[go: up one dir, main page]

JPH0623165B2 - 新規抗生物質ジエタシン類およびその製造法 - Google Patents

新規抗生物質ジエタシン類およびその製造法

Info

Publication number
JPH0623165B2
JPH0623165B2 JP20969386A JP20969386A JPH0623165B2 JP H0623165 B2 JPH0623165 B2 JP H0623165B2 JP 20969386 A JP20969386 A JP 20969386A JP 20969386 A JP20969386 A JP 20969386A JP H0623165 B2 JPH0623165 B2 JP H0623165B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
culture
dietacin
substance
medium
dietacins
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20969386A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6366155A (ja
Inventor
智 大村
晴雄 田中
一彦 乙黒
学恵 蘇
恩泰 姚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHUGOKU IGAKU KAGAKUIN IYO SEIBUTSU KOGAKU KENKYUSHO
KITAZATO KENKYUSHO
Original Assignee
CHUGOKU IGAKU KAGAKUIN IYO SEIBUTSU KOGAKU KENKYUSHO
KITAZATO KENKYUSHO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CHUGOKU IGAKU KAGAKUIN IYO SEIBUTSU KOGAKU KENKYUSHO, KITAZATO KENKYUSHO filed Critical CHUGOKU IGAKU KAGAKUIN IYO SEIBUTSU KOGAKU KENKYUSHO
Priority to JP20969386A priority Critical patent/JPH0623165B2/ja
Publication of JPS6366155A publication Critical patent/JPS6366155A/ja
Publication of JPH0623165B2 publication Critical patent/JPH0623165B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、抗寄生虫剤として有用な新規抗生物質ジエタ
シン類またはその薬学的に許容し得る塩ならびにその製
造法に関する。
〔従来の技術〕
抗寄生虫剤として、例えば抗生物質では、エバーメクチ
ン、パロモマイシン、合成剤であるレバミソール、ニク
ロスアミドなどが知られている。これらは線虫感染症、
条虫感染症の治療薬として医薬品、動物薬として利用さ
れ、その効果が認められている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、公知の抗寄生虫剤はいずれも毒性、副作
用および耐性等の問題があり、より毒性の少ない抗寄生
虫剤が望まれている。
かかる実状において、抗寄生虫活性を有する物質を提供
することはヒト、動物の医療上必要なことである。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明者らは、上記の如く問題点を解決すべく、
新規な生理活性物質の探索を目的として種々の土壌から
菌株を分離し、その生産物について研究を続けた結果、
KP−197菌株の培養物中に寄生虫の運動阻止活性を
有する物質が産生されることを見い出した。
次いで、該培養物から寄生虫運動阻止活性を有する物質
を分離、精製した結果、2種の物質が単離され、該物質
の理化学的性質を調べた結果、後述の如く化学的構造を
有するこが判った。このような化学構造を有する物質は
他に見当たらないことから、これらの物質を抗生物質ジ
エタシン(Jietacin)と総称し、Rがイソプロピル基で
示される物質をジエタシンAと称し、Rがイソブチル基
で示される物質をジエタシンBと称することにした。本
発明はかかる知見に基いて完成されたものである。
すなわち、本発明は、式 (式中、Rはイソプロピルまたはイソブチル基を示す)
で表わされる物質ジエタシンまたはその薬学的に許容し
得る塩ならびにストレプトミセス属に属し、物質ジエタ
シン〔I〕を生産する能力を有する微生物を培地に培養
し、培養物中に、該物質ジエタシン〔I〕(以下単にジ
エタシン類と称することがある)を蓄積させ、これを採
取することを特徴とする物質ジエタシン〔I〕またはそ
の薬学的に許容し得る塩の製造法を提供するものであ
る。
ジエタシンAおよびBの物理学的性状は次の通りであ
る。
〔I〕抗寄生虫抗生物質ジエタシンA (1)白色粉末 (2)元素分析 C183422 計算値:C69.57;H 11.04;N 9.02% 実験値:C70.40;H 11.09;N 7.68% (3)分子量および分子式 ジエタシンAのマススペクトル上m/z311に(M+
H)+の分子イオンピークが観測され、また高分解能マ
ススペクトルよりm/z293に(M−H)+のイオン
のピークが観測されたことにより分子式をC18342
2と決定した。従って、ジエタシンAの分子量は31
0である。
(4)紫外線吸収スペクトル 第1図の通り228nmに特徴的な吸収極大を示し、2
50nmの肩に吸収を示す。
(5)赤外線吸収スペクトル KBr錠剤法により測定して赤外線吸収スペクトルは第
2図に示す通りであり、その主な吸収極大の波数は次ぎ
の通りである。
2950、2870、1705、1475、1415、
1380、1270、1090、960(cm-1) (6)核磁気共鳴スペクトル バリアンXL−400,400MH,NMRスペクトロメータ
ーを用いて重クロロホルム中で測定した1H NMRスペクト
ルは第3図の通りである。
(7)呈色反応 アニスアルデヒド−硫酸 陽性 過マンガン酸カリウム 陽性 硫酸 陽性 ニンヒドリン 陽性 ドラーゲンドルフ 陽性 (8)溶剤に対する溶解性 アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、n−ヘキサン、
ジメチルスルホキシドに可溶、水、メタノールに不溶、 (9)化学構造 式(I)においてRがイソプロピル基として示した構造
は、上記の理化学的性状を公知の類似化合物の物理化学
的性状と比較した結果決定されたものであり、14−メ
チル−1−ビニルアゾオキシペンタデカン−8−オンで
あると決定された。
〔II〕抗寄生虫抗生物質ジエタシンB (1)無色油状 (2)分子量および分子式 ジエタシンBの高分解能マススペクトルにおいて、m/
z307に(M−OH)+のイオンピークが観測される
ことにより分子式をC19H36N2O2と決定した。従って、ジ
エタシンBの分子量は324である。
(3)紫外線吸収スペクトル ジエタシンAに同じ (4)赤外線吸収スペクトル ジエタシンAに同じ (5)呈色反応 ジエタシンAに同じ (6)溶剤に対する溶解性 ジエタシンAに同じ (7)化学構造 ジエタシンAの構造においてアルキル側鎖の炭素数が異
なる類似物質である。
式(I)においてRがイソブチル基として示した構造
は、上記の理化学的性状を公知の類似化合物の物理化学
的性状と比較した結果決定されたものであり、15−メ
チル−1−ビニルアゾオキシヘキサデカン−8−オンで
あると決定された。
本ジエタシンを生産する能力を有する微生物はストレプ
トミセス属に属するが、例えば本発明者らが分離したス
トレプトミセス属に属するKP−197菌株は、本発明
に最も有効に使用される菌株の一例であって、本菌株の
菌学的性質を示すと次ぎの通りである。
(I)形態的特徴 栄養菌糸は各種寒天培地上でよく発達し、分断は観察さ
れない。気菌糸はスターチ無機塩寒天培地などでわずか
に着生し、白色を呈する。顕微鏡下の観察では、気菌糸
は直線状を呈し、20ケ以上の胞子の連鎖が認めるれ
る。胞子の大きさは、0.7〜1.0×0.7μmで円柱状であ
る。胞子の表面は平滑である。菌核、胞子のうおよび遊
走子は見出されない。
(II)各種培地上での性状 イー・ビー・シャーリング(E.B.Shirling)とデー・ゴ
ットリーブ(D.Gottlieb)の方法(インターナシヨナル
・ジャーナル・オブ・システィマティック・バクテリオ
ロジー,16巻、313頁、1966年)によって調べ
た本生産菌の培養性状を次表に示す。色調は標準色とし
て、カラー・ハーモニー・マニュアル第4版(コンテナ
ー・コーポレーシヨン・オブ・アメリカ,シカゴ,19
58年)を用いて決定し、色票名とともに括弧内にその
コードを併せて記した。以下は特記しない限り、27
℃、2週間目の各培地における観察の結果である。
(III)生理学的諸性質 (1)メラニン色素の生成 陽性 (イ)チロシン寒天 陽性 (ロ)ペプトン・イースト鉄寒天 陽性 (ハ)グルコース・ペプトン・ゼラチン培地(21〜2
3℃) 陽性 (ニ)トリプトン・イースト液 陽性 (2)チロシナーゼ反応 陽性 (3)硫化水素の生産 陰性 (4)硝酸塩の還元 陽性 (5)ゼラチンの液化(21〜23℃)(グルコース・
ペプトン ・ゼラチン培地) 陽性 (6)スターチの加水分解 陽性 (7)脱脂乳の凝固(37℃) 陰性 (8)脱脂乳のペプトン化(37℃) 陽性 (9)生育温度範囲 15〜38℃ (10)炭素源の利用性 (プリーダム・ゴトリーブ寒天培地) 利用する;D−グルコース,D−フラクトース、マンノ
ース、 やや利用する ;D−マンニトール、L−アラビノース、D−
キシロース、スクロース、 利用しない ;L−ラムノース、i−イノシトール、ラフィ
ノース、メリビオース、サリシン、 (11)セルロースの分解 陰性 (IV)細胞壁組成 細胞壁のジアミノピメリン酸はLL形である。
以上、本菌の菌学的性状を要約すると次の通りである。
細胞壁中のジアミノピペメリン酸はLL型である。気菌
糸の形態は直線状で、長い胞子鎖を形成する。胞子の表
面は平滑である。培養状の諸性質としては、栄養菌糸は
ベージュ系の色調を呈し、気菌糸は白色を呈する。可溶
性色素としては、メラニン色素を生産する。
これらの結果から、本菌株はストレプトミセス属に属す
る菌種であり、プリドハムとトレスナーの分類(バージ
ズ・マニュアル・オブ・デターミネーティブ・バクテリ
オロジー,第8版、748〜829頁、1974年)に
よるホワイトシリーズに属する菌種であると考えられ
る。
なお、本菌株はストレプトミセス・エスピー・KP−1
97(Streptomyces sp.KP-197)として、工業技術院微
生物研究所に寄託されている(微工研菌寄第8889
号)。
本発明においては、先ずストレプトマイセス属に属し、
物質ジエタシン〔I〕を生産する能力を有する微生物を
適当な培地に培養される。培養に使用される微生物の例
としては、上記の菌株が挙げられるが、その変異株もジ
エタシン類を生産する能力を有する限り、本発明に使用
できる。
培養に使用される微生物は、物質ジエタシンAおよび物
質ジエタシンBの両方、一方のみあるいは他方より一方
の方が生産性の高い菌株をジエタシン〔I〕の製造目的
に応じ適宜選択して使用できる。これらの菌株は適当な
菌株の改良により得ることができる。
上記菌株の変異株もジエタシン類生産能を有する限り本
発明の方法に使用することができる。その他のジエタシ
ン類生産能力を有するストレプトミセス属に属する菌株
も使用するこができる。
培地としては、通常の放線菌の培養に適する炭素源、窒
素源および無機物、さらに必要に応じてその他の栄養物
を程よく含有する合成培地または天然培地を使用するこ
とができる。
培地に使用される炭素源および窒素源は、使用菌株の利
用可能なものならばいずれの種類でもよい。すなわち炭
素源としては、たとえばグルコース、グリセロール、フ
ラクトース、マルトース、マンニット、キシロース、ガ
ラクトース、リボース、澱粉またはその加水分解物等の
種々の炭水化物が使用できる。その濃度は通常、培地に
対して0.1〜5%が好ましい。またグルコン酸、ピルビ
ン酸、乳酸、酢酸等の各種有機酸、グリシン、グルタミ
ン酸、アラニン等の各種アミノ酸、さらにはメタノー
ル、エタノール等のアルコール類やノルマルパラフイン
等各種の非芳香属系炭化水素、あるいは植物もしくは動
物性の各種油脂等も使用可能である。
窒素源としては、たとえばアンモニア、塩化アンモニウ
ム、燐酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモ
ニウム等の各種の無機酸あるいは有機酸のアンモニウム
塩類、尿素、ペプトン、NZ−アミン、肉エキス、酵母
エキス、乾燥酵母、コーンスチープリカー、カゼイン加
水分解物、フイッシュミールあるいはその消化物、大豆
粉あるいはその消化物、脱脂大豆あるいはその消化物、
加水分解物等の含窒素有機物質、さらにはグリシン、グ
ルタミン酸、アラニン等の各種アミノ酸が使用可能であ
る。
無機物としては、例えば各種燐酸塩、硫酸マグネシウ
ム、食塩等、さらに微量の重金属塩が使用される。
また栄養要求性を示す変異株を用いる場合には、当然そ
の栄養要求を満足させる物質を培地に加えなければなら
ないが、この種の栄養素は、天然物を含む培地を使用す
る場合にはとくに添加を必要としない場合がある。
培養は、通常振とうまたは通気攪拌培養などの好気的条
件下で行われる。実用的には、深部通気攪拌培養が好ま
しい。培地のpHはたとえば5.0〜8.0であるが、中性付近
が好ましい。培養温度は例えば20〜40℃であるが、通常
はたとえば26〜32℃(好ましくは27℃付近)とする。培
養時間は液体培養の場合、通常3〜6日培養を行い培養
物中のジエタシン類蓄積量が最大に達した時に培養を終
了する。これらの培地組成、培地の液性、培養温度、攪
拌速度、通気量等の培養条件は使用する菌株の種類や外
部の条件等に応じて適宜調節、選択される。液体培養に
おいて発砲があるときは、例えばシリコン脂、植物油、
界面活性剤などの消泡剤が適宜使用される。
このようにして得られた培養物中に蓄積された本ジエタ
シン類は、通常は培養濾液中に生成される。
培養濾液からジエタシン類を採取するには、通常微生物
の培養物から代謝物を採取するのに用いられる手段が単
独あるいは任意の順序に組み合わせて、または反復して
用いられる。すなわち例えば、濾過、遠心分離、透析、
濃縮、乾燥、凍結、吸着、脱着、各種溶媒に対する溶解
度の差を使用する方法(例えば、沈澱、結晶化、再結
晶、転溶、向流分配等)、クロマトグラフイー等の手段
が用いられる。
ジエタシン類は、主として培養濾液に生成蓄積されるの
で、本化合物を分離採取するには、培養液から菌体を除
去した培養濾液から採取すればよい。
培養液から本抗生物質ジエタシン類を採取するには、培
養濾液を酢酸エチル等の非親水性有機溶媒で抽出する
か、あるいは培養濾液を活性炭、アルミナ、多孔性合成
高分子樹脂、イオン交換樹脂等に吸着させ、酢酸エチル
などの溶出溶媒で溶出し、得られた抽出液または溶出液
を減圧濃縮後、ヘキサンなどの有機溶媒を加えて抽出す
ればよい。
得られた粗物質は、さらに脂溶性物質の精製に通常用い
られる公知の方法、例えば、シリカゲル、アルミナなど
の担体を用いるカラムクロマトグラフイーにより精製す
ることができる。
本化合物の薬学的に許容し得る塩としては、例えば塩酸
塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酒石酸塩、ク
エン酸塩およびコハク酸塩等の塩を常法によって製造す
ることができる。この種の製法は周知であるからその説
明は省略する。
〔発明の効果〕
次に本ジエタシン類の抗寄生虫活性および毒性について
述べる。
マツの木に寄生するマツノザイセンチュウ(Bursaphele
nchus lignicolus)を用い、木村らの方法〔Agricultur
e Biological Chemistry45,245(1981)〕に準じて運動阻
止活性により判定した。
その結果、ジエタシンAの線虫に対する致死率(%)は
250ng/mで100%、125ng/mで99
%、63ng/mで86%であった。ジエタシンBの
線虫に対する致死率(%)は250ng/mで100
%、125ng/mで93%、63ng/mで80
%であった。既知の抗寄生虫剤であるエバーメクチンB
1aのマツノザイセンチュウに対する活性を上記と同様の
方法で測定した結果、エバーメクチンB1aの線虫に対す
る致死率(%)は2.5μg/mで100%、1.25μg
/mの濃度で64%であった。
マウスを供試動物とした急性毒性試験でジエタシンAを
腹腔内に投与した場合、10mg/kg投与においても致死
するに至らなかった。
既知の抗寄生虫剤であるエバーメクチンB1aについても
同様の投与試験を行った結果、10mg/kg投与でマウス
を死に至らしめた。
本ジエタシン類がエバーメクチンに比べ低毒性であり、
さらにマツノザイセンチュウに対して低濃度で抗寄生虫
活性を有することから、動物や植物の寄生虫感染症の治
療薬として優れた治療効果を示すものと期待される。
本発明の新規ジエタシン類はヒトおよび動物または動物
の抗寄生虫剤として有用である。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例により説明するが、これにより限
定されるものではない。
500m溶坂口フラスコに、グルコース0.1%、馬鈴
薯デンプン2.4%、ペプトン0.5%、肉エキス0.3%、酵
母エキス0.5%、炭酸カルシウム0.4%、を含む液体培地
(pH7.0)100mを分注し、121℃で15分間蒸気滅菌
し、これにグリセロール1.0%、リンゴ酸カルシウム1.0
%、塩化アンモン0.05%、リン酸二カリウム0.05%、酵
母エキス0.1%に寒天1.5%を含む寒天斜面培地上で27
℃で培養したKP−197株の斜面培養から1白金耳ず
つ接種し、回転式振とう機を用い27℃で3日間振とう
培養し、種母を得た。
30容ジャー・ファーメンター2基にグリセロール2.
0%、キナ粉2.0%、NaCl0.3%、シトルリン0.01
%、塩化コバルト0.002%を含む液体培地(pH7.0)15
をそれぞれ仕込み、121℃で30分間蒸気滅菌し
た。これに上記の種母6本分をそれぞれ移植し、攪拌速
度250r.p.m通気量15/分条件下で27℃で12
0時間通気攪拌培養した。
培養液をシャープレス型遠心分離機で遠心分離(10,000
r.p.m)して菌体と培養液上清に分別した。
得られた培養液上清約30を6N塩酸でpH3.0とし、
遠心機で遠心分離(10,000r.p.m)し、沈澱物を得た。
この沈澱物に50%アセトン水15を加え、攪拌抽出
しこれを濾別してアセトン抽出液を得た。この抽出液を
減圧下水溶液6まで濃縮した。濃縮後に酢酸エチル3
を加え、振とう抽出する操作を2回行った。得られた
酢酸エチル抽出液を減圧下で乾固し、油状粗物質を得
た。この濃縮物にヘキサン250mを加え、抽出する
操作を2回行った。得られたヘキサン抽出液を減圧下で
濃縮して粗製物4gを得た。これをシリカゲルカラム
(メルク社製、Art7734、160g)にチャージ
し、ヘキサン、酢酸エチル(30:1)にて溶出した。
各フラクションをマツノザイセンチュウを用いる生物検
定法によって追跡し、活性フラクションを集め、減圧濃
縮し、粗物質30mgを得た。これをできるだけ少量のク
ロロホルムに溶解し、20分の1量ずつを高速液体クロ
マトグラフイー用分取逆相カラム(山村化学研究所製,
AM324(ODS);10×300mm)にチャージ
し、60%アセトニトリル水にて流速2m/minで
溶出した。
保持時間18.5分と19.6分の各々のピークを示す活性フラ
クションを集め減圧乾固し、、各々ジエタシンA7.2mg
およびジエタシンB5mgを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は抗生物質ジエタシンAの紫外線吸収スペクトル
(シクロヘキサンで測定)、第2図は該抗生物質の赤外
線吸収スペクトル(KBrで測定)、第3図は該抗生物
質のプロトン核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルムで
測定)を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 13/00 C12R 1:465) (72)発明者 蘇 学恵 中華人民共和国北京天壇西里10号1−2− 13 (72)発明者 姚 恩泰 中華人民共和国北京天壇西里10号5−3− 601

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中、Rはイソプロピルまたはイソブチル基を示す) で示される物質ジエタシン類およびその薬学的に許容し
    得る塩。
  2. 【請求項2】ストレプトミセス属に属し、かつ式 (式中、Rはイソプロピルまたはイソブチル基を示す)
    で示される物質ジエタシンを生産する能力を有する微生
    物を培地に培養し、培養物中に上記化合物を蓄積させ、
    これを採取することを特徴とする物質ジエタシン類の製
    造法。
JP20969386A 1986-09-08 1986-09-08 新規抗生物質ジエタシン類およびその製造法 Expired - Lifetime JPH0623165B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20969386A JPH0623165B2 (ja) 1986-09-08 1986-09-08 新規抗生物質ジエタシン類およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20969386A JPH0623165B2 (ja) 1986-09-08 1986-09-08 新規抗生物質ジエタシン類およびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6366155A JPS6366155A (ja) 1988-03-24
JPH0623165B2 true JPH0623165B2 (ja) 1994-03-30

Family

ID=16577067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20969386A Expired - Lifetime JPH0623165B2 (ja) 1986-09-08 1986-09-08 新規抗生物質ジエタシン類およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0623165B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6366155A (ja) 1988-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5278052A (en) Process for the simultaneous production of benanomicins A and B
CA1209935A (en) Biologically active ws 6049 substances, a process for the production thereof and their pharmaceutical compositions
US5514715A (en) Antimicrobial agent, FR109615 and production thereof
CA1173384A (en) Antibiotic, mf266 substance and production thereof
US4927810A (en) Efomycin G and it's use as yield promoter in animals
EP0053025B1 (en) Antibiotic and its preparation from a streptomyces microorganism
US4091093A (en) Protease inhibitors
CA1088441A (en) Antibiotics, neoviridogriseins, and their method of production
JP3530563B2 (ja) Ko−8119物質及びその製造法
JPH0623165B2 (ja) 新規抗生物質ジエタシン類およびその製造法
JP3107455B2 (ja) 新規抗生物質mi481−42f4−a及びその製造方法
US4206283A (en) Protease inhibitors
US4661352A (en) WS 7739 substances, their preparation and pharmaceutical composition containing the same
JP2592468B2 (ja) 新規抗生物質ベナノマイシンaおよびbならびにその製造法
EP0139439B1 (en) A new compound, fr-900447, production and use thereof
JP2971204B2 (ja) 新規物質wk−2955およびその製造法
US4803074A (en) FR-900848 substance and preparation thereof
JP2868237B2 (ja) 新規生理活性物質om―6519およびその製造法
JPS61199797A (ja) 新規化合物アデクロリンおよびその製造法
JPH0637519B2 (ja) 新規抗生物質グロボペプチンおよびその製造法
JPH0448793B2 (ja)
JPH0633272B2 (ja) 新規抗生物質ラクトキノマイシンbおよびその製造法
JPH0799982A (ja) 新規抗生物質MJ885−mF8およびその製造方法
JPH01309688A (ja) Ws―7587物質、その製造法およびそれを含有する製剤
JPS63280073A (ja) 新規抗生物質yp−02978l−c及びその製造方法