1.0/1.0)、シンナーとしてキシレン/M
IBKの1/1の混合物6.0gを混合し、クリア塗料
を調製した。
【0030】実施例3 実施例2で使用した含フッ素共重合体溶液10.0g、
紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系のチヌビン3
84(チバ−ガイギ製)を0.13g(含フッ素共重合
体+硬化剤の2phr)、光安定剤としてチヌビン12
3(チバ−ガイギ製)を0.07g(含フッ素共重合体
+架橋剤に対し1重量部)、架橋剤としてデュラネート
TPA100(旭化成製)を0.87g(NCO/OH
=1.0/1.0)、シンナーとしてキシレン/MIB
Kの1/1混合物5.4gを混合し、クリア塗料を調製
した。
紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系のチヌビン3
84(チバ−ガイギ製)を0.13g(含フッ素共重合
体+硬化剤の2phr)、光安定剤としてチヌビン12
3(チバ−ガイギ製)を0.07g(含フッ素共重合体
+架橋剤に対し1重量部)、架橋剤としてデュラネート
TPA100(旭化成製)を0.87g(NCO/OH
=1.0/1.0)、シンナーとしてキシレン/MIB
Kの1/1混合物5.4gを混合し、クリア塗料を調製
した。
【0031】実施例4 実施例2で使用した含フッ素共重合体溶液10.0g、
紫外線吸収剤として蓚酸アニリド系のサンデュボゥアS
−3206(サンド社製)を0.13g(含フッ素共重
合体+硬化剤に対し2重量部)、光安定剤としてチヌビ
ン123(チバ−ガイギ製)0.07g(含フッ素共重
合体+架橋剤に対し1重量部)、架橋剤としてデュラネ
ートTPA100(旭化成製)を0.87g(NCO/
OH=1.0/1.0)、シンナーとしてキシレン/M
IBKの1/1混合物6.2gを混合し、クリア塗料を
調製した。
紫外線吸収剤として蓚酸アニリド系のサンデュボゥアS
−3206(サンド社製)を0.13g(含フッ素共重
合体+硬化剤に対し2重量部)、光安定剤としてチヌビ
ン123(チバ−ガイギ製)0.07g(含フッ素共重
合体+架橋剤に対し1重量部)、架橋剤としてデュラネ
ートTPA100(旭化成製)を0.87g(NCO/
OH=1.0/1.0)、シンナーとしてキシレン/M
IBKの1/1混合物6.2gを混合し、クリア塗料を
調製した。
【0032】実施例5 実施例2で使用した含フッ素共重合体溶液10.0g、
紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系のチヌビン3
84(チバ−ガイギ製)を0.07g(含フッ素共重合
体+硬化剤に対し1重量部)、光安定剤としてチヌビン
123(チバ−ガイギ製)0.035g(含フッ素共重
合体+架橋剤に対し0.5重量部)、架橋剤としてデュ
ラネートTPA100(旭化成製)を0.87g(NC
O/OH=1.0/1.0)、シンナーとしてキシレン
/MIBKの1/1混合物6.2gを混合し、クリア塗
料を調製した。
紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系のチヌビン3
84(チバ−ガイギ製)を0.07g(含フッ素共重合
体+硬化剤に対し1重量部)、光安定剤としてチヌビン
123(チバ−ガイギ製)0.035g(含フッ素共重
合体+架橋剤に対し0.5重量部)、架橋剤としてデュ
ラネートTPA100(旭化成製)を0.87g(NC
O/OH=1.0/1.0)、シンナーとしてキシレン
/MIBKの1/1混合物6.2gを混合し、クリア塗
料を調製した。
【0033】比較例1 前記実施例1で使用した含フッ素共重合体溶液10.0
g、架橋剤としてデュラネートTPA100(旭化成
製)を1.05g(NCO/OH=1.0/1.0)、
シンナーとしてキシレン/MIBKの1/1混合物6.
6gを混合し、紫外線吸収剤、光安定剤を配合しないク
リア塗料を調製した。
g、架橋剤としてデュラネートTPA100(旭化成
製)を1.05g(NCO/OH=1.0/1.0)、
シンナーとしてキシレン/MIBKの1/1混合物6.
6gを混合し、紫外線吸収剤、光安定剤を配合しないク
リア塗料を調製した。
【0034】比較例2 前記実施例2で使用した含フッ素共重合体溶液10.0
g、架橋剤としてデュラネートTPA100(旭化成
製)を0.87g(NCO/OH=1.0/1.0)、
シンナーとしてキシレン/MIBKの1/1の混合物
6.3gを混合し、紫外線吸収剤、光安定剤を配合しな
いクリア塗料を調製した。
g、架橋剤としてデュラネートTPA100(旭化成
製)を0.87g(NCO/OH=1.0/1.0)、
シンナーとしてキシレン/MIBKの1/1の混合物
6.3gを混合し、紫外線吸収剤、光安定剤を配合しな
いクリア塗料を調製した。
【0035】比較例3 この発明の含フッ素共重合体に代えて、塗料用アクリル
樹脂であるアクリディック56−719(大日本インキ
製)(固形分50wt%、OHV80)を10.0g、
紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系のチヌビン3
84(チバ−ガイギ製)を0.13g(含フッ素共重合
体+架橋剤に対し2重量部)、光安定剤としてチヌビン
123(チバ−ガイギ製)を0.06g(含フッ素共重
合体+架橋剤に対し1重量部)、架橋剤としてデュラネ
ートTPA100(旭化成製)を1.32g(NCO/
OH=1.0/1.0)、シンナーとしてキシレン/M
IBKの1/1混合物4.0gを混合し、クリア塗料を
調製した。
樹脂であるアクリディック56−719(大日本インキ
製)(固形分50wt%、OHV80)を10.0g、
紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系のチヌビン3
84(チバ−ガイギ製)を0.13g(含フッ素共重合
体+架橋剤に対し2重量部)、光安定剤としてチヌビン
123(チバ−ガイギ製)を0.06g(含フッ素共重
合体+架橋剤に対し1重量部)、架橋剤としてデュラネ
ートTPA100(旭化成製)を1.32g(NCO/
OH=1.0/1.0)、シンナーとしてキシレン/M
IBKの1/1混合物4.0gを混合し、クリア塗料を
調製した。
【0036】試験例1 アルミニウム板(0.6mm厚)に白色アクリルウレタ
ン塗料の塗膜(膜厚30μm)を形成させ、その上に前
記実施例1〜5および比較例1〜3で得た塗料組成物
を、それぞれ上塗りとしてバーコーターで塗布し、常温
で1週間放置して硬化させ(乾燥膜厚10μm)、得ら
れた塗膜の物性を下記の物性評価試験によって評価し
た。 1)初期密着性 JIS−K5400による碁盤目剥離
試験での残率を示す 2)促進耐候性 QUV促進耐候性試験(Bランプ) 試験条件 照射:63℃、50%RH×4時間 結露:50℃、>98%RH×4時間 の繰り返しを4000時間行なった後の60度光沢保持
率とΔE値を示した。促進耐候性試験にはトップクリア
を塗っていない塗板をブランクとして加えた。 3)2次密着性 前項目のQUV促進耐候性試験後にお
ける碁盤目剥離の残率を示す。 それらの結果を表1に示す。 〔以下余白〕
ン塗料の塗膜(膜厚30μm)を形成させ、その上に前
記実施例1〜5および比較例1〜3で得た塗料組成物
を、それぞれ上塗りとしてバーコーターで塗布し、常温
で1週間放置して硬化させ(乾燥膜厚10μm)、得ら
れた塗膜の物性を下記の物性評価試験によって評価し
た。 1)初期密着性 JIS−K5400による碁盤目剥離
試験での残率を示す 2)促進耐候性 QUV促進耐候性試験(Bランプ) 試験条件 照射:63℃、50%RH×4時間 結露:50℃、>98%RH×4時間 の繰り返しを4000時間行なった後の60度光沢保持
率とΔE値を示した。促進耐候性試験にはトップクリア
を塗っていない塗板をブランクとして加えた。 3)2次密着性 前項目のQUV促進耐候性試験後にお
ける碁盤目剥離の残率を示す。 それらの結果を表1に示す。 〔以下余白〕
【0037】
【表1】
【0038】試験例2 実施例2で調製したクリア塗料を用い、表面を脱脂した
ステンレススチール(SUS304)上に20μmの塗
膜を作製した。そのSUS板で試験例1と同様の塗膜の
評価試験を実施した。その結果は下記のとおりであっ
た。 初期密着性:100/100 促進耐候性:光沢60保持率92% ΔE=1.9 2次密着性:100/100 であった。なお、比較例2で調製した塗料組成物を用い
て同様の塗装板を作製し、同様に試験を行ったところ、
促進耐候性試験で錆の発生が認められた。
ステンレススチール(SUS304)上に20μmの塗
膜を作製した。そのSUS板で試験例1と同様の塗膜の
評価試験を実施した。その結果は下記のとおりであっ
た。 初期密着性:100/100 促進耐候性:光沢60保持率92% ΔE=1.9 2次密着性:100/100 であった。なお、比較例2で調製した塗料組成物を用い
て同様の塗装板を作製し、同様に試験を行ったところ、
促進耐候性試験で錆の発生が認められた。
【0039】試験例3 実施例3で調製したクリア塗料をABS樹脂板上に塗布
し、20μmの膜厚の塗膜を作製した。この塗装板を用
い、試験例1で示した方法によって試験を行った。その
結果は下記のとおりであった。 初期密着性:100/100 促進耐候性:光沢保持率85% ΔE=2.4 2次密着性:100/100 であった。なお、比較例2で調製した塗料組成物を用い
て同様に塗装板を作製し、同様に試験を行ったところ、
促進耐候性後の2次密着性が20/100であった。
し、20μmの膜厚の塗膜を作製した。この塗装板を用
い、試験例1で示した方法によって試験を行った。その
結果は下記のとおりであった。 初期密着性:100/100 促進耐候性:光沢保持率85% ΔE=2.4 2次密着性:100/100 であった。なお、比較例2で調製した塗料組成物を用い
て同様に塗装板を作製し、同様に試験を行ったところ、
促進耐候性後の2次密着性が20/100であった。
【0040】
【発明の効果】この発明のフッ素樹脂塗料組成物は、所
定の単量体の共重合による含フッ素共重合体、紫外線吸
収剤及び/又は光安定剤、有機溶剤ならびに架橋剤とを
配合した有機溶剤型としているので、耐水性、耐薬品性
に優れたフッ素樹脂塗料に、さらに紫外線に対する耐久
性が付与されている。したがって、これをクリア塗料ま
たは顔料濃度の低いカラークリア塗料として使用した場
合においても、下地を長期に亘って持続して保護するこ
とができるものである。
定の単量体の共重合による含フッ素共重合体、紫外線吸
収剤及び/又は光安定剤、有機溶剤ならびに架橋剤とを
配合した有機溶剤型としているので、耐水性、耐薬品性
に優れたフッ素樹脂塗料に、さらに紫外線に対する耐久
性が付与されている。したがって、これをクリア塗料ま
たは顔料濃度の低いカラークリア塗料として使用した場
合においても、下地を長期に亘って持続して保護するこ
とができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 犬飼 宏 名古屋市港区船見町1番地の1 東亞合成 化学工業株式会社名古屋総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 下記(1)〜(4)で示される成分から
なることを特徴とするフッ素樹脂塗料組成物。 (1)a)フルオロオレフィン単量体単位:30〜60
モル% b)クロトン酸ヒドロキシアルキル単量体単位:3〜3
0モル% c)上記以外の共重合可能なビニル単量体単位:10〜
67モル%から構成される含フッ素共重合体 (2)紫外線吸収剤及び/又は光安定剤 (3)有機溶剤 (4)水酸基と反応可能な架橋剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6287993A JPH06248224A (ja) | 1993-02-27 | 1993-02-27 | フッ素樹脂塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6287993A JPH06248224A (ja) | 1993-02-27 | 1993-02-27 | フッ素樹脂塗料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06248224A true JPH06248224A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=13212999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6287993A Pending JPH06248224A (ja) | 1993-02-27 | 1993-02-27 | フッ素樹脂塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06248224A (ja) |
Cited By (17)
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---|---|---|---|---|
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WO2013006616A1 (en) * | 2011-07-06 | 2013-01-10 | Dow Global Technologies Llc | Optoelectronic devices incorporating fluoropolymer compositions for protection |
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-
1993
- 1993-02-27 JP JP6287993A patent/JPH06248224A/ja active Pending
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