JPH0624724A - 高表面積の硫黄含有活性炭 - Google Patents
高表面積の硫黄含有活性炭Info
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- JPH0624724A JPH0624724A JP5104008A JP10400893A JPH0624724A JP H0624724 A JPH0624724 A JP H0624724A JP 5104008 A JP5104008 A JP 5104008A JP 10400893 A JP10400893 A JP 10400893A JP H0624724 A JPH0624724 A JP H0624724A
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- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J20/00—Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof
- B01J20/02—Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising inorganic material
- B01J20/20—Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising inorganic material comprising free carbon; comprising carbon obtained by carbonising processes
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B32/00—Carbon; Compounds thereof
- C01B32/30—Active carbon
- C01B32/312—Preparation
- C01B32/336—Preparation characterised by gaseous activating agents
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F17—STORING OR DISTRIBUTING GASES OR LIQUIDS
- F17C—VESSELS FOR CONTAINING OR STORING COMPRESSED, LIQUEFIED OR SOLIDIFIED GASES; FIXED-CAPACITY GAS-HOLDERS; FILLING VESSELS WITH, OR DISCHARGING FROM VESSELS, COMPRESSED, LIQUEFIED, OR SOLIDIFIED GASES
- F17C11/00—Use of gas-solvents or gas-sorbents in vessels
- F17C11/007—Use of gas-solvents or gas-sorbents in vessels for hydrocarbon gases, such as methane or natural gas, propane, butane or mixtures thereof [LPG]
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】安価な芳香族炭化水素前駆物質から、高表面積
活性炭を製造するための、コストが比較的低い方法を提
供する。 【構成】クリセン、コールタールおよび石油オイルの様
な安価な芳香族前駆物質から、芳香族前駆物質を元素状
硫黄と反応させ、続いてその硫黄含有反応生成物を不活
性雰囲気中で高温で炭化することにより、硫黄含有炭素
を製造する。次いで、その炭素を酸化性雰囲気中、高温
で加熱してさらに活性化し、表面積を少なくとも600
m2 /gに増加させる方法より構成される。
活性炭を製造するための、コストが比較的低い方法を提
供する。 【構成】クリセン、コールタールおよび石油オイルの様
な安価な芳香族前駆物質から、芳香族前駆物質を元素状
硫黄と反応させ、続いてその硫黄含有反応生成物を不活
性雰囲気中で高温で炭化することにより、硫黄含有炭素
を製造する。次いで、その炭素を酸化性雰囲気中、高温
で加熱してさらに活性化し、表面積を少なくとも600
m2 /gに増加させる方法より構成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多核芳香族炭化水素、
ピッチ、オイルおよびタールの様な芳香族炭化水素前駆
物質から、多核芳香族炭化水素前駆物質を元素状硫黄と
反応させ、続いて不活性雰囲気中、450℃〜1000
℃で炭化して硫黄含有コークスを製造し、次いで好まし
くはその硫黄含有コークスを蒸気または空気の様な酸化
性雰囲気中で少なくとも500℃の温度で活性化するこ
とにより製造される硫黄含有高表面積活性炭に関する。
ピッチ、オイルおよびタールの様な芳香族炭化水素前駆
物質から、多核芳香族炭化水素前駆物質を元素状硫黄と
反応させ、続いて不活性雰囲気中、450℃〜1000
℃で炭化して硫黄含有コークスを製造し、次いで好まし
くはその硫黄含有コークスを蒸気または空気の様な酸化
性雰囲気中で少なくとも500℃の温度で活性化するこ
とにより製造される硫黄含有高表面積活性炭に関する。
【0002】
【従来の技術】活性炭は様々な分野で、生成物からガス
または蒸気を抽出するなどの吸着目的、液体の吸着、お
よび溶剤の回収に使用することができる。高活性ガス吸
着炭の製造に使用される一方法では、ココナッツ殻の様
な炭素質材料に熱をかけて炭化し、その様にして得られ
た炭素を、炭素を徐々に酸化する蒸気の様な酸化剤でさ
らに処理する。
または蒸気を抽出するなどの吸着目的、液体の吸着、お
よび溶剤の回収に使用することができる。高活性ガス吸
着炭の製造に使用される一方法では、ココナッツ殻の様
な炭素質材料に熱をかけて炭化し、その様にして得られ
た炭素を、炭素を徐々に酸化する蒸気の様な酸化剤でさ
らに処理する。
【0003】米国特許第1,694,040号明細書
は、ナッツセルロースにリン酸または塩化亜鉛の様な脱
水剤を含浸させ、その混合物を350℃より著しく低く
ない温度で加熱し、可溶性成分を浸出させ、次いで得ら
れた炭素を酸化性雰囲気中で再加熱することにより緻密
で強力な活性炭を製造する方法が記載されている。米国
特許第1,819,165号明細書は、炭素質材料にリ
ン酸を含浸させ、該含浸材料を酸素を断ってか焼し、次
いでそのか焼した物質を700℃を超える温度で制御し
ながら部分的に酸化することにより高活性のガス吸収炭
を製造する方法を開示している。
は、ナッツセルロースにリン酸または塩化亜鉛の様な脱
水剤を含浸させ、その混合物を350℃より著しく低く
ない温度で加熱し、可溶性成分を浸出させ、次いで得ら
れた炭素を酸化性雰囲気中で再加熱することにより緻密
で強力な活性炭を製造する方法が記載されている。米国
特許第1,819,165号明細書は、炭素質材料にリ
ン酸を含浸させ、該含浸材料を酸素を断ってか焼し、次
いでそのか焼した物質を700℃を超える温度で制御し
ながら部分的に酸化することにより高活性のガス吸収炭
を製造する方法を開示している。
【0004】また、米国特許第3,305,314号明
細書は、セルロース性織物材料から永久的に脱水した、
熱処理した材料を製造する方法であって、セルロース性
材料を酸溶液に浸漬して材料を酸で濡らし、その濡れた
材料を溶液から取り出し、材料を乾燥させて溶液を除去
し、その乾燥した材料を酸化性雰囲気中で熱処理するこ
とにより、セルロース性材料を制御しながら部分的に、
選択的に分解し、その際、分解により炭素−酸素および
炭素−水素結合が開裂して水が生じるが、炭素−炭素結
合が開裂して水素が発生することにより、主たるセルロ
ース分子の切断までは起こらない方法を開示している。
細書は、セルロース性織物材料から永久的に脱水した、
熱処理した材料を製造する方法であって、セルロース性
材料を酸溶液に浸漬して材料を酸で濡らし、その濡れた
材料を溶液から取り出し、材料を乾燥させて溶液を除去
し、その乾燥した材料を酸化性雰囲気中で熱処理するこ
とにより、セルロース性材料を制御しながら部分的に、
選択的に分解し、その際、分解により炭素−酸素および
炭素−水素結合が開裂して水が生じるが、炭素−炭素結
合が開裂して水素が発生することにより、主たるセルロ
ース分子の切断までは起こらない方法を開示している。
【0005】さらに、米国特許第5,102,855号
明細書は、活性炭、好ましくは高表面積活性炭を、紙の
様な安価なセルロース性前駆物質から製造する方法であ
って、セルロース性前駆物質をリン酸の様な活性化剤で
前処理し、続いて不活性雰囲気中、高温で炭化して活性
炭を製造する方法を記載している。この活性炭は、酸化
性雰囲気中で高温で加熱することにより、さらに活性化
してその表面積を増加させ、表面積が少なくとも100
m2 /gである活性炭を得ることができる。
明細書は、活性炭、好ましくは高表面積活性炭を、紙の
様な安価なセルロース性前駆物質から製造する方法であ
って、セルロース性前駆物質をリン酸の様な活性化剤で
前処理し、続いて不活性雰囲気中、高温で炭化して活性
炭を製造する方法を記載している。この活性炭は、酸化
性雰囲気中で高温で加熱することにより、さらに活性化
してその表面積を増加させ、表面積が少なくとも100
m2 /gである活性炭を得ることができる。
【0006】活性炭は、ガスおよび蒸気の吸着装置に広
範囲に使用されているが、メタンの様なガスの貯蔵にも
適している。メタン貯蔵用に最適な活性炭の一つは、コ
ークスの化学的活性化により得られる。これらの炭素
は、表面積が非常に高く(2500〜3000 m2 /
g)、製造経費が高くなる。
範囲に使用されているが、メタンの様なガスの貯蔵にも
適している。メタン貯蔵用に最適な活性炭の一つは、コ
ークスの化学的活性化により得られる。これらの炭素
は、表面積が非常に高く(2500〜3000 m2 /
g)、製造経費が高くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安価
な芳香族炭化水素前駆物質から、高表面積炭素、好まし
くは高表面積活性炭を製造するための、コストが比較的
低い方法を提供することである。本発明の別の目的は、
メタン、水素および天然ガスの様なガスをより効率的に
貯蔵するための貯蔵容器に使用できる、活性炭、好まし
くは高表面積活性炭を製造することである。本発明の他
の目的は、経済的に製造でき、実行が容易な、高表面積
活性炭の製造方法を提供することである。本発明のもう
一つの目的は、ガスをより効率的に貯蔵できる様にする
ために、気孔率を調整し、メタンの様なガスと炭素の相
互作用を強化する高い極性を備えた活性炭を製造するこ
とである。
な芳香族炭化水素前駆物質から、高表面積炭素、好まし
くは高表面積活性炭を製造するための、コストが比較的
低い方法を提供することである。本発明の別の目的は、
メタン、水素および天然ガスの様なガスをより効率的に
貯蔵するための貯蔵容器に使用できる、活性炭、好まし
くは高表面積活性炭を製造することである。本発明の他
の目的は、経済的に製造でき、実行が容易な、高表面積
活性炭の製造方法を提供することである。本発明のもう
一つの目的は、ガスをより効率的に貯蔵できる様にする
ために、気孔率を調整し、メタンの様なガスと炭素の相
互作用を強化する高い極性を備えた活性炭を製造するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、好ましくは活
性化された、硫黄含有炭素製品の製造方法であって、 a)高温で、多核芳香族炭化水素、ピッチ、オイルおよ
びタールからなる群から選択された、少なくとも1種の
炭化し得る液体または炭化し得る溶融固体を、選択した
炭化し得る物質の重量に対して10〜40重量%の量の
元素状硫黄と反応させ、硫黄を含む重合体反応生成物を
得る工程、および b)工程a)の反応生成物を不活性雰囲気中で450℃
〜1000℃の温度で加熱し、硫黄含有コークスを製造
する工程 からなる方法に関する。硫黄含有コークス物質の表面積
を高くするために、 c)工程b)の硫黄含有コークス材料を酸化性雰囲気中
で少なくとも500℃の温度で加熱し、好ましくは少な
くとも600 m2 /gの表面積を有する活性炭を製造する
工程 を含む。工程c)を実行する際、工程b)の不活性雰囲
気を酸化性雰囲気で置き換え、加熱を続行することがで
きる。
性化された、硫黄含有炭素製品の製造方法であって、 a)高温で、多核芳香族炭化水素、ピッチ、オイルおよ
びタールからなる群から選択された、少なくとも1種の
炭化し得る液体または炭化し得る溶融固体を、選択した
炭化し得る物質の重量に対して10〜40重量%の量の
元素状硫黄と反応させ、硫黄を含む重合体反応生成物を
得る工程、および b)工程a)の反応生成物を不活性雰囲気中で450℃
〜1000℃の温度で加熱し、硫黄含有コークスを製造
する工程 からなる方法に関する。硫黄含有コークス物質の表面積
を高くするために、 c)工程b)の硫黄含有コークス材料を酸化性雰囲気中
で少なくとも500℃の温度で加熱し、好ましくは少な
くとも600 m2 /gの表面積を有する活性炭を製造する
工程 を含む。工程c)を実行する際、工程b)の不活性雰囲
気を酸化性雰囲気で置き換え、加熱を続行することがで
きる。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。ここで使
用する多核芳香族炭化水素前駆物質とは、少なくとも2
個の縮合環を含む芳香族炭化水素を意味する。好ましく
は、芳香族前駆物質は、アントラセン、クリセンおよび
ピレンの様な炭化水素または複合芳香族炭化水素、およ
びコールタール、コールタールオイル、コールタールピ
ッチ、石油ガスオイルおよび石油ピッチを始めとする、
石油およびコールタール精製から得られる複素環式化合
物の混合物であり、石油およびコールタールオイルが最
も好ましい。
用する多核芳香族炭化水素前駆物質とは、少なくとも2
個の縮合環を含む芳香族炭化水素を意味する。好ましく
は、芳香族前駆物質は、アントラセン、クリセンおよび
ピレンの様な炭化水素または複合芳香族炭化水素、およ
びコールタール、コールタールオイル、コールタールピ
ッチ、石油ガスオイルおよび石油ピッチを始めとする、
石油およびコールタール精製から得られる複素環式化合
物の混合物であり、石油およびコールタールオイルが最
も好ましい。
【0010】上記の方法の工程a)において、クリセン
またはデカントオイルの様な芳香族前駆物質を、混合物
中の炭化水素の重量の10〜40重量%の量の元素状硫
黄と混合し、その混合物を空気または不活性雰囲気中で
150℃〜300℃の温度で約30〜600分間加熱し
てその成分を反応させ、硫黄含有重合体反応生成物を得
る。得られた重合体反応生成物は、比較的多量の、例え
ばその生成物の5〜20重量%の硫黄を含む非平面はし
ご形重合体の形であり、ここに参考として含める「芳香
族炭化水素と硫黄の重合」、I.C.ルイスおよびR.
A.グレインケ(J.PolySci.、Polym.
Ed.編集、20、1199(1982)に記載されて
いる。
またはデカントオイルの様な芳香族前駆物質を、混合物
中の炭化水素の重量の10〜40重量%の量の元素状硫
黄と混合し、その混合物を空気または不活性雰囲気中で
150℃〜300℃の温度で約30〜600分間加熱し
てその成分を反応させ、硫黄含有重合体反応生成物を得
る。得られた重合体反応生成物は、比較的多量の、例え
ばその生成物の5〜20重量%の硫黄を含む非平面はし
ご形重合体の形であり、ここに参考として含める「芳香
族炭化水素と硫黄の重合」、I.C.ルイスおよびR.
A.グレインケ(J.PolySci.、Polym.
Ed.編集、20、1199(1982)に記載されて
いる。
【0011】反応生成物ブリッジ中に含まれる硫黄が、
重合体物質の芳香族環の間を橋かけしている。また、重
合反応の際に、元素状硫黄の一部が硫化水素ガスとして
放出される。一般的に、最初の硫黄の約半分が重合反応
生成物の一部として保持される。硫黄含有物質を不活性
な、例えば窒素またはアルゴン雰囲気中で450〜10
00℃にさらに加熱することにより、炭化が起こり、高
濃度の硫黄(5〜15重量%)を含む炭素が製造され
る。この様な高硫黄物質を酸化性雰囲気中で活性化する
ことにより、少なくとも600 m2 /g、好ましくは少な
くとも1000〜1200 m2 /gの高表面積を有する活
性化硫黄炭素が得られるが、この硫黄含有活性炭の特徴
はメタン積載量が高いことで、500 psiで少なくとも
4mmol/gm炭素である。固体水酸化アルカリまたは無機
酸による熱処理の様な、この分野で公知の他の化学的活
性化方法も高表面積形成に使用できるが、気体状活性化
方法が好ましい。生成物のはしご形構造は、炭素層が平
らに重なるのを防止し、炭素層間に多孔性をもたらし、
メタンの貯蔵または他の活性炭用途に非常に好ましいコ
ークスが得られる。その上、硫黄成分は炭素の極性を高
め、メタンとの相互作用を促進する。
重合体物質の芳香族環の間を橋かけしている。また、重
合反応の際に、元素状硫黄の一部が硫化水素ガスとして
放出される。一般的に、最初の硫黄の約半分が重合反応
生成物の一部として保持される。硫黄含有物質を不活性
な、例えば窒素またはアルゴン雰囲気中で450〜10
00℃にさらに加熱することにより、炭化が起こり、高
濃度の硫黄(5〜15重量%)を含む炭素が製造され
る。この様な高硫黄物質を酸化性雰囲気中で活性化する
ことにより、少なくとも600 m2 /g、好ましくは少な
くとも1000〜1200 m2 /gの高表面積を有する活
性化硫黄炭素が得られるが、この硫黄含有活性炭の特徴
はメタン積載量が高いことで、500 psiで少なくとも
4mmol/gm炭素である。固体水酸化アルカリまたは無機
酸による熱処理の様な、この分野で公知の他の化学的活
性化方法も高表面積形成に使用できるが、気体状活性化
方法が好ましい。生成物のはしご形構造は、炭素層が平
らに重なるのを防止し、炭素層間に多孔性をもたらし、
メタンの貯蔵または他の活性炭用途に非常に好ましいコ
ークスが得られる。その上、硫黄成分は炭素の極性を高
め、メタンとの相互作用を促進する。
【0012】好ましい実施態様では、上記の工程b)に
おける炭化処理を、窒素またはアルゴンなどのすべての
不活性雰囲気中で、450℃〜1000℃、好ましくは
500℃〜650℃、より好ましくは500℃〜550
℃の温度で行う。この工程において、芳香族炭化水素硫
黄重合体が炭化され、後に続く活性化に好適な非平面構
造を有する高硫黄含有炭素が製造される。硫黄炭素は、
効率の高い活性炭の製造に好適な、内部で閉じた多孔性
を有する。炭化処理工程において、適切な炭化を確保す
るのに十分な時間、すなわち550℃で少なくとも5分
間加熱を維持すべきである。一般的に少なくとも5分間
の時間で十分であるが、5分間〜5時間が好ましく、1
5分〜2時間が最も好ましい。時間は処理の温度により
異なり、温度がより高ければ処理時間はより短くて済
み、したがって、最適な結果が得られる様に、適切な熱
処理温度および時間を選択することができる。
おける炭化処理を、窒素またはアルゴンなどのすべての
不活性雰囲気中で、450℃〜1000℃、好ましくは
500℃〜650℃、より好ましくは500℃〜550
℃の温度で行う。この工程において、芳香族炭化水素硫
黄重合体が炭化され、後に続く活性化に好適な非平面構
造を有する高硫黄含有炭素が製造される。硫黄炭素は、
効率の高い活性炭の製造に好適な、内部で閉じた多孔性
を有する。炭化処理工程において、適切な炭化を確保す
るのに十分な時間、すなわち550℃で少なくとも5分
間加熱を維持すべきである。一般的に少なくとも5分間
の時間で十分であるが、5分間〜5時間が好ましく、1
5分〜2時間が最も好ましい。時間は処理の温度により
異なり、温度がより高ければ処理時間はより短くて済
み、したがって、最適な結果が得られる様に、適切な熱
処理温度および時間を選択することができる。
【0013】続いて、工程b)で製造された炭化物質を
酸化性雰囲気中で、表面積が少なくとも600 m2 /g、
好ましくは少なくとも1000 m2 /g、より好ましくは
少なくとも1100 m2 /gである活性炭を製造するのに
十分な高温で、十分な時間活性化することができる。好
ましくは、炭素材料のこの処理では、炭素を700℃を
超える、好ましくは800℃を超える温度に維持しなが
ら、蒸気の様な酸化性環境に接触させ、好ましくは炭素
の少なくとも40重量%を燃焼させて除去する。一般的
に、10分〜48時間の処理時間で十分である。好まし
い活性化工程は蒸気を使用して行うことができるが、C
O2 、空気、CO2 と蒸気および/または空気の混合
物、ならびにこの分野で公知の他の物理的および化学的
活性化方法で行うこともできる。この、さらに活性化す
る工程で得られる生成物の硫黄含有量は得られる生成物
の4〜10重量%であり、500 psiにおけるメタン積
載量が少なくとも4mmol/gm 、または無限圧における最
高積載料が少なくとも5.5mmol/gm である。この活性
化工程で、内部多孔性を開き、メタンの様な気体が入り
込める様になる。
酸化性雰囲気中で、表面積が少なくとも600 m2 /g、
好ましくは少なくとも1000 m2 /g、より好ましくは
少なくとも1100 m2 /gである活性炭を製造するのに
十分な高温で、十分な時間活性化することができる。好
ましくは、炭素材料のこの処理では、炭素を700℃を
超える、好ましくは800℃を超える温度に維持しなが
ら、蒸気の様な酸化性環境に接触させ、好ましくは炭素
の少なくとも40重量%を燃焼させて除去する。一般的
に、10分〜48時間の処理時間で十分である。好まし
い活性化工程は蒸気を使用して行うことができるが、C
O2 、空気、CO2 と蒸気および/または空気の混合
物、ならびにこの分野で公知の他の物理的および化学的
活性化方法で行うこともできる。この、さらに活性化す
る工程で得られる生成物の硫黄含有量は得られる生成物
の4〜10重量%であり、500 psiにおけるメタン積
載量が少なくとも4mmol/gm 、または無限圧における最
高積載料が少なくとも5.5mmol/gm である。この活性
化工程で、内部多孔性を開き、メタンの様な気体が入り
込める様になる。
【0014】この様にして製造された高表面積の硫黄含
有活性炭は、メタン、水素および天然ガスの様な気体を
貯蔵するための容器に効果的に使用できる。活性炭製品
は、粘土、デンプン、糖みつまたは樹脂の様な好適な結
合剤と混合し、様々な形状および大きさの製品に加工で
きる堅い物体を形成することができる。製造される硫黄
含有活性炭は表面積およびかさ密度が比較的高いので、
この材料を使用する容器は、炭素の単位体積あたり大量
の気体、例えばメタンを吸着することができる。この高
表面積活性炭は気体貯蔵容器に使用するのに理想的であ
るが、浄化器、脱臭装置、脱塩素装置、解毒装置、等の
気体および蒸気の吸着装置にも非常に好適である。
有活性炭は、メタン、水素および天然ガスの様な気体を
貯蔵するための容器に効果的に使用できる。活性炭製品
は、粘土、デンプン、糖みつまたは樹脂の様な好適な結
合剤と混合し、様々な形状および大きさの製品に加工で
きる堅い物体を形成することができる。製造される硫黄
含有活性炭は表面積およびかさ密度が比較的高いので、
この材料を使用する容器は、炭素の単位体積あたり大量
の気体、例えばメタンを吸着することができる。この高
表面積活性炭は気体貯蔵容器に使用するのに理想的であ
るが、浄化器、脱臭装置、脱塩素装置、解毒装置、等の
気体および蒸気の吸着装置にも非常に好適である。
【0015】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基いてさらに説明
する。実施例1 石油残渣のコークス化から得たガスオイル留出物45g
を樹脂フラスコ中で固体硫黄15gと共に、アルゴン雰
囲気中、300℃で1時間加熱した。重合体ピッチ生成
物が、留出物および硫黄の総重量に対して収率65%で
得られた。この生成物は硫黄8.7重量%を含み、炭素
の収率が42%であった。次いで、このピッチを不活性
(アルゴン)雰囲気中で室温から550℃に30分間か
けて加熱し、550℃に約2時間保持し、X線分析で測
定して9.2重量%のSを含むコークスを収率42%で
得た。次いで、このコークス生成物をセラミックスボー
トに入れ、蒸気/アルゴン雰囲気中で850℃に急速に
加熱し、この条件下に24時間保持した。この活性炭生
成物は、表面積が1231 m2 /gで、X線分析で測定し
て6.0重量%のSを含んでいた。
する。実施例1 石油残渣のコークス化から得たガスオイル留出物45g
を樹脂フラスコ中で固体硫黄15gと共に、アルゴン雰
囲気中、300℃で1時間加熱した。重合体ピッチ生成
物が、留出物および硫黄の総重量に対して収率65%で
得られた。この生成物は硫黄8.7重量%を含み、炭素
の収率が42%であった。次いで、このピッチを不活性
(アルゴン)雰囲気中で室温から550℃に30分間か
けて加熱し、550℃に約2時間保持し、X線分析で測
定して9.2重量%のSを含むコークスを収率42%で
得た。次いで、このコークス生成物をセラミックスボー
トに入れ、蒸気/アルゴン雰囲気中で850℃に急速に
加熱し、この条件下に24時間保持した。この活性炭生
成物は、表面積が1231 m2 /gで、X線分析で測定し
て6.0重量%のSを含んでいた。
【0016】実施例2 石油デカントオイルを蒸留して約350℃未満で沸騰す
る留出物を得た。この留出物45gを実施例1と同様に
硫黄15gと共に300℃で6時間反応させ、重合体ピ
ッチ生成物を収率78%(留出物と硫黄の総重量に対し
て)で得た。このピッチ生成物はメトラー軟化点が18
6℃で、炭素収率が41%であり、硫黄6.6重量%を
含んでいた。次いでこのピッチ生成物を実施例1と同様
にして500℃でコークス化した。このコークスの総炭
素収率はピッチ生成物の元の重量に対して40%であ
り、このコークスはX線分析で7.2重量%の硫黄を含
んでいた。このコークスを実施例1と同様にして蒸気/
アルゴン混合物で、850℃で48時間処理することに
より活性化した。この、炭素収率47%で得られた活性
炭は、X線分析で測定して6.6重量%のSを含み、表
面積が1125 m2 /gであった。
る留出物を得た。この留出物45gを実施例1と同様に
硫黄15gと共に300℃で6時間反応させ、重合体ピ
ッチ生成物を収率78%(留出物と硫黄の総重量に対し
て)で得た。このピッチ生成物はメトラー軟化点が18
6℃で、炭素収率が41%であり、硫黄6.6重量%を
含んでいた。次いでこのピッチ生成物を実施例1と同様
にして500℃でコークス化した。このコークスの総炭
素収率はピッチ生成物の元の重量に対して40%であ
り、このコークスはX線分析で7.2重量%の硫黄を含
んでいた。このコークスを実施例1と同様にして蒸気/
アルゴン混合物で、850℃で48時間処理することに
より活性化した。この、炭素収率47%で得られた活性
炭は、X線分析で測定して6.6重量%のSを含み、表
面積が1125 m2 /gであった。
【0017】実施例3 固体硫黄10グラムおよび芳香族炭化水素クリセン30
グラムの混合物を樹脂フラスコ中、アルゴン雰囲気中で
350℃で5時間加熱した。重合したピッチ生成物が収
率75%(クリセン+硫黄の初期重量に対して)で得ら
れた。このピッチ生成物はメトラー軟化点が190℃
で、炭素収率が65%で、X線分析で測定して16.8
重量%の硫黄を含んでいた。次いで生成物をセラミック
ボート中で、不活性(アルゴン)雰囲気中、550℃で
2時間加熱してコークスに変換した。このコークス生成
物はX線分析で測定して13.3重量%のSを含んでい
た。このコークスを実施例1と同様にして蒸気/アルゴ
ン混合物中、850℃で24時間活性化した。この、収
率37%で得られた活性炭は、表面積が1105 m2/g
で、X線分析で測定して6.8重量%のSを含んでい
た。
グラムの混合物を樹脂フラスコ中、アルゴン雰囲気中で
350℃で5時間加熱した。重合したピッチ生成物が収
率75%(クリセン+硫黄の初期重量に対して)で得ら
れた。このピッチ生成物はメトラー軟化点が190℃
で、炭素収率が65%で、X線分析で測定して16.8
重量%の硫黄を含んでいた。次いで生成物をセラミック
ボート中で、不活性(アルゴン)雰囲気中、550℃で
2時間加熱してコークスに変換した。このコークス生成
物はX線分析で測定して13.3重量%のSを含んでい
た。このコークスを実施例1と同様にして蒸気/アルゴ
ン混合物中、850℃で24時間活性化した。この、収
率37%で得られた活性炭は、表面積が1105 m2/g
で、X線分析で測定して6.8重量%のSを含んでい
た。
【0018】実施例4 25重量%のSおよび75重量%の通常の110℃S.
P.コールタールピッチの混合物を樹脂フラスコ中、ア
ルゴン雰囲気中で300℃で1時間加熱した。X線分析
で測定して14.8重量%のSを含むピッチ生成物が、
ピッチ+硫黄の初期重量に対して収率84%で得られ
た。この硫黄含有重合体ピッチをセラミックボート中
で、アルゴン中で500℃に急速に加熱し、500℃で
1時間保持した。この80%収率で得られたコークス残
留物はX線分析で測定して7.7重量%のSを含んでい
た。この硫黄含有コークスを蒸気/アルゴン混合物で、
850℃で34時間活性化し、表面積が1077 m2 /g
の活性炭が収率35%で得られた。この同じ硫黄含有コ
ークスを蒸気中、950℃で2.25時間活性化したと
ころ、表面積883 m2 /gの活性炭が45%収率で得ら
れた。
P.コールタールピッチの混合物を樹脂フラスコ中、ア
ルゴン雰囲気中で300℃で1時間加熱した。X線分析
で測定して14.8重量%のSを含むピッチ生成物が、
ピッチ+硫黄の初期重量に対して収率84%で得られ
た。この硫黄含有重合体ピッチをセラミックボート中
で、アルゴン中で500℃に急速に加熱し、500℃で
1時間保持した。この80%収率で得られたコークス残
留物はX線分析で測定して7.7重量%のSを含んでい
た。この硫黄含有コークスを蒸気/アルゴン混合物で、
850℃で34時間活性化し、表面積が1077 m2 /g
の活性炭が収率35%で得られた。この同じ硫黄含有コ
ークスを蒸気中、950℃で2.25時間活性化したと
ころ、表面積883 m2 /gの活性炭が45%収率で得ら
れた。
【0019】実施例5(比較) 高硫黄石油オイル原料を約500℃にコークス化して製
造した、約4.0重量%のSを含む市販の石油コークス
を蒸気/アルゴン雰囲気中で、多くの異なった時間およ
び温度条件下で加熱した。この高硫黄コークスは、実施
例1〜4で製造した合成コークスと類似のはしご形重合
体構造は有していない。実施例1〜4の条件と類似の条
件を使用して試みたこのコークスの活性化では、表面積
の非常に低い活性炭が製造された。代表的な結果を以下
に示す。高硫黄コークスを蒸気中、900℃で24時間
加熱することにより、表面積が僅か210 m2 /gの活性
炭が58%収率で得られた。このコークスの別の部分を
蒸気中、960℃で24時間したところ、表面積が僅か
177 m2 /gの活性炭が61%収率で得られた。このコ
ークスを蒸気中、900℃で加熱し、約84重量%の炭
素を燃焼させることにより、表面積が僅か446 m2 /g
の活性炭が得られた。この炭素の収率はコークスの初期
重量に対して16%であった。したがって、はしご形重
合体構造を持たない高硫黄含有コークスは蒸気または酸
素と反応するが、表面積の非常に高い活性炭は製造され
ないことが明らかである。
造した、約4.0重量%のSを含む市販の石油コークス
を蒸気/アルゴン雰囲気中で、多くの異なった時間およ
び温度条件下で加熱した。この高硫黄コークスは、実施
例1〜4で製造した合成コークスと類似のはしご形重合
体構造は有していない。実施例1〜4の条件と類似の条
件を使用して試みたこのコークスの活性化では、表面積
の非常に低い活性炭が製造された。代表的な結果を以下
に示す。高硫黄コークスを蒸気中、900℃で24時間
加熱することにより、表面積が僅か210 m2 /gの活性
炭が58%収率で得られた。このコークスの別の部分を
蒸気中、960℃で24時間したところ、表面積が僅か
177 m2 /gの活性炭が61%収率で得られた。このコ
ークスを蒸気中、900℃で加熱し、約84重量%の炭
素を燃焼させることにより、表面積が僅か446 m2 /g
の活性炭が得られた。この炭素の収率はコークスの初期
重量に対して16%であった。したがって、はしご形重
合体構造を持たない高硫黄含有コークスは蒸気または酸
素と反応するが、表面積の非常に高い活性炭は製造され
ないことが明らかである。
【0020】実施例6 高表面積活性硫黄炭の気体貯蔵用途における効率を評価
するために、有効貯蔵量を、500psigの高圧における
気体貯蔵量から1気圧、psigの低圧における気体貯蔵量
を引いた値と定義して計算した。この値は、エンジンま
たは他の受け手段に配送できる気体の量を表す。有効貯
蔵量は、活性炭が0.85g/ccまたは約53 lb/ft3 の
密度に圧縮できると仮定して、積載比相関式を使用して
計算する。
するために、有効貯蔵量を、500psigの高圧における
気体貯蔵量から1気圧、psigの低圧における気体貯蔵量
を引いた値と定義して計算した。この値は、エンジンま
たは他の受け手段に配送できる気体の量を表す。有効貯
蔵量は、活性炭が0.85g/ccまたは約53 lb/ft3 の
密度に圧縮できると仮定して、積載比相関式を使用して
計算する。
【0021】積載比相関(LRC)式は、実施例3の活
性炭のメタン積載量を評価するために使用した。LRC
吸着等温式は L/Lo =(KxP)1/n /[(1x(KxP)]1/n 上記式において、Lは、メタンの与えられた圧力Pにお
ける積載量(ミリモル/g)。Lo は、活性炭吸着体の最
大容量。Kは、相互作用係数であり、与えられた温度お
よび炭素に対する定数。nは、ラングミュア挙動からの
偏差を測定する係数(LRCはn=1であるラングミュ
ア吸着等温式に基づく)。この係数は与えられた温度に
おける、与えられた炭素に対する定数。
性炭のメタン積載量を評価するために使用した。LRC
吸着等温式は L/Lo =(KxP)1/n /[(1x(KxP)]1/n 上記式において、Lは、メタンの与えられた圧力Pにお
ける積載量(ミリモル/g)。Lo は、活性炭吸着体の最
大容量。Kは、相互作用係数であり、与えられた温度お
よび炭素に対する定数。nは、ラングミュア挙動からの
偏差を測定する係数(LRCはn=1であるラングミュ
ア吸着等温式に基づく)。この係数は与えられた温度に
おける、与えられた炭素に対する定数。
【0022】LRC等式は、25℃の一定温度におけ
る、メタンの様な単一の吸着質に対する等式である。5
00psigにおける炭素へのメタン積載量を、通常のマク
ベイン収着バランス法を使用して重力により測定した。
実施例3の、表面積1105 m2 /gの硫黄炭素をこの方
法により測定したが、この吸着体の最大積載容量(Lma
x )が7.0であったのに対し、500 psiにおけるメ
タン積載量は、5.24ミリモル/g炭素であることが分
かった。500psiにおける積載量を表面積で割ったこ
の炭素のメタン積載効率は、5.24/1105=0.
00474ミリモル/m2 となった。
る、メタンの様な単一の吸着質に対する等式である。5
00psigにおける炭素へのメタン積載量を、通常のマク
ベイン収着バランス法を使用して重力により測定した。
実施例3の、表面積1105 m2 /gの硫黄炭素をこの方
法により測定したが、この吸着体の最大積載容量(Lma
x )が7.0であったのに対し、500 psiにおけるメ
タン積載量は、5.24ミリモル/g炭素であることが分
かった。500psiにおける積載量を表面積で割ったこ
の炭素のメタン積載効率は、5.24/1105=0.
00474ミリモル/m2 となった。
【0023】測定した活性硫黄炭素のかさ密度は、1.
14g/ccであった。比較のため、表面積1153 m2 /g
の市販の活性炭ダルコKBは、Lmax =5.2および5
00psiにおける積載量=4.28の低い値を示した。
このメタン積載効率は、4.28/1153=0.00
371ミリモル/m2 となった。メタン貯蔵用に最も良
く知られている市販の活性炭(AX−21)のメタン積
載効率は9.42/2807=0.0036ミリモル/
m2 であった。本発明では、石炭および石油タールおよ
びオイルに見られる様な多核芳香族炭化水素または芳香
族混合物を使用することができ、芳香族前駆物質と硫黄
の反応から得られる生成物を別工程でコークス化し、次
いで活性化することも、あるいは予めコークス化せずに
700〜1100℃で蒸気またはCO2 直接活性化する
こともできる。また、H2 O、CO2 、空気またはそれ
らの混合物を使用する活性化に加えて、KOH、NaO
Hを使用して化学的に活性化することもできる。
14g/ccであった。比較のため、表面積1153 m2 /g
の市販の活性炭ダルコKBは、Lmax =5.2および5
00psiにおける積載量=4.28の低い値を示した。
このメタン積載効率は、4.28/1153=0.00
371ミリモル/m2 となった。メタン貯蔵用に最も良
く知られている市販の活性炭(AX−21)のメタン積
載効率は9.42/2807=0.0036ミリモル/
m2 であった。本発明では、石炭および石油タールおよ
びオイルに見られる様な多核芳香族炭化水素または芳香
族混合物を使用することができ、芳香族前駆物質と硫黄
の反応から得られる生成物を別工程でコークス化し、次
いで活性化することも、あるいは予めコークス化せずに
700〜1100℃で蒸気またはCO2 直接活性化する
こともできる。また、H2 O、CO2 、空気またはそれ
らの混合物を使用する活性化に加えて、KOH、NaO
Hを使用して化学的に活性化することもできる。
【0024】本発明では、硫黄とピッチ、タールまたは
芳香族炭化水素の反応により、上記の様に硫黄含有コー
クスが、芳香族前駆物質および硫黄の合計初期重量に対
して40%を超えるか、あるいは有機前駆物質単独に対
して60%を超える高収率で製造される。硫黄なしの、
芳香族前駆物質自体ではピッチを除いて収率はゼロであ
る。硫黄含有コークスは、蒸気またはCO2 で容易に活
性化され、1000 m2 /gを超える高表面積を有する活
性炭を製造することができるが、硫黄処理をしていない
代表的な市販コークスは、蒸気またはCO2 で容易に活
性化して高表面積炭素を与えることはできない。
芳香族炭化水素の反応により、上記の様に硫黄含有コー
クスが、芳香族前駆物質および硫黄の合計初期重量に対
して40%を超えるか、あるいは有機前駆物質単独に対
して60%を超える高収率で製造される。硫黄なしの、
芳香族前駆物質自体ではピッチを除いて収率はゼロであ
る。硫黄含有コークスは、蒸気またはCO2 で容易に活
性化され、1000 m2 /gを超える高表面積を有する活
性炭を製造することができるが、硫黄処理をしていない
代表的な市販コークスは、蒸気またはCO2 で容易に活
性化して高表面積炭素を与えることはできない。
【0025】本発明における様に活性炭構造に硫黄を取
り込むことにより、活性炭は極性がはるかに高くなり、
メタンの様な分子をより強力に、例えば炭素に対するよ
りも硫黄に対して約3倍強く引き付けることができる。
本発明の硫黄処理したコークスを使用することにより、
炭素量の少ないセルロース、ココナッツ殻およびオリー
ブ核の様な従来の酸素含有材料からよりも、炭化水素材
料から高収率で活性炭を製造することができる。コーク
スは、経費がかかり、制御が困難な化学的製法(高温に
おける水酸化アルカリとの反応)によってのみ、活性炭
の製造に使用されている。対照的に、本発明における硫
黄処理コークスは、蒸気またはCO2 を使用する、はる
かに経済的で、一般的な活性化方法で活性化することが
できる。
り込むことにより、活性炭は極性がはるかに高くなり、
メタンの様な分子をより強力に、例えば炭素に対するよ
りも硫黄に対して約3倍強く引き付けることができる。
本発明の硫黄処理したコークスを使用することにより、
炭素量の少ないセルロース、ココナッツ殻およびオリー
ブ核の様な従来の酸素含有材料からよりも、炭化水素材
料から高収率で活性炭を製造することができる。コーク
スは、経費がかかり、制御が困難な化学的製法(高温に
おける水酸化アルカリとの反応)によってのみ、活性炭
の製造に使用されている。対照的に、本発明における硫
黄処理コークスは、蒸気またはCO2 を使用する、はる
かに経済的で、一般的な活性化方法で活性化することが
できる。
【0026】本発明を特定の詳細部に関して説明した
が、これらの詳細部は本発明の範囲を制限するものでは
ない。
が、これらの詳細部は本発明の範囲を制限するものでは
ない。
Claims (10)
- 【請求項1】硫黄含有炭素の製造方法であって、 a)多核芳香族炭化水素、ピッチ、オイル、およびター
ルからなる群から選択された、少なくとも1種の炭化し
得る液体または炭化し得る溶融固体を、選択した炭化し
得る物質の重量に対して10〜40重量%の量の元素状
硫黄と反応させ、硫黄を含む重合体反応生成物を得る工
程、 b)工程a)の反応生成物を不活性雰囲気中で450℃
〜1000℃の温度で、硫黄含有コークスを製造するす
るのに十分な時間加熱する工程、および c)工程b)の硫黄含有コークスを酸化性雰囲気中で少
なくとも500℃の温度で、少なくとも600 m2 /gの
表面積を有する活性炭を製造するのに十分な時間加熱す
る工程からなることを特徴とする方法。 - 【請求項2】工程(a)で選択された炭化し得る材料が
コールタールピッチであることを特徴とする、請求項1
に記載の方法。 - 【請求項3】工程(a)で選択された炭化し得る材料が
デカントオイル留出物であることを特徴とする、請求項
1に記載の方法。 - 【請求項4】工程(a)で選択された炭化し得る材料が
コーカーガスオイル留出物であることを特徴とする、請
求項1に記載の方法。 - 【請求項5】工程(a)で選択された炭化し得る材料が
クリセンであることを特徴とする、請求項1に記載の方
法。 - 【請求項6】工程(a)で選択された多核芳香族化合物
がクリセンであること、工程(b)で温度が450〜1
000℃であり、時間が5分〜5時間であること、およ
び工程(c)で酸化性雰囲気が蒸気であることを特徴と
する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項7】工程(b)で加熱時間が15分〜2時間で
あることを特徴とする、請求項5に記載の方法。 - 【請求項8】工程(c)で活性炭の表面積が少なくとも
600 m2 /gであることを特徴とする、請求項1に記載
の方法。 - 【請求項9】表面積が少なくとも600 m2 /gで、メタ
ン積載効率が少なくとも0.004ミリモル/平方メー
トルであることを特徴とする硫黄含有活性炭。 - 【請求項10】4〜10重量%の硫黄を含むことを特徴
とする、請求項9に記載の活性炭。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US88007692A | 1992-05-05 | 1992-05-05 | |
US880076 | 1992-05-05 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0624724A true JPH0624724A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=25375474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5104008A Pending JPH0624724A (ja) | 1992-05-05 | 1993-04-30 | 高表面積の硫黄含有活性炭 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5639707A (ja) |
JP (1) | JPH0624724A (ja) |
DE (1) | DE4314461B4 (ja) |
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WO2015119269A1 (ja) * | 2014-02-10 | 2015-08-13 | コスモ石油株式会社 | 活性炭の製造方法及び活性炭 |
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- 1993-04-30 JP JP5104008A patent/JPH0624724A/ja active Pending
- 1993-05-03 DE DE4314461A patent/DE4314461B4/de not_active Expired - Fee Related
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