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JPH06238798A - 開孔化粧材 - Google Patents

開孔化粧材

Info

Publication number
JPH06238798A
JPH06238798A JP5030896A JP3089693A JPH06238798A JP H06238798 A JPH06238798 A JP H06238798A JP 5030896 A JP5030896 A JP 5030896A JP 3089693 A JP3089693 A JP 3089693A JP H06238798 A JPH06238798 A JP H06238798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
perforated
adhesive
decorative material
double
fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5030896A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Yuya
勲 油谷
Nobuo Fukuda
伸夫 福田
Hisaya Kai
久也 甲斐
Shinji Sakazaki
伸治 坂崎
Hirotaka Takahashi
宏孝 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Kasei Polymer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Kasei Polymer Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP5030896A priority Critical patent/JPH06238798A/ja
Publication of JPH06238798A publication Critical patent/JPH06238798A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 家庭電器製品、音響機器、空気調和設備など
の各種開孔部、例えば、スピーカー放熱・吸熱孔、排気
・吸気などの通風孔といった部位の表面化粧に用いる繊
維複合素材である開孔化粧材を提供する。 【構成】 合成繊維よりなる主に繊維糸の太さ70デニ
ール以上の繊維糸により組織され、経糸と緯糸の少なく
ともいずれか一方が100本/インチ以下の打ち込み本
数であるからみ織りした織物に樹脂を含浸加工してなる
開孔性部材2と該開孔性部材2の片面に部分的に設けら
れた接着部材として部分打ち抜きした開孔部3を有する
両面接着テープ4により構成される開孔化粧材1であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭電器製品、音響機
器、空気調和設備などの各種開孔部、例えば、スピーカ
ー、放熱・吸熱孔、排気・吸気などの通風孔といった部
位の表面化粧に用いる繊維複合素材としての開孔化粧材
に関する。
【0002】
【従来技術】従来、家庭電器製品、空気調和設備などの
開孔部は、例えば、放熱孔、通風孔であればプラスチッ
ク成形材や金属加工成形材を取り付け、またスピーカー
であれば金属パンチングシートあるいはポリ塩化ビニル
を主とするプラスチックのパンチングシートあるいはパ
ンチングプレート、または一般的な紗織物、メリヤス編
みあるいはレースによる布材などを取り付ける方法が一
般的である。
【0003】しかしながら、上記プラスチック成形材や
金属加工成形材では、開孔部の目の細かいものを作るこ
とは困難であり、意匠的にも限界があるので、これらの
成形材の上からさらに上記プラスチックのパンチングシ
ートや上記布材などを貼らなければならない場合が少な
くない。
【0004】また、上記金属のパンチングプレートにお
いても細かい孔を作ることは難しく、また表面塗装をし
ても暖かみが得られない。さらに上記ポリ塩化ビニルを
主とするプラスチックのパンチングシートあるいはパン
チングプレートは、その量産ロットの大きさからして廃
材の量も非常に多くなる傾向にあるため、該廃材の及ぼ
す環境汚染への影響が問題となるため好ましくなく、加
工上においても意匠性を上げるため様々な着色が行われ
るが、それでも不十分な場合には表面塗装を行なわなけ
ればならず、多くの面でのコストの大きさが問題とな
る。
【0005】一方、上記紗織物、メリヤス編みあるいは
レースなどによる布材では、伸縮性はあるが強度が低
く、家庭電器製品の外装材として利用する場合、内部部
品を防護する機能に欠ける傾向があるので、音響機器の
スピーカーの外装材などの極めて限定された用途にしか
用いることができず、また該布材では布地の目が大き
く、伸縮が大きいので接着工法に不適であり、前述のパ
ンチングシートやパンチングプレートなどと組み合わせ
て用いるしかないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、新規な開孔化粧材を提供することにある。
【0007】また本発明の他の目的は、機能性、意匠性
を兼ね備え、さらに経済性にも優れた開孔化粧材を提供
することにある。
【0008】さらに本発明の他の目的は、寸法安定性、
剛性を有し、通気性、通音性に優れた開孔化粧材を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記諸目的を達成するた
めに、本発明者らは新規な開孔化粧材について鋭意検討
した結果、繊維強度に優れた合成繊維よりなる一定の太
さの繊維糸を用い、経糸および/または緯糸の打ち込み
本数を調整することにより、適度な織り目により一定の
開孔構造を有してなるからみ織りした織物が得られるこ
とを見出だし、該織物にさらに樹脂加工することにより
寸法安定性および剛性を付与され接着施行性に優れた織
物(以下、開孔性部材ともいう)が得られることを知
り、さらにまた該開孔性部材のうち被着材(家庭電器製
品、音響機器、空気調和設備などの各種開孔部)に対応
するに部分にのみ接着部材を用いることにより多重構造
や表面塗装を必要としない経済性に優れてなる開孔化粧
材を得ることができることを見出だしたもので、該開孔
化粧材を上記各種開孔部の表面化粧材として用いること
により、からみ織物の持つ意匠性を損なわず、さらにま
た開孔構造により通気性、通音性を得ることができるこ
とを知り、この知見に基づき本発明を完成するに至った
ものである。
【0010】すなわち、本発明の目的は、(1) 合成
繊維よりなる主に繊維糸の太さ70デニール以上の繊維
糸により組織され、経糸と緯糸の少なくともいずれか一
方が100本/インチ以下の打ち込み本数であるからみ
織りした織物に樹脂を含浸加工してなる開孔性部材と該
開孔性部材の片面に部分的に設けられた接着部材により
構成されることを特徴とする開孔化粧材により達成され
る。
【0011】また本発明の目的は、(2) 合成繊維
が、ポリエステル繊維である上記(1)に示す開孔化粧
材によっても達成される。
【0012】さらに本発明の目的は、(3) 接着部材
が、両面接着テープである上記(1)に示す開孔化粧材
によっても達成される。
【0013】さらにまた本発明の目的は、(4) 接着
部材が両面接着テープであり、かつ前記開孔性部材に対
向する該両面接着テープ接着面の接着剤が、熱接着型の
樹脂またはゴム系接着剤よりなる群から選ばれた少なく
とも1種のものである上記(1)に示す開孔化粧材によ
っても達成される。
【0014】以下、本発明について詳しく説明する。
【0015】本発明は、寸法安定性、剛性に優れ、適度
な織り目により通音性、通気性を有する開孔化粧材を与
えるため、合成繊維よりなる繊維糸、織り方、加工方法
について新規な知見を得、これによって得られるからみ
織りした織物に樹脂を浸漬含浸してなる寸法安定性、剛
性を有する開孔性部材に直接接着部材を部分的に設けた
開孔化粧材を与えるものである。
【0016】本発明に係る新規な織物としては、合成繊
維(詳しくは半合成繊維を含む)よりなる繊維糸、例え
ば、ポリエステル、ナイロン、ポリアクリロニトリル、
ビニロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、フッ素系繊
維、ポリビニルアルコール−ポリ塩化ビニール共重合体
系繊維、アセテート、トリアセテートまたは酢酸アセテ
ートなどの合成繊維よりなる繊維糸を用いる必要があ
る。しかしながら、綿布、麻、羊毛などの天然繊維など
他の一般的繊維よりなる繊維糸では、繊維長のばらつき
や寸法安定性に問題があり好ましくないのに対し、合成
繊維よりなる繊維糸では耐熱性、耐候性といった一般的
な耐久性の他に、本発明の利用分野である各種開孔部の
表面化粧に用いる繊維複合素材として繊維のカス、崩れ
が出にくい長繊維糸が得られ、繊維長が均一に作りやす
いという特徴があり好ましく、なかでもこうした特徴を
最も顕著に有する合成繊維よりなる繊維糸としては、ポ
リエステルよりなる繊維糸が特に優れている。
【0017】本発明の開孔化粧材に用いられるからみ織
りした織物は、開孔性材料である必要があることから、
開孔率をあげるため粗い目を形成する必要があり、その
ため繊維糸の太さが重要となるため、該織物に用いられ
る繊維糸の太さは、70デニール以上、より好ましくは
100〜400デニールの範囲であることが望ましい。
70デニール未満の細い繊維糸では、開孔性をあげるた
めに打ち込み本数を減らした場合、繊維糸の材料強度が
極端に低下し、打ち込み本数を増やすと目が詰まって、
開孔性材料としての特性、特にスピーカーなどの通音性
に大きな支障をきたし、また被着材に接着した時、粘稠
な接着剤を用いた場合、該接着剤がしみ出してきたりと
いった現象が生じるため問題がある。一方、400デニ
ールを越える場合には、織物が厚く、吸音性が高く、特
にスピーカーなどには支障があるうえ、意匠性にも問題
が生じるなど好ましくない。
【0018】すなわち、繊維糸の打ち込み本数は、繊維
糸の太さと大きく関連してくるのであるが、本発明にお
いては、経糸または緯糸のいずれか一方が100本/イ
ンチ以下であることが必要であり、好ましくは、80〜
30本/インチの範囲である。打ち込み本数が経糸、緯
糸とも100本/インチを越える織り方になると目が詰
まりすぎて通音性、通気性に支障が生じるため問題があ
る。
【0019】また、本発明では織物がからみ織りされた
ものであることが重要であり、これは開孔性を自由にコ
ントロールでき、またメリヤス編みなどと異なり伸縮が
少なく、剛性を与えることができ、しかも意匠性に優れ
た織り方であり、しかも織り目の糸のよりがないという
理由による。からみ織りの中でも特に絽調の織り方が、
意匠性において優れている。ここで、からみ織りした織
物とは、緯糸を互いに絡み合わせながら経糸を打ち込ん
だ織物をいい、一般には、2本の経糸が緯糸にからみ付
くように織った織物であるから、経糸の方が多くなるこ
とが多く、経糸が100本/インチなら緯糸は100本
/インチ以下、緯糸が100本/インチなら経糸は10
0本/インチ以上となるが、好ましくは経糸が80〜1
50本/インチ、緯糸が80本/インチ以上といった程
度の範囲であることが望ましい。
【0020】また、織物は織布工程の後、生機精練がな
されるが、合成繊維を主とした本発明の織物では、漂白
以下天然繊維で行われるような工程は必要とされない
が、必要に応じて、浸染、捺染、注染など任意の染色を
行なうことができる。
【0021】織物に樹脂を含浸加工することは、天然繊
維、合成繊維で防縮性、堅牢性、光沢性などの付与を目
的として一般的に行われているが、本発明においては、
織物に樹脂を含浸加工して開孔性部材を形成し、該開孔
性部材に剛性を与える意味で非常に重要である。したが
って、本発明に用いられる樹脂としては、該織物に剛性
を与えることのできる硬度な樹脂であり、かつ織物の目
詰まりを起こすことのないよう加工時には低粘性に調整
できるものであれば特に限定されるものでなく、例え
ば、メラミンとホルムアルデヒドの縮合によって得られ
る一般的なメラミン樹脂、尿素−ホルムアルデヒドの縮
合によって得られる尿素樹脂などの他、ポリエステル−
メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂、ウレタン−ポ
リイソシアネート樹脂など各種の組み合わせによる含浸
加工樹脂を用いることができるが、繊維に剛性を付与す
るためには、メラミン樹脂主体で加工するのが最も好ま
しい。また該樹脂の含浸加工方法としては、特に限定さ
れるものでなく、例えば、該樹脂を水溶液とし、必要に
応じて浸透剤、柔軟剤、触媒などを適宜配合し、pHを
調整した該水溶液中に織物を浸漬し、絞り、乾燥させて
含浸し、高熱処理による脱アルコール、脱ホルムアルデ
ヒド反応などで硬化加工させる方法などを用いることが
できる。
【0022】本発明は上記開孔性部材に部分的に接着部
材を設けて用いるものであって、その手法は、例えば、
織物の片面(特に織物に表裏がある場合には裏面)に、
接着部材として両面接着テープを張り付けたり、または
溶液形、エマルジョン形などの接着剤や粘着剤をスクリ
ーン印刷して塗布乾燥し、剥離紙などで保護したり、あ
るいはホットメルト形接着剤を、グラビアロールや円筒
スクリーンなどで塗布して得られる構成であって、開孔
性部材の開孔部に対応する位置の接着部材は除去されて
いなければならないのであるから両面接着テープについ
ては部分打ち抜きまたはテープ自体のパンチング、スク
リーン印刷ではパターン塗布するなど、部分接着できる
ような加工形成されなければならない。両面接着テープ
を部分打ち抜きまたはパンチングあるいは両者を併用し
て行う方式は最も好ましい方式であり、これを前記開孔
性部材に接着することによって、必要な部位が開孔して
いて、被着材に自由に貼合せ可能な開孔化粧材を得るこ
とができるものである。
【0023】ここで用いる両面接着テープとしては、通
常の両面粘着テープであれば、テープの両側に剥離紙を
配するいわゆるダブル加工を行い、打ち抜きあるいはパ
ンチングを行うことができるが、開孔性部材に接着する
面が熱活性型の非粘着形両面テープであればなお好まし
い。この理由は、開孔性部材はそれ自体開孔物である
が、該開孔性部材の開孔部(織物の目)と両面接着テー
プの開孔部は必ずしも一致するわけでなく、部分打ち抜
きであれば開孔性部材に広くそのまま貼られる部分もあ
るので、かかる表面においては外部から織物の目を通し
ホコリ、チリなどが両面接着テープの接着剤に付着する
おそれがあり、長期においては外観を損なう可能性があ
るからである。該熱活性型接着剤としては、ポリウレタ
ン、ポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リアクリル酸エステルなどの樹脂系やクロロプレンゴ
ム、ニトリルゴム、スチレンブラジエンゴムなどを主成
分とするゴム系の接着剤が用いられる。該両面接着テー
プは、開孔性部材に接着した面の他面は粘着剤でも熱活
性型接着剤でもとくに限定されるものでなく、用途によ
って選択されればよい。また両面接着テープの支持体に
は、不織布、和紙、プラスチックフィルムなど任意のも
のが用いられるが、部分打ち抜きやパンチングを行うた
めには、プラスチックフィルムが最も好適である。ま
た、開孔性部材の開孔部(織物の目)と接着部材の開孔
部は必ずしも一致するわけでないことから、該接着部材
に用いるテープ面が目立たないよう、カーボンや高分子
微小ゲル固形物、微小中空球状無機充填剤などが添加さ
れるなどの工夫がされた艶消しの両面接着テープなどは
さらに好適である。
【0024】
【作用】本発明は、合成繊維糸を用いた、糸の太さが7
0デニール以上、経糸か緯糸のいずれかの織物の打ち込
み本数が100本/インチ以下であるからみ織りによる
開孔性の織物を、被着材に部分的に接着して用いるもの
であるから、音響スピーカー、放熱孔、通気孔などとい
った家庭電器製品などの開孔部の外装用としてそのまま
優れた意匠性を活かすことができ、被着材がプラスチッ
ク成形品、金属や木質のフレームなど、どのような材質
であっても任意に取り付けられる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。
【0026】実施例1 ポリエステル繊維よりなる100デニールのマルチフィ
ラメント糸を用い、経糸168本/インチ、緯糸70本
/インチの打ち込み本数で三本捩じりの絽調のからみ織
物を作成した。この織物を生機精練した後、浸染加工し
て黒色に染め、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂の10
倍水溶液に浸漬、脱水、乾燥をおこない、高温処理工程
で焼付けて黒色のからみ織物からなる開孔性部材を得
た。
【0027】この開孔性部材に、該開孔性部材への接着
面が熱活性型の非粘着形の黒色艶消しの両面接着テープ
(ハイボン13−750、日立化成ポリマー株式会社
製)を部分的に打ち抜きしてあるものを110℃で20
秒間、熱プレスして接着し、開孔化粧材を得た。得られ
た開孔化粧材の斜視概略図を図1に、また図1のA−A
線に沿う断面概略図を図2に示す。図1および図2よ
り、開孔化粧材1は、からみ織物からなる開孔性部材2
に部分的に接着部材として部分打ち抜きした開孔部3を
有する両面接着テープ4が接着してあるものである。
【0028】該開孔化粧材を、被着材である小型スピー
カーフレームに適するように切断加工した後に、該フレ
ームへの接着面が粘着剤である前記両面接着テープの該
粘着剤で該フレームに接着し、スピーカーの外装材とし
た。図3は、開孔化粧材を小型スピーカーの外装材とし
て用いたときの断面概略図を示す。図3より、小型スピ
ーカーの外装材11は、キャビネット12に装着された
小型スピーカー本体13のフレーム14に開孔化粧材1
5の両面接着テープ16の粘着剤で接着して固定したも
のである。
【0029】比較例1 実施例1と同様の繊維糸を用い、経糸150本/イン
チ、緯糸150本/インチの打ち込みで綾織り組織を作
成した。この織物を、実施例1と同様に加工し、接着し
てスピーカーの外装材とした。
【0030】比較例2 300μm厚のポリ塩化ビニルシートに、開孔率が42
%になるように1mm径の孔をパンチングしてあけ、実
施例1と同様にしてスピーカーの外装材とした。
【0031】実施例1および比較例1〜2のスピーカー
部品の通音性を調べた結果は、表1のようであった。
【0032】通音性は、音声圧力をサウンドスペクトロ
アナライザーを用いて測定し、外装材がない場合を10
0%として、可聴周波数の中、高音の低下率を測定し
た。測定結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】比較例3 実施例1の織物のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂加工
を除いたほかは、すべて実施例1と同様にして開孔化粧
材を作成した。
【0035】これで得られた開孔化粧材は、剛性がな
く、熱プレスで両面接着テープと貼り合わせる際、布目
まがりを生じ、被着材である小型スピーカーフレームに
接着する際にも部分的に伸びるなど、外観的に問題があ
り、外装材として不適であった。
【0036】実施例2 ポリエステル繊維よりなる150デニールのマルチフィ
ラメント糸を用い、実施例1と同じ織り方でからみ織物
を作成した。浸染加工してアイボリー色にしたものを、
実施例1と同様にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂の1
0倍水溶液を用いて含浸加工し、開孔性部材を得た。
【0037】この開孔性部材に、接着部材として合成ゴ
ム系水性接着剤(プレールL23553、ヘルマン・プ
レール社製)を、100メッシュのシルクスクリーンで
塗布乾燥し、30ミクロン膜厚の粘着層を部分的に形成
し、開孔化粧材を得た。
【0038】次に、パーソナルコンピューターのCRT
モニタの後部放熱孔のプラスチックフレームに、該開孔
化粧材の粘着部材を接着し、放熱孔の外装材とした。
【0039】このパーソナルコンピューターを500時
間定常運転しても、外装材には何等異常は認められなか
った。
【0040】比較例4 綿糸を使用した以外は、実施例1と同様にしてからみ織
物を作成した。次に、該織物に実施例2と同様にして、
開孔性部材を形成し、該開孔性部材に接着部材を設け、
開孔化粧材を得た。得られた開孔化粧材を実施例2と同
様にパーソナルコンピューターのCRTモニタの後部放
熱孔のプラスチックフレームに接着し、放熱孔の外装材
とした。この外装材は、糸のカスが目立ち、布目まがり
が認められ、外装材としては、外観が不適であり、パー
ソナルコンピューターを500時間定常運転後に繊維糸
の伸縮によると推定される接着部の浮きシワが認められ
た。
【0041】
【発明の効果】本発明により、各種開孔部を有する機器
などの通音性、通気性が十分に得られ、従来のスピーカ
ーなどでは三層構造以上(布材、プラスチックのパンチ
ングプレート、接着部材、…)であったものが、二層構
造(開孔性部材および接着部材)にできるので経済的で
あるうえ、優れた意匠を与える開孔化粧材を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の開孔化粧材の斜視概略図で
ある。
【図2】図1のA−A線に沿う断面概略図である。
【図3】本発明の一実施例の開孔化粧材を小型スピーカ
ーの外装材に用いてなる断面概略図である。
【符号の説明】
1、15…開孔化粧材 2…開孔性部材 3…開孔部 4、16…両面
接着テープ 11…小型スピーカーの外装材 12…キャビネ
ット 13…小型スピーカー本体 14…フレーム
フロントページの続き (72)発明者 甲斐 久也 千葉県野田市中里200番地 日立化成ポリ マー株式会社野田工場内 (72)発明者 坂崎 伸治 千葉県野田市中里200番地 日立化成ポリ マー株式会社野田工場内 (72)発明者 高橋 宏孝 東京都千代田区内神田1丁目13番7号 日 立化成ポリマー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維よりなる主に繊維糸の太さ70
    デニール以上の繊維糸により組織され、経糸と緯糸の少
    なくともいずれか一方が100本/インチ以下の打ち込
    み本数であるからみ織りした織物に樹脂を含浸加工して
    なる開孔性部材と該開孔性部材の片面に部分的に設けら
    れた接着部材により構成されることを特徴とする開孔化
    粧材。
  2. 【請求項2】 前記合成繊維が、ポリエステル繊維であ
    る請求項1に記載の開孔化粧材。
  3. 【請求項3】 前記接着部材が、両面接着テープである
    請求項1に記載の開孔化粧材。
  4. 【請求項4】 前記接着部材が両面接着テープであり、
    かつ前記開孔性部材に対向する該両面接着テープの接着
    面の接着剤が、熱接着型の樹脂またはゴム系接着剤より
    なる群から選ばれた少なくとも1種のものである請求項
    1に記載の開孔化粧材。
JP5030896A 1993-02-19 1993-02-19 開孔化粧材 Pending JPH06238798A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5030896A JPH06238798A (ja) 1993-02-19 1993-02-19 開孔化粧材

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JPH06238798A true JPH06238798A (ja) 1994-08-30

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ID=12316499

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022507463A (ja) * 2018-11-23 2022-01-18 クウェート インシュレイティング マテリアル マニュファクチャリング カンパニー エスエーケー 金属シートダクト又はキャビティの絶縁用の可撓性自己接着ミネラルウールラミネート

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US11859853B2 (en) 2018-11-23 2024-01-02 Kuwait Insulating Material Manufacturing Co. Sak Self-adhesive flexible mineral-wool laminates for insulation of metallic sheet ducts or cavities
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