JPH06240175A - 水ガラス無亜鉛多機能塗料及び製造方法 - Google Patents
水ガラス無亜鉛多機能塗料及び製造方法Info
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- JPH06240175A JPH06240175A JP6588793A JP6588793A JPH06240175A JP H06240175 A JPH06240175 A JP H06240175A JP 6588793 A JP6588793 A JP 6588793A JP 6588793 A JP6588793 A JP 6588793A JP H06240175 A JPH06240175 A JP H06240175A
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Abstract
(57)【要約】
[構成]水ガラス無亜鉛多機能塗料の製造方法及び塗料
であり、珪酸塩M2O・nSiO2の溶液に官能基をも
つ低分子低重合有機化合物を添加反応させ、珪酸含有量
が高い弾性ゲル(PSE)を作り、これをPSE/Si
O2の重量比が0.1〜100になるように珪酸塩M2
O・nSiO2溶液に溶解させたのち、Al2O3/S
iO2のモル比が0.05〜5.0になるようにアルミ
ニウム化合物を添加して100℃で加熱変性させ、珪酸
塩コロイド展色剤を得、この展色剤にアルカリ土類金属
及び遷移金属イオンで交換したアルモシリケートとアル
カリ土類金属及び遷移金属酸化物の中から1種及び2種
以上の充填剤を加え、これに任意の色素を添加して多機
能無亜鉛水ガラス塗料を製造するようにした。 [効果]イオン分解する無毒性防汚機能を示し、耐塩耐
湿、不燃耐熱、耐腐蝕、防汚、帯電防止などの耐久性を
もつ塗料として、船舶、海洋構造物、海底設備、汚水浄
化設備、海水イオン交換濃縮設備及び一般設備の塗料と
して有益である。
であり、珪酸塩M2O・nSiO2の溶液に官能基をも
つ低分子低重合有機化合物を添加反応させ、珪酸含有量
が高い弾性ゲル(PSE)を作り、これをPSE/Si
O2の重量比が0.1〜100になるように珪酸塩M2
O・nSiO2溶液に溶解させたのち、Al2O3/S
iO2のモル比が0.05〜5.0になるようにアルミ
ニウム化合物を添加して100℃で加熱変性させ、珪酸
塩コロイド展色剤を得、この展色剤にアルカリ土類金属
及び遷移金属イオンで交換したアルモシリケートとアル
カリ土類金属及び遷移金属酸化物の中から1種及び2種
以上の充填剤を加え、これに任意の色素を添加して多機
能無亜鉛水ガラス塗料を製造するようにした。 [効果]イオン分解する無毒性防汚機能を示し、耐塩耐
湿、不燃耐熱、耐腐蝕、防汚、帯電防止などの耐久性を
もつ塗料として、船舶、海洋構造物、海底設備、汚水浄
化設備、海水イオン交換濃縮設備及び一般設備の塗料と
して有益である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、完全無機質永久防蝕無
毒性防汚塗料(登録番号WO92/10546)の補充
及び改良に係る水ガラス無亜鉛多機能塗料及び製造方法
に関する。ポリ珪酸化合物として変性された水ガラス展
色剤にアルカリ土類金属、希土類金属イオンで一部及び
全てをイオン交換したアルモシリケートと酸化物を分散
剤として添加した無亜鉛無機塗料である。
毒性防汚塗料(登録番号WO92/10546)の補充
及び改良に係る水ガラス無亜鉛多機能塗料及び製造方法
に関する。ポリ珪酸化合物として変性された水ガラス展
色剤にアルカリ土類金属、希土類金属イオンで一部及び
全てをイオン交換したアルモシリケートと酸化物を分散
剤として添加した無亜鉛無機塗料である。
【0002】この塗料は塗布後、アルモシリケートのイ
オン交換、吸着及び中和作用によりミセル構造化され、
順次架橋したシロキサン重合体になり巨大珪酸分子の堅
固な塗膜を作る。
オン交換、吸着及び中和作用によりミセル構造化され、
順次架橋したシロキサン重合体になり巨大珪酸分子の堅
固な塗膜を作る。
【0003】この塗膜は微細気孔の特殊構造をもち、酸
素の吸着固定、鉄イオン流の抑制による防蝕機能と海洋
付着物のアミノ酸カルシウムコロイドをイオン分解する
無毒性防汚機能を示し、船底、及び海洋構造物用塗料及
び美装用塗料として使われる。
素の吸着固定、鉄イオン流の抑制による防蝕機能と海洋
付着物のアミノ酸カルシウムコロイドをイオン分解する
無毒性防汚機能を示し、船底、及び海洋構造物用塗料及
び美装用塗料として使われる。
【0004】
【従来の技術】水ガラスを利用した無機質塗料は熱硬化
性塗料(オーストラリア特許 104231号、193
7年)として開発された後、化学硬化剤あるいは後処理
を伴う自然硬化型などがあるが、例外なしに亜鉛による
電気化学的陰極保護効果を利用した亜鉛シリケート塗料
として発展してきた。
性塗料(オーストラリア特許 104231号、193
7年)として開発された後、化学硬化剤あるいは後処理
を伴う自然硬化型などがあるが、例外なしに亜鉛による
電気化学的陰極保護効果を利用した亜鉛シリケート塗料
として発展してきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、亜鉛濃度が〜9
1%の高濃度亜鉛シリケート塗料は亜鉛を多く使うた
め、原料価格が高価である。
1%の高濃度亜鉛シリケート塗料は亜鉛を多く使うた
め、原料価格が高価である。
【0006】また亜鉛色のため、色調をととのえるのが
難しい問題等がある。
難しい問題等がある。
【0007】水ガラス塗料の硬化剤としては、珪化物、
金属酸化物、ポリリン酸塩、金属粉等を使った多くの特
許が知られているが、水ガラス系塗料の本質的欠点であ
る耐水性、及び速性硬化性問題は完全に解決されていな
いし、塗料前作業時間が短いなどの制眼があり、実用性
の低い欠点が克服されていない。
金属酸化物、ポリリン酸塩、金属粉等を使った多くの特
許が知られているが、水ガラス系塗料の本質的欠点であ
る耐水性、及び速性硬化性問題は完全に解決されていな
いし、塗料前作業時間が短いなどの制眼があり、実用性
の低い欠点が克服されていない。
【0008】一方、殺菌作用をもつ重金属イオン交換ゼ
オライト化合物を利用した塗料(昭和62−24366
65)をはじめとする水ガラス防汚塗料がいくつか報告
されているが、これらは重金属の逐次的イオン溶解によ
る殺菌効果を利用したもので、重金属含有有機質防汚塗
料と原理的に同じものであり、環境汚染問題と長期防汚
問題を根本的に解決していない。
オライト化合物を利用した塗料(昭和62−24366
65)をはじめとする水ガラス防汚塗料がいくつか報告
されているが、これらは重金属の逐次的イオン溶解によ
る殺菌効果を利用したもので、重金属含有有機質防汚塗
料と原理的に同じものであり、環境汚染問題と長期防汚
問題を根本的に解決していない。
【0009】これまでの水ガラスを基材とする無機質塗
料は、海洋環境下でのいろいろな構造物及び船舶の防蝕
塗料として有機質高分子塗料と共に使われてきたが、多
機能塗料としては、その利用範囲がいまもって限られて
いる。
料は、海洋環境下でのいろいろな構造物及び船舶の防蝕
塗料として有機質高分子塗料と共に使われてきたが、多
機能塗料としては、その利用範囲がいまもって限られて
いる。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みてなされても
ので、変性水ガラス展色剤とイオン交換アルモシリケー
トに基づいた無毒性防汚機能と防蝕機能を同時にもち合
わせた無亜鉛無公害無機質塗料を提供することを目的と
するものである。
ので、変性水ガラス展色剤とイオン交換アルモシリケー
トに基づいた無毒性防汚機能と防蝕機能を同時にもち合
わせた無亜鉛無公害無機質塗料を提供することを目的と
するものである。
【0011】さらに、本発明は、コンクリート、磁器、
木材等の素地に対する付着性がよく長期の耐水、耐候
姓、不燃性、耐熱性、帯電防止性、殺菌性などのすぐれ
た性質をもつ多機能無機質塗料を提供することを目的と
するものである。
木材等の素地に対する付着性がよく長期の耐水、耐候
姓、不燃性、耐熱性、帯電防止性、殺菌性などのすぐれ
た性質をもつ多機能無機質塗料を提供することを目的と
するものである。
【0012】また、本発明は、塗料前作業時間を延ば
し、自然硬化速度を早めることを目的とするものであ
る。
し、自然硬化速度を早めることを目的とするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために、本発明は、水ガラスの結合剤および充填剤であ
るアルモシリケートを含むイオン交換及び吸着性、固体
酸性と静電気的効果性をもつ微細気孔機構の塗膜を形成
させた。
ために、本発明は、水ガラスの結合剤および充填剤であ
るアルモシリケートを含むイオン交換及び吸着性、固体
酸性と静電気的効果性をもつ微細気孔機構の塗膜を形成
させた。
【0014】水ガラスの一次変性は官能基をもつ低分子
低重合有機化合物(アルコール、アルデヒド、エステ
ル、エーテル、アミン類)との反応によりアルカリ含有
量が少ないポリ珪酸弾性ゲル合成である。
低重合有機化合物(アルコール、アルデヒド、エステ
ル、エーテル、アミン類)との反応によりアルカリ含有
量が少ないポリ珪酸弾性ゲル合成である。
【0015】この時、拡散層のNa+が消費され、珪酸
陰イオンの重合とミセルの電位が低くなり、変性珪酸ゲ
ルが析出してNa塩を含む水が遊離する。
陰イオンの重合とミセルの電位が低くなり、変性珪酸ゲ
ルが析出してNa塩を含む水が遊離する。
【0016】水ガラスがゲル化する程度と珪酸ゲルの粘
性は、水ガラスの珪酸比と濃度に関係する。
性は、水ガラスの珪酸比と濃度に関係する。
【0017】ポリエチレングリコール水ガラスとの反応
におけるゲル生成過程をみると図1のようになる。
におけるゲル生成過程をみると図1のようになる。
【0018】この図に示すように、水ガラスの珪酸比と
濃度が低いほど、ゲル生成率は低くなり、一定の珪酸比
と濃度以下ではゲルが遊離されない。
濃度が低いほど、ゲル生成率は低くなり、一定の珪酸比
と濃度以下ではゲルが遊離されない。
【0019】これは、水ガラスの珪酸比と濃度が低くな
れば、反対イオンの量が増え拡散層が厚くなり、ミセル
の安定性が大きくなることにより説明される。
れば、反対イオンの量が増え拡散層が厚くなり、ミセル
の安定性が大きくなることにより説明される。
【0020】一方、珪酸比と濃度が高くなると、ゲルの
弾性は低くなり、珪酸比が3以上では弾性のほとんどな
いゲルが得られる。
弾性は低くなり、珪酸比が3以上では弾性のほとんどな
いゲルが得られる。
【0021】このことから、珪酸比が3以下の水ガラス
でゲルを得ることは、活性の大きいゲルを得るという点
では有利であるが、珪酸比が高くなるとゲル生成量が少
なくなり、変性に使われる添加物の消費量が多くなるこ
とから、珪酸比が2.4〜2.5のものがよい。
でゲルを得ることは、活性の大きいゲルを得るという点
では有利であるが、珪酸比が高くなるとゲル生成量が少
なくなり、変性に使われる添加物の消費量が多くなるこ
とから、珪酸比が2.4〜2.5のものがよい。
【0022】変性に使われる添加物の量は、ゲル生成量
が一定になる30〜40%が好ましい。
が一定になる30〜40%が好ましい。
【0023】水ガラスの2次変性は、1次変性した弾性
ゲルを珪酸比3以上の水ガラスに溶解させて、珪酸含有
量が高く、しかも弾性があり、接着力が強い展色剤をつ
くる工程である。
ゲルを珪酸比3以上の水ガラスに溶解させて、珪酸含有
量が高く、しかも弾性があり、接着力が強い展色剤をつ
くる工程である。
【0024】この場合、PSE/SiO2の重量比を
0.1〜100,好ましくは1.0〜10になるように
調節するのがよい。
0.1〜100,好ましくは1.0〜10になるように
調節するのがよい。
【0025】0.1より小さいと、変性効果がなく、1
00以上になると、系の安定性と被膜の物性特性が低下
する。
00以上になると、系の安定性と被膜の物性特性が低下
する。
【0026】3次変性は、アルミニウム化合物による変
性工程である。
性工程である。
【0027】アルミニウム化合物による変性は被膜の硬
化をはやめ、準ゼオライト性構造物質を有する変性され
た展色剤を得るためである。
化をはやめ、準ゼオライト性構造物質を有する変性され
た展色剤を得るためである。
【0028】この場合、Al2O3/SiO2のモル比
が0.05〜0.2、好ましくは0.08〜0.12に
なるようにするのがよい。0.05以下の場合、変性効
果がなく、0.2以上になれば、系の安定性がなくな
り、作業性も劣る。
が0.05〜0.2、好ましくは0.08〜0.12に
なるようにするのがよい。0.05以下の場合、変性効
果がなく、0.2以上になれば、系の安定性がなくな
り、作業性も劣る。
【0029】固定分散剤として展色剤に添加されるイオ
ン交換を行ったアルモシリケートは、塗料被膜の硬化促
進及び完成、防蝕機能と防汚機能をはじめとする被膜の
多機能性を保つ役割を果たす。
ン交換を行ったアルモシリケートは、塗料被膜の硬化促
進及び完成、防蝕機能と防汚機能をはじめとする被膜の
多機能性を保つ役割を果たす。
【0030】アルモシリケートのイオン交換処理はアル
カリ土類金属、希土類金属イオンにより、一部又はすべ
てを交換することにより行われる。
カリ土類金属、希土類金属イオンにより、一部又はすべ
てを交換することにより行われる。
【0031】このアルモシリケートはイオン交換性と強
い静電気場をもち、固体酸の性質を示す。
い静電気場をもち、固体酸の性質を示す。
【0032】固体酸性とイオン交換性をもつアルモシリ
ケートは、変性水ガラス展色剤と作用して、遊離アルカ
リ及び水などと、イオン交換、吸着、中和などの相互作
用を行い、耐水性の微細気孔構造のゼオライト質塗膜を
形成する。
ケートは、変性水ガラス展色剤と作用して、遊離アルカ
リ及び水などと、イオン交換、吸着、中和などの相互作
用を行い、耐水性の微細気孔構造のゼオライト質塗膜を
形成する。
【0033】被膜構造は、赤外線吸収スペクトル及びX
線回折分析、ESCAなどによる表面分析、示差熱分
析、走査電子顕微鏡などの観察により、微細気孔構造の
ゼオライト質であることが確認された。
線回折分析、ESCAなどによる表面分析、示差熱分
析、走査電子顕微鏡などの観察により、微細気孔構造の
ゼオライト質であることが確認された。
【0034】このゼオライト質被膜は、酸素を吸着固定
して鉄表面で電気化学的陽極反応に供給される酸素濃度
を低下させるばかりでなく、イオン交換及び吸着、静電
気場と固体酸性、表面pH調節などの総合的効果によ
り、防蝕防汚機能をもたらすものと思われる。
して鉄表面で電気化学的陽極反応に供給される酸素濃度
を低下させるばかりでなく、イオン交換及び吸着、静電
気場と固体酸性、表面pH調節などの総合的効果によ
り、防蝕防汚機能をもたらすものと思われる。
【0035】塗膜は耐寒性と耐衝撃性、防熱性がよく、
微細気孔に吸着した水は、普通の条件下では凍ることは
ないし、塗膜の比抵抗値が108Ω・cm以下で、帯電
防止性が良好であるため、ホコリの付着とカビの発生な
どを防ぐことができる。
微細気孔に吸着した水は、普通の条件下では凍ることは
ないし、塗膜の比抵抗値が108Ω・cm以下で、帯電
防止性が良好であるため、ホコリの付着とカビの発生な
どを防ぐことができる。
【0036】以上の結果より、この塗料は耐塩耐湿、不
燃耐熱、耐腐蝕、防汚、帯電防止などの耐久性をもつ塗
料として、船舶、海洋構造物、海底設備、汚水浄化設
備、海水イオン交換濃縮設備及び一般設備に利用し得る
ものである。
燃耐熱、耐腐蝕、防汚、帯電防止などの耐久性をもつ塗
料として、船舶、海洋構造物、海底設備、汚水浄化設
備、海水イオン交換濃縮設備及び一般設備に利用し得る
ものである。
【0037】
【実施例】 [実施例1]モル比(SiO2/M2O,MはNa,
K,Li,NH4,NR4)が3.0である珪酸塩溶液
にポリエチレングリコール(n=2)を加え、珪酸含有
量が高い弾性ゲル(PSE)を得た。
K,Li,NH4,NR4)が3.0である珪酸塩溶液
にポリエチレングリコール(n=2)を加え、珪酸含有
量が高い弾性ゲル(PSE)を得た。
【0038】この弾性ゲルを、モル比(SiO2/M2
O)が4.0〜4.5である珪酸塩溶液にPSE/Si
O2の重量比が1.0になるように溶解したのち、Al
2O3/SiO2のモル比が0.08になるように硫酸
アルミニウムを添加して100℃で加熱反応させ、変性
珪酸塩コロイド溶液を得た。
O)が4.0〜4.5である珪酸塩溶液にPSE/Si
O2の重量比が1.0になるように溶解したのち、Al
2O3/SiO2のモル比が0.08になるように硫酸
アルミニウムを添加して100℃で加熱反応させ、変性
珪酸塩コロイド溶液を得た。
【0039】[実施例2]Al2O3/SiO2のモル
比が0.16になるように[実施例1]と同じような方
法で変性珪酸塩コロイド溶液を得た。
比が0.16になるように[実施例1]と同じような方
法で変性珪酸塩コロイド溶液を得た。
【0040】[実施例3]Al2O3/SiO2のモル
比が0.24になるように[実施例1]と同じ方法で変
性珪酸塩コロイド溶液を得た。
比が0.24になるように[実施例1]と同じ方法で変
性珪酸塩コロイド溶液を得た。
【0041】[実施例4]モル比(SiO2/M2O;
MはNa,K,NH4,NR4)が2.4〜2.6の珪
酸塩溶液にポリエチレングリコール(n=3以上)を加
え珪酸含有量が高い弾性ゲルを得た。
MはNa,K,NH4,NR4)が2.4〜2.6の珪
酸塩溶液にポリエチレングリコール(n=3以上)を加
え珪酸含有量が高い弾性ゲルを得た。
【0042】この高珪質弾性ゲルをモル比(SiO2/
M2O)が3.0〜4.0の珪酸塩溶液にPSE/Si
O2の重量比10になるように溶解したのち、Al2O
3/SiO2のモル比が0.24になるように硫酸アル
ミニウムを添加して100℃で加熱反応させ変性珪酸塩
コロイド溶液を得た。
M2O)が3.0〜4.0の珪酸塩溶液にPSE/Si
O2の重量比10になるように溶解したのち、Al2O
3/SiO2のモル比が0.24になるように硫酸アル
ミニウムを添加して100℃で加熱反応させ変性珪酸塩
コロイド溶液を得た。
【0043】[実施例5][実施例1]の方法で製造し
た変性珪酸塩展色剤に、次のような組成をもった塗料を
調合して、表面処理した鉄板試片(90×50×1mm
と300×300×8mm)に塗り、6日間乾燥した
後、3%食塩水、及び海洋に1年間浸し実験を行った。
た変性珪酸塩展色剤に、次のような組成をもった塗料を
調合して、表面処理した鉄板試片(90×50×1mm
と300×300×8mm)に塗り、6日間乾燥した
後、3%食塩水、及び海洋に1年間浸し実験を行った。
【0044】 変性珪酸塩展色剤 45wt% モルデナイト 40wt% ZnO 5wt% TiO2 4wt% チタン酸鉄 1wt%
【0045】試験の結果、海洋生物の付着はなく試片の
外見上、なんら変化を認めなかった。
外見上、なんら変化を認めなかった。
【0046】[実施例6][実施例2]の方法で製造し
た変性珪酸塩展色剤に、次のような組成で塗料を調合し
て、[実施例5]と同じ方法で実験を行った。塗膜硬化
は4日間行った。
た変性珪酸塩展色剤に、次のような組成で塗料を調合し
て、[実施例5]と同じ方法で実験を行った。塗膜硬化
は4日間行った。
【0047】 変性珪酸塩展色剤 42wt% ゼオライトA 37wt% 粘土 10wt% ZnO 8wt% チタン酸鉄 3wt%
【0048】試験の結果、外見上の変化と海洋生物の付
着は認めなかった。
着は認めなかった。
【0049】[実施例7][実施例3]と同じ方法で製
造した変性珪酸塩展色剤に、次のような添加物を加え、
塗料を調合し、[実施例5]と同じ方法で試験を行っ
た。塗膜の硬化時間は3日間であった。
造した変性珪酸塩展色剤に、次のような添加物を加え、
塗料を調合し、[実施例5]と同じ方法で試験を行っ
た。塗膜の硬化時間は3日間であった。
【0050】 変性珪酸塩同色剤 40wt% モルデナイト 38wt% 粘土 10wt% TiO2 3wt% ZnO 5wt% MnO2 2wt% Fe2O3 2wt%
【0051】試験の結果は[実施例5、6]とまったく
同じであった。
同じであった。
【0052】[実施例8][実施例5、6、7]は組成
からなる塗料を使い船底と船体に塗り、8年間の航行を
行ったが、海洋生物の付着はなく、外見上なんら変化を
認めなかった。
からなる塗料を使い船底と船体に塗り、8年間の航行を
行ったが、海洋生物の付着はなく、外見上なんら変化を
認めなかった。
【0053】[実施例5、6、7]の塗膜物性は次のと
うりである。
うりである。
【0054】 塗布量 300〜500g/m2 塗布の厚さ 0.1〜0.15mm 屈曲強度 6〜7mm 衝撃強度 40〜45Kg・cm 帯電防止性 108Ω・cm以下 表面強度(モス) 4〜5 耐熱性 600℃ 耐塩性 海洋で10年以上
【0055】[実施例9][実施例8]の方法で製造し
た展色剤で、次のような組成の建築物外部用塗料をつく
り、セメントとスレート試版に塗布して、1年間自然条
件下で試験を行った。
た展色剤で、次のような組成の建築物外部用塗料をつく
り、セメントとスレート試版に塗布して、1年間自然条
件下で試験を行った。
【0056】 変性珪酸塩展色剤 55wt% ゼオライト5A 25wt% 磁器うわぐすり 10wt% BaSO4 3wt% 白色カーボン 2wt% CaCO3 3wt% チタン白 2wt%
【0057】試験の結果、塗膜にはなんら異常が認めら
れなかった。
れなかった。
【0058】[実施例10][実施例4]の方法で製造
した展色剤で、次のような組成の建物内卸用塗料を調合
して、セメントとスレート試片に塗り温度25℃、相対
湿度60%以上の条件で1年間保った。
した展色剤で、次のような組成の建物内卸用塗料を調合
して、セメントとスレート試片に塗り温度25℃、相対
湿度60%以上の条件で1年間保った。
【0059】 変性珪酸塩展色剤 50wt% モルデナイト 30wt% 磁器うわぐすり 10wt% チタン白 5wt% 白色カーボン 2wt% CaCO3 3wt%
【0060】試験の結果、カビの発生はなく、乾燥剥離
及びホコリが付着するような現象はなかった。
及びホコリが付着するような現象はなかった。
【0061】[実施例11][実施例4]の方法で製造
した展色剤で、次のような無機質絵具をつくった。
した展色剤で、次のような無機質絵具をつくった。
【0062】 変性珪酸塩展色剤 45wt% ゼオライトY 30wt% BaSO4 5wt% CaCO3 3wt% 磁器うわぐすり 7wt% 色素 10wt%
【0063】これを使い花崗岩、セメント材などに絵を
描いて、温度25℃、相対湿度60%以上の条件で1年
間試験をしたところ、なんら変化は認められなかった。
描いて、温度25℃、相対湿度60%以上の条件で1年
間試験をしたところ、なんら変化は認められなかった。
【0064】[実施例8、9、10、11]の方法で調
合した塗料は硬化後、次のような物性を示した。
合した塗料は硬化後、次のような物性を示した。
【0065】 塗布量 400〜500g/m2 塗布厚さ 0.1〜0.2mm 衝撃強度 40〜45Kg・cm 屈曲強度 6〜7mm 帯電防止性 108Ω・cm以下 耐熱性 1000℃
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
変性水ガラス展色剤とイオン交換アルモシリケートに基
づいた無毒性防汚機能と防蝕機能を同時にもち合わせた
無亜鉛無公害無機質塗料を得、また、鉄、鉄合金、コン
クリート、磁器、木材等の素地に対する付着性がよく長
期の耐水、耐候性、不燃性、耐熱性、帯電防止性、殺菌
性などのすぐれた性質をもつ多機能無機質塗料を得、さ
らに、塗料前作業時間を延ばし、自然硬化速度を早める
塗料を得ることができる。
変性水ガラス展色剤とイオン交換アルモシリケートに基
づいた無毒性防汚機能と防蝕機能を同時にもち合わせた
無亜鉛無公害無機質塗料を得、また、鉄、鉄合金、コン
クリート、磁器、木材等の素地に対する付着性がよく長
期の耐水、耐候性、不燃性、耐熱性、帯電防止性、殺菌
性などのすぐれた性質をもつ多機能無機質塗料を得、さ
らに、塗料前作業時間を延ばし、自然硬化速度を早める
塗料を得ることができる。
【0067】この塗料は、塗布後、アルモシリケートの
イオン交換、吸着及び中和作用によりミセル構造化さ
れ、順次架橋したシロキサン重合体になり巨大珪酸分子
の堅固な塗膜を作り、さらに、この塗膜は微細気孔の特
殊構造をもち、酸の吸着固定、鉄イオン流の抑制による
防蝕機能と海洋付着物のアミノ酸カルシウムコロイドを
イオン分解する無毒性防汚機能を示すもので、耐塩耐
湿、不燃耐熱、耐腐蝕、防汚、帯電防止などの耐久性を
もつ塗料として、船舶、海洋構造物、海底設備、汚水浄
化設備、海水イオン交換濃縮設備及び一般設備の塗料と
して有益に使用することができる。
イオン交換、吸着及び中和作用によりミセル構造化さ
れ、順次架橋したシロキサン重合体になり巨大珪酸分子
の堅固な塗膜を作り、さらに、この塗膜は微細気孔の特
殊構造をもち、酸の吸着固定、鉄イオン流の抑制による
防蝕機能と海洋付着物のアミノ酸カルシウムコロイドを
イオン分解する無毒性防汚機能を示すもので、耐塩耐
湿、不燃耐熱、耐腐蝕、防汚、帯電防止などの耐久性を
もつ塗料として、船舶、海洋構造物、海底設備、汚水浄
化設備、海水イオン交換濃縮設備及び一般設備の塗料と
して有益に使用することができる。
【図1】図1は、水ガラスの比重とSiO2/M2O比
によるゲル生成量の変化を表したグラフである。
によるゲル生成量の変化を表したグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】珪酸塩M2O・nSiO2(M:K,N
a,Li,n:2.0〜3.0)の溶液に官能基をもつ
低分子低重合有機化合物(アルコール、アルデヒド、エ
ステル、エーテル)を添加反応させ、珪酸含有量が高い
弾性ゲル(以後、PSEとする)を作り、これをPSE
/SiO2の重量比が0.1〜100になるように珪酸
塩M2O・nSiO2(M;K,Na,Li,NH4;
NR4,n:3.0〜5.0)溶液に溶解させたのち、
Al2O3/SiO2のモル比が0.05〜5.0にな
るようにアルミニウム化合物を添加して100℃で加熱
変性させ、珪酸塩コロイド展色剤を得、この展色剤にア
ルカリ土類金属及び遷移金属イオンで交換したアルモシ
リケートとアルカリ土類金属及び遷移金属酸化物の中か
ら1種及び2種以上の充填剤を加え、これに任意の色素
を添加したことを特徴とする水ガラス無亜鉛多機能塗料
の製造方法。 - 【請求項2】モル比が0.25〜0.4の範囲にある珪
酸塩溶液に低分子低重合有機化合物(重合度n=1〜2
000)を作用させ、pH6.5〜7.5の中性に近い
変性珪酸弾性体を得るようにしたことを特徴とする請求
項1記載の水ガラス無亜鉛多機能塗料の製造方法。 - 【請求頂3】請求項2に従いPSE/SiO2の重量比
が1.0〜10の溶液にAl2O3/SiO2のモル比
が0.9〜5.0になるようにアルミニウム化合物を加
え、100℃で加熱変性したポリ珪酸弾性体を含む展色
剤を得るようにしたことを特徴とする請求項1及び2記
載の水ガラス無亜鉛多機能塗料の製造方法。 - 【請求項4】変性ポリ珪酸弾性体展色剤にアルモシリケ
ートを重量比が5〜40%、これにアルカリ土類金属、
希土類金属、硫酸バリュウム、酸化亜鉛、酸化チタン、
C,色素を添加した多機能塗料を得ることを特徴とする
請求項1、2及び3記載の水ガラス無亜鉛多機能塗料の
製造方法。 - 【請求項5】塗膜の物理化学的特性によって、船舶の付
着生物の接着分泌物のアミノ酸カルシウムコロイドを分
解する無毒性防汚効果と防蝕効果を同時に有する船底用
塗料を得ることを特徴とする請求項1、2、3及び4記
載の水ガラス無亜鉛多機能塗料の製造方法。 - 【請求項6】PSE/SiO2の重量比が0.1〜10
0の範囲、好ましくは1.0〜10であり、Al2O3
/SiO2のモル比が1.0〜5.0の範囲,好ましく
は、モル比が1.0〜4.0の美装用塗料展色剤を得る
ようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4及び
5記載の水ガラス無亜鉛多機能塗料の製造方法。 - 【請求項7】水ガラス、無亜鉛、1液型及び2液型の多
機能塗料として鉄、鉄合金、木、コンクリート、スレー
ト、ガラス、麻布に使用し得ることを特徴とする請求項
1、2、3、4、5及び6記載の水ガラス無亜鉛多機能
塗料。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6588793A JPH06240175A (ja) | 1993-02-17 | 1993-02-17 | 水ガラス無亜鉛多機能塗料及び製造方法 |
AU47583/93A AU661923B2 (en) | 1993-02-17 | 1993-09-23 | Water-glass, non-zinc multifunctional paint and its manufacturing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6588793A JPH06240175A (ja) | 1993-02-17 | 1993-02-17 | 水ガラス無亜鉛多機能塗料及び製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06240175A true JPH06240175A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=13299942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6588793A Pending JPH06240175A (ja) | 1993-02-17 | 1993-02-17 | 水ガラス無亜鉛多機能塗料及び製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06240175A (ja) |
AU (1) | AU661923B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4551963B1 (ja) * | 2009-04-09 | 2010-09-29 | 日本システム企画株式会社 | 貝類付着防止方法及び貝類付着防止塗布構造体 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NO903549D0 (no) * | 1990-05-18 | 1990-08-13 | Norsk Proco As | Ildsikkert, vannfast og syrebestandig bindemiddel. |
EP0526594A1 (en) * | 1990-12-05 | 1993-02-10 | Hungsong Corporation | Completely inorganic, permanently anti-corrosive, innoxious anti-fouling paint |
-
1993
- 1993-02-17 JP JP6588793A patent/JPH06240175A/ja active Pending
- 1993-09-23 AU AU47583/93A patent/AU661923B2/en not_active Ceased
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4551963B1 (ja) * | 2009-04-09 | 2010-09-29 | 日本システム企画株式会社 | 貝類付着防止方法及び貝類付着防止塗布構造体 |
JP2010242439A (ja) * | 2009-04-09 | 2010-10-28 | Nippon System Kikaku Kk | 貝類付着防止方法及び貝類付着防止塗布構造体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU661923B2 (en) | 1995-08-10 |
AU4758393A (en) | 1994-08-25 |
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