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JPH06246927A - インクジェットカートリッジ、これに用いるインクタンク、インクジェットヘッド、及びインクジェット装置 - Google Patents

インクジェットカートリッジ、これに用いるインクタンク、インクジェットヘッド、及びインクジェット装置

Info

Publication number
JPH06246927A
JPH06246927A JP33747293A JP33747293A JPH06246927A JP H06246927 A JPH06246927 A JP H06246927A JP 33747293 A JP33747293 A JP 33747293A JP 33747293 A JP33747293 A JP 33747293A JP H06246927 A JPH06246927 A JP H06246927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording
head
recording head
ink tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP33747293A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuhiro Ohashi
哲洋 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP33747293A priority Critical patent/JPH06246927A/ja
Publication of JPH06246927A publication Critical patent/JPH06246927A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録ヘッドとインクタンクと
が着脱可能なインクジェットカートリッジであって、装
置の設置方向の自由度インクジェットカートリッジや記
録装置の低コスト化を図り、両者の接続を良好に接続し
うるインクジェットカートリッジを得ることを目的とす
る。 【構成】 インクタンクと記録ヘッドの少なくとも一方
に両者の接続方向を多方向とする接続部材を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを吐出して記録
を行うインクジェット記録装置に関する。さらに詳しく
はインクを吐出する記録ヘッドと、インクを保持するた
めのインクタンクとの取付方法に関する。
【0002】
【背景技術】今日、プリンタやファクシミリ、ワープロ
等の情報記録機器が多く開発されている。
【0003】これらの記録機器としてインクジェット方
式は高解像度、高速記録、低価格、小型化などの長所か
ら多く用いられている。
【0004】これらの中でも装置の小型化とランニング
コストの低減は重要な課題である。
【0005】小型化に対する課題を解決するものとして
例えば、図11に示すように記録ヘッド1801aとイ
ンクを充填したインク吸収体を内包するインクタンク1
801bを一体に構成したヘッドカートリッジ1801
を記録装置の搭載部1802に交換可能に接続したイン
クジェット装置がある。
【0006】また例えば、ランニングコストの低減を図
る上で図12に示すように記録ヘッド1901およびイ
ンクタンク1903を別々に構成し記録装置の搭載部1
903に別々に交換可能に接続する方法があった。
【0007】また例えば、図13に示すように記録ヘッ
ド2001を記録装置の搭載部2002に接続、固定
し、前記記録ヘッド2001に対してインクタンク20
03を交換可能に接続する方法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらのような種々の
インクジェット記録装置を踏まえた上で、本発明者はイ
ンクジェット記録装置に記録ヘッドとインクタンクを配
接するにあたり次のような技術的課題があることを見出
した。
【0009】すなわち図11の方法では、インクとを吐
出する方向が決まれば、ヘッドカートリッジ1801を
記録装置の搭載部1802に搭載する方向は一方向に決
まってしまうため、インクジェットヘッドに対するイン
クの供給方向を一義的に決定してしまう。このため他の
装置にヘッドカートリッジを応用しようという場合、あ
るいは装置の設置方向を変えようとした場合にインクの
供給性能に伴う制限が生じヘッドカートリッジとしての
自由度がなく汎用性を失ってしまう欠点があった。
【0010】また図12の方法ではインクタンクから記
録ヘッドへのインクの供給はインク供給路1904を介
して行なわれるため記録ヘッドの向き(インクの吐出の
向き)に関係なく、インクタンクの向きをインク供給に
最適な向きに配置することができるが、インク供給路1
904を記録装置上に必要とするためコストアップおよ
び小型化の妨げになる。
【0011】また図13の方法では記録ヘッドがキャリ
ッジに対して固定されているため記録ヘッドの故障にた
いして交換が容易に出来ないという課題があった。
【0012】本発明は上述の課題を解決するものであ
る。そしてそのような本発明の目的は異なる形態の装置
に搭載された場合であっても、又装置の配置を変えて使
用する場合であっても記録ヘッドに対するインクの供給
を安定して行いうるインクタンク、インクジェットヘッ
ドカートリッジ及びインクジェットヘッドを提供するこ
とである。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような、目的を達成
するための本発明の主たる構成は、インクを吐出するイ
ンクジェットヘッドにインクを導くためのインク導入部
と着脱可能に接続されて使用されるインクタンクであっ
て、前記インクジェットヘッドにインクを供給するため
のインク供給部と、前記インクジェットヘッドと接合す
るための接合部とを有し、該接合部は前記インクジェッ
トヘッドとの接合時に、前記インクジェットヘッドとの
間で複数の接続形態をとることを可能とするために、複
数の方向に配されているインクタンクである。
【0014】若しくは、上述のインクタンクと、インク
を吐出するインク吐出口と、該インク吐出口に連通する
インク流路と、該インク液路に対応して設けられたイン
ク吐出圧発生素子と、前記インク供給部と接続してイン
クの供給を受けるためのインク導入部と、前記インクタ
ンクの接合部と接合する接合部を有するインクジェット
ヘッドとを有するインクジェットヘッドカートリッジで
ある。
【0015】若しくは、上記インクジェットカートリッ
ジと、このインクジェットカートリッジを着脱可能に搭
載するためのキャリッジとを有するインクジェット装置
である。
【0016】
【作用】本発明によれば、インクタンクの取付方向に制
限されることなく記録ヘッドを取り付けることができ、
インク吐出の方向を任意に変更することができる。
【0017】また、インク消費後、インクタンクのみを
交換すればよくランニングコストの低減ができる。
【0018】また、記録ヘッドの寿命後あるいは故障時
に、記録ヘッドを容易に交換できる。又、異なる形態の
装置もインクジェットカートリッジを共通で利用するこ
とができる等の効果が得られる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0020】(第1実施例)図1は本発明の実施例に関
する記録装置の記録ヘッド部およびインクタンク部を示
す模式的斜視図である。同図において、1は電気信号に
よりインクを吐出させる記録ヘッド、2はインクを収納
しておき記録ヘッド1に供給するインクタンク、10は
インクタンク2から記録ヘッドにインクを供給する通路
となる記録ヘッド側のインク導入部、11はインクタン
ク2から記録ヘッド1にインクを供給するインク供給
口、12は記録ヘッド1とインクタンク2を一体化する
場合に両者をガイドして保持するためのヘッド側接合部
としての結合爪、13は結合爪12と係合するインクタ
ンク側接合部である結合爪ガイド溝、16はインクタン
ク2内部を小部屋に分けるタンク内隔壁、17はタンク
内隔壁16に開けられた連通孔であり、これらの各部に
よってヘッドカートリッジ101が構成される。
【0021】記録ヘッド1は、インク吐出圧発生素子と
しての圧電素子もしくはインク吐出に利用される熱エネ
ルギーを発生する複数の電気熱変換素子、又これを駆動
するための駆動回路が形成された基板と、上記電気熱変
換素子の各々に対応した吐出口および液路、と各液路に
連通する共通液室を構成するための天板とが接合される
ことによって構成されている。そして、このようにして
構成された記録ヘッドの吐出口が配された面が記録媒体
に対向するように装置に搭載される。図1においてはイ
ンクは矢印a方向に吐出されるように構成されている。
【0022】インクタンク2は、インクを保持しながら
記録により消費されたインクを補うために適宜記録ヘッ
ド1にインクを供給するためのタンクであり、インクタ
ンク2単体で存在するときにはインク供給口11からイ
ンクがもれないように図示せざる封止手段によって封止
されており、この封止手段は記録ヘッド1と一体化され
た時点で自動的あるいは手動で開放され、インクを供給
することができる。また、インクの消費により減少する
インク体積に応じて外部から大気を導入するような機構
を備えていてもよい。さらには、記録ヘッドに供給する
インクの圧力をわずかに負圧に保つことで、印字品位を
向上させインク漏れを防止する機構を内部に持つことも
出来る。
【0023】記録ヘッド1とインクタンク2は一体化し
たヘッドカートリッジ101の状態で記録動作中の記録
装置上で使用されるが、次に両者を一体化する方法を説
明する。
【0024】基本的に記録ヘッド1とインクタンク2は
図1に示されるように記録ヘッド側のインク導入部10
とインクタンク側のインク供給口11を結合することに
よって一体化されるため、この部分はインクの漏れ、あ
るいはインク流路への気体の侵入を防止する形になって
いる。本実施例においてはモールド部材の弾性を利用す
る方式を取っている。すなわち、記録ヘッド側のインク
導入部10およびインクタンク側のインク供給口11は
モールド部材で筒状に成形されており、記録ヘッド側の
インク供給口10の外径よりもインクタンク側のインク
供給口11の内径の方がわずかに小さく作られている
(図8a)。そこで記録ヘッド側のインク供給口10を
インクタンク側のインク供給口11に圧入すると両者は
半径方向にわずかに変形しながら密着して一体化され
る。また、結合部はモールド部材には限定されず、シー
ル機能を持ったものであれば良いので、他種の結合方式
については後述する。
【0025】記録ヘッド1とインクタンク2の一体化に
おいては、上述の記録ヘッド側のインク供給口10とイ
ンクタンク側のインク供給口11の結合だけでもよいの
であるが、ヘッドカートリッジ101の取扱時において
予期せざる外力が加わった場合に簡単に外れないように
するため、あるいは一体化する場合に容易に一体化でき
るガイドとなるように、本実施例においては結合爪12
と結合爪ガイド溝13aによって結合をより強固なもの
としている。すなわち、記録ヘッド側のインク供給口1
0と一体にモールドで成形され、弾性的に変形すること
が出来る結合爪12は、先端に突起が設けられており、
この突起の高さの分だけ弾性的に変形しながら結合爪ガ
イド溝13aに係合していき、結合爪ガイド溝13aの
奥に設けられた溝が深くなった部分に結合爪溝13aの
突起が到達した時点で係合が完了するものである。
【0026】さらに結合爪12は記録ヘッド1とインク
タンク2の結合時に記録ヘッド側のインク供給口10と
インクタンク側のインク供給口11が容易に結合される
ように、ガイドとしての役割も持っている。すなわち結
合爪12は記録ヘッド側のインク供給口10よりも長く
なっており、記録ヘッド側のインク供給口10がインク
タンク側のインク供給口11に接する前に結合爪12が
インクタンク2に接触するようになっている。ここで結
合爪12の先端は斜めに切り取られており、斜めの部分
が結合爪ガイド溝に図1矢印b方向のガイドとなって容
易に係合されうる。また、結合爪12の先端に設けられ
た突起も斜めに切り取られており図1矢印c方向のガイ
ドとなって容易な係合を助けている。
【0027】なお、本実施例においては結合爪を記録ヘ
ッド側に設けたが、これには拘束されず、インクタンク
2側、あるいは記録ヘッド1とインクタンク2の両方に
設けることも出来る。
【0028】ここで、本実施例におけるインクタンク2
の内部はタンク内隔壁16によっていくつかの小部屋に
分けられており、タンク内隔壁16のインクタンク2の
底面に近いところに開けられた連通孔17によって小部
屋同士が繁った構造となっている。この場合、連通孔1
7のうちいくつかはインクによって満たされている必要
があるためインクタンク2は重力に対して連通孔17の
ある方の面が下側になっていることがインクの供給性能
上望ましい。(図1で置かれた方向)。
【0029】このように配置に方向性があるインクタン
クを用いたインクジェット装置を縦置にしたり、横置に
したりして使用した場合には、インクタンクの配置が上
述の望ましい条件を満たさなくなり、前述の課題のよう
にインクの供給性能が低下してしまう虞れがある。
【0030】そこで本実施例のインクタンクにおいては
結合爪12と結合爪ガイド溝13aによる第1の結合方
向のほかに、約90度回転した第2の結合方向を持って
いる。第2の結合方向の場合は、結合爪12は同様に使
用されるが、結合爪ガイド溝13は13aでなく13b
に係合される。係合する方法は前述の第1の結合方向と
同様である。
【0031】従って前述のように記録装置を縦置で使用
したり横置で使用したりする場合や、インクの吐出方向
が異なる装置に同じインクジェットカートリッジを共通
に用いるような場合であっても、記録ヘッドの配置方向
に関係なくインクタンクの向きをインクの供給が安定し
て行なわれる方向にすることができる。
【0032】このため、インクの吐出方向(ヘッドの配
置方向)に関係なく、安定したインク供給を行うことが
でき、良好な記録を行うことができる。
【0033】又、記録装置の形態や記録装置の使用状態
の違いに合わせてそれぞれ新しいインクタンクやインク
ジェットカートリッジを用意する必要がないため、コス
ト的にも有利である。又、装置側にも特別な構成を付加
する必要がない。
【0034】又、本実施例においては結合爪12と結合
爪ガイド溝13a及び13bとの関係がインク供給口1
0に対して回転対称の位置にあるので、第2の結合方向
から更に90度づつ、合計4方向の結合をすることも可
能であるため、さらに使用形態の自由度が広い。
【0035】なお、本発明のインクタンクにおいては内
部に吸収体を配したものであってもよい。
【0036】なお、本実施例においては、インクジェッ
トの方に1対の結合爪12が配された形態であるが、イ
ンクジェットが2対の結合爪を有し上述と同様な接続形
態を達成してもよい。又、インクジェットヘッドの方に
2対の結合爪ガイド溝が設けられ、インクタンク側に1
対の結合爪を有するような形態であってもよい。
【0037】次に本発明のインクジェットヘッドカート
リッジを着脱自在に搭載するキャリッジの構成について
説明する。
【0038】図2は本発明の実施例に関する記録装置の
ヘッドカートリッジ部およびキャリア部を示す模式的斜
視図である。同図において、200は電気信号によりイ
ンクを吐出させる記録ヘッド、201はインクを収納し
ておき記録ヘッド200に供給するインクタンク、20
3は記録ヘッド200およびインクタンク201を保持
・走査する記録装置本体に設けられたキャリア、204
は記録ヘッドの保持・解除を行うヘッドレバー、205
はインクタンク201の着脱を行うインクタンクレバ
ー、207はキャリア203に記録ヘッド200を固定
しておくためのヘッドホルダバネ、208はインクタン
ク201を保持しているタンクケース、でありこれらの
各部によって記録装置のヘッドカートリッジ部およびキ
ャリア部が構成される。
【0039】次に、記録ヘッド1をキャリア102に機
械的、電気的に接続する方法を説明する。
【0040】図3にキャリッジ102への記録ヘッド1
の接続部分を示す図1a方向から見た断面図を示す。同
図において109はキャリア102に固定され記録ヘッ
ド1に設けられた穴に係合して図の上下方向および紙面
と垂直方向の位置決めをする位置決めピン、110はキ
ャリッジ102に固定され、図3a方向に押し付けられ
る記録ヘッド1を受け止めるストッパ、401は記録装
置本体と記録ヘッド1とを電気的に接続するためのフレ
キシブルケーブル、111はフレキシブルケーブル40
1とキャリッジ102の間に挟まれフレキシブルケーブ
ル401を弾性的に支持するパッド、15は記録ヘッド
1に設けられた記録ヘッド1内のヒーター部と電気的に
接続されたコンタクト部である。
【0041】記録ヘッド1はヘッド固定バネ108から
図示せざるレバーを介してa方向に押し付けられてお
り、その位置は記録ヘッド1に設けられた穴と位置決め
ピン109との係合およびストッパ110との干渉によ
り一意に決まる。このようにして記録ヘッド1とキャリ
ッジ102は機械的に接続される。
【0042】また記録ヘッド1に設けられたコンタクト
部15とフレキシブルケーブル401の端面には相対す
る位置に複数の電気的な接点が設けられており、これら
を所定の圧力を持って押圧することにより記録装置本体
と記録ヘッド1が電気的に接続される。この際に複数の
電気的接点を一度に圧接する必要があるので、これらを
均一に圧接するために弾性材料で出来たパッド111を
押圧部に入れている。パッド111の材質は例えばシリ
コンゴムなどを用いており、押圧された時に発生する反
力は記録ヘッド1を押さえつけているヘッド固定バネ1
08の力よりはるかに小さくなるように構成されてい
る。
【0043】特にフレキシブルケーブル401に設けら
れた電気的接点は、押圧された際の応力を集中させて接
続を確実なものにするために突起状に構成してもよい。
【0044】なお、本実施例においては電気的あるいは
機械的な結合部を記録ヘッド側に設けたが、これには拘
束されず、インクタンク2側、あるいは記録ヘッド1側
とインクタンク2側の両方に設けるようにするか、ま
た、どちらかに電気的結合部と機械的結合部を分けて設
けるようにしてもよい。
【0045】次に上述の記録ヘッド1、インクタンク2
およびキャリッジ102を搭載した記録装置についてそ
の構成と動作を説明する。
【0046】図4は本実施例に関する記録装置の概略を
示した模式的斜視図である。ヘッドカートリッジ101
を搭載するキャリッジ102は、キャリアモータ402
aの正逆回転に連動して不図示の伝動機構を介して回転
するリードスクリュー103の螺旋状溝105に対して
係合するピン(不図示)を有し、リードスクリュー10
3の回転に伴って矢印a、b方向に往復移動される。1
04はキャリアの回動を規制する摺動軸である。また、
キャリアセンサ510(不図示)によって、キャリア1
02は非記録時等においてホームポジションを確定す
る。301は回復ユニットであり、ヘッドカートリッジ
101の記録領域外の所定位置(例えばホームポジショ
ン)においてヘッドカートリッジ101の吐出口面に対
向するキャップ302と、これを吐出口面に当接させて
非記録時等においてその保護を行わせるためのキャップ
進退駆動部(不図示)とを有している。また、当該当接
時において吐出口よりインクを吸引し、増粘インク、塵
埃、気泡等を吐出することによりインク吐出状態を良好
にするためのポンプや、吸引された廃インキを貯留する
部材が設けられてもよい。
【0047】記録装置は次のような被記録媒体搬送手段
を有している。
【0048】201は記録媒体6を図中c方向に搬送す
るための搬送ローラ、202は記録媒体6を搬送ローラ
201に対して押圧するピンチローラであり、これら一
対のローラ間に挟持されて記録時には記録媒体6が図中
c方向に間欠送りされる。搬送ローラ201は、搬送ロ
ーラギア205、搬送ローラアイドラギア206の伝動
機構を介して搬送モータ402bに係合し、駆動力の伝
達を受ける。また、ピンチローラ202はリリースレバ
ー210の操作によって搬送ローラ201に対し当接・
離隔が可能である。
【0049】207は記録媒体6の被記録面を平坦に規
制するためのプラテンである。また、このプラテン20
7に対して記録媒体6を密着させ、記録媒体6の浮上り
を防止するための部材が配設されていてもよい。
【0050】213は記録の終了した記録媒体6を図中
c方向に排出するために搬送ローラ201に同期して回
転する排紙ローラであり、排紙ローラ213と記録媒体
6を介して対向する位置には従動する拍車ローラ214
が設けられている。これらのローラにより記録終了後に
は記録媒体6がプリンタ外に排出される。
【0051】次に本実施例に関する記録装置を組み込ん
だ情報処理装置に関して、その構成と電気回路について
説明する。
【0052】図5は本実施例に関する記録装置を組み込
んだ情報処理装置の外観を表わす模式的斜視図である。
【0053】同図において、601は上述のプリンタ
部、602は文字や数字およびその他のキャラクタを入
力するためキーや、各種指令を与えるためのキーなどを
備えたキーボード部、603表示器を備える表示部、6
04は情報処理装置である。図6は本実施例に関する情
報処理装置の電気回路構成を表わすブロック図である。
【0054】同図において、501は主制御をなすコン
トローラであり、502はある手順を実行する例えばマ
イクロコンピュータ形態のCPU、503はテキストデ
ータや画像データを展開したりする領域や作業用の領域
などを設けたRAM、504は前記手順に対応したプロ
グラムやその他フォントデータなどの固定データを格納
したROM、505はCPU502の実行サイクルを作
り出したプリンタ部2による記録動作の際必要なタイミ
ングを作り出したりするタイマ、506はCPU502
からの信号と周辺装置を結ぶインターフェース部であ
る。
【0055】また、507はプリンタ部601のコント
ローラであり、508はヘッドカートリッジ101に記
録信号や電力などを送出するヘッドドライバ、509
a、bはそれぞれキャリアモータ402a、搬送モータ
402bを駆動するのに必要な信号や電力などを送出す
るモータドライバ、510はキャリア102の位置を検
出し例えばホームポジションにキャリア102があるか
どうか判断するためのキャリアセンサ、511は記録媒
体6が未挿入であったりページ終端まで記録が終了して
しまったときに記録媒体6以外のところに記録を行なわ
せないために記録媒体6の有無を検出するペーパーセン
サである。
【0056】さらに、605は例えばFDD、HDD、
RAMカードなどの外部記憶装置、512は例えば他の
情報処理装置と通信を行なったり、内部のパスに直接接
続して周辺機器を制御したりするための外部インターフ
ェイスである。
【0057】なお、図6のブロック図には含まれていな
いが、他に上記の電気回路に電力を供給するための電源
部があり、これには例えば充電式のバッテリーや、使い
捨ての乾電池、あるいは情報処理装置本体を固定して使
用する場合のAC電源用変換器などがある。
【0058】上述の電気回路構成により記録装置部で記
録媒体6に記録を行う訳であるが、以下に記録動作制御
シーケンスの概略を図7のフローチャートを用いて説明
する。
【0059】プリンタ本体の表示操作部による記録指令
キーによる記録開始指示や、あるいは外部インターフェ
イスによる外部からの記録開始指示により以下の一連の
手順がスタートする。
【0060】初めにステップS1で表示操作部がオンラ
イン状態になっているかどうかを判断する。これは主に
通信などによって外部から記録動作開始指示が送られて
きたときに、プリンタ側の準備が出来ていないまま記録
動作を開始しないための処置であり、ここで表示操作部
がオンライン状態と判断されると次にステップS2に進
む。
【0061】ステップS2では記録媒体6がプリンタ部
にセットされているかどうかをペーパセンサ511など
の信号により判断する。これは、特にインクジェットプ
リンタ等の記録装置においては記録媒体なしで印字開始
した場合にプリンタ部内にインクが飛散し装置自身を汚
染してしまったり、あるいは記録媒体であるインクなど
を無駄に消費してしまったりすることを防ぐためであ
る。
【0062】さらにこのステップS2において記録媒体
の有無だけで無くピンチローラ202と搬送ローラ20
1のリリースがされているか否かの判断をしても良い。
これは記録媒体210がセットされていてもピンチロー
ラ202がリリースされている場合には正常な記録媒体
の搬送が行なわれないのでこれを防止するためである。
ピンチローラ202のリリースの判断には例えばリリー
スレバーにメカニカルなスイッチを設けるなどの手段に
よることができる。ここで記録媒体が正常にセットされ
ていないと判断されると次にステップS3に進む。
【0063】ステップS3では操作者の注意を喚起し記
録媒体をセットさせるようにするためにメッセージを発
する。メッセージの発生方法は例えば表示操作部にライ
トをつけてメッセージを表示したり、あるいはブザーを
鳴らすような方法で表示するようにしても良い。
【0064】またステップS3で記録媒体6がセットさ
れていると判断されたならば次にステップS4に進む。
【0065】ステップS4では記録動作を開始する。C
PU502からの指示によりヘッドドライバ508がヘ
ッドカートリッジ101を駆動し、またこれに同期して
モータドライバ509a、bがそれぞれキャリアモータ
402a、搬送モータ402bを駆動して、キャリア1
02の主走査方向移動、記録媒体の副走査方向移動およ
びヘッド記録ヘッド1のクリーニングなどを行ないなが
ら記録を行なう。
【0066】最後にステップS5では例えばCPU50
2からの信号により記録動作終了が指示されたり、ある
いは1ページ内の所定の副走査方向の記録ライン数に達
しこれ以上記録媒体上に記録ができないと判断された場
合や、ペーパーセンサ511により記録媒体6の記録化
の領域が終了したことが検知された場合などに、記録動
作終了と判定し記録動作手順を終了と判断する。
【0067】ステップS6の記録動作終了の手順として
はまずキャリア102をホームポジションに復帰させ
る。これは記録動作終了後に電源を切る場合に備え、記
録ヘッド1のインク吐出面を保護するためにキャップを
しておくためである。次に例えば搬送モータ402bを
所定量駆動するか、あるいはペーパーセンサ510によ
り記録媒体6が排出されたことが確認されるようになる
まで搬送モータ402bを駆動することにより記録媒体
を排出する。そして、記録終了をCPU502が表示操
作部に表示したり、外部インターフェイスを通して周辺
装置に通知したりして記録動作完了となる。
【0068】以上、本実施例のように記録ヘッドとイン
クタンクが分離可能であり、インク流路の取付方向を少
なくとも2方向以上持つようにインクタンクもしくは記
録ヘッドを構成することにより、以下のような効果が得
られる。
【0069】すなわち、インクタンクの取り付け方向に
制限されずに記録ヘッドの取り付け方向を選択すること
ができ、インクの吐出方向を選択できるので、装置の設
置方向や装置の使用形態の自由度が増す。
【0070】そしてこれらの構成は、異なる形態の装置
に対して、共通のヘッドカートリッジを用いることがで
きるという点でさらに効果が大きい。
【0071】又、本実施例のインクジェットカートリッ
ジにおいては、インクタンクの供給口を1つとし接続方
向のみを変えられるので、使用形態が簡略化される。
【0072】また、キャリア上にインクタンクを搭載す
るのでインク供給のためのチューブなどが不要になり装
置を小型化できる。
【0073】また、インクがなくなった場合には、ヘッ
ドと一体になったカートリッジではなく、インクタンク
のみを交換すれば良いので、ランニングコストを低減で
きる。
【0074】また、記録ヘッドあるいはインクタンクの
どちらか一方に交換が必要となった場合、交換が必要な
ほうだけ交換すればよいので、経済性が向上する。ま
た、記録ヘッドの交換に際しては、キャリアと記録ヘッ
ドの分離が容易になるため、交換作業が簡単になる。
【0075】(第2実施例)図8(b)、(c)は本発
明にかかる他の実施例を示す記録ヘッドとインクタンク
のインク流路結合部である。図8(b)はインクタンク
側のインク供給口11bをゴム等のより弾性的材料で構
成した場合で、記録ヘッド側のインク導入部10の外径
よりもインクタンク側のインク供給口11bの内径をよ
り小さく作ることができ、記録ヘッド1とインクタンク
2の結合時の記録ヘッド側のインク供給口10とインク
タンク側のインク供給口11bの密着性は向上し、イン
ク流路のシール性能は向上する。また、インクタンク側
のインク供給口11の変形に必要な力は小さくてよいた
め記録ヘッド1とインクタンク2の着脱の際の作動力を
小さくすることができる。
【0076】図8(c)は記録ヘッド側のインク導入部
10cを尖鋭端を有する管状構造にし、インク供給部1
1cを穴のないゴム等の弾性的材料で構成した場合で、
記録ヘッド1と分離した状態においてインクタンク2の
インク供給部11cは閉鎖状態でインク供給部11cか
らのインクの漏れはなくインクタンク2単体での取り扱
いが優れている。また、インクタンク2を記録ヘッド1
に結合する際には、インク導入部10cの尖鋭端がイン
ク供給部11cに穴をあけインク流路を形成するため安
定した流路の結合ができ、またインクタンク2の分離結
合時の作動力を小さくすることができる。
【0077】(第3実施例)第1実施例においては、イ
ンクジェットヘッドとインクタンクとの結合関係を変え
る場合に、インク導入部とインク供給口は同じとし、ヘ
ッドとインクタンクの取付方向を軸として回転させて結
合する方式であったが、これには拘束されず、インク導
入部もしくはインク供給口を複数異なる位置に持つよう
に構成してもよい。
【0078】図9は本発明に係る他の実施例を示す記録
ヘッドとインクタンクの結合方向を示す模式的斜視図で
ある。同図において1はインクジェットヘッドであり、
18は記録ヘッド1に設けられた第1インク導入部、A
は第1インク導入部18とは異なる方向に設けられた第
2インク導入部である。2はインクタンクである。これ
らの各部によりヘッドカートリッジ101が構成され
る。
【0079】ここで、記録ヘッド1のインク吐出方向は
図9矢印Bk方向であり、記録ヘッドには第1インク導
入部18と第2インク供給口Aが互いに約90度の角度
を持って開けられている。これらはインクタンク2のイ
ンク供給口11が取り付けられない状態では封止されて
おり、図示せざる機構によりインク供給口11が取り付
けられた場合のみ開放してインク通路を形成するように
なっている。よってどちらか一方にインクタンクが取り
付けられた場合には、他方は閉じておりイン通路中に空
気が混入することもないし、両方に取り付けられた場合
にも円滑にインクが流れることができる。
【0080】なお、この場合のインクタンク2は、前述
の第1実施例の場合と異なり、重力の影響をあまり受け
ずにインクを供給するタイプを使用することができる。
これにより本実施例においては、図9矢印a方向から、
第2インク供給口19に向けてインクタンクを取り付け
ることもできるし、図9矢印b方向から、第1インク供
給口18に向けてインクタンクを取り付けることも可能
である。
【0081】ヘッドカートリッジ101を図4のキャリ
ア102に取り付けた場合のキャリア走査方向を図9矢
印a方向とすると、記録ヘッドの向きを変えないで第2
インク供給口Aにインクタンク2を取り付けた場合には
記録装置からインクタンクがはみ出さず、全高を低くす
ることができ、第1インク供給口18にインクタンク2
を取り付けた場合には、キャリア102の幅を狭くする
ことができて記録装置の全幅を狭くすることができ、さ
らには図9矢印cの方向に別のインク供給口(不図示)
を設けてそちらにインクタンク2を取り付けた場合にも
記録装置の全幅を狭くすることができる。
【0082】以上のように、記録ヘッドとインクタンク
の取付方向を2方向以上持つように構成することによ
り、以下のような効果が得られる。
【0083】すなわち、記録ヘッドが1種類のままで、
ヘッドカートリッジの形態を変えることができ、多種類
の記録装置に対応できて汎用性が増し、効率がよい。
【0084】(第4実施例)図10は本発明に係る他の
実施例、さらに具体的には第3実施例の記録ヘッドを複
数(本実施例では4つ)利用してカラー記録ヘッドを構
成した場合の模式的斜視図を示す。
【0085】同図において、記録ヘッド1およびインク
タンク2に示した添字Bk、Y、M、Cはそれぞれブラ
ック、イエロー、マゼンタ、シアン色のインクを吐出す
る記録ヘッドおよびインクタンクを示している。また図
10矢印Bk、Y、M、Cはそれぞれのインクの吐出方
向を示している。記録ヘッド1の形状は前述の第3実施
例で用いたものと同様の物を使用することができ、イン
クタンクとの流路構成に第1インク導入部18を使用す
ることができる。ここでカラー記録ヘッドの場合には記
録ヘッド同士の位置決め精度を正確に保つことが必要と
なるので記録ヘッド1の第2インク導入部の反対側の面
に位置決め突起20を設けることにより、これを隣の記
録ヘッドの第2インク導入部と係合させ、位置決めする
ように構成することも可能である。
【0086】また図10矢印c方向に記録ヘッドのイン
ク供給口を設け、そちらからインクタンクを接続するこ
とが可能であるのはいうまでもない。
【0087】以上のように、記録ヘッドとインクタンク
の取付方向を2方向以上持ち、これらの記録ヘッドある
いはインクタンクを複数使用することにより以下のよう
な効果が得られる。
【0088】すなわち、通常単色で使用していたヘッド
カートリッジに、複数色のヘッドカートリッジを付加す
ることにより簡単にカラー記録カートリッジとすること
ができる。
【0089】また、単色用のインクタンクの大きさと多
色記録する際に付加する記録ヘッドの大きさをおおむね
同じにしておけば、キャリアを共通にして単色記録と多
色記録を行なうことができるので、小型で低価格なカラ
ー記録装置を提供することができる。
【0090】また、記録ヘッド側のインク供給口を位置
決めに利用することにより、ヘッド間の位置決めを正確
にすることができ、高品位カラー記録とすることができ
る。
【0091】(その他)本発明は、特にインクジェット
記録装置の中でも、インクの吐出を行なわせるために利
用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段
を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生
起させる方式の記録ヘッド、記録装置において、優れた
効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の
高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0092】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや流路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、
結果的にこの駆動信号に1対1対応し液体(インク)内
の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、
収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出さ
せて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号を
パルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行な
われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出
が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号
としては、米国特許第4463359号明細書、同第4
345262号明細書に記載されているようなものが適
している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発
明の米国特許第4313244号明細書に記載されてい
る条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことがで
きる。
【0093】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
ほかに熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に有効
である。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通す
るスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示す
る特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基づいた構成とし
ても本発明は有効である。
【0094】更に、実施例ではシリアルタイプのインク
ジェット記録装置を示したが、記録可能な最大幅に対応
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対し
ても本発明は有効に適用できる。フルラインタイプの記
録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよ
うな複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを
満たす構成や一体的に形成された1個の記録ヘッドとし
ての構成のいずれでも良いが、本発明は、上述した効果
を一層有効に発揮することができる。また、本発明のイ
ンクジェット記録装置に構成として設けられる、記録ヘ
ッドに対しての回復手段、予備的な補助手段を付加する
ことは本発明の効果を一層安定できるので好ましいもの
である。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対し
ての、キャッピング手段、クリーニング手段、加圧ある
いは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱
素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、
記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なうこと
も安定した記録行なうために有効である。
【0095】また、搭載される記録ヘッド、インクの種
類ないし個数についても、例えば単色のインクおよび1
個の記録ヘッドが設けられたもののほか、記録色や濃度
を異にする複数のインクに対応して複数のヘッドが設け
られているものであってもよく任意の組み合わせにおい
ても有効である。記録装置に記録モードとしては黒色等
の記録モードだけでなく、異なる色の複色カラー。また
は混色によるフルカラーの各記録モードにおいても本発
明は有効である。
【0096】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で凝
固するインクであって、室温で軟化もしくは融解するも
のや、あるいは上述のインクジェットではインク自体を
30℃以上70℃以下の範囲で温度調整を行なってイン
クの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するもの
が一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液
状をなすものであれば良い。加えて、熱エネルギーによ
る昇温を防止するため、積極的にインクの固体状態から
液体状態への相変化のエネルギーとして使用せしめるか
または、インクの蒸発防止を目的として放置状態で固化
するインクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギ
ーの記録信号に応じた付与によってインクが液化してイ
ンク液状として吐出するものや記録媒体に到達する時点
ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギー
によって初めて液化する性質のインク使用も本発明には
適用可能である。このような場合インクは、特開昭54
−56847号公報あるいは特開昭60−71260号
公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通
孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱
変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発
明においては、上述した各インクに対して最も有効なも
のは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0097】また、本発明は電気を力に変換させてイン
クを吐出させるピエゾジェット方式等、記録媒体と非接
触に記録ヘッドを配設させ、インクを噴射させて記録す
る記録方式等のインクジェット方式において有効であ
る。
【0098】更に加えて、本発明の記録装置の形態とし
ては、上述のようなワードプロセッサやコンピュータ等
の情報処理機器の出力端末として一体あるいは別体に設
けられるもののほかスキャナー等と組み合わせた複写装
置、さらには送信受信機能を有するファクシミリ装置の
形態をとるものであっても良い。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクタンクおよび記録ヘッドは、相互に接続、分離可
能なインク通路手段を有しており、前記インク通路手段
は少なくとも2方向以上にインクタンクと記録ヘッドを
接続することが可能であるように構成することにより、
以下のような効果がある。
【0100】すなわち、インクタンクの取り付け方向に
制限されず、記録ヘッドの取り付け方向を選択すること
ができ、インクの吐出方向を選択できるので、装置の設
置方向や装置の使用形態の自由度が増す。
【0101】また、キャリア上にインクタンクを搭載す
るのでインク供給のためのチューブなどか不要になり装
置を小型化できる。
【0102】また、インクがなくなった場合には、ヘッ
ドと一体になったカートリッジではなく、インクタンク
のみを交換すれば良いので、ランニングコストを低減で
きる。
【0103】また記録ヘッドあるいはインクタンクのど
ちらか一方に交換が必要となった場合、交換が必要なほ
うだけ交換すればよいので、経済性が向上する。
【0104】また、記録ヘッドの交換に際しては、キャ
リアと記録ヘッドの分離が容易になるため、交換作業が
簡単になる。
【0105】また、記録ヘッドが1種類のままで、ヘッ
ドカートリッジの形態を変えることができ、多種類の記
録装置に対応できて汎用性が増し、効率がよい。
【0106】また、通常単色で使用していたヘッドカー
トリッジに、複数色のヘッドカートリッジを付加するこ
とにより簡単にカラー記録カートリッジとすることがで
きる。
【0107】また単色用のインクタンクの大きさと多色
記録する際に付加する記録ヘッドの大きさをおおむね同
じにしておけば、キャリアを共通にして単色記録と多色
記録を行うことができるので、小型で低価格なカラー記
録装置を提供することができる。
【0108】また、記録ヘッド側のインク供給口を位置
決めに利用することにより、ヘッド間の位置決めを正確
にすることができ、高品位カラー記録とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本記録ヘッドカートリッジの第1実施例を示す
模式的斜視図である。
【図2】第1実施例の記録ヘッドカートリッジをキャリ
アに搭載した場合を示す模式的斜視図である。
【図3】第1実施例の部分的拡大図を示す横断面図であ
る。
【図4】本インクジェット記録装置の第1実施例を示す
記録装置全体の模式的斜視図である。
【図5】本インクジェット記録装置を使用した情報処理
装置を示す模式的斜視図である。
【図6】本インクジェット記録装置を使用した情報処理
装置の電気回路ブロック図である。
【図7】第1実施例の記録動作を表わすフローチャート
である。
【図8】第2実施例の構成を示す模式的平面図である。
【図9】第3実施例の第1の構成例を示す模式的斜視図
である。
【図10】第3実施例の第2の構成例を示す模式的斜視
図である。
【図11】従来例を示す模式的断面図である。
【図12】従来例を示す模式的断面図である。
【図13】従来例を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 インクタンク 6 記録媒体 10 インク供給口 11 インク供給口 12 結合爪 13 結合爪ガイド溝 15 コンタクト部 16 タンク内隔壁 17 連通孔 18 第1インク供給口 19 第2インク供給口 20 位置決め突起 101 ヘッドカートリッジ 102 キャリア 103 リードスクリュー 104 摺動軸 105 螺旋溝 106 ヘッドレバー 107 インクタンクレバー 108 ヘッド固定バネ 109 位置決めピン 110 ストッパ 111 パッド 201 搬送ローラ 202 ピンチローラ 204 ピンチローラ軸 205 搬送ローラギア 206 搬送ローラアイドラギア 207 プラテン 209 給紙口 210 リリースレバー 213 排紙ローラ 214 拍車ローラ 301 回復ユニット 302 キャップ 401 フレキシブルケーブル 402a キャリアモータ 402b 搬送モータ 501 主制御コントローラ 502 CPU 503 RAM 504 ROM 505 タイマ 506 インターフェイス部 507 プリンタコントローラ 508 ヘッドドライバ 509 モータドライバ 510 キャリアセンサ 511 ペーパーセンサ 512 外部インターフェイス 601 プリンタ部 602 キーボード部 603 表示部 604 情報処理装置 605 外部記憶装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するインクジェットヘッド
    にインクを導くためのインク導入部と着脱可能に接続さ
    れて使用されるインクタンクであって、前記インクジェ
    ットヘッドにインクを供給するためのインク供給部と、
    前記インクジェットヘッドと接合するための接合部とを
    有し、該接合部は前記インクジェットヘッドとの接合時
    に、前記インクジェットヘッドとの間で複数の接続形態
    をとることを可能にするために、複数の方向に配されて
    いることを特徴とするインクタンク。
  2. 【請求項2】 前記接合部は2対配されている請求項1
    記載のインクタンク。
  3. 【請求項3】 前記接合部は、交差する方向に対を成し
    ている請求項2記載のインクタンク。
  4. 【請求項4】 前記接合部は溝形状を成している請求項
    2、3記載のインクタンク。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかのインクタン
    クと、 インクを吐出するインク吐出口と、 該インク吐出口に連通するインク流路と、 該インク流路に対応して設けられたインク吐出圧発生素
    子と、 前記インク供給部と接続してインクの供給を受けるため
    のインク導入部と、 前記インクタンクの接合部と接合する接合部を有するイ
    ンクジェットヘッドとを有することを特徴とするインク
    ジェットヘッドカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記インク吐出圧発生素子は電気熱変換
    体である請求項5記載のインクジェットヘッドカートリ
    ッジ。
  7. 【請求項7】 インクを吐出するインク吐出口と、 該インク吐出口に連通するインク液路と、 該インク液路に対応して設けられたインク吐出圧発生素
    子と、 前記インク液路に供給されるインクをインクタンクから
    受け取るためのインク導入部と、を有するインクジェッ
    トヘッドであって、 該インクジェットヘッドに対して異なった複数の方向か
    らインクを供給するために前記インク導入部が異なった
    方向に複数配されていることを特徴とするインクジェッ
    トヘッド。
  8. 【請求項8】 前記インク吐出圧発生素子は電気熱変換
    体である請求項7記載のインクジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項5のジェットカートリッジと、該
    ジェットカートリッジを着脱可能に搭載するためのキャ
    リッジとを有することを特徴とするインクジェット装
    置。
JP33747293A 1992-12-28 1993-12-28 インクジェットカートリッジ、これに用いるインクタンク、インクジェットヘッド、及びインクジェット装置 Withdrawn JPH06246927A (ja)

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